"スミス同盟"の記憶が舞い戻った
スミス同盟とは、本作の主人公達である。スミスの姓を持つ8人の多層人格によって構成されている 殺し屋。
本名がスミスでなくとも同盟に加入すれば、もれなくスミス姓になるようである。
最上位たる人格のハーマン・スミスと、その下に位置する実行部隊「killer7」、
そしてkiller7は幹部のガルシアン・スミスと以下6人の「スミス」という形で構成されている。
普段のハーマン・スミスは身体の不自由な老人に過ぎないが、 他の人格を覚醒させると同時に肉体が変化し、
それぞれの「スミス」達を使役して任務を遂行する。
その変化とは肉体・年齢・性別のみならず所持品までも変化するという驚異的な能力。
ゆえに、「スミス同盟」の力は小国の軍事力にも匹敵すると恐れられる程である。
主だった依頼はクリストファー・ミルズと言う情報屋から引き受ける事が殆どであり、
彼が持ちかけてくる依頼とは大半が国家からのモノ。つまり、スミス同盟は国家に属する 殺し屋と言う扱いである。
killer7の本元であり、年表通りに生まれた歳を換算すれば 200歳を超えている事になる謎の老人。
「神 殺し」の異名を持ち、字幕には”大将”にハーマンとルビが振られている。
介護を必要とする身体のため、車椅子での不自由な生活を強いられており、覚醒していない普段の状態では全身麻痺状態で満足に言葉も発せない。
だが覚醒時には一転、スミス同盟最強の暗 殺者へと変貌する。
多層人格と死者の思念の具視化という奇妙な能力に加え、同盟員も知らない多くの秘密を持っており、劇中では重要な役割を果たす。
自身の介護にサマンサ・シットボーンと、残留思念のイワザル(フルネームはヴェンツェル・ディル・ボリス7世・イワザールスコフ)を従えている。
シアトル出身のドイツ・ポーランド系と言われているが、
書籍によってはワイプポート州ニューサウサンプトン出身のアイルランド系ともされている。年齢は60歳。
黒い山高帽に黒の上下という古風な服装をした老人で、 簡素な鉄製の車椅子に乗っている。
若かりし頃はソフト帽にベージュのスーツという古風なギャングを思わせる身なりである。
得物は車椅子に組み付けられたM92バレット、つまり対戦車ライフル「GLIDER」。
また、本編クリア後の隠し要素である「killer8」では、最強クラスのプレイヤーキャラである「ヤング・ハーマン」を操作可能になり、
この頃の得物は ドラムマガジンタイプのトンプソン、軽機関銃のタイプライター。
ただし他の人格とは違い、血清による強化を行うことが出来ないので中盤以降は他の人格に能力で後れを取ってしまう。
それでもデフォルトで体力が高く装弾数と速射性能に優れている為、十分すぎる程強いのだが。
余談だが『 バイオハザード4』でも隠し要素でトンプソンが使用可能である。
ちなみに彼の声は『特攻野郎Aチーム』のクレイジーモンキーことマードック役のドワイト・シュルツ氏が演じている。
そのことを知って「モンキーなの!?」と愕然とした人もいることだろう。
スミス同盟の第一の人格。ハーマンの忠実な部下として依頼交渉と下位人格6名の統率を任されているkiller7のリーダー格。
「掃除屋」の異名通り、淡々と任務をこなしていく冷静な人物。 殺し屋ではあるが人情を解する心優しい男でもある。
字幕には”業者”と書いてガルシアンのルビが振られている。
依頼の交渉役という立場上、常に物語での起点となる為主人公としての性質が強く、特に物語終盤では重要な役割を担うことになる。
「千里眼の指輪」という道具を持ち、スミス同盟が「笑う顔」 *1の都市迷彩を無効化する力の源泉となっている。
マイアミ・メキシコとの国境付近に生まれたとされる先住民系黒人で、年齢は33歳。
整えられた髪と髭、純白のスーツを着こなす伊達者。
得物は 007等のスパイ物でお馴染みのワルサーPKKのサイレンサー付き小型拳銃「ELECTROLITE」。
常に細長いケースを携帯しており、近接攻撃でのカウンターに使う事もあるが中に何が入っているかは不明。
ゲーム中では死体回収の為に開けているシーンがある。
他の人格が 死亡した際に 死体を回収し、蘇生させるという能力を持つが、
プレイヤーキャラクターとしては攻撃力が低い上に、タッパがあるので他のキャラと違った視点で相手を狙えると言う事以外は、
目立った利点もなく、使い勝手の悪いキャラクターとして設定されている。
ただ、銃のリロード時間はケヴィンを除いた全人格の中では最速という利点もある。
人格の死亡時にペナルティとして使用を半ば強制されるキャラクターという位置付けになっている。
スミス同盟の第三の人格。陰鬱な性格をした女性で、周囲に対して常に敵対的な言動をとる。字幕では”裸足”と書いてカエデとルビが振られる。
オレゴン州ポートランド出身の日系人で、年齢は20歳。
黒髪のショートカットに露出の多いワンピースドレスを着用しドレスには血しぶきの模様があしらわれている。
得物は ターミネーターが使っていた事で有名なロングタイプのハードボイラーに狙撃用の大きなスコープを付けた自動拳銃「CONNECTION」。
作中では大型カートリッジを使い装弾数を底上げしている。
ゲーム中では動作が鈍く、エイミングや弾丸のリロードが致命的に遅いなど操作に難のあるキャラクター。
というか周りの連中のスピードが異常なだけで彼女が普通と言う見方も出来るが…。
スコープを使った遠距離狙撃は、場所によっては敵から発見されずに狙撃可能、弱点をピンポイントで狙える等随所で効果を発揮し、
強化した際のボーナスアビリティでコンと並びクリティカルショットをいち早く覚えるため、使いようによっては強力なキャラとなる。
またも余談だが『 バイオハザード4』では彼女の得物と同型である「キラー7」という銃が登場していたりする
(また「Killer7」のロゴも刻印されている。但しこちらは同型ではあるがオリジナルのガバメントに近い造形であり、
スコープではなく大型のレーザーサイトを備えている為、「ターミネーター」の T-800が元ネタと思われる)。
特殊能力はリストカットで生じる「血のシャワー」。カエデの血液には「結界」を破壊する力があり、
彼女のみ残留思念であるミザルを従えており、彼女の力を使役することによって結界の破壊や血痕の吸収を行う。
声を演じるタラ・ストロング氏は後の『 MARVEL VS. CAPCOM 3』で X-23も演じている。
スミス同盟の第四の人格。他者との交わりを嫌う性格のため、極端に寡黙であり劇中では一言も発しない。
字幕では”眼鏡”と書いて ケヴィンとルビが振られる。
イギリス出身でニューヨーク在住。アルビノの男性で、年齢は30歳。
銀の短髪にサングラスを着用しており、暗闇では目が光るとされている。上半身は裸で、極端な猫背でもある。
そのため他の人格と比べ、メンタリティが明確でないキャラクターであるが、
実は ハードゲイらしく過去に最愛の男性をその手で殺したという設定があるとか。
得物はナイフ及びスローイングナイフ「DEBASER」。スローイングナイフが主装備で、敵接近時のカウンターアタックでのみナイフを使用する。
プレイヤーキャラクター中で、唯一武器のリロードが不必要なキャラクター。攻撃時に照準がブレないというメリットも持つ。
攻撃力は非常に低い為、ダメージによる敵の撃破は困難。
とは言え近距離に「笑う顔」がいたとしてもナイフを連投すれば、
組みつかれる前に次弾を当てる事が出来る程度の連射力は備えている。
これを利用して相手の動きを止めつつ、クリティカルヒットを狙うことができる。
更に全キャラ中唯一クイックターンがアクロバティックなバック転であり、相手の自爆の誘発をしながら緊急回避が可能。
特殊能力は一定時間の「透明化」。透明化中は「笑う顔」に認識されないばかりか、「笑う顔」の体をすり抜けて移動できる。
また対物センサーに反応しないため、センサー式のセキュリティ装置の通過が可能になる。
特殊攻撃は「二刀投げ(ツインスパークリング)」と、レベルアップにより取得する「無限刀投げ(シャインスパークリング)」。
ともにスローイングナイフの乱れ撃ちによる広範囲攻撃であり、
ダンの「魔弾」と同様に必要数の「薄い血」をセットすることで使用できる。
その能力の特性上、スミス同盟の中では最も 殺しに特化した人格と言っても過言ではない。
スミス同盟の第五の人格。かつては窃盗の常習犯であり、家宅侵入に用いる身体能力とピッキングの腕前は一流。
字幕には”盗人”と書いてコヨーテとルビが振られる。
その経歴と技能から「小悪党」と評されているが、 殺しの腕もずば抜けており、他の人格とも肩を並べている。
南アメリカ出身でロサンゼルス在住。プエルトリコ系で、年齢は28歳。
アロハシャツにジーンズというラフな格好と、腕のタトゥーが特徴的。実は ふんどし着用に、喋る字幕は 広島弁と言う設定がある。
得物は ムスカ大佐が使った事でも知られる、 宮崎駿氏が大好きな拳銃のエンフィールドNo.2のバレルを極端な肉厚に改造したリボルバー「FREAK SCENE」。
バレルを頑丈にしたのは恐らく後述の弾丸を使う為の物であろうか。
ゲーム中ではダンとコンの中庸程度の能力のキャラクターであり、プレイヤーキャラクターとしては無個性だがバランスに優れている。
ダンに比べて発砲時の標準のブレが大きいが、リロード時間はガルシアンに次いで早い。
序盤ではダンよりも使いやすい人格ではあるが、ダンが魔銃が手に入れてからは出番はほぼ皆無となってしまう。
特殊能力「デッドリージャンピング」での高所への侵入や、片手一本で扉に掛けられた南京錠の解錠など、
障害物の回避・解除に不可欠なキャラクターである。特殊攻撃は、世界協定で使用が禁止されたとされる「特殊改良マグナム弾」。
他の人格と同じく必要数の「薄い血」をセットして発射する。
スミス同盟の第六の人格。 コミックヒーローに憧れるなどまだ年相応の幼さが残る性格だが、
他のスミス同盟の面々と渡り合うふてぶてしい一面も持ち合わせる。字幕には”餓鬼”と書いて コンと言うルビが振られる。
盲目だが超人的な聴力を持ち、音声情報を視覚化できるため普段の生活や 殺しに支障はない。
作中では目で見えない風の通り道や、壊せそうな物を音で見る事が可能。
華僑移民で年齢は14歳。ルーズなタンクトップとハーフパンツを着た、小柄で痩せた体躯の少年。その小柄さ故に狭い道を通る事も出来る。
目深に巻いたバンダナと、ヘッドホンで目と耳を覆ったスタイルが特徴的である。
得物はグロッグ17に青いカラーリングを施した二丁の自動拳銃「DISARM」。
同盟中唯一の二丁拳銃の使い手であり、ゲーム中では連射性に極めて優れている。
移動速度やリロードの速さも同盟中で随一。だが 体力面は弱く、敵の連続攻撃に晒されれば即 死に至る場合もあるなど、
ピーキーなバランス設定である。特殊能力は「高速移動」で、残像を残すほどの素早い移動が可能となる。
スミス同盟の第七の人格。元プロレスラーで、 覆面レスラーとして活躍していたという異色の経歴を持ち、常に覆面を着用している。
もちろん字幕は”覆面”と書いてマスクドとルビが振られる。
同盟への加入後も、礼儀正しく穏健な性格と ルチャドールの矜持は変わらず、戦いの最中にも 子供達の夢を壊さないファイトスタイルを貫く。
「Children are pure. They know whose strongest.」と言う台詞にもそれが裏打ちされている。
マスクの下はベビーフェイスの美男子だとか。
実はかつて須田氏が在籍した会社・ヒューマンから発売された『スーパーファイヤープロレスリングSPECIAL』の、スミス・モリオの忘れ形見だと言う。
ただ会社が違う事から利権関係でこの事は明文化されておらず、飽くまで設定だけに留まっているが。
メキシコ・アルバカーキ出身で年齢は38歳。レスラーマスクを着用し、マントを付けた白スーツという姿で登場する。
スミス同盟の中で唯一、ゲーム中のパワーアップイベントにより大きく外見が変化するキャラクターでもある。
得物は2丁のグレネードランチャー「DREAM ALL DAY」。バレルとストックがかなり削られている。
プレイヤーキャラクターとしては最大の体力と最強の破壊力を持つが、
動作が鈍く装弾数が実質的に1発(両手のランチャーを同時に撃つため)で、撃つ度にリロードが必要という欠点もある。
ただパワーアップを経る事で、最終的にリロード無しでランチャー連発可能になる。
特殊能力は障害物の破壊。マップ上の特定の障害物をプロレス技やトレーニングの応用で破壊したり亀裂の入った壁をグレネード弾で破壊する。
特殊攻撃は「電撃弾」と「集束弾」。
それぞれのグレネード弾に電撃や空間の歪みを付与する効果を持つため、特定の「笑う顔」に対する唯一の駆除方法となっている。
他の人格と同様、構えたまま必要数の「薄い血」をセットして発射する。
また、パワーアップ後は多量の「薄い血」を使用することで特殊攻撃「ファイナルサーカス」が可能となる。
コスチュームの胸の射出口からミサイルが大量に発射されるという攻撃で、カットイン付きな上に破壊力は絶大である。
プロレスラーだけあってカウンター技がフロント・スープレックスである。
さらに余談だが レオン・S・ケネディが邪教徒相手にかける近接技もフロント・スープレックス(ベリィ・トゥ・ベリィ=belly to belly=腹と腹)である。
マスクドの場合は片足でブリッジして立ち上がるのと、レオンの場合は自分もろとも倒れ込むと言う違いはある。
(Wikipediaより転載、改変)
|