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【ふぁいあーえむぶれむ あかつきのめがみ】
ジャンル | ロールプレイングシミュレーション | |
対応機種 | Wii | |
発売元 | 任天堂 | |
開発元 | インテリジェントシステムズ | |
発売日 | 2007年2月22日 | |
価格 | 6,800円 | |
判定 | ゲームバランスが不安定 | |
ポイント |
シナリオ重視で、シリーズ中最も自由度が低い SRPGのバランスを揺るがす要素満載 後半シナリオのフォロー不足(一部評価点もあり) 前作からのキャラの設定改変 追加・変更点の多すぎる海外完全版 実際のゲーム内容とスタッフインタビューにズレがある |
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ファイアーエムブレムシリーズ関連作品リンク |
2005年4月20日、GC専用ソフトとして発売された『ファイアーエムブレム 蒼炎の軌跡』のその後を描いた続編。
基本システムは前作を踏襲し、新たに四部構成、高低差の概念、最上級職と言った新要素を加えた。その他、武器に鉄系の下位種の青銅系、魔法の三すくみが「理→光→闇→理」とGBA版のものに回帰(炎→風→雷→炎もある)、獣ユニット「ラグズ」の化身システムの改善(専用ゲージが満タンであればいつでも任意で化身できるようになった、パラメータにボーナスが付いた)など、既存の要素にも手が加えられている。
今作ではFEシリーズ初の4種類のCM(ムービーCMの3種類と芸能人を起用したバージョン)で宣伝している。
今作は『蒼炎の軌跡』の続編であり、『蒼炎の軌跡』をプレイしていない人はまずストーリーを理解できない。
これまでの作品と違い一度加入したキャラでも外れる事が多いので、ユニットの出撃選択の自由度が低く、プレイヤー独自の軍団編成が難しい。
ミカヤ
サザ
アイク
その他の面々
ゲーム終盤を中心に、ゲームバランスが破綻している。
他に欠点として、以下のものがある。
北米版には様々な要素が追加されている。しかしその追加された要素が単なる海外版向けの追加要素で終わらせ難いものばかりであったため、熱心なファンの神経を逆撫でさせた。
以下その要素の一部(Wikiから抜粋、ネタばれ要素は改変)。目に見えるだけでもこれだけの要素が追加・改善されている。
+ | 海外版における変更点 |
改良したものを海外で売るというのは実際海外展開を視野に入れたゲームではどこにでもある商法である。だが追加要素や救済措置だけではなく物語の核心・キャラクター・ゲームの仕様といった極めて大きな部分に変更が加わっているため、日本版を買ったプレイヤーが怒るのは当然だろう。
過去にGBA作品でもこのやり方で売っていて批判されていたのにまた同じような事をしたこともあって、「ユーザーはテストプレイヤーとして見られている」との批判も後を絶たない。
なお、海外版仕様の国内完全版を求めるユーザーもいるが、その販売は任天堂の方針上絶望視されており、日本版ユーザーへの救済はないと思われる。
+ | ←その製作スタッフ達のこだわり具合。一見の価値大いにあり。 |
シリーズでは初めて、ハードの発売から間もなくリリースされたFEで、プロモーションも多数のCMを用意するなど、新規ユーザー獲得の為の試みが成されていた。
しかし、実際は新規ユーザーを置いてきぼりにするどころか、FC~SFC時代、GBA時代のファン双方にすら、主にゲームシステムを含めて違和感を与える内容で、賛否両論を巻き起こす結果になった。
評価されているファクターのほとんどが、ゲームシステム以外、しかもゲーム性とほとんど関連しない部分に集中していることから、今作のゲームとしての作りの甘さ、底の浅さが伺える。
前作蒼炎のファンディスクとしても、シナリオの出来からして微妙どころかむしろファンの神経を逆なでするような代物であり、結局、誰に対して売るのか、そして誰が得するのかすら分からぬ作品と言える。
だが操作性、テンポ、やり込み要素、キャラの多さも含め、十分に遊べる出来で、決してクソゲーではない。
実際ストーリーの不評をカバーしきっている素晴らしい演出や美麗なグラフィックに惹かれた新規ユーザーやファンが多くいることは紛れも無い事実である。
総括すると、「SRPGのゲーム性を求めるユーザーには不向き。グラフィックで勝負」という類を見ないゲームとなった。
なお、このゲームの登場で、マイナーだった前作『蒼炎の軌跡』にスポットライトが当たることとなった。
これは、隠れた名作と言える前作を再評価するきっかけを作ると同時に、それが比較対象となった事で以降の作品の評価を不必要なまでに厳しくしてしまったと言う、この作品の隠れた功罪である。