ストリートファイターZERO3

【すとりーとふぁいたーぜろすりー】

ジャンル 対戦型格闘ゲーム
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対応機種 アーケード(CPシステムII)
販売・開発元 カプコン
稼動開始日 1998年7月
判定 良作
ポイント ZEROシリーズの集大成
豊富なキャラクター
ガチ対戦のバランスは良くない
ストリートファイターシリーズリンク

概要

『ストZERO』シリーズ3作目。『ZERO』『ZERO2』の要素を引き継ぎつつも、様々な要素が追加されてかなりの大ボリュームに。

キャラクター

  • 本作の時系列は、設定上初代『ストリートファイター』と『II』の間に当たるため、続投キャラクターの設定が少し異なっている。
    • 以下、『ZERO』『ZERO2』で登場済のキャラクターについても併せて解説している。
+ 登場キャラクター一覧

ZEROから登場

  • リュウ
    • シリーズを通しての主人公。初代準拠の赤毛と白ハチマキとなっているが、靴は履いていない。
    • スーパーコンボは「真空波動拳」と、本シリーズから登場した前進せずにその場で回転する「真空竜巻旋風脚」に加え、更に本作では「滅・昇龍拳」および、一定条件で変化する「真・昇龍拳」も追加された。
  • ケン・マスターズ
    • お馴染みリュウのライバル。本シリーズでは映画『ストリートファイターII MOVIE』の回想シーンと同じく長髪で、赤いリボンを結んでいる。
    • ケンの代名詞「神龍拳」は本シリーズから登場し、『III』から登場した「疾風迅雷脚」も本作からLv3限定で使えるようになった。
  • 春麗(チュンリー)
    • 『II』シリーズでもお馴染みの女性格闘家。本シリーズではジャージ姿だが、『ZERO2』からは『II』のチャイナ服にする事もでき、『MARVEL VS.』シリーズ等でも後者の姿で登場した。
    • 本作では後述のISM選択で衣装がジャージかチャイナ服(X限定)に変化する。ただしチャイナ服にすると「気功拳」が使用不可になる。
  • サガット
    • 『I』の最終ボス。本シリーズでは初代でリュウに敗北した彼の内面的成長が描かれている。流石に『78kg』だとヤバイと判断されたためか、体重がかなり増えた。
    • 「タイガーアッパーカット」も構えの違う「タイガーブロウ」となり、ゲージを消費してタイガーブロウを強化する「アングリーチャージ」も追加。
  • アドン
    • 『I』の中ボスで、『ZERO』でプレイヤーデビューする。サガットの弟子だったが、彼がリュウに敗れた事により憎悪する。相手を見下したり、自分をムエタイの神と豪語、騒ぐようなボイスや変な髪型と、久しぶりの参戦ながらアクの強いキャラクター。
    • 動きが素早く、ジャンプしてカカト落としを繰り出すジャガーキックや飛び膝蹴りを繰り出す対空技のライジングジャガーなど三種の蹴り技で奇襲や牽制を行う立ち回りが重要。
    • IV』ではサガットのOPでボコられるが、後に『スーパーストリートファイターIV』で復活。
  • バーディー
    • 『I』から再登場……だが、「白人のチンピラ」が「褐色の巨漢」と言う見た目になっており、全体的にビルドアップ。極めつけはモヒカンの中央に穴が開いたと言う髪型で、服装以外は別人と言っていいレベル。
    • 鎖を用いたマーダラーチェーンなどの投げ技とブルヘッドなどの突進技を得意とするのだが、ザンギエフやレインボー・ミカと特徴的な投げキャラに比べ、いまいち地味。制作者の話ではザンギエフ+バイソンを意識したのこと。
    • 『ZERO3』を最後に長らく出番が無かったが、後に『ストリートファイターV』でまさかの復活を果たす。外観は『ZERO』を引き継いでいるが、肥満体形になりモヒカンの穴が無くなっている。
  • 凱(ガイ)
    • ファイナルファイト』シリーズから参戦。スニーカーを履いた忍者で原作通りスピードタイプのキャラクター。必殺技の「武神旋風脚」、特殊連続技の「武神獄鎖拳」など原作再現技もある。
      • ZERO』では「ガイを最強キャラにしよう」とスタッフが意図的に強くしたり、漫画版でも優遇されていたりしたが、『ZERO2』以降は弱体化されている。
  • ソドム
    • 『ファイナルファイト』シリーズから参戦その2。兜に間違えた漢字のTシャツに草履、更に日本語をそのまま英語にしたかのような喋り方(通称『ソドム語』)*1と異様に濃い。
    • 武器は基本的に十手*2だが、後述のISM選択で原作通りの二刀流にできたり(X限定)、『ZERO2』では1/1024の確率でステージが変わる事もあり、ビジュアル面で優遇されているが、シリーズ三作品全てにおかしな挙動があったりする。
      • 武器持ちのためリーチに優れ、コマンド投げのブツメツバスターも備えたキャラクター。スライディングキックで飛び道具も回避可能。強い技と弱い技の差がハッキリしているが、今回は安定した強さを誇り3強の一人に。
  • ナッシュ
    • アメリカ空軍中尉、ガイルの親友で操作もかなり似ている。『II』では死亡扱いで、ガイルがベガに復讐する理由として名前のみ登場していたが、その後に当たる『IV』では存命しているらしい。本作では前方ダッシュが可能になった。
    • 軍が腐敗した根源がベガにあると調査するが、前二作のEDでは追い詰めるが返り討ちにされたり、『X-MEN VS. STREET FIGHTER』のEDではシャドルーに捕まって改造されてしまったり、『MARVEL SUPER HEROES VS. STREET FIGHTER』で脱走して正義の改造人間「シャドウ」として参戦したと思ったらEDでまた捕まって改造されたり、本作でもガイルのEDで消息不明になったりと、この当時の各作品ではやたらと酷い目に遭わされている。もっとも『ZERO』シリーズは『II』の前日談なので仕方ないのだが……。
    • 海外名は「チャーリー(Charlie)」。一部メディアでは二つの名を繋げて「チャーリー・ナッシュ」が本名とされ、『IV』で正式に採用された。
      • 後に『ストリートファイターV』で上記『MVS』のシャドウを彷彿とさせる改造人間として復活。設定としては『ZERO2』のEDを引き継いでいる。
  • ローズ
    • 『ZERO』では唯一の完全新規キャラクター。ベガのサイコパワーと対極にあるソウルパワーを使う女性占い師。
    • 攻撃力は低いが、マフラーを用いた長いリーチの攻撃と、ソウルパワーによる対空投げ「ソウルスルー」、飛び道具反射「ソウルリフレクト」などの変わった技を持つ。
    • ナッシュと同じく、EDで毎回悲惨な目に遭う。
  • ベガ
    • 『II』の最終ボス。悪の組織・秘密結社シャドルーの総帥。サイコパワー全盛期らしく、『II』時代に比べて体格がマッシブになっている。彼と豪鬼とダンは『ZERO』では隠しキャラクター。
    • 飛び道具「サイコショット」やワープ技「ベガワープ」など随所に技が追加。サイコクラッシャーアタックはサイコクラッシャーという名称でスーパーコンボに昇格した。
      • X-ISMを選択するとサイコショットが削除され、代わりに同じコマンドでサイコクラッシャーが通常の必殺技として出せるようになる。この場合スーパーコンボがニープレスナイトメアになる。
    • 本作では最終ボスとして後述の強化版「ファイナルベガ」も登場。
  • 豪鬼(ゴウキ)
    • 『スパIIX』の隠しボス。殺意の波動を操る「拳を極めし者」。斬空波動拳など各種高性能の技を持つが、耐久力が低いと言うピーキーな性能*3。本作では大幅に強化され3強の一人に。
      • 『ZERO2』からは隠しボスとして後述の強化版「真・豪鬼」が登場。
  • 火引弾(ダン)
    • 『ZERO』シリーズで初登場。見た目はリュウやケンに似ているが、ピンク色の道着を着た「サイキョー流」と言う格闘技を使うキャラクター。飛び道具が飛ばない、対空技に無敵時間が無い(作品や場合によっては付くこともある)など、隠しキャラクターの癖にかなり弱い。
      • 一応ストーリー上はシリアスであり、かつてサガットに殺された父・火引強(ゴウ)の復讐のため剛拳に弟子入りするが、その心を見抜かれて破門。その後は我流で断空脚などの技を完成させた。そのため、互いに面識は無かったがリュウやケンの兄弟子にあたる。
      • その容姿や技、後述の挑発など、明確に『龍虎の拳』の極限流空手のパロディである。
    • 各種技の性能が低い一方、立ち挑発以外に、ジャンプ挑発、しゃがみ挑発、前転・後転挑発と挑発が豊富。シリーズを重ねる毎にヘッポコ度・おちゃらけ度がアップしていった。
      • さらにZ-ISMではゲージを消費するスーパーコンボ版挑発も完備され、『ZERO2』から追加された挑発を連発する「挑発伝説」に加え、今作で新たにゲージを全消費する代わりに、全ての攻撃ボタンが挑発になる(実質挑発オリコン)という、正気の沙汰とは思えない「挑発神話」が加わるなど、挑発にかけては格ゲー屈指。
      • 本来挑発が使えないはずのX-ISMでも彼のみ例外的に挑発が可能になっており、このISMに限り拳の先に僅かなダメージだがガード不能の攻撃判定が付く。
    • なお、『CAPCOM VS. SNK』シリーズでは他の胴着キャラとは全く異なるグラフィックとなり、『IV』では技のモーションが一新されて極限流っぽくなった。

ZERO2から登場

  • ダルシム
    • 『II』から再登場。伸びる手足、テレポート、口から炎と相変わらずの強烈な色物インド人キャラクター。妻のサリーがステージに登場している。
    • 強力な逃げ技「ヨガエスケイプ」を筆頭に高性能な技が揃い、3強の一人に。特にZ-ISMでは1強とすら言われている。
  • ザンギエフ
    • 『II』から再登場。よりビルドアップした体が特徴のロシアン投げキャラ。
    • 代名詞の「スクリューパイルドライバー」は弱体化したが、その代わり各種通常技が軒並み強化されている。特にJ2強P(ボディプレス)は本作最強のジャンプ技とまで呼ばれる程で、稼働当初はシリーズ内でも珍しい「飛びザンギ」があちこちで流行した。
      • またスーパーコンボの対空投げの「エリアルロシアンスラム」を持つ。
  • 元(ゲン)
    • 『I』から再登場。殺し屋の老人拳法家で、強者との死合を望んでいる。
    • 必殺技がコマンド入力式の喪流・タメ技の忌流の二つの流派を使い分けるテクニカルなキャラクター。『ZERO2』ではダンと並んで最弱クラスだったが、本作でのシステム変更により様々な攻め方ができるようになった。
  • ロレント・F・シュゲルグ
    • 『ファイナルファイト』シリーズから参戦その3。軍人による理想国家を理想としている。初代『ZERO』ではソドムのエンディングに出ている。
    • 手にはロッド、必殺技のスティンガーではジャンプしてナイフを投げ、スーパーコンボのテイクノープリズナーでは仕込んでおいたワイヤーを使い、またマインスイーパーでは手榴弾をばらまくなど、戦闘手段は卑怯なものが目立つ。空中での機動力が高く、素早く飛び回る必殺技を持っている。
  • 春日野さくら
    • 『ZERO2』では唯一の完全新規キャラクター。リュウを尊敬する女子高生ファイター。媚びた見た目など賛否両論を巻き起こしたが、後のシリーズや外部作品にも登場する人気キャラクターとなった。
    • タメて強化できる「波動拳」、踏み込んで放つ昇龍拳の「咲桜拳」など、リュウとは一味違った必殺技を持つキャラクター。
  • 真・豪鬼
    • 豪鬼の強化版にあたるボスキャラクター。紫の道着で、斬空波動拳が2発出る、各技の隙が少ないなど大幅にパワーアップしている。『スパIIX』や初代『ZERO』における高性能で反応も鋭いCPU版豪鬼がモチーフで、それをボスとして独立させたもの。
    • 「真・豪鬼」としては『ZERO2』の隠しボスとして初登場し、AC版『ZERO3』では不参戦だったが、家庭用で復活。

北米版ALPHA2 / ZERO2 ALPHAから登場

  • 殺意の波動に目覚めたリュウ
    • 潜在的に秘めていた殺意の波動に支配された……というif設定のリュウ。道着やハチマキが黒い。リュウをベースに各技が多段ヒットに変わり、「瞬獄殺」「滅殺豪昇龍」「阿修羅閃空」など豪鬼の技を使える。
    • 『ZERO2』の北米版である『ALPHA2』で追加された隠しキャラクターだったが、ファンの要望により国内マイナーチェンジ版『ZERO2 ALPHA』から使えるようになった。真・豪鬼と同じくAC版『ZERO3』では不参戦だったが、家庭用で復活。

家庭用ZERO2'から登場

  • キャミィ・ホワイト
    • 『スパII』から再登場。元々は家庭用『ZERO2'』での隠しキャラクターだったが、本作で正式に登場。時系列上、ベガ親衛隊時代のコードネーム「キラービー」としての登場で、『XVS』でお披露目したシャドルー所属の制服での参戦となっている。
      • ただし、後付で『ZERO』シリーズの時点で名前が「キャミィ」ということになっている。元々『スパII』では付けていたネームタグに記載された「CAMM」から「キャミィ」と名付けられたという設定だった*4
    • 本作では自我が芽生えつつあるためか、前作で使えたスーパーコンボ「サイコストリーク」は使えなくなっている。代わりに『XVS』で先んじて使用していた「キャノンストライク」「キャノンリベンジ」「キラービーアサルト」といった新技や、キャミィ版神龍拳ともいうべき「リバースシャフトブレイカー」が追加された。
      • 声優が『XVS』『ZERO2'』の外国人から日本人に変更。海外版『スパII』準拠の名称だった「キャノンドリル」も、本作から日本版『スパII』準拠の「スパイラルアロー」となった。

ZERO3から登場

  • ブランカ
    • 『II』から再登場。おなじみジャングル育ちの野生児。本作では言葉が喋れない。漫画版の設定が輸入され、ダンと親友に。ザンギエフの勝利モーションにも登場。
    • 初心者にも扱いやすい連打技とタメ技は相変わらず。スーパーコンボは上空から様々な果物を降らす「トロピカルハザード」が追加された。
  • エドモンド本田(ホンダ)
    • 『II』から再登場。力士ながらスーパー頭突きなど相撲とは言い難い技を持つパワーキャラ。『ZERO2』ではソドムのエンディングに出ていた。
      • Lv3専用のコマンド投げ「大蛇砕き」、「富士颪」など豪快なスーパーコンボが追加された。
  • バルログ
    • 『II』から再登場。シャドルー四天王の1人。本作では金髪。自我に芽生え始めたキャミィの捕獲が任務。基本的にベガに忠実な人物だったのだがラスボス戦とエンディングでは…?
    • ホームステージ限定で『II』の壁張り付きが出来る様になった。
  • コーディー・トラバース
    • 『ファイナルファイト』シリーズから参戦その4。平和な暮らしになじめずに喧嘩に明け暮れた末に投獄され、愛想をつかしたジェシカにも去られてしまう……と、街を救った英雄から一転して惨めな姿に落ちぶれてしまうという衝撃的な設定になってしまった。 前作の背景ではあんなに仲良さそうだったのに
    • ハンデとして手錠をしているが攻撃は普通で、落ちているナイフ*5や拾った石を投げる、起き上がり時に砂を使った喧嘩的な戦い方をする。
    • スーパーコンボ「ファイナルデストラクション」は原作でのパンチはめを再現する攻撃だが、Z-ISMが最初の攻撃がヒットすると自動で連続攻撃を行う技なのに対し、X-ISMでは一定時間操作がファイナルファイト風になるという個性的なものになる。また、V-ISMではガードが避けになるなど、ISMごとに個性的な性能を持つキャラである。
    • 『IV』シリーズや『ストリートファイター×鉄拳』でも囚人服姿で、『ストリートファイター』シリーズとしてのコーディーは基本的に囚人服であったが、『ストリートファイターV』で遂に出所、ハガーの後任としてメトロシティの市長に就任し、再びユーザーを驚かせる事に。
  • レインボー・ミカ
    • 本作の完全新キャラクターその1。新人の女子覆面レスラーでザンギエフに憧れている。本名は「七川美華」(ななかわ みか)。
    • ヒップアタックやコマンド投げを持ち、スーパーコンボではプロレスのリングを出現させる。
    • 外部出演は『カードファイターズ』とアドベンチャーゲーム『スタートリングアドベンチャーズ』ぐらいだが、見た目が好評らしくフィギュア化もされた。
      • 後に『ストリートファイターV』で復活を果たす。同作ではタッグパートナー「大和・ナデシコ」と組んで戦う。
  • 神月かりん
    • さくらを主人公としたスピンオフ漫画『さくらがんばる!』に登場したキャラクター。神月財閥の令嬢で、外見こそ典型的な縦ロールの高飛車お嬢様だが、あらゆる格闘技に精通している。さくらのライバルキャラクターであることをより強調するため、ゲーム版では特注の真っ赤なセーラー服に身を包んでいる。
    • 飛び道具こそ無いものの、様々な技に派生する「紅蓮拳」、カウンター投げの「夜叉返し」などテクニカルなオールラウンダー。
      • 後に『ストリートファイターV』でさくらを差し置いて復活を果たす(さくらもストーリーモードに登場し、後の『アーケードエディション』にて彼女もプレイアブル化されている)。同作では何故かバーディーと絡む。
  • マイク・バイソン
    • 『II』から再登場。シャドルー四天王の1人。使用キャラクターによってはラスボスの前座として登場する。
    • 筋肉、肌の色などがバーディーと共通しているが、家庭用でセリフが与えられた際、バーディーよりも馬鹿と言うキャラクター付けがなされた。LV3専用のスーパーコンボ「ギガトンブロー」が追加されたが、発生が遅く役には立たない。
      • AC版では通常技の数が少なく、グラフィックの枚数も少なかった。そのため家庭用からは通常技の数が『スパII』並みに増えた。さらに家庭用では専用ステージも用意された。
  • ユーリ
    • 本作の完全新キャラクターその2。ベガ親衛隊の1人で、首から下が黒いタイツで覆われている。使用キャラクターによってはユーニとペアを組んでラスボスの前座として登場し、その時限定の技を使う。
      • キャミィのコンパチキャラクターで、ボイスも同じ(ユーニも同様)。しかしキャミィとユーニは使えるのに、何故か彼女のみが「フーリガンコンビネーション」を使用できない。
      • 家庭用で追加されたストーリーでは、正体がかつてシャドルーに誘拐されたホークの幼馴染で恋人の「ジュリア」である事が判明する。
  • ユーニ
    • 本作の完全新キャラクターその3。ユーリと同じくベガ親衛隊の1人。キャミィと技が似ているが、コマンドが溜め系だったり、移動技「マッハスライド」やコマンド投げ「アースダイレクト」、『ZERO2'』でキャミィが使用したベガ召喚のスーパーコンボ「サイコストリーク」が使える。
      • 『IV』シリーズではシャドルーから救出されて組織を脱退しており、『ストリートファイターV』のストーリーモードではキャミィの親友として登場する。
  • ファイナルベガ
    • 本作の最終ボスとして登場するベガの強化版。性能が大幅に上がり、独自のスーパーコンボとして画面の半分以上を覆う*6「ファイナルサイコクラッシャー」を使うのが大きな特徴。ガードされた場合のガード回数はさほどでもないものの、ヒットすると立て続けにヒットを重ねていく凶悪な技。
    • アーケード版では当然CPU専用だが、一部の家庭用版でプレイヤー使用可能になった。

家庭用ZERO3から登場

  • サンダー・ホーク
    • 『スパII』から再登場。村人失踪の手がかりを追っている。本作から突進技の「コンドルスパイア」と、スーパーコンボ「キャニオンスプリッター」が追加された。服装は『スパII』の頃と変化なし。
  • 飛龍(フェイロン)
    • 『スパII』から再登場。本作ではまだ映画俳優。ディージェイとは友人関係。「熾炎連脚」「龍八砕」と攻撃力の高いスーパーコンボが追加された。『ZERO2』ではダンステージにカメオ出演している。
  • ディージェイ
    • 『スパII』から再登場。本作ではまだキックボクサー。ドット絵が『スパII』と見分けが付きにくい。「クライマックスビート」と「テーマオブサンライズ」がスーパーコンボとして追加された。
  • ガイル
    • 『II』から再登場。今作ではアメリカ空軍中尉。PS版とGBA版では隠しキャラクター。基本性能や戦術はナッシュとほぼ同じだが、ナッシュとはサマーソルトストライクなどスーパーコンボが異なっている。

GBA版ZERO3↑・PSP版ZERO3↑↑に登場

  • ユン・リー
    • ストリートファイターIII』から登場。GBA版とPSP版にて、『CAPCOM VS SNK 2』から同作のグラフィックでマキ、イーグルと共に参戦。時系列上、本来『ZERO』と『III』はおよそ10年ほど離れているはずなのに、初出の『III』での姿とほぼ変わっていないが、突っ込んではいけない。フェイロンが麻薬取引を行っているとの噂を聞き、ヤンと共に探りに行く。
    • PSP版のみ、『CVS2』で使用していたヤンと共同で繰り出すスーパーコンボ「飛天双龍陣」が使用可能。
      • 後に『スーパーストリートファイターIV ARCADE Edition』にてヤンともども追加キャラクターとして再登場する。
  • 源柳斎真紀(マキ)
    • 『ファイナルファイト』シリーズから参戦その5。武神流後継者の地位を得るためガイの行方を捜している。『さくらがんばる!』の影響で本作でもヤンキー度合いが増している。
    • GBA版では「烈風脚」を使うと『ファイナルファイト2』や『CVS2』と同様に体力が減るが、PSP版では仕様が改良されて体力の減少は無くなった。
  • イーグル
    • 『I』から久々に本編に復帰した。棒術を操るイギリス紳士で、より洗練された決闘を求めて旅をする。『CVS2』の方ではキャラクター設定が大幅に脚色されて露骨な男色家になっていたが、本作ではその設定はほぼ無くなってシリアスさが増し、代わりに場の空気を読まないマイペースさが強調されている。
    • しかし本編に復帰したのにカラーバリエーションが『CVS2』の使い回しの上、専用ステージが作られないなど扱いが微妙である。

PSP版ZERO3↑↑に登場

  • イングリッド
    • CAPCOM FIGHTING Jam』からゲスト参戦。「コードホルダー」と呼ばれる特殊能力者の一人で、外見こそ可憐な美少女だが、一人称「わし」で語尾に「じゃ」を付けるなど古風な口調で喋る、いわゆる「のじゃロリ」。本作では紋章の力を奪還するため、サイコドライブを持つベガの元を訪れる。
      • 元々は開発中止になった『カプコンファイティングオールスターズ』の新キャラクターとなる筈だったが、紆余曲折を経て『ストリートファイター』シリーズにも登場することになった。
      • 後にシミュレーションRPG『PROJECT X ZONE 2』にて『ZERO3↑↑』枠として参戦。

特徴

  • アーケード版だけ見ても、『ZERO2'』での復活キャラクター1人と過去作品の復活キャラクター3人と新キャラクター3人(さらに隠しキャラクターが3人)で、キャラクターは総勢28人。『スーパーストリートファイターIV』が出るまではシリーズ本編で最多だった。
    • 初代に『ストII』、『ファイナルファイト』や、果ては漫画版『さくらがんばる!』からの逆輸入など手広く多くのキャラクターが登場しており、今までの作品では詳しく描写されなかったキャラクターの描写などもしっかりしている。
    • 家庭用版ではさらにキャラクターが増加し、かなりの大所帯になっている。
  • キャラクターを選択した後に「ISM」という3つのスタイルを選択可能。各種システムが異なる上に技性能も微妙に変わるため、これによりキャラクター数が単純に3倍に。
    • Z-ISM(海外版ではA-ISM) - 従来のストZEROシリーズを継承したISM。スーパーコンボが複数使用可能。ゲージは3分割され、消費量によって1~3のレベルを使い分けられる。初心者向け。
    • X-ISM - 攻撃力は高いが、空中ガードやZEROカウンター(ガードキャンセル)が使えず防御力が低い。またスーパーコンボも一種類しか使えない。シンプル故に完全に上級者向けであるISM。Xは恐らく『スパIIX』に由来。
    • V-ISM - 『ZERO2』から登場したオリジナルコンボ(オリコン)を主軸に据えたISM。ゲージは2分割され、50%以上あればその分だけオリコンが持続する。
      • オリコンは前作と違い自由に動かせる様になった(前作は自動で前進・ジャンプ不可)。又、残像が本体に追従して攻撃し、発動したボタン(弱中強それぞれのパンチ・キック同時押し)によって間隔の違う残像を出せる。 初心者から上級者まで使える、ストZEROシリーズのキモというべきモード。
  • さらにISM選択とは別に、3つの隠しモードがある。アーケード版ではタイムリリース等で解禁。
    • クラシカルモード - このモードのみISM選択はできない。X-ISMベースだがスーパーコンボが使えない代わりにガードクラッシュしない。さらに空中受身もないかわりに、コンボが途切れるとすぐに空中での食らい判定がなくなるので追い討ちを食らうこともない。初代『ストII』ライクな戦いが可能なモード。
    • マジモード - 攻撃力が極端にアップし、防御力が極端に下がるモード。その攻撃力はジャンプ強立ち強キャンセル必殺技という単純なコンボで体力半分以上を奪ってしまうほどだがその代わりに自分の食らうダメージも半端ではない。さらにこのモードを選択した側は、3本勝負のうち1本取られただけで負けとなってしまう。まさに真剣勝負なモード。
      特に互いにマジモードに加えてX-ISMを選択すると、どのキャラもサムライスピリッツもびっくりの超火力になり、スーパーコンボ1つの直撃で10割もザラな事態になり、キャラによっては開始1秒弱で決着がつくことすらありうる他、体力が1ドットでも残っていればひっくりかえせる「死なやす」状態と化す。現在もこの状態で大会を行うゲーセンが存在する。
      因みにザンギエフのスクリューパイルドライバーなどは固定ダメージなので、この状態に限り通常技より安いスクリューという目を疑う光景が発生することも。
    • サイキョーモード - 攻撃力・防御力・攻撃範囲の縮小、通常技のキャンセル不可、ガードゲージと気絶耐久値も半分という、最強とは名ばかりなモード。なんでかといえばダン(意図的な弱キャラ)の流派「サイキョー流」から。いちおうCPU戦でスコアが2倍になる。
  • また、CPU専用のISMとしてシャドルーISM(通称S-ISM)がある。これはゲージの形状だけがX-ISMで、基本システムはZ-ISMそのまま。スパコンはLv3限定だが溜まる速度が早い。
    • 家庭用移植作品の一部ではプレイヤーも使用可能。
  • 以下の隠しモードも搭載。こちらもアーケード版ではタイムリリース等で解禁。
    • サバイバルモード - 体力ゲージを試合毎に少量回復で引き継いでの総当り戦。
    • ドラマティックバトル - 2対1でCPU戦を行う。1人でプレイした場合はCPU操作のパートナーが決められた組み合わせで自動決定される。
    • ファイナルバトル - いきなり最終ボスと1戦。
  • ガードゲージというシステムを採用。相手の攻撃をガードすると減っていき、0になるとガードが割れ無防備な状態に。
    • 本作のさらに特徴的な点として、ガードクラッシュするかZEROカウンターを使うとガードゲージの最大値そのものが減少する。つまり、守勢が続くほどガードクラッシュし易くなっていってしまう。投げが弱め*7に調整されていることもあり、待ち戦法より相手に通常技を当てていく戦法がより楽しいものになった。
      • しまいには冗談抜きで「強攻撃2~3発ガードする程度でガードクラッシュしてしまう」ほど最大値が減ってしまう羽目に*8。ガードクラッシュの上限値はラウンドが切り替わることでリセットされる。
      • ガードゲージの減少量はガードの種類によって異なり、空中ガード>しゃがみガード>立ちガードの順に高い。
  • 吹っ飛んだ相手に追い討ちできる。また空中で受け身が取れるようになり追撃から逃げることもできるが、全キャラに空中投げが実装され受け身狩りが可能で駆け引きが熱い。
  • いわゆる直前ガードにあたるタイミングガード、攻撃を受けた際にボタンかレバーを操作することでダメージを減少させるダメージ軽減が追加。
  • 飛び道具のダメージが相手との距離によって変わるようになった。離れて撃つと1ドットしか減らなくなるものもある。

評価点

  • キャラクター数のさらなる増加。
    • 『III』シリーズが旧キャラクターを極力出さずに独自路線を進む一方、本作では『II』シリーズのキャラクターが数多く復活するなど多くのキャラクターが登場。そのボリュームの大きさを歓迎されている。
      • 特に、家庭用移植版ではついに『II』シリーズのキャラクターが一堂に会することになった。
  • 前作『ZERO2』の基本部分はそのまま、様々なシステムを導入したことで駆け引きがより奥深く濃密なものとなった。
    • 『ZERO2』はシンプルで遊びやすい反面奥深さに欠けマニアからは避けられるきらいがあったが、本作で独自の駆け引きを確立し、格ゲーマニアも納得の出来となった。
  • 演出面でもストーリーデモが豊富になった。
    • CPU戦では、使用キャラクターに縁のあるキャラクターが現れて会話が行われる。
  • 勝利メッセージが豊富
    • 大体の格闘ゲームには勝利メッセージが少ししかないが、この作品にはどの相手にも言う汎用メッセージだけでも1人8つもあり、さらに全ての対戦キャラクターに対する専用メッセージが用意されている。

賛否両論点

  • BGMが全て完全新曲になっている。ジャンルとしてはテクノミュージック系で、『ZERO』『ZERO2』のような既存曲のアレンジは皆無である。
    • 全体的にスタイリッシュになったデザインに合わせたものでもあり、キャラクターのイメージから外れた曲はなく秀逸な出来だが、メロディよりもビートを重視した曲調には耳に残らず地味だと嫌うプレイヤーも、ノれると好むプレイヤーもおり賛否両論。
  • 本作で『ストリートファイター』シリーズに初参戦したコーディーの扱い。
    • コーディーはもともと『ファイナルファイト』の主人公の1人であり、正義感あるキャラクター性だった。それだけに「落ちぶれて囚人化」というのはファンとしては納得できかねるあんまりな扱いであり、ファンからの批判の声も少なからず上がっていた*9
      • その一方で初代『ZERO』で初参戦したソドムが十手を所持するアレンジはあったが、彼は元々『ファイナルファイト』の敵キャラクターだったため大きく問題視されることはなかった。
    • とはいえ、ダークヒーロー的なカッコよさはあり、次第にキャラクター自体の人気はそれなりに上がってきており「地味なヒーロー」とは別の意味でのファン層を獲得したという意見も多い。実際に後年『スーパーストリートファイターIV』へ参戦した際は今作と同じ囚人服姿で参戦している。
    • さらに後の『ストリートファイターV』*10では囚人服は卒業…したのだが、囚人設定自体はなかったことにはされず、「ハガーの恩赦(という名の説得と裏工作)で無罪放免となり、彼の後任としてメトロシティの次期市長に就任」という設定でスーツを着ることとなった。
  • 『I』の敵キャラクターが新規にプレイアブルで参戦していない。
    • 初代『ZERO』ではアドンとバーディー、『ZERO2』では元がプレイアブルキャラクターになって再登場しており、これが『ZERO』シリーズの魅力の1つでもあった。
    • しかし本作では無印の時点で新規に参戦したキャラクター達の大半は『ストII』シリーズ出身であり、他は前述のコーディーと中平コミックから客演の神月かりんしか客演参戦は無い。
      • その後、後述のGBA・PSP版では『I』からイーグルが新たに参戦している。
  • 『ZERO』『ZERO2』では個別に最終ボスが設定されていたが、本作はベガと殺意リュウを除いて全員ファイナルベガに統一されている。
    • また、アーケード版では最終ボス戦で負けると即バッドエンディングに突入してしまい、コンティニューによる再戦が出来ない。家庭用では改善された。
    • 一方、最終ボス前に戦う相手(中ボス)はきちんとキャラクター別に区別されており、CPU専用の『ユーリ&ユーニ』と1vs2の逆ドラマティックバトルで戦う事になるキャラクターや、M.バイソンが出現するキャラクターがいる。これらのケースでは9人目と最終ボスの間に追加されるため、スコアランキング面で言えば該当キャラクターが有利であるという問題も存在する。
    • ED自体は熱い展開のソドムやコーディーに、シュールな展開のザンギエフやダルシムなど出来はいい。

問題点

  • V-ISM(オリジナルコンボ)が非常に強力で、ガチ対戦の場合ほぼこれ一択。
    • ボタン同時押しだけで発動できる上、無敵時間があり、ダメージはスーパーコンボ以上で、ガードされても大幅な削りや強引な崩し(ガードクラッシュ含む)が可能。さらに着地キャンセルというテクニックを使ったゲージの回収や永久コンボが存在。
      更にはオリコンを潰されてもゲージが空にならない(残ゲージの50%が残る)というおまけ付き。オリコンゲージの回収率もZより高い*11上に50%から出せるため、使えない時間の方が珍しい。
      一応V-ISMには攻撃力が0.8倍、削りダメージが0.5倍、ZEROカウンターのゲージ消費量が多い*12などの弱体化補正もあるが、移動力が上がる、レバー後ろ入れでどの距離でも近距離攻撃を出せる等のメリットもある。
      • これらはプレイヤーの研究によって発展していった要素なので対戦では永パ含め容認されている。
    • 逆に空中ガードができずゲージの使用効率も悪いX-ISMが弱すぎる。V-ISM相手との相性が悪い事もありガチ対戦では全く使い物にならないと言ってもいい。
    • 「ならばV-ISMを除いたらどうか」という意見も当然あると思うが、その場合は先述のキャラクター欄に書かれている通り、Zダルシムが強すぎる。正直対戦バランスについてはかなり疑問符がつくと言わざるを得ない。
  • 一部のスーパーコンボの性能、出来が乱雑。
    • オリコンがかなり強力だとは言え、どうにも残念な出来のスーパーコンボが一部存在する。
    • リュウの「滅・昇龍拳」。Lv3専用技で、先端当てで「真・昇龍拳」に変化する特殊な超必殺技の一つだが、変化してもダメージはLv2真空竜巻旋風脚を僅かに上回る程度。ゲージの使用量や使い所に大きく劣っている。
      • PSP版では威力が大きく上がったため、一発逆転のロマン技と言った感じになった。
    • サンダー・ホークの「キャニオンスプリッター」。コンドルスパイアからトマホークバスターに繋げる技だが、問題点しかない。
      • 必殺技をくっつけただけで地味、コンドルスパイアはしゃがみガードを崩せない、発生が遅く、暗転もあるので対応されやすく、強い無敵もない、ダメージも低い、レイジングタイフーンを出す時に暴発しかける…と散々な技になってしまっている。前述の様にPSP版で強化はされたが、対応されるのは相変わらずである。
  • 対戦に影響を及ぼすバグが多い。テクニックとして容認されているものから、暗黙の使用禁止が設けられてしまうほどひどいものまで、程度はさまざま。
    • 上記の「着地キャンセル」がその筆頭で、攻撃側が通常のニュートラルポーズをとるまで浮かされた側は空中ダウン回避ができないというもの。例えば浮かせ技の後にすぐ下方向に入力ししゃがみモーションをとり続ける等していれば確実に追撃が可能となるため、これを利用するとキャラによってはそのまま永久、または即死連続技にまで移行できる。特にオリジナルコンボは必殺技の硬直を別の技でキャンセルできるため、V-ISM一強の後押しをしてしまった。
      • このテクニックはアーケード版、PS版、PS2版で可能。DC版以降や『ZERO3↑』では修正され不可能となった。
    • 初期基板のサイキョーモードにおいて、かりんの通常投げまたはバルログのイズナドロップを決めると相手の体力を一気に9割近く減らせるというバグがある。もっともサイキョーモードでは性能が著しく弱体化する上に元々『ZERO3』では投げを狙うことが難しくなっているため、対人戦ではこのバグを知っている相手ならほぼ決まることはない。なお、後期基板や家庭用ではこのバグは修正済、PS2版は発生有無を設定可能。

総評

純粋に増えたキャラクター数によるバラエティに加え、従来のストリートファイターの駆け引きに加えた新たな要素が功を奏し、より面白い対戦ゲームとなっている。

発展しすぎたオリジナルコンボ、バグや永久コンボの存在などで極まったガチ対戦環境においては賛否の分かれる要素もあるが、手軽に格ゲーに触りたい初心者にも、とことん極めたい上級者にもオススメできる格ゲータイトルの一つ。


家庭用版

無印『ZERO3』単体としてはプレイステーション・ドリームキャスト・セガサターンに移植。これらはいずれも共通して家庭用独自の追加要素がある。

  • ACでストーリーがベガと共通だった中ボス(M・バイソン、ユーリ、ユーニ)にそれぞれ個別のストーリーが追加され、裏技なしで最初から選択可能。
    • バイソンのみ新たにグラフィックが描き足され、通常技が追加されて性能が一部変更されている。裏キャラクターとしてAC版と同じ性能を再現した「EXバイソン」も使用できる。
  • AC版では不参戦だった殺意の波動に目覚めたリュウ、真・豪鬼が復活参戦したほか、ガイル、フェイロン、サンダー・ホーク、ディージェイを新キャラクターとして追加。『ストII』シリーズのキャラクターが一堂に会した。
  • AC版では不評だった「最終ボスに敗北するとコンティニュー不可」という要素が撤廃されてコンティニューが可能になった。
    • これに伴い、バッドエンドは最終ボスに敗北後、コンティニューせずにゲームオーバーにすると見られるよう変更された。
  • バトルでスキルを習得してキャラクターをプレイヤーの好みにカスタマイズできる「ワールドツアーモード」が追加された。
    • スキルは「スパコンゲージが時間経過で自動上昇」「ZEROカウンターの威力上昇・使用してもガードクラッシュゲージが減らない」「空中ガードやオリコンが別のISMでも使用可能」など、まともに対人戦をやればバランス崩壊級のものばかりなので、1人プレイ向け。またスキル取得のためのバトルには「オリコンでしかダメージを与えられない」など、面白い条件のものもあり、トレーニング感覚で楽しめる。
    • システムはPS/SS版では「獲得したスキルの中から任意に選択して装備」、DC版と後述のPSP版は「選択したルートによって獲得できるスキルが変化」というものになっている。
  • 最初に出たPS版の時点でワールドツアーやチームバトルなど追加要素が多かったが、PS版では多くのモードや追加キャラクターの一部(ガイル、殺意リュウ、真・豪鬼)が隠し要素となっており、ドラマティックバトルはメモリ容量の関係上、プレイヤーキャラクターが「リュウ&ケン」「ユーリ&ユーニ」「A&A'(同キャラクターのタッグ)」「A&B(自由選択可能だがCPUがAと同じキャラクターで1戦のみ)」と制限されている。ファイナルベガも使用不可。
  • DC版は『サイキョー流道場』と銘打たれており、PS版ベースだが隠しキャラクターや隠しモードが最初からオープンされ、ドラマティックバトルで2対1の対人戦も可能になった。ワールドツアーのシステムも変更。
  • SS版は最後期の発売かつ4MB拡張カートリッジ必須となっている。移植度は高く、現在はサターンソフトの中でも屈指のプレミアムソフトと化している。SS版のみ開発はミッチェルが担当。
    • こちらもPS版ベースかつ隠し要素がオープンになっている他、ドラマティックバトルがAC仕様を再現した上で強化されており、ドラマティックサバイバルや家庭用オリジナルコースが用意されている他、1人でCPUタッグと戦い続けるリバースドラマティックバトルも可能。
    • ただし4MB拡張カートリッジもってしても他のCPS-2移植タイトルに比べ読み込みの多さ、長さが気になる快適さという点では残念な移植となっている。
  • 家庭用追加要素の一部については、後述の『ZERO3↑』にてアーケードにも反映された。

また、以下のコレクション作品にアーケード版準拠で移植されている。


余談

  • 2014年12月にNESiCAxLiveに配信されたため、対戦できる機会は増えた。
    • 後述のアッパーではなく無印の移植だが、その手のプレイヤーに言わせると原作よりちょっと操作遅延はあるとのこと。
  • 『ZERO』シリーズは全般的にシステムの実験場とも取れる部分も多かったが『ZERO3』の開発に関しては、当時のディレクターは徹底的にストリートファイターシリーズを洗い出して分析をしたのだとか(投げのシステムだけでも1日聞き出すくらい仕事はきっちりしていた)。
    • ちなみに『ストリートファイターIII 3rd』で導入されたガードブロッキングは『ZERO3』チームのアイデアである(厳密には連続ガードが嫌だという発言が元になってもいる)。

ストリートファイターZERO3↑

【すとりーとふぁいたーぜろすりーあっぱー】

ジャンル 対戦型格闘ゲーム

対応機種 アーケード(NAOMI GD-ROM)
販売・開発元 カプコン
稼動開始日 2001年2月
判定 良作

概要(↑)

基板をNAOMIに変更し、コンシューマー版『ZERO3』の新キャラクターと追加要素を加え、更にDC版のワールドツアーモードで育成したキャラクターも使用できるようになったバージョンアップ版。

評価点(↑)

追加キャラクター

  • PS版以降で追加されたキャラクター(ホーク・フェイロン・ディージェイ・ガイル)が総登場。もちろん最初から使用可能。
  • ユーニ・ユーリ・バイソンも家庭用準拠のストーリーモードが追加。
    • バイソンは家庭用準拠のグラフィック追加版となり、同様に無印性能のEXバイソンに切り替えも可能。
  • PS版で復活したEXキャラクターの殺意リュウとEXボスの真・豪鬼も登場し、DC版と同じくファイナルベガが使用可能。
  • 最終ボス戦も家庭用と同じ仕様になり、コンティニューが可能になった。

ゲームバランス調整

  • ドリームキャスト版をベースにバランスを調整し直している。
  • 「着地キャンセル」などのバグも修正された。

DC版との連動

  • DC版『ZERO3』との連動により、DC版のワールドツアーモードで育成したキャラクターを使用可能。
    • ただし既プレイヤーに乱入して対戦する場合は、乱入された側が育成キャラクターの使用を拒否することが出来る。

問題点(↑)

強力なボスが使用可能

  • DC版『ZERO3』で使用できる強力なボスキャラクターの真・豪鬼とファイナルベガが、スタートボタンを押しながら選択という簡単操作でCPU性能そのままで使えてしまう。
    • 強いボスが使えるという点はじっくり遊べる家庭用では評価点になりうるものの、プレイ毎にコインを入れて遊ぶ対戦台主流のアーケードでこれをやってしまったのは大問題であった。
    • 一応オペレーター側の設定で使用の可否は選択可能だったが、デフォルト状態で稼働している店舗が多かったため、元の『ZERO3』より短命に終わってしまった。

操作遅延

  • エミュレーションによる動作のため、プレイヤーの入力と画面内のキャラクターの動作が1フレーム分ほど遅れてしまう問題がある。

総評(↑)

家庭用の追加要素反映や、DC版との連動を加えた完全版という触れ込みであり、その点では光る物がある。
しかし、アーケード向け作品としては操作遅延やボス使用可能などにより、無印よりも短命に終わってしまった作品となった。

家庭用版(↑)

こちらもゲームボーイアドバンス、プレイステーションポータブル(↑↑)、プレイステーション2(ファイターズジェネレーション)に移植された。

  • GBA版『ZERO3↑』
    • かつてのGBC版『ALPHA(ZERO)』、SFC版『ZERO2』に続くスペック(仕様)制限移植第3弾とも言える存在。
    • 新たな隠しキャラクターとして、『CAPCOM VS. SNK 2』に登場したマキ、イーグル、ユンが新たに追加。
    • GBAというハードの制限下でありながらゲーム内容はしっかりと再現されており、サバイバルやドラマティックもきちんと入ってボリュームは充分。残念ながらワールドツアーは無いが、イズムプラスの要素はオプションに解禁されていく。ただし容量の制限からボイスなどが大幅に削られており、例えばさくらはケンの声のピッチを高くしただけのものになっている。個別のエンディングもカットされているため、新キャラクターは思わせぶりなプロローグこそあるもののGBA版ではストーリーの結末を知ることはできない。
    • 任天堂ハードにおける『ZERO3』としては長らく本作のみだったが、後に本作の発売から約16年が経過した2018年、Switch(およびPS4/One/PC)にて『ストリートファイター 30th アニバーサリーコレクション インターナショナル』にAC版『ZERO3』および海外版『ALPHA3』が移植された。
    • 上述の通りそちらの収録バージョンは無印版の為、『↑』の追加要素は存在しない。
  • PSP版『ZERO3↑↑(ダブルアッパー)』
    • 前記GBA版の追加キャラクター3人に加えて『CAPCOM FIGHTING Jam』に登場するイングリッドが新たに追加されている(全てデフォルト出現)。さらに、GBA版には無かった個別のエンディングもしっかりと用意されている。
    • 「ワールドツアー」「リバースドラマティック」「VSドラマティック」などこれまでの家庭用『ZERO3』の追加モードをほぼ全て網羅した上で、VS.シリーズのような「ヴァリアブルバトル」や「100人組み手モード」などの新モードも追加。ZERO3の集大成的な内容となっている。
    • 非常に残念な事にPSP版には4GB以上のメモリースティックに対応していないという、仕様上の問題点がある*13。また、攻撃ヒット時の効果音がややこもったものになっていたり、何よりハードそのものが格闘ゲームをするのにまったく適していないという最大の弱点もある。
      • 一応操作に関しては外付けパーツで補うことは可能で、ゲーム内においてもPSP向けのイージー操作という救済措置も用意されている。
  • PS2版『ファイターズジェネレーション』内の『ZERO3↑』
    • 隠しモードとして『ZERO3↑』を収録。厳密にはCPS2仕様の「アレンジZERO3」というべきものであり、AC版・GBA版・PSP版いずれとも違う仕様となっている。
    • 大まかな内容はAC版ベースであり、残念ながら上記の携帯機追加キャラクターはおらず、収録モードも少ない。代わりに、シリーズの枠を越えた対戦が可能な『ハイパーZERO』が存在する。

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最終更新:2024年01月09日 13:18

*1 飯風呂寝る→MESSY. FULL ON NAIL!→多くは語らねえ!とゲーム内で訳される。ただし勝利メッセージ以外では英語まじりの片言の日本語で普通に喋っている。

*2 本人が権力の象徴と勘違いした

*3 初出の『スパIIX』では耐久力は標準だったが、そのせいで反則的な性能を誇った事から『ZERO』以降は意図的に耐久力が下げられているものと思われる。しかし本作のみ耐久力がやや改善されている。

*4 一応「キャミィ」だからネームタグを「CAMM」にしよう→「CAMM」って書いてあったから名前を「キャミィ」にしよう、という流れでも矛盾はないが。

*5 コーディーを選択すると、ステージに必ず落ちている。なお同キャラ対戦でも1本しか落ちていない。

*6 厳密には縦幅は全画面を網羅しているものの横幅はベガ自身のグラフィックと同じで、高速で前進するため全画面を網羅しているように見える。

*7 本作の投げは出るまでに時間がかかるものが多く、投げスカりモーションもそれなりに隙が大きい。

*8 一応、最低限のガードクラッシュ下限値は設定されている。

*9 確かに原作のEDでは「おれはふつうにはいきられないおとこだ」と発言していたが…

*10 登場するのは『ストリートファイターV アーケードエディション』から

*11 正確にはX=VでZのみ低い。

*12 Zは1/3消費、Vは1/2消費

*13 一応残り容量を4GB以下にすればセーブデータを作成できるので、以後は4GB以上に増えても問題ないという抜け道はある。