登録日:2018/05/03 Thu 15:07:04
更新日:2025/10/28 Tue 11:14:58
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アライメント、もしくはアラインメント(alignment)とは「並べる」「整列する」などを意味する英単語。
ここでは、そこから派生した
ゲームにおける属性用語を取り扱う。
概要
その出展は最初期の
TRPGである『ダンジョンズ&ドラゴンズ』にまで遡る。
マイケル・ムアコックのファンタジー小説に着想を得ており、最初期のものは秩序・中立・混沌の三つで、善は秩序に、悪は混沌に内包されていた。
キャラクタークリエイションが一般的な
洋ゲーでは頻繁に目にする概念。日本の
ゲームではあまり採用されないが、女神転生シリーズあたりで有名になったといえようか。
なお、あくまで当時の
TRPGでPLが遊ぶために究極までシンプル化した人間性なので、他作品にそのまま当てはめるのは無理。
「○○のキャラはアライメントでいうとなんだろう」という思考実験はよくあるが、どうとでも解釈できるので絶対的な判断はできない。
現代の
ゲームでは行動の結果としての「特定の相手からどう見られているか」の評価値にされたり、現在のダンジョンズ&ドラゴンズでも「特定の種族は○○のアライメントが多い」といった設定が削除されるなど、行動の自由と個々人の多様性が重視されて「特定のカテゴリの存在は特定のことしかしない」というアライメント制度は廃れつつある。
なお、あくまでゲームシステムやゲームルールの一端なので、今でもこれを用いて遊ぶことは可能であるし、大事なのは「理解と適した使用」である。
アライメント一覧
「秩序-混沌軸(倫理軸)」と「善-悪軸(道徳軸)」の二系統があり、大まかにそれぞれに3つに分かれると考えると良い。
秩序-混沌軸
「ルール」への態度で決まるアライメント。外部のルールに従うか否かが重要。
行動を起こす際に採りうる手段の分類。
秩序
ロウ(Law)。つまり「法」。しばしばLowと誤記されるがそれは「低い」である。
なお「秩序」はコスモス(Cosmos)。
邪神モッコスKOS-MOSや
DFFの勢力名で聞き覚えのあるアニヲタ諸氏も多いだろう。
コスモス(玩具メーカー)が秩序?ハハッ
簡単に言うと、「ルールや法律は必ず守る」という性格。
しばしば「正義」と混同されるが、実のところ「秩序」「規律」を重視する性格であり、正義か悪かは関係ない。(とは言え、秩序が保たれている状態が正義とされることは多いだろうが)
時として、ルールに固執するその姿勢がかえって悲劇を招くこともある。
また、どんな時であろうとルールを最優先するということで、軋轢を生みだすこともあるだろう。
逆に言えば、あなたが「秩序」を守ることに安らぎを覚えるなら、とても付き合いやすい相手になるはずだ。
混沌
カオス(Chaos)。
英語読みではケイオス。カオスは
ギリシャ語由来の読み方。
ラテン語や
ドイツ語等でも、多少綴りの揺れ(Khaos, caosなど)はありつつもカオス(カーオス)と読む場合が多く、ケイオスと読むのはむしろ
異端英語特有の訛り。
簡単に言うと、「ルールや法律なんて知ったことか。俺の感情が最優先だ」という性格。
ただし、決して「あえて法律を破って回る」無法者
というわけではない。
メリットやデメリットで決めているのではなく、社会的な「秩序」より自らの「感情」を上位の行動原理に置いているだけなのである。
ゆえに彼らは「自由」である。ルールを嫌う彼らは社会から保護されることがない代わりに、社会に縛られることもない。
常に自身の快楽を最優先するその姿勢は、社会に大きな混乱をもたらすことも少なくない。
逆に言えば、あなたが「混沌」がもたらす大きな自由に深い喜びを覚えるなら、彼らに共感を覚えることだろう。
中立
ニュートラル(Neutral)。中立および中性を意味する。
簡単に言うと、「ルール? 守りたい時は守るし、守りたくない時は守らないよ」という性格。
秩序のようにルールに縛られることもなく、混沌のようにルールから外れすぎることもない。
ある意味では現実の人間に最も近い存在である。
とは言うがそこまでルールに無関心でいられるのも珍しいっちゃ珍しいが。
バランスを重んじ、どちらか片方に極端に振り切れることを嫌う彼らはある意味では混沌以上に自由である。
ある意味では
中途半端であり、どっちつかずな姿勢故に嫌われることもある。
逆に言えば、あなたが「中立」という姿勢を貫き通すだけの強い意思を持っているなら、それは秩序と混沌双方のメリットを享受できるということになるはずだ。
善-悪軸
「自らの利益と他人の利益を比較してどちらを優先するか?」ということを重視する。行動の動機付けの分類とも言える。
善
グッド(Good)。もしくはライト(Light)。
いわゆる利他的な人間。
困っている人がいれば手を差し伸べ、悪がなされようとしていればそれを止める。
いわゆる正義の味方という言葉が似あう役回りでもある。
悪
イビル(Evil)。もしくはダーク(Dark)。
いわゆる独善者、あるいは悪人。
自らの、または自らの属する組織の利益にしか興味がなく、その結果他人がどうなろうが知ったこっちゃない。
なお、味方にした時善と悪のどちらが信頼がおけるかというと、意外にも一般的には悪の方である。善は自分の信念や理想を最優先するため、状況によっては裏切りの懸念がついて回るが、悪は常に合理的に自分の利益を最優先するため、最大の利益さえ保証できている限りは裏切りの可能性はない。要は「裏切らない方が得だ」とさえ思わせておけば良いため、仲間でい続けてもらうための条件が明確かつ合理的なのである。
ウィザードリィなどでは「悪」と言ってもそこまでの悪ではなく、単なる利己主義な人間ということにされている。一方、D&Dなどでは悪の属性の存在はまごうことなき悪である。
中庸
ニュートラル(Neutral)。
「善でも悪でもない」というと日本人的には中庸の素晴らしい存在のように思えるかもしれないが、大半は信念としての中立ではなく、単にどっちつかずなだけである。
秩序-混沌と同様、ある意味最も普通の人間らしいアライメント。
ではあるがやっぱりそこまで善悪に無関心でいられるのも珍しいっちゃ珍しい。
杖を突いた老婆テスト
「なんだかわかりにくい……」という人のためにわかりやすく説明するために考案された
テスト。
シチュエーションを説明すると、「車の通りの多い道路で杖を突いたお婆さんが道を渡れず困っています。どうしますか?」というアライメント診断
テストである。
- 善
- 自分と渡っている道が違っても助ける。つまり、自身が不利益を被っても助ける。
- 中庸
- 自分と道が同じなら助ける。困っている人を見捨てるほど非人道的ではないが、かといって自分が不利益を得てでも助けようとはしない。
- 悪
- 見返りがあるなら助ける。自分への利益がないなら助けない。
というような感じ。これはウィザードリィの説明書にも載っている最も代表的なパターンだが、作品によっては別の解釈になることもある(この場合の悪は単なる利己的な人間とされており、明確な悪人
というわけではない)。
なお、秩序-混沌軸はこの診断の対象外。
ちなみにウィザードリィ#1の悪役ワードナだと「老婆を道の真ん中に置き去りにして荷物を全部奪う」になる。大ボスの癖にやることがみみっちい。
9属性型アライメント
実はD&Dの最初期はこちらだった。複雑すぎたので現在は簡略化が為されている。
| - |
秩序 |
中立 |
混沌 |
| 善 |
① |
② |
③ |
| 中庸 |
④ |
⑤ |
⑥ |
| 悪 |
⑦ |
⑧ |
⑨ |
①善にして秩序
規律正しく他者を慈しむ心を持つ聖職者タイプ。
社会のルールに従いさえすれば、幸せになることができると信じている節がある。
TRPGでこのアライメントを持つNPCは、熟練プレイヤー程「信用に値しない」と考える傾向にある。
簡単に言えば「所属する組織の意向で敵対する」からであり、裏切りの兆候が分かり難い為である。
但し『D&Dのパラディン』であるのであれば、逆に背中を預けるに値する存在なのだが。
②善にして中立
基本的には他人のために行動するが、その基準はその時々で変化する。
ルールに従うことがより他人のためになるならそうするし、逆にルールを破ることが他者のためならば躊躇なく破る。
「細かいルールを破ることもあるが、可能な限り人を助ける」と書くとわかるが、現代的感性に近くもっとも親しみ易いアライメントと言えるかもしれない。
アメコミのヒーローによくいるタイプで、それ故に「社会秩序と敵対」してしまい苦境に陥る事もよくある。
③善にして混沌
他者を思いやる心を持っているが、その基準はあくまで自身の心の内にのみあるというタイプ。
粗暴ではあるが、決して他者を無意味に虐げることはない。いわば頼れる親分肌のキャラ、
「それが秩序を乱す行為だと確信しても」他者のためならば法に縛られず行動する
ダークヒーローもこれ。
アメコミヒーロー
バットマンも『独善に基づく悪への制裁』を行っているのでこれに近い。
④中庸にして秩序
主として栄誉や賞賛などを好む傾向のある性格。
「自分のため」に行動することも多いが、同時に社会の規範を重視し、社会のルールの中で成り上がろうとする傾向が強い。
なお、「基本的に社会のルールは遵守し、自分のために行動することも多いが、だからといって積極的に他人を蹴落とすことはしない」という風に書けばわかるだろうが、いわゆる「ごく平均的な一般市民」は大多数がこれに近い性質である。
また、あなたの親愛なる隣人「スパイダーマン」もこのアライメントに該当する。
⑤真なる中立(中立・中庸)
何も選ばない完全な中立主義者。
その時々で何を基準に動こうとするかは変わって来る。ある意味最も信頼のおけない人種。
該当するキャラクターはあまり多くないが、「正義のためでも自らの欲望のためでもなく、ルールを信奉はしないがかと言って既存の秩序を壊すつもりもなく、あらゆる政治的・宗教的信条から中立を保ち依頼されれば報酬に応じてあらゆる仕事をこなす」
ゴルゴ13なんかは典型的な中立・中庸タイプと言える。
⑥中庸にして混沌
自由を好み、縛られることを嫌う個人主義・反権威主義者。
悪人ではないが、自身も他者もルールに縛られることを極端に嫌う。とりあえず
スナフキンみたいなのを思い浮かべておけば大体間違いはない。
変態仮面等の「悪を私情で打倒する」クライムファイターはこれに近い。
⑦悪にして秩序
あくまで「ルールの中」で自身の利益を最大にすることを目論む者。
最も近い職業を言うなら「詐欺師」。
あるいは、「自らの考える秩序こそが社会にとって最も正しい」と考え、既存の社会を破壊し新たなルールを構築しようとする圧政者タイプもいる。
自身を頂点とした
世界征服を目論むヴィラン、サイバーパンク暗黒メガコーポ、
ディストピア管理社会などが該当する。
意外なところでは、自分独自のルールに従って大量殺人を行うシリアルキラーなんかもカテゴリ的にはここ(単なる無差別殺人なら混沌悪だが)。
⑧悪にして中立
最も危険な性格。「自らの利益を最大にするためならばあるものは全て利用する」というタイプ。
善にして中立がそのまま逆転したような性格で、自分の利益になるならば、ルールを利用することも、逆にルールを破壊することも厭わない。
利己主義者であると同時に、何をやらかすかわからないという危険性を孕んでいる。
このアライメントを持つヴィランは「オール・フォー・ワン」の様な、最悪自分一人で何とでもなる自己完結型が多い。
⑨悪にして混沌
自らが自由であることに最も重点を置き、そのためならば他の何を犠牲にしても構わない、という性格。
社会を徹底的に破壊する暴君の属性。逆に言えばそれは時として革命者の属性でもあるが。
所謂「世界を支配する」のではなく、逆に「世界を破壊する」タイプの
ラスボスは此れに該当するか。
アライメントを採用した主なゲーム
この手の
ゲームでは有名な例。
職業と密接に関わるシステム。
ロードには善しか転職できないし、シーフには中立か悪しか転職できない。
中には「善か悪しか転職できない(中立だと就けない)」という職業もある。(僧侶などが代表例。どっちつかずではなく、信奉する神に傾倒する必要がある)
また、パーティー編成の際も「善と悪は同じパーティーを組めない」という制約がある。
そりゃ「他人に親切にしよう」と「俺さえよけりゃいいんだよ」が同じパーティーなんて組めるわけがないだろう。
この制約の下でいかに強いパーティーを構成するかが醍醐味と言える。
……が、迷宮内で善悪混成パーティーを組むという抜け道があったり、明らかに片方だけ優遇されている事も。
尚、友好的な敵との戦いで相反する行動を取るとランダムで性格が変わる仕様があり、「これまで博愛に徹していたのに
経験値の多い敵と一回だけ戦った為に人格崩壊してエゴイスト(悪)になってしまった」とか「超強い敵が友好的だったので見逃したらこれまでの身勝手さを反省して博愛主義者(善)となった」なんていう珍事態も発生する。
またあくまで意味合いや形式と言う面もあるのか「友好的な敵と戦闘開始直後に敵前逃亡する」、「戦闘開始直後に敵が逃亡するのを見逃す」のは悪でもオーケーであり、他人から見た評判を表しているのかもしれない。
これまた有名で、シリーズの多くで採用されている。
主人公の取った行動によって属性値が変動し、+に大きければ秩序(LAW)、-に大きければ混沌(CHAOS)、どちらでもなければ中立(NEUTRAL)に属するようになり、ストーリーの分岐にまで大きな影響を与える。
9属性型アライメントになっており、各属性ごとに善(LIGHT)、中立(NEUTRAL)、悪(DARK)も存在するが、これらはストーリー分岐にはかかわらず、会話で勧誘できるか否かに関わる。
主人公の属性と悪魔の属性が離れすぎてなければ問題はないが、異なる悪魔は会話で仲魔にできない/戦闘メンバーとして召喚できないし、作品によっては離れた属性同士の仲魔は呼び出せない。
加えて「対象の属性に応じて効果が変化する特技」や「特定の属性でなければ装備できない品」が存在するなど、
ゲーム上のシステムとしても役目を果たしている。
シナリオにおいては作品によって差異はあるものの、感情を優先して悪魔とも共存する(CHAOS)ルートや、極端に走らず人間として生きる(NEUTRAL)ルート等は比較的
ハッピーエンドと言われやすいが、天使及び神に従う(LAW)ルートは
ディストピアENDになりやすく、メガテンのLAWルートはろくな終わり方をしないと言われている。
詳しくは
属性(真・女神転生シリーズ)も参照されたし。
オウガバトルサーガの一作。
ユニット一人一人にアライメントが設定されている。
前作『伝説のオウガバトル』では0~100のステータスとして扱われていたが、本作では数値ではなくロウ・カオス・ニュートラルの3種類にまとめられ、主人公以外は後天的な変動もしなくなった。
これによりクラスチェンジできるクラスが決まる他、キャラクター一人一人の性格付けにも役立っており、「いかにも自由そう」というキャラクターはやっぱりカオスだし、「いかにも堅物そう」なキャラはロウである。
同時に
ゲーム全体のシナリオにも大きく関わっており、主人公デニムは行動次第でアライメントが変動し、同時に進行ルートも大きく変わることになる。
通称「ロウルート」「カオスルート」「ニュートラルルート」。
前作でも主人公のアライメントの値により起きるイベントやエンディングに違いがあったが、本作では更に踏み込んだものとなっている。
「
自民族への大虐殺を肯定するとロウルートに進む」という辺り非常に皮肉が効いている。
なお仲間になるかどうかはアライメントとは関係なく、例えば「ロウルート限定で仲間になるカオスキャラ」がいたりする。
アライメントが違っても個人的な友好関係は結べるということだろうか。
とはいえやはり居心地は良くないようで、選んだルートと反対のアライメントのキャラは章を跨ぐ際に忠誠値が下がってしまう。
序盤でロウの仲間を加えた後にカオスルートを突き進んだ結果、気付いたら嫌われる一歩手前だった……なんてことも起こり得る。
ちなみに本作では「女性のカオス」と「ドラゴンのニュートラル」には実はメリットが全然ない(女性にはカオス限定の職業が皆無、ドラゴンはニュートラルだと最上級職になれない)。
尚前作に有った「カオスフレーム」はマスクデータとして存在しており、各キャラクターの名前をクリックした時の台詞で傾向を図るのみ。
一応これもエンディング分岐の
フラグに関連しており、通称ギルバルドエンドと呼ばれるルートは『カオスフレームが最良』である必要がある。
ChaosとLawのアライメントが設定されており、行う政策・作戦で上下する。
全陣営共通で「資金徴収、
核兵器使用、非人道的な作戦」
ジオン・連邦では「中立地域(フォン・ブラウン、サイド6)に侵攻する」
ジオン限定で「アスタロス、コロニー落としの実行」でアライメントが大きくChaos側に傾く。
基本的には毎ターン僅かながらLaw側になっていくようになっている。
連邦・ジオンの2部以降(そのほかの陣営は開始以降)はChaos・Lawに影響されて、構成人員が入れ替わる。
特定のアライメント以下でなければ参加しないキャラ、特定のアライメント以上にならないと参加しないキャラがおり、彼らは一定値を超えてアライメントが逆側に傾くと離脱する。
そのため、特定のメンバーはその軍に所属することはあるが両立できないという事態が発生する(連邦のアムロとレーン・エイム等)
ただし、Chaosが一定以下にならなければ行えない作戦がいくつか存在する。
その代表的なものが、
核兵器搭載MSの開発(ジオン系・MS06C
ザクⅡ(所謂核ザク)、連邦系・GP-02A
ガンダム試作2号機)とソーラレイ/コロニーレーザーの使用である。
エンディングに関してはジオン・連邦は単純にアライメントの数値で決まるが、
それ以外の陣営では特定のエンディング(GoodEnd)を見るためにはアライメントが一定以上のLawかつ必要な条件を満たさなければならない。
例えば
エゥーゴはブレックス暗殺阻止とヘンケン、エマ、カツを最終決戦で生贄にしてファを退役させ、クワトロの帰還イベントを発生させなければならず、
ティターンズではバスク派を粛清してシロッコを自陣営に留まらせねばならない。
情報統制策で大きくLawに傾く等「世間の評判」と言った方が正しいのかもしれない。
「エーススタイル」という「善-悪」軸に相当するアライメントシステムが採用されており、ステージ中の展開や登場するボス等が変化する。
戦闘中に出現する「
脅威度の低い敵」(こちらに攻撃せず逃げようとする敵、破壊が必須ではない敵建造物など)の撃破数や、
救援要請を出す友軍を助けに行くか行かないかといった主人公の行動指針が評価される仕組みで、
無力な者を攻撃せず、窮地の仲間を助ける「Knight(騎士)」、あくまで状況に応じて判断する「Soldier(兵士)」、
敵を叩き潰す事のみを目指し、情け容赦なく報酬を最優先する「Mercenary(傭兵)」の3段階。
オープニングムービーでも
ピクシーの口から
「強さを求める奴」「プライドに生きる奴」「戦況を読める奴」と三つのエーススタイルについて語られる。
また、クリアした時点でナイトかマーセナリーの何れかに振り切れる、もしくはソルジャーぴったり中央の状態でクリアすると隠し機体が開放される。
・ラングリッサーⅣ
3つのルート分岐に関わっており、それぞれ光輝・闇・中立といったところ。
勝利条件に関わらず敵を全滅させると加算、そうしなかった場合は減算され、更に最初のキャラメイク時に闇に対する親和性を見せると加算、善性を見せると減算される。
作中では二度の分岐があって選択肢次第でルートが変わるのだが、アライメントが一定以上あるとどちらのルートを選ぼうとしても有無を言わせず片方に決められてしまう。
特に中立ルートは一度目の分岐で確定するのだが、アライメントが一定以上だと強制的に決められてしまうためある程度敵を残しながら攻略していく必要がある。
二度目の分岐で残りの二つが分岐し、ここもアライメントが一定以上なら闇ルートに分岐するという形になっている。
光輝も闇も魔族(人間)を滅ぼしてもう片方の種族のための世の中を作ろうとしているため、やることは大差ないということか。
Ⅴでボーゼルが倒される時にランフォードがいなかったことから、正史は中立ルートの模様。
一応行きたいルートに行けなかったとしても、裏技の超面セレで乗り換えが可能。
・エルナークの財宝
「性格ゲージ」という「善-悪」軸に相当するアライメントシステムがある。
アイテムを取ることで変動するのだが、これが大問題であり、発売から13年間クリア不能という事態を引き起こした。
本作は謎解き要素があるアクションゲームなのだが、この最終面にはダーク100%でないと通れない扉の後にライト100%でないと通れない扉が出てくる。
到着時点でダーク100%からはどう頑張ってもライト100%になれないのだが、実はこの扉は
中立、すなわちどちらも0であればどちらも通れる
。
これが全くの
ノーヒント
であったために誰も解けなかったというのが真相。
アイテムの説明に虚偽があるのも問題で、説明書とゲーム内の説明で齟齬が生じている。
実際は説明書の方が正しいが、開発会社が別の
ゲームの説明書で虚偽の説明を行ったため説明書が間違っていると思い込まれてしまったのも問題を助長していた。
アクション部分も普通に高難度な上にこうした意地悪な謎解きも襲い来るため、本作は世間から
クソゲーとの評価を下されている。
・Fateシリーズ
Fateシリーズでは
SN時代からキャラクターにアライメント設定があり、「アライメント設定を採用した
ゲーム」といえば確かにそうだったのだが、
ノベルゲーや小説中心のシリーズであるため、あくまでフレーバーとしての意味しか無かった。
だがシリーズキャラが総登場するRPG『
Fate/Grand Order』が製作され、相手のアライメントを参照する特効攻撃が登場したため、後から
ゲーム的意味を持つステータスになった。
なお秩序-混沌軸の観念はこの項目で紹介したのとあまり変わりないが、善-悪軸に関しては少々意味合いが異なる。
Fateにおいての善-悪軸は「当人の倫理観に従っているか」で決定されるようで、
金ピカのように自分の正義を信じて人類を滅ぼしかける善属性もいれば、己を律し、他者のため動く悪属性も少なからず存在する。
上述の金ピカ以外にも悪属性よりよっぽど迷惑な行動をする善属性のキャラもしばしば。
これは全く異なる時代や国、文化の英霊達が一堂に会するという都合上、一面的な「善悪」の基準を策定するのが困難なためか。
奈須きのこ曰く、善・悪軸の相違であれば協力できることもあるが、秩序・混沌軸の相違は決定的な対立を招きやすいという。
さらに善-悪軸の特殊な例として「狂」(ごく少数のバーサーカー)「花嫁」(花嫁衣裳の
ネロ)「夏」(水着イベントで浮かれているサーヴァント)が存在し、これらはアライメント参照の要素を無視できる。
また、
善悪双方を併せ持つだとか
マテリアルを偽称しているなんて特殊例も。
・トライアングルストラテジー
「信念」というステータスが存在し、Benefit(利益)・ Moral(道徳)・ Freedom(自由)の3つがそれぞれプレイヤーの選んだ選択肢や行動、ルートによって上昇していく。
信念の値が増えると対応した新しい仲間が加入していく他、進むルートを決定する「信念の天秤」で仲間を説得できるかどうかに関わり、プレイヤーのそれまでの行動と説得力によって物語が分岐していく。
終盤では、女神の教えに従い、教会の支配の下平等な秩序をもたらす「Benefit」・ 自由を重んじ弱肉強食の世界を作る「Freedom」・ すべての責任を投げ捨て、奴隷達と共に逃げ出す「Moral」のルートに分かれ、かなり直接的なロウ・カオス・ニュートラルの対立が描かれていく。
作中のキャラクター達も直接ステータスとしては表現されないものの自分なりの信念を持っており、特に仲間達の作中での成長、挫折、本性の暴露による信念の変化模様もストーリー上の見どころとなっている。
善-悪軸に相当する「こころ(友情値)」というパラメータが存在する。
消費アイテムである
しょうねんジャンプを読むことで善に傾き、悪人でない一般人を倒したりミニゲームに失敗したりすると悪に傾く。
悪に傾くと飛び道具の使用間隔が長くなる、最終決戦で敵に与えられるダメージが少なくなるとデメリットしかない。
追記・修正お願いします
最終更新:2025年10月28日 11:14