ガードキャンセル

「ガードキャンセル」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ガードキャンセル - (2010/05/01 (土) 02:49:18) の編集履歴(バックアップ)



概要

相手の攻撃をガードした際に発生する操作を受け付けない時間「ガード硬直」を、
必殺技等の特殊行動でキャンセル(無効化)すること。「ガーキャン」「GC」とも。

2D格闘ゲームでは「攻める側」が「守る側」よりも優遇されやすく、そのようなゲームバランスを是正する手段として取り入れられた。
初出作品は『シュマイザーロボ』だが、有名どころでは『ヴァンパイア』や『THE KING OF FIGHTERS '94』あたり。
以後、数多くの作品で名前や性質を変えながらも登場し続けている。

強力な連携からの脱出や、上級者の固めから抜け出せない初心者を救済する目的もあったが、
『KOF'95』や『ストリートファイターZERO』のように強力すぎて待ちが主流になってしまったケースもあったり、
弱すぎても強すぎても結局バランスを崩しかねず、その扱いは難しい。

また、短いガード硬直の間にコマンドを入力しなければならなかったり、
格闘ゲーム界全体でガードキャンセルが普及するにつれて「わざと」ガードキャンセルさせて無敵時間のある技などで潰す、
いわゆる「ガーキャン狩り」テクニックの確立など、駆け引きの複雑化に拍車をかけ、
むしろ初心者離れの一因となってしまった感がある。

なおゲームによってはガードしながら攻撃できるキャラクターなんてのも居たりするが、
キャンセルではないので普通ガードキャンセルとは呼ばない。


ガードキャンセル攻撃

ガード硬直中に共通のコマンドを入力し反撃するというシステム。
格闘ゲームにおけるガードキャンセルとしては現在最も一般的なスタイルと言える。
多くはコマンド成立直後に無敵時間がつく上段判定の打撃攻撃で、
またパワーゲージなど何らかのコストを必要とするケースがほとんど
パワーゲージなどを消費しない場合は、コマンド昇竜コマンドなど即座に出せない仕様になっていることが多い。
大抵は硬直が長いため追撃できず、またガードキャンセルではトドメを刺せない仕様であることが多い。

なお、ガードキャンセル攻撃という概念は全キャラクター共通でも、
その性能はキャラクターによって異なることもありうるので
ガードキャンセル攻撃がほぼ死に技になってしまうケースもある
ヒットさせて反撃確定になるDIOホル・ホースのガードキャンセルなどが好例。

代表的なものをいくつか挙げると以下の通り。


ガードキャンセル必殺技

ガード硬直中に特定の必殺技をくりだして反撃するシステム。
「ガードキャンセル攻撃」の一種と言え、特徴として大半がパワーゲージなどのコストを必要としないが、
その代わり特別な性能(無敵時間etc.)が付与されなかったり、特定状況下でしかガードキャンセルできない作品も多い。

特定状況下の一例
  • KOF'94(連続5回以上ガード時)
  • KOF'95(パワーMAX時)
  • リアルバウト餓狼伝説シリーズ(要パワーゲージ半分以上)
ただし、『Queen of Heart'99』や(3Dだが)『燃えろ!ジャスティス学園』などは常時ガードキャンセル可&全必殺技対応である。

また、『MELTY BLOOD』シリーズではガードキャンセル攻撃である「GCシールドバンカー」をキャンセルすることで、
ガードキャンセル攻撃のようにダッシュ・ハイジャンプ・通常技・必殺技などをくりだすテクニックある。
特別に無敵時間が付与されたりはしないが、このテクニックにより擬似的にガードキャンセル必殺技を使用できる。
通称「ガードキャンセルシールドバンカーキャンセル」。略称は「バカキャン」。


ガードキャンセル専用技

ガード硬直中のみ出せる特定の技

ガードキャンセル攻撃と実質的な内容はほぼ変わらないが、
同じ作品間のキャラクター間でガードキャンセル専用技の性能が共通することはまず無く、
キャラによって大きな差があることが特徴。
専用技の具体例を挙げるとおおよそ以下の通り。
  • フォボスの「リフレクトウォール」
  • アナカリスの「真実の教え」
  • ザベルの「デスフレーズ」
  • バレッタの「ジェラシー&フェイク」
  • Q-Beeの「R.M.」
  • ジェダの「スプレジオ」(ヴァンパイアシリーズ)
  • 梅喧の「妖刺陣」「裂羅」「回り込み」「邑煉」「縛」
  • B・ジェニーの「アンニュイ・マドモワゼル」(ジャストディフェンス限定・MOWのみ)
  • 倉田佐祐理の「マジカル☆カッター」(当身技である『コツ掴みました』で受けた技に対してのみ使用可能)
また、中にはガードキャンセル技以外の技としても出せる技があり、
両者で微妙に技を出せる条件や性能やコストが変わる場合がある。

以下技の具体例の一例。
  • チャカアヌビス二刀流ポルナレフカーンの通常技(当身技である「憶えたぞ」で受けた技に対してのみカードキャンセル可能)
  • ハート様の「どこからでもどうぞ」(通常では当身技、ガードキャンセルで出すとオーラゲージ消費)
  • ユダの「俺を利用したのか~!!」」(通常では当身技、ガードキャンセルでも使用可能)


ガードキャンセル緊急回避

ガード硬直を解いて無敵時間の長い移動技を発動するシステム。
ちなみにこの名称は『THE KING OF FIGHTERS』シリーズでのもの。
なども性質的にはこれに近い。
ガードキャンセル攻撃と同じく、多くは何らかのコストを必要とする。
攻撃しない分、コストは低め。


特殊ガードキャンセル

通常のガードと異なる、特殊ガード成立時の硬直をキャンセルして特定の技を出すことが出来るシステム。
特殊ガード成立の条件が通常のガードより難しい分、特殊ガードの硬直をキャンセルできる技の数は多めであることが多い。

以下技の具体例の一例。
また、これらと似た性質の特殊技として、相手の攻撃を受けて成立すると、攻撃を防ぐと共に相手を一定時間完全に硬直させ、
ガードキャンセルは行わないものの、実質的にガード硬直を無い物として扱うことが出来るシステムもある。
以下技の具体例の一例。


喰らい中にも使用可能なガードキャンセル

ガード中だけでなく、攻撃を喰らっている最中にも発動可能な技。
ガード中以外に使用した場合は、言わば「喰らいキャンセル」と言えるかもしれない。

「喰らい抜け」と呼ばれることもあり、長いコンボや連続技でダメージを奪う状況において力を発揮する。
逆に、一撃が重い場合はあまり意味を成さない。

有名どころでは
  • 青サイクバースト(GUILTY GEAR)
  • 怒り爆発(サムライスピリッツ天草降臨~、ただし自キャラ強化システムの副次効果)
  • セービングシフト(KOF XI)
  • アルカナフォース(アルカナハート)
  • サーキットスパーク(MELTY BLOOD)

+ それぞれの原作における発動条件・長所・短所の簡単な解説
  • 青サイクバースト
発動条件 専用ゲージが満タンの時のみ使用可能
長所 専用ゲージ使うのでパワーゲージを消費しない
ニュートラルの状態でも金サイクバーストとして発動可能
発動時に攻撃判定が出る
攻撃判定はダメージ0だが相手を吹き飛ばす
相手に攻撃判定がヒットすると専用ゲージが3分の1回復する
発動時は打撃に対して全身無敵
専用ゲージが満タンの状態で一ラウンド目が始まる
短所 攻撃判定はガード可能
相手が覚醒必殺を使っている時は使用不能。
発動時も投げられ判定が残る
専用ゲージは時間の経過でしか回復しない

  • 怒り爆発
発動条件 基本的にいつでも発動可能だが、1対戦中に一度のみ(1ラウンドに1回ではない)
発動後、ゲージが時間と共に徐々に減っていく
長所 発動時に攻撃判定が出る
攻撃判定はダメージ0だが相手を吹き飛ばしガード不能
発動時は全身無敵
発動後一定時間、攻撃力が大幅に上昇する
発動後一定時間、タイムカウントがストップする
発動後一定時間、武器飛ばし技(超必殺技)が使用可能になる
発動後一定時間、「連ね斬り」と「一閃」が使用可能になる(天、天スピ)
発動時の攻撃判定は相手の「無の境地」の影響を受けない(零、零SP、零スピ)
どんな状態でも持続時間が一定(零、零SP、零スピ)
絶命奥義」の発動条件のひとつ(零SP)
短所 地上・武器持ち状態でしか使えない
発動時点で怒りゲージが消滅する(ラウンドをまたいでも復活することはない)
残り体力が多いときに使っても持続時間が短い(天、天スピ)
「無の境地」と二者択一(零、零SP、零スピ)
その他 背景演出が変化する「極限空間」の発生条件のひとつ

  • セービングシフト
発動条件 スキルゲージを2本(MAX)消費
ガード硬直中に発動すると「GCシフト」となり、スキルゲージ消費は1本
長所 パワーゲージを消費しない
発動時は全身無敵
即座に待機しているメンバーに交代することができる
交代したキャラがダメージ0だがガード不能、相手を吹き飛ばす攻撃を繰り出す
交代攻撃から追撃が狙える
短所 発動時点でスキルゲージが空になるため攻撃に回せない
地上仰け反り時しか発動できない
(リーダー)超必殺技とロック技を喰らっている時は発動不能
生き残っているメンバーが一人のときは使用できない
スキルゲージは時間の経過でしか回復しない

  • アルカナフォース
発動条件 パワーゲージを使用して発動
使用後、ゲージが時間と共に徐々に減っていく
長所 発動はゲージの残量に依存しない
発動後、ゲージが残っている時はアルカナブレイズが使用可能
発動後、ゲージが残っている時はアルカナごとの特殊効果が発動する。
発動時は全身無敵
短所 発動時に攻撃判定は出ず、相手を吹き飛ばすことが出来ない
一ラウンドに一回のみしか発動出来ない

  • サーキットスパーク(Act Cadenza)
発動条件 MAX状態の時のみ、パワーゲージを使用して発動可能
長所 発動時に攻撃判定が出る
攻撃判定はダメージ0だが相手を吹き飛ばし受け身不可でガード不能
発動時は全身無敵
短所 地上でしか使えない
発動時点でゲージは0になる
MAX状態は一定時間で終了し、その後ゲージは200%に戻るため、使用出来る期間が短い

関連項目: 特殊システム一覧