大筒木シバイ

登録日:2023/05/02 Tue 00:00:00
更新日:2025/04/21 Mon 18:48:41
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※本記事は『BORUTO‐ボルト‐』に関するネタバレが含まれています。




















かつて実際に「神」と呼ぶべき存在へと進化を遂げた者



「大筒木シバイ」





大筒木シバイとは、漫画BORUTO‐ボルト‐』の登場人物。



◆概要

大筒木一族の直系に数えられる人物。
一族の最終目的である「」の境地へと辿り着いた大筒木で、ジゲン以上の能力を有するエイダ・デイモン姉弟の力の根源としてその存在が明らかになった。

カグヤのように第三の眼を額に開眼しており、額から側頭部にかけて二本の巨大な角が生えている。
長髪を棚引かせて顎髭も生やしているが、その素顔は陰影で隠されて窺い知れない。
また、奈良時代の貴族のような衣装を羽織っている事が多い大筒木の中では珍しく、服装は脚が隠れる程に長い黒布を纏っているのみである。

本編には登場していない設定だけの存在であるものの、その絶大な影響力から一部ではラスボス候補とも言われている。


◆能力

神の領域に至った力は尽くが驚異的なものであった。
シバイが腕を振るれば風遁のごとき暴風を巻き起こし、発する怒号は雷遁さながらの雷を落としたという。
いずれの術も範囲と効力が途方もない程に広く強大で、全知全能と呼ぶに相応しい神の御業を宿していた。

それらは神の手による奇跡に等しい現象神術(しんじゅつ)と称されている。
六道仙人の忍宗に端を発する忍術もまた、印を結びチャクラを練り上げる事で神術と同じ現象を再現しようとした試みに他ならない。
一方でシバイ専用の能力というわけではないらしく、を始めとした一部の神術は他の大筒木も使用を可能にしている。

また、シバイから抽出したDNAを被験者に移植する事で、柱間細胞のように他者でも神術の一部を発揮できるようになる。
ただし移植しても必ず神術が宿るわけではない上に、もし発現したとしてもどの神術が宿るかは分からない完全なランダム仕様となっていて、移植を施す三途アマドにもコントロールできない。
大抵は人知を超えた超常的な力が宿る一方、中には潜在的な願望を歪んだ形で叶える制御不能の神術もあるため、移植には一定のリスクが伴う。


◆使用術

右目に宿している一族共通の瞳術。
広い視野と透視能力を持つ「視る」ことに秀でた眼だが、シバイのそれは文字通り次元が違う
その感知範囲は半径数百メートルどころか里や国を越えて惑星全域に至り、果ては大筒木一族の時空間忍術でしか立ち入れないような遙か遠方の異空間も含んだ世界のあらゆる場面を見聞きできるのである。
しかも自身の出生以降なら過去の出来事も録画感覚で遡って閲覧できるため、数千年の時を生きたシバイなら遙か過去をも見渡せる。
まさに全知と言っても過言でない異次元の感知能力であり、全知全能を体現する神術の一つとなっている。
作中では「千里眼」としか呼ばれていないものの、基本性能の視野と透視が極限まで高まった能力である事から白眼の発展系と推測される。
後にシバイのDNAを移植されたエイダに宿った。

  • 黒眼(推定)
左目に宿している瞳術。
詳細は分かっていないが、「少名毘古那」「大黒天」が神術として数えられていた事、あらゆる神術を宿したというシバイの経歴から考えて、大筒木イッシキの右目と同じ瞳術と思われる。

額に開眼している第三の目。
こちらもビジュアルでしか判明していないものの、基本能力である六道の術や固有瞳術も使用できたと思われる。
ちなみに、額の目を宿した大筒木は数いたが、三つの眼それぞれが別々の瞳術を開眼しているのはシバイが初である。

他者に自分のデータを埋め込んで徐々に解凍させ、自らのバックアップを作り出す神術。
シバイの場合は幾度もの転生を繰り返し、不死を実現するために使用した。

  • 反射
自身に降りかかる攻撃を跳ね返す神術。
掌で他者に触れる事を発動条件として、術者に危害を加えようとするあらゆる攻撃が寸々違わず反射される
更には殺意を向けただけでもイメージの結果が跳ね返されてしまう。
銃で撃とうとすれば逆に頭が吹っ飛び、刀で斬り殺そうと思えば独りでに首が切断されるといった具合である。
後にシバイのDNAを移植されたデイモンに宿った。

  • 爪痕
任意の場所に血中の鉄分とチャクラを混ぜた特有のマーキング「爪痕」を施し、爪痕間を自在に移動できる神術。
飛雷神の術を想起させる能力で、こちらは異空間の壁をも越えられる。
時空間忍術を操れる大筒木には無用の長物のようにも感じられるが、相手に仕掛けた爪痕から掌で触れれば即座に反射の発動条件を容易に満たせる等、他の神術との組み合わせを考えるとかなり脅威的。
後にシバイのDNAを移植されたコードに宿り、十尾を通して人神樹たちにも受け継がれた。

  • 十方(じっぽう)
起こりうるあらゆる可能性の未来を視る事ができる神術。
「過去」と「現在」を見通せる千里眼でもカバーできない「未来」に対応した能力で、二つの神術によって「全知」を実現させていたものと思われる。
また、未来視という点では同族のモモシキも白眼で他者の未来をある程度見通せており、眼に関連した能力である事から考えて、十方も千里眼と同じく白眼の究極系に位置する神術と推測される。
後にシバイのDNAを移植された果心居士が死に瀕した事で偶発的に発現した。

  • 全能
何もかもを具現化できる神術の中の神術。
全知全能の「全能」を司る究極の力であり、その絶対的な改変は後にシバイの身体を離れて発動し、うずまきボルトに最悪の形で降りかかる事となる。
詳しくはリンク先を参照。


◆劇中の活躍

星に十尾を植えて神樹を生やし、やがて実る星の命の結晶「チャクラの実」を喰らって進化していく大筒木一族
そんな一族の一人である大筒木シバイによる転生のサイクルで死を克服し、事実上の不死として幾千年に亘りチャクラの実を喰らい続けてきた。
そして度重なる進化の果てに、比類なき唯一無二の存在となった。

同時に高次元の存在へと昇華した事で、シバイは転生に縛られる物質的な肉体を必要としなくなっていた。
いつしか体を捨ててこの次元から去って行き、後にはシバイの遺体だけが残されたという…。

次元を渡った後の動向は分かっていないが、大筒木イッシキが一族の目的と共に語った「神」のイメージとして、シバイに酷似した角を持つ存在が描かれている。
しかし三つの眼全てが白眼となって頭部には巨大な球体が備わり、そこから夥しい数の白眼を背景に従えた異形の姿は角以外シバイと似ても似つかない。
次元を越えた事で姿形も変わり果てたのだろうか…?

また、遺体に関してはどのような経路を辿ったか不明なものの、「」に所属する天才科学者・三途アマドの手へと渡っている。
アマドは遺体から採取したDNAを利用し、他者へと移植する事で神術の一部を発現させる技術の確立に成功する。
殻の内陣と一部の人間を被検体として移植実験を行い、改造人間のエイダやデイモンはその産物であった。
しかしながら、一片でさえジゲンを大きく超えるその力は殻における支配力を揺るがすとして危険視され、特例のコードを除き廃棄命令が下された。

後に、そのコードの手で廃棄を免れていた姉弟は封印を解除され、それぞれの神術によって忍界を巻き込んだ異変を引き起こす事となる…。


◆余談

  • 名前のモチーフはになった作中の経緯などからして、神シバイもとい紙芝居と思われる。
    これまでの命名規則から外れているように感じられるネーミングだが、紙芝居と言えば大筒木一族のモチーフになってきた『かぐや姫』『桃太郎』『金太郎』『浦島太郎』『一寸法師』などの日本昔話を語り聞かせる媒体であり、既存の大筒木とはまさに次元が違う事を表した秀逸な名前となっている。




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最終更新:2025年04月21日 18:48