ブルービートル


"Blue Beetle, at your service!"

(ブルービートル、只今参上!)

+ 日本語吹替声優
  • セオドア・スティーブン・コード
近藤孝行
『バットマン:ブレイブ&ボールド』

  • ハイメ・レイエス
代永翼
『バットマン:ブレイブ&ボールド』
祐仙勇
『ヤング・ジャスティス』
石谷春貴
『ブルービートル』

DCコミックに登場するヒーロー。初出は1939年『Mystery Men Comics#1』。
カブトボーグでもメタルヒーローでもない(後者は「ブルービート」)。
本稿では軽く初代に触れつつ、MUGEN入りしている二代目と三代目を主に解説する。

初代

初代は「ダニエル・"ダン"・ギャレット」。
フォックス・コミックス連載時は超人薬品「ビタミン2-X」を服用した新人警官が悪と戦うといった設定であったが、
版権がチャールトン・コミックスに移行してからは「魔法のスカラベ」を手に入れた考古学者という設定に変更。
チャールトン・コミックスの版権がDCに移行してからは、主にFOXユニバースで活躍している。

現在、最初期のエピソードなどは著作権の消失によりパブリックドメインとなっているため無料で閲覧できる他、
「ゴールデンエイジ・ブルービートル・セレクション」として電子書籍で日本語翻訳版が出版されており、
その活躍を手軽に楽しむ事ができる。

二代目

二代目の本名はセオドア・スティーブン・コード通称テッド・コード。初出は1966年の『Captain Atom #83』。
初代ブルービートルである考古学者ダンの生徒だったのだが、
ある日、テッドの叔父であるジャーヴィスがアンドロイドの軍隊で世界征服を企んでいる事が発覚。
ダンはブルービートルとしてジャーヴィスと戦うも戦死してしまう。
テッドはブルービートルを襲名する事を決意するも、ダンに超能力を与えていた「スカラベ」は引き継ぐ事が出来なかった。
そこで彼は様々な発明品で身を固め、ダンの遺志を継いで正義のために戦いはじめるのだった。

ヒーローとしての特殊能力は無いが、192というIQを持ち、化学・物理等数多くの学問に精通している。
デスペロ曰く、マーシャン・マンハンターに次ぐ知性らしい。
また、オリンピックのアスリートに相当する身体能力を持ち、特に空手と合気道を得意とする。ディック・グレイソン曰く、両利きとの事。
自身の武器は閃光弾を放つ拳銃とエアブラストのみだが、主な装備は昆虫型の飛行機「バグ」(左画像上部)を所有しており、
ケーブルを垂らして乗降するこの「バグ」は太陽光で動き、時速965km以上で飛行出来る他、磁力波ビームや電撃発生装置を装備している。

とはいえ特殊能力を持たず科学装備で戦う天才ヒーローとしてはバットマンが既に偉大な先達として存在しているため、
チャールトン・コミックスの版権がDCコミックスに移行してからは、二線級の三枚目ヒーローとして扱われる事が多い。
これは元の制作を担当したのがスティーブ・ディッコで、彼の生み出したヒーローの影響も受けているからと言われている。

25世紀から来たヒーロー、ブースターゴールドとは親友の間柄。
元ジャスティス・リーグのマネージャーだったマックスウェル・ロードが設立した最も親しみやすいヒーローチーム「スーパーバディーズ」に所属したり、
スーパーバディーズが解散しても二人でお互いにバカをやりながら楽しくヒーロー活動をしていた。
しかしある時テッドが経営している企業が奇妙な買収を受けて乗っ取られた事で、たまたま秘密結社によるヒーロー殲滅の陰謀に気が付くも、
バットマンから「んなわけねーだろ寝言は寝て言え」と門前払いを喰らい、
親友ブースターゴールドに相談した所、彼に大口スポンサー契約が決まった事を知り、巻き込まないよう独自に調査を開始。
そして最終的に、スーパーマンの戦いの余波で母を亡くした友人のマックスウェルが黒幕であるという真相に辿り着く。
ブルービートルはマックスウェルの説得を試みるも彼によって射殺され、あえなく命を落とし、
これが世界を揺るがす大事件「インフィニット・クライシス」の幕開けとなった。

テッドの死は、彼を助ける事ができなかったブースターゴールド、そして結果的に彼を見殺しにしたバットマンに多大な衝撃を与え、
ブースターゴールドとバットマンの関係の改善、そしてブースターゴールドを真のヒーローへと成長させる事になる。

+ ブースターゴールドとブルービートルの選択
スポンサー契約を蹴ってまでブルービートルの窮地に駆け付けるも、敵の攻撃で重傷を負って戦線離脱したブースターゴールド。
その後、世界の危機の裏側で全並行世界を救うために活躍したのだが、誰にも知られない戦いであったため、
「宇宙全体が危機に陥っている時、戦わずに逃げ隠れしていた臆病者」というレッテルを貼られてしまう。
バットマンの口利きによりジャスティス・リーグ復帰のチャンスを掴んだものの、
時空の守護者リップ・ハンターから「誰にも知られない、全時空と全歴史を守る戦い」に勧誘された事で、
ブースターゴールドは「親友テッド・コードを助ける」という報酬と引き替えに、リーグ復帰のチャンスを捨てて戦いに挑む。

DC世界の歴史の分岐点となる数々の事件に介入し、奮闘し続け、ついにテッドを生還させたブースターゴールドだったが、
やがて「テッド・コードが生還した以上、マックスウェルによる陰謀が成功して世界が滅亡する」という事実に辿り着く。
そしてその事を知ったテッド・コードは、ブースターゴールドとの対話の末に、世界を救うため自らが死んだ世界線を選ぶ事を決断。
ブルービートルの犠牲により「インフィニット・クライシス」の歴史はヒーロー達の勝利で確定したのだった。

その後、相変わらずの三枚目ヒーローと時空の守護者を兼任するブースターゴールドの元を訪れたバットマンは、
「君の目的が何かは知らないが、そのために必要なら周囲にはバカな道化だと思わせておけ」
「それでも誰かに何かを話したくなったらいつでも言ってくれ。……テッド・コードのようにはいかないだろうが」
とブースターゴールドに告げる。

結果的に阻止失敗に終わったものの家族襲われた際にブースターゴールドが助けに飛び込んでくれた事で、
バットマン=ブルース・ウェインだけは、ブースターゴールドが、幼い頃の彼が求めていたヒーローである事を知ったのだ。
以来ブースターゴールドとバットマンは和解し、バットマンはブースターゴールドの大ファンになったのである。

三代目

三代目の本名はハイメ・レイエス(発音違いでジェイミー・レイズとも)。初出は2006年の『Infinite Crisis #3』。
テキサス州在住でラテン系アメリカ人の家族思いな高校生でヒーローオタク。
ある日「魔法のスカラベ」を何も知らずに拾った結果、スカラベが自身の脊髄と融合してしまう。
親友テッドが死亡した際に彼の持つスカラベが消失、その行方を探っていたブースターゴールドに見出されたハイメは、
新たなるブルービートルとしての強大な力を手に入れた事で、十代の少年にはあまりにも重い責任を背負い、ヒーロー達との戦いに飛び込む。
その一方、かつてブルービートルであった先達の情報を頼りに、自身に宿ったスカラベの正体に迫っていく事になる。
またティーン・タイタンズの一員でもあり、第2の家族と呼べる存在になっている。

ハイメ本人には何らパワーはないが、一体化したスカラベから展開されたパワードスーツを纏って戦う。
推進装置で飛行する他、数多くの武器や防御機構を備えている。
アニメ『バットマン:ブレイブ&ボールド』では1話からバットマンと共闘しており、出番は多い。
『ブレイブ&ボールド』版
人気は高く、ゲーム情報サイトIGNが開催した「Top 100 Cmoic Book heroes」では、
ブレイドブラック・ウィドウを抑え、61位となった他、
2023年には単独で映画化もされている。

+ スカラベについて
エジプト遺跡から発掘された甲虫型の人工物。
当初は魔法によって作られた道具と思われていたが、実際は宇宙を脅かす侵略者・リーチが開発した兵器だった。
数千年前にガーディアンズ・オブ・ザ・ユニバースに敗れて沈黙しているが、発展途上の惑星に善人を装って接触し、
その星で最も強い者にスカラベを授け、搭載された人工知能で徐々に装着者を洗脳して水面下で戦力を増やしている。
2011年に行われたリランチ「New 52」以降はリーチが大胆な行動に移し、スカラベの装着者が即座に洗脳されるようになった。
そして更なるリランチ「Rebirth」後はDr.フェイト曰く「科学ではなく魔法」との事で、また正体が分からなくなってしまった。

幸い、ブルービートルのスカラベは損傷していたため、宿主であるハイメや初代のダンを洗脳せずに共生している。

ちなみに、初代及び二代目は『ウォッチメン』に登場する初代ナイトオウルとナイトオウル二世のそれぞれモデルの一人でもある。


MUGENにおけるブルービートル

いずれも海外サイト「The Mugen Multiverse」で代理公開されている。

+ Anarky氏 & Pseudoingles氏 & cormano氏製作 テッド・コード
  • Anarky氏&Pseudoingles氏 & cormano氏製作 テッド・コード
     
Buyog氏による「DC vs MARVEL」テンプレートを使用して作られた二代目ブルービートル。
ドットのベースはスパイダーマンと思われる。
なお、現在入手可能なものはcormano氏がカラーパレットの調整とバグ修正を施したバージョンである。

操作方法は『MVC』風の6ボタン方式。
ただしチェーンコンボが繋がらず、エリアルレイヴも空中強攻撃でダウンを奪えないので実質不可能となっている点には注意。
スクーターで轢き逃げする「Motocicle run」や閃光弾で相手を気絶させる「lightgun」、爆弾を設置する「bug bomb」といった様々な装備を駆使して戦う他、
超必殺技ではバグや相棒のブースターゴールド、三代目ブルービートルを呼び寄せる。
これらの技の中でも「lightgun」が凶悪で、気絶した相手を更に気絶させられる上に、ほぼ全画面をカバーするという鬼畜仕様。
加えてガードされた場合でも削りダメージが大きい上に、ガード硬直も妙に長いというおまけ付き。
ヒット時にダメージを与えられないのでこれ一つでハメ殺すという事は出来ないが、それでも相当なぶっ壊れ技である。
更に上記のブースターゴールドを呼ぶ超必でも援護射撃でこの技を使うので、当然そのまま気絶ループが可能。
なお、空中の相手に「lightgun」を当てるとそのまま浮いてしまう不具合がある。

AIはデフォルトで搭載済み。
流石に「lightgun」の気絶ループは使ってこないようで、強さは程度。
参考動画(旧バージョン)

+ Blagoy氏 & Pilgrim氏 & Chimoru氏 & Colosse氏製作 ハイメ・レイエス
  • Blagoy氏 & Pilgrim氏 & Chimoru氏 & Colosse氏製作 ハイメ・レイエス
MUGEN1.0以降専用。
こちらも『MVC』風の仕様となっており、ボイスは『ヤング・ジャスティス』の物を使っている。
AIがデフォルトで搭載されている他、Colosse氏によるAIが同梱されている。

Mammalman氏によるAI+改変パッチも公開されている。
「Scarab Shield」や「Blue Bomber」の射程が伸びる他、「Charging Uppercut」の始動に無敵が追加される等、アッパー気味の調整が施される。
紹介動画(リンクは古い物なので注意)
Mammalman氏パッチ。
お相手はMarvelvsdcu氏&fron氏のビーストボーイ

出場大会



最終更新:2024年11月05日 22:55