むしタイプ(ポケモン)

登録日:2010/10/20(水) 19:27:25
更新日:2020/01/05 Sun 10:43:45
所要時間:約 14 分で読めます




ポケットモンスターシリーズに登場するタイプの一つ。


名前の通り蝶や蛾、蜂等のいわゆる『昆虫』のような姿をしたポケモン達である。
昆虫に限らず、蜘蛛や百足等一般的に「虫」として扱われる生物をモチーフにしたポケモンも含まれる。

代表的な虫タイプのポケモンとしてはバタフリースピアーヘラクロス等が挙げられる。

複合タイプは主に毒や飛行、そして硬い外骨格のイメージか鋼が多い。


昆虫は野生に溶け込ませやすいモチーフがとても多いためかストーリー最序盤からよく登場する。

全体的にレベルアップや進化が早い者が多いのも特徴で、序盤では即戦力になってくれる場合が多い。
しかし成長が早い分最終的な能力値は頭打ちになるポケモンも多く、
序盤に活躍した虫は中盤辺りから他の強力なポケモンに乗り換えられリストラされるパターンも多い。

能力値は全体的に素早さに優れており、攻撃面は攻撃か特攻のどちらかが極端に低い者が多いのが特徴。
耐久は全体的に微妙だが、耐久が高い奴は極端に高い場合が多いのも特徴。

攻撃面で抜群が取れるタイプはくさエスパーあく
防御面で耐性を持つタイプはくさ、じめんかくとう
攻撃が半減されるタイプはほのおひこうどく、かくとう、ゴーストはがねフェアリー
弱点のタイプはほのお、ひこう、いわ

悪に強いのは虫をモチーフにした某改造人間達からのイメージか。肝心のバッタポケモンは未登場だけどな!
なお、初代でのみ毒タイプとは互いに弱点を突き合う関係だった。

攻撃面に関しては半減が草に次いで多く、弱点が突ける相手もマイナーや元々紙耐久なものが大半、特にフェアリーに半減されるのが厳しい。
技の威力自体も使い手が少なく命中不安な「メガホーン」以外は全体的に低く、そのメガホーンすら上記の理由で決定力に欠けることが多い。
言うまでもなくサブウェポンとしての需要は最低レベル。
タイプ一致ですらウルガモスマッシブーン等の攻撃技の豊富なポケモンは虫技を切ることが多く、メガカイロスに至っては殆ど採用しない。
ぜったいほしょくかいてんざん」も「むしのしらせ」を活用したウルガモス以外はまず使用しない。

しかしタイプの不遇さに反して技の性能自体は恵まれており、対戦において重要な効果を持つ技も多い。
物理技は命中不安定だが高火力の「メガホーン」に使い勝手の良い交代技「とんぼがえり」等、種族によって様々。
特に第七世代では威力が4倍になった「きゅうけつ」に相手の攻撃を必ず1段階下げる「とびかかる」と、「シザークロス」の上位互換が2つも追加された。
特殊アタッカーは基本的にどの種族でも「むしのさざめき」を採用している。
安定した性能かつ「みがわり」を貫通できる音技なので使い勝手は悪くないが、「ぼうおん」持ちには無効なので注意。
耐久型用の「まとわりつく」、ダブルで相手全体の特攻を下げる「むしのていこう」もある。

通りが悪いからこそ技の性能自体は優遇されているのかもしれないが、それでも「とんぼがえり」以外の虫技は採用率が落ち込みつつあるのが実情。
その「とんぼがえり」も主な使い手はランドロスという有様である。

変化技では蝶や蛾のポケモンを中心に「ねむりごな」や「ちょうのまい」といった強力な技が与えられている。
ただしそれらを考慮しても素のスペックの低さから活躍が難しいポケモンが多い。
ストーリー序盤用の技として知られる「いとをはく」は地味にダブルでは敵全体の素早さを下げられ、特に第五世代以降は2段階低下に強化された。
HGSSの教え技を除けば虫タイプ以外でこの技を覚えるポケモンは存在しない。

防御面に関してはメジャーな格闘、地面を半減出来る一方で同じくメジャーな炎や岩を弱点に持つため可もなく不可もなくと言ったところ。
ただし複合タイプ次第で優秀になったり悲惨になったりしやすい。
最も耐性が優秀なのはやはり鋼複合だろうか。

ちなみに御三家の3タイプ以外で「HPが1/3以下になると一致技の威力が1.5倍になる」特性を持つ唯一のタイプでもある。
通りが悪いので活かせる場面は限られるが。


序盤救済用のポケモンが多いせいか、全体的に低種族値なポケモンが目立ち埋葬級のポケモンも少なくない。
しかし一方で優秀な複合タイプや、無駄の無い配分のおかげでメジャーなポケモンはとことんメジャーだったりと、底辺と上部の差が激しいのが特徴。
ある意味ポケモン界屈指の格差社会である。


【むしタイプの歴史】


●385族

バタフリー、スピアー→レディアンアリアドスアゲハントドクケイルコロトック(だけは384)→いない


第一世代(赤・緑)

不遇中の不遇でまさに『冬の時代』

当時猛威を奮っていたエスパータイプの弱点を事実上唯一突く事が可能なタイプ(もう一方のゴーストは設定ミスでエスパーに無効となっていた)。
…と言えば聞こえは良いが肝心の技に全く恵まれず「きゅうけつ」(第六世代までは威力20)と「ミサイルばり」「ダブルニードル」のみ。
サブウェポンもまともなものがなく、大半の虫タイプは「はかいこうせん」等ノーマル技に頼らないといけない有様。
ガチ環境における虫技はサンダースがエスパー対策のミサイル針を覚えられたらついでに覚えるという程度の扱いだった。

当時の攻略本では最強の虫技ダブルニードルを唯一使えることからスピアーがエスパーキラーとして持ち上げられていたが、実際は殆ど勝ち目がなかった。
自分も毒複合なのでエスパーが弱点な上、先制できるエスパーポケモンもナッシースリーパーぐらいしかいない。
そもそもダブルニードルが貧弱な上に第二世代までは全能力に努力値を振れたため、4倍弱点のナッシーや紙耐久のはずのフーディンルージュラすら倒せない。
一方のスピアーは特殊の種族値が45(第二世代以降は特攻45・特防80)しかないため一致「サイコキネシス」など到底耐えられない。

実は虫タイプとしてまともにエスパーと渡り合えたのはスピアーよりもパラセクトだったりする。
肝心の虫技が吸血なので火力はスピアー以下だが、それでもHP吸収効果のある技を一致で使えるため持久戦に持ち込めた。

ちなみにこの頃は何故か毒タイプに虫が抜群で同様に虫にも毒が抜群であり、パラセクトは4倍弱点を3つ持つ唯一のポケモンだった。


●第二世代(金・銀)

虫を弱点に持つ悪タイプの追加、強力な物理技である「メガホーン」の追加等で割と強化された。
ハッサムやヘラクロス、ツボツボフォトレス等のメジャーポケも輩出され始め、初代よりかなりマシになった。

しかし念願の高火力技である「メガホーン」は当時ヘラクロスの専用技
もう一つの新技「れんぞくぎり」は主力として使うにはかなりの工夫が必要な性能で、まともな虫技を使うには「めざめるパワー(虫)」を粘る必要があった。
対戦環境における虫ポケの扱いを見ても、上記のメジャー所以外の立場はあまり変わっていなかったりする。
虫ポケ格差社会の始まりか…

当時トップメタだったナッシー対策に不一致めざ虫を採用するという他の世代では考えられない環境でもあった。


●第三世代(ルビー・サファイア)

「ぎんいろのかぜ」や「シグナルビーム」等の技が追加され少し火力がマシになったがそれでも若干不満のある数値だったり…
全体的な立場としては第二世代とあまり変わっていないが、特性の追加により一部のポケモン(バタフリー等)は多少なり救済されている。

新規参入勢としては圧倒的速さによるバトンが可能なテッカニンや、独特な特性と能力で得意な相手にはとことん強いヌケニン辺りが注目株か。

まあ他にも新参入いたけどね、アメモースとか…


●第四世代(ダイヤモンド・パール)

これまではタイプ毎に技の物理・特殊が決められ、虫技は一律物理技扱いだったが、この世代から分化した。
同時に物理では「シザークロス」「とんぼがえり」、特殊では「むしのさざめき」等の強力な攻撃技が追加。
特に「むしのさざめき」は特殊型の虫ならほぼ全員が覚えるため、「シグナルビーム」が実質サブ技専用に。
種族の面でも事実上最速の催眠使いであるメガヤンマ、長期戦になるほど真価を発揮するビークインが追加。
全体的にこの世代から大幅に強化されている。

特性「テクニシャン」を入手したハッサムや「インファイト」を入手したヘラクロス等のメジャーポケの更なる強化も目立つ。


●第五世代(ブラック・ホワイト)

攻撃技に関してはあまり変わっていないが、ウルガモス・シュバルゴ・ペンドラー・アイアントなど強力な虫タイプが大量に出現。
対戦環境に虫タイプがはびこりエスパーや悪タイプがかなり扱い辛くなるという事態に陥った。まさに虫タイプの時代。
ただそんな中でもクレセリアは高耐久で活躍しており、対策として「メガホーン」持ちが評価されることもあった。
一致だけでなくドサイドン等がサブ技として使うこともあった。

また毎回恒例のように追加されていた低種族値の虫タイプが今世代には全くおらず、
第五世代から追加された虫タイプ最低種族値はデンチュラであるが、複合タイプや無駄のない種族値割りでとても「産廃ポケモン」とは言い難い。
ストーリーにおいてもいつもより虫タイプが出現し始めるタイミングが遅く、今までと比べて「序盤用」というイメージは薄い。


●第六世代(X・Y)

環 境 激 変。
具体的には新タイプ:フェアリーの追加、ファイアロー襲来、粉技の仕様変更など。

フェアリータイプは虫が攻めで有利な悪タイプに対して攻守共に有利であり、おまけに虫技も半減で受けられるという鬼畜相性を掲げて参戦。
ファイアローは炎/飛タイプで飛技優先度+1の特性をもつ虫ポケ絶対殺すマン。当たり前のようにとんぼがえりも覚える。お前人のモノを…!
そして蝶系のポケモンが振り撒いていた粉技は草タイプに無効、さらに疑似耐性を得られる「ぼうじんゴーグル」なんてものまで登場した。
こんなの絶対おかしいよ……。

新規虫ポケは図鑑No.666のビビヨン系列のみ。
しかし種族値や覚える技、カラーバリエーションなど、これまでの序盤虫ポケでは最高レベルの優遇を受けている。
ちなみに、既存の虫ポケモンたちも種族値が申し訳程度にプラスされた。

またカイロス、ハッサム、ヘラクロスがメガシンカに対応。
特にカイロスはヘラに対する積年の恨みつらみを爆発させたようなビジュアルと特性を手に入れた。KOWAI。
ORASではスピアーもメガシンカを獲得した。

総じて見るとタイプ内の格差がさらに広がり、対戦環境の観点で見ても第一線で活躍できる者はごく少数という向かい風の強い時代となった。
悪タイプが前より活躍の場が増えたことでそちらで弱点を突ける機会が増えたのがせめてもの救いである(もっとも、悪はフェアリーでも弱点は突けるが)。

ちなみに「れんぞくぎり」は第五世代で威力20、今回はさらに威力40からスタートと大幅に強化されている。
特性「テクニシャン」のハッサムやストライク、コロトックなら初撃の威力が実質60、二撃目なら威力80になり、「メトロノーム」でさらなる強化も狙える。
しかし虫技の通りの悪さ故にせっかく火力を上げても恩恵を受けづらく、そもそも最初から「こだわりハチマキ」を使った方が強力である。


●第七世代(サン・ムーン)

前回に続き変更点が大きいタイプとなった。
序盤のズバットでお馴染「きゅうけつ」がなんと威力80に超強化され、殴りつつ回復できる選択肢として機能するようになった。
(なおズバット等旧作で低レベルで覚えていたポケモンは全て「すいとる」に差し替えられている。一部は高レベル習得に変更。)

また、同じ虫物理威力80技として「とびかかる」が登場。こちらは命中すると相手の攻撃力がダウンするので
確1になってしまう攻撃を無理矢理耐えたり後続サポートに繋いだりと相手の思惑を崩すのに何かと役に立つ。

おかげで「シザークロス」はこの2つと同威力で効果なしというかなり不遇な技となった。
次回作では急所ランク+1の効果を付けても良いのではないかとの声も。

前回に引き続き何体が種族値が上方修正されたが、アメモースはなんと+40もされギリギリ実用に耐えうるレベルになった。
また、アリアドスは特防が10上がり専用技まで貰えた……が正直アメモースを見るともうちょっと種族値上げて欲しかったとこである。
ただ相方は何も無しだったのであるだけマシなのかもしれないが
と思ったらレディアンもUSMでカウンターを修得。

メガシンカの仕様変更によりメガスピアーは「まもる」に枠を割かなくて良くなり技スロットの自由度が上昇。
メガカイロスも最初から100族を抜けるので使いやすくなった。
反面メガヘラは遅くなってしまう都合上相手を選んでシンカする必要が出てきた。

ついでに虫タイプと直接関係ある話ではないものの、前作で大暴れしていたファイアローが大幅に弱体化し、
この影響でアロー対策としてよく撒かれていたステロが以前ほど採用されなくなったために第6世代よりも虫ポケを選出しやすい環境になった。
一方でフェアリー蔓延によるどく・はがね増加、あく死滅によりむしタイプの技の通りはさらに悪くなっている。
とは言え別に攻撃の通りが悪いのは今更である為あまり気にする事ではない。逆に言えば単虫は割を喰っているとも言えるが


新顔は水複合のグソクムシャオニシズグモというテクニカルな2体、初の妖複合でとっても可愛いアブリボン、電複合で重戦車型のクワガノン、ダブル要員デンヂムシ、
シャープで美しいフェローチェと筋肉モリモリマッチョマンのマッシブーンという対照的なウルトラビースト二体と前作の反動からか色々追加された。

【むしタイプの主な使い手】


・一般トレーナー

むしとりしょうねん
こんちゅうマニア

ジムリーダー


四天王


・その他



更にイッシュチャンピオンアデクの手持ちも半数はむしタイプである。




追記・修正お願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/