調月リオ(ブルーアーカイブ)

登録日:2025/02/03 Mon 00:10:07
更新日:2025/02/13 Thu 18:45:21
所要時間:約 16 分よ。合理的ね






光のない場所で再会するでしょう。



調月(つかつき)リオとは、ゲーム『ブルーアーカイブ -Blue Archive-』に登場するキャラクター。

●目次



【プロフィール】

学園:ミレニアムサイエンススクール(3年生)
部活:セミナー
年齢:17歳
誕生日:6月6日
身長:171cm
趣味:デザイン
イラスト:Mx2J
CV:Lynn


【人物】

ミレニアムサイエンススクールの生徒会に相当する「セミナー」、そのトップである生徒会長。
「千年難題の解決を望み、星を追う者」を自称しており、リオ自身も技術者を本領としておりその能力はキヴォトストップレベル。
ミレニアムの全てを手中に収め監視しており、「ビッグシスター」とも呼ばれている。*1
監視の幅はもはや異常と言っても差し支えなく、ミレニアムに存在する部活動のほぼ全てを統制下に置き監視しているほか、ミレニアム全生徒の製作物の手癖を把握しており、誰が作ったかまで特定できるほどだが、「全ての生徒の好みや求めていることが分かれば、皆が満足できる学園になる」と本気で考えた末の結論とのことである。
そのために、ミレニアム内で流通する全てのデータの中身とその通信相手を検閲できる監視システム「ビッグシスターアルゴリズム」を作り上げている。

外見はスーツが似合う黒髪ロングのスタイル抜群美女、完全にキャリアウーマンのそれであり、シュンと同じく「本当に高校生か?」と疑惑がつけられやすい。あっちは公式で濁されてるけどこっちは普通に17歳です。

そんな行動からもわかるように、自他共に認めるゴリゴリの合理主義者
大を生かすためならば小を切り捨てる決断を「一片の躊躇なく」「即座に」下せる冷酷さを持ち合わせており、そのためならばどんな悪辣な方法も辞さないなど、ノア曰く「突飛な行動をされる方」「ブルドーザーみたいに強引」と評されている。
自分が正しいと信じたことは、他の誰から何を言われようとも、どんな邪魔が入ろうとも、そこに介在する感情を何もかもを「合理」の一言で片づけ押し潰していく手法や、
「全てのことに精通しているが故に全てのことに疑念を抱く」性格であるために他者を信用する・頼るという行為をほとんどせず、あらゆる失敗や裏切りに備えて重要な情報を秘匿するため、味方が非常に少ない。
生徒会長という立場ながらミレニアムでもかなりの変わり者として煙たがられており、ヒマリを筆頭にリオのことを嫌ったり、苦手とする生徒も少なからずいる。
そうした信念を抜きにした一人の人間としても、他者との交流がほとんど無い……というより、リオが優秀すぎて他者を頼る必要すら無かったが故に人付き合いや他者の心情の機微には絶望的に疎く、理路整然を第一としてまどろっこしい言い方や遠回しな表現になったり、言葉を額面通り受け取るためジョークが通用せず、却って相手をイラつかせたりすることもある。
諸々の事件を経て、登場当初と比べれば理解を得る努力はするようになったものの、理解されないことへの恐怖や忌避といった意思疎通は課題として残っている。

特にヒマリからの嫌われ方はかなりのもので、「全てを統制しようとするビッグシスター」と警戒されており、セミナー、ひいてはリオの情報独占に対抗するために立ち上げたのが、反セミナーのクラッカー集団・ヴェリタスなのである。
またヒマリがリオについて言及する時は必ずと言っていいほどリオへの批判や悪罵を交えており、「水に例えるなら下水道を流れる水」「浄化槽に浮かぶ腐った水」「あの女の用意したものが役に立った試しが無い」「陰気な女」と悪口の限りを尽くしているが、あくまで蛇蝎の如く嫌っているだけであって、リオの能力や才能は一切軽視していないどころか高く評価している。
また、口ぶりからしてかつては投合していた時期もあったらしく、リオとヒマリ、そしてチヒロの3人でミレニアムの難題に挑んでいたこともあった*2など、お互いに複雑な感情を抱えている様子。

とはいえ、リオの信条としては「自分が汚れ役になったっていいから、ミレニアムの、ひいてはキヴォトスの安寧を守る。必要なら自分が犠牲になってもいい」というスタンスであり、世界が守られるなら自分は悪役にだってなるし、犠牲にもなる……
過激すぎるものの、紛れもなく正義・善意の人と言ってよいものである。
そのために秘密エージェント組織「C&C」を創設したり*3、特異現象捜査部を設立している。

また、あまりにも一貫した信念ゆえにそうは見え難いが、根っからの冷徹で無感情な人物というわけではなく、
実際のところは人並みの情動も持ち合わせている。が、それを平然と押し殺して行動できるだけなのである。

……そして、独特すぎる美的センスの持ち主でもある。
デザインは勿論、ネーミングセンスもあまりよろしくなく、本人も不本意ながら客観的評価としては認めるところである。
+ ところが…… ※絆ストーリーのネタバレにつき格納
私は、芸術活動をしていた……そして私には、芸術の素養があった。
私は……間違っていなかったのね……。

元々からいろいろなものを作っていたらしく、デザインを考えることが苦ではなかったというリオ。
とはいえ機能性と合理性を追求した結果がアバンギャルド君であるように、あまりにも独特すぎるセンスが他者に受け入れられることはそう多くはなかった。
しかし、「真剣に作ったのなら、誰がなんと言おうと芸術である」と先生がフォローを入れたことでリオに電流が走る。
芸術とは主観的なものであり、そこに客観性の入る余地が無い……定義の難しさ故に誰からも誤りだとは指摘される謂れはないという発想に至ったリオは先生の指摘に感激していた。


リオが製作した代表的なものにはトキのパワードスーツ「アビ・エシュフ」や、リオの手足となって動くロボット群「AMAS(アマス)」があるが、リオ会心の一作の名は「アバンギャルド君」
名前からしてシュールだが、合理性と機能性を追求した結果、
  • 先行者のような*4ザ・ロボット然とした顔
  • マシンガンやロケットランチャーなど多彩な武器を搭載した4本のアーム
  • 黄金螺旋*5を取り入れた……もといそのまま象った
  • 上半身はマネキンめいたスリムな人型なのに下半身はキャタピラ
……という残念兵器感が否めないデザインとなり、
対峙したモモイ&ミドリからは「うわぁっ!?ダサ……」「あんまり可愛いデザインじゃない」と酷評され、その際は「……見た目は関係ないわ」と目を逸らすなど、ショックを隠し切れなかった様子がある。
リオの部屋など居住スペースには必ずと言っていいほどアバンギャルド君の像があるため、相当お気に入りのようだ。
一方で、こんな残念なナリではあるが合理性と機能性を追求しただけあり、他の彼女作のガジェット同様、性能自体はものすごく高いため、何度も登場しては物語に影響を与えるリオの代名詞である。

プレイアブル実装までは私生活は全くの謎であったが、付き人を務めていたトキによれば昼夜逆転生活を送っているらしく、トキと家事ロボットに依存して生活が回っていたため生活能力が壊滅的であり、部屋には段ボール箱やゴミ袋が散乱している。
価格や長期・大量保存に適しているという「合理的な」理由からスーパーの半額弁当や冷凍食品を買い漁っており、栄養バランスもかなり悪いのだが、サプリでカバーしているため合理的であるとのこと。
そうした部分を突かれた時の反応は、表面的な態度こそ普段と同様ではあるが、かなりの残念感が伴う。
こんなんもう「ビッグシスター」じゃなくて「でかい妹」だよ等と言われるほどに。


愛用する武器はハンドガン「立案者」。
リオの護身用拳銃。
射撃は苦手とのことだが、キヴォトスで銃を持たないのは非合理的という理由で持っているらしい。
デザインの元ネタになったのは、1911年アメリカで製造された傑作拳銃「M1911」、通称コルト・ガバメントとみられる。


【メインストーリーにて】

初登場はVol.2「時計じかけの花のパヴァーヌ」編第2章。

+ 第2章「友情と勇気と光のロマン」
リオとヒマリの会合から物語はスタート。
「AL-1S」……天童アリスについての処遇を話し合うことになり、アリスの正体が「無名の司祭が崇拝するオーパーツ」「名もなき神々の王女」という同じ結論に至り、その本質についての解釈は……

「世界を終焉に導く兵器」

「『かわいい後輩』ですよね♪」

認識が違うと見るや、その真意を問うことなくヒマリとの同盟関係を破棄し拘束を試みるリオだったが、ヒマリのハッキングにより逃亡を許してしまう。
が、リオが備えていないはずもなく、トキを介してヒマリを拘束する。



その後、ヴェリタスが見つけてきたロボットに触れ暴走したアリスの元に直接赴き、「真実」をゲーム開発部とその場にいた先生に告げる。
当然ゲーム開発部の面々が理解できるはずもなく、先生もただ困惑するのみ。

爆弾は――安全な場所で解体すればいいだけだもの。
つまり――貴方のヘイローを破壊すれば解決する、という事よ。

ヘイローの破壊……すなわち「殺害」。
リオの方も「真実」を一方的に話しただけで詳細を一切説明しないまま、アリスを世界を滅ぼす「魔王」と断じ、連れてきていたネルに拘束するよう指示する。
しかしアリスとの友情が芽生えていたネルは離反したのだが、やはり裏切りに備えて待機させていたトキを呼び出し、不意打ちとはいえネルを制圧。
アリスもロボットに触れた際にモモイを傷つけてしまったことを負い目に感じており、そして先生も傷つけたくないということからリオに従う決断を下し、ゲーム開発部と先生の下を去った。



……が、意識が戻ったモモイは、アリスの暴走で負傷したことを全く意に介しておらず、ヴェリタスやエンジニア部、そしてC&Cの助けも借りてアリスの救出作戦を決行。
セミナーの追跡もあり、アリスが連れて行かれた「要塞都市エリドゥ」の場所を特定し乗り込むことになる。
当然リオの方も対策しており、トキやアバンギャルド君で応戦するも、ミレニアム生のサポートもあって徐々に追い詰められ、一時は一行を圧倒したトキのパワードスーツ「アビ・エシュフ」も、
ユズが発見した「ハメ技」とヴェリタスのハッキング、そして「ミレニアムの約束された勝利の象徴」である"ダブルオー"ネルの連携により撃破に成功する。

アリスが捕えられている中央タワー最上階に突入した時点でリオの手札は尽きていたため自身の敗北を認める。
アリスを連れて帰ろうとするも、アリスは「名もなき神々の王女AL-1S・Key」としての人格に入れ替わっており、接続されていたエリドゥの全リソースを使用し、「アトラ・ハシースの箱舟」を顕現させる「プロトコルATLAHASIS」を実行。
来たる終焉に備えるためのミレニアムの資金を横領して整備した都市が利用され、逆に世界を滅ぼす存在となりかけていることにリオは動揺するも、この場を収められるのは自分しかいないという「合理的な」理由からゲーム開発部と先生を逃がし、自分はその場に残ることを決断。
しかし先生はそれを「リオなりの優しさ」と評価し、ヒマリの指示でフルダイブ設備を利用してアリスの精神世界へダイブし、アリスを説得したゲーム開発部と先生、そして立場上協力できなかったノアが外部からエリドゥの電源を全損させたことによって箱舟の顕現の阻止に成功する。
騒動終結後、リオはヒマリにエリドゥの処遇を丸投げし、ヒマリの方も渋々ではあるものの引き受けてエリドゥを閉鎖。
「ごめんなさい」という書置きを残し、生徒会長の座を辞してミレニアムから姿を消した。


+ 最終編
  • 第2章「虚妄のサンクトゥム攻略戦」
天より飛来した6つの塔に立ち向かうべく、先生はこれまで出会った生徒全員に協力を依頼。
ミレニアム自治区の近くにも2本の「虚妄のサンクトゥム」が出現したが、リオはこうした危機を予見しておりいくつものシェルターを用意。
ヒマリがこれらを発見し、民間人や生徒たちの避難場所として開放していた。

第3サンクトゥムの守護者・シロ&クロ(色彩)の攻略作戦に際しては、エンジニア部がユズ専用機として改良した「アバンギャルド君Mk.3」が投入されている。



  • 第3章「アトラ・ハシースの箱舟占領戦」
諸現象の根源がキヴォトスの遥か上空に浮かぶ「アトラ・ハシースの箱舟」と突き止め、アビドス砂漠に埋まっていた「ウトナピシュティムの本船」を起動し乗り込みを試みる。
搭乗予定のヒマリにAMAS越しでの支援を打診し、「名もなき神」の技術に詳しい人間の助力は不可欠であると補足するも、パヴァーヌ2章の一件、そして1人で戦い続けているトキの件を詰られ、協力は不要、今すぐ船から降りるようにと提案を拒まれる。
キヴォトスの命運が懸かった状況、それも本人の言う通り専門性・能力共に最高の技術者であるリオの協力は非常に価値のあるもの。当然ヒマリが理解していないはずもないが、個人的な感情で協力を拒むという大チョンボをしてしまう。
……とはいえ、これまでも「姿を見せないリオの介入」も心の準備が必要だろうと何度か飲み込み、リオのやり方に譲歩していたのがヒマリ。リオ側からしたら気まずくて合わせる顔がないのかもしれないが、そちらの感情を汲むのなら、初歩的なミスをするほど疲弊していたのもあって世界が滅びる寸前のこれが最期になるかもしれない状況に及んでリオ本人でなくAIを名乗り誠意を示さない人物の助力など受けられないと頭に来るのもまた致し方ない感情だろう。世界を救うためという合理性を盾に迫られたようなものである。
しかし、ヒマリもついカッとなってしまっただけなのは本人がよく知るところ。話を聞いていたハナコの説得により方針を転換し、リオも箱舟に乗り込み遠隔サポートを担当する。

常に状態を変化させ続け、外部からの干渉を拒む「多次元バリア」によって箱舟は守られており、本船も同様の状態になれば、理論上はバリアを貫通することが可能という理論で接触を試みるが、箱舟はそれすらも対策しており、このまま激突すれば即死の危機に瀕してしまう。
リオは一計を案じる。
アリスの「中」にあるプロトコルATLAHASISを実行し、「アトラ・ハシースの箱舟」をぶつけること。
同一存在であれば干渉は可能という理屈だが、当のアリスを危険に晒す策でもあるため、ヒマリも愛想を尽かして怒りを露わにするが、アリス自身の決断でその提案に乗ることに。

アリスの中にある「アトラ・ハシースの箱舟」で……今の危機を解決できるのなら、
それで――世界を救えるのなら、
「アトラ・ハシースの箱舟」は、世界を滅亡させる兵器ではなく――世界を救う、勇者の武器になれます。

それで世界を救えるのなら、アリスはそれを望みます。
そうすれば、ヒマリ先輩はこれ以上リオ会長を恨まなくて良くなります。
そしてリオ会長は、自分自身を恨まなくて良くて、隠れる必要もなくなります。

それが、アリスの――「勇者」の使命ですから。

そしてアリスの中にある「Key」もとい「ケイ」を説得し、プロトコルATLAHASISを起動。
リオ会長に会いたいというアリスの要望に応え、ホログラム越しとはいえ対面。
命を奪おうとしていたのだから許されることはないだろうとリオは考えており、アリスと対面した際も終始動揺していたが、アリスは謝らなくてもよいと話す。

――許す必要はありません。
なぜなら……仲間同士は、言葉にしなくても気持ちが伝わるものですから。

リオ先輩は、アリスの仲間です。
リオ先輩はこうして先生やヒマリ先輩……それに、みんなを助けているのですから。だから、アリスたちはもう「仲間」です。
序盤のボスが、後半で仲間になるのはよくあることです。お約束の展開だって聞きました。だから、大丈夫です。

リオ先輩は、この世界を守るために、誰よりも頑張った人です。
そんなすごい人に……「アリスの仲間になってくれてありがとう」、と伝えたかったんです。



ウトナピシュティムの本船のリソースを取り込み、生み出された「アトラ・ハシースの箱舟」は、アリスが持っていた「光の剣:スーパーノヴァ」をそのまま巨大化させた超巨大レールガンの形をしていた。
アリスの勇気(こころ)を基盤として構築された「勇者の証」……「光の剣:アトラ・ハシースのスーパーノヴァ」と命名されたそれは、今まさに箱舟に向けて撃たれようとしていた。

……そうね、アリス。
ここは――貴女たちの表現を借りるとしましょう。



行け、勇者よ……!
私たちの世界を救いなさい!!!

もちろんです!
アリスは、仲間の期待に応えます!!



放たれた一撃は寸分違わず命中し、多次元バリアの破壊に成功。そのまま本船ごと箱舟に突っ込んで停止した。

本当に、アリスが世界を救ったわ。

……。いいえ。アリスならこう答えるでしょう――
「仲間がいたから、やり遂げられた」、と。
正確には……リオ、あなたがいたから。あなたの発想があったから、と。
……今はまだ、ですが。もしも――私たちが世界を救うことに成功したのであれば、

それはきっと、リオ――あなたのおかげでしょう。

通信を切った先には、膝を抱えて人知れず涙を流すリオの姿があった。



  • 第4章「プレナパテス決戦」
「アトラ・ハシースの箱舟」に乗り込み、船内の占領に成功していく……と思いきや、箱舟から「ウトナピシュティムの本船」へのハッキングも進行していたのである。
ハッキングされた箱舟は別次元の同一存在と入れ替わり、制御を奪われた本船は自爆装置を起動。
接続を切断するべく、本船のヒマリと地上のヴェリタス、そしてリオが懸命のハッキングを試みるも全て弾かれてしまい、さらには地上に顕現した新たなサンクトゥムによって阻まれ、時間稼ぎの策も破られてしまう。
箱舟側の装置は対策委員会とゲーム開発部、そして美食研究会によって破壊に成功。
顕現したサンクトゥムには、塔の出現を予見していたトキが事前に単独で向かっていたのだが多勢に無勢。破壊に成功した今となっては撤収可能な状況だったが、自力での移動もできないほど消耗してしまっていた。
ミレニアム自治区から距離があるため増援も絶望的であり、トキも最期とばかりにリオへの謝罪、ヒマリへの感謝、C&Cの先輩と一緒にシャーレと共に戦いたかったことを打ち明け……

……リオ様。最後に、「アビ・エシュフ(Abi-Eshuh)」の自爆コードを教えてください。
リオ様であれば、用意されていますよね……私が裏切った場合に、備えて。
この「武装」のエネルギーであれば、サンクトゥムを破壊できます。

そんなものは存在しない、とリオは否定するが、リオの為人を良く知るトキとの関係が最悪の形で突きつけられることに動揺する。
リオがよく引き合いに出していたトロッコ問題を挙げ、キヴォトスの命運と「飛鳥馬トキ」1人の命のどちらを取るかは明白だと。
しかし考えを改めていたリオは、トロッコ問題は前提そのものを間違えていたと断言し、手を差し伸べてくれる人を探すこともしなかった自分の非を挙げるも、トキは「そんな安易な解であればよかったのですが」と諦める。
諦めかけたその時、C&Cが加勢。自治区から距離も離れていたのだが、セイアの「勘」を基に、セミナーの2人が送り込んでいたのである。

色彩の嚮導者・プレナパテスとの最終決戦に際し、リオは箱舟の演算機能を利用した空間跳躍脱出シーケンスを用意。
箱舟の自爆機構を作動させ、先生の加勢に向かった対策委員会・ゲーム開発部・美食研究会を除いたオペレーターは順次脱出、残った生徒は「シッテムの箱」を介した先生の操作で脱出できるようにしていた。
つつがなく進行できれば不要だったものの、そうはいかなかったため、この驚くべきハイテク機構がなければ突入した生徒たちの生存に関しては詰みだった。

騒動終結後もミレニアムには戻っておらず、再び行方を眩ませてしまったが、リオがいなければ間違いなくキヴォトスは滅んでいたため、結果的に信念通りキヴォトスを守ることに成功したのである。
最終編中でも「会長」と呼ばれていることから、正式に生徒会長を辞任したわけではない様子。


+ Ex.デカグラマトン編
エイミを部員とし、科学的に解明しがたい現象を追跡・研究することを目的としてリオが創設した、セミナー傘下の部活動「特異現象捜査部」。
現在の追跡対象は自らを神と称する狂気のAI・デカグラマトン
最初に接触したシャーレの報告以外には記録も無く、捜査しようにもその手がかりすら掴めないでいたが、ミレニアムが誇る高性能作業用通信ユニット「Hub(ハブ)」が未知のAIにハッキングされ、8番目の預言者・ホド(HOD)を名乗り、ミレニアムの管理から離脱する事件が発生。
リオはこのAIがデカグラマトンなのではと推測しており、本格的に特異現象捜査部を稼働させるべくヒマリを部長に任命したのである。

  • 第2章「炎の剣」
時系列的には最終編後のお話。リオが失踪しているため、事実上の部員としてヒマリはトキを特異現象捜査部に引き入れていた。

氷海地域で交戦した5番目の預言者・ゲブラ(GEBURAH)
エイミと「アビ・エシュフ」を展開したトキが交戦するも全く歯が立たなかったのだが、突如現れたAMAS部隊の支援によりゲブラを撤退させることに成功する。
AMAS部隊を寄越してきたのはもちろんリオ。
その後の情報共有において、ヒマリはデカグラマトンを追った先で、リオは「名もなき神」のオーバーテクノロジーを追った先でゲブラと接触したとのことで、デカグラマトンとその勢力は「名もなき神」の技術に手を出し、実戦運用の段階に至っていることまで推定する。

氷海地域に残された痕跡を追っていくうちに、別の預言者「コクマー(CHOKMAH)」と交戦。
撃退には成功したものの、態勢を立て直すべくひとまず撤退し、リオも氷海地域に赴き合流することになる。
調査を進めるうち、かつて「アトラ・ハシースの箱舟」を守っていた多次元バリアと同様のバリアによって守られている領域を発見。
「アトラ・ハシースの箱舟」の時は、アリスが「ウトナピシュティムの本船」のリソースを使い、プロトコルATLAHASISで生み出した「アトラ・ハシースの箱舟」をぶつけて粉砕することに成功したが、本船は箱舟とともに自爆、プロトコルATLAHASISを起動するための鍵たる"Key"……もとい「ケイ」はアリスを庇って消えてしまっている。
そもそもどうやって物質を再構成したのか、エネルギー源は何だったのかさえ理解できていないが、同じプロセスを経れば同じ結果が出せるという理由から、アリスを氷海地域に呼ぶことを提案。
しかしヒマリはトキの前例を出し、「問題解決のために他者を道具として利用すること」に強く反発、同じ過ちを繰り返すのかとリオに釘を刺す。

その場は先生がアリス、ひいてはゲーム開発部と話をするということで結論がまとまり、リオもヒマリらと合流することになるのだが、先生が自身の在り方について酷く悩んでしまうことになる。


+ イベントストーリー「Code:BOX ミレニアムに迫る影 ~一つの問いと二つの答え~」
ミレニアムが主催する技術展覧会「ミレニアムEXPO」の開催に際し、不穏な動きを見つけたためネルと協力して水面下で動いていた。
トリニティ代表のセイアも合流し、秘密結社を結成。
表立って動けないリオとネルに代わり、交流会の参加者として警戒されることがないセイアがフィールドワークに出て情報収集を行う「ヨーヨー作戦」*6を開始し、ミレニアムEXPOの破綻を目論む集団の調査や危険な展示品の回収、会場で起きるハプニングを未然に阻止していくことになる。

事態収拾のために、ミレニアム全土を監視し、通信内容も筒抜けにできる「ビッグシスターアルゴリズム」の使用を決断。
かつてのリオが組み上げたものの、一度も使うことが無いままミレニアムを去る時に厳重に秘匿。数々の経験を経て成長したリオは「私の汚点」「今ならこんなものは絶対に作らない」とまで断言し、使用をこの1回限りとして処分することに。
セイアとネルをビッグシスターアルゴリズムのある部屋まで向かわせるも、EXPO破綻を目論む黒幕……疑似科学部のミライの策にハマり、アルゴリズムを使わざるを得ないよう誘導していたのである。
ビッグシスターアルゴリズムを奪い、高値で売りさばくことがミライの真の目的であったようだが、この事態を予見していたネルは事前に先生に相談していたため、ミライが引き起こした騒動をC&Cや協力者たちの協力もあって制圧。
ミライは配下のヘルメット団共々お縄となり、ビッグシスターアルゴリズムも予定通り処分している。

元々長居する予定ではなく、EXPOの開催を見届けて再び自治区を離れるつもりだったが、自分で守ったEXPO開催を最後まで見届けてほしいというネルやセイアの要望もあってEXPOが終わるまで残ることになり、引き続き期間中のハプニング解決をセイアとネルに依頼した。

リオの隠れ家の隅にはそこそこ大きいアバンギャルド君の模型が置かれており、ビッグシスターアルゴリズムの管制室にもアバンギャルド君の模型が置かれている。
またアバンギャルド君はミレニアムでも知れ渡っているらしく、モブ生徒が「歴史に残るような発明をしたい……」と言っていたのに対して「アバンギャルド君、みたいな?」と返している。
最終編以降もアバンギャルド君の改造は続けられていたらしく、作中ではMk.387まで開発されている様子(なお、大破)。

Vol.2では愛想を尽かしたような形で離反したネルだが、本イベントではもはやそんな対立も無かったかのように元鞘に戻っている。
ネルは長くC&Cの筆頭として使われていただけあってリオの人となりは重々承知のうえであり、正しいことをするなら協力し、間違っているなら(Vol.2がそうであったように)食ってかかるという、良き理解者と言える関係性があるようだ。



【性能】


これが、あなたの可能性よ。

レアリティ:★3
戦術的な役割:SPECIAL
ポジション:BACK
クラス:サポーター
武器種:HG
攻撃タイプ:神秘
防御タイプ:弾力装甲
市街地:A 屋外:D 屋内:S→SS(固有武器★3)
装備品:シューズ/ヘアピン/腕時計

EXスキル:ビッグシスター COST:2
EXスキルをすぐにドロー後、味方1人のEXスキルカードを複製(複製したカードの使用は1回まで)
対象の攻撃力を割合で増加(20秒間)
複製したカードは対象のEXスキルのカード状態に従い、複製したカードのコストは、対象のEXスキルの基本コストから1減少した値を持つ(最小0

ノーマルスキル:ただ1つの解
30秒毎に、敵1体の防御力を割合で減少(19秒間)。さらにダメージ

パッシブスキル:星を追う者 → 星を追う者+(固有武器★2)
攻撃力を割合で増加 → バフ効果持続力を固定値で加算し、さらに攻撃力を割合で増加

サブスキル:アバンギャルド
味方の攻撃力を割合で増加



ネル(制服)と並び、4周年期間限定募集で実装。ピックアップタイトルは「合理主義者はかく語れり」。
ネル(制服)のピックアップタイトル「自由主義者はとく駆けり」と対になっている。
周年限定では初のSPECIAL生徒である。
長らく未実装であったが、2025年1月のブルアカふぇすにおいて同じく未実装枠だったセイアと同時に実装が発表された。

周年限定生徒特有の無法性能を持つサポーター。
EXスキルのカードを複製し、さらにその上でコストを減少させるというただでさえ法外な性能であるが、この複製は効果対象のバフの影響を受ける。即ちウイやフウカ(正月)、セイア等で減少させたコストのまま複製できるというインチキ仕様。しかも半減処理の前にリオ側のコスト減少処理が入るため、ヒナカリン(バニーガール)のような7コストの生徒も3コストで運用可能になる。
ただし、コスト半減効果の回数は複製されたカードを使用しても消費されるので注意。
セイアと組めばコストが半減した状態の強力なEXスキルを続けざまに2連打という、これまで一部生徒しか有していなかった「EXスキルカードの即リロード」に近いスキル運用が誰でも可能になった。
特に時間内にどれだけEXスキルを発動できるかどうかが火力に直結するネル(制服)とは相性が良い。
複製されたスキルを使用すると、キャラクターの周囲にホログラムのウインドウが出現する演出がある。

ハナコ(水着)やヒヨリ(水着)のような、独自の専用ゲージに依拠してスキルカードをドローするスキルの場合は、複製から使用するとゲージを減らすことなく使用可能。
またヒナ(ドレス)を複製すると6連射が可能だが、内部的な仕様の都合でオリジナルのスキルカードを先に使用する必要がある。6連射の時点で相当ヤバいのだが
攻撃力アップは35.4~51.4%とそれなりの量で、アタッカーへの攻撃力バフ枠を任せられる程度。そのため、役割が競合するヒマリとの相性は良くない

ノーマルスキルは防御デバフを付与しつつダメージを与えるシンプルなスキル。アズサやハナコ(水着)と比較すると持続時間がほんの少し短いが、効果は少し高め。
同じスキルタイプで付与されたバフ・デバフは後から付与されたもので上書きされてしまうため、回転スパンが早く、かつ効果が高いマキとは相性悪め。
パッシブスキルは攻撃力を高めるものだが、アタッカーではないため攻撃系のノーマルスキルがあるとはいえ火力は出ない上、固有武器★2でもEXスキルの攻撃力バフの持続時間が数秒伸びる程度の効果しかなく、デバフには作用しないため無理に神秘解放をする必要性は薄い。支援値に拘らなければ★3での運用も十分可能なため、強化コストも比較的安価で済む。
サブスキルは味方の攻撃力を高めるものと汎用性があり腐りにくく、総力戦で環境を席巻するキサキ(コスト回復力アップ)とも被らないのがポイント。

カフェのモーション家具は「原初のアバンギャルド」。なんだそれ。
リオが初めて作った模型で、デザインにはリオの哲学が込められている。
パヴァーヌ編2章のリオの部屋の背景にはこれとそっくりの置物があり、このデザインがアバンギャルド君に繋がったのだろう。

★5神秘解放時点での基礎ステータスがヒマリと完全に一致しているが、偶然なのか狙ったものなのだろうか……?



【余談】

  • リオのCVを務めるLynn氏だが、ユウカ役の春花らん氏、ノア役の鈴代紗弓氏、コユキ役の乾夏寧氏ら3人と同じ声優事務所・アーツビジョンの先輩にあたる。

  • 「ビッグシスター」の元ネタについては、1949年出版のジョージ・オーウェルのSF小説「1984年」に登場する独裁者「ビッグブラザー」。
    全体主義国家を描いた作品で、国民を監視・統制・管理する存在ではあるが、その情報は徹底的に秘匿・改竄されており、リオの全てを監視するスタンスを揶揄した呼び方とみられている。



追記・修正はリオの食習慣で抜群のスタイルを維持できる先生がお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ブルーアーカイブ
  • ブルアカ
  • ミレニアムサイエンススクール
  • 調月リオ
  • Lynn
  • セミナー
  • キヴォトス学園別トップ
  • 合理主義者
  • 合理主義者はかく語れり
  • ハンドガン
  • ビッグシスター
  • アバンギャルド
  • アバンギャルド君
  • 高校生
  • 黒髪ロング
  • 巨乳
  • ネタバレ項目
  • 生徒会長
  • 技術者
  • 立案者
  • でかい妹
  • コミュ障
最終更新:2025年02月13日 18:45

*1 トリニティのナギサが肩書きとして口にしたり、下記の自作システムの名称にしたりと公に認知されているのは確かだと思われるが、実際に呼ぶ場面は他にヒマリくらいで少ない。

*2 仲が良かったわけではない、というのはチヒロ談

*3 創設メンバーはネルとアスナの2人

*4 「アバンギャルド」は「前衛的」といった意味であるため、名前自体が先行者のパロディともとれる。

*5 黄金比で構成された「黄金長方形」を構成する正方形に曲線を書き入れた時にできる螺旋状の図形。リンク先の漫画で「黄金(長方形)の回転」と言われているのも正しくはこの黄金螺旋である。

*6 「陽動」→「ようどう」→「よーどー」→「ヨーヨー」をかけたものらしい……