ギャング組織「パッショーネ」のボス。
幾つもの偽名を持つが、本名はディアボロ(Diavolo)。イタリア語で「 悪魔」を指す言葉である。
なお登場当初は表記揺れがあり「ディアヴォロ」とも。
第5部では多くの登場キャラクターの名に料理や食べ物の名称が使われており、
その中でなぜこのキャラだけいきなり「悪魔」なのかと思うかもしれないが、
イタリア料理では刺激的な料理の名称を「○○・ディアボラ」(「○○の悪魔風」と訳す)とすることがあるのでこの名も料理と無関係ではない訳である
( マクドナルドで販売されたアイコンチキン・ディアボロや、『ONE PIECE』の サンジが使う「悪魔風脚(ディアブルジャンブ)」の由来もこれ)。
二重人格者で、ドッピオという名前の気弱な少年の人格が内在しており、
表に出す人格が切り替わる度に 体格や人相まで変化する。
主人格はディアボロであり彼の意志で人格の切り替えが可能。
ドッピオの人格を利用することで普段は自分の正体を隠している。
ディアボロの過去は不明な点が多い。しかも劇中で描かれた部分ですら謎めいている。
とある刑務所にて、そこに服役中で普通に考えれば男性と接触する機会など無い筈の女性がなぜか妊娠していることが判明。
獄中出産に到り、赤ん坊はディアボロと名づけられた。
その後ディアボロはサルディニアという島の教会の神父に引き取られ、島の漁村で育てられるが、
19歳の時に自分の部屋の床下に母親(ディアボロが8歳の頃に出所済みだった)を口を縫いつけ半ば生き埋めの状態で幽閉しているのを神父に発見される。
直後、その村は大火事に見舞われ、ディアボロの関係者の大半が死亡する。それと共に自分も死んだことにし、ディアボロは経歴を全て消し去った
(火災の原因が彼による放火なのか否かは明確にされておらず不明。しかし少なくとも経歴抹消のために利用はした)。
妊娠、出産の真相は最後まで語られず、また神父の下で過ごしていた頃を描いた回でも姓が分かるようなシーンが無くフルネームが判明していない。
その後、エジプトで発掘作業の手伝いをしていた最中にスタンド能力を開花させる『矢』を複数見つけこれを私物化。
手元に1本だけは残し残りを エンヤ婆に売りつけて得た資金で組織を拡大させる。
手元に残した矢は、組織の入団テストに利用することで、有能な部下を増やしていた
(後にこの矢は ジョルノによって、彼が「パッショーネ」に入団する際に破壊されている)。
他人を信頼するという事を全くしない性格で、自分の正体に近づかれることも強く警戒していた。
幹部クラスの部下に対しても声すら聞かせることがなく、少しでも自分を探る者はたとえ部下であろうが容赦せず、
残酷な手段を以って罰を与えるほどに徹底している。
ある時ディアボロは、過去に「ソリッド・ナーゾ」という偽名で関係を持ったドナテラ・ウナという女性との間に
自分の実娘 トリッシュが産まれていた事を知り、 ブチャラティのチームにその護衛と身柄の移送の命令を下す。
その命令を親らしい愛情からかと解釈し奮闘したブチャラティらだったが、
実はディアボロはトリッシュを「自分に繋がる手がかりになりうる存在」「自身の『永遠の絶頂』を脅かす要素」としか見ておらず、
呼び寄せたのは他人を関わらせずに自分の手で確実に始末をつけるためだった。
しかし、この行為が既に組織に反感を持ち始めていたブチャラティの反逆の意思を決定的にしてしまい、始末には失敗。逃亡を許してしまう結果に。
こうなると流石にディアボロも自分だけの手で、ということに固執していられなかったのか、
組織のスタンド使いを次々と差し向けるがいずれも返り討ちとなる。
また 暗殺チームの裏切りまで起きていたこともあって、結局はまた自ら動くことに。
その能力で アバッキオ、ブチャラティ達に協力していた ポルナレフ、そしてナランチャを殺害してのける。
この出来事の中で、これまで「その才能のある者にスタンド能力を発現させる」だけと思われていた「矢」に、
スタンドに更なる能力(劇中で「レクイエム」と命名された)をもたらす力があることが判明。
ディアボロは邪魔者の抹殺を果たすだけでなく「矢」の力をも独占的に得ようとチャンスを伺ったが、
後一歩の所でブチャラティの妨害を受け失敗。ジョルノが先に矢を支配し、「G・E・レクイエム」を発現させてしまう。
一時は逃走を考えるディアボロだったが 帝王としての誇りを失うことを恐れて自ら戦う事を選び、ジョルノの「G・E・レクイエム」に挑むも、
圧倒的なレクイエムの能力の前に何もできずに敗北。
最後はレクイエムの能力によって「
死んだという真実に到達せず、永遠に何らかの方法で死に続ける
」という、
恐怖と苦痛に怯える地獄を永遠に味わう事になった。
「オ、オレは何回死ぬんだ!? 次はど……どこから…… い…いつ「襲って」くるんだ!?
オレは! オレはッ!
オレのそばに近寄るなああ――――――――――――ッ」
威圧的な台詞が多い上に部下や親類をなんとも思ってもいない凶悪なラスボスだが、
その最期やドッピオがディアボロと会話する際に
カエルやアイスクリームを受話器に見立てる
という奇行からネタキャラとしても扱われやすい。
コロネといい嘘の味といいアバ茶といい 根掘り葉掘りといい、第5部はこんな奴ばっかりか。いや第5部に限った話ではないが。
性格や力の強大さ、そして冴えない最期とどことなく 彼と似ている…というよりは彼が似せられているが正解か。
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ドッピオについて |
フルネームはヴィネガー・ドッピオ。「ボス」の第二人格で「パッショーネ」の参謀。
しかし作中ではあまり参謀的な行動は見られず、どちらかというと、
自身の正体を秘密にしておきたいために自由に動けない『ボス』を誰にも気づかれることなく移動させるという役割の方が大きい。
普段は気弱で優柔不断、体格も小柄で華奢な少年であるが、
正体(ディアボロ)に感づかれると激昂し、ディアボロの人格の片鱗を見せる。
ボスの意思で人格を入れ替え、体格や髪の色までほんの数瞬で変化する。
ドッピオ自身は自分のことをボスの忠実な部下と信じている。
第一人格のディアボロとは「 電話」によって交信し、その前兆に電話のベル音を口走る。
交信に使う「電話」はその時周りにある カエルやらアイスクリームやら煙草の吸殻等、 耳に当てられさえすれば何でもいい。
ドッピオ本人は全て本物の電話だと思いこんでいる。
(物語が終盤に近付くにつれておもちゃの電話→コードの切れた受話器→本物の携帯電話と変わっていたところから、彼も真実に向かおうとしていたと思われる)
ドッピオはイタリア語で「二重」のこと(英語で言う ダブル、ドイツ語ではドッペル)。
「ヴィネガー」は
英語で
「酢」のことを指す が恐らく作者の間違い。
(イタリア語なら「アチェート[Aceto]」。このためかイタリア語版では「アチェート・ドッピオ」に変更されている)
余談だが、電話をする時のドッピオの顔や口で行うコール音は非常に独特でファンの間でもよくネタにされる。
どんな顔か興味のある人はニジウラセブン辺りで検索してみよう。責任は持てないが。
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とうおるるるるる |
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ちなみにこの「電話」をしている様子は、当然だが周りにいる人間からは奇妙な言動をしてるようにしか見えない。
なのに「ボス」は必要と思ったら往来のド真ん中だろうが平気で「電話」をかけるので目立ってしょうがない。
実際、ようやくブチャラティとの接触に成功して一般人のふりをして騙そうとしている最中に「電話」をかけられた時は、
さすがのドッピオも絶対服従のボスに対して激昂して口汚く罵っていた。
もうちょっと他に意思疎通の手段はなかったのだろうか。
ボスと同一人物の為、キングクリムゾンを操る事ができるが、本人は「ボス」から借りたものだと思っており、
またその力は「エピタフ」による予知とキング・クリムゾンの「腕」による打撃といった断片しか使えない。
組織の裏切り者となったブチャラティチームを追跡。故郷のサルディニア島でボスへの手掛かりを探っていた リゾットと偶然遭遇し、
苦戦するも勝利を収め、その直後に一般人を装いアバッキオも亡き者にする。
その後は彼らを追ってローマのコロッセオに向かうが、
コロッセオで発動したシルバー・チャリオッツ・レクイエムの能力によりブチャラティの死体に魂が入れ替わり、
彼の肉体の死に巻き込まれる形で死亡した。
死に続ける苦しみを味わうことになった上に圧倒的なやられっぷりがネタにされてしまうディアボロと比べ、
ドッピオの方はまだ真っ当に退場できたと言えるのかもしれない。
これをただの二重人格と言い張るのは果てしなく無理があるような気もするが、
補足説明のような物は特に無いため、そういうものだと割り切れということなのだろう。 *1
『黄金の旋風』ではディアボロと同じく宮本充氏が演じているが、
『オールスターバトル』では別人格という点を考慮してか、石田彰氏が別個に声を当てている。
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