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ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー

登録日:2010/08/23 Mon 00:53:46
更新日:2026/08/14 Fri 22:12:21
所要時間:約 10 分で読めます




ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』(Pokémon HeartGold / SoulSilver)とは、『ポケットモンスター』シリーズのゲーム作品の一つ。
ニンテンドーDS向けに、日本では2009年9月12日に発売された。


■概要


ポケットモンスターダイヤモンド・パール・プラチナ』の次に発売されたDS世代のポケモン三作目。
シリーズの中でも屈指の人気を誇る、ゲームボーイカラー(以下GB)用ソフト『ポケットモンスター 金・銀・クリスタル』を、ハードをDSに移してリメイクした待望の作品。
発売前からリメイクを望む声が大きかった作品だけあり、発売が正式にアナウンスされた時は多くのトレーナーが歓喜したとか。

タイトルからも分かる通りハートゴールドが金、ソウルシルバーが銀に相当する。
アニポケのOPからゴールデンサンとシルバームーンを期待していた人も多かったらしいが。サンとムーンは3つ先の世代で出たが

パッケージのポケモンはリメイク前同様ハートゴールドがホウオウ、ソウルシルバーがルギア
例によってイラストは最新の物に変更されている。


■システム


GBからDSに移植された事に伴って、基本のシステムはDPtに準拠した物となった。
グラフィックは3Dの技術を取り入れ大幅に進化、第2世代までは無かったポケモンごとの特性の追加、技ごとの物理特殊の分化。
個体値/努力値の仕様やわざマシンなどの道具もDPtに合わせられる等システム周りは大幅に変更されている。このためリメイク前には存在したはかいのいでんしや「ピンクのリボン」、「みずたまリボン」、「かわらのかけら」、「まひなおしのみ」などの金銀特有のきのみは本作では存在しない。

DPtと比べてタッチペンを使う場所が増えているのも特徴(メニュー画面等)。
前作でのポケッチアプリに相当するものの一部はポケギア内に収録されている。
当然時計機能も実装されているが、この前の世代からバックアップメモリ不揮発化、この世代以降時計機能は本体が担うようになったので、
電池切れによるバックアップメモリ揮発(データが消えること)の心配も無くなった。

当然他の第四世代のシリーズとの通信も可能で、FRLGの時と異なりクリア前から送れるポケモンに制限が無く、
進化にも制限がかからない。


当然ニンテンドーWi-Fiコネクションにも対応している…が、サービスは既に終わってしまっている。


■内容


  • ストーリーの変更点
ストーリーはリメイク前とほぼ同じでジョウト地方が舞台。
だが、前まではスルーしても問題無かったパッケージのポケモン(ハートゴールドではホウオウ、ソウルシルバーではルギア)と必ず戦わなければないように変更された。
また、それに関わる重要な人物である「まいこはん」と旅の途中何度も出会うイベントが追加されている。
ちなみにそのまいこはんは一人だけリメイク前と名前が変更された人がいる。

  • キャラクターの変更点
選ばなかった性別の主人公が幼なじみキャラとして登場する(ただし対戦は出来ず空気。リメイク前はいなかったものなので仕方ない)。
他にもロケット団幹部が一人増えて4人になり、それぞれに名前と個性が追加された。

また、従来のトレーナーのデザインと台詞も一部変更されている。
特に女主人公(見方によっては男主人公とライバルも)がまさかの別人化
ジムリーダーマツバヤナギナツメがもはや別人と言える程デザイン変更されており、特に女主人公やナツメについては賛否両論

  • クリスタル版の要素
リメイク作品は殆どマイナーチェンジ版*1の要素はオミットされている事が多い*2が、本作では『クリスタル』の要素もしっかりと取り入れている。
例としてミナキイベントもリメイクされて登場している。

  • 拡張されたカントー地方
当然リメイク前同様カントー地方にも行く事ができ、容量不足の関係で縮小されていた部分が大幅拡張。ふたごじまやハナダのどうくつといった行けなかったダンジョンも赤・緑・ファイアレッド・リーフグリーンとは異なる地形になって再登場。カントー地方のサファリゾーンは「パルパーク」に装いを改めている。ただし火山噴火で溶岩に埋まってしまったグレンタウンはそのまま。もちろん、ふたごじまのグレンジムの方はきちんとジムらしい内装になっているが、クイズ形式ではなくなった。

  • ジョウト地方も拡張
金銀では閉鎖されてしまっていた施設であるサファリゾーンがジョウト地方に場所を移し復活し、リメイク前ではしてんのうクリア後でないと入手できなかったポケモンが入手可能になった(ヨーギラス等)。

更にクリア後には前作プラチナにもあったバトルフロンティアにも行く事ができる。バトルフロンティアのデータ等はプラチナからの流用。

  • ポケスロン
ポケモンをタッチペンで操作して様々な競技を勝ち進むポケスロンが追加。

ポケスロンとはポケモン達が参加するスポーツ競技のことであり、自然公園の西に新たに設立されたポケスロンドームで行われている。「パワーコース」、「スピードコース」、「テクニックコース」、「スタミナコース」、「ジャンプコース」の5コースの中から好きなコースを選び優勝を目指す。ポケスロンで獲得した点数はスロンポイントとして変換。そのスロンポイントで様々なアイテムと交換できる。
中にはリメイク前では入手困難だった進化の石や通信進化用のアイテム、ふしぎなアメ、ポイントアップなどが交換可能。殿堂入り後になると交換できるアイテムが変わり、「やみのいし」、「ひかりのいし」などのリメイク前では存在しないため当然手に入らなかった進化の石も交換できる。
またぼんぐりを使った飲み物「ボンドリンク」を使ってパフォーマンスを変化させることが出来たり、データカードを買ったりすることもできる。

  • つれあるき
また、それまでのポケモンに無い追加システムとして、ピカチュウバージョンのピカチュウのように先頭のポケモンを後ろに連れ歩けるようになったり、
(但しハガネールホエルオー等大型ポケモンは建物内では後ろに連れ歩けない)

  • ポケウォーカー
ポケウォーカーという同梱されている万歩計のような物にポケモンを送り、かつてのポケットピカチュウのように連れ歩けるようになった。
デバイスはDSソフト『歩いてわかる生活リズムDS』の生活リズム計がベース。
20歩歩くことにWが貯まり、貯まったWで野生ポケモンのゲットやダウジングが可能。
連れ歩けるコースはクリア後や配信で追加される(された)コース含め全27コース。
このポケウォーカーは、アメリカの大学教授の実験によれば「(比較対象の中で)最も正確な歩数計である」との評価を受けている。

  • RS以降の要素
道中のトレーナーの手持ちも一部DPtやルビー・サファイアのポケモンに変更されている。
またシルフカンパニーの地下にロトムの部屋ができ、そこでロトムをフォルムチェンジする事が可能。
一方、FRLGに登場したナナシマには今作は行けなくなっており、ナナシマに関する話をする人物もいない(これについては金銀後に登場したエリアなので仕方ないところもある)。
しかし、後にウルトラサン・ウルトラムーンで再びナナシマの存在に触れられていたりする。

  • サブイベントの追加
主人公がロケット団の衣装を着て、潜入捜査を行うイベントが追加された。ある程度イベントが進んだらライバルにバレるが。

クリア後のサブイベントも豊富に追加されており、ヤマブキシティの格闘道場でジムリーダーとの再戦もできるようになった。但し再戦できるジムリーダーは時間と日によって異なる。

  • GBプレイヤー
クリア後にとある条件を満たすと「GBプレイヤー」というアイテムを入手することもでき、使用中はリメイク前のようなBGM*3に戻す事も可能な大きなお友達にも優しい仕様。

後のリメイク作品では『BDSP』では「DSプレイヤー」というGBプレイヤーと同系統のアイテムが登場している一方、『ORAS』『ピカブイ』ではGBプレイヤーと同系統のアイテムは登場せず。

  • 教え技
本作ではバトルフロンティアでBPと引き換えに教え技*4を教えられるほか、ウバメの森で「ずつき」を何回でも教えてもらえる人がいる。
第一世代のわざマシンには入ってたが第三世代で外れた技をなるべくカバーしていたFRLGのように、第二世代のわざマシンには入ってたが本作で外れた技をなるべくカバーしており、上記の「ずつき」を教えてくれる人はまさにそれである。
但し「ばくれつパンチ」「のろい」「でんじほう」「いびき」「りゅうのいぶき」「みきり」「あくむ」は残念ながらカバーされなかった。

  • 対戦面の見直し
パワー系アイテムによる個体値遺伝やワイヤレスのフラットルール*5の追加されたのも本作から。
このため対戦派の人達にも評価が高い。

  • 伝説ポケモン
本作で入手可能な伝説のポケモンも豊富。
第四世代の最終作とあってか、殆どの伝説ポケモンが入手可能。
本作で入手できないのはレジ系とUMAトリオ、ヒードランクレセリア程度。
あと幻のポケモンもだが、それは他の本編シリーズでも同様である。

本作で入手可能な伝説のポケモンは
である。

評価の高いFRLGと比べても、BGMがさらに高評価。オーケストラ楽器、ピアノ、ギター、電子音の良いとこ取りである。

■評価・反響


あの金銀のリメイクだけあって初代・金銀世代のプレイヤーに大ヒット。
更に新旧合わせて様々な追加要素などが登場し、ディレクターの森本が言っていたように、新作ソフトのような感覚で遊べる設計になっている。
その完成度から絶大な人気を誇り、DSのソフトの中でもトップクラスの売り上げを誇る。なんとFRLG以上。
この作品で非常に顕著なのが、「温故知新」を地で行ったこと。他の作品でありがちな「不評な追加・改変要素」「公式の悪ノリ」「ハマり・フリーズ・データ破損等ゲームの評価を下げうる不具合」などがほぼなかったと言って過言ではない。
当時は「ポケモンのタマゴで大騒ぎするウツギ博士」や「新しいタイプとして鋼タイプを紹介していたミカン」の扱いがネタにされやすかったのだが、それをうまいこと自然に流して「シャキーン!」という発言でネタを作ることにも成功。
金銀世代に小学生だった子が見てにやりとする「あんたM?それともS?」など新しいネタを取り入れ、さらに金銀現役世代にがっかりされていたトキワの森やハナダの洞窟、ふたごじまといったダンジョンの復活、初代でしか手に入らなかった三鳥の捕獲ができることなどで彼らの無念を晴らすことができた。
新規追加されたマップもBGMや雰囲気が壮麗で、しかもGBプレイヤーという懐古用アイテムまで手に入る始末。
現在でもポケモンの最高傑作と言えばこの作品を挙げる人が決して少なくないが、これは単なる「今を知らないオッサンの懐古主義」ではなく「思い出の中でじっとさせておいた方がよさげな作品が思い出のときよりも強くなって蘇ったことへの喜び」が大きかったからである。

  • 問題点
だが、評価が高い一方で
女の子主人公が『クリスタル』のデザインから全くの別人になってしまったことや、
セリフ変更等によってライバルはじめ一部キャラの印象がリメイク前から大きく変わったこと、
評価はいいもののBGMが一部アレンジしすぎな点もあること等が問題点として挙げられる。
女の子主人公やバトルフロンティアの前身であるバトルタワーの初出がクリスタルバージョンであるだけに残念がる声も多い。
対戦のバランスもただでさえ素朴な環境をぶっ壊したプラチナ版からさらに進化してしまい、さらに初の禁止伝説解禁ルールやこの時期本格化しはじめた乱数調整などですっかり混迷を極めてしまう。
第五世代の初期の大混乱ぶり*6もあって、HGSSを最後にポケモンから遠ざかったという人も少なくない様子。

スイクン戦時に本体をスリープモードにするとバグが発生するのも注意したい。

また、アルセウスイベントの際、ギラティナを選ばないとはっきんだまが入手出来ない。
(こんごうだま、しらたまは他から持って来られるが、はっきんだまはプラチナ同様他ROMへの持ち出しができない)

またジバコイル、ダイノーズ、リーフィア、グレイシアに進化させる場所が無いので進化させたかったらDPtと通信交換をしなければならないのも難点。


…ところでギザみみピチューが新しい世代で報われるようになるのはいつなんでしょうか。


■余談


その圧倒的な人気のために発売1カ月前には既に予約切れとなった店も多く、発売日当時は数多くの難民を生み出した。
また、シリーズの所々の項目で触れられている通り、『ポケットモンスター』シリーズでは環境を整えると後続作品にポケモンの移動が出来ることから過去作品にも一定の需要があるのが常だが、本作は作品単体で見てもリメイクとしての完成度が高く、全然手放されないせいで中古価格もかなり高騰しており、ハードが2世代進んでも当時の新品以上の価格になることもざらにある。

今作では日本国外版全て(一部の国のプラチナで変更されている)でギャンブル性が高いスロットマシンが無くなっており、
日本版には存在しない「ビリリダマめくり」というマインスイーパーに似たゲームに置き換わっている。
しかもコインを買えなくなっており、コインを増やすのが難しいと不評だとか。

大ボリュームの本作だが、内部データにダイヤモンド・パールのBGMが全て存在する。互換性目的という可能性もあるが、ゲーム内で聴く手段は存在しないと思われる。



つかうポケモンは…シャキーン!ついき・しゅうせいタイプです!


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最終更新:2026年08月14日 22:12

*1 『FRLG』に対する青・ピカチュウ、『ORAS』に対するエメラルド、『BDSP』に対するプラチナ。なおピカチュウのみ後年リメイク作品が発売された。

*2 他のリメイク作品だと『ピカブイ』での『FRLG』のおちゃイベントや『BDSP』での強化版の四天王の手持ちが『プラチナ』版の再現、『プラチナ』配信イベントだったロトムフォルムチェンジ関連の収録くらい。

*3 ゲームボーイとDSでハード特性が異なる都合、完全に当時のBGMを使用している訳ではなく、ゲームボーイ風に再現したBGMを新録した形になっている。

*4 内容はプラチナのわざ教えとほぼ同じ。

*5 自動で両方のレベルが50に変更される

*6 特に隠れ特性絡みの問題で公式側の対策が完全に後手に回っていたことなどが有名だが、他にも様々な問題があった