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*殺人倶楽部
【まーだーくらぶ】
|ジャンル|アドベンチャー|&image2(MUR.gif,width=150)|
|対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9800VM/UV以降、MSX2、FM-7、X68000、&brファミリーコンピュータ、PCエンジン CD-ROM2、ニンテンドーDS|~|
|メディア|【PC-88/PC-98/MSX2/FM-7/X68k】フロッピーディスク|~|
|発売・開発元|【PC88/PC98/X68k】リバーヒルソフト|~|
|発売元(移植版)|【MSX2】マイクロキャビン&br【FC】セタ&br【PCE】ハドソン&br【DS】fonfun|~|
|発売日|【PC88】1986年8月&br【FC】1989年6月30日&br【PCE】1990年11月23日&br【NDS】2008年2月21日|~|
|定価|7,800円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[リバーヒルソフト推理アドベンチャーシリーズリンク>リバーヒルソフト推理アドベンチャーシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-『J.Bハロルドシリーズ』の一作目、地道に情報を集め事件を追う、本格ミステリーADV。
-非常に多岐にわたるコマンドが特徴の、コマンド選択式ADV。
-『殺人倶楽部』と書いて、マーダークラブ(Murder Club)と読む。
**ストーリー
8日AM1時。アメリカ、リバティタウン郊外のハウリントンカレッジ通用門近くの駐車場で、男性遺体が発見される。被害者は背中からナイフで数か所を刺され、車に乗せられた状態だった。被害者の身元は、ビル・ロビンズ、34歳、ロビンズ商会社長。捜査は難航しており、未だ解決の糸口が掴めていない。刑事、J.Bハロルドは、事件解決に乗り出した。
**システム
-オーソドックスな、コマンド選択式ADV。しかし選択肢が非常に多い。
--プレイヤーは警察署を起点として、事件関係者に事情徴収していく形でゲームは進んでいく。事件関係者は20人。その他の人間を合わせると、登場人物は30人近くになる。しかもこの全員に9種類の個人情報を聞け、全事件関係者についても聞ける。その上、事件関係の質問が4~10種類程度ある。このため、一人当たりのコマンド数は、かなりの数となる。
--行ける場所は多く、話の進み具合によってさらに増えていく。家宅捜査をする場所も多いので、こちらもコマンド数が結構な数。
--警察署では、鑑識の調査、逮捕状などを出す検察との交渉、逮捕者の取り調べができる。
---取り調べも、コマンドが多い。
-証拠は足で集める、を地で行くADV。
--手詰まりはないので、一応、総当たりで解ける事は解ける。しかし、上記のようにコマンド数が膨大なこのゲーム。話が進むたびに総当たりしては、手間と時間が非常にかかる。このため、地道な情報集め、整理、分析が欠かせない。単に物語を追いかけるだけではなく、自らがしっかり推理してプレイする。つまり文字通り刑事となってゲームを進めることになる。
**評価点
-いくつもの可能性が考えられる事件関係者の裏側。
--被害者であるビルは一癖も二癖もある人物で、多くの事件関係者から動機が伺え、犯人が絞りにくいものとなっている。
--嘘をついていたり、正直に話してくれない人物も多く、彼らの証言を切り崩していく妙がある。
-詰む事はなく、丹念に調べれば先に進む事はできる。
--この時代のADVに多くあったトラップ要素((条件を満たさずに話を進めてしまうと、ゲームクリアが出来なくなる等。))はなく、話が進まなくなったと思ってもクリア不可能になったりはしない。
**賛否両論点
-地道な捜査と情報分析が必要なゲーム性
--少しずつ情報を集め自分で謎を解くのを楽しめるプレイヤーには非常に良くできたゲームだが、一方で単純にシナリオを楽しみたいだけのプレイヤーにとっては地味で面倒なゲームシステムになってしまっている。
**問題点
-操作に行き詰った際の総当りが非常に大変
--プレイヤーによる推理をシステムに取り入れ、調査先も考えるゲーム性である為、いざ行き詰った際の総当りは物凄い手間になる。
-実質、総当たりが必要
--原因は無関係な人物からの噂話が必要な情報になっている箇所がある為。
---結局誰かに会った際には一通り全ての情報を聞かないと話は進められず、新情報が出た際にも一通りの聞き直しが必要になってくる。
//-正しいコマンドを選んでも、フラグを立てそこなう時がある。
//--多くのコマンドは一回で済むのだが、一部のコマンドでは二回実行しなければならないものがある。このため、それまでの流れでつい一回で済ませてしまうと、フラグを立てそこなう場合がある。読みは正しかったのに、何故か話が進まないという事に。結果、総当たりをするハメになる。
//「全てのコマンドが1回で良いです」なんて説明ないでしょ。 大体が1回で済むからって勝手にそう思い込んでるだけ。
**総評
捜査とは足でするもの、と言わんばかりに地道な聞き込みを基本スタイルとしたADV。さらに多岐に渡る情報を、プレイヤー自らが整理するという思考も要求される。~
「捜査と推理」をプレイヤーに委ねたゲームに仕上がっている。~
本作は好評価を受け、全体的に地味だったリバーヒルソフトの名を一気に高めた。
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**その後の展開
-このゲーム性がPCプレイヤーにヒットし数々の移植が行われた他、『J.Bハロルドシリーズ』としてシリーズ展開がされていった。
--後年のDS移植版では、続編のシステムが一部取り込まれ、釈放された容疑者はそれ以降ゲームに出てこないようになった。
**余談
//当時のいい加減なゲーム性の話なので、余談に
-家宅捜査や逮捕の理由がかなり曖昧。
--家宅捜査や逮捕するための要件が、結構いい加減。任意同行レベルのようなもので、逮捕できてしまう。最終的にはかなりの人数が留置所にぶち込まれるが、容疑が晴れるとすぐに釈放されたりする。
---まだまだこういう細かい点まで作りこまれていなかった時代に加え、アメリカの逮捕要件が日本よりかなり甘い点も関係しているのだろう。
*殺人倶楽部
【まーだーくらぶ】
|ジャンル|アドベンチャー|&image2(MUR.gif,width=150)|
|対応機種|PC-8801mkIISR以降、PC-9800VM/UV以降、MSX2、FM-7、X68000、&brファミリーコンピュータ、PCエンジン CD-ROM2、ニンテンドーDS|~|
|メディア|【PC-88/PC-98/MSX2/FM-7/X68k】フロッピーディスク|~|
|発売・開発元|【PC88/PC98/X68k】リバーヒルソフト|~|
|発売元(移植版)|【MSX2】マイクロキャビン&br【FC】セタ&br【PCE】ハドソン&br【DS】fonfun|~|
|発売日|【PC88】1986年8月&br【FC】1989年6月30日&br【PCE】1990年11月23日&br【NDS】2008年2月21日|~|
|定価|7,800円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[リバーヒルソフト推理アドベンチャーシリーズリンク>リバーヒルソフト推理アドベンチャーシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
-『J.Bハロルドシリーズ』の一作目、地道に情報を集め事件を追う、本格ミステリーADV。
-非常に多岐にわたるコマンドが特徴の、コマンド選択式ADV。
-『殺人倶楽部』と書いて、マーダークラブ(Murder Club)と読む。
**ストーリー
8日AM1時。アメリカ、リバティタウン郊外のハウリントンカレッジ通用門近くの駐車場で、男性遺体が発見される。被害者は背中からナイフで数か所を刺され、車に乗せられた状態だった。被害者の身元は、ビル・ロビンズ、34歳、ロビンズ商会社長。捜査は難航しており、未だ解決の糸口が掴めていない。刑事、J.Bハロルドは、事件解決に乗り出した。
**システム
-オーソドックスな、コマンド選択式ADV。しかし選択肢が非常に多い。
--プレイヤーは警察署を起点として、事件関係者に事情徴収していく形でゲームは進んでいく。事件関係者は20人。その他の人間を合わせると、登場人物は30人近くになる。しかもこの全員に9種類の個人情報を聞け、全事件関係者についても聞ける。その上、事件関係の質問が4~10種類程度ある。このため、一人当たりのコマンド数は、かなりの数となる。
--行ける場所は多く、話の進み具合によってさらに増えていく。家宅捜査をする場所も多いので、こちらもコマンド数が結構な数。
--警察署では、鑑識の調査、逮捕状などを出す検察との交渉、逮捕者の取り調べができる。
---取り調べも、コマンドが多い。
-証拠は足で集める、を地で行くADV。
--手詰まりはないので総当たりでもクリア可能だが、手間と時間が非常にかかる。
---上手く話しを進めるためには誰に何を聞きに行くのかを考えながら情報を集める必要がある。
**評価点
-いくつもの可能性が考えられる事件関係者の裏側。
--被害者であるビルは一癖も二癖もある人物で、多くの事件関係者から動機が伺え、犯人が絞りにくいものとなっている。
--嘘をついていたり、正直に話してくれない人物も多く、彼らの証言を切り崩していく妙がある。
-詰む事はなく、丹念に調べれば先に進む事はできる。
--この時代のADVに多くあったトラップ要素((条件を満たさずに話を進めてしまうと、ゲームクリアが出来なくなる等。))はなく、話が進まなくなったと思ってもクリア不可能になったりはしない。
**賛否両論点
-地道な捜査と情報分析が必要なゲーム性
--少しずつ情報を集め自分で謎を解くのを楽しめるプレイヤーには非常に良くできたゲームだが、一方で単純にシナリオを楽しみたいだけのプレイヤーにとっては地味で面倒なゲームシステムになってしまっている。
**問題点
-操作に行き詰った際の総当りが非常に大変
--プレイヤーによる推理をシステムに取り入れ、調査先も考えるゲーム性である為、いざ行き詰った際の総当りは物凄い手間になる。
-実質、総当たりが必要
--原因は無関係な人物からの噂話が必要な情報になっている箇所がある為。
---結局効率的に進めるためには誰かに会った際には一通り全ての情報を聞き、新情報が出た際には一通りの聞き直しをする事になる。
//-正しいコマンドを選んでも、フラグを立てそこなう時がある。
//--多くのコマンドは一回で済むのだが、一部のコマンドでは二回実行しなければならないものがある。このため、それまでの流れでつい一回で済ませてしまうと、フラグを立てそこなう場合がある。読みは正しかったのに、何故か話が進まないという事に。結果、総当たりをするハメになる。
//「全てのコマンドが1回で良いです」なんて説明ないでしょ。 大体が1回で済むからって勝手にそう思い込んでるだけ。
**総評
捜査とは足でするもの、と言わんばかりに地道な聞き込みを基本スタイルとしたADV。さらに多岐に渡る情報を、プレイヤー自らが整理するという思考も要求される。~
「捜査と推理」をプレイヤーに委ねたゲームに仕上がっている。~
本作は好評価を受け、全体的に地味だったリバーヒルソフトの名を一気に高めた。
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**その後の展開
-このゲーム性がPCプレイヤーにヒットし数々の移植が行われた他、『J.Bハロルドシリーズ』としてシリーズ展開がされていった。
--後年のDS移植版では、続編のシステムが一部取り込まれ、釈放された容疑者はそれ以降ゲームに出てこないようになった。
**余談
//当時のいい加減なゲーム性の話なので、余談に
-家宅捜査や逮捕の理由がかなり曖昧。
--家宅捜査や逮捕するための要件が、結構いい加減。任意同行レベルのようなもので、逮捕できてしまう。最終的にはかなりの人数が留置所にぶち込まれるが、容疑が晴れるとすぐに釈放されたりする。
---まだまだこういう細かい点まで作りこまれていなかった時代に加え、アメリカの逮捕要件が日本よりかなり甘い点も関係しているのだろう。