牧場物語 オリーブタウンと希望の大地

【ぼくじょうものがたり おりーぶたうんときぼうのだいち】

ジャンル ほのぼの生活ゲーム
対応機種 Nintendo Switch
メディア ゲームカード
発売元 マーベラス
開発元 スリーリングス
発売日 2021年2月25日
定価 5,980円(税別)
判定 シリーズファンから不評
ポイント 牧場物語シリーズ25周年記念作品
開拓がテーマで、牧場として使える敷地はシリーズ最大
ストーリー、環境など無視出来ない劣化点も多々
ゲーム発売後にシナリオ担当者が交代
牧場物語シリーズ


概要

『牧場物語』シリーズの25周年記念作品であり、シリーズの第32作目。
リメイクを除けば、20周年記念作品である『3つの里』以来5年弱ぶりの完全新作であり、リメイクも含めれば『再会のミネラルタウン』以来1年半ぶりの新作である。
本作では開拓をテーマとしており、森を切り拓いて牧場の敷地を広げていくことになる。
キャラについても立ち絵をなくし、3Dキャラで表現する等旧作とは異なる試みも多く見られる。
ゲーム全体を通して、牧場物語らしさを残しつつも、新要素として導入した要素の多くがファンの望むものと乖離していたといった印象であり、遊びやすい部分もあるが、細々とした不満点も散見される。


特徴

開拓

  • 本作の最大のテーマ。本作の牧場は初期状態では木々や草に覆われている。
    • 木はオノで、石はハンマーで、草はカマでそれぞれ取り除くことが出来る。取り除くことで原木等の素材を入手することができ、開拓の際に入手した素材は牧場の施設等を作るためのクラフトに用いることが出来る。
    • 日数経過によって、木や草は再度生え、石も時折新たに設置される。その都度撤去する手間が生じるものの、素材も再度入手することができるようになる。
    • 開拓の最中発見できる池や、雨が降ると発生する水たまりはバケツを使い汲み取ることができる。
      • 水たまりについては水を汲み取ることで粘土等が入手出来る。大きな水たまりは池は水を抜くことで宝箱が出現し、開けることで博物館で鑑定できるアイテムが手に入る。
      • 通常の水たまりは1回の汲み取りで除去できるのに対し、大きな水たまりや池はバケツの汲み取りでは非常に多くの回数を要求されるため、基本的には吸水ポンプを使って自動的に水を抜いていくことになる。抜ききるためには数日かかるが、特にプレイヤーの操作は必要ない。なお、池の場合は1つの池に複数のポンプを設置でき、その場合、掛かる日数がポンプの数に応じて減る。
  • 資材を集めることで、未開の領域に進むこともできる。全ての領域を合わせた際の牧場敷地はシリーズ最大となっている。
    • 開拓の最中に作物や、花を採取することもできる。一部の作物や花は野生のものを出荷することではじめて種を購入可能になる。
    • 開拓した場所を耕せば畑に出来るし、クラフトに用いるためのメーカーを設置したり、動物を飼うための小屋を設置したりできる。その他、クラフトで作った建造物を置くことも可能。
      • メーカーや小屋をはじめとした設置物は撤去して再設置も出来る。撤去してもアイテムが消滅してしまう、ということはないが、メーカーで加工中のアイテムがあれば加工はキャンセルされ(ただし、素材はそのまま返還される)、どうぶつ小屋であれば中のどうぶつが居場所を失う(ただし、すぐにどうぶつがいなくなるわけではなく、数日以内に新たな小屋に登録すればそのまま移住できる)といったデメリットはある。

クラフト

  • 旧作の物作りに相当するシステム。本作では開拓の際に入手出来た原木等を用いることで自分自身でどこでもクラフトすることができる。
    • もっとも、原木等の素材はごく一部のレシピを除けばそのままクラフトに用いることができず、メーカーを設置して、そこに投入し、加工することでクラフトに用いられる木材等にする必要がある。
    • メーカー1つにつき同時に1つの素材しか加工することができない上、加工を完了するために一定の時間を要する。そのため、大量の素材を短時間で加工しようとするとメーカーは複数個設置しなければならない。
    • 同種のメーカーは最大20個まで設置することができる。
      • また、ゲームを進めることで巨大メーカーを作ることができるようになる。こちらは同種の通常のメーカーと比べ文字通り大きいため占有マス数が増えるが、素材辺りの加工効率が良いメリットを持つ。こちらは同種の巨大メーカーを5個まで設置できるため、通常メーカーと併せて同種のメーカーは25個設置できることになる。
    • メーカーと異なり、クラフトについてはメニュー画面からいつでも行うことが出来る。必要な材料を持っていればいつでも実行でき、時間経過もない。
      • クラフトのレシピはスキルレベルが上がる毎に徐々に増えていく。

博物館

  • 街にある施設の一つであり、上述の鑑定品の鑑定を行うことが出来る他、宝物、魚、動物の写真の寄贈を行うことが出来る。
    • 寄贈を行うと博物館が充実していく。寄贈したものの模型は有料になるが博物館で購入することができ、家に飾ることが出来る。
    • 博物館の配置は自分で選ぶことができるが、一度配置したレイアウトは変更できない

キャラクター

  • 主人公は本シリーズの近作と同じく男女を決めることが出来るが、本作では、どちらの性別であっても外見、声、仕草、服装等は共通で選ぶことが出来る。従って、性別と外見(声や仕草も含む)が異なるキャラも普通に作れる。
    • 名前、性別は変更不可だが、その他の要素はゲームが進めば変更可能。
  • 恋愛候補は男女5人ずつで計10人いる。有料DLCを導入すれば恋愛候補が男女3人ずつ追加されるため、最終的に恋愛候補は16人となる。
    • 旧作同様、恋愛候補となるキャラクターは好感度を高めることで恋仲となることができ、その後プロポーズして結婚という形となるが、本作では、複数の恋愛候補と同時に恋人関係になることができる
      • 逆に、同時に恋人関係になれることが前提であるため、複数名と恋仲になっても咎められることがないばかりか、そもそも恋仲を解消することそのものが不可。
  • 恋愛候補と恋仲になった上で、更に好感度を高めれば最終的に結婚できるのは旧作同様だが、本作では同性のキャラクターとも結婚できる。
    • 正確には結婚ではなく「大親友」であり、ゲーム内でも結婚式ではなく「大親友の議」として区別されているが、システム的な扱いは結婚と違いはない。以下本記事において結婚について言及している箇所は特別な注釈がない限り大親友の議も同様である。
    • 恋仲そのものは人数の制限はないが、当たり前といえば、当たり前だが結婚は1人としかできない。1人と結婚、1人と大親友……といった組み合わせも不可。
    • なお、旧作同様、結婚後に一定条件を満たすことで主人公達の子どもが誕生する。
  • 旧作どおり街の住人とはコミュニケーションをとることが出来る。
    • 街であるオリーブタウンの住人と仲が良くなると街発展のクエストも出現する。これを達成することで最初は寂れているオリーブタウンも徐々に賑やかになっていく。
    • プレゼントをあげることで好感度を上げることができるのは旧作同様だが、本作ではあげると逆に好感度が下がってしまう嫌いなものというのがなくなったため、プレゼントをあげてデメリットを受けるということはない。
      • これに限らず、今作では一度上がった好感度が下がる行動というものがなくなっており、旧作で御法度とされた、水にアイテムを投げ捨ててしまうといったこともできなくなっている。

動物

  • 牧場を開拓する中で、ニワトリや牛を見つけることができ、手懐けることによってニワトリや牛を飼うことができる。
    • 動物を飼うには小屋が必須となる。小屋は最初は、開拓の最中で見つけた小屋を修理することで利用可能になるが、追加で必要なら大工屋に作ってもらうことが出来る。
    • 追加で欲しい場合は、街のどうぶつ屋で購入することもできるが、一部を除き既に手懐けたことがある動物の同種しか買えない。
    • ニワトリからは卵、牛からはミルクといった具合に副産物を得ることができる。副産物の品質は動物を種付けして世代を進めていくことにより徐々に上がっていく。

コロポン

  • 旧作のコロボックルに相当する不思議な生物。
    • 木を切ったり、植物を採取したりするとたまに見つかることもある。
    • 一定条件を満たすとコロポンの村に行けるようになる。
      • コロポンの村ではこれまで見つけたコロポンに仕事を割り振ることでアイテムを自動的に集めてもらうことができ、主人公が別のことをしている間にアイテムなどを稼ぐことができる。
    • その他、集めたコロポンの数に応じて特典を受けられる施設もあり、体力上限を増やしたり、常春など、季節が一定の場所をアンロックしたりすることが出来る。
      • また、スキルレベルが一定量になる等の条件を満たすことでコロポンに特殊な場所へ連れて行ってもらうことができ、素材を効率的に集めることができる恩恵も受けられる。

その他旧作からの変更点

  • 『3つの里』と同様に難易度が選択出来るが、今作では途中で変更できる。やさしいモードの場合、アイテムの買値が下がり、出荷額が上がる、体力の消費量が減るなどのメリットがある。
  • 『再会のミネラルタウン』と同様、動物は餌を与えないことで機嫌が悪くなることはあるが死ぬことはない。病気や寿命もない。
    • ただし、副産物の品質を高めるために愛情度や機嫌だけでなく、世代交代も重要となるため、必然的に動物は定期的に入れ替えていく必要がある。
    • また、寿命で死んでしまうことはないが、動物を収容していた小屋を撤去してしまい、小屋がない状態で一定日数放置しておくと動物がいなくなってしまう。
  • 畑の作物については季節が変わると枯れてしまうのは旧作と同じだが、水をやらなくても成長しないだけで枯れてしまうことはない。
    • なお、複数の季節で生育する作物もあり、この場合、季節が変わっても育つ季節であれば枯れない。
  • 料理を行う際に時間が経過するようになった。
    • 発売当初はどの料理であっても一律30分かかっていたが、2021/5/24アップデート以降は料理によって料理によって所要時間が15~20分に緩和された。
    • 当然、時間が掛かるようになったため、まとめて料理を作ることはできない。
  • 料理は、その料理ごとにカテゴリが設定されており、大まかには以下の特徴がある。
    • サラダやスープのカテゴリに該当するものは回復量そのものは少ないが、体力消費が減ったり、最大体力が増えたりというバフ効果を持つ。
    • メイン料理のカテゴリに該当するものは回復量が多いが、一度食べると満腹状態となり、一定時間デザートカテゴリ以外の料理が食べられないデメリットを持つ。
    • デザートのカテゴリに該当するものは回復量が少ないが、上記のとおり、満腹状態でも食べることができる。
  • アイテムを置きっぱなしにすると翌日には消滅する。なお、置きっぱなしにしても住民の好感度が下がることはない。

問題点

開拓関係

  • 本作は初期状態では木々に覆われてしまった牧場用地を開拓し、徐々に牧場として利用できる敷地を増やしていくというのがコンセプトとなっている。
    • 荒れ果てた牧場用地を開拓することで徐々に敷地を増やしていくというコンセプトそのものは悪くないのだが以下のとおり仕様に問題点が多い。
  • 開拓に際し、草木や石を取り除いていくことになるのだが、日数経過することで再度配置されてしまう。
    • 配置される頻度が少なければいいのだが、結構高頻度で生えてくるため、毎日草刈りなどをしなければならないため、動物を世話したり農作したりする時間が確実に削られてしまう。
      • 雨の日の翌日にはこれに加えて水たまりも配置されるため、更に面倒なことに。
    • 草木などが配置される場所は基本的にランダムであり、牧場の施設を押しのける形で配置されることはないものの、施設の近くの放牧地や畑の周囲、プレイヤーが道として使っている場所だろうとお構いなしであり、放っておくとプレイに支障が出てしまうことも。
      • タイルさえ置けばそのマスに草木などが配置されることはなくなるが、放牧スペースなどのように地面をそのままにしておきたい場合には対処法がない。
      • ちなみに草木などはプレイヤーが施設等を配置できない水の近くなどのマスにも普通に生えてくるため、仮に牧場敷地をタイルや施設で埋め尽くしたとしても草刈りなどの作業から完全に逃れることはできない。
    • 確かに、草や木はクラフトに必要不可欠であり、枯渇してしまって再入手できなくなってしまうのは問題だが、牧場敷地にこれだけの草木が生えてくるのは面倒と評されても仕方ないだろう。
      • なお、条件を満たすことで木や草などが大量に配置されているマップに行けるようになるため、このマップに行けるようになれば、定期的にそこで素材集めすればほとんど素材に困ることはなくなるため、牧場の草木は面倒を強いるためだけの要素に成り果てる。
      • そもそも、資材集め用のマップを用意しているなら最初から行けるようにしておいた上で、もう少し草木が配置されるタイミングを調整しておけば資材枯渇の問題も起きないし、あくまで時々メンテナンスしなければならない程度で収まったのではなかろうか……。
      • 一応、積極的に資材集めをしなくとも牧場を整えているだけで資材を集められるというのはメリットと言えなくもない。……が、結果的に本来の醍醐味である農作や動物の世話などを楽しみにくいとなればデメリットが大きすぎると言わざるを得ないだろう。
  • 牧場の敷地面積がシリーズ最大という言葉に嘘偽りはないのだが、その使い勝手は芳しくない。
    • 牧場敷地は大きく分けると3つのエリアに分かれており、自宅付近を第1エリアとすると、第1エリアの左端から橋を渡って第2エリアへ、第2エリアの奥(ほぼ左端)から第3エリアへ、といった具合に横長の構造になっている。
      • 自宅は第1エリアのほぼ右端(街の入口前)であり、第3エリアへのアクセスは非常に悪い。『3つの里』では同じく3つのエリアがあったが、それぞれが三角構造となっており、アクセスしやすかったことを考えるとかなりの劣化点。
      • そして出荷箱については第1エリアの自宅横にあるのみで追加設置は不可。したがって、第3エリアでアイテムを入手して持ち物がいっぱいになったらわざわざ第1エリアまで持って行かなければならない。せめて、追加設置ができれば良かったのだが……(なお、『3つの里』では追加設置可能)。
    • 敷地面積が広いのは確かだが利用できる地形が綺麗な四角形ではなく、畑を始めとしたオブジェクトを設置できそうで設置できないエリアが意外と多い。
      • 畑は四角形に置きたいといったこだわりがあるプレイヤーにとってはかなりもどかしさを感じさせられる。
    • そして、第2エリアと第3エリアについては敷地のほぼ中央という好位置に大きな池が配置されている。
      • 池は水たまりと異なり消滅させることができない上、他の施設と異なり移動させることもできない。正直、一番使いたい敷地中央に牧場としては何の使い道もないものが配置されている状態であるためストレスが溜まる。
      • はっきり言って池の水は吸水ポンプを使って自動で抜くことがほとんどであるため、なおのこと敷地中央にある必要性がない。
      • なお、池についても一定条件を満たすことで大きな池がある専用マップに移動できるため牧場敷地に置いておく必要がないのでは、という疑問が浮かぶのは草木などと一緒。仮に牧場敷地に設置しなければならないとしても、せめてエリア端で良かっただろう。
    • 敷地が大きく、移動が不便である上、草木などが日々生えてくるバランスなので敷地が広がるにつれ、牧場のメンテナンスそのものも時間が掛かってくる。
      • 最終的には雨が降った翌日ともなれば敷地内の水たまりの除去と草刈りなどを行うだけで文字通り一日作業となってしまうことも珍しくない。
  • 過去作にあったエディットモードがなくなったため、施設等を置く際も時間が経過してしまう。大がかりなタイル配置や施設配置を行おうとするとそれだけで一日が経過してしまうことも。
    • タイルもまとめて設置する機能などはないため、1×1のマスに延々と起き続けることしかできない。もちろん、外すときも同様。
    • 施設を撤去しようとして間違えてタイルを剥がしたり、収納箱にアイテムをしまう際に間違えて収納箱自体を片付けてしまうということも有りうる。
    • 施設やクラフト品の向きも変えられない。

コミュニケーション関係

  • 旧作同様、本作でも住人とのコミュニケーションをとることが出来るが、その内容に問題が多い。
  • 会話パターンが非常に少なく、話しかけても挨拶の一言くらいで会話が終わってしまうことが多い。
    • 『3つの里』では場所、天気、時間、好感度等様々な要素によって会話が変わり、日によっても違った話題を出してくれたため話しかける楽しみがあったが、本作ではそういった変化がほとんどない。
      • 更に言ってしまうなら恋人や結婚関係になったとしても追加される会話パターンはわずかである。
      • 好感度による変化もほとんどないことから、ある程度ゲームが進んでも、余所余所しいような会話をされることも。
  • 過去作と同様にイベント中に選択肢がでてくるが、どれを選んでも否定的な反応されるような選択肢がある。
    • 例えば、「この町を象徴する生き物は」と訊かれた際の回答の選択肢に「ハエ」がある、「大物を釣るにはどうしたらいい」という質問に対する回答に「自ら(質問者)が釣り餌になる」があるなど、主人公のセンスが疑われるようなものが含まれることも。
      • 本シリーズの主人公はいわゆる無口タイプなので性格についての解釈はプレイヤー次第ではあるが、主人公の品性を疑われる選択肢が用意されているというのは気分が良いものではないのは言うまでもないだろう。
    • 他にも、街作りに際してアイテムを要求してくるだけの町長や「主人公に美術品を褒めるだけ」のサクラを依頼する館長など主人公の扱いが悪いイベントも少なくない。
  • 一部イベントは2021/5/24アップデートで差し替えが行われているが、発売当初特に問題視されたイベントが以下の3つである。なお、この3つはいずれも現在は発生しないイベントとなっている。

海に落とした財布を拾ってほしい

  • とある男が財布を海に落としてしまい、通りかかった主人公に財布を拾ってくるよう依頼し、主人公は財布を拾いに行こうとするが、溺れかけてしまい、男が別の女に救助を要請し、主人公はその女に助けられるというのが大まかな流れ。
    • 主人公は助けられた後、女から「その場所は離岸流があり、危険な場所であるにもかかわらず服を着たまま海に入るなんて」と一方的に怒られてしまうが、男は自分が財布を拾ってくるよう依頼したことを一切話さない上、主人公も一切その旨を主張しないため、プレイヤーとしてはモヤモヤが募るだけとなっている。
    • 男は「俺があとで(主人公を)説教しといてやるよ」といって会話を終わらせようとする。いつまでも怒られている主人公を不憫に思ったと受け止められなくもないが、そもそも主人公が怒られている原因は男のせいであるため、主人公が顛末を話すことを未然に防ごうとしたと思われても無理はない。
    • 最終的に、女が主人公の溺れていた場所に財布があったと話し、その段階で男は「この財布は自分のものだ」と主張するが、やはり主人公に財布を取りに行ってもらったことは一切言わない。
      • 女は「なぜ主人公が溺れていた場所に男の財布が?」といった反応こそするが、イベントがここで終わってしまうため、女がいきさつを理解したかどうかは不明。そもそも、「主人公を危険な目に遭わせているにもかかわらず、自己保身にしか走らない(しかも財布の所有権だけはきっちりと主張する)」男に対しヘイトが溜まるだけのイベントとなってしまっている。
    • その上、イベント内では当該場所が危険なのはオリーブタウンの住人にとっては常識のように語られているため、男は''そこが危険であることを承知の上、(自分が危険を冒したくないので)主人公を代わりに行かせた可能性すらある。
      • もちろん、仮に男がそこが危険であると知らない、泳げなかったため主人公に依頼しただけだったとしても、自分の非は一切述べない(挙げ句の果てに「俺が主人公を説教しといてやるよ」と述べている)し、主人公に謝罪や御礼を述べる場面もないため擁護ができないことに違いはない。
    • 更に、男が財布を落とした理由は「バナナの皮を海に投げ捨てようとして代わりに財布を投げてしまった」というとてつもなくしょうもないかつ自業自得である。
      • 本作ではできなくなったが、本シリーズにおいて、川や海にアイテムを投げ捨てる行為は全住民の好感度が大幅に下がってしまう絶対にやってはいけない行為と位置づけられており、そういったことを普通に住民にさせてしまうシナリオそのものにも批判の声が上がった。

三毛猫を繁殖

  • オスの三毛猫が希少であり高値で取引されるため、「猫を繁殖させて増やし、オスの三毛猫を売れば儲かる。猫は勝手に繁殖して増えていくから1000匹から始めれば来年には1万匹にできるだろう」という内容。最終的には「猫が増えると漁で捕ってきた魚を食べられてしまい商売あがったりだ」として、考えを翻してイベントが終了する*1

牛にカレー

  • あるグルメコラムニストの男が朝一で主人公の牧場に押しかけ「牛にカレーを食べさせ続けることでできたカレー味のミルクをカレー味のチーズにしている」という記事として紹介したいといってくるもの。主人公はこれを「でっちあげはよくない」と正論で反対するが、男は逆ギレして、主人公を味覚音痴と罵って立ち去っていくというイベント。
    • 不快すぎる住民の態度、ぞんざいな扱いの主人公、動物軽視、選択肢があるがどれを選んでも結末が変わらない、といった具合に本作のイベントの悪い側面が総動員しており最も胸糞悪いイベントとして名高い。
  • グルメコラムニストという肩書きを持つ男であるにもかかわらず、与太話としても子どもが考えたかのようなあまりにも稚拙な提案をしてくることから「この男は普段からふざけた記事を書いているのではないか?」と邪推してしまうのも無理ない話である。
    • 当たり前すぎて書くのも憚られるが、カレーは牛に食べさせるようなものではないし、仮にカレーを食べたからといってミルクがカレー味になるはずもない。もし、グルメコラムニストがこのような記事を書いたとすれば噴飯物(むしろ炎上物)だろう。
      • このとき、主人公のことを「カレー味チーズを作り続けて30年」と紹介しようとするが、主人公の容姿や他の住人との対比を含めても30年も酪農をしているとはとても思えない。
  • なお、このイベントの際、男は「レストランの料理はパッとしないものばかりだ」と主張するが、どうやらこの主張は当のレストランの店主に言ったようで、店主達がグルメコラムニスト対策のゲテモノ料理を製作するという別の問題イベントに続いていく。
    • 実際のところこの男について「変な奴だとは思っていたが、このイベントのせいで以後完全に嫌いになった」という意見も多い。
  • アップデートで一部のセリフは修正されたが、味覚音痴と罵られることは変わらないため、今でも問題とされがちなイベントであり、はっきり言って完全に削除しても誰も困らない類だと思われるのだが……。

  • 胸糞悪いわけではないものの、要素アンロックのイベントについては当日の状況を無視してイベントが入ることもある。
    • 種や動物が新たに入荷したというイベントが朝にあったと思いきや定休日であったり、エステが解放されたというイベントで無料でやってあげると言われたから行ってみたら定休日であったりすることも。
  • 年間行事のイベントについても、月に2つずつとかなり少ない。
    • イベントの中では旧作にあった「動物祭」や「作物祭」がなくなってしまっており、作物の品質を上げたり、動物を育てたりする意義が薄れてしまった。
    • ミニゲームのあるイベント以外は内容がかなり薄くなっている。
      • 特に年間の最初のイベントである「エッグフェスティバル」がかなり顕著な例であり、卵を集めるという復活祭のような趣のイベントであるが、実際に卵を探す、といったことはなく数箇所で卵を見つけるシーンが入り、それで終了となる。
      • 恋人と参加した場合、会話が多少追加されるがそれでも寂しい。終了時に街の人が「私は何個見つけた」といった発言をしているが全く関わらないのでピンとこない。
      • エッグフェスティバルについてはアップデートで修正され、恋人がいない場合は町に住む子ども2名と一緒に、恋人がいる場合は恋人と一緒に町を回るようになった。
  • 目標の一つである街の発展だが旧作と比べて内容が薄い。
    • 町長から何の脈絡もなくアイテムを納品するよう求められるが、納品した後は気付いたら街が繁栄しているといった具合であり、主人公は単に資材提供を求められているだけで蚊帳の外感が半端ない。
    • 主人公に要求してくるアイテムは3種類あるが、そのうち1つを納品すればよい。3種類のアイテムは入手手段が大きく異なるため、プレイスタイルによってどのアイテムを納品するか選べるのはメリットだが、何故そのアイテムを要求するのかが謎となるものは多い。
      • 一部の発展の際には道や電灯が変わるのだが、この際に渡したアイテムによって種類が変化する、といったことがないのは残念なところ。
      • ちなみに雑貨屋で売っているアイテムを要求されるケースもあるため、自分達で発展のための資材を用意しろと言いたくなる場合も。
  • 本作ではキャラクターの立ち絵がなくなってしまっている上に、キャラクターの表情変化が乏しいため、感情が分かりづらくなっている。
    • 恋愛対象キャラの好感度表示も発売当初はオミットされていた。こちらは2021/5/24のアップデートで復活した。
  • 全体的にコミュニケーション要素は『3つの里』においてはかなり評価されていた点であるのだが、本作ではその真逆を行ってしまっているといえる。

メーカーの仕様

  • 別のアイテムを作るためのメーカーであるが、本作のメーカーの仕様はかなり使いづらいものとなっている。
  • 『3つの里』では1つのメーカーで「同時に10個のアイテムを作ることができる(10種類の加工ができる)」「1種類の加工につき材料を10回分まで投入できる」という特徴があった。
    • しかしながら、本作では「同時に加工できるアイテムは1つ」「材料も1回分しか投入できず、完了したら取り出して再度アイテムを入れなければならない」という前作と比べかなり不便な仕様となった。
      • 後者の仕様については2021年5月24日のアップデートで最大10回分の素材を投入できるようになり、途中で素材を追加投入できるようになったが、それでも同時に複数の加工ができないことは変わりないため、複数の加工を行いたい場合は同一メーカーを複数個設置することが前提となる。
  • 本作では素材が増えた弊害からか、メーカーの種類が非常に多い上、上位アイテムともなると、1つ加工するのに8時間以上という時間を要求されるため、同じ種類のメーカーを複数個設置しなければ1日に1、2個くらいしか加工できないという事態になりがち。
    • ちなみにメーカーは○○メーカーの上位である巨大○○メーカーがある(例:木材メーカーと巨大木材メーカー)ものの、巨大メーカーを除外しても全部で 22種類 ものメーカーが存在する。
    • 『3つの里』では、同じメーカーでもレシピを選ぶことで加工するアイテムを変えることが出来たが、本作では投入するアイテムによって加工アイテムが決まる仕様になっている。
      • 例えば、『3つの里』ではミルクを加工する際には「ミルクメーカー」1つあればヨーグルト、チーズ、バターを選んで加工できたが、本作ではそれぞれ「ヨーグルトメーカー」「チーズメーカー」「バターメーカー」を用意しなければならない。
      • 他にも、「調味料メーカー」と「液体調味料メーカー」や、「作物種メーカー」、「苗メーカー」と「きのこ種メーカー」といった具合にただの水増しとしか思えないような細分化がされたメーカーもある。
    • 上位である巨大○○メーカーは製造に必要な素材が非常に多いものの、生産効率がよくなるため、稀少なアイテムなどの利用に便利だが多くのメーカーでは製造コストに見合ったメリットとは言い難い。
  • 木材やインゴットは必要量が多い上、後半のものになると加工時間が長いため、気長に作るというスタンスでなければメーカーは必然的にたくさん置くことが求められる。
    • 元々は、加工時間が短ければ短いで、何度もアクセスしてその都度、アイテムを入れなければいけないという煩わしさがあったが、この点はアップデートで改善されている。
    • そもそも、メーカーによる加工は本シリーズのメインとなる部分でないことから、原木と木材、鉱石とインゴットと細分化される必要はないという厳しい意見もある。
      • 実際のところ「ヨーグルトメーカー」などと異なり、「牧場」物語というコンセプトにはあまりそぐわないメーカーであるのは事実といえる。
  • アップデートによってマシになったといえ、メーカーを大量に置かなければいけない環境はあまり変わっておらず、牧場敷地にメーカーを大量に設置する光景と作物や家畜の世話をするよりもメーカーをいじる作業が多いことを皮肉って「工場物語」と揶揄する声もある。

アイテムの保管が面倒くさい

  • 本作では原木と木材、のように素材が増えている関係でアイテムが多い上に、バッグや収納箱の使いにくさから保管が面倒になっている。
  • 収納箱や冷蔵庫のアイテムを直接出荷箱に入れたり依頼で納品したりすることは一切出来ないため、アイテムは必然的に持ち歩く必要がある。
    • ロード時間が長い中でアイテムを確認した上で牧場まで戻ってアイテムを持って行く必要があるためストレスが溜まる。
      • 特に依頼を受けられる掲示板は街でも北の方にある市役所の中にあるため余計に手間。
    • 例外は冷蔵庫のアイテムは直接料理に使えるということだけ。
  • 大前提として、本作には『3つの里』のように高容量の収納箱というものが存在しない。
    • 収納箱は牧場のスペースに設置することが出来るもののみであり、1つあたりの容量は24スタック分。
      • 収納箱は複数個置くことが出来、中身を共有しないので置けば置くほどたくさんのアイテムを保管することが出来るわけだが、中身を共有しないため、どこに何を仕舞ったかを意識しておかないと余計な手間が掛かる。
      • ただでさえアイテムが多いゲームなのだから、収納箱の中身は共有にし、収納箱の数に応じて容量を増やす方式にして欲しかったものである。
      • ちなみに、本作においてはサイロ(牧草のみ入れられる)は複数個設置することで容量が増え、なおかつどのサイロからでも出し入れが出来る仕様になっているため、この仕様を収納箱でも導入して欲しかったところ。
    • 食材に限り、自宅の冷蔵庫に保管することも出来る。こちらは自宅の改築により容量が4段階まで増える。なお、冷蔵庫に入れたアイテムは料理の際に直接利用可能。
      • 逆に言うと、冷蔵庫ではなく収納箱に入れた食材は直接料理に使えない。その為の冷蔵庫、と言うことなのだろうが面倒である。
      • ちなみに冷蔵庫についても容量が増えるというよりも、正確には同じ容量の冷蔵庫が増えるという仕様である。そのため、冷蔵庫にアイテムを入れるときに各ページをしっかりとみないと同じアイテムを複数のページに格納してしまうこともある。
  • 博物館で鑑定できるアイテム(~な物体)は同じ種類でもスタックできないのでバッグや収納箱を圧迫する。
    • 鑑定も収納箱のアイテムを直接使用できない仕様のため鑑定のために牧場と博物館を何度も往復するハメになる。
    • 博物館も市役所と同様に街の北の方にあるため距離が遠い上に一個ずつしか鑑定できないので時間がかかる。
  • 主人公はバッグ(インベントリ)とは別に道具のみを収納できる道具袋を持っているが、道具袋に入った道具はまずインベントリに出さないと使えないという謎の仕様になっている。
    • 敢えて役立つ場面をあげるなら道具を使わない場面で道具を道具袋にしまうことでインベントリに空きを作ることが出来るくらいである。そんな仕様ならそもそも道具とインベントリの容量は別にすれば良かったのではなかろうか。

鉱山関連

  • 鉱山はいわゆるランダムダンジョンであり、ハシゴを見つけてどんどん先へ進んでいくシステム。ハシゴは最初から見えている場合もあれば石を壊すことで出現することもある。
    • 難易度は3段階で、初級だと10フロア、中級だと30フロア、上級だと50フロアある。
    • 一度脱出すると次の挑戦は1フロアからなので、踏破を目指すなら1度に進む必要がある。
    • 鉱山では鉱石が取れる他、宝石が見つかることもある。
  • この鉱山であるが、中級以上はとにかく時間が掛かる。上級ともなると踏破に丸1日掛かるレベル。
    • 上級になると普通に50フロア踏破するだけでもかなり難しい。回復アイテム(料理)の用意を前提として落とし穴(ランダムで何フロアか下まで落ちるが、体力が減る)を使った方が良いと言われるほど。
    • 体力もかなり必要になるため料理を食べて回復しながら進みたい所だが、旧作までと違って料理を食べると満腹状態になり、一定時間食事が出来なくなってしまうため、途中で体力が足りなくなることも多い。
    • また、料理を行う際には時間が経過するようになったため、鉱山用の料理を用意する時間も必要になる。
      • コロポンの村で料理をもらうという方法もとれなくはないが、品質が低いため、回復量が低く(≒多数用意する必要がある)、どの料理をもらえるかもランダムなのであまりアテにならない。
  • 中級以上はワルモノというモグラのような敵が出現し、プレイヤーの進行の邪魔をする。
    • ワルモノはモグラのように穴を掘って出現し、出現した際に周囲に衝撃波を放つ。これに当たるとダメージを受けた上ひるんでしまいタメが解除されてしまう。
    • ワルモノは別に撃破せずとも進行上の問題はないが、倒すと鑑定品を落とすこともあり、ここでしか入手出来ないアイテムもある。
    • ワルモノは中級に登場するもの、上級の30フロアまでに登場するもの、上級の31フロア以降に登場するものの3種類がいるが、上級の31フロア以降に登場するものはかなり強い。
    • 動きが速く衝撃波の攻撃範囲も広がっている。そして耐久度は最上位のオリハルコンのハンマーでさえ3回殴らないと倒せないが、動きが速く殴るのも難しい。
      • なお、普通は上級に初めて来た段階ではオリハルコンのハンマーを入手している可能性は低く、金のハンマーの場合は5回殴らないといけない。
    • 衝撃波があるため、基本的には少し離れたところでタメてタメ攻撃でダメージを与えるか、衝撃波が収まってすぐ近づき殴るかのどちらかになるが、動きが速いため1度の出現で1回殴るのがやっと。
      • 対ワルモノに限った話ではないのだが、指定の位置を殴ろうとしても横にずれることが結構ある。そのため、折角近づいて殴ったら空振りしてしまうということも。
    • そんなワルモノが大量に出現するので、かなり鬱陶しい。開始時に石で囲まれていると、タメ攻撃で一気に破壊しようとする→衝撃波でキャンセルという状況に陥ることもある。
  • 上級の鉱山ともなると(採掘レベルを9にするまでは)目的はオリハルコン鉱石であることが多いと思われるが、オリハルコン鉱石は42フロア以降にしか出現しないため、入手しようとするとかなり深いところまで潜らなければならない。
    • その上、出現率もそれ程高くないので運が悪いとオリハルコン鉱石を見つけられないまま最深部に到達してしまうことも。
      • 最深部には必ずオリハルコン鉱石が1つだけあるが、道具を作るための量に足りないため、再度挑戦しなければならない羽目になる。
    • オリハルコンを手に入れるために「起床→メーカー→鉱山→メーカー→料理→就寝」という流れでほぼ1日が終わってしまう日が続く、なんてこともある。

処理落ち、ロード時間が長い

  • 牧場内を移動する際に、処理落ちが発生し、画面がカクつくことが頻繁にある。
    • 建造物が多ければ多いほど処理落ちが発生しやすくなるものと思われる。上述の通りメーカーを大量に設置する必要があるのでなおさらである。
    • イベントで人が多く集まった時も画面がカクつく。
  • ロード時間については牧場とオリーブタウンを移動する際のロード時間が一番分かりやすく、20秒ほどのロード時間が生じることもある。イベントが発生する場合は更に長くなることも。
    • マップ移動の際はさすがにそんなにはかからないもののそれでもやや長いロード時間が発生する。
    • ゲームの仕様上マップや建物内外の移動は何度も行うことになってくるため、徐々に徐々にストレスが溜まる仕様となってしまっている。
  • ロード時間の問題はアップデートの度マシになっており、2021/5/24アップデート後は朝最初に家から牧場に出るときのロード時間は長くなってしまったが、それ以降の移動に伴うロード時間は大幅に短くなった。差し引きでいえば十分プラスといっていいだろう。

その他の問題点

  • 料理のメリットが少ない。
    • 料理をするには15分~20分の時間が掛かる。
      • 料理の時間が掛かるというのは普通のようにも思えるが、過去作では料理は時間経過がなかったため、これだけでも問題点とみなされやすい。
      • 発売当初は一律で30分の時間が掛かっていたので、これでもアップデートでマシになった方。
    • 旧作では料理をすると出荷額が増えることが多かったが、本作では料理すると品質無関係で出荷額が下がってしまうことがほとんどであるため、出荷のために料理をするメリットが皆無。
    • 料理に時間が掛かるようになったためか、一度に複数個の料理を作ることも出来なくなった。
    • 料理は品質によって回復量が大きく異なり、本作の料理の仕様(回復量が多いメイン料理は一度食べると再度食べられるようになるまで時間がかかる)も考えると、鉱山に挑む際等、体力回復を目的とするなら高品質の料理を作るメリットはなくもない。
  • チュートリアルが不親切。
    • 道具の使い方をサラッと流すように説明するだけで詳しく教えてくれない。道具の使い方がわからずに数日間、開拓が出来ずに無駄に過ごしてしまったというプレイヤーも確認されている。
      • 前作のチュートリアルがかなり詳しく、経験者にとっては逆に面倒くさいという評価があったことからシンプルにしたのかもしれないが、結果として徒となってしまった。
  • マップが使いにくい。
    • 住民がどこにいるのかを確認できるが、正しく表示されないこともある。
  • 出荷箱の容量が少ない。
    • 出荷箱の容量は収納箱1つ分(24スタック)であり、増やす方法は一切ないため、多種のアイテムを出荷しようとすると入りきらずに次の日に分けて出荷する必要が出てくる。
    • また、出荷箱そのものも家の近くにある一つのみで増やすことは出来ないため、任意の箇所に設置出来るようにして欲しいという意見も多く聞かれる。
  • 俯瞰視点であるため、木が密集したり、建物の後ろだったりするとキャラがよく見えなくなる。
    • 先述の通り、草木が自然にどんどん生えてくるため、この問題は起きやすい。畑などの前に生えてきたものを放っておくと視界不良を起こしてしまうこともよくある。
    • 果樹園を省スペースで作ろうとしても同じような問題が起きやすい。
    • 建物の裏に石や水たまりがいつの間にか出来ていたという事態も。
  • 釣りをしている時に通行人と接触すると主人公の位置がずれて釣りが解除されてしまう。
    • 特に橋の上で釣りをする時は注意。
  • 一部の要素の解放条件がかなり鬼畜。
    • 牧場開拓の最終目標とでもいうべき水耕プラントがその筆頭であり、まぼろしの木材50個、オリハルコンインゴット50個、吸水機20個、オリーブ結晶10個が要求される。
      • 吸水機やオリーブ結晶はさておき、まぼろしの木材50個とオリハルコンインゴット50個はかなり面倒で時間がかかる。
      • どちらも数日で木材(インゴット)数個分を手に入れるのがやっと。お金に余裕があれば原木やオリハルコン鉱石を買うことも出来るが前者は15,000G、後者は50,000Gであり、加工後単位で考えるならまぼろしの木材1個につき45,000G、オリハルコンインゴットに至っては250,000Gである。お金に余裕がある時の救済措置なのかもしれないが、高すぎるため救済措置として機能しているとは言いがたい。
    • 家の最終増築はこれよりはマシだが、それでもまぼろしの木材20個とオリハルコンインゴット20個が要求されるためやはり大変である。
  • 増築後の家が不便
    • 2段階以上増築を行うと寝るためのベッドが1階から2階になってしまうため、寝るまでに時間がかかるようになってしまう。
      • わずかな差とはいえ、寝る時間が22時を少しでも越えてしまうと翌朝起きる時間が遅くなる仕様があるため、このわずかな差で22時に間に合わず朝起きる時間が遅くなってしまうという事態も起きうる。
    • 家の中のロード時間は外よりはかなりマシとはいえ、マップ移動が1回増えてしまうため確実に行き来の時間が増える。
    • 増築することによるメリットは確かに大きいのだが、ベッドが遠くなるという一点で増築しないというプレイヤーもいる。
    • 家の中では時間の経過をなくしてほしい、という意見も見られる。
  • 特定キャラと結婚しないと登場しないキャラがいる
    • 詳細はネタバレになるので省略するが特定キャラと結婚した場合のみ出現するキャラが居る。
    • 存在こそ当該キャラの友人、恋人イベントでもほのめかされるものの、オリーブタウンに住民として登場するのは特定キャラと結婚した場合のみである。
    • 恋人はいくらでも作れるが、結婚は1人であるため、当該キャラと結婚しなければそもそも住民として登場することに気付かないまま終わってしまう。
    • 隠し結婚キャラについてはシリーズおなじみであるが、特定キャラと結婚しないと登場しないキャラについては前代未聞である。
    • 余談であるが、このキャラは更に一定条件を満たすと街からいなくなってしまうので、永住するというわけではない。
+ アップデートで解消済みであるが、発売当時問題点として指摘されていた点
  • マップ移動には基本的にAボタンを押す必要がある。
    • 家に入る(扉を開ける)場合はまだしも、それ以外のエリア移動や建物から出る際にもAボタンを押さなければならないため不便である。
    • 多くのゲームではAボタンを押さなくて済む上、『3つの里』でも家に入る場合以外にはAボタンを押さなくて良かったので単純に謎の仕様変更といえる。
    • 現在では、エリア移動や建物から出る際のAボタンは不要になった。
  • レストラン等で料理を食べた時の料理のグラフィックが1パターンしかない。
    • デザートを頼もうとスープを頼もうと何故か魚料理が並ぶ。単なる描写ではあるのだが、せめてカテゴリ毎に分けることは出来なかったのだろうか。
    • 現在では頼んだ料理に応じた料理が並ぶようになった。

出来ることが多い割に時間が足りない

  • 牧場のお手入れや、動物の世話などをはじめとして、釣りやコミュニケーション、料理といった具合にできることは多いのだが、できることの割に時間が少ない。
    • 鉱山(上級)で最深部を目指そうとすると丸1日時間がかかることもあるため、動物の世話など他のことはほぼできなくなる。
    • そうでなくとも毎日牧場の仕事をしっかりこなそうとするとそれだけで午後になってしまうため、釣りや料理等まで手が回らないことも多い。
  • 本作では旧作と異なり、動物の世話や牧場のお手入れをしなかったことに対するデメリットが薄い。ただ、作中での説明が基本的にないため、旧作同様の牧場仕事をしなければならないと感じがちであり、それだけしようとすると時間が足りなくなりがち。
    • 例えば、動物は世話をしないと機嫌こそ悪くなるが病気になったり死んだりすることはないし、水やりをサボると作物は生長しないが(季節を跨がなければ)枯れることはない。なので、制作者のスタンスとしては「好きなことをやってくれれば良い」と言うことなのだろう。
      • 問題なのは、シリーズ作品なのに旧作との仕様の違いが一切説明されていない点であろう。この点に気付かずかなり時間が経ってから上記仕様に気付いたプレイヤーも少なからずいるはずである。
  • 就寝時間の仕様が旧作と異なっており、これが時間が足りない原因の一つになっている。
    • 旧作は基本的に0時までに就寝すれば寝坊せずに朝6時に起床できたが本作は22時までに寝ないと起床時間が遅くなってしまう。
    • さらに旧作と違い、深夜2時になると強制的に翌日に進むようになっており、これも時間が足りない原因の一つになっている。
    • なお、やることが比較的多かった『3つの里』では時間の進みが遅くなる料理があり、ある程度慣れたプレイヤーにとっては必需品とさえ言われていた。

賛否両論点

結婚をなかったことにできる

  • 結婚後特定の場所で結婚をなかったことにすることが出来るが、このシステムそのものが賛否両論である。
    • 発売当初は、ネットを中心として「離婚できるようになった」と言われていたシステムだが、正しくは家族関係(結婚関係や、子ども)をなかったことにし、プロポーズ前まで戻すシステムである。あくまで家族関係をなくすだけであるため、プロポーズ前の時間まで戻るというわけではない。
  • 結婚をなかったことに出来るため、新たに別のキャラクターと結婚してその後のイベントを体験することもできるし、単純に独り身だった頃に戻るということもできる。その上、何食わぬ顔で同じキャラクターにもう一度プロポーズするということも可能である。
    • ただ、やはり誰と結婚するかという重大な選択が軽くなってしまったことに拒否感を抱く者も少なからずいる。
  • 大人の事情ということで言ってしまえば、追加DLCで新たな恋愛候補が登場するため、既に結婚した人でも再度DLCで登場するキャラと結婚することができるようになるための措置なのだろうが。

主人公の男女による差がない

  • 同性でも恋人関係や結婚に代わる大親友の儀が出来るようになったこととも関連するが、本作では男女による差が基本的にはない。
    • 外見ももちろんだが、声や顔などあらゆるパーツにおいてどちらかの性別でのみ使えるということもない。例として男であってもスカートを身に着けることが出来る。
    • これはイベントでも同様であり、女であっても普通にツーリングに誘われたり、男であっても女性ばかりのお茶会に普通に参加したりできる。
    • 恋人イベントにおいても同性の場合であっても異性の場合と何等違いがないため、逆に違和感を覚えることも。
  • ストーリーを書き分けて欲しいと言った意見もあるものの、性の扱いについては時代の流れを考えると難しい問題である。実際、男女で変化がないことを評価点と捉える者も少なからずいる。
+ 子どもについて(ネタバレ注意)
  • 本作では同性相手と結婚できることもあってか、子どもについては「コロポンから授けられる」という形で誕生することになる。
    • 同性同士で子どもが生まれるのはおかしいということからの苦肉の策なのだろうが、男女同士であってもこの形なので気になるところ。

評価点

期間限定アイテム等で詰むことがない

  • ストーリー進行をする上で期間限定アイテムを要求されることがないため、ゲーム内で最大1年待たないと進行出来ない、といった事態になることはない。

快適な要素は多い

  • 旧作と比べて快適な要素は多い。
    • 同じ小屋にいる動物を一括で放牧する機能は最初からあり、小屋の外から一括放牧出来る。
      • 放牧した動物は夜になると自動的に戻っていくため、放牧から戻す必要はない。また、雨天など放牧してはいけないタイミングではそもそも放牧出来ないため誤って放牧するということもない。
    • 牛や羊はAボタンを押すだけで必要に応じて搾乳、ブラッシングを行ってくれる。
      • わざわざ道具を持ち替える必要がないため便利。
    • 動物は死なないため、極端な話世話は最低限でも問題ない。
      • 餌を与えず放置すると機嫌が悪くなり副産物がとれなくなるというデメリットがあるが、しばらく世話すれば元に戻るため、それほど大きな問題はない。
    • 自動で水を与えるスプリンクラーがある。
      • 周囲の作物に自動的に水を与えてくれる。下位のスプリンクラーであればスプリンクラーを中心として3×3の周囲8マス、上位であればスプリンクラーを中心として5×5の周囲24マスに毎日水を与えてくれる。
    • 先述の通り、水やりをしなかったとしても生長が遅れるだけであり、枯れてしまうことはない。
      • 一部の作物は複数シーズンに亘って育てられるものもある。
    • 住人へのプレゼントについてもあげて好感度が下がるということがなくなった。
      • たとえそれが牧草であっても好感度は一応上がる。そうでなくともせっかく用意したものが無駄にならないのは良いところである。
    • イベントについても景品はお金と家具として置けるトロフィーのみであるため、不参加、あるいは負けた時のデメリットが少ない。
    • 住民イベントも曜日や天気に左右されずに発生するようになったため回収しやすくなった。

動物を撮ることが出来るようになった

  • ペットにできない動物についても写真を撮ることができる。
    • 動物の写真を撮り博物館に寄贈することで模型を購入することが出来るため、アイテム集めのために行うモチベーションにもなる。
  • シーズンや環境によって登場する動物は変わるため、動物を発見する楽しみもある

総評

25周年記念であり、前作から実に5年弱の完全新作ということで期待された一作であるが、蓋を開けてみると不満点が多い作品となってしまった。
自分の好きなようにプレイしてもゲーム上のデメリットを受けることがほとんどないため、自らのプレイスタイルで遊べるのはメリット。
ただ、肝心の開拓要素や、人間関係については正直なところ粗が目立つ結果となってしまっている。
致命的な問題点というのはあまりないが、様々な面での問題点が積み重なった結果、特に旧作からのファンからは厳しい評価を下されてしまっている。
特に、前作である『3つの里』の評価が高かったことから比較されることが多く、『3つの里』の問題点を改善しつつ『3つの里』の評価点を劣化させた結果、シリーズファンから落胆されているのは皮肉なものである。


余談

  • 本作発売後、たくさんの否定的な意見がメーカーに届いたためか、3月3日にはプロデューサーレターとして本作のプロデューサーである武村大氏が今後の更新についてアナウンスを行った。
    • 以後、ペースこそお世辞にも早いとはいえないが、3月16日、4月6日、5月24日にそれぞれ更新データが配信されており、その都度、プロデューサーレターが公開され今後の更新内容と更新時期を予告している。
      • その更新内容の中には「 ゲーム発売後にシナリオ担当者を交代する 」という前代未聞の抜本的措置も含まれており、もはや新しいゲームを開発するかのようなスタンスとなっている。
    • 7月28日のアップデートをもって大型のアップデートは一区切りついた模様であるが、これにより「ようやく従来作同様に楽しめる出来になった」という声が聞かれる。
      • もっとも、時間がかかったというのも事実であり、「後から改善できたなら発売当初からやってよ…」という厳しい意見もある。
  • 本作の低評価の理由の一つに開発環境の変化が指摘されている。
    • 『牧場物語』シリーズの従来作は主にトーセが開発を行っていたが、本作はトーセではなく 主にキャラゲーやスマホアプリの開発を行うゲーム会社であるスリーリングス が開発を行っている。
      • 比較的開発実績が多いトーセから、開発実績が少ないスリーリングスに開発が変わったことが完成度に影響したと考えられる。
    • また、『3つの里』等これまでのシリーズ主要作でプロデューサーを務めていたはしもとよしふみ氏が本作の発売時点で マーベラスを退社 しており、本作のプロデューサーは シリーズの完全新作初担当 の武村氏になった。この点も本作の完成度(評価)に悪影響を及ぼしたのではないかとされている。
  • 2021年6月22日に開催された発売元のマーベラスの第24回株主総会における株主からの質疑応答にて、本作と同年5月20日発売の『ルーンファクトリー5』を名指しして「不具合が多く出来もよくなくシリーズファンを失望させている」との指摘がなされた*2
    • これに対しマーベラス側は「デバッグ不足で不具合もありファンに心配をかけている」と、発売元自ら両作がシリーズファンから不評であることや問題を抱えていることを認めている。(外部リンク:マーベラスの株主総会公開資料
  • 9月16日にはSteam版がリリースされた。
  • 9月16日には『天穂のサクナヒメ』とコラボしたコラボ衣装が無料で配信された。期間限定で無料ダウンロードが出来る。
  • 10月4日にはSwitch版とSteam版の合計出荷数が100万本を達成したことが報告された。
    • なお、これまでのシリーズ最高販売数は『キミと育つ島』の30万本であった。
最終更新:2024年06月02日 21:53

*1 完全に余談だが、オスの三毛猫は染色体異常によってしか生まれず、発生確率は三毛猫全体の数万から数十万匹に1匹であり、母親が三毛猫だからといって仔猫が三毛猫になるとは限らない(むしろほとんどならない)ため、現実的には何万匹飼ったとしてもビジネスモデルとして全く成立しない。もっとも、雑談レベルの会話なので、ビジネスモデルとしての成否そのものが問題となる話ではないが

*2 ただしこの質問の主旨は「この出来や結果を踏まえて販売部門の対応策や自社開発など開発体制の見直しを考えているか」。