「大丈夫よ。由乃が守ってあげるもの……。ね、ユッキー。」
えすのサカエ氏の漫画『未来日記』の登場人物にして、同作のメインヒロイン。名前の読み方は「がさい ゆの」。
なお現実ではこの苗字を「がさい」と読むケースはまず無く、「わがつま」「
あがつま」「あづま」等と読むのが一般的である。
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後述するそのキャラクター性からあえて実在しない読み方にした、という可能性はあるかもしれない…
ファンからの愛称は「由乃っち」(『ひだまりスケッチ』の主人公・ゆの(ゆのっち)が由来だが、彼女との混同を避けるために基本的に漢字表記)。
一応、『ひだまり』原作でも下記のユーノーと絡めた話はあったのだが
アニメ版での声優は村田知沙女史。
名前の由来は
ローマ神話の主神
ユピテルの妻ユーノー(
ギリシア神話で言う所の
ゼウスの妻ヘラ)。
ネット上では『School Days』の
桂言葉、『ひぐらしがなく頃に』の
竜宮レナ園崎詩音、『shuffle!』の芙蓉楓(アニメ版限定)と並ぶ、
ヤンデレ四天王の一角として有名
(ヤンデレは「デレ(好き)が高じて精神的に病んだ」なので、病んだ原因が
イジメである言葉は厳密にはヤンデレではないのだが…。
一方でレナはそもそもデレていない)。
他にも『
ドラゴンボール超』の
ゴクウブラック(超サイヤ人ロゼ形態)や、『ハッピーシュガーライフ』の松坂さとう、
『
暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の雉野つよし / キジブラザーといった、
狂乱ピンクの先駆けとしても知られている。
ちなみに後者の2名とは色々と似ている部分が多かったりする
また、オープニングテーマの二曲も、和訳すると由乃の心情を歌ったものである事が分かる。
主人公・天野雪輝が通う中学の同級生であり、
校内では成績優秀・スポーツ万能・スタイル抜群の美少女として名が通っており、物腰も柔らかいため男女を問わず人気が高い。
しかしその本性は、
雪輝以外の人間を常に見下し、雪輝に対しては偏執的な愛情を向けるヤンデレストーカー。
雪輝の事は「ユッキー」と呼ぶ。
寿命を迎えた神(
デウス・エクス・マキナ:雪輝命名)の後継者の座を巡るサバイバルゲーム『未来日記』において、
物語序盤で雪輝に接触し、彼と共に戦っていく事になる。
雪輝に続き神から2番目に未来日記(その名の通り、
「未来の事が自動的に書かれる」日記)を与えられた人物らしく、
他の参加者からは「2nd」と呼ばれている(他の日記所有者を探し出す事もゲームの一環なので、彼女に限らず全員が番号で呼ばれている)。
雪輝には1年前に将来の夢について語り合ったのを切っ掛けに好意を持ち、以後密かに彼をストーキングしている。
その愛は盲目的であり、雪輝の為に尽くす事を何よりも優先する。
サバイバルゲームに対してもあくまで雪輝を守る事が目的であり、最終的には自分が殺されても構わないと考えている程。
こう書くと献身的に見えるが、実際には独善的で雪輝の感情を無視した行動が多く、
一度は未来日記に書かれた「7月28日にユッキーと結ばれる」という予言を成就させるため、彼を拉致監禁した事さえある。
また、前述のとおり雪輝以外の人間には興味が無く、自分と雪輝の間を阻もうとする人間は容赦なく排除する。ユッキーヲコロスモノハァァァ!!!スベテシネバインダー!!!┗(゚Д゚╬)┓三三三
それは雪輝に近しい人間であっても例外ではなく、雪輝の母親と意気投合したものの、実は二人の仲を認めなかったら殺すつもりであったり、
雪輝に友人が出来た際には邪魔者扱いして殺意をちらつかせるなど、人の命を奪う事には一切の躊躇を見せない。
美坂児童養護施設の出身であり、銀行を経営するエリートの家に養女として引き取られるが、
父親は仕事で家を空けがちで、そのために精神を病んだ母親に常時行動を監視され、
規則を破れば檻に閉じ込められ食事を与えられないという虐待を受けて来た。
追い詰められた由乃は逆に両親を檻に閉じ込めて殺害、現在の歪んだ精神状態を形成する事になった。
自宅には両親を含めた3人分の死体が転がっている。我妻家は三人家族の筈だが……?
所有する未来日記は「雪輝日記」。
ストーカーである彼女が雪輝の言動を10分毎に記録していた日記を基にしているため、彼の未来を10分ごとに記述する能力を持つ。
超ストーカーだよ!(by雪輝)
予知能力としては極めて限定的だが、自分以外の事象を記述する雪輝の「無差別日記」と組み合わせる事でほぼ完璧な未来予知が可能
(ただし無差別日記と言っても「雪輝が見たもの」しか記述されないので、遠くで起きた事は勿論として、寝ている間に起きた事に対しても無力)。
加えて本人も頭がよく回り戦闘での駆け引きに長けているのみならず、人殺しに躊躇しない胆力や大の男を刀で真っ二つにする身体能力など、
他の日記所有者(刑事どころか
国際テロリストさえ居る)をして化け物と言わしめる驚異的な戦闘力を持つ。
故に雪輝と組んだ場合は最強と言っても差し支えなく、実際にサバイバルゲームでは多くのライバル(+配下)を葬り去っていった。
そして日記の性質上、
雪輝は由乃の掌から逃れる事は出来ない。
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ネタバレ注意 |
本編に登場する彼女は日記所有者同士の殺し合いに勝ち抜いて神となり、時間を巻き戻した1巡目世界の由乃。
自宅にあった「3人目の死体」は、彼女に殺された2巡目(本編世界)の由乃であり、
アニメ版のプロローグで由乃が何者かに襲われていたのに、本編の由乃が何事も無かった様に振舞っていたのは、そういう理由である。
よく見返すと、由乃が雪輝を追っていた過去の回想シーンで彼女は雪輝のことを「天野君」と呼んでいる。「ユッキー」と呼ぶようになったのは2巡目の世界で上記の事を済ませてからの話であり、過去編と本編に出てくる由乃が別人であることの伏線になっている。
また、並行世界の同一人物であるため、2巡目の由乃の死体から「偽物」だと思った日記所有者の作戦が失敗に終わったりもしている。
人間離れしたある種の異様な強さも神に近い存在だからだろう。
逆に1巡目の世界では雪輝の方がメインで戦っていたらしく、1巡目と同じはずの日記所有者の正体や日記の能力などは把握していない
(彼女の精神が破綻している上に雪輝以外の人間には興味が無いので、最初から覚える気が無かっただけなのかもしれないが)。
1巡目では雪輝と共に最後の日記所有者となるも、お互いを殺す事が出来なかったため心中しようと言う話になったが、
一緒に毒薬を飲んだふりを装って自分だけ生き残り、神の力で雪輝を生き返らせようとした。
しかし、神の力を以てしても 死者の魂を呼び戻す事は不可能であったため、
絶望した彼女は1巡目の世界を放棄して2巡目の世界を開始、もう一度雪輝の側に居るために2巡目の由乃を殺し入れ替わった。
その為、本編(2巡目)の雪輝と約束をした由乃とは厳密に言えば別人である(2巡目のほうの由乃は雪輝の事を苗字である「天野君」と呼ぶ)。
物語終盤では2巡目世界の雪輝も心中を選んだため、「自分の提案を受け入れてくれる都合のいい雪輝」に出会うまで、
あるいはゲームを繰り返し続ける事で雪輝の側に居続けようと、2年前の世界、つまり3巡目の世界へ移動する。
そして3巡目の世界まで追いかけてきた雪輝と最終決戦を繰り広げるも、雪輝を手にかける事が出来ず自害。
最期は雪輝に看取られながら死亡し、雪輝が神となった。
この際に1巡目の由乃が3巡目の由乃をさらおうとし、それを見た両親が身を呈して娘を守ろうとした事もあり、
3巡目の由乃は両親との仲が改善され友人もできるようになった。逆に人間関係が改善した事で雪輝 のみに好意を抱く理由も無くなってしまったが…。
しかし、後に1巡目と2巡目の記憶を得る形で雪輝への想いが蘇り、由乃を喪ったことで閉じ篭っていた2巡目の雪輝と再会。
3巡目にしてようやく雪輝と由乃が結ばれることとなった。
なお、2巡目の由乃を殺して入れ替わった時に、その日記も手に入れたため、1人で同じ未来日記を2つ所持している
日記の内容は同じだが、未来日記を破壊されると所有者も消滅してしまうため、普段は2巡目の方を使っているのだろう。
実際、物語終盤に日記を破壊されても由乃が消滅する事は無かった(種明かし前なので、視聴者から御都合主義扱い雪輝からは奇跡扱いされていた)。
人間離れした能力やループしている事、そして主人公への異常とも言える執着など、アニメの放送時期が近かった事もあって 某魔法少女を連想した人も多く、
ニコニコ動画でも広告者の匿名として彼女の名前が使われたりもした。
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PSPで発売されたADVゲーム『未来日記 13人目の日記所有者』では雪輝をプレイヤーが操作する仕様上、メインヒロインとして登場。
本作には由乃が狂信的献身的にサポートしてくれる「YDO(ヤンデレオペレーション)システム」なるものが搭載されている。
対応次第で信頼度が上下するのだが、信頼度が下がったり上げすぎたりすると、由乃が選択肢を勝手に破壊して行動を拘束されてしまう。
このため信頼度を適度に保ち続ける必要があるという、ある意味斬新なシステムとなっている。
アップグレード版『RE:WRITE』では内容ほぼそのままで好感度に変更され、追加要素としてデートイベントが発生するようになった。
ニコニコ動画・静画では
アニメ版第一話で見せた通称「
恍惚のヤンデレポーズ
」を使ったMADやコラ画像が多く投稿されている。
原作にも同じ台詞とポーズが描かれていたが、そちらは普段通りの顔だったのに対して、
アニメ版ではうっとりした表情で描かれ、加えて声優さんの声色や吐息も相まって、
その中学生らしからぬ妖艶さに狂気すら感じた視聴者や原作ファンに衝撃を与え、彼女の代名詞となった。
「大丈夫だよ。ユッキーは…(吐息)由乃が守ってあげる…。」
MUGENにおける我妻由乃
『
KOF』ドットの改変と『
JUS』風ドットの2種類が存在する。
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Strong FS氏 & Black Judai氏製作 Gasai Yuno KOFM |
- Strong FS氏 & Black Judai氏製作 Gasai Yuno KOFM
MUGEN1.0以降専用。
海外の製作者による由乃。 ボイスは日本語。
ドットの素体は 麻宮アテナ。
動きの多くは改変元に準じるが、原作通りナイフや斧を用いて攻撃し、 ニュートラルポーズ(上記のGIF画像)でも分かる通り白い布が見えている等、
改変元とは上手く差別化が図られている。
ナイフを投擲したり、斧をブーメランのように扱うなど、複数の 飛び道具を持つ。
超必殺技関連はナイフを用いたものが多く、相手を滅多切りにする。
AIはデフォルトで搭載されている。
DLは下記の動画から
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参考動画(こちらにもDLリンク有り)
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SuperNaruto 64氏製作 JUS風ドット |
- SuperNaruto 64氏製作 JUS風ドット
同じく海外製で、ボイスは日本語。MUGEN1.0以降専用。
ちびキャラではあるが、エフェクトは美麗で凝った演出の技が多く見栄えは十分。
基本的にはナイフや斧、日本刀で攻撃してくるが、
中には原作終盤の神としての姿に変身して巨大な気弾を放つ技があったりする。
また、ボタン連打でコンボが可能な仕様になっている。
AIは搭載されていない。
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「狂ってるのは、あたしとユッキーが結ばれない世界の方だ!」
出場大会
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苗字のせいで『我妻さんは俺のヨメ』のヒロインと間違われてしまう事もあるが、こちらは「わがつま」と読む。
作中では主人公が他の女性と抱き合う現場を目撃して嫉妬する描写があったが、由乃と違って殺意を抱くほど病む描写は無い。
最終更新:2023年04月23日 17:04