「今から見せてやる、21世紀を導く悪魔の兵器をな!」
『メタルギア』シリーズに登場する
核搭載二足歩行型戦車。
「金属の歯車」の意味を持つ兵器「メタルギア」。
様々な状況・地形から核ミサイルを発射する事ができる二足歩行型の戦車であり、単独での作戦行動も可能。
これにより、全世界の核バランスに大きな影響を与えた。種々の補助武器も装備する事ができる。
開発された時代や機種ごとの運用方針によって、多様な種類が存在する。
「REX」はシャドー・モセス事件(『
メタルギアソリッド』)に登場。
名前の由来は、
第二次世界大戦中に連合国側が日本の戦闘機「強風」に対して与えたコードネーム「Rex」から。
また、その姿が肉食恐竜の
ティラノサウルスレックスを思わせる外見をしている事からも来ているとも思われる。
作中では2005年に、アメリカ陸軍(及びDARPA)国防高等研究計画局))とアームズ・テック社が共同で開発。
アームズ・テック社は科学者ハル・エメリッヒ(通称「オタコン」)(CV:
田中秀幸
)に、
TMD(戦域ミサイル防衛)用の撃墜弾体射出システムのプラットフォームと偽って設計させた。
装備品は撃墜弾射出用
レールガン、FCS(射撃統制システム)制御30mm多銃身機関砲、FEL(自由電子レーザー)砲、対戦車誘導弾。
しかし「撃墜用」とされた
レールガンは、実際には
核弾頭を射出し、高い加速力によって世界のどこへでも弾頭を到達させる核砲弾射出システム用の武装。
原理的には大砲と同じであるため、ロケットを使用せずに核弾頭の大陸間到達が可能で、弾道ミサイル警戒システムでは探知不可能。
核弾頭自体にもレーダー反射断面積(RCS)低減や電波吸収素材(RAM)の使用など各種の撹乱技術が使用されており、
これらの特徴からオタコンは「ステルス核」と形容していた。
更に砲弾には地中貫通式爆弾としての特性も持たされており、核を使われる方からしてみれば、「
悪夢」としか言い様がない代物である。
加えて弾頭を目標へ到達させるのに弾道ミサイルや爆撃機を使用しない為、(詭弁ではあるが)戦略兵器削減条約にも抵触しないとされている。
機体自体の密閉性も高く、堅牢な複合装甲を装備しているため外部からの攻撃を通さないが、
オタコン自身の「人も兵器も弱みが無いと可愛くない」というファッキン・バカテラスな美学から、
情報収集はレーダー等の各種センサーのみに頼るという弱点が意図的に盛り込まれた。
いざと言う時はそれらが集約されたレドームを本体に収納して防御する事も出来るのだが、収納する速度が結構遅い。
そしてレドームを失うと外部の状況が全く把握できなくなるため、搭乗者はコクピットを解放して操縦を行う事を強いられる。
ついでに言うとカタログ性能はアームズ・テック社の誇張があり、実際のレールガンの射撃精度は高くない
(まぁ使うのが核弾頭だし、精度が低くてもそんなに問題無いけど)。
なお1964年のソ連において、核搭載二足歩行戦車の発案者であるグラーニンによって、このREXと姿が酷似する二足歩行戦車の設計図が登場している。
だが、この草案が直接REXの開発に繋がっているかは作中でも定かになっていない。
*1
ただし、技術情報そのものは1964年の「スネークイーター作戦」以降にアメリカへある手段で渡っている。
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作中での扱い(ネタバレ注意) |
作中ではグレイ・フォックスによってレーダードームが破壊されたため、操縦席を開口した状態で戦闘を続行するが、
操縦席の リキッド・スネークと計器を攻撃され、断末魔の叫びを上げて活動を停止した。
その後は、事件の舞台であるシャドー・モセス島の格納庫内に放置。
続編に当たる『MGS4』では再びモセス島を訪れたソリッド・スネークとオタコンの操作する「メタルギアMk.III」により、
輸送機の機内から制御プログラムをエミュレートして再起動、リキッド・オセロットの駆る「メタルギアRAY」と対決する事になる。
実はシリーズ中、プレイヤーが「メタルギア」を操作できるのはこれが初めてだったりする。
白兵戦に陥った時の事を考えたオタコンの独断で、体当たりや胴体関節での噛み付き(この時の動きは正に肉食恐竜)、
至近距離からレーザーやミサイルを乱射するといった格闘用の動作が開発段階で秘密裏にプログラムされており、
RAYほどの跳躍力ではないが多少の高さのジャンプをする事も可能。対メタルギア兵器であるRAYとの決戦にも勝利したが、
整備もされず長年放置されていた物を無理矢理動かしたツケが回り、戦闘終了後に機能停止した
(小説版によると、最後まで動かせたのはオタコンが陰から猛サポートを行ってくれたからであり、
起動の時点で動く度にあちこちのパーツが壊れていったと言う)。
『メタルギアソリッド』でのREX
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『MGS4』でのREX VS RAY
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(以上、wikipediaより転載・改変)
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「やめてくれ おい…現実とは思えん…」 |
どうやら、現実にそのような生物が存在していたようである。
コスタリカ沖に存在すると伝承される怪物の島「イスラ・デル・モンストリオ」。
その地にREXそっくりの鋼鉄の牙王、「ギアレックス」は生息していた。
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MUGENにおけるメタルギアREX
bartlett氏による
3DCGを2Dに落とし込んで製作されたものが公開されている。
非常に大きく、リーチの長い中距離キャラ。『MGS4』の時と同様に格闘も行う。
基本的な動きはほぼ
再現されており、噛み付いてレーザー照射・地面に叩き付けてミサイル乱射などのアクションも原作通り搭載。
射撃で牽制したりバックステップで距離を取りつつ、近付いてきた敵を蹴り飛ばしたり超必殺投げを決めたりするのが主な戦法になる。
防御面では、常時
ハイパーアーマーで投げが効かない。
喰らい判定は本体とレドームで別々に存在している。所謂
レオパルドン形式。
この喰らい判定はそれぞれ性質が異なり、本体は硬いがレドームの方は柔らかめとなっている。
また、ハイパーアーマーの弱点である超多段ヒット技を無効化するシステムを搭載している。
この特性により
ゼットンのファイナルビームや
スーパーメカ翡翠の
花火も耐える。
というか、超多段ヒット無効が発動すると同時に
ゲージMAX&凄まじい攻撃力
補正がかかるため、
花火を撃った途端にREXが
狂キャラと化す。
…だったのだが、最新バージョンでは主に
AIが強化され、引き換えにシステム面では大きく弱体化されているとの事。
出場大会
出演ストーリー
*1
展開からすると「初代メタルギア(TX-55)」の設計図が登場するべき場面であるが、
「初代を知らないMGSからのファンには、REXの方が馴染み深いだろう」と思って敢えてREXに似せたのかも知れない。
或いは「TX-55」や「改D」は、この設計図の記憶を元に「OUTER HEAVEN」が独自開発したのだろうか。
シリーズものの陥りやすいパラドックス…と言いたい所だが、
後付けでTX-55より古い「RAXA」だの「ZEKE」だのが存在する事になったので、突っ込むだけ無駄である。
…と言うか元祖であるMSX版『メタルギア』『メタルギア2』、
小島氏が関わっておらず劣化移植とされているファミコン版『メタルギア』及びアメリカ製の続編『Snake's Revenge』
(アメリカでNSC版(ファミコン版)がヒットした事で『リベンジ』が作られ、それを聞いた小島氏が改めてMSX版『2』を作ったと言う順番になっている)、
そして『MGS』以降はそれぞれパラレル設定と明言されている。
そもそも『MGS』以降の重要事項であるクローンネタが旧作では欠片も存在せず。
初代でのビッグ・ボスにとってスネークは、
「上がアウターヘブンを調査しろと煩いが秘密がばれると不味いな。そうだ「調査はしましたが何も見つかりませんでした」と言う事にしよう。
そう言えば新入りがいたな、奴を使えば旨い具合に失敗してくれるだろう」
と言う扱いである(ソルジャー遺伝子云々な話があるなら、スネークが(表向きの)任務を成功してしまう可能性は少なくないはずである)。
そして作戦を成功してしまった(=アウターヘブンを壊滅させた)スネークに逆ギレして、アウターヘブン首領と言う正体を自ら明かし襲い掛かってくる事に。
最終更新:2023年12月03日 10:51