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ストリートファイターZERO3 - (2019/04/16 (火) 03:32:33) のソース

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*ストリートファイターZERO3
【すとりーとふぁいたーぜろすりー】
|ジャンル|対戦型格闘ゲーム|CENTER:&image(518M95E98VL.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000069TE6,width=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3260&file=518M95E98VL.jpg]]|&image(Street_Fighter_Zero_3_Saikyoryu_Dojo_DC_A.jpg,http://www.amazon.co.jp/dp/B000069TE7,width=160)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3260&file=Street_Fighter_Zero_3_Saikyoryu_Dojo_DC_A.jpg]] [[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3260&file=Street_Fighter_Zero_3_Saikyoryu_Dojo_DC_B.jpg]]|[[&ref(zero3_ps.jpg)>http://www.amazon.co.jp/dp/B000069TE0]]|
|対応機種|アーケード(CPシステムII)|~|~|~|
|販売・開発元|カプコン|~|~|~|
|稼動開始日|1998年7月|~|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|~|
|>|>|>|>|CENTER:''[[ストリートファイターシリーズリンク>ストリートファイターシリーズ]]''|

**概要
『ストZERO』シリーズ3作目。『ZERO』『ZERO2』の要素を引き継ぎつつも、様々な要素が追加されてかなりの大ボリュームに。

**キャラクター
-本作の時系列は、初代『[[ストリートファイター]]』と『[[II>ストリートファイターII]]』の間に当たるため、続投キャラクターの設定が少し異なっている。

#region()
-ZEROから登場
--リュウ
---シリーズを通しての主人公。初代準拠の赤毛と白ハチマキとなっているが、靴は履いていない。
---スーパーコンボは「真空波動拳」、本シリーズから登場した「真空竜巻旋風脚」に加え、更に本作では「滅・昇龍拳」、そしてそれが変化する「真・昇龍拳」も追加された。
--ケン
---お馴染みリュウのライバル。本作では映画『ストリートファイターII MOVIE』の回想シーンと同じく長髪で、赤いリボンを結んでいる。
---ケンの代名詞『神龍拳』は本シリーズから登場し、『[[III>ストリートファイターIII 3rd STRIKE]]』の「疾風迅雷脚」も本作から使えるようになった。
--春麗
---『II』シリーズでもお馴染みの女性格闘家。本作ではジャージ姿だが、『[[ZERO2>ストリートファイターZERO2]]』からは『II』のチャイナ服にする事もでき、『[[MARVEL VS.>Marvel Comics関連作品シリーズ]]』シリーズ等でも後者の姿で登場した。
--サガット
---本シリーズでは初代でリュウに敗北した彼の内面的成長が描かれている。流石に『''78kg''』だとヤバイと判断されたためか、体重がかなり増えた。
---「タイガーアッパーカット」も構えの違う「タイガーブロウ」となり、ゲージを消費してタイガーブロウを強化する「アングリーチャージ」も追加。
--アドン
---初代の中ボスで、『ZERO』でプレイヤーデビューする。サガットの弟子だったが、彼がリュウに破れた事により憎悪する。相手を見下したり、自分をムエタイの神と豪語、騒ぐようなボイスや変な髪型と、久しぶりの参戦ながら強いキャラクター。
---動きが素早く、三種の蹴り技で奇襲や牽制を行う立ち回りが重要。
---『[[IV>ストリートファイターIV]]』ではサガットのOPでボコられるが、後に『スーパーストリートファイターIV』で復活。
--バーディー
---初代から再登場……だが、「白人のチンピラ」が「褐色の巨漢」と言う見た目になっており、全体的にビルドアップ。極めつけはモヒカンの中央に穴が開いたと言う髪型で、服装以外は別人と言っていいレベル。
---鎖を用いた投げ技と突進技を得意とするのだが、ザンギエフやレインボー・ミカと特徴的な投げキャラに比べ、いまいち地味。
---『ZERO3』を最後に長らく出番が無かったが、後に『ストリートファイターV』でまさかの復活を果たす。外観は『ZERO』を引き継いでいるが、モヒカンの穴が無くなっている。
--ガイ
---『[[ファイナルファイト]]』シリーズから参戦。スニーカーを履いた忍者で、原作通りスピードタイプのキャラクターで、「武神旋風脚」「武神獄鎖拳」など原作再現技もある。
---『[[ZERO>ストリートファイターZERO]]』では「ガイを最強キャラにしよう」とスタッフが意図的に強くしたり、漫画版でも優遇されていたりしたが、『ZERO2』以降は弱体化されている。
--ソドム
---『ファイナルファイト』シリーズから参戦その2。兜に間違えた漢字のTシャツに草履、更に日本語をそのまま英語にしたかのような喋り方(通称『ソドム語』)((飯風呂寝る→MESSY. FULL ON NAIL!→多くは語らねえ!とゲーム内で訳される。ただし勝利メッセージ以外では片言で普通に喋っている))と異様に濃い。
---武器は基本的に十手だが、後述のISM選択で原作通りの二刀流にできたり、『ZERO2』では1/1024の確率でステージが変わる事もあり、ビジュアル面で優遇されているが、シリーズ三作品全てにおかしな挙動があったりする。
---武器持ちのためリーチに優れ、コマンド投げも備えたキャラクター。強い技と弱い技の差がハッキリしているが、安定した強さを誇る。3強の一人。
--ナッシュ
---アメリカ空軍中尉、ガイルの親友で操作もかなり似ている。『II』では死亡扱いで名前のみ登場しているが、その後に当たる『IV』では存命しているらしい。
---軍が腐敗した根源がベガにあると調査するが、前二作のEDでは追い詰めるが返り討ちにされたり、『XVS』のEDでは改造されてしまったり、『MVS』で改造人間として参戦したらEDでまた改造されたり、本作でもガイルのEDで消息不明になったりと、『II』の前日談なので仕方ないのだが……。
---海外名は『チャーリー(Charlie)』。一部メディアでは二つの名を繋げて『チャーリー・ナッシュ』が本名とされ、『IV』で正式に採用された。
---後に『ストリートファイターV』で改造人間として復活。設定としては『ZERO2』のEDを引き継いでいる。
--ローズ
---『ZERO』では唯一の完全新規キャラクター。ベガのサイコパワーと対極にあるソウルパワーを使う女性占い師。
---攻撃力は低いが、マフラーを用いた長いリーチの攻撃と、ソウルパワーによる対空投げ「ソウルスルー」、飛び道具反射「ソウルリフレクト」などの変わった技を持つ。
---ナッシュと同じく、EDで毎回悲惨な目に遭う。
--ベガ
---お馴染みの敵キャラクター。サイコパワー全盛期らしくかなり太い。彼と豪鬼とダンは『ZERO』では隠しキャラクター。
---飛び道具「サイコショット」やワープ技など随所に技が追加され、本作での最終ボス時「ファイナルベガ」の「ファイナルサイコクラッシャー」は全画面を覆い大ダメージを与える凶悪な技。
---X-IZMを選択するとサイコショットが削除され、代わりに同じコマンドでサイコクラッシャーが通常の必殺技として出せるようになる。これによりスーパーコンボはニープレスナイトメアのみとなる。
--豪鬼
---殺意の波動を操る『拳を極めし者』。各種高性能の技を持つが、耐久力が低いと言うピーキーな性能((初出の『スパIIX』では耐久力は標準だったが、そのせいで反則的な性能を誇った事から『ZERO』以降は意図的に耐久力が下げられているものと思われる。しかし本作のみ耐久力がやや改善されている。))。本作では大幅に強化され3強の一人に。
---『ZERO2』からは隠しボスとして真・豪鬼が登場。見た目が若干違い、技の性能がとんでもなく高く、反応も鋭い。AC版『ZERO3』では不参戦だったが、家庭用で復活。
--ダン
---サイキョー流と言う格闘技を使うキャラクターだが、飛び道具が飛ばない、対空技に無敵が無い(作品や場合によっては付くこともある)など、隠しキャラクターの癖にかなり弱い。
---各種技の性能が低いが、ジャンプ挑発、しゃがみ挑発、前転・後転挑発と挑発が豊富で、ゲージを消費して''挑発を連発する「挑発伝説」''、ゲージを全消費する代わりに、''何をしても挑発する正気の沙汰とは思えない「挑発神話」''と挑発にかけては格ゲー屈指。
---『[[CAPCOM VS. SNK>CAPCOM VS. SNK MILLENNIUM FIGHT 2000]]』シリーズでは他の胴着キャラとは全く異なるグラフィックとなり、『IV』では技のモーションが一新されて[[極限流>龍虎の拳]]っぽくなった。
-ZERO2から登場
--ダルシム
---伸びる手足、テレポート、口から炎と相変わらずの強烈な色物キャラクター。妻のサリーがステージに登場している。
---強力な逃げ技「ヨガエスケイプ」を筆頭に高性能な技が揃い、3強の一人に。特にZ-ISMでは1強とすら言われている。
--ザンギエフ
---よりビルドアップした体が特徴の投げキャラ。
---代名詞「スクリューパイルドライバー」は弱体化したが、各種通常技が軒並み強化されている。特にJ2強P(ボディプレス)は本作最強のジャンプ技とまで呼ばれる程。
---またゲージ対空投げの「エリアルロシアンスラム」を持つ。
--元
---初代から再登場して、『ZERO2』でプレイヤーデビューする。殺し屋の老人拳法家で、強者との死合を望んでいる。
---二つの流派を使い分けるテクニカルなキャラクター。『ZERO2』ではダンと並んで最弱クラスだったが、本作でのシステム変更により様々な攻め方ができるようになった。
--ロレント
---『ファイナルファイト』シリーズから参戦その3。軍人による理想国家を理想としている。初代『ZERO』ではソドムのエンディングに出ている。
---手にはロッド、ナイフや手榴弾を投げ、スーパーコンボでは仕込んでおいたワイヤーを使うなど、やる事は卑怯。空中での機動力が高く、素早く飛び回る必殺技を持っている。
--春日野さくら
---『ZERO2』では唯一の完全新規キャラクター。リュウを尊敬する女子高生ファイター。社内で媚びた見た目など賛否両論を巻き起こしたが、後のシリーズや外部作品にも登場する人気キャラクターとなった。
---タメて強化できる「波動拳」、踏み込んで放つ昇龍拳の「咲桜拳」など、リュウとは一味違った必殺技を持つキャラクター。
-ZERO2 ALPHAから登場
--殺意の波動に目覚めたリュウ
---潜在的に秘めていた殺意の波動に支配されたリュウ。道着やハチマキが黒い。「瞬獄殺」「滅殺豪昇龍」「阿修羅閃空」など豪鬼の技を使える。
---初出は北米版ZERO2の隠しキャラクターで、ファンの要望により『ZERO2 ALPHA』から使えるようになった。真・豪鬼と同じくAC版『ZERO3』では不参戦だったが、家庭用で復活。
-家庭用ZERO2'から登場
--キャミィ
---元々は家庭用ZERO2'での隠しキャラクターだったが、本作で正式に登場。ベガ親衛隊時代のキラービーとしての登場で、衣装は『X-MEN VS. STREET FIGHTER』のと同じ。
---本作では自我が芽生えつつあるためか、前作で使えたスーパーコンボ「サイコストリーク」は使えなくなっている。代わりに『XVS』で先んじて使用していた「キャノンストライク」「キャノンリベンジ」「キラービーアサルト」といった新技や、キャミィ版神龍拳ともいうべき「リバースシャフトブレイカー」が追加された。
---声優が『XVS』『ZERO2'』の外国人から日本人に変更。海外版『[[スパII>スーパーストリートファイターII]]』準拠の名称だった「キャノンドリル」も、本作から日本版『スパII』準拠の「スパイラルアロー」となった。
-ZERO3から登場
--ブランカ
---本作では言葉が喋れない。漫画版の設定が輸入され、ダンが親友。ザンギエフの勝利モーションにも登場。
---初心者にも扱いやすい連打技とタメ技は相変わらずで、上空から果物を降らす「トロピカルハザード」が追加された。
--エドモンド本田
---相撲とは言い難い技を持つパワーキャラ。『ZERO2』ではソドムのエンディングに出ている。
---「大蛇砕き」「富士颪」など豪快なスーパーコンボが追加された。
--バルログ
---シャドルー四天王の1人。本作では金髪。自我に芽生え始めたキャミィの捕獲が任務。基本的にベガに忠実な人物だったのだがラストボス戦とエンディングでは…?
---ホームステージ限定で『II』の壁張り付きが出来る様になった。
--コーディー
---『ファイナルファイト』シリーズから参戦その4……だが、『ZERO2』ではガイステージの背景でTシャツ&ジーパン姿でジェシカと共にいたのに、喧嘩に明け暮れジェシカと別れ牢に入れられた。街を救った英雄から囚人として堕落したキャラクターとして脚色されている。
---ハンデとして手錠をしているが攻撃は普通で、ナイフや石、砂を使った喧嘩的な戦い方をする。V-ISMではガードが避けになったり、原作でのパンチはめを再現したスーパーコンボ「ファイナルディストラクション」を使う。
---『スパIV』や『ストリートファイター×鉄拳』でも囚人服姿で、『ストリートファイター』シリーズとしてのコーディーは基本的に囚人服とのこと。
--レインボー・ミカ
---本作の完全新キャラクターその1。新人の女子覆面レスラーでザンギエフに憧れている。
---ヒップアタックやコマンド投げを持ち、スーパーコンボではプロレスのリングを出現させる。
---外部出演は『カードファイターズ』とアドベンチャーゲーム『スタートリングアドベンチャーズ』ぐらいだが、見た目が好評らしくフィギュア化もされた。 
---後に『ストリートファイターV』で復活を果たす。同作ではタッグパートナー『大和・ナデシコ』と組んで戦う。
--神月かりん
---さくらを主人公とした漫画『さくらがんばる!』に登場したキャラクター。神月財閥の令嬢で、あらゆる格闘技に精通している。
---様々な技に派生する「紅蓮拳」、カウンター投げの「夜叉返し」などテクニカルなオールラウンダー。
---後に『ストリートファイターV』でさくらを差し置いて復活を果たす(さくらもストーリーモードに登場、その後同『アーケードエディション』にて彼女もプレイアブル化されている)。同作では何故かバーディーと絡む。
--マイク・バイソン
---シャドルー四天王の1人。使用キャラクターによってはラストボスの前座として登場する。
---筋肉、肌の色などがバーディーと共通しているが、家庭用でセリフが与えられた際、バーディーよりも馬鹿と言うキャラクター付けがなされた。
---AC版では通常技の数が少なく、グラフィックの枚数も少なかった。そのため家庭用からは通常技の数が『スパII』並みに増えた。
--ユーリ
---本作の完全新キャラクターその2。ベガ親衛隊の1人で、首から下が黒いタイツで覆われている。使用キャラクターによってはユーニとペアを組んでラストボスの前座として登場し、その時限定の技を使う。
---キャミィのコンパチキャラクターで、ボイスも同じ(ユーニも同様)。しかしキャミィとユーニは使えるのに、何故か彼女のみが「フーリガンコンビネーション」を使用できない。
---家庭用で追加されたストーリーではホークの幼馴染「ジュリア」である事が判明する。
--ユーニ
---本作の完全新キャラクターその3。ユーリと同じくベガ親衛隊の1人。キャミィと技が似ているが、コマンドが溜め系だったり、移動技「マッハスライド」やコマンド投げ「アースダイレクト」、『ZERO2'』でキャミィが使用したベガ召喚のスーパーコンボ「サイコストリーク」が使える。
---『ストリートファイターV』のストーリーモードではシャドルーから救出されて組織を脱退しており、キャミィの親友として登場する。
-家庭用ZERO3から登場
--サンダー・ホーク
---村人失踪の手がかりを追っている。本作から突進技の「コンドルスパイア」と、スーパーコンボ「キャニオンスプリッター」が追加された。服装は『スパII』の頃と変化なし。
--フェイロン
---本作ではまだ映画俳優。ディージェイとは友人関係。「熾炎連脚」「龍八砕」と攻撃力の高いスーパーコンボが追加された。『ZERO2』ではダンステージにカメオ出演している。
--ディージェイ
---本作ではまだキックボクサー。ドット絵が『スパII』と見分けが付きにくい。
--ガイル
---今作ではアメリカ空軍中尉。PS版とGBA版では隠しキャラクター。基本性能や戦術はナッシュとほぼ同じだが、ナッシュとはスーパーコンボが異なっている。
-GBA版ZERO3↑・PSP版ZERO3↑↑に登場
--ユン
---GBA版とPSP版にて、『[[CAPCOM VS SNK 2>CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001]]』から同作のグラフィックでマキ、イーグルと共に参戦。時系列で最も後に当たる初出の『III』の姿から変化がない(時系列上、本来ならおよそ10年ほど差がある)が、突っ込んではいけない。フェイロンが麻薬取引を行っているとの噂を聞き、ヤンと共に探りに行く。
---PSP版のみ『CVS2』で使用していたヤンと共同で繰り出すスーパーコンボ「飛天双龍陣」が使用可能。
--マキ
---『ファイナルファイト』シリーズから参戦その5。武神流後継者の地位を得るためガイの行方を捜している。
---GBA版では「烈風脚」を使うと『[[ファイナルファイト2]]』や『CVS2』と同様に体力が減るが、PSP版では仕様が改良されて体力の減少は無い。
--イーグル
---初代から久々に本編に復帰した。より洗練された決闘を求めて旅をする。『CVS2』での男色家の傾向は抑え気味。
-PSP版ZERO3↑↑に登場
--イングリッド
---PSP版にて、『[[CAPCOM FIGHTING Jam]]』から参戦。紋章の力を奪還するため、紋章の力と呼ばれるサイコドライブを持つベガの元を訪れる。
---後に『[[PROJECT X ZONE 2>PROJECT X ZONE 2:BRAVE NEW WORLD]]』に『ZERO3↑↑』枠として参戦。

#endregion

**特徴
-新キャラクターが6人(さらに隠しキャラクターが3人)で、キャラクターは総勢28人。『[[スーパーストリートファイターIV>ストリートファイターIV#id_1a85090a]]』が出るまではシリーズ最多だった。
--初代に『ストII』、『ファイナルファイト』や漫画版など手広く多くのキャラクターが登場しており、今までの作品では詳しく描写されなかったキャラクターの描写などもしっかりしている。
-キャラクターを選択した後に「ISM」という3つのスタイルを選択可能。各種システムが異なる上に技性能も微妙に変わるため、これによりキャラクター数が単純に3倍に。
--Z-ISM(海外ではA-ISM) - 従来のストZEROシリーズを継承したISM。スーパーコンボが複数使用可能。ゲージは3分割され、消費量によって1~3のレベルを使い分けられる。初心者向け。
--X-ISM - 攻撃力は高いが、空中ガードやZEROカウンター(ガードキャンセル)が使えず防御力が低い。シンプル故に完全に上級者向けであるISM。Xは恐らく『スパIIX』に由来。
--V-ISM - 『ZERO2』から登場したオリジナルコンボ(オリコン)を主軸に据えたISM。ゲージは2分割され、50%以上あればその分だけオリコンが持続する。
---オリコンは前作と違い自由に動かせる様になった(前作は自動で前進・ジャンプ不可)。又、残像が本体に追従して攻撃し、発動したボタン(弱中強それぞれのパンチ・キック同時押し)によって間隔の違う残像を出せる。 初心者から上級者まで使える。
-さらにISM選択とは別に、3つの隠しモードがある。
--クラシカルモード - このモードのみISM選択はできない。X-ISMベースだがスーパーコンボが使えない代わりにガードクラッシュしない。さらに空中受身もないかわりに、コンボが途切れるとすぐに空中での食らい判定がなくなるので追い討ちを食らうこともない。初代『ストII』ライクな戦いが可能なモード。
--マジモード - 攻撃力が極端にアップし、防御力が極端に下がるモード。その攻撃力はジャンプ強立ち強キャンセル必殺技という単純なコンボで体力半分以上を奪ってしまうほどだが自分の食らうダメージも半端ではない。さらにこのモードを選択した側は、3本勝負のうち1本取られただけで負けとなってしまう。まさに真剣勝負なモード。
--サイキョ-モード - 攻撃力・防御力・攻撃範囲の縮小、通常技のキャンセル不可、ガードゲージと気絶耐久値も半分という、最強とは名ばかりなモード。なんでかといえばダン(意図的な弱キャラ)の流派「サイキョー流」から。いちおうCPU戦でスコアが2倍になる。
-また、CPU専用のISMとしてシャドルーISM(通称S-ISM)がある。これはゲージの形状だけがX-ISMで、基本システムはZ-ISMそのまま。スパコンはLv3限定だが溜まる速度が早い。
--家庭用移植作品の一部ではプレイヤーも使用可能。
-ガードゲージというシステムを採用。相手の攻撃をガードすると減っていき、0になるとガードが割れ無防備な状態に。
--本作のさらに特徴的な点として、ガードクラッシュするかZEROカウンターを使うと''ガードゲージの最大値そのものが減少する''。つまり、守勢が続くほどガードクラッシュし易くなっていってしまう。投げが弱め((本作の投げは出るまでに時間がかかるものが多く、投げスカりモーションもそれなりに隙が大きい。))に調整されていることもあり、待ち戦法より相手に通常技を当てていく戦法がより楽しいものになった。
---しまいには冗談抜きで「強攻撃2~3発ガードする程度でガードクラッシュしてしまう」ほど最大値が減ってしまう羽目に((一応、最低限のガードクラッシュ下限値は設定されている。))。ガードクラッシュの上限値はラウンドが切り替わることでリセットされる。
-吹っ飛んだ相手に追い討ちできる。また空中で受け身が取れるようになり追撃から逃げることもできるが、全キャラに空中投げが実装され受け身狩りが可能で駆け引きが熱い。
-いわゆる直前ガードにあたるタイミングガード、攻撃を受けた際にボタンかレバーを操作することでダメージを減少させるダメージ軽減が追加。

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**評価点
-キャラクター数のさらなる増加。
--『III』シリーズが旧キャラクターを極力出さずに独自路線を進む一方、本作では『II』シリーズのキャラクターが数多く復活(家庭用も含めれば『II』シリーズのキャラクターが総登場)するなど多くのキャラクターが登場。そのボリュームの大きさを歓迎されている。
-前作『ZERO2』の基本部分はそのまま、様々なシステムを導入したことで駆け引きがより奥深く濃密なものとなった。
--『ZERO2』はシンプルで遊びやすい反面奥深さに欠けマニアからは避けられるきらいがあったが、本作で独自の駆け引きを確立し、格ゲーマニアも納得の出来となった。

**賛否両論点
-BGMが全て完全新曲になっている。ジャンルとしてはテクノミュージック系で、『ZERO』・『ZERO2』のようなアレンジ曲は皆無である。
--全体的にスタイリッシュになったデザインに合わせたものでもあり、キャラクターのイメージから外した曲はなく秀逸な出来だが、メロディよりもビートを重視した曲調には耳に残らず地味だと嫌うプレイヤーも、ノれると好むプレイヤーもおり賛否両論。
-本作で『ストリートファイター』シリーズに初参戦したコーディーの扱い。
--初代『ZERO』で復活したバーディーが色黒になったり初参戦したソドムが十手を所持するなどのアレンジはあったが、彼らは元々CPU専用キャラクターだからそれが許されたのである。しかし『ファイナルファイト』の使用キャラクターであるコーディーが「ケンカのやりすぎで投獄されて脱獄犯になった」というのは、いくら地味すぎる格好の主役とはいえあまりに悪フザケがすぎるのではないだろうか。~
当初原作のコーディーに思い入れがあったプレイヤーからは「ふざけるな、ファイナルファイトのコーディーを返せ」との声も挙がっていた。
--とはいえ、ダークヒーロー的なカッコよさがあり、次第にキャラクター自体の人気は上々。「地味なヒーロー」とは別の意味でのファン層を獲得したという意見も多い。~
実際、『スーパーストリートファイターIV』では囚人服姿で参戦している。勿論原作のコーディーに思い入れがあったプレイヤーからは(ry

**問題点
-''V-ISM(オリジナルコンボ)が非常に強力で、ガチ対戦の場合ほぼこれ一択。''
--ボタン同時押しだけで発動できる上、無敵時間があり、ダメージはスーパーコンボ以上で、ガードされても大幅な削りや強引な崩し(ガードクラッシュ含む)が可能。さらに着地キャンセルというテクニックを使ったゲージの回収や永久コンボが存在。
---これらはプレイヤーの研究によって発展していった要素なので対戦では永パ含め容認されている。どれだけ容認されているかというと、最大手のZERO3専門サイトに基本コンボとして永パが紹介されているほど。
//http://sfz3.net/(リンク切れ)
--逆に空中ガードができずゲージの使用効率も悪いX-ISMが弱過ぎる。V-ISM相手との相性が悪い事もありガチ対戦では全く使い物にならないと言ってもいい。
--「じゃぁV-ISMを除いたらどうか」という意見も当然あると思うが、その場合は先述のキャラ欄に書かれている通り、Zダルシムが強すぎる。正直、対戦バランスについてはかなり疑問符がつくと言わざるを得ない。

-一部のスーパーコンボの性能、出来が乱雑。
--オリコンがかなり強力だとは言え、どうにも残念な出来のスーパーコンボが一部存在する。
--リュウの「滅・昇龍拳」。Lv3専用技で、先端当てで「真・昇龍拳」に変化する特殊な超必殺技の一つだが、変化してもダメージは''Lv2真空竜巻旋風脚を僅かに上回る程度''。ゲージの使用量や使い所に大きく劣っている。
---PSP版では威力が大きく上がったため、一発逆転のロマン技と言った感じになった。
--サンダー・ホークの「キャニオンスプリッター」。コンドルスパイアからトマホークバスターに繋げる技だが、問題点しかない。
---必殺技をくっつけただけで地味、コンドルスパイアはしゃがみガードを崩せない、発生が遅く、暗転もあるので対応されやすく、強い無敵もない、ダメージも低い、レイジングタイフーンを出す時に暴発しかける……前述の様にPSP版で強化はされたが、対応されるのは相変わらずである。

-実は対戦に影響を及ぼすバグが多い。テクニックとして容認されているものから、暗黙の使用禁止が設けられてしまうほどひどいものまで、程度はさまざま。
--単純かつ深刻な例として、マジモード・サイキョーモードにおいてかりんの通常投げまたはバルログのイズナドロップを決めると相手の体力を残り1ドットまで減らせるというものがある。
-『ZERO2』では個別にラストボスが設定されていたが、本作はベガと殺意リュウを除いて全員ファイナルベガとなっているため、演出面はやや欠け気味である。
--また、ラスボスに負けた場合は即バッドエンディングに突入してしまいコンティニューによる再戦が出来ない。
--ラスボス前に戦う相手はきちんと区別されており、使用キャラクターによってはCPU専用の『ユーリ&ユーニ』と戦う事になる。
--ED自体は熱い展開のソドムやコーディーに、シュールな展開のザンギエフやダルシムなど出来はいい。

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**総評
発展しすぎたオリジナルコンボなど賛否の分かれる要素もあるが、純粋に増えたキャラクター数によるバラエティに加え、従来のストリートファイターの駆け引きに加えた新たなスパイスが功を奏し、より面白い対戦ゲームとなっている。~
現在においても、手軽に格ゲーに触りたい初心者にも、とことん極めたい上級者にもオススメできる格ゲータイトルの一つ。~
2014年12月にNESiCAxLiveに配信されたため、対戦できる機会は増えた(下記のアッパーとは違い、初期仕様のもの)。

『ZERO』シリーズは全般的にシステムの実験場とも取れる部分も多く、また、『ZERO3』の開発に至っては当時のディレクターは徹底的にストリートファイターシリーズを洗い出して分析をしたのだとか(投げのシステムだけでも1日聞き出すくらい仕事はきっちりしていた)。
尚、『ストリートファイターIII 3rd』で導入されたガードブロッキングは、『ZERO3』チームのアイデアである(厳密には連続ガードが嫌だという発言が元になってもいる)。

**家庭用版
PS・DC・SS・PS2(''[[ファイターズジェネレーション>ストリートファイターZERO ファイターズジェネレーション]]'')に移植。ここではACに忠実な内容のPS2版以外の特徴を挙げる。
-ACでストーリーがベガと共通だった中ボス(M・バイソン、ユーリ、ユーニ)にそれぞれ個別のストーリーが追加され、裏技なしで最初から選択可能。
--バイソンのみ技が追加されて性能が一部変更されているが、裏技でAC版と同じ性能の「EXバイソン」も使用できる。
-AC版では不参戦だった殺意の波動に目覚めたリュウ、真・豪鬼が復活参戦したほか、ガイル、フェイロン、サンダー・ホーク、ディージェイを新キャラクターとして追加。『ストII』シリーズのキャラクターが一堂に会した。
-バトルでスキルを習得してキャラクターをプレイヤーの好みにカスタマイズ出来る「ワールドツアーモード」が追加された。
--スキルは「スパコンゲージが時間経過で自動上昇」「ZEROカウンターの威力上昇・使用してもガードクラッシュゲージが減らない」「空中ガードやオリコンが別のISMでも使用可能」など、まともに対人戦をやればバランス崩壊級のものばかりなので、1人プレイ向け。またスキル取得のためのバトルには、「オリコンでしかダメージを与えられない」など、面白い条件のものもあり、トレーニング感覚で楽しめる。
-SS版は最後期の発売かつ4MB拡張カートリッジ必須となっている。出来は他機種と遜色のない出来で、現在はサターンソフトの中でも屈指のプレミアソフトと化している。SS版のみ開発はミッチェルが担当。

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*ストリートファイターZERO3↑
【すとりーとふぁいたーぜろすりーあっぱー】
|ジャンル|対戦型格闘ゲーム|&amazon(B00005QHON)|&amazon(B000BYUIPC)|
|対応機種|アーケード(NAOMI)|~|~|
|販売・開発元|カプコン|~|~|
|稼動開始日|2001年2月|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|

**概要(↑)
基板をNAOMIに変更し、コンシューマー版ZERO3の新キャラクターと追加要素を加え、更にDC版のワールドツアーモードで育成したキャラクターも使用できるようになったバージョンアップ版。~
但しエミュレーションによる動作のため、プレイヤーの入力と画面内のキャラクターの動作が同期しない問題がある。

こちらもGBA、PSP(↑↑)、PS2(ファイターズジェネレーション)に移植された。
-''GBA版『ZERO3↑』''
--新キャラクターとして、『[[CAPCOM VS. SNK 2>CAPCOM VS. SNK 2 MILLIONAIRE FIGHTING 2001]]』に登場したマキ、イーグル、ユンが新たに追加。
--GBAというスペック制限下でありながらゲーム内容はしっかりと再現されている。但し容量の制限からボイスなどが大幅に削られており、例えばさくらはケンの声のピッチを高くしただけのものになっている。個別のエンディングもカットされているため、新キャラクターは思わせぶりなプロローグこそあるもののGBA版ではストーリーの結末を知ることはできない。
--本作の発売から約15年が経過した2017年にはSwitch/PS4/One/PC『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクションインターナショナル』に海外版の『アルファ』名義ではあるがAC版ZERO3が移植される事が決定したが、同作の発表と同時に本作の任天堂ハードにおける唯一の『ZERO3』ベースの作品としての役目が終わる事も確定した。
---ただし、収録バージョンは無印版の為、『↑』の追加要素は存在しない。
-''PSP版『ZERO3↑↑(ダブルアッパー)』''
--前記GBA版の追加キャラクター3人に加えて『[[CAPCOM FIGHTING Jam]]』に登場するイングリッドが新たに追加されている。さらに、GBA版には無かった個別のエンディングもしっかりと用意されている。
--VS.シリーズのような「ヴァリアブルバトル」や、「100人組み手モード」、2体の敵を相手する「リバースドラマチックバトル」などの新モードも追加。ZERO3の集大成的な内容となっている。
--ただし、PSP版には4GB以上のメモリースティックに対応していないという、仕様上の問題点がある。またハードそのものが格闘ゲームをするのにまったく適していないという最大の弱点もある(一応外付けパーツで補うことは可能)。
-''PS2版『ファイターズジェネレーション』''内の『ZERO3↑』
--隠しモードとして『ZERO3↑』を収録。ただしCPS2仕様の「アレンジZERO3」というべきものであり、AC版・GBA版・PSP版いずれとも違う仕様となっている。また上記の携帯機追加キャラクターはいない。

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