コロトック

登録日:2014/04/09 Wed 15:58:12
更新日:2025/07/03 Thu 18:16:13
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■もくじ


■データ


全国図鑑No.402/シンオウ図鑑No.016
分類:こおろぎポケモン
高さ:1.0m
重さ:25.5kg
タマゴグループ:むし
性別比率:♂50♀50

タイプ:むし
特性:むしのしらせ(HPが1/3以下になると虫技の威力が1.5倍になる。野生ポケモンとの遭遇率が上がる)
隠れ特性:テクニシャン(威力が60以下の技の威力が1.5倍になる)


種族値
HP:77
攻撃:85
防御:51
特攻:55
特防:51
素早さ:65
合計:384

努力値:攻撃+2

コロボーシ→コロトック(Lv.10)


■概要


コロボーシの進化形。
第四世代における序盤虫ポケモンであり、やはり進化が早い。

こおろぎポケモン」という分類名を象徴するかのように、音や音楽に関する技を多く覚える。
身体がバイオリンの様な形をしていて、ナイフのような腕を交差させて音を出す。
変幻自在の鳴き声は体の中にある空洞で反響し、心地よいメロディを奏でるという。

ポケモン界きっての音楽家。
バイオリンのf字孔のようなヒゲがなんともダンディである。

かのぽわぐちょおんみょ~んと並び、その鳴き声の中毒性に魅了された人が後を絶たない。

バイオリニストの様な見た目から、コロボーシ共々ポケモンオーケストラのメインビジュアルに描かれる。
コロトックは中央でピカチュウと共に描かれているという中々の扱いになっている。


■ゲームでのコロトック


コロボーシを進化させる事もできるが、野生でも出現する。主に夜、低確率だが朝にも出現。
DPtではビーダルやゴーリキーと並んで攻撃努力値の供給源だった。

進化前のコロボーシは、ダイパ当時では「なきごえ」と直接的に攻撃できない「がまん」の2つしか技を覚えられなかったので、進化するまでトレーナーにもかなりの我慢を強いてくる。
同じ序盤虫のケムッソと比較しても使い辛く、上手く「がまん」を発動しようにも数ターンは確実に要するため、コロトックに進化するまでは出して即交代やがくしゅうそうちを駆使してのレベル上げが半ば必須だった。
プラチナでは「むしくい」を習得したが、そのレベルはなんと16。余計にハードルが上がっている。

BWでようやく「むしのていこう」を習得し、XYでその技も強化されたため、だいぶマシになっている。

キャタピー、ビードル、ケムッソ等の例にもれず、わざマシン・ひでんマシンは使えず、タマゴ技も覚えない。
第五世代では「むしのていこう」のわざマシンがあるにもかかわらず、それが使えないという矛盾が生じていた。

こうして頑張ってコロトックに進化させてこれでもう一安心…かと思いきや更なる試練がトレーナーを襲う。
なんと進化直後に覚える技がダイパでは初期威力がたった10の「れんぞくぎり」、威力20の「きゅうけつ」とメチャクチャ貧弱なのである。
前者は連続使用で威力が倍増、後者はドレイン技とそれぞれ変わった効果を持つが、いくらなんでも火力が低すぎる。

ここから更に頑張って育てればレベル26で威力80のむし技「シザークロス」を覚えるので火力が大きく改善されるのだが、序盤虫の宿命かこのあたりのレベルから少しずつ力不足になり始めてしまい、終いには旅パから抜けてしまうことが多い。

プラチナでは「シザークロス」の習得レベルを何故か30に遅延させられるという嫌がらせ弱体化を受けてしまった*1
しかし先述の通りコロボーシのままレベル16にすれば威力60の「むしくい」を覚えられるため、このことを知っているかつ、暫く進化させない苦行をすることが前提になるが実は序盤での使い勝手は少しだけ改善されたとも言える。



そんなコロトックだが、BDSPでは一転序盤~中盤の切り札になると言う思わぬ立場になる事に。

理由は威力40始動で最高威力160になる「れんぞくぎり」を進化直後から振り回せるから。破格通り越してぶっ飛んでいる。
半減だろうがなんだろうがコロトックになます切りにされていく敵…。
これだけの為にメトロノーム持ちのコロボーシを必死に探すトレーナーもいるとかいないとか。
(そんな事をしなくてもトバリシティで手に入るけどね!)
さすがに終盤はきついが、なかなか抜けずにそのままチャンピオンになってしまった例も。

なお、「がまん」が廃止されたのでコロボーシも「はたく」を覚えるようになり、最初から殴れるようになった。

■対戦でのコロトック


上述の内容で察せた方も多いかもしれないが、相当弱い

序盤虫の例に漏れない低種族値で、その合計は無進化を除く最終進化では最下位*2
攻撃はそこそこあるがアタッカーとしては全く足りておらず、次に高いHPも第四世代当時のむしタイプとしては高かったが、防御と特防の低さで相殺。
この手のポケモンにとっては重要な素早さも65と割と遅く、典型的な鈍足低耐久ポケモンとなっている。

さらに覚える技も貧相で、攻撃技は「シザークロス」や「かわらわり」「つじぎり」「つばめがえし」といった技ばかりで範囲が狭く、変化技も当時むしタイプでは唯一だった「ちょうはつ」や「ほろびのうた」があるが、だから何かできる訳でもなかったためほぼ無意味。強いて言えば「がむしゃら」がきあいのタスキと合わせて使える程度だった。

BWでは強力な隠れ特性の「テクニシャン」を手に入れたが、当時のコロトックの対応技で有用なものは「むしくい」と「つばめがえし」程度しかなかったため厳しい立場に変わりなかった。
後の世代で「れんぞくぎり」の仕様変更や「とどめばり」の登場で優秀な対応技が増えることになるが、この鈍足低耐久では机上論の域を出ないものだった。

XYで新技「ねばねばネット」を習得。この技と「ほろびのうた」のコンボにより、相手の交代を牽制&誘発するという戦術に成功。この技自体は現在もコロトックの根幹を担っている。
この戦術が可能なのは他にドーブルしかいないが、そのドーブルとの差別化に苦慮しているというのが当時の実情だった。ドーブルが比較対象に上がってる時点でどうなんだ。

SMでは「きゅうけつ」の威力が80に急上昇したが低耐久のコロトックへの恩恵は小さく、むしろUSMでの「ねばねばネット」の習得者増加でただでさえ危うかった立場が更に危うくなった。

剣盾での未登場を挟みSVでは新技「とびつく」を習得。これによりサポートを兼ねた攻撃ができるようになり、ドーブルとの明確な差別化を果たした。SV初期環境では代わりに「がむしゃら」を失っていたが藍の円盤で再習得。

総じて着々と強化されてはいるが、未だ埋葬ポケモンと言われても仕方がない性能なのもまた事実。
特に種族値に関しては実装当初から一切メスが入っておらず、コロトックの活躍の大きな足かせとなっている。
種族値の強化、ないし第9世代以降復活した直系の追加進化が待たれているが、望みは薄そうである。






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最終更新:2025年07月03日 18:16

*1 またレベル26での習得技が「きりさく」に差し替えられている

*2 ヌケニンを除く