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不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城! - (2020/01/11 (土) 09:32:31) のソース

*不思議のダンジョン 風来のシレン2 鬼襲来!シレン城!
【ふしぎのだんじょん ふうらいのしれんつー おにしゅうらい しれんじょう】
|ジャンル|ローグライクゲーム|CENTER:&amazon(B000066BPN)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3695&file=siren2-1.jpg]]&br()[[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3695&file=siren2-2.jpg]]|
|対応機種|ニンテンドウ64|~|
|メディア|256MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|任天堂|~|
|開発元|チュンソフト&br()クピド・フェア&br()クリーチャーズ&br()アバン|~|
|発売日|2000年9月27日|~|
|定価|7,140円|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[風来のシレンシリーズ関連作品リンク>不思議のダンジョンシリーズ#id_1f3b456f]]''|
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#contents(fromhere)
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**プロローグ
後に風来人として名を残す男・シレンの子ども時代の話。~
ある日相棒のコッパと訪れた小さな村・ナタネ村は、海の向こう側にある鬼が島からの鬼の襲撃に悩まされていた。~
鬼から村を守るためには立派な城を建てるほかないというが、ひょんなことからシレンが城を作ることに。~
かくして、シレンと鬼たちの攻防戦が始まるのであった。~

**概要
『[[不思議のダンジョン2 風来のシレン]]』の続編で、シレンシリーズ久しぶりのナンバリングタイトル。~
それまで外伝作『[[風来のシレンGB 月影村の怪物>不思議のダンジョン 風来のシレンGB 月影村の怪物]]』『同Win版』が出ていたが、正統続編としては約5年ぶりとなる。~
64というハードゆえか全体的にまったり感があり、敵役である鬼も悪さをするがどこか愛嬌のある憎めないキャラ達になっている。

**特徴
''ダンジョン分岐による難易度調整''
-[[前作>不思議のダンジョン2 風来のシレン]]では最初のダンジョン自体が最深部のラスボスまで繋がっているダンジョンである為、難易度は最序盤もクリア直前も常に一定となっていたが、~
本作ではストーリーで潜る事になるダンジョン(シュテン山道)は「初級(全10F)」「中級(全13F)」「上級(全15F)」に分かれている。
--最初から「未識別」状態のモノばかりで何が何だか分からなかった前作から、今作はダンジョンの難度に応じて未識別状態の要素が増えていくよう調整されている。~
アイテム別の説明もより詳しく書かれている他、初級では初めて手に入れたアイテムの効果をその場で教えてくれるため、初心者でも安心してプレイ出来る。
--ただし、「中級」「上級」は一つ下の難度をクリアしなければ出現しないため、正確には難易度選択ではなく「ステージ」という扱いのほうが近い。
-今作では、初級は5F、中級は6F、上級は8F突破後に「中腹」という場所で簡易的な補給ができる。壺への出し入れを除いてアイテムを使う事はできないが、常駐している行商人から「弟切草」や「巨大なおにぎり」「おはらいの巻物」といった基礎的なアイテムを買えたり、鍛冶屋で武器の強化((強化に関しては1回の探索で1度のみ))や腕輪の修理、合成印の削除を行える。
--また、中腹以降の進路を再び選択する事ができる。「前半は『上級』に行ったけど、目的は果たしたから後半は『初級』でサクッと帰ろう」なんて事も可能。逆もできるが、階層とレベルがズレる為やや難しくなる。

''シレン城の建築''
-本作ではストーリーの主たる道として、「ダンジョンに落ちている材料を拾い集めて城を作る」という目標が出来た。
--城は「本丸」「二の丸」「内壁」「外壁」「お堀」の5つ、更に各部位自体も4段階に分かれており、全部で20工程に及ぶ上、建築中の城は鬼の襲撃によって破壊されてしまう事もある。
--建材は「木」「岩」「土」「砂鉄」「鬼よけ水」の5種類に分かれてダンジョン内に落ちており、プレイヤーは何度もダンジョンに潜って収集する事になる。
-各建材自体も「〇〇」「よい〇〇」「最高の〇〇」((最高の建材に限り、1つでアイテム欄を2つ分占領する為、一度に多くは持ち歩けない))と別れており、必要材料の半分以上を良い建材で作った「がんじょう」な部品、最高の建材のみで作った「壊れない」部品も存在する。((ほぼクリア後限定にはなるが、壊れない部品のみで城を作ると、瓦屋根などが黄金に変わる))
--「よい建材」は「中級と上級の序盤」、最高の建材は基本的((「最高の木」のみ、中級の後半に落ちていて、上級では「よい木」しか拾えない))に「上級の後半」のみに落ちている。
--上のランクの建材が出現するフロアでは、出現が逆転している「木」を除いて、下位ランクの建材が出現する事はなく、より難しいダンジョンへの挑戦が、直接より良い結果に繋がるようになっている。突破できれば、だが。
-建材はそのままでは城づくりに利用できず、建材を手に入れてダンジョンを制覇し、山頂の村で加工してもらう必要がある。
--ダンジョン自体は軽めの物になっている為、何度も潜る中でアイテムを収集しつつ、「不思議のダンジョン」というものを学びながら進めていける。中級や上級にも厄介なモンスターがいるだけでなく、中ボス戦、上級は大ボス戦も控えており、決してヌルくはない。
--建材は、ピンチを凌ぐ消費アイテムとして使うこともできる((鬼よけ水なら飲めばHPが回復する、木は投げ当てると吹き飛ばし+高ダメージなど))。何れの建材もアイテムとしてそれなりに強力な性能を持っている為、「城を早く完成させるために、多少無理をしてでも城の材料を温存する」か、「生き残ることを優先して、ピンチの時には惜しみなく使う」かといった駆け引きがある。
-城完成後に行けるようになるシナリオ最終ダンジョン、「鬼ヶ島」は堂々の25F。ラスボスの戦闘力も前作とは比べ物にならない為、歯応えはある。

''「印」の概念と異種合成の追加''
-本作では武器と盾の合成に対して「印」という概念が追加された。~
これは各武具に指定された合成回数の制限の様なものであり、他武具へ引き継ぎできる特殊な能力は「印」にハメ込むような形で管理されるようになった。
--これにより、無軌道に強力な武具を作る事ができなくなったため、より戦略的に合成を行っていく必要がある。
--今回は特効武具の効果は薄れている((例えば、前作の特効武器は軒並み2倍の倍率が掛かっていたが、本作では1.5倍が基本。ドラゴンキラー上位種の龍神剣のみ2倍の倍率))が、特効系の印は数に応じてちょっとずつ効果を上げる事もできる為、尖った性能の武具にする事も可能。
--加えて、印の名前や順番を特徴的に揃えると強力な武具に変異する、という錬金術のようなシステムも追加された。
--合成の壺自体のドロップ率も高く、それこそ山道「上級」の道端に落ちている事もままある上、中腹では印を消す事もできる為、試行錯誤ができるようになっている。
-更に本作では、アイテムを投げ当てることで''武具と草や巻物などを合成する''マゼルン系のモンスターも登場。合成の難度を下げると同時に異種合成の基となった。
--ただ合成できるだけの便利なモンスターというわけではなく、アイテムを与えるごとに攻撃力とHPが大幅にアップする為、リスクとリターンが調和したモンスターとして以後のシリーズに欠かせない存在となる。
--この異種合成が既存の合成システムの幅を広げ、その後の不思議のダンジョンシリーズに多大な影響を及ぼした。

''個性的な仲間達''
-本作では仲間キャラクターもシレン同様にレベルアップするようになり、しっかりとレベルを上げれば深層のモンスターとも互角に戦えるようになった。
--倒した敵の経験値はシレンと旅仲間全員に入るので、経験値の奪い合いになることもない。
-後に『[[風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!>不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!]]』で主役を張るアスカ、『[[風来のシレンGB2 砂漠の魔城>不思議のダンジョン 風来のシレンGB2 砂漠の魔城]]』で再登場するタンスのマーモなど、個性的な旅仲間も多く登場した。
-一方、リクという仲間は極端な弱さから「敵のレベル上げが仕事だ」と言われてしまっている。おそらく旅仲間としてはシリーズ中屈指の弱さであろう…。
--他の仲間よりレベルアップに必要な経験値が多く、攻撃力の上り幅も小さい。本人はシレンに憧れるだけのただの子どもなので、設定上無理もないが。
//いう気の毒なキャラもいる。((HPが低い上に攻撃力の上り幅が小さく、必要経験値も多い。通称、青いタベラレルー))
-後述のクリア後ダンジョンを経由する事で、店主・とうぞく番・番犬・鬼系を除いた全てのモンスターを仲間にし、「もののけ王国」に登録することで、以降は自由に連れ出すことができる。特技の使い方次第では非常に強力な仲間になる。

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**評価点

''充実したやり込み要素''

本作のクリア後の隠しダンジョンは全4(+α)と今までより多く、ダンジョン以外のやり込み要素も充実している。

-&bold(){神社の隠し穴}
--「モンスターの壺」という捕獲アイテムが頻繁に落ちている。特殊な敵((店主系と鬼族))以外のモンスターを仲間として使役し、ダンジョンの深層を目指す。
--最初から「モンスターの壺」3個+「持ちかえりの巻物」を持っており、好きなタイミングで村に帰って仲間モンスターを整理する事が可能。
//事が出来るのが特徴。
--捕まえたモンスターは「もののけ王国」というモンスター動物園に預ける事が可能。全モンスター捕獲を目指そう。~
一度預けたモンスターは自由に連れ出せる他、モンスターやシレンが力尽きてしまっても、自動的に王国に戻ってくれる。((ただし、登録前のモンスターはシレンが力尽きるとロストしてしまう。逆に、未登録でも壺から出した状態でシレンが力尽きてしまった場合は、モンスターがダンジョン内に取り残され、当該の階層で再度保護する事ができる。))
--このモンスターの壺によって、単純なやり込みだけでなく、持込ダンジョンでの行動の幅も恐ろしいほど増えており、文字通り多彩な遊び方をする事ができる。~
ただし、モンスターの壺を別のダンジョンに持ち込める事でバランスブレイクの問題も出た為、後続のシリーズではこの要素は縮小される傾向にある。

-&bold(){中腹の井戸}
--敵をワナにかけながら進んでいく「ワナ道」ダンジョン。本作ではワナを拾って持ち運べるようになり、自分で好きな場所に配置できるようになった。
--その反面、シレン自身の攻撃力がほとんど上がらない、ワナを使わずに敵を倒しても経験値がほとんど手に入らないなど、他のダンジョンと比べて厳しい制約もある。
--ワナにかからない浮遊系モンスターが出てくる他、せっかく仕掛けた罠を破壊してくる天敵「ピコタン系」も登場。どう対処するかが問われる。
--最初は10Fに置かれている「ワナ師の腕輪」を取りに行くことが目的。一度獲得した後も再探索の度に10F以降に腕輪が落ちているが、~
拾った後も最大99Fまで探索が可能。床に置いて拾いなおす事で再度「ダンジョンから脱出するか」確認される為、実質的な持ちかえりの巻物でもある。
//自分がワナを活用して切り抜けていく
//一部を除いてモンスターのみ土偶の効果を受け、逆に罠の拾得・使用が可能となる。
//「ワナ師の腕輪」というアイテムが登場。

-&bold(){あかずの間}
--序盤から情け容赦ないモンスターの猛攻に晒される。1Fから爆発するモンスター「かんにんぶくろ」などの強敵が出てくる為、生半可な装備では太刀打ちできない。
//10F前後に出現するモンスターが
--その代わり、アイテムを11個まで自由に持ち込むことが可能。鍛え上げた武器と盾を存分に活躍させられる晴れ舞台である。
--比較的高額なギタンが落ちている中に「アメンジャ」((2倍速+優先的にアイテムを拾ってシレンに投げつけてくる))や「ひまガッパ」がいるため、慎重な行動も求められる。
--囚われてしまった5人の子供を助けるのが目的。全員を救出した後はご褒美が?
//シュテン山頂上の村の

-&bold(){最果てへの道}
--シリーズでいう所の「もっと不思議のダンジョン」。なんと、シレン達が寝泊まりしているうどん屋に入口がある。~
初期アイテムは大きなおにぎり一個のみ、食料以外のあらゆるアイテムが未識別の状態という、文字通りの裸一貫から99F踏破を目指す最難関ダンジョン。
--後述しているが、敵とアイテムとのバランスが変わった本作では、前作の「フェイの最終問題」とは一味違う感覚で挑む事になる。~
図らずも変わってしまったクリアへの方向性には賛否があるものの、歯ごたえは十分な出来になっている。

-その他にも、武具のグラフィックをより詳しく見られる「装備品かけ」や、上級ダンジョンに隠されたレアアイテムの宝庫「黄金の間」、難関ダンジョンの深部に落ちている「お城の装飾品」集め等、プレイヤーを飽きさせない様々なやり込み要素が用意されている。
//、ここでしか手に入らない

''細かい評価点''
-''壺のまとめ出し入れができるようになった''。後のシリーズのほとんどに採用されている仕様である。
-''iダッシュ''の追加。自動的に通路を進んだり部屋のアイテムを拾ったりするので、よりテンポがよくなった。
-一部のモンスターがレベル4まで実装された。「にぎりみならい」など、レベル1は無能力だがレベル2から特殊能力の本領を発揮してくるタイプも。
-未識別の杖を振った回数が表示されるようになり、「あと最低○回は確実に振れる」という事が分かりやすくなった。
--このシステムが存在しない作品では、「未識別の杖の命名欄に杖を振った回数をメモする」ということをして代用するプレイヤーもいるほど重要なシステムである。
-「敵を倒す→敵が消滅する→経験値が表示される」等のメッセージ速度が速くなりテンポの向上。一方で、モーションの進化は64相応の物。
--コマ撮りすると、簡略化されつつもかなり細かく描かれているのが分かる。テンポを損なわずに多彩な動きを見せてくれるのは嬉しい。
-効果音が全体的によくなった。武器「どうたぬき」を振った時の効果音や、モンスターの「シャーガ系」「イダテン系」の攻撃音などは特に人気が高い。
-''コントローラーパックに対応''。カートリッジに残せるセーブデータは2つのみだが、外部メモリによって無制限に保存できるようになった。
--ただし、不思議のダンジョンシリーズの常として、探索中のダンジョン内の状態はコピーできない。((コピー先はダンジョンをリタイアした状態から開始する。倉庫の中身などはコピー元のまま))
--なお、N64のソフトにはセーブにコントローラーパックが必須という例も目立つのだが、本作ではあくまでカートリッジ内へのセーブが基本で、そのバックアップとして用いる形である。
//-斜めに飛んだ杖の魔法弾が壁を反射するようになった。この仕様は『外伝』にも引き継がれた。

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**賛否両論点
''良くも悪くも『風来のシレン』としてはバランスが大味''
-特に、異種合成による印には入手難度の割に強力なものが多い。
--例えば「弟切草」を盾に合成するとダメージを受けた際にHPが回復、ただの「おにぎり」を一つ武器に合成するだけで餓死の可能性が激減する、など。
---特に、「弟切草」の効果は通常ダメージだけでなく炎や地雷などのダメージでも発動するため、複数重ねればそれらの対策印が不要となり非常に汎用性が高い。
--「薬草」「弟切草」「命の草」全てを武器に合成する事で作れる「回復の剣」((敵を殴った際のダメージの3分の1を回復。ただし、相手の残HP以上は回復しない。敵との殴り合いが圧倒的に楽になる。))や「弟」((敵の攻撃を受ける度にHPを4回復する。その効果で事実上受けるダメージを軽減できる。受けるダメージが3以下なら、攻撃を受ける度に逆にHPが増える事になる))の印を複数付けた盾が非常に強力。~
ただし最果てへの道では薬草と命の草はレアなので、回復の剣が作れるかは運に左右される。
//重複させても効果は伸びにくいが、
-ゲームバランスが崩壊するほど強力なアイテムコンボも存在する。
--「白紙の巻物」と「水がめ」のコンボ((名前を書けばそのアイテムは識別&水がめで濡らして次のフロアに行けば白紙に戻ってまた書ける、応用例として水がある限り1Fつきに1度は聖域の巻物が使える))、「モンスターの壺」で「マルジロウ父」を捕獲((敵を3マス後退+転ばせる特殊能力を持つ為、敵1体=アイテム1個が保障される))、「草受けの杖」と「ちからの草」と「よくきき草」で力大幅UPなど。
--これらは最果てへの道でも通用してしまうため、''運良く揃えば''難易度は従来作に比べると若干低い。
--ただし、最果てへの道では「モンスターの壺」はかなりレアなアイテム。「草受けの杖」((草を杖に「入れる」事で、杖を振った時にその草と同じ効果の魔法弾がシレンに飛んでくる。同種のアイテムに「草投げの杖」がある))も同様にレアアイテムで、入手できれば楽になるのは確かだが、大概は入手する前に力尽きるか、入手してもさほど必要無いところまで来ている事の方が多い。
//-「モンスターハウスの巻物」や「キグニ族の種」のような、致命的な事故を引き起こすマイナスアイテムは軒並み削除された。
//混乱草や睡眠草といった、直接的に状態異常を引き起こすアイテムが削除されたのも一つの要因。
//が、その代わりに「聖城の巻物」や「バクハの巻物」など厄介なアイテムも追加された。
-その一方で「かなしばりの杖」((何かしらの攻撃を受けるまで、敵を行動不能にさせる。これと一時しのぎの杖・困った時の巻物が削除されたため、本作では敵を金縛り状態にする手段が非常に少ない))、「身代わりの杖」((対象をにせシレンに変化させ、他の敵が偽物を狙うようになる。一応、本作には代替品となり得る「分身の巻物」が存在する))、「一時しのぎの杖」((対象をかなしばりにした上で、階段の場所へ飛ばしてしまう。階段をふさいでしまうので結局対処は必要となるが、確実性はピカ一))などの前作にあった強力な危機回避アイテムが削除されている他、絶対的なアイテム数が増えた事で、''必携アイテムの入手率まで下がってしまった''。
//シレンの分身に変化させる。敵は分身を優先して狙う上、分身自体も攻撃意欲を失う。敵がレベルアップする危険性はあるが、その敵を再度分身にする事もできる
--「困った時の巻物」((一定の条件下で使用すると、HP・状態異常全回復や周囲のモンスターかなしばり等、状況が一気に好転する効果をランダムで発揮。))と「背中の壺」((押すとHPとちからを含めた状態異常が全回復する上、壺なので複数回使える。他の作品ではこれか「回復の壺」が必ず出ているのだが、本作にはどちらもない))も削除されたため、回復アイテムは事実上「薬草」「弟切草」「復活の草」「鬼よけ水」の4種類のみ。「鬼よけ水」はシナリオダンジョンのシュテン山道限定でしか手に入らず、そもそも復活の草は死んだ時に使うものなので、持ち込み不可ダンジョンではHP管理が追い付かないケースが多い。前述の「回復の剣」や弟印を利用して、戦闘中にHPを回復することが重要視されている。

-モンスターについても、他の作品で猛威を振るっている「おばけ大根系」((毒草など、マイナス効果を引き起こす草を投げつけてくるモンスター。『2』以外の全作品に登場している))は登場しないものの、リファインされた上で凶悪になったモンスターも存在する。
//前作の「ねむり大根」や「ガイコツまおう」のような理不尽な能力を持ったモンスターは削除されているが、前作で猛威を振るった
--''3倍速+壁抜け+水上移動+出現した瞬間にこちらを認識''する「ダイレップウ」(イダテン系Lv4)。前作の「死神」(死の使い系Lv3)は2倍速止まりで中盤出現の敵だったのだが、ダイレップウは深層に出現するためステータスもかなり高く、こちらにまっすぐ向かってくる為、通路でいきなり襲われる可能性が高い。
--シレンの装備を弾き飛ばす上、その特技を防ぐ手段がない「ケンゴウ系」。前作にも「セルアーマー系」という同様の能力を持った敵はいたが、~
本作では弾かれた装備が水中に落ちて回収不可になったり、地雷などのワナの上に落ちて消滅する可能性があるため、危険性が増した。~
更にケンゴウ系の戦闘力は出現階層の中でも上位なので、装備ロストは回避しても武具を手放した時のリスクは大きい。
-前作で最強クラスだった「アークドラゴン」((射程無限・壁も越えて必ずターゲットに届く炎を吐く。ダイレップウと同じく出現時にシレンの位置を認識しており、倒すまではそれなりの確率で狙撃される))は炎のダメージが35に低下したが、他の作品と比べて出現階層が早めかつ長い((最果てへの道では30Fから59Fまで出現。持ち込み不可のもっと不思議系ダンジョンとしてはシリーズ中最速の登場))。
--結果として、体感的な強さはあまり変わっていない。前述の通り回復アイテムが減少しているので、出現階層までに何らかの対策が取れないと、生存率は一気に下がる事になる。
-少し論点がズレるが、最果てへの道24F~29Fの間に出現する黄金の間の3,4Fに「ラシャーガ」((1回で3回連続で攻撃してくる、攻撃力がかなり高い難敵。))が出現するのも凶悪。
--この「ラシャーガ」、本来は''最果てへの道の70~87Fというかなり深層で出現するモンスター''であり、ここでは明らかに場違いな強さを誇っている為、下手をしなくても倒される危険性が高い。理不尽なポイントとして有名。
--おそらく、35~43Fに出現する同系統でレベルが1つ下のモンスター「ナシャーガ」((こちらも2回連続攻撃だが、階層内で明らかに浮いた能力ではない))と間違えた可能性がある。

-総じて、アイテムや装備が整えば難度が低いが、状況が安定する可能性は下がっている為、~
持ち込み不可ダンジョンは''理不尽な死に方は少なくなった''が、''死ぬべくして死ぬ可能性はかなり大きくなった''と言ったところか。
--最果てへの道は特に顕著で、順当にアイテムが揃えば割とサクサク進むが、大概は十数階前後の浅い階層で消耗しきり、文字通り「為すすべなく」倒れる事になる。
//---それに、クリア成功率大幅アップの救済アイテムは他のシリーズにも多く存在する。持ち物を最大限生かす、運と技術を発揮するという面では筋が通っている。もっと言えば、これらのアイテムは識別しやすいので、使わずにプレイすることも容易。
//--それでもシリーズ通り「基本プレイがクリアの近道」という理念に沿っているため、必ずしも否定すべき点とはいえない。

''難易度が非常に高い装備品かけ''
-「特定のダンジョンの特定のフロアでのみ出現する可能性のある黄金の間でランダム入手」のように、条件を知らなければまず入手できないアイテムも多い。
--単なるやり込み要素なので無視しても良いのだが、問題は''一部の装備品がコレクション要素であることを前提にしたレアリティになっている''という点。
--ユニークな新アイテムなのに必要以上に入手困難にされているので、ほとんど活用できない装備も存在する(如意棒、にぎりへんげの剣など)。
--そもそも、そうしたレアアイテムの宝庫である「黄金の間」は出現確率が低く、運が悪ければ、対象区間のフロアを全て調べても出ない事も。~
フロアの壁を崩して探す関係上、クリア後ダンジョン深層の黄金の間などは、探す手段(大部屋の巻物など)を持ち込むだけでも一苦労。
-黄金の間以外の例としては、「大三元の剣」と「大三元の盾」の素材「白発白中の腕輪」が極めて入手しにくい。
--白発白中の腕輪は''特定のダンジョンの「店売り」でしか手に入らない''レアアイテムだが、この大三元の剣(盾)を作るには3個必要。~
剣と盾を両方作るなら''合計6個''も入手する必要がある。揃えるには「低確率で出現する腕輪専門店で仕入れ直しの巻物を何度も使う」のがほぼ必須。
--白発白中の腕輪には「投げた物が当たらなくなる」という効果があり((シレンGB2の「あたらずの腕輪」、シレン4の「ヘタ投げの腕輪」と同効果))、敵を足下の罠にかけることが可能になるアイテムでもある。~
入手区域や出現率を調整すれば「最果てへの道」での新たな戦略が生まれるだけに残念である。そうでなくても飾り用に作るだけでも多大な根気が必要。
-中腹の井戸の深部にある「カラクロイドの盾」の入手難度もかなり高い。
--「50~55階の黄金の間の宝箱」という深層でしか入手できない((ただし、この区間であれば黄金の間は各フロアに100%出現する))。その難易度は「最果てへの道」を差し置いて本作のイメージが覆るほど。~
カラクロイドの盾の効果は「罠を踏まなくなる」という強力かつ汎用的なものだが、もったいなくて合成できないという人が続出した。
--さらに、中腹の井戸では50F以降限定で城飾りアイテム「お堀のコイ」が落ちている。こちらはカラクロイドの盾とは違い、50F以降まで潜ればほぼ確実に入手できるものではなく出現率も低いので、運が悪いと99Fを何度もループして入手するはめになる。
--一応、「ワナこわれずの土偶」を見つければテクニック次第でレベルを大幅に上げることが可能。Lv99まで上げれば最大HPは500程度に増えるので安全度は上がるが、中腹の井戸ではレベルアップしてもシレン本人の攻撃力がほとんど上昇しない為((攻撃力の成長が非常に遅く、Lv99まで上げても殴りでは1ダメージしか与えられない事がほとんど))、劇的に楽にはならない。罠にかからない浮遊系モンスター(イダテン系Lv3のカミカゼが脅威)も出てくるため、もはやレベルだけでカバーできる領域ではない。
//Lv20=他のダンジョンでのLv6程度から完全に上昇しなくなる
//でき、るが、~盾が無い上、このダンジョンでは--~手に入る盾の
-苦労して装備品かけをコンプリートしたとしても、報酬やイベントは何もなく達成感に欠ける。せめてクリアマークだけでも欲しかったところである。

-一方で城の飾りについては純粋なコレクションアイテムなのだが、こちらについてはダンジョン内では換金も含めて何の役にも立たないという問題点がある。

''城づくりによるクリアまでの長さ''
-シナリオをクリアするには初心者向けダンジョン「シュテン山道」を何回も往復しなければならず、さっさとクリア後の高難易度ダンジョンを遊びたいプレイヤーにとっては苦痛な場合もある。
--城を作るために何度も簡単なダンジョンに入って材料を集めなければならず、単純にクリアすれば先に進めるというものではない。
--城の材料はダンジョン頂上まで持ち歩かなければならないが、壺に入れる事が出来ないために持ち物を圧迫しやすく、一度にいくつも持ち歩くことが難しい。~
加えて、城が完成に近づくと、2回に1回程度の割合で鬼の襲撃イベントが入る為、先に進めそうで進めないというじれったい状況に陥りやすいのも原因の一つ。
--本作はある程度ストーリー重視のため、所々で挟まれるイベントを槍玉に挙げるプレイヤーもいる。~
特に前作は無視しようと思えばOPとED以外に目立ったイベントは起きなかった為、余計にその点が目に付いてしまいやすいのも原因。
-無論、この城づくりのおかげで、3種の「難易度別」に分ける意味が大きくなり、ストーリーがある事でゲームとしての完成度に箔をつけている事は否定しようがない。
--イベントもほのぼのあり、シリアスありで飽きさせない。あくまで、コア……というか''ストイック''なファンの批判意見である。
--もっとも、ナンバリングタイトルの[[次回作>不思議のダンジョン 風来のシレン3 からくり屋敷の眠り姫]]は一気にイベントが大幅増加した事で明確な問題点となってしまったのだが……

''装備中の腕輪が、攻撃を受けることで壊れるようになった''
-腕輪は装備中にダメージを受けると一定確率で「腕輪にヒビが入った!」と表示され、ヒビの入った状態で何回か攻撃を受けると壊れてしまう。
--ヒビが入るのはあくまで一定確率なので、運が悪いと装備して1回目のダメージでヒビが入ってしまう事もある。~
ヒビが入った次の攻撃で即壊れる事はないが、5~15回(ランダムで決まる)攻撃を喰らうと壊れる。
//の話なので、ヒビが入った次の攻撃で即壊れてしまう事もある。
--地雷のような爆風ダメージだとヒビが入る確率が高い((逆に、爆風ダメージではヒビが入った腕輪が壊れる事はない))。そのため、「イッテツ戦車」が前作とは別方向で嫌なモンスターになっている。
--ヒビが入っただけの状態であれば腕輪の能力は失われず、メッキの巻物や鍛冶屋で修理できるが、鍛冶屋はシナリオダンジョンでしか使えないし、メッキの巻物も頻繁に手に入るアイテムではない。
-これにより多くの腕輪は使い捨てアイテムとなり、過去作で有用だった「ハラヘラズの腕輪」((装備中は満腹度が減らなくなる。指輪が壊れないトルネコシリーズでは非常に強力だった))などの価値が大きく下がってしまった。~
後発作品の『GB2』や『アスカ見参』では、それなりに骨は折れるが、腕輪を壊れなくさせる手段があるというのも、後々比較されやすい点。
--もっともハラヘラズ等、壊れない仕様だと''性能の方が壊れ気味''であるものも存在。本作で新登場した「超会心の腕輪」((装備すると「会心の一撃」より強力な「超会心の一撃」が100%出るようになるが、一撃でも喰らえば腕輪が壊れるという、いわば事故で壊れる事が前提の性能になっている))等も、壊れなければそれはそれでバランスがおかしな事になる為、ある意味仕方のない事と言える。
-しかし特に便利とされる「とうしの腕輪」((フロア内のモンスターとアイテムの位置が常に表示される。本作に限らずほぼ全てのシレンシリーズで重宝されている腕輪))と「パコレプキンの腕輪」((水上移動+壁抜けが可能になる。壁抜け中は1ターン毎にダメージを受けるが、ほぼ全ての攻撃が届かない、泥棒や敵からの逃亡が容易になる等、多大なメリットがある))は攻撃を受ける機会をうんと減らせるため、事実上滅多に壊れることがなく、他の腕輪との格差が大きい。
--強力な腕輪の濫用を防ぐための仕様のはずが、これらの腕輪はその能力によって破損のリスク自体を低減出来てしまう。つまり効果と仕様が噛み合っていない。
--破損を防ぐために腕輪を着脱する事が必然的に多くなり、ゲームテンポを損ねている。
//のだが、敵に隣接されてから腕輪を外すのでは敵からの被弾回数が増えてしまうため、運用にはそれなりに気を遣う必要がある。
-「呪われたマイナス効果の腕輪を壊して外せるようになった」「メッキの巻物の使い道が増えた」((今までは武器・盾を錆びなくさせる使い道しかなかったが、今回は腕輪のヒビの修理にも使えるようになった))などの改良点もあるため、腕輪破損システムについては賛否両論。

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**問題点
''神社の隠し穴にて「詰み」が発生する''
-このダンジョンはゴールやクリアの概念がなく、99階から階段を降りても99階にループする構成となっている。~
そのため、99階にはダンジョンを脱出する「持ちかえりの巻物」というアイテムが必ず落ちているのだが、落ちているのは''初回の''99Fのみ。
--その為、落とし穴や地雷といったワナで拾い損ねたり、「たまらんガッパ」という敵に投げられて失ったりすると''生還不可能''となる。
--せめて99階に辿り着くたびに配置してほしかったところである。
-持ちかえりの巻物自体は、入場時に必ず1つ支給される他、10階、20階にも必ず落ちているので、それを温存していれば詰むことはない。~
しかしアイテム枠を圧迫する上、にぎり変化におにぎりにされて失う可能性がある他、ゲイズ系の特技によって読まされてしまい強制送還されるリスク((このダンジョンでは催眠を防ぐための盾が入手出来ない。))もある。
--しかもこのダンジョンではそれを見越したように、ゲイズやにぎり変化が深層に再出現する((他のダンジョンでは序盤に出てくるだけで深層には出てこない))。
--深層には上位のハイパーゲイズやにぎり元締も出現するのに下位種を再登場させるあたり、開発スタッフが意図して嫌がらせを行っているように感じる。
-生還するこだわりがなければ99階に着いた時点で適当に倒されて帰ってもいいのだが、「ここまで来れたからには生還した記録を残したい」というプレイヤーが多いであろう。最深層に出現するモンスターを新たに捕まえていればなおさらである。
--神社の隠し穴の60F以降でしか捕まえられないモンスターがいるのだが、捕まえても生還(所持アイテムを持ち帰る)しなくては意味がなく、持ちかえりの巻物を手に入れるには99Fまで潜らなければならない。
//-上位ダンジョン、通称「裏神社の隠し穴」((もののけ王国の完成後に挑戦可能になる。こちらはアイテム持ち込みが一切不可能。スコア記録も表示も通常の隠し穴と共用の完全なおまけダンジョン))では持ち帰りの巻物が1階で支給されず、99階にある物1つしかない。
-あかずの間というダンジョンも同様に99階をループする構成だが、あかずでは99階以外の階層でも持ちかえりの巻物は落ちている他、初回に限らず99階に降りるたびに持ちかえりの巻物が落ちている。何故神社の隠し穴を同様の仕様にしなかったのだろうか。
//為、設定ミスであった可能性もある。

''『[[トルネコの大冒険2>ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン]]』に存在した「あきらめる」コマンドと再挑戦機能が付いていない''
-前者は「中断→ナタネ村に戻る」で代用できるが、一旦タイトル画面に戻る手間が掛かる。~
後者は「最果てへの道(もっと不思議)」の入り口は極端に近いので問題にならないが、「中腹の井戸(罠ダンジョン)」の再挑戦が面倒である。
--大した問題点ではないと言えばそれまでだが、本作より前に発売されているタイトルで実装されていた機能だけに、こちらに採用されなかった理由は判然としない。

''クリア前ダンジョンにのみ、フリーズバグがある''
-条件を満たすと再現度はほぼ100%の致命的なバグ。詳しくは[[公式サイトのお知らせ>http://www.spike-chunsoft.co.jp/games/shiren2/info2.html]]を参照されたし。
--フリーズの条件が限定的であることと、クリア後のダンジョンには関係ないことが不幸中の幸い。


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**総評
64のゲームの中でも屈指の中毒性とやりこみ度を誇り、『不思議のダンジョン』シリーズの基盤を更に練りこみ強化したゲームとの評価も高い。~
シリーズ中でも完成度が高く、初心者向けの『2』・上級者向けの『アスカ見参(外伝)』というファンが多い2強の立場に位置する。~

その人気と長く遊べるゲーム性ゆえか、中古市場への出回りはイマイチ良いとは言えず、(特に中古店舗販売の)価格は比較的高い所を推移している。~
その完成度は折り紙付きで、ナンバリングタイトルが『[[5>不思議のダンジョン 風来のシレン5 フォーチュンタワーと運命のダイス]]』まで登場した今でも、最新作に勝るとも劣らない遊びごたえを持っており、元は十分取れるだろう。~
初心者の間口の広さも安心の為、興味を持ったならプレイしてみる価値は十分ある。

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**余談
-印数システムやマゼルン系のような合成モンスターは以降のシリーズによく登場することになった。
--以降の全作品に出るわけではないが、[[出ない作品>不思議のダンジョン 風来のシレンDS]]に限って評判が悪い。
--また、マゼルンを更に癖の強いモンスターにアレンジした[[作品>不思議のダンジョン 風来のシレン外伝 女剣士アスカ見参!]]もある。そちらはおおむね好評の様子。

-本シリーズは元々『不思議のダンジョン』シリーズという括りであり、第1作『[[トルネコの大冒険 不思議のダンジョン]]』と第2作『[[不思議のダンジョン2 風来のシレン]]』でシリーズ扱いとなっていたのだが、その後『トルネコ』と『シレン』はそれぞれ独立したシリーズとして歩むことになり、『トルネコ』の「2」として『[[トルネコの大冒険2>ドラゴンクエストキャラクターズ トルネコの大冒険2 不思議のダンジョン]]』が、そして『シレン』の「2」として本作が、それぞれ登場した形になる。

-売り上げはシリーズ最大の約284,000本を記録している。N64末期のソフトの為ド派手なヒットとは言えなかったが、本作でシリーズを知ったファンも多かった。
--本作の後に発売された『[[GB2>不思議のダンジョン 風来のシレンGB2 砂漠の魔城]]』もGB作品としては評価が高く、久方ぶりの据え置きナンバリングとなった『[[3>不思議のダンジョン 風来のシレン3 からくり屋敷の眠り姫]]』にも多大な期待が寄せられていたのだが……

-外伝作品の『ネットサル』を除けば、風来のシレンシリーズで唯一移植やリメイクが成されていない作品。~
シリーズでも屈指の人気を誇る為、VCでの配信が待たれるところだが、本作にはグラフィック強化の為、カセットROMに専用チップが仕込まれていたとの事。~
任天堂純正のメモリ拡張パックが必要なものとは異なり、あくまでチュンソフト独自の仕様である為、ここの再現ができていないのではないかとされている。
--2010年にはチュンソフト公式ツイッターで「VCで64のソフトを出すのは難しいのか」とのユーザーからの質問に「VCで64ソフトを出すことは可能」「皆様の声で配信出来るかも知れない」と回答していた。その事を[[ゲーム情報サイト「INSIDE」が「風来のシレン2をVCで出すことは可能」と記事にしている。>https://www.inside-games.jp/article/2010/10/15/45072.html]]
この件でファンは期待を寄せたが、残念ながら配信には至っていない。
//--褒められた話ではないが、実際問題として、ほぼ全ての64作品が動作するエミュレーターでも、2018年現在、完全な動作は不可能とされている為、今後も配信の可能性は低いかもしれない。

-これも完全な余談だが、''物理的なROM操作でデバッグモードを呼び出せる''事で有名。
--方法は各自検索して頂ければすぐに出るだろう。コツは要るが、特殊なツールを使用せずに、誰でもデバッグモードを呼び出せる、比較的珍しい例。
--当然、動作中のソフトを物理的に動かす関係上、データ破損やROM破損が極めて起こりやすい。貴重なソフトが壊れても自己責任。

#region(早解きキャンペーンにおけるバグ利用について)
-シリーズ恒例の早解きキャンペーンが開催されたが、今回はリアルタイムアタックではなくゲーム内に記録されるクリア時間を競う形だった。
--記録される時間は1秒が最小単位なので、「セーブデータ選択→行動→リセット」という一連の動作を1秒未満で行えば、実質0秒で行動ができてしまう。
--上記は「0秒行動」と呼ばれ、好記録を狙うためにはゲーム自体のテンポが非常に悪くなり、~
また知っているか否かでプレイヤー格差が生じ、プレイアビリティや公平性の面で当時はかなり問題視された。
--タイム短縮のためにはセーブデータのコピーによるパターン確立も行われたが、これもローグライクの本質を損なう攻略法である。
--もっとも、隠しキャンペーン((「もののけ王国」の完成))のほうは従来同様にリアルタイムで応募順に表彰された。
#endregion