登録日:2020/07/26 Sun 17:56:14
更新日:2024/02/24 Sat 10:07:34
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国連軍とは、国際連合における安保理の決議のもとに加盟国で構成される軍隊を指す。
【概要】
セカンドインパクト後の世界治安を担う軍隊で、
各国主要国の軍で構成されており、その規模は文字通り世界規模の軍隊として描かれている。
アメリカやロシアはもちろん、
日本の
陸海空自衛隊もこの国連軍に編入されており、まさに世界各国に常時展開しているといえるだろう。
作品中においては、いわゆる怪獣モノや巨大
ロボットモノの「ヤラレ役」の軍隊。
使徒登場のたびに毎度毎度効果のない健気に攻撃を行う一方で、使徒とエヴァの戦いに盛り上げを与えたり、時に重要な役割を果たすこともある。
【設立経緯】
西暦2000年9月13日、セカンドインパクトが発生するが、その未曽有の大災害の影響を受けて世界中で紛争が勃発する。
日本もその影響を受け、首都に新型
爆弾を投下されるほどであった。
だが、2001年2月14日に「
バレンタイン休戦臨時条約」が締結。この条約で、世界中の紛争がひとまず落ち着きを見せることになる。
この後、国連各国の主要軍がその全権を国連に委託する形で編入、国連軍がここに誕生した。
世界中から大国間の戦争はもちろん紛争もなくなり、また発生しても十分に止められるほどの力の存在は、世界の平和を保ち続けていたのである。
そう、使徒が来るまでは。
【戦力】
陸海空の戦力はもちろん、N2兵器等の大量破壊兵器も所有している。
兵器はその地域の軍が持っている兵器をそのまま使うことが多いが、他の国の兵器を使っているなど多国籍らしい事情も垣間見える。
一方で、復興作業はもちろん
ネルフという組織の存在もあってか、その予算は潤沢ではないらしく、太平洋艦隊はセカンドインパクト前の「ビンテージもの」の艦船を使っていることも。
各国の連携もそこまで悪いわけではないようで、弐号機輸送時の太平洋艦隊には米空母上に米軍機とソ連機が仲良く並んで
そして仲良く沈んでいる姿もある。
■陸上戦力
本編に最初に登場する国連軍車両。
小田原の海岸線に戦車大隊を構成して布陣し、上陸する使徒サキエルに対して砲撃を行ったものとみられる。
74式戦車自体は実在する
戦車だが、その砲部分を改修したものらしい。
『序』では第3師団第3戦車大隊「76式戦車(改)」として登場する。
エヴァの使徒迎撃シーンといえばコレ、といえる兵器その1。
コンテナ状のロケット発射機を持ち、バシュバシュとテンポのいい攻撃をする、第1話からの常連兵器である。
車外に指揮者らしい人物が耳をふさいでいるが、バックブラストとかは大丈夫なのだろうか
『
序』ではM290多連装ロケットシステム自走発射機として登場。
上記の車外の兵士はいなくなっている。やはり危なかったのだろうか。
- レオパルド2A7/A10主力戦車
- M551 試作軽戦車
- 自走式多連装ロケット弾発射機9A52-4
『序』にて、サキエル戦に登場。
市街地戦に入ったサキエルに対して砲撃・
ミサイル攻撃を加える。
TV版には同シーンでは登場しない。正確には『
Air』に登場したシーンのリメイクを持ってきたものと思われる。
『序』にて登場したMLRS車両。上の三両とは違い完全新規出演。
上記のMLRS車両(M290)とは違い、こちらは連射ではなく「ドン!ドンドンッ!」と迫力ある射撃である。
射撃場所は駐屯地だろうか、かなり広いグラウンドのような場所である。
臼砲とは名ばかりの牽引型のレーザー砲。
ディーゼル機関車に牽引され、ラミエルに対してデータ収集を兼ねた砲撃を行ったが、即反撃を食らう。
なんでこんな兵器保有してんだ
■航空戦力
エヴァの航空機といえばコレではないだろうか。
稼働する両翼のジェット部と上下に分かれたコクピットが特徴的なVTOL機。
第一話のサキエルに初めて攻撃らしい攻撃を仕掛けたが、次々に返り討ちにあう。
メジャーな機体なのかNERV仕様や戦略
自衛隊仕様、
プラモデルもあるなどバリエーションも豊富で、登場回数も一際多い。
『序』では「近接航空支援用垂直離着陸対地攻撃機 YAGR-3B」という長い名前に代わっている。
なお『
破』では無人機仕様のD型が登場、
第3新東京市に侵入した第10の使徒(ゼルエル)の迎撃に当たっている。
機体下部に大型
ミサイルを搭載した爆撃機。
サキエルに対し
ミサイル攻撃を行うが、受け止められた後に3つに裂けるという衝撃のシーンを残しつつ、効果はなかった。
機体左右にプロペラを持つという珍しいタンデムローター式の
ヘリ。
情報処理に特化しているようで、N2爆雷後のサキエル偵察や浅間山火口の航空観測などを行った。医療用のバリエーションも確認できる。
ちなみにこの機体、『序』にも第4の使徒偵察のために登場するが、字幕特典「Explanation of Evangelion 1.01」にも設定集である全記録全集にもこの機体の記述は見当たらない。登場がピンボケしながら画面をスーッと横切るだけのせいか、なんとも不遇そうな子である。
太平洋艦隊の艦載機として登場。
戦闘中、アダム配達のため加持が一足先に日本へ向かうのに利用した。
「じゃ、よろしく!葛城一尉~!」
■海上戦力
TV版に名称のみ登場。
榛名は大丈夫です!。
紀伊半島沖に潜行中のイスラフェルを探知、ネルフに報告する。
現実の
はるな型護衛艦のことと思われるが、詳細は不明である。
ゲンドウと
冬月が槍の回収のため南極に出張した際に乗艦していた巡洋艦。
全体像は遠景でしか確認できないが、一般的な巡洋艦の艦橋上部に司令用なのか
ヤマトじみた展望用デッキが設置されている。
●太平洋艦隊所属艦
弐号機輸送に随伴した各国海軍による多国籍艦隊。
米ロはもちろん日本の
自衛隊艦も入っているというケンスケ興奮も納得のモリモリ編成。
ただし空母をはじめとして老朽化が進んでいるらしく、彼をして「ビンテージもの」と言わしめた。
下記は主だった艦艇。
TV版にて、弐号機輸送の太平洋艦隊旗艦として登場。
その出力を活かし、弐号機の非常用ソケットをリアクターに直結し外部電源を供給した。
弐号機と使徒の超重量を載せても耐えたり、その重量をケーブルで引き上げたり、艦載機としてロシア機を載せていたりと、いろいろ規格外だったりする。着地の流動とケーブルによって甲板から一掃されたが
太平洋艦隊でガギエルの初戦を生き抜いた戦艦2隻。
その後釣りから発想を得た
ミサトの作戦によりキングス弁を抜いて自沈、水中での砲撃により両艦とも自爆攻撃に殉ずる。
このほかにも戦艦が2隻いたことが示唆されている。
ネームシップ「こんごう」をはじめ複数の艦が参加していることが確認できる。
またそのうち一隻は艦橋を、別の艦は艦首部分を
弐号機の足場にされた。
しかし前者は明らかに艦橋が悲鳴とともに潰れて……
■偽装迎撃システム
第3新東京市周辺の偽装迎撃システムについても国連軍の管轄とされている。
新劇場版でもヤシマ作戦に参加した山岳部の砲台等にUNの記載があり、国連軍の管轄であることがうかがえる。
一方で市内の方は建築等もネルフ管轄で行っているようで市内の迎撃設備についてはネルフ管轄のようだ。
新劇場版では第3新東京市のロゴもしくは記名があるため、第3新東京市もしくはネルフの管轄と思われる。
【戦歴】
対使徒戦の前哨戦としてかなりの回数を出撃している。
初の使徒戦となり、初陣は戦車大隊が水際にて迎撃するも壊滅。
その後、御殿場にて重戦闘機部隊と接触、陸空の両部隊で戦闘状態に入る。
厚木や入間の戦力を投入するも効果なく、最終的にN2爆雷を使用するが足止めに終わる。
その後全指揮権をネルフに移譲、
初号機を使った第一次直上会戦へと移る。
稼働可能率までに完成した第3新東京市に襲来するシャムシエルを、都市周辺に設置された偽装迎撃システムにて攻撃。
山の中腹に設置された
ミサイルから箱根ロープウェイ搭載機銃と弾幕としてはかなり多かったものの、冬月に税金の無駄遣いと言われるほどに効果なし。
エヴァすら中和困難なパーペキな防御のため、特に活躍はしていない。
データ収集のため独12式自走臼砲が砲撃するも、あっさり反撃を食らい破壊される。
対して『序』の第6使徒戦では二子山の要塞にする大工事から陽動の
ミサイルや砲撃、作戦前までの偵察機など協力していることが多い。
弐号機を輸送中だった国連の太平洋艦隊がガギエルに遭遇、旧伊東沖遭遇戦となる。
目標不明のまま「シンベリン」が撃沈、「タイタス・アンドロニカス」も探知できぬままであった。
短魚雷やアスロックの攻撃にも一切怯むことなく次々に護衛艦を撃沈されていくが、弐号機が起動し、義経の八艘飛びよろしく跳ね回る。
最終的には「オーバー・ザ・レインボー」の甲板に着艦、電源供給直後に使徒と揉み合い、艦載機をドサドサ落としながら
水中戦に持ち込まれる。
その後ミサト発案の作戦により戦艦「イリノイ」「ケンタッキー」が自沈、無人砲撃を行い殲滅。
この戦いで国連艦隊はその三分の一を失うことになる
巡洋艦「はるな」より、紀伊半島沖にて接近中の使徒を探知。
エヴァが駿河湾水際で対処しようとするも、予想外の事態に両機とも撃破される。
ネルフから指揮権を委譲された国連軍は「N参号作戦」を発動、N2航空爆雷により使徒の足止めに成功する。
また、ネルフの作戦課に請求書を送りつけている。
その後、二点同時過重攻撃作戦開始前には侵攻する使徒の偵察、開始後は体制を崩しかけたエヴァに弾幕を張る支援攻撃を行う姿も見られる。
浅間山地震研究所の報告を受け、上空から火口内の電磁波観測を行う。
その後使徒捕獲作戦が発令されると、失敗時N2爆雷で全て吹き飛ばせるようN2爆雷を起爆できるよう空中待機していた。
停電し盲目状態のネルフに代わり、中部警戒管制司令部のレーダーがいち早く使徒の上陸を察知、熱海から哨戒機を発進させる。
府中の総括総隊司令部にある総合警戒管制室は警報だけならし後はネルフに任せようとするが、何のアクションもないことを不審に思い連絡機を飛ばした。
衛星軌道上の使徒に対してN2航空爆雷を使用するも、特に効果は認められなかった。
『破』の第10の使徒戦ではかなり激しい爆撃となっているが、やはり同様であった。
初号機が飲み込まれた後、戦車部隊にて使徒の包囲を行う。
その後、「現存する992個すべてのN2爆雷を投下する」という作戦に伴い、何十機もの航空機が投下態勢で待機していた。
TV版では登場しないが、『破』では乗っ取られた参号機に対して戦車部隊や航空部隊が攻撃を仕掛けている。
跳弾エフェクトがAirの弐号機を彷彿とさせる弾き方をしながら、ダメージを与えられることもなく撤退した模様。
駒ケ岳防衛線を突破したゼルエルに対し
ミサイル攻撃等を行う。
『破』では重戦闘機の
無人機型が第三新東京市に侵入したゼルエルに対し攻撃、展開していた戦車部隊もTV版以上の弾幕を以って迎撃するが、足止めにすらならなかった。
【余談】
よく間違えられるのは、戦略
自衛隊と国連軍は非同一組織である。
上記の通り対使徒戦に参加しているのはほとんど国連軍の攻撃であり、戦略
自衛隊はTV版にあまり出演しない。
たまにマトリエル戦の軍人が解説媒体によっては戦自になっていたりするので注意。
「とにかく、この項目を充実させるんだ」
「しかし、どうやって……」
「直接追記・修正するんだよ!」
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最終更新:2024年02月24日 10:07