ソードハンター(遊戯王OCG)

登録日:2020/08/27 (木曜日) 15:20:07
更新日:2025/04/13 Sun 09:49:31
所要時間:約 12 分で読めます





《ソードハンター》とは遊戯王OCGに登場するカードである。


【カードテキスト】


効果モンスター
星7/地属性/戦士族/攻2450/守1700
このカードが戦闘によってモンスターを破壊したバトルフェイズ終了時、墓地に存在するそのモンスターを攻撃力200ポイントアップの装備カード扱いとしてこのカードに装備する。


【概要】


第2期第4弾「千眼の魔術書」で登場したモンスター。
サウザンド・アイズ・サクリファイス》や《伝説のフィッシャーマン》《鉄の騎士ギア・フリード》といった原作でも活躍したカード達と一緒に収録された。
全身にを装備したいかにも戦士らしい姿をしている。


効果はこのモンスターが相手モンスターを戦闘破壊した時、強制的にそのモンスターを攻撃力200アップの装備カードとして装備するという物。
敵を倒せば倒すほど強くなる、実に戦士族らしいモンスターである。

だが、いかんせん使い勝手は良くない。
装備カード化されたモンスターは当然こちらの魔法・罠ゾーンに置かれる。
聖獣セルケト》などと違いそのため最大で1000までしかアップしないし、そこまですると他の魔法・罠カードが使えなくなる。
攻撃力200アップのために魔法・罠ゾーン1つを潰すのは効率がいいわけではないのだ*1
しかも強制効果なので、装備せず墓地に置いておくという選択肢もない。
うっかり《黒き森のウィッチ》などを装備する羽目になると、《ソードハンター》がフィールドを離れるなどした場合に再度破壊されることになるため大損である。

ちなみに当時はルールもあまり広まってなく、「装備カードはモンスター自身に付けるもの」として、
ゾーンを圧迫せず無限に攻撃力をあげられるものだと勘違いしている子供も多かった。(今でいうX素材やカウンターのような扱い)

攻撃力もレベル7としては高いとは言い難く、属性・種族的に場に出す手段に乏しいのも難点。
墓地や除外ゾーンからの蘇生・帰還、《不死武士》や《トロイホース》によるリリース軽減が現実的だろうか。

それでも、当時としては攻撃力が高く、一応はメリット効果を備えているため、
同パックに登場した《翼を織りなす者》と並んで入手しやすかったので、愛用者も多かった。
他にもメリットとしてはモンスターの墓地発動効果や蘇生を防いだり、
装備したモンスターが「ドラグニティ」や「甲虫装機」ならその効果を使えたり、
エヴォルテクターシュバリエ》の発動コストを用意するといった使い方もある。

ちなみに、墓地に送る必要があるので、''トークン、ペンデュラムモンスター、効果で墓地に行かないモンスターは装備できない。
また、罠モンスターは墓地でモンスター扱いではなくなる為、装備する事ができない。

このカードがリメイクされるなら、装備カード関連はカウンターとして処置される等して使いやすくなることを願うばかりである。


















だがこの強制的に装備する効果、自分にとってデメリットとして働くなら、相手に送りつけて連続自爆特攻で使わせて埋めてしまえば当然相手にとってデメリットとして働く。
このカードは自分で使うのではなく、相手に使わせるものだったのだ。
上記の通り強制効果であるため、相手に送りつけてリクルーターなどで5体自爆特攻すれば、バトルフェイズ終了時に相手フィールドにあるソードハンターの装備カードとなる=相手の魔法・罠ゾーンに5枚まとめて置かれるため、相手の魔法・罠カードを封殺できる。
《シエンの間者》ならモンスターを渡すのは1ターンだけなので、攻撃力3450のソードハンター1枚だけを取り戻すことができる。
ナチュル・ロック》のような破壊された時の効果を持つリクルーターを押し付け、効果を発動したソードハンターを破壊して大量展開といったことも可能。

おあつらえ向きにこんなカードもある。


宇宙の収縮
永続罠
それぞれのフィールド上に存在しているカードが
5枚以下の場合に発動する事ができる。
お互いにフィールド上に出せるカードの合計枚数は5枚までになる。


発動後装備させまくると、相手は《ソードハンター》をどかさなければ攻撃以外何もできない状態に陥る。【コスモロック】である。
どかす方法はリンク召喚とリリースくらいなので、リンク素材にされないよう特殊召喚して《生贄封じの仮面》と攻撃を防ぐカードも発動すればまず破れない。
上記の《シエンの間者》を使って戻って来た後から発動すれば、相手フィールドには意味のないカード5枚だけが残ることになる。
凄まじい強度のロックなのだが、手札誘発が増えたため《幽鬼うさぎ》が握られていたりするとあっけなく潰される。
更に《シエンの間者》でこちらに戻っていた場合は、《エフェクト・ヴェーラー》1枚でも魔法・罠ゾーンが全解放されてしまう。
カードプール増加のせいで……

ただそこまでパーツを多くしないと抜けやすいロックを実戦で使えるかというと、それはそれで別ではある。
だがこういったずっと俺のターンができるロックというのはルールを悪用した勝利が成立するなら使える時も来ると思われるので記憶の片隅にでも留めておくといいだろう。
今のところは成立させるのが難しいので来ないだろうけど。つーか来ないでくれ


【アニメでの活躍】


御伽初登場エピソードにて、アニメオリジナル展開である城之内と御伽のデュエルにて城之内が使用。
この時は本来のデッキではなく、新たに購入したパックから出たカードを使って即興で作ったデッキを使用している。
序盤で召喚され、御伽の《鬼タンクT-34》を戦闘破壊して装備するが、
次のターンで《道連れ》の効果により破壊された。
「最上級モンスターが除去カードであっさり倒される」という原作・アニメではあまり見られないが、現実ではよく見かける展開となった。

なお、城之内の使用したモンスターでは彼の切り札である《真紅眼の黒竜》よりも攻撃力がわずかに高い。
だが、あっさり倒されたのが応えたのか、以降城之内が使用している様子はない。
同デュエルで使用した、《ゴブリン突撃部隊》はアニメオリジナルではたまに使われているのだが。

装備カード効果は、「鎧に鬼の面が張り付く」という感じで表現されている。
他のモンスターだったらどんな感じになるのだろうか。
ドラゴン族や獣族なら爪や牙が付き、戦士・獣戦士・魔法使いだったら武器を奪い、雷族だったら剣に属性が付加される感じか。

ちなみに、城之内の相棒であるレッドアイズにも「攻撃力200アップの装備カード」に関する効果を持つ進化系が後に登場している。


【類似効果を持つカード】

サクリファイス》をはじめモンスターを装備するモンスターはそれなりにいるが、ここでは戦闘した相手モンスターを装備する効果のみを挙げる。

トラックロイド
効果モンスター
星4/地属性/機械族/攻1000/守2000
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時、
破壊したモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
このカードの攻撃力は、装備したモンスターカードの攻撃力分だけアップする。

ビークロイドの一体。
下級モンスターなので楽に場に出せるし何より攻撃力の上がり方が桁違い、丸々荷台に取り込んで即座にパワーアップできてしまうのである。
ただステータスはややちぐはぐで攻撃力が低めなのが難点で、戦闘サポートがビークルと一切関係ない《ダーク・ジェロイド》くらいしかないビークロイドでの出番は少ない。
とはいえ磨けば光るので、専用デッキを組めば活躍させられる。
同じく強制効果なので《ソードハンター》と同じことができるが、丸々攻撃力が上がるためリクルーターの方をどうするかが問題。

捕食植物モーレイ・ネペンテス
効果モンスター
星4/闇属性/植物族/攻1600/守1000
(1):このカードの攻撃力は、フィールドの捕食カウンターの数×200アップする。
(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した時に発動できる。
その破壊したモンスターを装備カード扱いとしてこのカードに装備する。
(3):1ターンに1度、このカードの効果で装備しているモンスターカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊し、その元々の攻撃力分だけ自分のLPを回復する。

捕食植物の一体。
攻撃力がそこそこ高く、戦闘破壊した後墓地に送らないでそのまま装備できる。
攻撃力は上がらないが、消化して栄養にできるので魔法・罠ゾーンを圧迫しない。
食虫植物らしい効果ではあるが、捕食植物は展開して相手モンスターを大型モンスターに取り込むのが重要なデッキなので、直接戦闘にしか関われないこのカードが使われることは殆どない。
効果もちょっとウザい止まり。

【余談】


元々はゲーム「DM3」で登場したゲームオリジナルモンスターである。
この時は通常モンスターであり、レベル6とOCGより使いやすかった。
だが通信交換による変化でしか入手できないとかなりのレアカードだった。
テキストは「世界中の名刀を集めるために旅を続ける戦士」とのこと。
紫炎とかとも親交がありそうである。


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最終更新:2025年04月13日 09:49

*1 参考までに、コストやデメリットがなく最大の上昇値を持つ装備カードである《デーモンの斧》の上昇値は1枚で1000である。