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ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会」を以下のとおり復元します。
*ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会
【だうんたうんねっけつこうしんきょく それゆけだいうんどうかい】
|ジャンル|アクションゲーム|#amazon(B000068HKC)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|メディア|2MbitROMカートリッジ|~|
|発売・開発元|テクノスジャパン|~|
|発売日|1990年10月12日|~|
|定価|6,200円(税抜)|~|
|プレイ人数|1~4人|~|
|配信|バーチャルコンソール&br()【Wii】2007年12月4日/500Wiiポイント&br()【WiiU】2013年4月27日&br()【3DS】2013年6月12日/上記共に500円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[くにおくんシリーズ]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
くにおくんシリーズの一つであり、ダウンタウンシリーズの2作目。おなじみ熱血高校のくにおくん達が、高校ごとに4つのチームを組み4つの特殊な競技を戦う。

ストーリーは『[[ダウンタウン熱血物語]]』からしばらく経った後の話。~
新しく冷峰学園の生徒会長となった「とうどう」が、「やまだ」の起こした不祥事のお詫びとして親睦を深めるための大運動会を開催するが、~
それは「くにお」達に赤っ恥をかかせる為に仕組まれたものだった、というもの。

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**参加高校
-熱血高校
--主人公「くにお」が所属する高校。メンバーは他にすがた・ななせ・もりもと・たかみね・いちじょう。
---この高校で一人プレイをクリアした場合のみ、エンディングを見ることができる。
---くにお以外は全員が初登場の後輩メンバー(すがた・ななせは2年、他3人は1年)で、[[サッカーの大会>熱血高校ドッジボール部 サッカー編]]前では運動会を見据えていたはずのドッジボール部員は未登場。
--くにおのワンマンチームと言われがちだが、足が速く必殺技「爆弾パンチ」が強力な「すがた」、技はないものの地力が強く格闘戦に強い「たかみね((後述の花園高校「まえだ」と似た特徴だが、独特な顔やCPUロジックで強烈なインパクトを残した彼と違って地味な存在。))」、素早さと武器殴りが強い((あまり知られていないが、なんとごだいに次ぐ全選手2位の数値。))以外は低能力で特に体力が最低の「いちじょう」など、運用次第ではそこそこ戦えるようになっている。
---本作でデビューした「すがた」は後に『[[ダウンタウン熱血べーすぼーる物語]]』で主役を務めることとなる(他のメンバーも全員登場)。それ以外のシリーズでも何度か登場しており、本作初出の熱血高校メンバーでは最も出世したキャラと言える。
---ちなみに「もりもと」は、ステータス面では何の取りえもないが、とある裏技を使うことで武器投げが異様に強くなる。俗に「武器投げ覚醒」と呼ばれ、覚醒もりもとが武器を投げるだけで、キャプテンクラスのキャラだろうが吹き飛ばすほどの強キャラになる((なお本作では裏技(バグ)だが、DSの『くにおくんの超熱血!大運動会』では正式なものになった。))。

-花園高校
--くにおのライバル「りき」が率いる高校。メンバーは他にさおとめ・わしお・よしの・まえだ・しみず。
---熱血高校と同じくドッジボール部員は未登場。
--総じて体力と防御が高い。そしてなぜか、まえだ以外は水中移動が有利(立ち泳ぎが速く、水中の息継ぎ間隔が長い)。しかし足の速いメンバーが少ないため、玉割り競争と勝ち抜き格闘には強いが序盤2種目が辛い。貴重な俊足要員の「よしの」をいかに活用するかが重要となる。
--「まえだ」が地味にクセのあるキャラである。格闘面は強いが鈍足・カナヅチ・必殺技なしでプレイヤー側としては使いづらいのだが、CPU側の場合勝ち抜き格闘時にジャンプキックで頻繁にハメてくる。このため「CPUに使われるとウザイキャラ」として地位を築いた((それが評価されてか、後発のシリーズ作品ではそのジャンプキックが「まえだのとびげり」というそのまんまな名前で正式に必殺技となった。))。

-冷峰学園
--ダブルドラゴン兄弟の兄「りゅういち」が率いる学園。メンバーは他にりゅうじ・こばやし・はやさか・おとなし・もちづき。
---はやさか・おとなしといった新メンバーが加入した一方で「きのした」「たいら」「おにづか」は未登場。彼らの登場は後発のシリーズまでお預けとなった。
--今大会の主催校。前作でラスボスを務めた「やまだ」も元はここの生徒であった。
---ちなみに最初はやまだがリーダーとして出る予定だったが変えられたらしく、内部データにその痕跡が残っている((「りゅうじ」でクロスカントリーで息継ぎをすると、「りゅういち」と同じ顔ではなく「やまだ」の顔になるという現象が発生する。))。
--後述するが、とにかくこの学園の強さが問題。全種目に得意とするキャラがおり、それを知っていなくても勝ち抜き格闘でほぼ全員が挽回可能な能力がある。いわゆる初心者向けチーム。
//((ただしもちづきは武器投げが強く、勝ち抜き格闘でも運用次第で何とかなる。))後述と被るため非表示

-各校連合
--名前通り、前述の3つの高校以外の複数の高校の代表が集まりチームを組んでいる。「ごうだ」がキャプテンを務めており、他のメンバーはごだい・にしむら・さわぐち・はやみ・くまだ。
---同じく別の高校(影村学園)に所属していた「かみじょう」「やまもと」は未登場。後発の作品でも未登場にされやすい二人組ではあるが…。
--前作と同様の固有必殺技を持ち共にキャプテン並の能力を持つ「ごうだ」「ごだい」の二人が強力だが、残りのメンバーは体力こそ全選手でトップだが鈍足&カナヅチ&守備力最低の「にしむら」、俊足だがそれ以外の能力が劣悪で揉み合いに弱い「さわぐち」など癖の強い選手が多い。しかしそれぞれの得意競技ははっきりしており、各校の大将クラスが揃っているだけあって、慣れると冷峰に次いで使いやすい。
---CPUが使った場合の意外な特徴として、「ごうだ」は走る競技では大人しく、滅多に攻撃を仕掛けてこない。

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**競技とルール
-クロスカントリー
--夢見町を一周する長距離走。もちろん普通のクロスカントリーではない。''相手を殴ったり物をぶつけて妨害してもいい''のは当たり前で、冷峰学園校舎前をスタートし''民家に侵入→庭から塀を上り屋根の上を駆け巡る→ビルをよじ登って屋上から公園へ飛び下り、下水道を泳いで''校舎前へ戻るという破茶目茶なもの。
---そもそも''スタートする前から動ける''ので、''3回フライング(失格)するまでの間にスタートライン前でスタンバイしている他のプレイヤーに肘打ちをかます''といった攻防が繰り広げられる。((CPUにはかなり有効だが、プレイヤー同士の場合、肘打ちを読まれると張り手で吹っ飛ばされてフライングになるので簡単にはいかない))
--コースはエリア毎に区切られていて、各エリア通過時に順位に応じて点が入り、最後のエリアを1位で通過したものが勝利となり高得点。1つのエリアを全員が通過したところで次のエリアが始まるため、リタイアでもしない限り途中で趨勢が決まってしまうことはない。
--この競技と後述の「しょうがいべや」に関しては操作方法が『[[熱血硬派くにおくん]]』のように、向いている方向に応じてABボタンのアクションが変わるようになっている。

-しょうがいべや
--基本のルールはクロスカントリーと同じだが、この競技では1エリアが狭くスクロールしない。また競技名どおり、各エリアには障害となる仕掛けが設置されている。

-たまわりきょうそう
--この競技のみ2チーム対2チームで行う。2本のポールの上にあるくす玉を''殴って''割った組の勝ち。前述の競技と同様、もちろん相手を殴って妨害してもいい。玉割りにしろ妨害にしろ攻撃力のステータスが重要になる。
--もちろん、''味方と言えど当たり判定はある''。勝ち組に入れれば平等に勝ち点が貰えるので仲良く協力するのもよし、あるいは自分以外の全てのチームを失格させて競技中ポイントを荒稼ぎする事も可能。時には裏切る事も選択肢の一つ。
---この競技のみ、終了時に持っているアイテムが持ち越されない。

-かちぬきかくとう
--冷峰学園の壁面に設置された特設ステージで行うバトルロイヤル。3人が力尽きるかリングアウトするまで戦うガチンコ勝負。選手によってはここで必殺技が使える。
--アクションは『[[ダウンタウン熱血物語]]』に近い。他の競技と違ってタイムアップにならない限り1位以外が総脱落するため体力の消耗が激しく、最終競技に相応しい死力を尽くした総力戦となる。
---リングアウトした場合は即座に失格となり、その時点で残っていた体力の半分が残る。

***共通ルール
-どの競技においても床には「木刀」「メリケンサック」「タイヤ」「爆弾」など様々な特徴を持つ武器が落ちている。これを使って殴ってもいいし、投げてぶつけてもいい。''倒れた選手を拾って武器にすることも可能。''
--特殊な武器として、飲むと体力が一定量増える((体力が128もしくは255まで回復。減ることはない。))「びたみんどりんく」や、振ると(1回のみ)能力が上昇することがある「まじっくすてっき」が存在。これらの武器は常に激しい争奪戦となる。
--クロスカントリーおよびしょうがいべやでは、足を止めることにはなるがアイテムを拾うだけで得点がもらえる。また、かちぬきかくとうでは特定の武器を持たないと使えない必殺技もある。
---特にクロスカントリーでは後半の水泳エリアにて「武器を持っているかどうか」で機動力が大きく変化するため、有利に進めたいのならどこかで武器を拾っておく必要がある。

-各々の競技には順位ごとの得点が設定されており、この合計を競うことになる。体力切れでの中途リタイアは減点。
--順位のみならず競技中の行動によっても得点が加減されるため、中間発表を見ると意外な差が付いていることも。
//玉割り、格闘も競技中の行動によっても得点は変動する

-競技に参加して選手の体力が減った場合、その体力は持ち越しになる。「びたみんどりんく」で体力が上限を超えて回復した場合も同様。
--競技に参加しなければ体力が一試合に付き32回復する。
---競技で体力切れになった場合、競技後に体力16で復活する。

-マルチプレイ時のみ、競技のいくつかを省いたり順番を変更できる。
--1人プレイ時では競技省略や順番変更ができず、各競技終了時点で2位以下の場合ゲームオーバーになる。

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**評価点
-なんといっても、マルチプレイ時の盛り上がり。これに尽きる。
--ゲームに熱中しすぎてリアルファイト等の場外乱闘に発展するなんてことも。←ここまでがテンプレ
--別売りのマルチタップを使えば4人までの同時プレイが可能。友達と一緒に、ワイワイしながらこのゲームを楽しんだ人も多いことだろう。
--操作も比較的単純で、とっつきやすい。何回かプレイすれば簡単に慣れる。
---チーム間の格差及び稼ぎ行為の存在など、対戦バランスはお世辞にも良いとは言えないが、それをローカルルールで補う事が多い。また、ローカルルールを設定することで、独自の面白さを追求していた。
--各競技はそれぞれ0~9回の回数を設定できる。故に不人気競技を飛ばしてもよし、やりたい競技だけを多数やってもよし、総力戦にしてもよし、と自由度と柔軟性が高い。

-一方で、本気で勝とうとすると戦略的にも奥深く、様々な細かいテクニックが存在する。それらを踏まえた上で状況を考えた取捨選択、格闘時のコンボなど、考える要素は数多い。
--例えばごだいの必殺技「棒術スペシャル」による無双(後述)にしても「爆魔龍神脚」「爆弾パンチ」「龍尾嵐風脚」といった技には通用せず逆に吹っ飛ばされてしまうなどまんざらいいことずくめではない。

-競技の合間にある中間発表では、順位に応じて各高校のチアリーダー達が様々なリアクションを見せてくれる。
--熱血高校のチアリーダー「ももぞの」は、以降のシリーズでもレギュラーとなった。『熱血!ビーチバレーだよくにおくん』ではくにおに次ぐ準主役級キャラになる。

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**問題点
***バランスの悪さ
強弱の調整が大味で甘く、ガチ対戦ではローカルルールで制限する必要がある。

-「冷峰学園」が突出して強く、対戦バランスが破綻している。
--他のチームでは一、二人かせいぜいな主力級キャラが冷峰には「りゅういち」「りゅうじ」「こばやし」と明らかに三人以上おり、最弱クラスのキャラですら他チームなら中堅級。戦えるキャラの層も他のチームより多く、それはダメージの回復でも有利に働く。短期決戦でも連戦でも有利。
---初心者以外は冷峰使用禁止というのがこのゲームをやりこんだ人たちの暗黙の了解であり、大方の常識。初心者でないプレイヤーが冷峰を使用した場合に、残り3人が結託して冷峰潰しにかかる光景も見られる。そうでもしないと勝負にならない可能性があるほど、冷峰の強さは群を抜いている。
---「分かっている人のみ」の対戦では、みんなで冷峰を潰すというのが共通認識になってしまっているため、マークされにくい花園の方が勝率的には高いという逆転現象が起こることも。
--競技別では、「クロスカントリー」や「しょうがいべや」でまず勝てる最速+層の厚さがある。特に「もちづき」はゲーム中で並ぶものが居ない俊足のため、普通にやれば先行逃げ切りで1位を取れる。もちづきが疲弊したとしても、他チームなら最速級かつ堅いりゅういち・りゅうじ・こばやしも居るので余裕で1位争いに絡むことができ、先行すれば逃げ切りも狙える。
---他チームなら副将クラスの強さを持つはやさかの影が薄い、と言えばその異常性が分かりやすいだろう。
--「かちぬきかくとう」ではりゅういち・りゅうじは共に基本性能がくにおやりきに劣らない最強級な上に、''彼らのみ必殺技が2つある''。ただでさえ共通して持つ「龍尾嵐風脚」が非常に強力なのに、もう一つの固有必殺技も強い。
---次点の「こばやし」も地力が高い上、必殺技「マッハチョップ」を加味すれば各校リーダー並に強い。
---体力もおとなしの180(平均よりやや低い程度)が最低という高さで、6人中5人が必殺技持ち((熱血は3人、花園は4人、連合は冷峰と同じく5人だが、選手の能力差が激しい。))。唯一必殺技を持たず地力が低めの「もちづき」も武器投げは強いので、武器さえ持っていれば勝ち抜き格闘でも並程度に戦える。

-反面、熱血高校は「くにお」一人のワンマンチームだというのに、くにおのアドバンテージが今一つ地味で特に対戦プレイではそこまで絶対的な優位にならず、他が弱いハンデの方が大きい。
--地力が強く立ち上がりが最も早い強みはあるが、必殺技が「マッハキック」のみというのは地味でいささか心許ない。&s(){無敵を誇った「すくりゅう」は忘れたか?}
--足の速さは「よしの(花園)」「ごうだ・はやみ(連合)」などの俊足キャラと並びトップクラスだが、最速の「もちづき(冷峰)」には大きく劣るため、積極的に格闘戦を仕掛けないとトップを取るのは難しい(必然的に殴り合いに持ち込ませたい意図とも考えらえるが)。
--くにお本人には関係ないが、走る競技はくにお以外の代替の選手が心許ない。そこそこ足の速い選手は他に「すがた」「いちじょう」がいるとはいえ「いちじょう」は打たれ弱く体力も最低で、もみ合いになるとまず負けるため途中脱落の危険が常に付き纏う。「すがた」は強力な技を持つ熱血高校の数少ない格闘要員のため、走る競技では温存したくなる。また技の強力なイメージに反して地力はあまり強くないため格闘で使えなくなるリスクを冒してまで出すほどでもない。
---結局、くにお自身が走るのが一番効率がよく、後の格闘に温存したい気持ちを抑えて起用することになる。

-必殺技の強弱が激しく、中でも「人間魚雷アタック」が強すぎる。
--各競技中落ちているアイテム「かくとうのゆびわ」を所持している時のみ使用できる技で、条件さえ満たせば「かちぬきかくとう」で「わしお」「はやさか」以外のキャラで使える。
---上記二人の場合は必殺技の「まっはたたき」(武器を持つと高速連打する)が優先されてしまうため、プレイヤー側では使えない。
--技自体は「地を這う回転体当たり攻撃」だが、技中の判定が強くたいていの攻撃に打ち勝つことができ、高速移動しながら突撃できるため軸を上下にずらさないと回避しにくい。加えて画面上部にある金網を利用し往復を繰り返すと、反転する際のジャンプ中、再びこの技に入るまでの一瞬しか隙がない(具体的にはA+Bでジャンプし再度A+Bを入力するまでの間のみ)。そして下手に触れたらふっとばされる。
--「かくとうのゆびわ」が無かったとしても、ごだいが木刀などを持つと無双できたりなど、武器とキャラによっては極悪。しかもアイテムは持ち越し可なので、あえてクロスカントリーなどを1回捨ててアイテム回収に当てる手も有る。
---先述の「こばやし」の「まっはちょっぷ」も非常に強力。マッハ系の技の中でも特に連射力・リーチの長さに優れ、隙がとても少ない。ハメられると脱出は極めて困難。
--逆に、「にしむら」の「ためパンチ((威力だけなら作中最強ではある))」、「おとなし」の「のーてんちょっぷ」などは、当てることすら難しい。
---他にも「しみず」「はやみ」の「ハリケンクラッシュ」は木刀でないと発動しない上、低威力で当てても怯む程度しかなく、同じ木刀の専用必殺技を持つごだいとは雲泥の差であり実用性はない。そもそも2人とも地力が低すぎる。

-上述したキャラクターの強弱に加え、''体力以外の能力はゲーム中で一切提示されていない''ため、シリーズファンでないと誰がどの競技に強いのかがわからない。
--走る早さは勿論、キャラ固有の必殺技(アイテム含む)まで差異が激しいだけに、各自使用して研究しなければ分からない要素が多い。体力ですら防御力の差で例外がある。
--解析が進んだ現在はともかく、特定の条件下でステータスに変化が起きてしまうバグもあいまって戸惑うプレイヤーも多かった。
---なお当時発行された攻略本にはキャラの特徴や技は記載されていたが、詳細なステータスの数値までは網羅されていない。

-点数のカウントシステムの仕様が甘く、露骨な点数稼ぎができてしまう。
--特に落ちている武器の拾得に点数加算がある事が致命的で、クロスカントリー・しょうがいべやでは他の選手が既に通過するなどで自分1人になった時に「武器を拾う→捨てる」を繰り返すだけで大量の点数を稼げてしまう。
---一人プレイではもはやゲームにならない難易度低下に繋がる。対人戦では当然ながら''禁止しなければゲームが成立しない''。

-ダウンから起き上がる際に無敵がなく、さらに移動しながら起き上がることもできない。このため、拾い投げやダウンを奪う必殺技のハメループが容易にできてしまう。
--ほとんどのマッハ系の必殺技(パンチや武器振りを高速連打する)は攻撃判定の持続が長めで、起き上がりに重ねられると回避できない。狙って被せれば敵が何をしても潰せる上に、当たればダウンを取れる。なお特定武器限定も含めればこれを持っているキャラは多数。
---他にはごだいの「ぼうじゅつスペシャル」もかなり凶悪。木刀がないと使えないのが欠点だが、''広範囲攻撃判定&長い時間出っぱなし&連射可能で隙なし&遅いが移動可能''という素敵すぎる性能で、かなり適当なタイミングで起き上がりに重ねてもハメられる。上手くハマれば対戦相手3人をまとめてハメ殺せることも。
--必殺技以外では、ダウン中の相手を壁際付近で延々と投げ続けるハメがあまりにも有名。
---どのキャラでもできる上、武器や複数のダウンキャラを絡める等の条件を重ねれば僅かな隙もない完封が成立する。加えてハメ側は拾得ボーナスで加点、ハメられ側はダウンペナルティで減点。これも対人戦ではゲームにならないため絶対禁止が常識。
--なお、各選手のステータスとして「起き上がり速度」があるのだが、プレイヤー操作ならダウン中のボタン連打で復帰時間を短縮できる。が、起き上がり速度が最速に設定されているキャラ((熱血の「くにお」、花園の「りき」という各チームのエース、冷峰の「おとなし」がこれに該当する。))は、逆に起き上がりタイミングが常に一定となってしまい、かえってハメから逃げられない欠点を負っている。
---逆に復帰が遅いキャラは起き上がるタイミングを任意にズラせる長所を持っていると言える。とはいえ有効なのは必殺技ハメに対してで、逆に壁際投げハメには弱い。

***対戦以外の問題点
-COMの思考が固定しており、選手によってはしょうがいべやの一部のエリアにおいて、悪い方向にタイミングが合ってたりして障害に引っ掛かり続けることがある。自キャラがすでにいない場合は延々とタイムアップまで待たされてしまうことがあり、制限時間を長く設定していると地獄。

-「かちぬきかくとう」において、プレイヤーではできない事をCOMがする事がある。
--先述でも触れたが「わしお」と「はやさか」は必殺技「まっはたたき」が優先発動するせいで、「かくとうのゆびわ」による「人間魚雷アタック」を出せなかったり「びたみんどりんく」を飲めなかったりする。しかしCOMは「まっはたたき」をすることなくそれらを普通に行ってくる。
--「棒術スペシャル」を使う「ごだい」や「ハリケーンクラッシュ」を使う「しみず」「はやみ」は普通に木刀で叩くことができないが、COMは普通に使い分けてくる。
--「くにお」や「ごうだ」はBボタンで必殺技が出るので通常のジャンプキックを出せないが、COMは平然と出してくる。
--特にその不公平が如実に現れるのは「しゃがみ状態でAボタン(その状態はジャンプの着地時にしかならないので必然的にプレイヤーが出すにはジャンプが必要)」が発動条件となる必殺技「りゅういち」の「爆魔龍神脚」、「りゅうじ」の「天殺龍神拳」、「すがた」の「爆弾パンチ」で、&bold(){立ち状態からいきなり出してくる}など、使用条件を無視してくる。特に「爆魔龍神脚」「爆弾パンチ」はいきなり繰り出されて、その勢いで場外に叩き出されてしまうこともしばしば。
---加えて「すがた」は「爆弾パンチ」しか技がないのでガンガン連発してくる。
---他に「りゅういち」「りゅうじ」の「龍尾嵐風脚」もCOMは立ち状態からいきなり繰り出してくる。これはプレイヤーが使う条件も「ジャンプ中にAorB」と簡単なのであまり大差ないが、やはり立った状態からいきなり繰り出される方がスキがないので不公平。

-バグもそれなりにある。
--水上でタイヤを使って殴っても当たり判定が無い。
--アイテムは画面内に4つまでしか存在できないのだが、「びたみんどりんく」を飲んで消費してもアイテム存在判定が消えない。クロスカントリー・しょうがいべやで飲むと、競技が終わるまでアイテムが3つしか存在できなくなってしまう。
--体力0になったキャラが倒れた瞬間に持ち上げられると、失格判定になると同時にキャラが復活してしまう。1回だけなら順位がおかしくなる程度ですむが、勝ち抜き格闘で2回以上やると順位決定時に''フリーズする''。
---前述の投げハメループをしていると、キャラの体力は徐々に減っていくが、何故か画面に表示されている体力は減らない。このため、いつ体力が0になるかがわかりにくく、バグが発生しやすい。
--全ての競技が終わると個人賞の発表があるのだが、その前の時点で最終順位が決定されてしまっているため個人賞の点数自体は加算されるものの順位に反映されない。
--他にも武器投げ覚醒、キャラや武器のすり抜けやハマり、など…。
---これらのバグは視覚的な面白さがあるため、ある意味では評価点かも知れない。

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**総評
単純な操作とルールで熱く盛り上がれる本作は、ファミコン時代のパーティーゲームの代表として今でも広く親しまれ、シリーズ最高傑作に挙げる人も多い。~
制限時間を弄ったり身内ルールを決めることでさらに多彩な遊び方ができる。~
今までは熱血高校側でのプレイが常識だったが、今作で『熱血物語』での敵キャラを使えるようになったことでシリーズのキャラクター性も大幅に増した。~
特にごだいは強さと独特の顔と性格のおかげでシリーズ屈指の人気キャラとなった。((人気投票では2位と準主役級の扱いである。))%%同チームのキャプテン、ごうだを差し置いて%%『[[ホッケー部>いけいけ! 熱血ホッケー部 すべってころんで大乱闘]]』や『[[すとりーとばすけっと>熱血! すとりーとバスケット がんばれ Dunk Heroes]]』にも登場している。

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**その後の展開
-この作品から、手を変え品を変えくにお達に勝負を挑むとうどうと、それを迎え撃つくにお達の対決はダウンタウンシリーズの基幹テーマとなった。
--とうどうの挑戦はGB版『熱血高校ドッジボール部 強敵!闘球戦士の巻』や後述の『熱血新記録』など、数え上げればキリがない。

-続編として『[[びっくり熱血新記録! はるかなる金メダル]]』が発売されたが、競技は2つが個人競技で3つが2人対戦競技となった上に連打がゲームの要となったため、対戦ツールとしての出来は悪かった。

-後にPCEとGBおよび携帯アプリに移植された。なお携帯アプリ版のタイトルは『ダウンタウン熱血行進曲DX』となっている。
--PCE版には武器の種類が増えている等の追加要素がある。
--GB版では「たまわりきょうそう」が爆弾を押し付け合い、一定時間爆弾を保持しているかタイムアップ時に爆弾を持っていて爆発した選手が負けとなる「ばくだんおにごっこ」と''1つのパンを4人で争奪(地面に落ちても噛みかけでもおかまいなし)しながら食べ、タイムアップかパンを飲み込むまでに最も「パンを噛んだ回数が多い」選手が勝ちとなる''「かくとうパンくい」に変わっている。~
BGMもFC版を再現しているが割り当てられている競技が異なっている((例としてクロスカントリーの曲がFC版かちぬきかくとうの「競技中BGM4」になっている))。ゲームスピードの違いのためか意外とマッチしているものの、旧作のプレーヤーからすれば違和感を感じる。なお変更は可能で、新規のBGMも存在する。
--また、有志にPCゲームとしてリメイクもされている。本作以外のキャラも追加されチームアレンジも可能になっているが、ステージ構成が変化していたりAIの質が向上しているなど、バランスが大きく変化している。

-各バーチャルコンソールで配信されている。
--オムニバスとしては3DSにて『くにおくん熱血コンプリート ファミコン編』、およびPS4、Switch、XboxOneにて『くにおくんザ・ワールド』にて収録されている。
---『くにおくんザ・ワールド』ではクオリティアップ版として、バグの修正および、最終スコアが表示されるといった改善点があるが、武器投げ覚醒まで修正されてしまったため、ゲームバランスが大幅に変化し、賛否を呼ぶ部分もある。

-[[ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online>ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online/スーパーファミコン Nintendo Switch Online]]のラインナップに、本作が2019年8月21日に追加された。

-版権がミリオンに移った後、DSで『[[くにおくんの超熱血!大運動会]]』のタイトルで3Dリメイクされた。
-2015年にアークシステムワークスよりPS3でリメイク作品『ダウンタウン熱血行進曲 それゆけ大運動会 ~オールスタースペシャル~』が発売された。~
オリジナルキャラを作成して本作のストーリーを掘り下げた「シングルモード」をプレイできるほか、通信プレイにも対応、~
加えてシリーズの枠組みを超えて「スポーツシリーズ」や「熱血硬派シリーズ((シリーズの中でも異色作として扱われる『初代熱血硬派くにおくん』や『くにおたちの挽歌』や、近年の『乱闘協奏曲』も含む))」に登場するキャラが多数参加、『熱血べーすぼーる物語』を抑えて''史上最多のキャラが登場する''作品となった。
--更に「かちぬきかくとう」に特化した『ダウンタウン乱闘行進曲 かちぬきかくとうSP』もPS4で配信された。こちらもシリーズの枠組みを超えた作品になっており、なんとGBの『熱血硬派くにおくん 番外乱闘編』のラスボスだった宗方裕二が黒幕として再登場すると言うマニアックなキャスティングになっている。
--その後、Steamにも参戦し、アーケード版の製作が決定するなど、『[[ダウンタウン熱血物語]]』と並んで関連作品が多い作品となった。

-ゲーム以外では14年後の2004年に平和からパチンコ機「CR熱血硬派くにおくん」として登場する(残念ながら既にこの頃にはテクノスジャパンは倒産していた)。
--その中には当時のくにおくん系ゲームの要素がリーチアクションとして取り入れられており「運動会リーチ((他に喧嘩リーチ、暴走リーチ、ドッジボールリーチもある。))」というのもあるのだが、&bold(){ただの綱引きになってしまっている}。一応当時のパチンコ演出はゲーム以上にいろいろ公序良俗にうるさい((例えばクロスカントリーで人の家に入り込んだりとかが該当すると思われる。))ので多少仕方ない一面もあるのだがモロにコレジャナイ感しかない。
---上記機種が導入された頃は「確率変動割合50%撤廃」で有名な規則改正の直後だった中「確変割合50%」の旧規則で作られていたことも災いして人気は得られなかった。もっとも、あのような運動会では仮に新規則で作られていても人気機種になったとは思えないが…

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**余談

-徳間コミニュケーションズ発行の攻略本では障害部屋のタイムオーバーは-30点となっているが実際には1点も引かれない。
--これでは4番手通過もタイムオーバーも意味がないので設定ミスと思われる。

復元してよろしいですか?