ロードカナロア(競走馬)

登録日:2022/05/03 (日) 22:42:00
更新日:2025/04/10 Thu 00:06:02
所要時間:約 16 分で読めます






その速さ、海を渡る。

どれほどのスプリンターが世界の壁に阻まれたことか。
そんな過去を一蹴する圧勝劇だった。
電光石火の末脚は海を渡り、香港を突き抜けた。
龍王の目覚め。それは、新たな伝説の始まりだった。



ロードカナロア(Lord Kanaloa、2008年3月11日〜)とは、日本で生産・調教された元競走馬・種牡馬。
たったひとつのミスが大惨敗にも直結し、世代交代が早いスプリント戦線において引退まで絶対王者として君臨し、さらには「日本馬の鬼門」「凱旋門賞より獲るのが難しい」と謳われた香港スプリントを蹂躙。
引退後もなお初代日ノ本最強スプリンターサクラバクシンオーと並び「日本競馬におけるスプリンターの二大頂点」として讃えられる、神速の龍王である。
種牡馬としても、歴史的名牝や数々の短距離路線GⅠ馬を輩出し、成功を収めた。

馬名の由来は冠名*1+ハワイ神話の海神(わだつみ)「カナロア」*2



データ

生誕:2008年3月11日
父:キングカメハメハ
母:レディブラッサム
母父:ストームキャット
生産国:日本
生産者:ケイアイファーム
馬主:(株)ロードホースクラブ
調教師:安田隆行(栗東)
主戦騎手:岩田康誠
生涯成績:19戦13勝[13-5-1-0]
獲得賞金:6億6995万8000円+1710万香港ドル
主な勝鞍:12-13'スプリンターズS・香港スプリント、13'高松宮記念・安田記念
受賞歴:JRA顕彰馬(2018)、JRA賞年度代表馬(2013)、JRA賞最優秀短距離馬(2012-2013)


龍王の血統背景

父キングカメハメハは、初代変則二冠を達成した最強の大王兼クラッシャー松国の被害者にして、二度のリーディングサイアーに輝いた大種牡馬。
その父キングマンボは北米のリアルチート種牡馬ミスタープロスペクター直系にして、ノーザンダンサー系屈指の女傑ミエスクの仔。

母なるレディブラッサムは条件馬に終わりそこまでパッとしない成績だったが、注目するべきはその父であるストームキャット。
米国競馬界でもトップクラスの種牡馬成績を叩き出した怪物であり、現代米国競馬における三大主流血統*3の一角に名を残しているのである。父父ノーザンダンサーかつ母父セクレタリアトと、彼自身も相当な良血である。

以上のように、ロードカナロアはノーザンダンサー系の複合クロスを持ちつつ、ミスプロ系とボールドルーラー系*4まで合流している超良血なのである。
結果論ではあるが、米国主流三大血統が合流してるんだからそりゃ弱いわけがなかった。


龍王の競走戦歴

2歳-3歳時〜詰め甘転じてスプリント界期待の新星〜

所属厩舎はロードカナロアと前後してトランセンドグレープブランデーカレンチャンを擁し「短距離王国」と称された安田隆行厩舎(後に産駒のレッドルゼルやダノンスマッシュも同厩舎で結果を上げている)。安田師はかつてトウカイテイオーでクラシック二冠を制し、小倉競馬場にやたらと強い「小倉男」として知られた元騎手。

入厩した当初は臆病な性格ゆえに成長に時間がかかり、レースへのデビューは2010年の12月5日に開催された新馬戦(小倉競馬場・芝1200m)と比較的遅かった。古川吉洋騎手を鞍上に迎え、断然の1番人気に推されると、短距離戦で6馬身差をつけるという完勝で初戦を飾った。
次走は年を跨いで、11年1月5日にマイルのオープン競争に出走。新馬戦から距離を延長したのは、クラシック戦線を視野に入れてのことであり、鞍上にも名手蛯名正義騎手を迎えていた。しかし、ゴール手前で詰め甘発動し2着。次走は福永祐一騎手に乗り代わって芝1400m戦に出走するも、これまた2着。
「1200mに専念した方がいいんじゃないか?」と察してしまった安田調教師は、無慈悲な方針転換を決断することに。ロードカナロアの血統は中距離でも十分適応できると考えられていたため、この時点でのクラシック戦線断念はかなり勇気が要る決断だったと言えよう。

しかしこの決断が功を奏し、1200m戦に戻った500万下を快勝。続くオープン*5も制しこれで2連勝。夏の休養を経て11月の初古馬戦となるオープンも完勝。重賞初挑戦となるスプリントGⅢ京阪杯もあっさり勝って4連勝で重賞馬の仲間入り。
スプリント専念からここまで勝ったことしか書いてないが、マジで全部苦もなく勝ってんだからしょうがない。というかここまで全部1番人気に推された上でこの戦績である。

さて、自身が断念したクラシック戦線といえば、「金色の暴君」オルフェーヴルによって蹂躙されており、JRA史上7頭目の三冠馬誕生に沸いていた。


4歳時〜挫折(挫折とは言ってない)、そして龍王開眼〜

明けて2012年、ロードカナロアもこの年から古馬である。年明け初戦はシルクロードステークスに出走。ここでも見事勝利し、重賞連勝&5連勝&1200m戦6勝無敗。スプリント戦線期待の星として高松宮記念に挑む。
スタンド改築&馬場改造が完了し、新装開店した中京競馬場一発目となったこの高松宮記念だが、ロードカナロアは1枠1番から内を突いて猛追をかけるものの、前年スプリンターズステークス覇者にして同厩の先輩兼後の嫁カレンチャンに屈し3着。これがロードカナロアのキャリアで唯一連対を逃したレースとなった。
続いて挑んだ函館スプリントステークスは11頭立てでまさかの前づまりをおこして2着。これを受けて主戦が福永騎手から公営園田出身の叩き上げ岩田康誠騎手にスイッチ。彼とのコンビは引退まで続くこととなる。

夏を休養に充て、秋初戦はセントウルステークス。一度は先頭に立ったものの差し切られ2着。しかしタイム差なし、かつ3ヶ月ぶりのひと叩きとしては上々と言えた。
本番のスプリンターズステークスは彼の国内キャリア唯一となる2番人気に推されるも、早め先頭の1番人気カレンチャンを外から豪快に差し切ってレコード勝ち。春の鬱憤を見事晴らし、ようやくGⅠ戴冠を果たした。


第一次香港スプリント遠征〜龍王咆哮〜

スプリンターズステークス勝利後の休養と調教を経て、ラストランに臨むカレンチャンに帯同し香港スプリントへ挑戦。
このレース、過去に日本馬が幾度となく惨敗を重ねており、変態勇者黄金旅程香港魔王(エイシンプレストン)による日本馬無双で沙田競馬場が蹂躙された2001年でさえ、ダイタクヤマトとメジロダーリングが揃って轟沈し失意の帰国をするハメになっていた。
前年度2011年にもカレンチャンがこのレースに挑んでいるが、この年の彼女の5着入線が日本馬による最高記録である。これまで計13頭が挑んでカレンチャン以外全頭着外。ゆえにこの時も競馬ファンは「掲示板に残れただけでもカレンチャンは健闘した」というノリだった。なにしろビリーヴやショウナンカンプ、カルストンライトオといった名だたるスプリンターでさえ、勝負させてもらえないと言われても仕方ないほどのレベルの惨敗だったのだ。

さて、話を香港スプリント本戦に戻すと、当年の香港勢には、かつてのサイレントウィットネスのようなずば抜けて強いスプリンターはおらず、比較的おとなしめと言えた。
それでも総大将ラッキーナインを筆頭に地元のスプリンターが轡を並べ外国馬に真っ向から挑める陣を敷き、それに対してスプリント王国オーストラリアからはシーサイレンが殴り込みをかける。
これまでの常識からすれば、良くて入着が限界だろうというのが多くのファンがもっていた見解だった。
それでも、国内戦での勝ち方からか、現地でも3番人気と悪くない評価ではあった。

ところが、海神カナロアから連想したであろう「龍王」*6という、シンプルかつド直球にカッコ良すぎる中華名を背負ったロードカナロアは何かが違った。元ネタは龍じゃなくて頭足類なのは気にしてはいけない。
好スタートを切ると3番手につけて直線まで脚をため、直線向いてゴーサインが出るや否や末脚が炸裂。一気に加速し先頭を奪ってそのまま押し切り、後続に2馬身半差つける完勝でGⅠ連勝。差がつきにくいスプリント戦でこの馬身差は、圧勝と言っても過言ではない。
この勝利によりついに日本馬による同競走初制覇が達成され、「凱旋門賞を獲るのに匹敵する歴史的快挙」と競馬ファンは大いに沸いた。ちなみにカレンチャンはスタートで後手を踏むも、猛烈な追い上げで7着に食い込む末脚を見せ引退した。
また、この勝利により、香港国際競走の全GⅠレースの勝利馬に、日本馬の名前が刻まれることとなった。


5歳時〜龍王伝説〜

香港スプリントでの圧勝劇から一気に名を挙げたロードカナロア。2013年は春の第一目標を前年の雪辱戦として高松宮記念に定め、阪急杯で始動することになった。
ドバイゴールデンシャヒーン*7からの招待状も届いていたのだが、前年の高松宮記念で惜敗していること、長距離輸送のリスクなどから見送っている。

さて、始動戦となった阪急杯だが、前走の勝ち方から久々の1400m戦にもかかわらず圧倒的1番人気に推され、3歳時に詰め甘発揮したがゆえの距離不安説を完全粉砕し楽勝。
そして今度こそは、と乗りに乗った勢いで高松宮記念に出走。スタートでの出遅れるアクシデントがあったものの、最終直線持ったままで進出して遅れを取り戻し、鞍上のゴーサインに応えて逃げ粘るハクサンムーンを直線であっさりかわす。大外から必死の追い込みを見せたドリームバレンチノを余裕で完封し、コースレコードを叩き出してJRA史上初となるスプリントGⅠ3連勝を達成。あのサクラバクシンオーも成し得なかった歴史的快挙である。*8

高松宮記念後、次走は安田記念直行と陣営から発表され、マイル戦線の絶対王者不在ということもあってか、やや押し出される格好で単勝4.0倍の1番人気に推された。
レース本番では好スタートから中団に控えて折り合いよく進め、直線で馬場の真ん中を割るように力強く抜け出してダノンシャークを蹂躙し、かっ飛んできたショウナンマイティの鬼の如き末脚をあっさりかわして2階級制覇を達成。春の短距離統一王者として戴冠すると同時にGⅠ通算4勝目を挙げた。
あまりの強さからか、レース後の陣営に対して国外の競馬担当記者から「今年の香港はスプリント連覇と2階級制覇のどっちを狙うんですか?」と質問が相次いでいた。

上半期にGⅠ2戦した分夏はじっくり休養と調教に充て、秋初戦としてセントウルステークスへ。ところが、高松宮記念でねじ伏せたはずのハクサンムーン会心の逃げに屈し、まさかの2着。とはいえ3着以下は完全にねじ伏せており、落ち目どうこうという評価は下されなかった。
この敗戦に陣営も「これで負けたら引退だぞ……!」との覚悟で挑んだスプリンターズステークスは、前走以上に暴走気味のペースで逃げるハクサンムーンを中団で眺めつつ、直線向いて一気に伸びて外から豪快に差し切り、ラスト100mの攻防をすべてねじ伏せ、レコードを叩き出して連覇達成。
これには小林雅己アナ(ラジオNIKKEI)も

世界のロォォォォォドカナロアです!力が違います!

と絶賛。
この勝利でサクラバクシンオー以来となるスプリンターズステークス連覇を達成し、さらに史上4頭目*9となる同一年内春秋スプリントGⅠ制圧を達成。おまけとばかりに史上初の国内スプリントGⅠ3勝と短距離GⅠ5連勝を叩き出し、その脚で歴史に蹄跡を刻みつけた。
その勝ち方と勝鞍は、もはや他の現役短距離馬との格付をする必要がないほどのものであり、その強さは歴史的名馬以外比較対象が存在しないと言ってよかった。


画竜点睛〜汝、龍王の花道を見よ〜

マイルチャンピオンシップにも出て2階級春秋完全制覇を期待する声もあったが、ロードカナロアとその陣営は二度目の香港スプリントを引退レースに定め、沙田競馬場に襲来。香港の皆さんが「帰ってくれ龍王」と思ったかは定かではない
初出走だった前年とは違い、ディフェンディングチャンピオンとしての降臨である。当年も香港スプリント戦線に絶対王者がいなかったこともあり、迎撃する気満々な現地軍団を抑え、単勝1.8倍の圧倒的1番人気に。遠征馬が総大将格に推されていたことが、現地でのロードカナロアの評価をしっかりと物語っていたと言えるだろう。

世界の龍王のラストランとなる香港スプリント本番では、外枠から好スタートを切ると好位の外を折り合いよく進んで脚をためる。
そして直線向いて残り300m付近で鞍上岩田騎手の檄に応え、ここから一気に末脚炸裂。先行勢をまとめてかわして先頭に立つと、そのまま昇り龍の如く差を広げていく。スプリント戦にあるまじき直線一人旅。

脚が違う?そんな生温いものではない。

格が違う?その程度では済まされない。

文字通り、次元が違った。

後続が必死に追い上げてなお、電撃6ハロンとしては異例中の異例、同レース史上最大着差となる5馬身差を叩きつけ、観客全員に「これが本当に引退する馬なのか?こんな引退レースがあり得るのか!?」と思わせる圧勝劇。
日本馬史上初、同レース史上3頭目、香港史上最強スプリンター・サイレントウィットネス以来となる香港スプリント連覇、GⅠ6連勝&GⅠ累計6勝を達成し、自らの引退に華を添えた。
さらにこのレースでの圧倒的すぎるパフォーマンスから、ワールドベストレースホースランキングのスプリント部門において、25戦無敗の神話級名牝ブラックキャビア(130ポンド)に次ぐ128ポンドの評価を獲得。短距離牡馬としては文字通り世界最強と認定された。

年明けて2014年の年度表彰で最優秀短距離馬に満票選出されると、最優秀4歳牡馬に選出されていたオルフェーヴルをねじ伏せ年度代表馬にも選出。短距離戦線からの年度代表馬選出はマイラーのタイキシャトル以来史上2頭目であり、ガチのスプリント戦特化型からの年度代表馬選出は史上初の快挙である。
年度表彰の翌週に京都競馬場で引退式が挙行され、世界最強の龍王は惜しまれつつもその競技馬生を終えた。

通算成績19戦13勝(13-5-1-0)。1度として複勝圏外に飛ぶことはなく、GⅠ初挑戦の12年高松宮記念以外全く連対を外さなかった準完全連対である。


龍王の種牡馬ライフ

競走馬を無事引退したロードカナロアは、2014年より社台スタリオンステーションで種牡馬入り。父のキングカメハメハは同地で未だ現役種牡馬だったが体調不良気味になっており、彼はその後継として期待されていた。
米国の主流血統をほぼ全てその身に秘めた歴史的良血収束点であることに加え、日本の競馬界に溢れかえっていたサンデーサイレンスの血が入っていないことも相まって初年度から人気沸騰。種付け初年度からディープインパクトに次ぐ250頭の肌馬が殺到し、うち179頭が血統登録されるという驚くべき数値を叩き出した。
翌年以降もサンデー系薄め液兼名血播種役としてよく肌馬を集め、2019年まで毎年のように250頭以上種付けし、その上で出生率が余裕の7割超と、控えめに言っても尋常ではない数値を叩き出している。
2020年以降は種付け料高騰*10もあり肌馬がやや減少傾向にあるが、それでも150頭を割った年がないのだから恐れ入る。というか現在最年少の2021年産駒に至るまでの各年度出生率……どころか累計出生率そのものが7割を下回っていないのである。

良い肌馬多く超高打率となれば勝ち上がり数も自ずと高くなっており、初年度産駒からして勝ち星を量産してファーストシーズンリーディングサイアーを獲得。
更に2歳リーディングもディープの2位につけるという、この上ない滑り出し。その後もコンスタントにリーディング上位をキープし、2020年前後辺りからディープインパクトに次ぐ2位がほぼ定位置と化している。ディープ産駒も22年クラシック世代で(実質)ラストクロップなので、カナロアがリーディング争いの頂点に立つ日も近いだろう。
JRA顕彰馬の選定においては毎年のようにあと少しのところで選出を逃していたが、産駒(というかほぼアーモンドアイ)の活躍っぷりから2018年についに顕彰馬入りを果たした。短距離馬としては年度代表馬同様、タイキシャトル以来の快挙である。自身が純粋なスプリンターなのはサクラバクシンオーと同じだが、彼との最大の違いは産駒における距離適性の幅広さも魅力的である。
産駒も続々と種牡馬入りしており、2021年に繁殖入りしたアーモンドアイによる牝系存続を含め、龍王の系譜が途切れることは偉大なる歴史的名馬の先達よろしく後継種牡馬がほぼ爆死しない限り早々ないだろう。


主な産駒

2015年度産駒

日本競馬の悲願たる永遠の皇帝超えを果たし、史上5頭目の牝馬三冠・史上2頭目の天皇賞(秋)連覇・ジャパンカップ2勝。
国内外GI9勝を叩き出し日本で年度代表馬や顕彰馬など数々のタイトルを獲得するにとどまらず、20年・21年シーズンの香港競馬年度表彰で最優秀外国調教馬。
ドバイでも19年・20年の最優秀競走馬に選ばれるなど世界的にも功績が認められた伝説的名牝。
三冠馬が三頭も出走した2020年第40回ジャパンカップの引退レースを見事勝利し有終の美を飾った。
初年度から彼女が誕生したことで中距離も対応できることを証明し数々の勝ち鞍で父の価値を高めた親孝行娘。
2021年から繁殖入りし、初年度から順調に受胎・出産をこなしており初年度産駒アロンズロッドが2024年にデビュー予定。
また同年には前年に引退しGⅠ6勝で世界最強馬となったイクイノックスと交配、受胎が確認され15冠ベイビーの誕生にも期待が集まっている。

  • ダノンスマッシュ(中華名:野田重撃)
1400m以下の短距離でG1/G2を各2勝、G3を4勝し数々のタイトルを獲得、特にG1は高松宮記念・香港スプリントで父子制覇の栄冠を父に捧げた。*11
反面1600以上では5着が最高着順とマイル路線はからっきしであった。
2022年にブリーダーズSSで種牡馬入りし価格が高騰した父の代替、得意距離が短距離とハッキリした需要・父存命による低価格設定もあって早くから満口で出だしは好調。

  • ステルヴィオ
ダノンスマッシュとは逆にマイル路線で活躍、3歳でマイルCSを勝利したがこれが最初で最後のG1勝利・競走馬としても最後の勝利になった。
何度か怪我に泣かされ最後は繋靭帯炎再発で引退、当初は乗馬になると報道されたがアロースタッドでの種牡馬入りが決定した。

2016年度産駒

  • サートゥルナーリア
牡馬産駒で初めて2000mのホープフルS・皐月賞を無敗で勝利し牡馬クラシックタイトルを父に捧げた。
続くダービーでは敗れその後も重賞勝利こそするもG1は有馬記念2着が最高着順、更に怪我でJC・有馬記念を見送って引退となった。
社台SSで種牡馬入りするが産駒の評判は良く、セレクトセールでは億越えで落札されるなど出だしは好調で2024年から産駒がデビューし6月の時点で初勝利を挙げている。

  • レッドルゼル
JBCスプリント制覇で産駒で初めてダートGI級を制したスプリンター。
ドバイゴールデンシャヒーンで2着2回など惜しいレースも多かったがJBCスプリントが最初で最後のG1級勝利だった。
こちらも怪我で引退し現在はイーストスタッドで種牡馬入りしている。

2017年度産駒

かつて存在した海を由来とするその名の通り、世界を股にかけて走り続けた令和のツインターボもとい令和の変態逃亡者。
4歳の夏までは、重賞やリステッドで燻っていたオープン馬だったが、4歳秋の福島記念で大逃げをうち、4馬身差で重賞初勝利。
勢いそのままに有馬記念へ出走。
このレースでも大逃げを打つが、さすがに距離が長かったらしく惨敗。それでも、この2レースでその派手な走りが注目されるようになり、逃げ馬好きの競馬ファンを中心にカルト的人気を獲得していく。
翌年は始動戦の中山記念を逃げ切って重賞2勝目を上げると、芝1800mG1ドバイターフに挑戦。ここでも果敢な逃げをうち、最終直線では前年覇者のロードノースと壮絶な叩き合いを演じた末、同着優勝。一気にG1ホースにまで上り詰めた。
これ以降は、宝塚記念で距離の壁に阻まれ掲示板を外したり、香港Cで調整ミスから惨敗したりと振るわないレースもあったが、札幌記念で同じく逃げ馬のジャックドールと叩き合いを演じて2着。そして、天皇賞(秋)では1000m57秒4という凄まじいハイペースで大逃げを打ち、最後にはイクイノックスに差し切られるも粘りに粘って2着を確保するなど、持ち前の逃げで多くの競馬ファンを魅了し続けた。
翌年には、世界最高優勝賞金1000万米ドル(日本円換算13億円)を誇る。ダート1800mG1サウジカップに挑戦。持ち前の大逃げでこのレースを日本馬として初めて制し、莫大な優勝賞金を手に入れた。
その後はドバイWCに挑戦するが枠や展開に恵まれず惨敗。夏にヨーロッパ遠征の計画もあったが怪我で白紙となり、その後秋のジャパンカップで12着になったのを最後に引退。
しかし、引退レースでも距離の壁を気にすることなく、いつもと変わらない大逃げで場内を相変わらず沸かせ、最後まで自分の走りを貫き通した。
現在はアロースタッドで種牡馬入りし、オフシーズンはオーストラリアへシャトルされることも決まっている。
なお同時期にはタイトルホルダージャックドールなど生産・クラブが非社台系の日高生産G1逃げ馬たちが活躍し彼らを日高逃げ馬三銃士と呼ぶ声もある。*12

  • タガロア
オーストラリアのブルーダイヤモンドSを勝利した初の海外G1産駒
時差交配でオーストラリアに輸出された母ヴァシリーサがアローフィールドスタッドで生産した逆輸入馬という少々変わった生まれ。
その後重賞勝ち鞍こそ挙げたがG1では結果を出せず引退、種牡馬入りしている。

2019年度産駒

  • ダノンスコーピオン
朝日杯3着・共同通信杯7着で賞金を詰めず無念のクラシック断念…と思いきやマイル路線にシフトしアーリントンC・NHKマイルC連勝でG1を手にした。
だがこれ以降富士Sで3着が最高着順で以降大敗することが多くなっている。
また管理し2024年に引退した安田隆行調教師は2022年NHKマイルカップが最後のG1勝利となった、現在は福永祐一厩舎に転厩している。

  • サトノレーヴ
ファストフォースと同じ母父サクラバクシンオー。馬体重が530kg以上の大型馬。父をセントウルSで破ったハクサンムーンが半兄という因縁を感じさせる血統である。
2022年4月に初勝利後は芝短距離の条件戦を勝ち続け、23年4月に3勝クラスを勝利するも、体質が弱く爪の不安から10ヶ月の休養を挟む。休養明けの阪急杯は4着だったものの、その後はリステッドの春雷S、GⅢの函館スプリント、キーンランドCと連勝し、短距離界の新たな主役として注目を浴びる。
そして2024年9月、GⅠ初挑戦となるスプリンターズSで1番人気に推される。...が、スタートでやや出遅れ思ったようなポジションが取れず、レースはピューロマジックが600m32秒0でぶっ飛ばして短距離レースとしては異常なまでの縦長展開となり、そのまま見せ場なく7着敗北。ちなみに勝ったのはこの年の高松宮記念で1番人気ながら10着に敗北し骨折明けとなったドゥラメンテ産駒のルガルで、1~3番人気が馬券に入らない荒れたレースとなった。しかし、その後は香港スプリントで日本勢最先着の3着に入線し実力は見せていた。
そして翌2025年3月の高松宮記念。春雷S、香港スプリントでも騎乗したJ・モレイラ騎手を背に2番人気で出走、レースはルガルとビックシーザーが引っ張る中、中団の好位置につける。直線で先行勢がいっぱいになるのを見るや、上がり2位の末脚で一気に抜き去り、追ってくるナムラクレアらを振り切り半兄が届かなかったGⅠを初制覇。サトノ冠競走馬ではサトノクラウンが制した2017年宝塚記念以来7年9ヶ月ぶりのGⅠ制覇を成し遂げた。ちなみに、高松宮記念の上位人気馬がスプリンターズSの掲示板を占め、スプリンターズSの上位人気馬が高松宮記念の掲示板を占めるという結果となった。

2020年度産駒

  • ブレイディヴェーグ
新馬戦後故障により復帰に半年を要し、そこから実績を積み牝馬クラシックには参戦せず初G1挑戦でエリザべス女王杯に挑み勝利。デビュー5戦での古馬GⅠ制覇はあのイクイノックスに並ぶ最短記録であった。このレースは馬番1→2→3の順で決着する稀有なGⅠレースとなったのだが、何の因果かこの事例は上述したステルヴィオのマイルCS制覇以来の出来事だった。

ドバイへの遠征も企画されたが怪我によって断念、新潟記念からの復帰が予定されていたがこちらも状態が芳しくないとして回避になってしまい故障に悩まされている。
それでも、復帰戦となった府中牝馬Sでは最終直線で自慢の末脚を炸裂させ、上がり最速で勝利。12kg増の馬体を感じさせないレースを披露。しかし、レース後に筋肉痛が見られたため、しばらく状態を見て次のレースを決めることに。
そして次走は同じサンデーレーシングのGⅠ牝馬たちの兼ね合いからかマイルチャンピオンズシップでマイル初挑戦となるも、本場のマイラーに阻まれて4着に終わった。
5歳初戦は東京新聞杯に出走するも4着、前年のリベンジでドバイターフに挑むも7着に敗れた。

  • ベラジオオペラ
スプリングSまで3連勝だったが皐月賞はハイペースに巻き込まれ10着の大敗*13、ダービーも敗れるも1着馬とほぼ着差なしの4着、菊花賞は夏負けの影響でトライアルから菊花賞挑戦を見送り。
以後古馬混合戦にシフトし復帰戦のチャレンジカップでは重賞馬ボッケリーニにハナ差勝利、馬主は有馬記念への出走に意欲を示すも調教師の説得で目標を大阪杯制覇にシフトし3歳戦を終える。

4歳初戦は宝塚記念がこの年は阪神競馬場が4月開催終わりから1年間改修工事に入るためその適性を図る目的もあってか、同条件の京都記念に出走するもプラダリアの2着。
目標だった大阪杯には同期のダービー馬『タスティエーラ』・皐月賞馬『ソールオリエンス』と同期G1馬や前走敗れたプラダリアやローシャムパークといった
古馬G1勝利した馬こそいなかったが他にも実績馬たちがひしめく混迷の中最終的には5.5倍の2番人気に支持された。
レースでは好スタートで外枠から積極的に前に出て逃げるスタニングローズの2番手を選択、道中番手に控え残り1ハロンで交わして先頭に出て後続の追撃をクビ差抑えて1着入線。
見事大阪杯を勝利し産駒牡馬初の古馬中距離G1を制し、馬主・調教師にも初G1をプレゼントした。*14
宝塚記念では3着に敗れるも古馬戦からクラシックG1馬含め成績が芳しくない同期が多い中、馬券内を維持する安定した走りを見せる。
一方で暑さには滅法弱い悩みは変わらずのようで、秋初戦は天皇賞・秋に直行するも夏終わりで陣営がネガティブなコメントを出すほどだった通り、伸びを欠いて6着に終わった。
しかし、不調だった世代の顔であるクラシックホース達が上の世代に阻まれながらも古馬GⅠの好走で馬券内に入り、復調を見せたことで、大阪杯勝利時の実況「4歳世代逆襲の幕開け」が現実となったと言えるだろう。
4歳最終戦は馬主念願の有馬記念に参戦して先輩世代の大将に最後の逆襲に向かっ・・・たが、肝心のドウデュースが跛行による回避・引退となり、一転して混戦模様に。
レースでは後輩のダービー馬ダノンデサイル*15と二頭で逃げる形になるが、 64年ぶりの偉業を成した3歳牝馬レガレイラ と21年ダービー馬シャフリヤールの激闘には及べず4着。

5歳初戦は仕切り直しと連覇を目指して京都記念は出走せず大阪杯に直行。
不安があるときは馬同様素直な陣営が含みのあることを言ってたこと*16、ずっとG1戦線で戦っていたことで丸1年未勝利、他に勢いのある対抗馬もあってか前年覇者にも関わらず
オッズ10倍以下が5頭もいる*17*18という混戦ムードの中最終的には5.1倍の2番人気に支持された。鞍上和生による阪神G1の2番人気はフラグ
今年は内枠を引けた幸運もあり、いつも通りスタート良く前目に付けると出遅れを取り戻そうとしたデシエルトによるハイペースになった流れで、他の先行馬が足を溜められず最後は沈む中
ただ1頭先行集団でずっと足を溜め、去年同様残り1ハロンを過ぎてホウオウビスケッツを交わして先頭、中団から末脚を伸ばしてきたロードデルレイの追撃を退け1着入線。
前年自身の走破タイムを2秒、それまでのレコードを1秒2上回る1:56:2のレコード勝ちという最高の形で史上初の大阪杯連覇を果たした。*19
この勝利で2025年は龍王産駒による中央GⅠ3連勝*20で父の名声を一つ押し上げることにも貢献した。
陣営からはレース後馬体に異状は見られず、カイ食いも良いとのことでいったん放牧に出し、去年と異なり無敗の阪神に戻ることもあり宝塚記念のリベンジを目標にしている。


・コスタノヴァ
産駒で初の中央ダートGⅠ制覇を果たした府中の鬼。
脚元の不安から、デビュー自体は2歳だったものの中々出走できず大事に使い込まれてきた。
その甲斐もあってか、5馬身差での未勝利戦圧勝からとんとん拍子に勝利を重ね、その素質が注目され始める。

OPクラスの欅Sにて根岸Sを圧勝したエンペラーワケアに見事土をつけ、勢いそのままに翌年の根岸Sをバシシューの落馬トラブルもあったとはいえ4馬身差で圧勝。意外なことに、管理する名門木村厩舎はこれがダート重賞初制覇だった。本勝利を含め、この日ルメール騎手は騎乗機会5連勝という大暴れっぷりを披露した。
この時点で府中5戦5勝であり、当然フェブラリーSでも有力馬の一頭として名をあげる。

本番では、オーストラリアから短期免許で来日していた「姐さん」ことレイチェル・キング騎手にその手綱が託される。スタート若干出負けするも、キング騎手の扶助で即座に行き脚がつき、しっかり先団につける。
前を走るサンデーファンデーがもまれるのを嫌ったかスペースを開け続けたことで道中ノンストレスで進み、最後の直線合図と同時に見事な末脚を披露。内から追い込んでくるサンライズジパングを振り切り、見事産駒初の中央ダートGⅠ制覇を成し遂げた。

キング騎手は史上初の女性騎手によるJRA・GⅠ制覇を成し遂げ、インタビューでは喜びを爆発させた。ただその一方で、インタビュー内では「女性としてではなく一人の騎手としてGⅠを取ることができて嬉しい」と述べた。
男女という区分にとらわれない先進的な姿勢、そしてまさに一人の騎手としてのその技量に多方面から賞賛の声が挙がった。




龍王のこぼれ話

  • 種牡馬入り後の変貌
競走馬としての調教を始めた頃は前述のようにカリカリした部分があったが、オンオフの切り替えがうまく調教や日常では穏やかで人懐こい気性であった。レースでは闘争心が激しかったり種付けでは強引なところが出たりといった点はいかにも短距離馬である。
だが引退して種付けを繰り返してた時期に性格が偉そうな方向に変わり、他の種牡馬を威嚇するようになったので馬房を覆ったなんて話もある。大変だなあ。

  • 愛しのカレンチャン
同厩舎の1つ上の先輩カレンチャン。短距離馬として当然ともに切磋琢磨していたわけだが、芦毛の牝馬という目立つ存在であった彼女と一緒にいるとカナロアがやたら意識している……ということが2012年スプリンターズS後、香港スプリント遠征前の東スポで厩舎助手の岩本氏より語られている。馬っ気を出したこともあるそうな。なおカレンチャンのほうは「そうでもない」とバッサリであった。
だが2022年の東スポ企画では、当時調教助手だった安田師息子・翔伍現調教師に実際には初の海外遠征で緊張して、馬っ気どころかカレンチャンが傍にいないとメンタルブレイク寸前だったことがばらされている。牡牝なのに同じコンテナに入れてもらったり、シャワーを見守ってもらったり、食欲が失せて牧草をパクられたり、とにかく大変だったようだ。いやなんで圧勝してんだこいつ……カレンチャン効果?*25
そんなカナロアとカレンチャンであったが、彼女の繁殖入り3年目にてついに種付けにまでこぎつけたのであった。おめでとう。
そして生まれた愛の結晶(願望)カレンモエたまに母馬と間違えられながらカレンチャン産駒としては1億稼ぎ出す活躍であった。しかし残念ながら重賞では2着止まりのまま2021年に引退してしまった。もう一回くらいつけてあげたらいいのに、お高いけど



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最終更新:2025年04月10日 00:06

*1 馬主であるロードホースクラブは所有する牡馬にロード、牝馬にレディの冠名を使用している

*2 ハワイ神話における四大神の一柱にして、魔法と冥界も司る神。神体はイカかタコの姿で現され、ハワイを含むポリネシア神話で広く伝えられ、崇拝されてきた

*3 ノーザンダンサー系、ミスタープロスペクター系、エーピーインディ系。ストームキャット系は北米競馬において最も勢力の強いノーザンダンサー系支流である

*4 セクレタリアトの父ボールドルーラーのサイアーライン。直系はほぼ断絶状態だが、牝系に合流しエーピーインディ系として今なお米国競馬への影響力は絶大

*5 現在のスプリントGⅢ葵ステークス。当時は同名のオープン競争

*6 海神=水神といえば中国では龍、ロード=王

*7 当時はオールウェザー、現在はダートの1200m戦。2021年時点での1着賞金は87万米ドルと、ドバイワールドカップミーティングのスプリント戦では最高賞金額

*8 そもそも驀進王無双で短距離戦線が一気に拡充されたため、バクシンオーにはまず不可能だったわけだが。実際、高松宮記念がスプリントGⅠに格上げ&距離変されたのはバクシンオー引退後である

*9 先代はフラワーパーク、トロットスター、ローレルゲレイロ。秋春の隔年を含むとビリーヴとカレンチャンも加わるので史上6頭目

*10 2022年時で1500万

*11 基本騙馬な香港競馬において、同一レース父子制覇というのは外国からの遠征馬以外起こし得ない奇跡である

*12 世代的にはタイトルホルダー、ジャックドールは同じ21世代でパンサラッサだけ1つ年上、なお対戦数はパンサラッサ・タイトルホルダーは3戦中後者が3度先着、ジャックドールとも3戦中2度先着されている、このうち先着してレースも勝利しているのはタイトルホルダーの宝塚記念のみ、逆に同世代ながらジャックドールとタイトルホルダーは得意距離の差もあってか一度も対決しなかった

*13 ただし陣営の公式チャンネルによるとくぼみに足を取られたのが大きな要因

*14 馬主は中央での馬主資格取得から3頭目、調教師は開業から5年で初G1制覇

*15 鞍上横山典弘。ベラジオオペラ主戦の横山和生の父

*16 水曜日の最終追い切り後のインタビューで和生騎手が『気になるところはある』という発言や調教師も『状態・臨戦過程はいい』という感じで万全ではないと見られたが、追い切ったあとに調教師が『去年の大阪杯のようなやる気を見せた』と金曜日には自信を持っていた

*17 オペラ以外は重賞連勝中の『シックスペンス』・前走香港ヴァーズ3着の24年の桜花賞馬『ステレンボッシュ』・同じカナロア産駒の重賞馬でG1初挑戦の『ロードデルレイ』・重賞馬で前走金鯱賞で惜敗の2着だった『ホウオウビスケッツ』

*18 ただし大阪杯はG1になってからは関西馬が全勝、G2時代まで遡っても過去25年関東馬は勝っておらず、オッズ10倍以下ではカナロア産駒の2頭以外は全て関東馬、前年も同期のG1馬も同様でどちらも着外となっていた

*19 2025年に(G2産経大阪杯時代を含め)69回を迎えた大阪杯だが連覇に限定しなくても大阪杯を2勝以上したのはG2時代に第46・49回で2勝したサンライズペガサスだけだった

*20 フェブラリーS『コスタノヴァ』・高松宮記念『サトノレーヴ』、なお外厩『チャンピオンヒルズ』にとっても中央GⅠ3連勝、更に同日夜中のドバイターフで『ソウルラッシュ』も勝利したことで4月の時点で前年の最高G1勝利数だった4勝に並んでいる

*21 出品した牧場が自身で落札すること

*22 千葉県両総馬匹農業協同組合が主催の毎年5月に船橋競馬場で開催されるセールでかつては1歳馬も出品していたが現在は2歳馬のみ、2009年頃からは社台ファームがバックアップについてから活躍馬が出るようになった

*23 2024年にヴィクトリアマイルを制した『テンハッピーローズ』も当初同セールに出品予定だったが新型コロナで開催中止、代わりに楽天サラブレッドオークションに出品された

*24 出演は馬主本人ではなくパチンコ運営会社の社長が競走馬の近況やセリ参加などをしている、なお馬主はSNSをやっておりこちらで近況や有力馬の次走報告をすることもある

*25 ちなみに翌年は慣れたのか平然としていたそうな。