ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー

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ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー - (2022/12/04 (日) 05:28:57) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/08/23(月) 00:53:46
更新日:2024/02/07 Wed 11:24:25
所要時間:約 7 分で読めます




2009年9月12日に発売されたニンテンドーDS(以下DS)用のゲームソフト。


■概要


ポケットモンスターダイヤモンド・パール・プラチナ』の次に発売されたDS世代のポケモン三作目。
あの『ポケットモンスター』シリーズの中でも屈指の人気を誇る、
ゲームボーイカラー(以下GB)用ソフト『ポケットモンスター 金・銀・クリスタル』を、ハードをDSに移してリメイクした待望の作品。
発売前からリメイクを望む声が大きかった作品だけあり、発売が正式にアナウンスされた時は多くのトレーナーが歓喜したとか。

タイトルからも分かる通りハートゴールドが金、ソウルシルバーが銀に相当する。
アニポケのOPからゴールデンサンとシルバームーンを期待していた人も多かったらしいが。サンとムーンは後に本当に出るけどな!

パッケージのポケモンはリメイク前同様ハートゴールドがホウオウ、ソウルシルバーがルギア
例によってイラストは最新の物に変更されている。


■システム


GBからDSに移植された事に伴って、基本のシステムは全てダイヤモンド・パール・プラチナに準拠した物となった。
グラフィックは3Dの技術を取り入れ大幅に進化、当事は無かったポケモンごとの特性の追加、技ごとの物理特殊の分化。
努力値の仕様やわざマシンもダイパの物となる等システム周りは大幅に変更されている。

DPtと比べてタッチペンを使う場所が増えているのも特徴(メニュー画面等)。
前作でのポケッチアプリに相当するものの一部はポケギア内に収録されている。
当然時計機能も実装されているが、この前の世代からバックアップメモリ不揮発化、この世代以降時計機能は本体が担うようになったので、
電池切れによるバックアップメモリ揮発(データが消えること)の心配も無くなった。

当然ニンテンドーWi-Fiコネクションにも対応している…が、サービスは既に終わってしまっている。


■内容


ストーリーはリメイク前とほぼ同じでジョウト地方が舞台。
だが、前まではスルーしても問題無かったパッケージのポケモン(ハートゴールドではホウオウ、ソウルシルバーではルギア)と
必ず戦わなければないように変更された。
また、それに関わる重要な人物である「まいこはん」と旅の途中何度も出会うイベントが追加されている。

選ばなかった性別の主人公が幼なじみキャラとして登場する(ただし対戦も出来ず空気。リメイク前はいなかったものなので仕方ない)。
他にも「ヤドンのいど」や「いかりのみずうみ」等の事件で出てきたロケット団幹部4人に名前と個性が追加された。

また、従来のトレーナーのデザインと台詞も一部変更されている。
特に女主人公(見方によっては男主人公とライバルも)がまさかの別人化
ジムリーダーマツバヤナギナツメがもはや別人と言える程デザイン変更されており、特に女主人公やナツメについては賛否両論。


金銀では閉鎖されてしまっていた施設であるサファリゾーンがジョウト地方に場所を移し復活し、
リメイク前ではしてんのうクリア後でないと入手できなかったポケモンが入手可能になった(ヨーギラス等)。

更にクリア後には前作プラチナにもあったバトルフロンティアにも行く事ができる。

当然リメイク前同様カントー地方にも行く事ができ、前まで容量不足の関係で利用出来なかった施設も一部利用可能になっている。
また、道中のトレーナーの手持ちも一部DPtやルビー・サファイアのポケモンに変更されている。
一方、ファイアレッド・リーフグリーンに登場したナナシマには今作は行けなくなっており、ナナシマに関する話をする人物もいない(これについては金銀後に登場したエリアなので仕方ないところもある)。
しかし、後にウルトラサン・ウルトラムーンで再びナナシマの存在に触れられていたりする。


クリア後のサブイベントも豊富に追加され、ジムリーダーとの再戦もできる。

また、それまでのポケモンに無い追加システムとして、ピカチュウバージョンのピカチュウのように先頭のポケモンを後ろに連れ歩けるようになったり、
(但しハガネールホエルオー等大型ポケモンは建物内では後ろに連れ歩けない)

ポケモンをタッチペンで操作して様々な競技を勝ち進むポケスロンの追加、
ポケウォーカーという同梱されている万歩計のような物にポケモンを送ってポケットピカチュウのように連れ歩けるようになるなど、
なかなか面白い要素が追加されている。

ちなみにこのポケウォーカー、アメリカの大学教授の実験によれば「(比較対象の中で)最も正確な歩数計である」との評価を受けている。



当然他のDS世代のシリーズとの通信も可能で、FRLGの時と異なりクリア前から送れるポケモンに制限が無く、
進化にも制限がかからない。

評価の高いFRLGと比べても、BGMがさらに高評価。オーケストラ楽器、ピアノ、ギター、電子音の良いとこ取りである。
クリア後にとある条件を満たすとリメイク前のようなBGMに戻す事も可能な大きなお友達にも優しい仕様。

またパワー系アイテムによる個体値遺伝や新たなる教え技や遺伝技、ワイヤレスのフラットルール*1の追加等の理由から、
対戦派の人達にも評価が高い。


伝説のポケモンも豊富。
第四世代の最終作とあってか、殆どの伝説ポケモンが入手可能。
入手できないのは幻のポケモンくらいである。

入手可能な伝説のポケモン


■評価・反響


あの金銀のリメイクだけあって初代・金銀世代のプレイヤーに大ヒット。
更に様々な追加要素などの完成度から絶大な人気を誇り、DSのソフトの中でもトップクラスの売り上げを誇る。なんとFRLG以上。
この作品で非常に顕著なのが、「温故知新」を地で行ったこと。他の作品で多かった「不評な追加・改変要素」「公式の悪ノリ」「ゲームの評価を下げるほどのバグ」などがほぼなかったと言って過言ではない。
当時は「ポケモンのタマゴで大騒ぎするウツギ博士」や「新しいタイプとして鋼タイプを紹介していたミカン」の扱いがネタにされやすかったのだが、それをうまいこと自然に流して「シャキーン!」という発言でネタを作ることにも成功。
金銀世代に小学生だった子が見てにやりとする「あんたM?それともS?」など新しいネタを取り入れ、さらに金銀現役世代にがっかりされていたトキワの森やハナダの洞窟、ふたごじまといったダンジョンの復活、初代でしか手に入らなかった三鳥の捕獲ができることなどで彼らの無念を晴らすことができた。
新規追加されたマップもBGMや雰囲気が壮麗で、しかもGBプレイヤーという懐古用アイテムまで手に入る始末。
現在でもポケモンの最高傑作と言えばこの作品を挙げる人が決して少なくないが、これは単なる「今を知らないオッサンの懐古主義」ではなく「思い出の中でじっとさせておいた方がよさげな作品が思い出のときよりも強くなって蘇ったことへの喜び」が大きかったからである。


だが、評価が高い一方で
女の子主人公が『クリスタル』のデザインから全くの別人になってしまったことや、
セリフ変更等によってライバルはじめ一部キャラの印象がリメイク前から大きく変わったこと、
評価はいいもののBGMが一部アレンジしすぎな点もあること、
バトルフロンティアが完全にプラチナの流用である(一応難易度調整が入ってはいる)こと等が欠点として挙げられる。
女の子主人公やバトルフロンティアの前身であるバトルタワーの初出がクリスタルバージョンであるだけに残念がる声も多い。
対戦のバランスもただでさえ素朴な環境をぶっ壊したプラチナ版からさらに進化してしまい、さらに初の禁止伝説解禁ルールやこの時期本格化しはじめた乱数調整などですっかり混迷を極めてしまう。
第五世代の初期の大混乱ぶり*2もあって、このハートゴールド・ソウルシルバーが事実上最後にプレイしたポケモンとなった人も多い。

スイクン戦時に本体をスリープモードにするとバグが発生するのも注意したい。

また、アルセウスイベントの際、ギラティナを選ばないとはっきんだまが入手出来ない。
(こんごうだま、しらたまは他から持って来られるが、はっきんだまはプラチナ同様他ROMへの持ち出しができない)


ところでギザ耳ピチューが新しい世代に送れるようになるのはいつなんでしょうか。


■余談


その圧倒的な人気のために発売一カ月前には既に予約切れとなった店も多く、発売日当時は数多くの難民を生み出したことで有名である。
リメイクとしての完成度も高い関係で全然手放されないせいで 中古価格もかなり高騰しており、2022年現在では当時の新品以上の価格になることもざらにある。

今作では日本国外版全て(一部の国のプラチナで変更されている)でギャンブル性が高いスロットマシンが無くなっており、
日本版には存在しない「ビリリダマめくり」というマインスイーパに似たゲームに置き換わっている。
しかもコインを買えなくなっており、コインを増やすのが難しいと不評だとか。



つかうポケモンは…シャキーン!ついき・しゅうせいタイプです!

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