炎族(遊戯王OCG)

登録日:2017/10/21 Sat 23:15:15
更新日:2023/08/26 Sat 23:08:30
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炎族とは、遊戯王OCGに存在する種族の1つである。

概要

炎の精霊や炎そのものであったりなど、「炎」に関連するモンスターが属する種族である。
…はずなのだが、天下統一を果たした武将逃げ惑う民衆などもこの種族内に存在し基準がよくわからない事になっている
そもそも「炎属性」だけで炎のイメージを十分に持たせられるし、この種族を用意するまでも無かったのでは?とまで言われる事もある。

モチーフの都合上、属するモンスターは大半が炎属性
実に全体の9割が炎属性であり、炎属性以外の炎族モンスターはそれぞれの属性ごとに片手で数えられる程度しかいない。
水属性・炎族モンスターに至ってはゼロ。相反するイメージの組み合わせなので仕方ないが。でも何故か炎属性・水族モンスターは居る


「炎」のイメージからなのか効果ダメージを発生させたり、カードを破壊したり、攻撃力をアップするカードが多い。
しかし種族としてのまとまりはかなり悪く、炎族の利点を生かせる種族サポートも数枚程度しかない。
現状炎族統一デッキを組むのは難しく、組もうとしてもいつの間にかヴォルカニックラヴァルといった「炎族が多く所属するテーマのデッキ」に収束してしまうと思われる。

以上から種族としては相当に不遇な扱いを受けているが、炎族の中には悪さをする強力なカードも存在しており、炎族モンスターが単体で環境に顔を出す事もそれなりにある。

アニメGXに登場した「ヴォルカニック」デッキを愛用するオブライエン親子や「炎族混合シモッチバーン」デッキを使用した鮎川先生など、この種族を中心に用いるキャラクターもちゃんといる。

第12期に入りデュエリストパックにてオブライエンの使用するヴォルカニックが強化され、それに伴いレギュラーパックでも炎族を指定するサポートが多数登場。
不遇な扱いは脱したと言って良いだろう。


代表的なカード

神炎皇ウリア
自分フィールドの表側表示の罠カード3枚を墓地へ送って特殊召喚できるという召喚条件を持つ最上級モンスター。
三幻魔と呼ばれるモンスター群の1体でもある。
攻撃力を自分の墓地の永続罠カードの数×1000アップする効果を持つので永続罠を多めに採用するデッキではアタッカーとして採用できる。
ヴォルカニックが擁する「ブレイズ・キャノン」永続魔法の弾丸にでき、永続罠「ブレイズ・キャノン・マガジン」を特殊召喚コストに使えるが、
元々ヴォルカニックは永続罠を多用するテーマではないので相性はさほど良くなく、種族サポートとしての運用は難しい。

・ヴォルカニック・デビル
ヴォルカニックデッキ及びアニメでそれを使用するオブライエンのエースモンスター。
青眼の白龍に並ぶ高い攻撃力や相手モンスターを戦闘破壊し墓地へ送った時に発動できる相手フィールドのモンスター全破壊&バーン効果等、
エースとしてのインパクトは十分にあるのだが、召喚条件が若干重いため純ヴォルカニックデッキでも採用を見送られる事が多い、可愛そうな立ち位置のモンスター。
印象的な炎族モンスターがロクに登場しないからか長らく炎族の代表モンスターとして扱われている。

火之迦具土
スピリット黎明期の最上級モンスター。相手に戦闘ダメージを与えた時に次のドローフェイズ時のドロー前に手札を全て捨てさせる効果を持つ。
若干わかりづらいが、相手の手札はドローフェイズにドローしたカード1枚だけになるということである。
最上級モンスターでありながらスピリットの性質上特殊召喚できずすぐ手札に戻ってしまう難点もあるが、攻撃力・守備力共に非常に高く勝負を決める一手が打てるため、
「迷える仔羊」で地雷としてセットされたり「死皇帝の陵墓」でライフを払いいきなり奇襲するなどそれなりに使われていた。
長らく捨てられると暴れ回る暗黒界が天敵であったが、そもそも捨てさせる手札がないインフェルニティのようなデッキも現れ、
現在では「命削りの宝札」により手札を使い切る流れが加速したため往時ほどの活躍が見込めなくなってしまった。

・ヴォルカニック・クイーン
相手フィールドのモンスター1体をリリースして相手フィールドに特殊召喚するという風変わりな召喚条件を持つ上級モンスター。
召喚条件やステータスから小型化したラヴァゴーレムという扱いを受ける事も多い。

・炎帝近衛兵
召喚成功時に墓地の炎族モンスター4体をデッキに戻して2枚ドローする効果を持つ下級モンスター。
貴重な炎族サポートにして2枚ものドローを行える優秀なモンスター。
対象にしなければいけないモンスターの数がやや多いが、炎族にはヴォルカニックラヴァルなど墓地肥やしを得意とするテーマがあるのでやろうと思えば条件を満たすのは結構簡単。

・火口に潜む者
フィールドで破壊され墓地へ送られた時、手札から炎族モンスター1体を特殊召喚できる効果を持つ下級モンスター。
さしずめ炎族版の「代打バッター」といった立ち位置のモンスターだが、あちらと違って破壊される必要がある。
しかも前述のウリア、デビル、迦具土は全て特殊召喚に制限があり、対象にも恵まれない。

・炎帝テスタロス/爆炎帝テスタロス
帝モンスターの炎属性担当。ハンデス+バーン効果を持つ。
素直に帝デッキで使った方が真価を発揮できるであろうが、炎族デッキでもアタッカー兼ハンデス要員として活用できなくはない。

ファイヤー・ハンド
相手によって破壊され墓地へ送られた際に相手モンスター1体を破壊し、デッキから「アイス・ハンド」をリクルートする効果を持つ下級モンスター。
相方のアイス・ハンドも同様の条件で相手の魔法・罠カードを1枚破壊しつつこのカードをリクルートできる効果を持つ。
相手の場を荒らしながら後続を呼べる優秀なモンスターであるため登場当時は高い採用率を誇り、大会環境に顔を見せる事も多かった。
海外環境ではこのカード達と蟲惑魔アーティファクトを組み合わせた除去特化デッキが大流行した。

ビッグバンガール
キュアバーンデッキのキーカード。
自分のライフが回復する度に相手に500ダメージを与える下級モンスター。
バーン効果の多い他の炎族とは相性がよさそうに見えるが、回復カードを積まなければいけない都合上バーンを増やしすぎるとデッキバランスを崩してしまう。
ビジュアル面でも結構人気。

・原始太陽ヘリオス
大量除外を可能にする、時代を超えて使われる究極の錬金術マクロコスモス…の、おまけ。
除外されたモンスターの数×100の攻守になる効果を持つ普通の下級モンスターだが、その効果のせいで4倍以上強い紅蓮魔獣 ダ・イーザと比較されてしまう立場にある。
上位種のヘリオス・デュオ・メギストスとヘリオス・トリス・メギストスも同様で、これらもこの手のエースモンスターとしては珍しく召喚制限がないもののダ・イーザにステータスで完敗。上級モンスターと最上級モンスターなのに…
デュオから戦闘破壊時の強化蘇生、トリスで連続攻撃効果がつくが焼け石に水。
しかもこのおまけを呼び出す効果があるせいで実際に特殊召喚しないとしてもマクロコスモスが弾圧されたり警告されるという面倒な弱点を抱えることになった。呼ばれる機会自体は年々増えているが、デュオとトリスはお察し。

重爆撃禽 ボム・フェネクス
先攻はもらった!俺のターン!勝ちです。ありがとうございました。

機械族+炎族という風変わりな素材指定を持つ融合モンスター。
フィールドのカードの数×300というダメージ効率の良いバーン効果を持つ。
ソリティアの末に場にトークンを含めた大量のカードを用意し、このカードを連続で融合召喚する先攻ワンキルデッキで散々相手を焼き殺した結果、制限カードに指定されてしまった。

オエー鳥ダイガスタ・フェニクス
風属性・炎族という変わったステータスのランク2エクシーズモンスター
素材を1つ取り除き、自分の風属性モンスター1体に2回攻撃の権利を与える効果を持つ。
自身に効果を使って直接攻撃すれば1500×2で3000ダメージを与えられるため、火力要員として有用。
ランク2の層が薄い事もあって登場当時から現在までランク2モンスターの中では高い採用率を誇る。
炎族モンスターではあるが風属性をサポートするカードなので、炎族デッキでの活躍は難しいか。

ヴォルカニック
効果ダメージと効果破壊を持ち味とする、炎族で統一されたテーマ。
炎族を指定する効果も多いため、炎族でまとまりを持たせたいならこのテーマを軸にするとデッキを組みやすいかもしれない。

フレムベル
炎属性で統一されたテーマで、また守備力200を指定するカード群の走り。
ドラゴン族などもいるが炎族が多かったり、またチューナーも多く擁してたり、うんそんな感じ。

ラヴァル
フレムベルのあとにデュエルターミナルで登場した炎属性で統一されたテーマ。
炎族のモンスターが最も多いが、戦士族など他の種族も混じっている。
高い墓地肥やし能力と爆発的な展開能力による物量で押し切るデッキ。
反面相手の妨害に弱かったり、息切れが早かったりと玄人向けのデッキと言える。
ラヴァルの三姉妹はビジュアル面で人気。

・真炎の爆発
墓地から守備力200の炎属性モンスターを可能な限り特殊召喚する効果を持つ魔法カード。
名前通りの凄まじい爆発力を持っており、このカードの存在から炎属性モンスターは「守備力が200かそれ以外か」という評価基準がある。
厳密には炎族ではなく炎属性のサポートカードだが、このカードで特殊召喚できるモンスターは約半分が炎族なので、炎族デッキのサポートカードとしても十分運用可能。

・篝火
レベル4以下の炎族をサーチする炎族版増援というシンプル故に強いを体現したかのようなカード。名称ターン1がついたためアニメの再現はできなくなったが
炎族主体のデッキはもちろんのこと、ピンポイントで炎族のキーカードをサーチするためにTGなんかでも採用されたりする。



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最終更新:2023年08月26日 23:08