ポケモン亜空間(スマブラ)

登録日:2019/11/16 Sat 15:02:23
更新日:2025/02/16 Sun 12:26:29
所要時間:約 9 分で読めます





新ステージ、”ポケモン亜空間”登場!
イメージの中の未知の空間!

ポケモン亜空間とは、大乱闘スマッシュブラザーズDXに登場する隠しステージの一つ。
対戦回数が200回を超えると遊べるようになる。

概要

「DX」の中でもひときわ異彩を放つステージのひとつ。
未知の空間に現れる巨大なポケモンを足場に、混沌とした戦いを繰り広げる。

ギミック強めの強制スクロールステージであり、立ち回りは難しい。
ステージの変化を覚えておくことが勝利のカギとなる。

歴代のステージが殆ど復活した「スマブラSP」には残念ながら未収録。それに伴ってか、2019年現在はこのステージを懐かしむ声も増え、再評価の傾向にある。
特にSPのステージ作りでは、ポケモン亜空間を再現しようとするユーザーも多数登場。「近年のポケモンで作り直してほしい」という意見もある。


BGMは「ポケモン赤緑」の戦闘BGMメドレー。「戦い(VSトレーナー)」→「戦い(VSジムリーダー)」→「戦い(VS野生ポケモン)」のフレーズが順次流れる。編曲者は、星のカービィシリーズでおなじみの安藤浩和氏。
桜井氏も「非常にいい出来映えです。スマブラにバッチリマッチ。」とイチオシのコメントを残している。
「スマブラSP」では「ポケットモンスター 赤・緑 メドレー」という名前で収録されている。

オールスターモードでは、プリンのホームステージとして登場。
また、イベント戦「すごく迷惑大王」でも登場している。これは、マリオクッパに挑む最初のイベント戦「迷惑大王」のパロディなのだが、プレイヤーはルイージで、相手はなぜか超巨大化したクッパ。イベント戦の説明文ではその理不尽さにルイージも嘆いていた。

ステージ構成

対戦開始時は、両手を広げたゼニガメが足場として登場。よく見ると口がパクパク動いている。不気味。
一人用モードではプレイヤーが右手の上、対戦相手は頭の上に乗った状態で対戦がスタート。頭上にいるCPUをどう狩るかが勝負の分かれ目になる。オールスターでプリンと戦う際は、ロイの上必殺ワザを当てると一撃KOできることも。
腕に乗っているファイターは、敵ファイターを壁ハメすることも可能。もちろん、やられる可能性も秘めているので一長一短。高レベルのCPUに壁ハメされて苦戦したプレイヤーも多いのではないだろうか。

時間がたつと、画面上部に右側から出現する。下からすり抜けることが可能だが、上からは不可能。一度イワークに乗ってしまうと、ゼニガメの足場には基本的に戻れない。
平坦なので、このステージの中では比較的戦いやすい。
ごくまれに、CPUがゼニガメの足場に乗ったまま静止し、そのまま動かなくなることがある。このゼニガメの足場は少しずつ沈んでいくため、あとは放置するだけでCPUが自爆してくれる。こうなったら大チャンスであり、先述の「すごく迷惑大王」も楽々クリアできてしまう。

ゼニガメが沈んだ後、画面左に登場。イワークは右側に去っていく。
足場となるのはくちばしと頭。画面左の方で待機するが、左は下り坂になっており、奥の方で待機するのは落ちそうで危険。

イワークが去る直前に、画面左上部から登場。
最初はコダックの上に位置しているが、一番右まで行くとコダックが画面上に消えていき、チコリータが画面下部へ移動。コダックに乗ってバーストしないよう、ファイターたちは必然的にチコリータに飛び移る必要が生まれる。
右肩上がりの地形となっており、狭くて戦いづらい。

チコリータの上で戦っていると少しして、下の方にマタドガスが出てくる。
こちらはサイズが大きく戦いやすいので、安心して戦うことが可能。
真ん中のくぼみにアイテムが引っかかるのはよくある光景。

画面左から右向きの状態で登場して少しずつ右にスクロールし、マタドガスに代わる足場となる。こちらもサイズが大きく、広くて戦いやすい。
最大の特徴は左側のしっぽ。登場直後は右に反り返って壁と天井の役目を果たし、時間が経てばピンと伸びて足場になる。反り返っているときのしっぽは他のステージでめったに見られない地形であり、一風変わった戦いが楽しめる。

ヤドンのしっぽが伸び切ったあと、画面右から3匹が連なって画面上部を飛び去って行く。
飛行速度は速く位置も高いので、足場として活用するのは困難。運悪く吹っ飛ばされて上に乗ってしまった場合、急いで降りないと画面外に連れ去られてしまうので、行動の自由を奪うトラップとして地味な存在感を放っている。

ヤドンが右に出ていくと、画面左からフワフワ登場。
チコリータ同様、飛び移ることを強制される足場となる。
触角と頭が段差になっており、チコリータほどではないが戦いづらい。
地味に出現時間が長めなので、乱闘では混戦時の退避場所に便利。

ヤドンとウパーが右のほうに出ていくと、画面左下から出現。かなり大きく、全身の半分しか画面に出てこない。
独特の枝先がまんま足場になっており、まともに戦うのは困難。アイテムがよく引っかかるので、それを取りに行く際は注意が必要。運悪く枝先に乗ってしまうと上バーストの危険が高まるので、すぐ降りないと危険。時には復活土台が枝先の上に出現し、そのまま立て続けに上バーストすることも……
なお足も足場になっており、こちらは比較的広いので戦いやすい。次の足場が来るまでは、右に浮いているウパーとウソッキーの足が主戦場となる。
ちなみにポケモン亜空間の解放条件を満たすと、ウソッキーのフィギュアが手に入る。

ウソッキーが画面上に出ていく直前、画面下に登場。大きく膨らんだおなかの上が、次の主戦場となる。
タイム制のデフォルト設定(2分)だと、この辺で時間切れになる。この先をあまり遊んだことのないプレイヤーも多いのでは。

カビゴンが左に退避し、右から続けて登場。
花の部分で壁ハメが可能だが、たいていは無視して花の上の戦いになる。
この段階でも浮いているウパーが地味に厄介な障害物。カビゴンから飛び移る際は、狭い隙間を移動することになるので、自由度が低くスキを突かれやすいかも。

フシギバナの後ろから続いて登場。
高低差はあるが、なだらかなので戦いやすい。しかし、すぐに去ってしまう。
この辺でようやくウパーが画面外に退出する。出現時間は約一分。長い出番だった。

パウワウの後ろから登場し、次なる足場に。
一瞬だけ飛び出してから恥ずかしそうに引っ込み、ゆっくりと出てくる。どことなくかわいらしい。

ソーナンス出現直後から画面上部を大量に飛び交うようになる。
序盤にでてくるタイプはすり抜け床として活用しやすいが、後から出てくるものは移動速度が速いので、いそいで別の足場に飛び移らないとバーストしてしまう。吹っ飛ばされて上に乗ったら、ポリゴン同様注意が必要。ただし、ポリゴンと違ってこちらは下にすり抜けられるので良心的。
なお終盤では、大量のアンノーンの足場を次々と渡らなければならない修羅場が存在する。戦うだけでも一苦労だが、裏を返せば一発逆転の大チャンス。
なお、16匹しか出てこない。

ソーナンスが右に退出するなり、画面左をぴょんぴょん飛び跳ねる。正直、怖くて乗れない。
スマブラにおける「トサキント=はねる」のイメージはここにも健在のようだ。

ソーナンスが右に去るなり、画面左から登場。こちらも広くて戦いやすい。
長く飛び出した舌を出し入れし、ベルトコンベアのような役目を果たす。

ベロリンガが右に消えた後、画面下から少しだけ出てはすぐ消える。原作でのエンカウントの希少さを再現したものだろうか。
足場としては全然活用できず、うっかりこの上に乗ってダウンしてしまうとそのままミスする危険性もある。ファイターにとっては全然ラッキーじゃない。この頃になるとまともな足場はアンノーンの群れだけになる。

大トリを務める。おなじみのポーズで画面下に出現するが、すぐに去ってしまう。
こうして、イシツブテもアンノーンも画面からいなくなり、足場がもう無い……と思わせたところに下からゼニガメが再登場し、ステージが一巡となる。ここまで約3分半。


制作背景

桜井政博氏によるスマブラDXの解説HP「速報スマブラ拳!!」によると、本ステージは「多くのポケモンを登場させるアイデアはないか?と思い考えた」とのこと。
名前に反して一匹もポケモンが登場しない「ポケモンスタジアム」に対し、こちらは総勢18種のポケモンが勢ぞろいする大所帯となっている。

同HPによると、本来ポケモンシリーズの二つ目のステージは「マダツボミの塔」(ポケモン金銀に登場する場所)になる予定だった模様。これがポケモン亜空間になった明確な理由については明かされていない。
「仕事に疲弊した桜井が突貫工事で作ったステージ」という風評が存在するが、実際スマブラDXの開発現場はハードであり、完成が間に合わなかったステージは他にも存在する。(判明しているものでは、ファイアーエムブレム出典の「アカネイア大陸」、のちにスマブラXで実現を果たす「頂上」)
本ステージはポケモンのテクスチャが簡素であり、ポケモンの3Dモデルを浮かせるだけで成立させられるなど、比較的作りやすい印象を受ける。噂については、あながち間違っていないのかもしれない。

スマブラDXには「ポケモンスタジアム」というステージも存在するが、「速報スマブラ拳!!」によればこのステージの背景にもポケモンが登場する予定だったという。3Dモデルも作られていたが、残念ながら没になってしまったらしい。
例えば、モンスターボールのフシギバナは本来ポケモンスタジアムに使われる予定だったのを流用している(当時の原作で使わなかった「じしん」を使用しているのも、モーションの流用に都合が良かったからだとか。ちなみに、フシギバナが「じしん」を使うのはのちに原作の第3世代に逆輸入された)。
「ポケモン亜空間」のモデルも流用なのかどうかは定かではないが、ゲーム内で「ポケモン亜空間」でしか使用されていないポケモンはみずタイプに偏っており、「みず」のステージで使われるポケモンまで完成していたのを流用した可能性も考えられる。


余談

  • スマブラX亜空の使者に登場する「亜空間」とは何の関係もない。タブーがこんな空間作ってたらイヤだ

  • 海外名称はPoké Floats。訳すと「ポケモンの浮島」と言ったところか。

  • スマブラDXのステージ選択画面では、そのステージが位置する地名、もしくは二つ名が併記されるようになっている(例えば、オネットなら「イーグルランド オネット」、グレートベイなら「タルミナ グレートベイ」など)。しかし、ポケモン亜空間の場合は「カントー地方 ポケモン亜空間」。カントー地方にこんな場所があるのか……!?それとも、なぞのばしょ的な……

  • 初期バージョンのディスクでは試合開始時にポケモンが全て集合して固まっているというバグがある。全バージョンで発生するバグもあり、乱闘中、パウワウの首辺りをごく稀ににすり抜けて落ちるという物もある。

  • 「仮にSPで復活するとして、終点化ないし戦場化はどうするんだよ」というのも話題に挙がる。「クレベースを使え」という回答が飛んでくることも。戦場化したら小さい足場は誰になるのだろうか………

  • そもそも最初に登場するゼニガメが、ポケモントレーナーの手持ちの内の一体としてファイター化しているため復活しなかったのではと推測する声も多い。


追記・修正はスマブラSPで再現を試みた方がお願いします。


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最終更新:2025年02月16日 12:26