概要
2018年7月7日に考案された「日産・R390」をベースにしたプロトタイプレーシングカーで、ASCIIの『ツクールシリーズ』で作られた作品を題材にしている。
ゲームエンジンは初代の『RPGコンストラクションツール Dante』からかつての主流の『RPGツクール2000』、『2D格闘ツクール』や『シューティングツクール95』、2022年現在で最新の『RPGツクールMV』や『RPGツクールMZ』も全て扱うことになっている。
以前は「Towel Knight Onewing Oshiciya Labyrinth. Version-ACE'2012」という車名で、有名所のツクール作品を頭文字で取ったものとなっていた。 しかし様々な作品を扱うということを理由に、現在の車名に変更されている。
(それぞれ『タオルケットをもう一度』、『KNight-Blade Howling of Kerberos』、『片翼の天使 ~one wing angel~』、『オシチヤ』、『ムーンライトラビリンス』からくるもの)
ベース車両
車両はかつてGT1で参戦していた「R390」ではあるが、エンジンやボディなどは当時のものから大幅に変更されたものとなっている。 特にフレームレベルで改修(修理?)が必要になった関係で、そこから作り直すみたいなことが必要になったんだという。
もともと平面なボディなのでステッカーは貼りやすく、様々な作品やキャラクターも自由に表現しやすい利点があり、この特性を活かした車両として考案したというきっかけもある。
現代のエアロダイナミクスとはレギュレーション的にずれている部分もあるため、その部分のみリファインすることで対処している。
エンジンについては「VRH35L」ではボロボロでメンテナンスも難しいこともあって、2022年にスーパーGTで採用されている「NR4S21」が搭載されることになった。 馬力についてもLMP2やハイパーカーにそっくりなので、チューニング等の調整はBoP以外なされていない。
もちろんワークス参戦を考慮しているので、ハイブリッドシステムとしてフォーミュラ・Eで採用されている「IM03」と同じものを搭載している。 こちらはオーバーパワーすぎるので24時間走行可能な程度にデチューンが施されている。
当時のR390から「LMハイパーカー」へとクラスアップした関係で、かつてのR390よりもかなり機敏に動くため、あの「LM NISMO GT-R」をかんたんに倒せるとのこと。
扱う作品
TKOOL-ACE時代では国内作品を中心にしており、海外作品についてはほんの一部程度にしか扱われていなかった。 また以前は年数での指定も存在していたが、あまりにも制限しすぎということで撤廃されている。
当初は国ごとの言語に備えて『Noel del masoquismo』や『Ангел Кровопролития』などの表記も見られたが、T-Concept-Carsが国籍そのものを問わないルールに変更されてからは表には出ずに地域限定でのロゴとして運用されている。
車両は作品単位で扱う関係で、開発元の同人サークルや企業は「複数カテゴリにまたがるレーシングチーム」となっている。 実際のAFコルセなどのように複数のカテゴリに同時参戦しているチームが居るので、それに沿った形で参戦している。
ゲームそのものがフリー版や有料版、リメイク版などで別れている場合はそれぞれで参戦することも許可されているが、エントリーの都合で大抵は1台になる。 また1作品ではあるが世界観が巨大だったりすると2台にしないと持たないという理由で参戦することも可能となっている。
逆にホラーゲーム等で見られる小規模なものになると主人公の数が当然のように足りなくなるので複数作品でエントリーさせるパターンもある。(後述するワンメイクレースではそうした処置が多い)
前述した複数参戦するチームについてはエントリー枠を減らすなどの処置も行う予定だが、現時点ではそれすらも足りないこともよくあるため非常に悩ませているとのこと。
WEC参戦時のエントラント名は「TKOOL-Racing.121 with XXX」となり、後述するワンメイクレースで使用されたエントラント名が後ろにつけられるようになっている。
二次創作規定の関係上、痛車化や車両そのものが参戦できない(二次創作そのものが禁止されている)作品もあるため、それらについてはモチーフとなる車両も作らずにエントリーもしない扱いとなっている。(表向きにはそういってるだけらしい……?)
また『ドラえもん のび太のBIOHAZARD』などのような「ツクールによる二次創作作品」については2023年2月15日以降は専用のスペックで扱われており、また二次創作に関係したサークルなどのステッカーも貼られるようになっている。
(『青鬼』では『あおおに~じ・あにめぇしょん~』などのような「公式化したもの」は正式に使用されるが、捕まえたり遊んだりする二次創作動画で超有名な「ゴウキブック」についてはステッカーのみが貼られている)
流石に縁だけしかないものについては使われない予定ではあるが、あまりにも有名すぎる場合は『殺戮の天使』の車両に『大乱闘スマッシュブラザーズ』のステッカーを貼ることもある。
原作の雰囲気を著しく崩壊させる公式の作品があるパターンもあるため、差はまさに千差万別と言える。(このあたりはフリーゲーム特有の事情もある)
エンジン表記はその作品のエンジンに合わせており、『月夜に響くノクターン Rebirth』や『Moon Whistle XP』のようにバージョンがアップグレードされた場合は「アップグレードされたバージョン」が優先されるようになっている。
性能的にDante-98とMZが同じ土俵で戦えるとは到底思えないが、あくまでも表記上の話であって実際に搭載されているエンジンとモーターは全車両で共通している。 2021年でサポート終了したエンジンもあるが、表記するエンジンを統一する予定はないとしている。
2022年の『RPG Maker Unite』ではUnityそのものがベースとなる関係で、『ゆめにっき』などのように「RPGツクールから離れた」場合でもUnityを採用している作品等はその表記名義で参戦することが可能となっている。
(完全に別エンジンとなっている場合はなる直前のツクールが表記として採用される)
スペック
TKOOL-MAKER-ACES / LMH
2021年に「LMハイパーカー」が始動したため、そのカテゴリと同じ車両性能が与えられている。 扱う作品についてはこれまでのTKOOL-ACEシリーズと同じだが、参加できる作品については以下の条件がある。
以前まで商業化されていればOKとしていたが、あまりにも広すぎることから3つ以上のカテゴリを制約とした。 カテゴリについては微妙なところもあるが、大抵は「小説・漫画の書籍」、「グッズ」、「アニメ」、「実写映画」等で分けられている。
単なるフリーゲームから同人ゲーム、商業化からアニメ化、ついには実写映画作品まで踏み込んだ『コープスパーティー』シリーズが代表的な作品となる。 それ以外にも『青鬼』、『霧雨が降る森』も参戦している。
当初『Ib』については2022~2024年の期限付きで参戦していたが、グッズだけに限らずコラボカフェなどやたら色々と展開し、とうとう2023年にSwitchで商業化を果たしたので同年以降から正式な参戦という形となっている。
サンプルゲームについてはRPGツクールが認めた作品という理由から、参加することが可能……というより強制されている。(『FATE』等)
基本的にTKOOL-MAKER-ACESの題材作品の大半は「インディーズ出身」であり、端から商業作品として作られているモノは一律でこのクラスで参戦することを強制している。
2018年に登場した『オーバーロード』や『殺戮の天使』についても「端から商業目的で作られている」ことから参戦が強制されている。 最近はRPGアツマール等の作品で「完全なプロの作品」も存在しているため、それについてもここに含まれていることがある。
また「限定製品」として開発された作品などについてもこの枠で参戦することとなっている。
基本的にRPGツクールにCEROは関わっていないものの、基準としてはCEROで扱えるかどうかで判断している。
TKOOL-MAKER-PROS / LMH Non HYBRID
2023年2月15日以降はハイブリッド機構を搭載しないスペックとなっている。 以下の条件で参戦させている。
- 商業作品が存在、もしくは有料ツクールゲーム作品(シェアウェアや同人RPG等)であること
TKOOL-MAKER-ACESと違って商業化して間もない作品をこのクラスで扱うということである。 『獄都事変』のように「商業作品のカテゴリが1つしかない」ものが参戦できるようになっている。
当初は商業作品があった時点で参戦を強制させることも検討していたが、一部の原作者が二次創作の規定を厳しくしちゃったりするパターンもあったため、その案は白紙となっている。
2022年からTKOOL-MAKER-CPKSとの統合で最初から有料のゲーム、Steam等での配信ゲーム(『OMORI』など)も含まれるようになった。 『ゆめにっき』は当初からこの枠で参戦しているが、2021年までエンジン表記は2003のままとなっていた。
可愛そうなぐらい扱われていない『囚人へのペル・エム・フル』や、事実上の続編が商業作品でもある『ばとね!!~ばとるねこみみさん~』などが該当する。
受賞のランクについては問われておらず、何か受賞したらその時点でこのエントリーとなるようにしている。 『タオルケットをもう一度』のように上記作品と重複することもあるので、両方の意味でPROSに参戦させることもある。
基本的にRPGツクールにCEROは関わっていないものの、基準としてはCEROで扱えるかどうかで判断している。
TKOOL-MAKER-FTFS / LMP-E
ガレージ#56等で扱われる「完全電気自動車LMPクラス」のスペック。 2022年以降は電気自動車だけでなく、トヨタなどが頑張っている水素エンジンなどの「新たなエンジン」の開発枠としても用意されているとのこと。
以下の条件の元、エントリーする作品を管理している。
- 商業化もされておらず、コンテストパークにも受賞されず、フリーゲームである作品であること
最も『RPGツクール作品』らしさのあるパッケージであるため、まずフリーゲームであり商業化もされていない作品であることが条件となる。 コンテストパーク受賞や商業化されたら昇格エントリーがなされる。
RPGツクール製ではあるものの、『ニコニコRPG』や『のびハザ』といった二次創作系やクローンゲームについてはこのクラスではなく、TKOOL-MAKER-ORIGIN.2で扱われる。
TKOOL-MAKER-ORIGIN.2 / PS-U
パイクスピーク・ヒルクライムのアンリミテッドディビジョン、なんでもありのスペック。 以下の条件が1つでも触れていればエントリーが強制される。
いわゆる『ニコニコRPG』や『のびハザ』などのような作品をメインにしている。 ただし二次創作といってもその作品内でのオリジナルキャラクターが生み出された場合については、そのキャラクターのみで参加することを許可する。
また二次創作作品でどえらく広がっている『ゆめにっき派生』等については、これらを統括するようなパターンを1つ用意することが条件となる。 個別パターンはそれぞれの創作主に依存するため、場合によっては用意されないパターンも存在するとのこと。
ワンメイクレース「TKOOL-MAKER'Cup」
この車両を使ったワンメイクレースシリーズとして「TKOOL-MAKER'Cup」が考案されている。 目的としては「WEC参戦チームを決めるため」のレースであり、シーズン結果で各クラスから数チームに参戦権を与えるようにしている。
実際は「エントリーリストだけで扱うのは不可能になった」のが理由であり、独自のページを作ってそこで管理した方が楽だと判断したためである。 ワンメイクレースではあるものの、他のシリーズで考案している車両があれば本戦出場時はその車両での参戦を優先している。
(Racing Partyなどの大規模なシリーズが優遇されてしまうことを抑止する目的。 もっと他のフリーゲームも見てほしいという意味合いからそうしている)
エントラント名についてはそのゲームの舞台やキーとなる組織をベースにしているが、それらがない場合は作品の通称名やメディアミックスの名称からつけられるようになっている。
最終更新:2025年08月28日 19:20