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スーパーマリオ64DS - (2022/04/17 (日) 13:25:14) のソース

*スーパーマリオ64DS
【すーぱーまりおろくじゅうよんでぃーえす】
|ジャンル|3Dアクション+タッチペンミニゲーム|CENTER:&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/6190MSD50BL.jpg,height=200)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売・開発元|任天堂|~|
|発売日|2004年12月2日|~|
|定価|4,571円(税別)|~|
|プレイ人数|1~4人|~|
|セーブデータ|3個|~|
|レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~|
|配信|バーチャルコンソール&br;【WiiU】2016年1月6日/950円(税8%込)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|操作キャラやスター等を追加したリメイク&br;良くも悪くも原作とは別物|~|
|>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>マリオシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
ニンテンドウ64の名作3Dアクション『[[スーパーマリオ64]]』をDS向けにアレンジ移植したタイトル。64版同様、ニンテンドーDS本体と同時発売された。

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**変更点
-地形や背景などは64版の流用だが、地形が変更された箇所があり((バッタンキングの砦の外周部の地面、ピーチ城入り口付近の堀へつながる坂の追加など。))、背景も一部が描き直されている。
--キャラグラフィックは全て一新された。やたら顔がデカかったクッパも変更され、ピーチ姫は髪型がポニーテールになっている。また、ガサゴソ・ドッシー・メンボなどの一部のキャラはデザインが大幅に変更され、『[[New スーパーマリオブラザーズ]]』でも変更後の姿で再登場した。
-下画面に常時マップが表示されるようになり、現在位置などが確認できるようになった。また、タッチパネルを使っての移動やカメラ操作が可能となった。もちろん従来通り十字ボタンを使っての操作も可能。

-プレイヤーキャラに[[ワリオ>ワリオシリーズ]]、[[ルイージ>ルイージマンション]]、[[ヨッシー>ヨッシーシリーズ]]が追加された。~
ただしマリオ、ルイージ、ワリオは冒頭で敵に捕らえられてしまうため、救出するまでの間はヨッシーで進めていくことになる。
--追加されたキャラは、それぞれ出典のタイトルと同様のアクションをする事が可能。
---原作での帽子が全て新アイテム「パワーフラワー」に統一されており、マリオは羽能力・バルーン能力((マリオのみパワーフラワーだけでなく羽(原作での羽帽子に相当するアイテム)も登場し、これによって羽能力とバルーン能力を使い分ける。))、ルイージはスケスケ能力、ワリオはメタル能力、ヨッシーは一定時間火炎放射が使用可能。
---キャラ固有のアクションとして、マリオは64版でも使用できた「壁キック」、ルイージは回転しながら遠くまで移動可能な「クルクルジャンプ((厳密に言えば、他のキャラでも使えるには使えるが「特定の敵キャラを踏んだ時」限定。ルイージのみバック宙をするだけでいつでもどこでも使用可能。))」・『USA』でのジャンプを再現しており滞空時間を延ばせる「バタバタジャンプ」・%%水に浮くほど存在が軽いというあんまりな理由で使用可能になった%%「水上移動」、ワリオはその怪力で「他3人では壊せないブロックを壊せる」、ヨッシーは『[[ヨッシーアイランド>スーパーマリオ ヨッシーアイランド]]』以降おなじみのアクションとなった「敵を食べて卵にする((『ヨッシーアイランド』とは違い、卵は一つしか持てない。))」「卵投げ」「踏ん張りジャンプ」「火吹き」といった個性付けもなされている。
--なおゲームクリアに必須なのはマリオだけであり、ルイージとワリオは救出しなくてもクリア可能。その場合はエンディング画面が非常に寂しい事に…。

-複数の能力が必須となるスターが存在するが、ステージ内に隠されている「別キャラクターの帽子」を被る事で一時的なキャラチェンジが可能。ただしダメージを受けると帽子を落とし、元のキャラに戻ってしまう。
--また、ヨッシーは他キャラを救出していればステージ開始時にそのキャラの帽子アイコンが出現し、それをタッチすれば最初からそのキャラに変身した状態でステージを開始できる。
//--コース中に登場するビックリブロックは羽かパワーフラワー入りの赤の一種類のみに統一された。
//色んなものが入っている黄色も無かったっけ?

-パワースターの総数が120枚から150枚に増加。これにともない、新規のステージ・ボスがいくつか追加されている。
--追加スターはその大半が「ステージに5個存在するシルバースターを全て集める」「スイッチを踏むと一定時間出現するパワースターを消えないうちに取得する」の二種類。
--新規ステージは「おさかなといっしょ・にじかけるはねマリオ」のような番外ステージと「キャラ救出ステージ」の合計5種類。

-力尽きた時に現れるクッパの顔が怖くなっている。

-一部のコースにスーパーキノコが隠されており、取ると巨大化して敵や一部オブジェクトを体当たりで粉砕可能。粉砕した数に応じて1UPもする。
--とあるステージでは、これを使って巨大な敵を蹴散らしてくださいと言わんばかりの場所にキノコが隠されている。中々に爽快。

-VSモードの追加。
--複数のプレイヤー間で、制限時間内に散らばったスターを集めた数を競うモード。
--ステージは全部で4種類。本編で出てきた番外ステージ%%の使いまわし%%の他、ゲーム開始時にいるピーチ城前の庭も選べる。制限時間となるTIMEは30。
---本来いないところにワンワンがいたり、動くリフトがあったりなど、このモードでのみ本編とは地形や仕様が多少異なる箇所が存在している。
---制限時間はTIME30だが、1カウントが約3秒なので実質90秒間という事になる。残りTIME3以下になるとわかりやすく表示されるので気付きやすい。
--プレイヤーは最初はヨッシーでスタートするが、帽子を入手する事で他のキャラに変身できる。
---何人で対戦しても全員ヨッシーで開始するため、基本的にこのモードで複数のプレイヤーで対戦した場合にのみ色違いのヨッシーを見ることが可能。((一部ミニゲームで登場する色違いのヨッシーもいる。))
---攻撃により相手のスターを落とさせることができるが、ヨッシーから他キャラへの有効な攻撃手段はヒップドロップしか存在しない。
--このモードのみ、マリオ以外のキャラクターも全員ブロックから出る羽を取って羽マリオのように飛ぶ事ができる。
---ルイージとワリオは、マリオと同様に帽子から羽が生える。帽子の無いヨッシーは[[背中から羽が生える>スーパーマリオワールド]]。
--DSダウンロードプレイ専用の為なのか、通信相手が同ソフトを持っていても持っていなくてもVSモードのプレイ内容自体は変わらない。
--なお通信プレイをせずともぼっちプレイ…もとい、一人で練習する事が可能となっている。この手のモードで複数プレイヤーでも一人でもプレイできるのは、後のDSゲームを含めても珍しい。

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**評価点
-原作譲りの箱庭を駆け巡る楽しさは健在。
--キャラクターとステージが増えたことにより、遊びの幅が大きく広がっている。
--一部NPCには、使用キャラ毎に異なる台詞が用意されている事も。
---特に顕著なのが「キャラ救出ステージ」で戦う事になる新規ボス達。マリオに対してのみやたら敵対心を燃やす、ルイージを「髭が立派じゃないから弱いに違いない」と見くびる、ワリオを「自分より顔が怖い、ナマイキだ」と評するなどバラエティに富んでいる。

-新規ステージの追加。
--基本ステージ自体は15種類のまま変わっていないが、上述した通り短いながらも5つのステージと、救出ステージには3体のボスが追加されている。

-難易度の調整もしっかり行われている。
--落下死しやすい面の地形が一部変更され、落下しても足場に着地できるケースが多くなった。コース2「バッタンキングのとりで」が分かりやすいか。
--よじ登ってからのジャンプでショートカットに使用できる木が複数のステージに追加された。
---更に、原作では「バッタンキングのとりで」にしか居なかったフクロウ(木をよじ登ると出現し、足に掴まればコース上空へ運んでくれる)が、他複数の高さのあるステージに追加された。
--マリオの固有アクション「壁キック」の操作難度が低下した。
---原作での壁キックは壁にぶつかる瞬間に反対側へスティック入力+ジャンプボタンという操作が必要だったが、『[[サンシャイン>スーパーマリオサンシャイン]]』以降では壁に吸い付いて滑り降りる時間が追加。この滑り降りの最中ならいつでもコマンド入力で壁キックを出せるようになった。本作ではこの挙動を逆輸入しており、原作より大分壁キックが楽に出せるようになっている。
--各コースの赤ボム兵に話しかける事で、そのコース内にある赤コインの配置場所を確認できるようになった。
--原作では高難度ステージだった水中面についても、念入りに手が加えられている。
---「ちんぼつせんのおたから」「うずしおのたからばこ」では開けるべき宝箱の数が減少。「ちんぼつせん~」の方は1個開けるだけでギミックが作動する為、溺死の危険性が大幅に低下した。「うずしお~」では渦潮から最も遠い宝箱が無くなっている為、溺死の危険性が減少した一方で渦潮の危険性は変わっていない。
---トラウマを量産していた巨大ウツボもデザインが変更され、ある程度は愛嬌を感じやすい姿となった。倒せない上に当たると痛いのは相変わらずだが。
---片方のステージは青コインスイッチの位置がスタート地点の目の前に変更され、更に出現する青コインも増量。効果的な取り方にさえ気づければ青コインの全回収も簡単な為、100枚コインのスターが大分取得しやすくなった。~
…残念ながら、もう片方のコースにおける100枚コインは相変わらずの高難度だが((厳密に言えばコインの枚数は増えてはいるが、水面の敵キャラが落とす物など取得が現実的ではないコインも多い。また青コインの出現位置がジャンプしないと取れない高さに調整され、地味に取り辛くなっている))。
---どうしても水中面が苦手という人は、ルイージを救出してから挑むといいだろう。ヨッシーやマリオと比べて格段に泳ぐスピードが速く、水中での操作が大分楽になる。%%逆にワリオで水中面に挑むのは最早縛りプレイの域。%%

-新規スターのうち、ごく一部ではあるが「シルバースター」「スイッチスター」以外の新しい入手法のものもある。
--「やまのうえの ボムキング」は、最初にヨッシーで挑む事になるという都合上倒し方が変更され、新鮮な感覚で挑戦できるようになった。
---原作通りの倒し方をする戦闘も、後の「ボムキング リベンジ」で遊ぶ事ができるようになっている。
--原作ではそのステージで変身不能であった羽能力を駆使して攻略する「おやまの 5シークレット」、原作ではあっちっちさばくにしか出現しなかったジャンゴが再登場する「かいちょう ジャンゴ」といった物も。
--既存の番外ステージやピーチ城などで手に入る「おしろのかくれスター」も追加されている。

-ミニゲームの追加。
--本編で出現するウサギのミップを捕まえていくとミニゲームが追加されていく。ミニゲームの大半はタッチ操作を使用する物であり、多くのミニゲームがDSの機能であるタッチスクリーンや複数画面を上手く活かされている。
---種類もそこそこ豊富。アクションからパズル、手早く終わるものから長時間プレイできるものなど、ミニゲームの出来栄えも全体的にしっかりしており、腰を据えて遊べる。
---中には(ミニゲームと呼んでいいのかどうか分からないが)花占いといったものも。とはいえその為だけの演出を眺めるのもまた楽しい。
---同じゲーム内容で難易度が違う%%使いまわし%%似たゲームも存在する。アクションが苦手で本編ができないプレイヤーから、記録を極める物好きまで、好きな難易度を選択できるということもとっつきやすさとなっている。
--64版と同様に、この作品もまたDSのローンチタイトルの一つであった為、DS発売当時は斬新だったタッチパネルでの操作に親しんでもらう事が目的であったと思われる。この意図は、タイトル画面時の下画面でマリオとヨッシーの顔の線画をタッチ操作で弄れるという点からも見受けられる。

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**賛否両論点
-一部ステージを攻略可能なキャラが限定されている。
--「ヨッシーで特定のステージに入れない」「マリオ以外のキャラで最終ステージに挑めない((他キャラではたとえ規定枚数以上のパワースターを揃えても無限ループの階段になってしまう。これはクッパが本当のライバルとして認めているのはマリオのみである…という本作独自の設定のため。また、他のクッパステージの扉もマリオでなければ封印が解けない。))」という仕様が存在する。前者はステージに入る方法やヨッシーというキャラの設定、後者はエンディング演出の都合上仕方ない事ではある。
--極一部ではあるが、後述する「おほりのしたのひみつ」等、入場方法の都合で特定のキャラ以外は入れないステージが存在する。
--折角個性的なキャラが使えるのにそれらを使って難関ステージに挑めない点を惜しむ声は少なくないが、自由に選べる結果[[万能型の主人公が空気と化した前例>スーパーマリオUSA]]を考えれば、ある程度は止むを得ないのかもしれない。
//『[[主人公なのに防御技に欠陥がある>マリオテニスGC]]』という前例がある。
//これは自由に選べるが故の弊害というよりも「そもそもそんな欠陥キャラ作るなよ」案件ではないか?

-キャラチェンジが絶妙に面倒。
--ピーチ城内でキャラクターを切り替えるには、一旦特定の場所まで移動しなければならない。
---上述した特定のキャラ以外は入れないステージに挑む際、キャラクター切り替えが可能な場所まで移動し、キャラチェンジした後改めてステージ入り口に向かう…というのは想像以上に手間がかかる。
--変更点の項目で説明した通り、ステージ内での一時的なキャラ切り替えを利用するには別キャラクターの帽子を見つけなければならない。
---この帽子を見つける事自体が入手の為の謎解きとして位置づけられているスターも存在しているが、ダメージを受けると元に戻ってしまい最初からやり直しとなってしまう為、単純に面倒臭い。
--一応ヨッシーならステージ突入時に好きなキャラに変身して挑めるので、若干キャラチェンジの手間が省ける。
---但し一度でもダメージを受ければ問答無用でヨッシーに戻ってしまうし、敵やトラップによってダメージを受けない限りヨッシーに戻れないという欠点はある。加えて、そもそもヨッシーで入れないステージではこの緩和策は使えない。

-追加スターの大半を占める「シルバースター」「スイッチスター」について、どうしても水増し感が拭えない。
--一応各スター毎に、ステージの特性を生かした工夫が無いわけではないが…移植作という都合上、大胆なアレンジをし辛いが故の苦肉の策だったのだろう。
--その中でも「チックタック シルバースター」については、勝手に上から落ちてくるシルバースターを集めてスターを手に入れるだけという何の捻りも無い内容に対しての不評の声が大きい。

-取得方法が原作から変更されたスターがある。
--特定の変身ができるキャラでないと取れなかったり、シルバースター集めやスイッチスターになっていたり…といった具合。
---新規追加されたシルバースターによってスターを取得するミッションの場合、ステージを選択する際に「そのスターのミッション」を選択しなければギミックが出現しない。この為原作における評価点だった自由度が一部損なわれてしまっている。
//スイッチは選ばなくても取れるのを確認
---完全に別の内容に置き換えられてしまったスターもある。具体的には「そらのしままで ぶっとべ」と「チビじまの 5シークレット」。
--原作において、ピーチ城地下を逃げ回る金色のウサギを捕まえれば合計2個手に入れられた「おしろのかくれスター」も、ウサギ捕獲がミニゲーム解禁に関わる様になった為廃止された。本作にもウサギ捕獲が入手に関わってくるかくれスターは存在してはいるが…。
--一応、追加スターや取得方法が変更されたスターを無視してもクリア可能ではある。必要なスターの枚数は80と微増しているが、必須キャラであるマリオとヨッシーのみ、且つ追加スターや取得方法が変更されたスターを全て無視した場合でも、ギリギリではあるが必要分を集める事は可能。

-原作での帽子がパワーフラワーに統一されてしまった為、三種類あった帽子解禁ステージのうち二種類がただの番外ステージに格下げされてしまった。
--それに従い、スイッチ関連のステージ名は「メタルスイッチの たき」が「たきのうらのひみつ」、「おほりのとうめいスイッチ」が「おほりのしたのひみつ」に変更されている。
---ステージへのアクセスに別ステージを経由する必要がある「たきのうらのひみつ」では格下げの弊害がモロに出てしまった。原作ではスイッチを押した後に1個だけ隠されているスターを取得すればそれっきり訪れなくても良いステージであったが、本作ではスイッチが無くなった代わりなのかスターが2個に増えており、コンプリートを目指すのであればステージまでの長い道のりを2回こなす必要がある。ルート自体は原作と同様であり、難度もそこまで進められるプレイヤーならさほど苦に感じない程度だが、単純に手間が掛かって面倒臭い。
---もう一方の「おほりのしたのひみつ」は、何故かワリオでなければ入れないようになってしまった。ミスの危険性が殆ど無い状態で残機を稼げるステージの為、原作ではピーチ城地下エリア到達直後に開放できれば以降は残機に悩まされる心配も無かったのだが、本作ではこの攻略法を事実上封じられてしまった。
--残る一種類「びっくり!ハテナスイッチ」(原作名は「はばたけ!はねスイッチへ」)だが、元々原作では「はねマリオ」((暫くの間三段ジャンプ、または大砲からの射出時に滑空移動が出来るようになる変身。DS版でもマリオの固有アクション「羽能力」として続投している。))に変身し、滑空状態から開始するというステージであった。マリオでステージに入った場合は原作通りに開始できるのだが、他のキャラで入った場合は変身できずそのまま奈落へ落下、コースアウトしてしまう。
---コースアウトしてもミスとはならず、ピーチ城に戻されるだけ。これは原作でも同様であった。ヨッシーやルイージ、ワリオがくるくる回転落下しながら悲鳴と共にコースアウトする様は別の意味で一見の価値あり。
---尚、原作と同じくマリオでないと赤コインスターを獲得できない「にじかける はねマリオ」ではスタート地点にマリオの変身帽子が置かれている為、こちらはどのキャラでも一通りの攻略が可能。「びっくり!ハテナスイッチ」は空中で始まる為仕方がない面もあるが、どうにかならなかったのか。

-抜け道的な攻略ルートを潰すような調整が其処彼処に見られる。
--例えば「テレサのホラーハウス(ほんだなオバケの ナゾ)」および「たかいたかいマウンテン(マウンテン スライダー)」では、テクニック次第で本来のルートを通らずゴール地点のスターを取得可能であったが、本作ではスターが露骨に不自然な壁で塞がれており正攻法以外では取得できなくなった。ご丁寧な事に、ほんだなオバケのナゾの壁はルイージのスケスケ能力でも通り抜け不可能である。((マウンテンスライダーでは網になっている為、取ろうとすれば取れる。))
---たかいたかいマウンテンで100枚コインのスターを狙う場合、最初にマウンテンスライダー内のコインを取得してからゴール後にスターを取らず、コース内の残りのコインを集めるという攻略法があった((100枚目のコインを取得した場所にスターが現れる為、基本一時停止・後戻り不可のスライダー内でコインが100枚に達すると原作・本作に慣れていない初心者にとっては大変な事になってしまう))が、壁の追加によってこのルートが採れなくなるという弊害まで発生してしまった。
---原作でのたかいたかいマウンテンはコイン枚数の都合上どうしてもスライダーのコインを取らないと100枚に達しなかったが、本作では羽能力での滑空で取得可能な空中のコイン等が増えており、スライダーに入らずとも100枚コインを達成可能。むしろ''スライダーに入ると100枚コインのスターを取り逃す危険性が高くなる''という、原作経験者ほど引っかかりやすく、原作未経験者でも引っかかる可能性が十分に存在する極めて悪質な罠と化してしまっている。
--それ以外にも各所に柵が追加され、原作では可能であった壁を登ってのショートカットが困難になった。
---これらの障害物追加によって、原作では道順に迷ってしまったプレイヤーが迷い難くなったという訳でもない。結果的には単純に遊びの幅を減らしただけという声もある。
--こうしたスタッフ側の想定した正攻法を強制するかのような変更への評価は、最終的には原作との差異や正攻法の強制そのものに対してどう感じるか、そして抜け道的な攻略法に対して嫌悪感や忌避感、後で知った際の脱力感を覚えるかどうかにかかってくる。
---原作を知らない人にとっては、大半の変更点においてそもそも原作との違いが分からないのが救いか。あからさまに不自然すぎて、原作未経験でも変更に気づいてしまうような箇所も決して無い訳ではないが…。
//「他プレイヤーに迷惑かけない限り、1人用ゲームをどう楽しもうがソフトを買った各人の自由(≒自己責任)」「知らない攻略法を見つけたら自分でも可能か試してみたい」と考える性質なので、セコいとか馬鹿らしいとかいう書き方にはどうしても違和感を覚えてしまう。一応そういう意見もあるという事で、多少書き直したうえで賛否両論へ移動

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**問題点
-操作媒体が異なるが故の、操作性の悪さ・違和感は問題点としてしばしば挙げられる。
--十字ボタンで3D操作をしなければならず、ダッシュ中に常にYを押す必要があるため、64版に比べると操作性の悪さは否めない。
---DSに付属していたタッチストラップを左手親指につける((ストラップに通されたプラスチックの部品を親指の腹にのせることでタッチ操作する。))ことで、''タッチパネルを使った疑似3Dスティック操作が可能''((タッチした場所を基点として、そこからの角度と距離に応じて架空の3Dスティックが倒れたと仮定する仕様。))だが、かなり独特な操作体形なので慣れるまで時間がかかる。
---このタッチストラップを使った操作が推奨されていたソフトは本作以外にはほとんど存在せず、Lite以降はストラップも本体に付属しなくなった。
---「タッチパネルの一部をアナログスティックとして使う」というアイデア自体は、現在のスマホゲーにおいても操作系としてしばしば採用されているものである。タッチパネルが当時のプレイヤーにとっては斬新なデバイスだった事も踏まえると、任天堂製品にはよくある「時代を先取りしすぎた」という評価が妥当か((例としてはおなじみ『バーチャルボーイ』や『スーパースコープ』『ポケットカメラ』、玩具でもラジコン掃除機『チリトリー』等といったものが存在する))。
--反転がしにくい。
---分かりやすいのがダッシュ中で、方向キーを進行方向と逆に入力したにも関わらず、本来の動作「急停止して方向転換」せずグルリと円を描くように回り込んで転換してしまう。この仕様が原因で、意図せず敵キャラに激突してしまったり、転落死してしまったりといったケースも報告されている。挙動が3Dスティック操作のままになっているからなのか何なのか…。
---これは壁キックにも影響を及ぼしている。壁を蹴れば反対側に跳ぶのが普通だが斜め方向に大きく跳び出してしまう。
--現在は3DSのスライドパッドでプレイすることで、操作の違和感は多少軽減できる。本当に多少ではあるが。

-アクションゲームではよくあることとはいえ、キャラ間の格差も目立つ。
--基本的にルイージが一番使いやすい。作中で散々な言われっぷりをされている((キノピオからは「マリオさんの足を引っ張らないよう頑張って」、ウサギからは「こんな影の薄い人に捕まるなんて」等。他にもルイージの能力のうち、水上移動は前述の通り「水に浮く程存在が軽いため」、スケスケ能力は「影が薄いため」とのこと。お約束の扱いとはいえ酷すぎる…。))のとは裏腹に、泳ぎを含めた機動力・ジャンプ力共に優秀。
---特にバック宙をすればいつでも出せる半ばチートじみた性能の「クルクルジャンプ」や、パワーフラワーさえあればどのステージでも使える「スケスケ能力」によって原作ではまず不可能なショートカットが可能となってしまい、パワースター取得までの道のりが格段に楽になる事もある。
---一応ジャンプ力が高い反面パワーが低かったり、クルクルジャンプはクッパ戦でバック宙により背後を取る事が難しいというデメリットもある。また水上移動だけは全くと言っていい程使い道がない。しかしこれらの欠点が些細なものでしか無い事は、本作プレイヤーは勿論、原作しか触っていないユーザーでも容易に理解可能であろう。
--逆に使いづらいのはワリオ。パワーこそ全キャラ一番で彼にしか壊せないブロックや倒せない敵もあるが、機動力・ジャンプ力共に全キャラ最低。他のキャラでは普通のジャンプで届くような距離でも、彼の場合届かないという場面もしばしば。幅跳びのみ飛距離が全キャラ共通となっている為、幅跳びが必要なステージで詰む可能性は無いが、正直焼け石に水すぎてあまり救いになっていない。水中を泳ぐスピードも非常に遅く、深い場所から息継ぎをするのにも苦労する。
---彼の専用アクション「パワフルスロー」は、クッパ戦で少ない振り回しでかなりの飛距離が稼げる。しかしクッパに挑む直前に長いアスレチックをこなさないといけないので他のキャラと比較しづらい上、わざわざ後戻りしてクリア済みのクッパステージに挑戦しない限りその恩恵に与れる機会はない((ワリオが仲間になるのは2回目のクッパ戦以降であり、最終ステージでもある3回目は前述の通りマリオでしか挑めない。))為、悪く言えば宝の持ち腐れでしかなくなってしまっている。
---他には「木の看板を持ち上げて投げ飛ばす」という能力があり、投げ飛ばした看板を飛び道具として敵を攻撃する事ができる。だがこれも看板を投げ飛ばした際の軌道がヨッシーの卵のような直線的なものではなく放物線状となっており、しかもワリオのパワー故に遠くに飛ばしてしまう為非常に当てづらい。そもそも遠距離攻撃が使えるメリットよりも、貴重な情報源である看板を態々壊すデメリットの方が極めて大きく、存在意義が分からないと評する他無いのが実情である。~
ワリオらしい能力といえばそれまでだが、彼らしさを出す為に利便性そっちのけで無理矢理導入した感が拭えない。
---VSモードでは「普通に攻撃するだけでライバルを気絶させられる」「持ち上げたライバルをジャイアントスイングで投げられる」といった個性的な性能を有しているものの、VSモード自体が積極的にやり込むには底が浅すぎる為か、これらのアクションを知らないまま1人用モードを完全クリアしてしまったプレイヤーも多い。
---ここまで説明してきたように、この作品では次々と敵を倒す火力重視のキャラよりも、フィールドを機敏に移動し仕掛けを解く機動力の高いキャラの方が使いやすい傾向にある。ワリオはこの機動力が決定的に欠けており、更によりにもよってルイージの後、最後に加入する事もあって非常に不遇な扱いとなってしまった。
--残り2名について、まずマリオは(操作媒体の違いを度外視すれば)原作と変わりない軽快な動作が可能。またヨッシーは一部の敵を倒せない・物を持てないというデメリットこそあるものの、踏ん張りジャンプの空中制御能力はルイージのバタバタジャンプよりも高く、足場の不安定なアスレチックコースの攻略にはルイージよりも適している。踏むとクルクルジャンプができる敵を口に含み、狙った箇所まで運搬する等、コース攻略における工夫のし甲斐もある。
---ヨッシーは唯一コース開始時に好きなキャラに変身できるという長所を有しており、またヨッシー以外の他のキャラはヨッシーに変身する手段を持っていない。この為ヨッシーを使ってステージを攻略する場合、ステージ内で帽子を見つける手間こそかかるものの、4キャラ分の性能をフル活用できるというメリットもある。
---要するに、&bold(){ワリオ一人だけが極端に扱い辛い}のである。加入時期がパワフルスローを生かせる程度に早ければ、まだ擁護の余地もあったかもしれないが…。

-VSモードが追加されたのは良いものの、少々ボリューム不足な内容となっている。
--具体的には、対戦ステージはどれだけ遊んでも上述の4種類のみ。「条件を満たして隠しステージを解禁する」等といった隠し要素もない。
ストーリー本編と全く関係ないおまけモードとはいえ、せめてもう1~2種類はステージが欲しかったところである。

-一部のテクニックが削除されてしまった。
--具体的には「滑る斜面での3段飛び」「落下中のキックで落下速度を抑える」「幅跳びからの壁キック」「連続での後ろ宙返り」等。
---確かに使わなくてもクリア可能ではあるが、こうした細かいテクニックも原作におけるやりこみの奥深さに繋がっていた事を考えると、本作での単純なテクニック削除に対して肯定的な評価を送るのは難しい。

-スターを獲得した時の「Here we go!」の掛け声が即座に出るためポーズに合わず不自然になってしまった。

-バッタンキングのとりでの「たいほうで ぶっこわせ!」は切れ目の入った壁に大砲で体当りして壊すのだが、DS版は画質が粗く切れ目がほとんど見えない。
--これについては、むしろ原作において「見えるべきでない切れ目が見えてしまっていた」という可能性も無い訳ではない。

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**総評
個性的なキャラクターが増え、単純に遊びの幅が大きく広がった。ミニゲームなど本編以外の追加要素もあり、ボリュームは間違い無く原作を上回っている。~
しかし良くも悪くも変わった操作感やゲームバランスなど、追加要素としてみるには改変具合が大きく、どうしても違和感を拭えない箇所も散見される。
//また追加されたキャラクターを活かしきっているとは言いがたいゲーム設計、明らかに「遊び」の幅を狭める余計な改変が目立つのも残念なところ。~
//『「遊び」の幅を狭める』のは上の通り一方的な意見ではない上、ミニゲーム等のボリュームを含めれば寧ろ増えていると言えるので削除。

「原作らしさを保ちつつ、スケールアップを施した純粋なリメイク作品」として楽しむには少々厳しいものがあり、特に原作経験済みのプレイヤーは、本作での改変に違和感を覚える可能性が高い為、原作とは別物と割りきる必要も
あるだろう。

只、勘違いしないでほしいのは、DS用にアレンジされたものであるとはいえ、完成度の高さは原作譲りであること。携帯機でかの名作『マリオ64』をプレイ可能という魅力に偽りは無い。単独のアクションゲームとしては十分なやり応えがあるため、気になるなら手に取ってみても損は無いだろう。


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**余談
-パッケージは本来別のイラストになる予定だったが、そちらは海外版のパッケージに採用された。~
(→[[''【NDS発表会】ニンテンドー DS、パッケージやDSカードも公開! - ファミ通.com''>http://www.famitsu.com/game/news/2004/10/07/103,1097134596,32001,0,0.html]])

-原作程ではないが、本作でもタイムアタック等のやりこみが行われている。
--流石に「ケツワープ」等のぶっ飛んだバグは修正されており、更にマリオを救出しなければならない都合上スター0枚クリアは不可能となっている。
--…のだが、その代わりに「水底を歩いて、お堀のドアからピーチ城に侵入」「壁抜けして裏世界からステージ移動判定に触れ、無理矢理先のエリアに進んでしまう」といった別方向にぶっ飛んだバグが発見されてしまった。
---これにより(現時点で)原作ではバグを用いても不可能な「ほのおのうみのクッパ」を完全スルーしてのクリアが理論上可能とされている。

-本作スタート時のムービーで、ヨッシーが最初にいる場所はピーチ城の屋根の上。原作でヨッシーが出現する場所と全く同じである。

//-ワリオには「スーパーキノコが嫌い」という設定があるのだが、そんな彼でも本作のスーパーキノコは問題なく使用できる。
//--彼がスーパーキノコを嫌う理由については『[[ワリオランドアドバンス ヨーキのお宝]]』の[[公式HP>https://www.nintendo.co.jp/n08/awaj/index.html]]を参照されたし。ぶっちゃけ自業自得である。
//どうみても本作の内容とは直接関係していると言い難い情報の為、余談へ移動
//本作以外でもキノコを普通に使っているため、『ワリオランドアドバンス ヨーキのお宝』の余談へ移行。

-原作ではスターを全て集めるか「かくれスーパーカベキック」もビックリの超絶壁キックを駆使するかしないと上れなかったピーチ城の屋根だが、本作では他にも屋根に上る方法が追加された。
--具体的には急な坂を登りそこから飛び移る方法%%と、ポリゴン抜けを活用して地面の裏側から無理矢理大砲に入ってしまう方法%%。
--VSモードでは坂の高さなど地形が微妙に変更されており、更にポリゴン抜けに使えるような''不自然な木が削除されている''為、屋上に上がるのはほぼ不可能。
//…流石にポリゴン抜けを意図的な仕様とするのは無理があるのでは

-バックライトOn/Off機能付き
--半透過型液晶の初代DSでは直射日光の下でプレイするときなどOffが有用であったが、DS lite以降は透過型液晶になりバックライトをOffにすると真っ暗になる使いみちのないオプションになってしまった。
--本作の他には『[[だれでもアソビ大全]]』などに同じ機能があった。

-欧州版のレーティング「PEGI」において、WiiUでのVC版が12歳以上対象に変更された。DS版では3歳以上対象だった為、大幅に引き上げられた形となっている。
--「ギャンブル」で引っかかっている為原因はルイージのミニゲーム、具体的にはスロットやポーカー等ではないかと推察されている。%%そこまで目くじら立てんでも…とは思うが、向こうの御国事情ゆえ致し方なしといった所か。%%
--同様のミニゲームが収録されている『New スーパーマリオブラザーズ』のVC版でも、本作VC版と同様の措置が取られている。

-WiiUのバーチャルコンソールで配信された際、対応ハードが何なのかややこしくて分かり辛いとして、タイトルが一部でネタにされた。

-本作で収録されているミニゲームの一部は『[[New スーパーマリオブラザーズ]]』にも収録されている。

-タッチ画面をジョイスティックに見立てた本作の操作システムは、任天堂が特許を取得している。
--これはスマートフォンアプリにおける定番の操作方法だが、任天堂は敢えて黙認している。
--その後、株式会社コロプラ((東京都にあるオンライン/スマートフォン向けゲームの開発運営をメインとする企業。現在、エイティングやMages.、ピラミッドなどがここの子会社として存続している。))が似たシステムで特許を出願したため、任天堂が警告。コロプラがこれに応じなかった事で、2018年に訴訟問題へと発展した。
---[[数々の>ドンキーコング]][[偉業>テトリス]]を成し遂げた任天堂法務部が重い腰を上げた事でネット上は騒然となり、上記の特許は広く知られるようになった。同時に、任天堂の先見性や特許権との向き合い方に対しても、この件を通して大きく評価されている。