登録日:2018/11/10 (土) 02:07:18
更新日:2025/01/10 Fri 16:43:05
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フォトンエッジとは『
ウルトラマンガイア』の主役・ウルトラマンガイアの使用する技。
直訳すると
「光子の刃」。その名の通り光子エネルギーの刃を放つ、
クァンタムストリームと並んでガイア初期を代表する必殺光線である。
『ガイア』本編では光子・光量子が頻繁に使われているため、光量子エネルギーを刃に変換する攻撃技と解釈していいだろう。
【概要】
エネルギーチャージの後に額から発射される、いわゆる
エメリウム光線系統に該当する光線技である。
ただし、こういった光線を発射する際、
ウルトラセブンや
ウルトラマンエースといった従来のウルトラ戦士は額に施されたビームランプから発射していたのに対し、
このフォトンエッジは、ライフゲージ(
カラータイマー)から放ったエネルギーを頭頂部(ガイアヘッド)に収束させてから放つという違いがある。
また、エメリウム光線系統に限らず、例えば
八つ裂き光輪/ウルトラスラッシュなどのエネルギーを固形化して放つものを除けば、
ウルトラ戦士の光線技は、発射口にあたる部位から敵に向けて真っ直ぐ照射されるのが基本だったが、
このフォトンエッジはあたかも光の鞭を振るうかのように、一旦ガイアの背後で光線がしなるシークエンスが入るのも特徴的である。
同系統の技として、
ウルトラマンアグルが使用する
フォトンクラッシャーがある。
こちらは額の結晶体(ブライトスポット)から破壊光線を放つ、従来のビームランプ装備のウルトラ戦士と同じ発射方式となっている。
なお、中盤以降はライフゲージからエネルギーを放つ描写が減り、直接額から放つ描写も多い。
…と、これだけなら単なる省略演出にも見えるが、アグルから引き継いだフォトンクラッシャーは確実に直接額から放っている。
やはりフォトンエッジも額から直接放てる技と考えて良いのだろう。
この技名が呼称されたのは第3話「その名はガイア」にて。
XIGの移動基地であるエリアルベースのブリッジで初戦闘時の映像を見ていた我夢が「光子の力……光の刃……フォトンエッジ……」と呟きながら、無意識に取った発射ポーズを見様見真似で再現している。
その発射シークエンスは以下の通り。
①体全体で力強く大の字を作る
↓
②腰を低く落としながら両の拳で頭頂部を挟み込んでエネルギーを収束させる
↓
③立ち上がると同時に頭頂部から光の刃が伸び切る
↓
④右脚で踏み込み頭を突き出すと、敵の方へと光の刃がしなる鞭のように大きく伸びる
↓
⑤敵の周囲で光の刃が分散して複数回打ち付けた後、木っ端微塵に爆発する
画像出典:ウルトラマンガイア 第2話「勇者立つ」より
制作:円谷プロダクション 1998年9月12日放映
そのモーションの力強さと数々の怪獣を倒してきた場面から、ガイア序盤を代表する
必殺技といっても過言ではない。
逆に言えば、その際に隙ができやすくなるのが弱点で、反撃を受け発射を中断される場面も見られた。
後半はアグルの光を得て習得した
スプリーム・ヴァージョン(SV)のフォトンストリームにトドメを譲ったが、
フォトンエッジの威力もV2になったことで2倍に増幅、ここぞという時に使用しているため印象は薄れてはいない。
【本編にて】
フォトンエッジの戦績は以下の通り。
◆第1話「光をつかめ!」
光量子コンピューターを通して我夢が見たヴィジョンにて赤い光の巨人が使用。
空から襲い掛かるヴィジョンの竜に向けて発射されたフォトンエッジは見事に命中。木っ端微塵に粉砕した。
◆第2話「勇者立つ」
地球の光を受け、ガイアに変身した我夢が使用。
ごく普通の青年でしかない我夢が
ウルトラマンになったため、
苦戦こそしているものの前半部では第1話で見たビジョンの通りに取った動作でフォトンエッジを発動。
宇宙戦闘獣 コッヴを撃破した。
後半部でも突如出現した
マグマ地底怪獣 ギールと再度変身して戦い、こちらもフォトンエッジで撃破している。
◆第4話「天空の我夢」
東京を砂漠に変えていた
超空間波動怪獣 メザードを撃破。
なお撃破シーンでは専用の造形物ではなく撮影に使ったスーツが実際に燃やされており、その後のメザードとしての再登場がなくなってしまった。
◆第8話「46億年の亡霊」
合体怪獣である超空間共生怪獣 クラブガン&アネモスの結合部に向けて
クァンタムストリームを放ち分離させた後、フォトンエッジを放ち二体とも撃破。
この話でフォトンエッジに貫通性があることが確認された。
◆第9話「シーガル飛び立つ」
宇宙から東京に飛来した光熱魔石 レザイトに対して使用。
触手や高熱攻撃にガイアは苦戦したが、全身を発光させて触手を振りほどき、渾身の力で上空に投げ飛ばした後フォトンエッジで破壊した。
◆第11話「龍の都」
クァンタムストリームを受けてもびくともしない
地帝大怪獣 ミズノエノリュウに向けて放とうとするが失敗。
発射動作中に尾からの光線を受けてキャンセルされてしまった。
◆第12話「野獣包囲網」
ガスタンクのガスを吸収し巨大化した獣人 ウルフガスに向けてフォトンクラッシャーを放つアグルに対してフォトンエッジを放って相殺する。
この時、踏み込むアクションもなく
アイスラッガー投擲を思わせる簡略モーションで放っていた。
◆第18話「アグル対ガイア」
ウルトラシリーズでもかなり稀な等身大戦で使用。
廃墟内でアグルが右手から生成したアグルブレードを弾き飛ばした。
◆第20話「滅亡の化石」
◆第21話「妖光の海」
無酸素海獣 カンデアに海底流砂に引きずり込まれかけるものの、両手からの光球弾・クァンタム
フラッシュで反撃。
カンデアが怯んだ隙に海底流砂から脱出して、フォトンエッジで撃破した。
◆第23話「我夢追放!」
パーセルの支配下から脱して稲森博士に向けて火炎弾を放った剛腕怪地底獣 ゴメノスに対して怒り爆発。
フォトンエッジで撃破した。
◆第24話「アグルの決意」
甲殻怪地底獣 ゾンネルⅡに向けてフォトンエッジを放とうとするが、「憎しみでしか解決できないなんて、悲しすぎる」という玲子の言葉を思い出し発射をキャンセル。
沈静化光線・ガイアヒーリングを放ちゾンネルⅡを逃がす形で戦いを終えた。
◆第25話「明日なき対決」、第26話「決着の日」
光の巨人同士の戦いとなった第25話のラストで、前期EDを
BGMにガイアのフォトンエッジとアグルのフォトンクラッシャーがフルパワーでぶつかり合う。
しかしエネルギーのぶつかり合いでワームホールが形成され、巨獣ゾーリムが出現してしまった。
◆第27話「新たなる戦い~ヴァージョンアップ・ファイト!~」
ガイアに化けた
金属生命体 ミーモスが使用。
V2になっていた本物のガイアはアグルの力を借りてフォトンクラッシャーで対抗。光線同士の鍔迫り合いになるも本物がフォトンクラッシャーの出力を上げてこれを制す。
ニセガイアがダメージを受けたところに金属の黒い体表が現れ、さらにファイターチームの援護攻撃を受けたことでミーモスは正体を現す。
◆第36話「再会の空」
G.U.A.R.D.の新兵器・対空間レーザーシステムをエリアルベースに向ける藤宮。我夢/ガイアはフォトンクラッシャーで対抗。
レーザーの出力を上げていく藤宮に対しガイアはクラッシャーのパワーを増幅、さらにはフォトンエッジのパワーをも上乗せさせた。
しかし藤宮はエリアルベースの破壊を目的としておらず、ゾーリム登場時のエネルギー波長を再現して再びワームホールを開き、自爆するのが真の狙いであった。
◆第42話「我夢VS我夢」
我夢の心の影が生み出した黒い我夢が変化した巨大異形獣 サタンビゾーに対して使用。
サタンビゾーは消滅するが、黒い我夢はXIG-NAVIに内蔵された発信ダイオードを抜き取るまで執念深く現れていった。
◆第45話「命すむ星」
アグルのフォトンクラッシャーを吸収して打ち返した
破滅魔人 ブリッツブロッツに対し、ガイアV2もフォトンエッジを放つがこれも胸部の結晶体に吸収され打ち返される。
ガイアはとっさに
バリアを張るも、エネルギーが増幅されているためか防ぎきれず破られてしまった。
◆第46話「襲撃の森」
自然コントロールマシーン シンリョク(深緑)戦で使用。
発射時の隙を突かれて四方八方からツタで捕縛されるが、チーム・ライトニング&ハーキュリーズの援護を受けて反撃の糸口を掴み、ライフゲージからエネルギーを放ってツタを破壊しつつ、フォトンエッジ発射に移行してシンリョクを破壊した。
◆第49話「天使降臨」
破滅魔虫カイザードビシの一体に向けてフォトンエッジを使用。撃破する。
しかし元となるドビシは無数におり、再びカイザードビシが現れ無意味となってしまった。
◆最終話「地球はウルトラマンの星」
地球怪獣らのエネルギーを受け、我夢は再びガイアに変身。
アグルとなった藤宮と共に、フォトンエッジ&フォトンクラッシャーを含めた光線技を怒涛の勢いで
根源破滅天使 ゾグ(第1形態)に浴びせた。
直接SVに変身した状態でフォトンエッジを繰り出しているからおそらく威力もV2の倍になっていると思われる。
OV「ガイアよ再び」
根源破滅海神 ガクゾム(強化体)戦においてSVの状態でフォトンエッジを使用するが、V2のクァンタムストリームと同様に吸収されてしまう。
しかし打ち返す時間を与えぬまま続けてフォトンストリームとフォトンスクリューの合体攻撃・フォトンスクエアを浴びせ、吸収限界を超えてついに撃破された。
【映画/その後のシリーズにて】
願いを叶える赤い玉の力によって、平行世界に実体化した巨大異形獣 サタンビゾー戦で使用。
敵の攻撃を回避し前転しながら腕を開き、振り向いてフォトンエッジを放つガイアのスピーディなアクションは見ものである。
その後、
最強合体獣 キングオブモンス戦でも使用するが、ボーンバリアで防がれてしまった。
◆ウルトラマンX第14話「光る大空、繋がる大地」
自身を上空から撃ち落としてきたベゼルブとの戦闘で使用。
格闘戦で相手を圧倒し、そのままフォトンエッジで爆散させた。
超合体怪獣 ファイブキングとの戦闘で使用。但し、ガイアV2はZの能力で作り出された幻影。
同じく作り出された幻影のティガ(パワータイプ)、ダイナ(ストロングタイプ)がそれぞれデラシウム光流とガルネイトボンバーを放つが、
ガンQの腕に吸収され通用せず。
その直後にガイアV2の幻影を作り出し、ガイアはフォトンクラッシャーを発射。
この攻撃をも吸収しようとするファイブキングだが、なんと
本編第36話で披露したフォトンエッジの重ね合わせで強引に突破。
当然ファイブキングも耐えられるはずもなく、ガンQの腕が破損し吸収能力を失う。
平成の御代で一度だけ使用された技を、当時から11年の年月を経てまさか令和になって再び使用されるとは思われておらず、
視聴者の間では話題沸騰となり放送当日のTwitterに「フォトンクラッシャー」がトレンド入りまでする快挙を成し遂げている。
Episode2にて、ゼットはガンマイリュージョンでティガ・ダイナ・ガイアの幻影を作り出す。
ガイアの幻影はレギオノイドをクァンタムストリームで撃破した後、立て続けでフォトンエッジを繰り出し、
ダークロプスを爆散させた。
【余談】
ULTRA-ACTのガイアおよびガイアV2でもアタッチメントパーツでフォトンエッジの発射エフェクトが付属されている。
ガイアは直接発射するもの、ガイアV2はチャージ時のしなるものと別々に付属しているため、劇中での発射シークエンスを再現するには両方とも入手しなければならない。
追記、修正は両腕で頭を挟み込むようにお願いします。
- モキアンのやつはフォトンクラッシャーだよね -- 名無しさん (2018-11-10 03:36:47)
- 出たな頭からモヤシがはえる光線 -- 名無しさん (2018-11-10 09:13:16)
- トイレットペーパーとかタオルでまねしたわ(年がばれる) -- 名無しさん (2018-11-10 11:56:58)
最終更新:2025年01月10日 16:43