ヤドラン

登録日:2011/08/16 Tue 01:40:40
更新日:2025/02/17 Mon 19:34:05
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ヤドンが海へエサを取りにいったときシェルダーに尻尾をかまれヤドランになった。


ヤドランとはポケットモンスターシリーズに初代から登場するポケモン

■データ


全国図鑑No.80
分類:やどかりポケモン
英語名:Slowbro
高さ:1.6m
重さ:78.5kg
タマゴグループ:怪獣/水中1
性別比率:♂50♀50

タイプ:みず/エスパー
特性:どんかん(メロメロ、ゆうわく、ちょうはついかく無効化)
  :マイペース(混乱しない。いかくを受けない)
隠れ特性:さいせいりょく(手持ちに戻るとHPが1/3回復する)

種族値
HP:95
攻撃:75
防御:110
特攻:100(初代のみ80)
特防:80
素早さ:30
合計:490


努力値:防御+2

進化:ヤドン(レベル37)→ヤドラン


■概要


ピンク色の間抜けな顔をした、あの愚鈍なポケモンの代名詞であるヤドンの尻尾に、
シェルダーが噛みついて進化した姿。ただしゲームではシェルダーがいなくても進化できる。
金銀から登場したヤドンの分岐進化形ヤドキングとは対の存在である。

噛み付いたシェルダーの毒素により感覚が麻痺しており、特に痛みに関してはヤドン以上に鈍感になっている。
尻尾のシェルダーはヤドランの尻尾の旨味を味わうためになかなか離れようとせず、シェルダーが尻尾を噛む度に、その刺激で少し頭が冴えて何かを閃くという。

ヤドン時は尻尾による釣りを得意としていたが、ヤドランはシェルダーが邪魔なため釣りが出来ず、渋々水中を泳いで餌を取る。
尻尾のシェルダーはヤドランの食べ残しを食べて食欲を満たす。


激しい戦いの際に尻尾のシェルダーが外れてヤドンに戻る時があるらしい。
退化する明解な設定があるのは今のところヤドランのみである(ゲームでは退化しないのでご安心を)。


ちなみに通常のシェルダーは「二枚貝型」なのに対し、ヤドランの尻尾に噛み付いているシェルダーは「巻き貝型」と、全然違う姿になっている。
また通常のシェルダーとヤドンの重量を足してもヤドランの重量には届かず、更にヤドンよりあからさまに高さが上がっている等、
単なるヤドンとシェルダーの合体にしては矛盾している点が多い。

このシェルダーは本当にシェルダーなのか?

一応『ポケモンスナップ』ではヤドンが川に尻尾を垂らしているといつものシェルダーがかかり、光に包まれてヤドランのシェルダーへと変化していた。
アニメでも同様に進化の段階でシェルダーが巻貝タイプになっている。

書籍『ポケットモンスター 公式ファンブック』では「最近、巻き貝タイプも確認された」という記述がある。リージョンフォーム的な感じなのだろうか?
金銀の検討段階では「ターバン」という別種の没ポケモンのデータが存在していたらしいが……。


コンセプトモチーフは分類から分かる通りヤドカリと考えられる。
とは言え見た目ではヤドカリっぽさが無い。
『ポケモンらしさ』が確立出来ておらず怪獣要素から脱却出来ていない最初期にデザインされたためだろう。
見た目でもヤドカリっぽいポケモンはイシズマイ/イワパレスまで待つことになる。


名前の由来は歌手「ヤドランカ・ストヤコヴィッチ」
ソースは本人のインタビュー記事なのだが、「コナミで仕事している時にポケモン開発メンバーと知り合い、名前の一部を取ってヤドランとヤドキングが誕生した」と語っており何故か初代には存在しないヤドキングも出てくるため一部勘違いもあるのかもしれない。



■ゲームでのヤドラン


初代では進化前のヤドンと共に「ふたごじま」等に登場。
赤緑版のドット絵はなぜかセクシーポーズ。
ハナダシティのフレンドリィショップの近くにはヤドランと女性トレーナーがおり、女性トレーナーが技を指示するもヤドランが言うことを聞かず困り果てる場面が見れる。

金銀では「ヤドンのいど」に登場しロケット団の金儲けのために尻尾を切られていた。

第三世代ではリーフグリーンしか出現しないので、GBAシリーズの全国図鑑を完成させる為には購入か交換が必要であった。

主要トレーナーでは四天王カンナイツキが使用。
「エスパー使いのイツキはともかく、何故氷使いのカンナはこいつを?」と思った人も多いはず。おそらく氷が苦手な格闘対策なのだろう。後述の通り、実際の対戦環境でもヤドランが霰パに入ることは多い。

ちなみに赤緑時のカンナのヤドランは技が「みずでっぽう」「なきごえ」等とドわすれ以外が異常にショボかったが、
ピカチュウバージョンでは「サイコキネシス」や「なみのり」といった強力な技を使うようになり一気に強化されている。

レベル37で進化すると同時に(SMからは進化した瞬間)「からにこもる」を覚えるのだが、どう見ても籠れるサイズではない…
籠る時だけ巻貝が巨大化するのか、謎が深まる。

剣盾ではリージョンフォームのガラルヤドンとガラルヤドランが登場した。


■対戦でのヤドラン


高いHPと防御力により物理耐久に優れており、特攻も高水準。
しかしその設定や見た目の通り、素早さはほぼ無いに等しいという典型的な鈍足ポケ。

初代では当時優遇タイプであるエスパーと水の複合という恵まれたタイプを持っており、大活躍していた……と思いきや、
素早さが最重要視されていた当時の環境においてカビゴンパラセクトと共に進化前以外では最も遅いヤドランは見向きもされず、同タイプのスターミー等に居場所を奪われていた。
当時は全ての能力に努力値を振れたのでスターミーの種族値でもケンタロスの「はかいこうせん」を耐えられる上、先制で「ふぶき」を浴びせることの重要性や急所率にまで素早さが関わることから耐久力がウリのヤドランと速攻型のスターミーとでは格差がありすぎたのだ…。
特殊が80(第二世代以降は特攻100)止まりなのも痛かったか。

しかし、メジャーポケモンが軒並み排除された99カップでは「でんじは」で素早さを補ったり、
当時鬼畜性能だった「ドわすれ」を使えたりした点から注目されペルシアンと並ぶトップメタ級の大活躍をしていた。
ヤドランメタのために「はっぱカッター」を使えるウツボットが流行ったのも有名な話。
というか実際のところペルシアンより99カップでの使用率は上だったりする。


以降の第二・第三世代では「ドわすれ」やエスパータイプそのものの弱体化を受けて再び地味なポケモンになってしまったが、
第四世代から強力な再生回復技「なまける」の追加や、ヤドランが有利なタイプを持つポケモンの増加により再び注目を浴びる事に。

その物理耐久やタイプ相性からダイパから増えた強力な格闘や炎、受けとして活躍出来る。

特にあのカイリキーに対して優位に立てるのが大きく、格闘に有利なエスパータイプである事はいわずもがな、
特性「マイペース」によりカイリキー最大の持ち味である「ばくれつパンチ」の混乱が発生せず、
エスパー対策の「しっぺがえし」もその鈍足さが逆に味方して決定打にならない等、最早「完封」に近い状態。
他にもメタグロス等に有利。
氷タイプの苦手な相手をほとんど受けてくれる点から霰パ用心棒としても需要が高い。

また見た目の割に技が豊富で仕事は多い。
具体的には、
「めいそう」で特殊耐久を補いつつ火力アップを計ったり、
のろい」で更なる物理耐久を得つつ物理アタッカーとして活躍したり、
トリックルーム」「でんじは」で素早さを補ったり、
「なまける」で攻撃を耐えきったり、
水タイプには珍しく「かえんほうしゃ」「だいもんじ」といった技持ちだったり、
「れいとうビーム」でドラゴンに牽制したり、
「あくび」で眠りを誘ったり、
「ひかりのかべ」で後続の負担を減らしたり
等々、見た目の割にかなり器用。


ただし耐性に優れている反面、弱点も多めなため注意が必要。
特に、いくら物理耐久に優れているとはいえバンギラスヘラクロスの相手をするのは危険。
ただしヘラクロスのメガホーンでも鉢巻を巻かないと確定に持っていけない。


BWからは強力な炎や格闘といった有利な相手が増えて需要が更に高まった。
反面、強力な等の苦手な相手も増えたためますます油断出来なくなった。
具体的にはローブシンヒヒダルマ等はほぼカモだがサザンドラウルガモス等は天敵。選出時は気を付けよう。

またXY以降強化された「はたきおとす」にも注意。
タイプを問わず多くの物理アタッカーがサブウェポンとして採用しており、格闘受けも以前より安定しづらくなった。

SVでも続投したものの、それまでサイクル戦の支えであった「ねっとう」の没収、強力な特殊型ゴーストでトップメタに君臨しているサーフゴーの存在により苦しい立場にある。
*1

隠れ特性は交代時にHPが1/3回復するという強力な「さいせいりょく」
これのおかげで元々の繰り出し性能が高かったのもあって交代合戦に更に強くなり、流しアタッカー型がかなり強力に。
ただしカイリキー受けが安定しなくなる欠点も。

タイプや種族値こそ違うもののブルンゲルとは役割が持てる範囲が似通っており(格闘受けや炎受け等)最大のライバルと言える。
決定力の高さや特性/「さいせいりょく」等を活かして差別化していこう。

その能力と名前から「生まれながらのヤケモン」とも呼ばれる。

ちなみに、よく勘違いしている人がいるがヤドキングとはあくまでも分岐進化の関係である。
ヤドランはヤドキングの進化前ではなくこれ以上進化しないので、「しんかのきせき」の効果は受けられない。
というか、受けられたら正直手に負えないチート耐久になる。

……が。



■メガヤドラン


メガシンカのエネルギーを浴びたシェルダーは鉄壁の鎧。ヤドンには特に変化ナシ。

HP:95
攻撃:75
防御:180
特攻:130
特防:80
素早さ:30
合計:590


ORASでメガシンカを習得したことにより、このチート耐久が現実のものとなってしまった。
メガシンカのエネルギーによって、尻尾のシェルダーが急成長。ヤドン自身に変化はないあれ、これメガシェルダーじゃね?
ヤドラン自身がシェルダーの中に入り込み結構シュールである。食われてるとか言わない

メガシンカポケモンは対象ポケモンに負担がかかっている設定の場合が多いが、メガヤドランの場合はむしろ快適らしい。
……それってシェルダーがメガシンカの負担を前面に受けているだけじゃ(ry

メガシンカの能力上昇はなんと防御に+70と特攻に+30と長所を爆上げ、
他の能力は一切変わらずという数あるメガシンカの中でも特に開き直った数値である。
これにより元より高かった防御の数値がなんとパルシェンボスゴドラにも並ぶ180にアップ。
上述の通り覚えられる技が豊富であり、その物理耐久を活かしてメガボーマンダや、
メガガルーラ等のトップメタ級の物理アタッカーを軒並み止められるポケモンとして重宝される。

ただし特性が「シェルアーマー」に変更され、「さいせいりょく」が無くなり、サイクル戦には弱くなった。
アイテムがメガ石固定なため「ゴツゴツメット」が持てない、
物理耐久に対して特殊耐久は一切上がっていないため対策の特殊技であっさり落ちる等の欠点もあり注意しなくてはならない。
ただしそれでも「ドわすれ」をガン積みされるとシェルアーマーもあって要塞級の硬さになり、怠けるによる回復が十分に間に合ってしまう。
積み型には「どくどく」による毒殺と言う手段が有効だが、眠る持ちだとそれも効かない。
受けに完全特化されると非常に厄介なポケモンであり、積まれる前に倒すのが最も有効な手段となる。

■ヤドン









『…。』










『…。』
『………。』














『………やあん?』

尻尾を 川に 入れて エサを 釣っているが そのうち なにを しているのか 忘れてしまい 川べりに 寝そべったまま 1日を 終える。

全国図鑑No.79
分類:まぬけポケモン
英語名:Slowpoke
高さ:1.2m
重さ:36.0kg

タイプ:みず/エスパー

初代から登場している、ピンク色の獣…みたいなポケモン。
シェルダーに噛まれていない状態の長い尻尾と四足歩行で、その見た目はカバのようなナマケモノのような、はたまたカワウソのような…。モチーフは謎だが、とにかくヤドンはヤドンとしか言い表せない独特の見た目をしている。
ヤドランとはシェルダーと姿勢以外変わっていないと思いきや、爪の形や腹の模様といった細かい部分が変化している。

図鑑でも『まぬけポケモン』と断言されているように、水辺で一日中動かずにボケーーっと過ごしても平気な位とにかくのっそりとした性格。
感覚も鈍いので、誤って尻尾を踏まれたりしてもしばらく経ってからようやく痛そうなリアクションが返ってくる。それどころか踏まれたことに全く気付かなくて反応すらしないことも。

尻尾の先を水に着けてのんびり釣りをしており、時々尻尾に食いついてくる魚等を食べて生活している。
この尻尾には何故か旨味があり、地方によっては食材にもされている。その妙な需要から一時期ロケット団に乱獲されたことすらあった。
尻尾は元々何かの拍子で簡単に千切れ、しかも程なくして生えてくるので取っても特に問題はないらしい。ただし、食べても大した栄養はなく専ら食感と旨味の為とのこと。

初代のセキチクシティでは「人懐こい性格が人気」と看板に書かれているが、どの世代のポケモン図鑑を見てもペットとして人気があることを匂わせる描写はない。まあ危険なポケモンではなさそうだし見た目もブサ可愛いと言えなくもないので、飼う人はいそうだが。

初代の内部番号ではヤドランより後になっているため、ヤドランからの引き算でデザインされたのでは、という意見もある。


■アニメでのヤドラン


無印にて、ニシノモリ教授というヤドン→ヤドランへの進化の研究をしているオリジナルキャラクターが登場。
彼の手持ちであるヤドン(CV:鈴置洋孝)の観察に明け暮れている。

話の後半にてムサシのゲットしたシェルダーがヤドンの尻尾に噛みつき、遂に進化を果たした。
が、もし一般のバトルでこんな事が起きたらどうするのか……。


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最終更新:2025年02月17日 19:34

*1 なお、「ねっとう」に関してはDLC第一弾で技マシンで再び覚えられるようになった