第3新東京市(新世紀エヴァンゲリオン)

登録日:2020/12/29 Tue 11:19:33
更新日:2024/03/21 Thu 18:48:44
所要時間:約 12 分で読めます






「これが、使徒迎撃専用要塞都市『第3新東京市』」

「私達の街よ」

「そして、あなたが守った街……」


第3新東京市とは、テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」シリーズ及び「エヴァンゲリヲン新劇場版」に登場する架空の都市である。

【概要】

所在地は神奈川県の箱根町。住所としては「神奈川県第3新東京市」となる。
セカンド・インパクト後、新型爆弾で壊滅した東京都に代わり、長野県松本市が第2東京市として暫定的に遷都することとなる。
そしてその大災害から立ち直るように新しい遷都先として建設されているのが第3新東京市である。

……と、ここまでは建前であり、その実情は、近い将来に襲来が予想される「使徒」に対応するべく建設された要塞都市である。
その地下に位置するネルフ本部、そしてひいては隠され続けているリリスを守るために建設された都市なのである。

新劇場版にてロゴが登場。ネルフと同じイチヂクの葉が逆さを向いている姿。

+ 正体
実は地下のNERV本部施設があるコロニーとなっている大深度地下空間『ジオフロント』の正体は、リリスの卵である 『黒き月』
リリスが太古の昔に地球に降ってきた際、黒き月は現在の箱根の位置に衝突して地下深くに埋没してしまった。
ゼーレがリリスを捜索する際、裏死海文書の記述通りに箱根地下を探索すると、この大空間を発見し、その空間内部でリリスを発見するに至る。

『黒き月』というのは人類の魂が生まれ、そして還るガフの部屋である。
リリスより生まれし生命は全てこの黒き月より生まれ、そして還っていく。
南極の地下にも同様の空間があったとされ、こちらはアダムの卵である『白き月』である。
白き月は使徒の魂が生まれ、還っていく場所であったが、セカンドインパクトの際に葛城調査隊の尽力で熱滅却処置を施されてガフの部屋を焼却したため、この機能は失われた挙句、セカンドインパクトの大爆発で白き月自体も南極と共に蒸発した。


【要塞都市として】


「第3新東京市、ネルフの偽装迎撃要塞都市、遅れに遅れていた第7次建設も終わる」

「いよいよ、完成だな」

都市の多くは偽装された町と入れ替わる兵装ビル群によって守られている。
しかし本編初登場時には未完成状態であり、2回目の襲来であるシャムシエル襲来時には対空迎撃システムは4割ほどが稼働といったところであった。
使徒が襲来してからは着々と完成するどころか壊れる一方であり、イスラフェル侵攻時には稼働率はほぼゼロという有様である。
それでも人類はめげずに作り続け、壊されては作り直しを繰り返している。
ミサイルビル1つにとっても、2014年11月に着工を開始して15年の8月に完成予定というスケジュールである。いや、普通はこれくらいかかるのだろうが。
だが作中時間が進むにつれてその復旧速度は早くなり、一番難しそうな天井ビルさえも数日から数週間の間であろう次の話のときには見栄え良く再建しているのである。流石二子山を9時間足らずで要塞化できる日本の土木・建築技術である*1

TV版ではラミエルによるボーリングシールドによって都市中央――本部直上の箇所が掘削されたが、その後は埋めるなどされず立坑として残ったままのようである。

第拾七話にて第七次建設を終え、とうとう完成。
第拾九話のゼルエル戦にてフル稼働するも足止めすら叶わなかった。流石に最強の使徒は相手が悪い。

その後も健気に復旧するも、精神攻撃を受け錯乱した弐号機に誤射されたりしながら、アルミサエルを巻き込んだ零号機の自爆によって事実上消滅、芦ノ湖を水源とする大きな池が残るだけになった。


【人の住む都市として】


「うちに帰れるだけ、まだマシっすよ」

上記の通り、目的としては迎撃要塞都市として建てられたこの都市だが、その町が完全なハリボテというわけではなく、きちんと住民が住んでいた。
住んでいる人は様々だが、都市の建設作業員やネルフ関係者、その家族が基本的である。
その都合上、住人は都市の目的やネルフの存在を知っているようだが、実際に使徒襲来までこの都市が戦場になるとは思っていなかったようだ。
そのためサキエル(新劇では第4の使徒)襲来後、転出届が100件を超えたという話まである。お役所はパンクだっただろう。
都市としては非常に小さく、面積としては東京23区よりも小さいほど。将来の遷都計画がいかに建前のものであるかが推測できる一面でもある。

また居住や一般生活の多くは都市の外周に位置している。
ミサトの住宅等は町外れの高級住宅感がある一方、シンジ達が通う第三新東京市立第壱中学校も北東の都市中心部からやや離れた場所に位置している。
市街地中央は兵装ビル等の戦闘の中心になることを考慮した結果なのだろうか。
こんな立地のためか、使徒襲来以降、避難訓練が頻繁に実施されているようだ。
しかしその内容、なんと日時は当日発表、シェルター待機4時間という軍事演習レベルのスケジュールである *2
しかしそのせいで、シャムシエル戦の時点でも遠足気分と緊張感はかなりなくなっているようだ。

新劇場版:破』では日常の朝の風景が描かれており、ビルが生えてくる中で通勤や通学をする人々を垣間見れる。マヤちゃん大あくび。
ネルフ職員の一部は電車通勤している姿を見ることができる。しかし青葉が「うちに帰られるだけマシ」ということから、多くの職員は泊りがけかもしれない。
まあ昼夜関係ない人類守る準軍事組織だから仕方なし。


【兵装ビル】


「総力戦よ。要塞都市全ての迎撃設備を特化運用!わずかでもいい、食い止めて」

第3新東京市の真髄であるのが、市街地中心に陣取る兵装ビル群である。
平常時は高層ビルなどが並ぶが、戦闘時にはミサイルや火砲を内蔵したビルに入れ替わるというギミックを持つ。
弾幕をこれでもかというほどに撃ち込むことを目的としているため、とにかく数を揃えようとしているのかバリエーションが多い。
ビルがスリットしてミサイルを射出するものから、ロープウェイで射撃する重機関銃など様々。エヴァを支援する立派な火器たちである。
でも基本的にATフィールドを展開している使徒には効果がない。

でてくるのは火器だけではなく、エヴァのサポートを行う設備もある。
エヴァ自身を輸送する射出口やエヴァ用の兵器を提供するビル、アンビリカルケーブルを備えたビルまでこちらも様々である。

ただでさえバリエーション豊富なビル群だが、新劇場版ではさらに詳細な設定を与えられたビル群が登場する。
特に『新劇場版:序』の初見時は、時間とCGの限りを尽くしたその火器群にその手のアニヲタ諸兄を狂乱させたのではないだろうか。
その規模は倍どころのレベルではない。
山のようなミサイルVLS、立体駐車場を利用しました感あふれるミサイルビル、艦載砲を大量に乗っけたビル、しまいには46cm砲やドーラ列車砲じみた兵器まで出てきている。機銃群に至っては火網の壁を形成している。やはりCGをフル活用しており、手書きだったら間違いなく死にそうな量だ。
上述の通り、第10の使徒戦ではその全力を発揮するためさらに量が増えている。火網の壁は火砲に変わっており、N2誘導弾が道路の下からこれでもかと撃ち込まれるほどだ。
……それでも足止めにすらならなかったのは人類の限界というべきか。

建物が収容と現出をする構造上、都市中央部は計画された区画わけが行われている。
1区画はおよそ300m強とされていて、特に中心十字状の9つの部分がジオフロントへの収容区画となっている。
各区画は非常手段として、支えているロックボルトを爆破する「爆砕ボルト」に点火することで、強制的にその区画全体を沈下崩落、収容することができるようになっている。
福岡のキャナルシティ博多で上映されているアクアシネマ「エヴァンゲリオン 使徒、博多襲来」では、これを利用して第3新東京市ではなく福岡市の天神区画が落とされる。
ここでは爆破後の区画が描かれており、そのままジオフロントに直接落ちるわけではなく、ただ一層低い箇所に落っこちるだけのようだ*3

また漫画版の設定として、兵装ビルの一部がS2機関捕食後の暴走した初号機を取り押さえ回収することに成功している。
これについて、ミサトの憶測ではあるものの、迎撃設備の目的にエヴァの拘束も含まれていた可能性もある。けど君どうやって地上に出た?


【周囲】

南には芦ノ湖が広がり、そのほかは山に囲まれている。
第3新東京市の一部は芦ノ湖北岸にまで達しており、集光ビルや港湾施設も確認ができる。ラミエル襲来時に見えたドーム状の建物が印象深いのではなかろうか。
『破』では芦ノ湖に巡洋艦が複数停泊していることが確認できるが、第10の使徒襲来時には即応できなかったのか戦闘には加わらず、ニアサード発動時にも無傷のまま停泊していることが確認できる。

それぞれに防衛線が敷かれており、代表的なのは駒ケ岳防衛線(南東)、強羅防衛線(東~北東)がある。
強羅は絶対防衛線とか言われているがまず止められない*4 *5

芦ノ湖東側には二子山が広がり、下二子山はヤシマ作戦の狙撃地点に選ばれた。その後半分吹き飛んだ。
特に新劇場版では周囲の各山脈が要塞化されており、御殿山や三島などといった要塞が山のような砲台やVLSを抱えていた。なんか全部第3新東京市の方向向いてません?
なおTV版においても、ヤシマ作戦以降に二子山が要塞化、ネルフの管轄に入っていることがことがうかがえる*6


【政治・行政】

「市議会は形骸に過ぎんよ。ここの市政は事実上MAGIがやっとるんだからな」

他の市町村同様に市議会が存在する。定期的に評議会も開催している。
しかし実際のところ市政は全てネルフ本部に存在するスーパーコンピューター「MAGI」によって行われている。議会はあくまでMAGIの決定に従うのみであり、実質的にネルフが取り仕切っているといえる。
甲斐甲斐しくも市議選は行われているようで、作中でも候補者が確認できる。
そんな彼は「高橋覗」、実は作中でも珍しいフルネームが全て漢字の人物である。


【ネルフとの関係】

市内各所にはネルフ本部やジオフロントにアクセスする関係者専用の進入口や、エヴァ関係の射出口、輸送路線などが存在している。
ビル群はもちろん、山の中腹、専用のトンネルなど緊急時でもそのアクセスは万全である。
またシェルターも多数配備しており、一部はジオフロント内にも存在、乗り換えの直通ルートも存在している。
ただし、都市とは密接な関係を持っての施設でもある以上仕方ないのだが、破壊工作が合ったとはいえ内情を知っていれば検問にすら引っかからず本部施設内へ突入することができるルートも存在するなど、ややセキュリティ不足は否めない。


【経過】

以下、第3新東京市の戦歴と被害状況、そして建設作業員の意地の記録である。

先述の通り、本編開始時は未完成。
町としての体裁を整え、ビルの格納やエヴァの射出関係が稼働している程度である。
足止めのN2地雷で丘(鷹巣山)1つが吹っ飛ぶ。
さらにサキエルとの戦闘により電話ボックス1つ、地下装甲板、各所ビルに損害、うち1棟は初号機によって水平移動させられて番地が変わった。
また自爆によりとてもきれいなクレーターが出来上がる。序では更にひどく血の池状態。
ここから作業員の戦いは始まる。

頑張って進めたが、迎撃システムに関しては稼働率約4割。
山の中腹からのミサイルやロープウェイなどの外郭部からの攻撃をもろともせず襲来するシャムシエルのムチでビルの一部が損壊する。
『序』ではロープウェイ砲がなくなった代わりにフルCGによる迎撃設備シーンが描かれ、公園から使徒に対して46cm砲をぶっ放す砲塔や、ビルからでてくるミサイルサイロなど色んなものが見れるので是非見てみよう。

開幕の砲撃で複数のビルが荷粒子砲により三枚抜きくらいされる。
その後都市中心のゼロエリアをゆっくりと掘削、10時間近くをかけ全装甲板を突破しジオフロントにまで達する。
ただ何も律儀にシールドでゴリゴリ掘らなくとも、あれだけ威力のある加粒子砲を下又は斜めに撃てばもっと早く装甲を突破出来た気がしてならない・・・
照射中下げられた初号機を斜めに追いかけている事から、真横にしか撃てないと言う訳でも無い様だし。
また電力徴発のため、この町の電力もごく一部を除いて供給が止められた。
意外にも終わった後の死体(残骸)が何気に一番問題を残したようで*7、イスラフェル戦までその撤去作業が続くことになる。
ジオフロント中空まで伸びたボーリングマシンの部分とか撤去難しそう……。


新劇場版では初回砲撃を「対電磁光波熱線防護跳開式装甲板」なる道路から跳ね上がったシールドで見事防護、かと思いきやの第2射で見事に即落ち。
ヤシマ作戦では陽電子砲の準備のために二子山に増設変電所を作り、各変電所とケーブルで繋ぐ作業を夜までに1日足らずで完遂。
作戦発動時には各ミサイル・砲座の弾幕射撃でラミエルを牽制したが、同時に反撃で次々と蒸発していった。
後は同じように掘られ、撃沈後は形象崩壊、やはり血をばらまくこととなる。
主に中学校はスプラッタ状態以上のなにかに成り果ててるのではなかろうか。

その後、新劇場版では旧版になかった第7の使徒が襲来したが、相模湾で食い止めたため都市部に大きな被害は出なかったようだ。
ただし交戦した巡洋艦は容赦なく撃破され、瓦礫が道路にまで吹っ飛んできたり、
空中戦を終えた2号機の着地で、ブースターで弱めたとはいえ衝撃でミサトのはおじゃんに。
また2号機が空中で投棄した超電磁洋弓銃を江の島沖で回収する旨がガヤ台詞にある。

ラミエル戦で受けたダメージにより稼働率はゼロに。復旧率は3割弱。
初戦による初号機・弐号機の敗退により都市内での決戦が進むが、そのためには都市の復旧が必要であった。
半分くらい残っていた使徒を一週間弱で解体しきり*8、同時に迎撃システムを稼働状態に復旧させるという急ピッチ作業を成し遂げた。
強羅絶対防衛線の田んぼを踏み抜きながら襲来した使徒に対し足止めやエヴァのサポートを行った。

大停電。
全ての電気供給が止まった中、偶然のタイミングでやってきたマトリエルくんに装甲をじわじわ融解させられていく。
実はマトリエルが溶解液をダラダラ流していたところはラミエルがブレードで開けた穴ではないかという説がある。

第3芦ノ湖として太平洋とつながるレベルの落下体。
全市民、ネルフ本部においてもD級勤務者の避難が行われた。
その後エヴァ3機(主に初号機)による猛ダッシュにて路面はガンガン荒れただろう。

『破』においては初号機のルート確保のため数々の兵装ビルが活躍した。
MABSS*9や専用踏み台など、第3新東京市ここにありと披露した。
代わりに音速を超えた初号機に路線や駐車車両などを吹き飛ばされていった。
戦闘後は赤い水の大洪水により都市の一部が水没する目にあったが、上述のMABSSに上手いこと防ぐことができた。

およそ680mの範囲のビル群がディラックの海へと沈んでいった。大体2区画くらい。
その際、弐号機がナイフをぶっ刺して足場として登頂、沈没を回避する。
初号機が覚醒しての使徒殲滅後は影に乗っても沈まなくなったが、逆を言えばそのまま。
掘削作業から立て直して復旧したのだろうか。

  • 第拾七話
第七次建設が終了、第3新東京市は完成となる。

松代の仮設ケイジが使徒に寄生された3号機の暴走で爆発し崩壊。
その後初号機と格闘戦になりダミープラグの反撃でズタズタにされた残骸が散らばり周囲は血みどろ、流れ出した血で川まで真っ赤に染まった。
エヴァのエピソードでも屈指のグロさである。特に新劇場版。

駒ケ岳防衛線より侵攻したゼルエルは完成状態になった第3新東京市を蹂躙。
全力を出した迎撃設備を物ともせず、特殊装甲板を全て破壊しジオフロントへ侵入した。
その後メインシャフトを真っ直ぐ降下。
第一発令所の正面モニターを突き破り冬月やミサト達の真正面、正に目と鼻の先まで迫った。
更に右側の壁面を突き破り初号機が乱入、光線こそ撃たれなかったが壁は破られ踏み荒らされて発令所はボッコボコに。
おかげでこの第一発令所は修復されず破棄が決定、その後の役目は第二発令所が担う事になる。
最強の使徒と謳われるだけあり、ラミエルのシールドをゴリゴリ10時間耐えた22層の装甲板も光線一発で一気に18層までぶち抜かれた。
ただ上記の通り加粒子砲を使っていればどうだったかは分からないが・・・


『破』では旧小田原防衛線を突破した第10の使徒を迎撃。
大幅に迎撃設備が強化され、住宅地の裏からでてくるミサイルサイロや、大量の火網から更にはN2誘導弾の大売り出しまで行った。
しかし効果はやはりなく、使徒によるビームによって中央区画のビルと天井都市は大崩落し、さらに次のビームで第3新東京市周辺の山々が被害を受けた挙句、24層全ての特殊装甲が一撃で突破され、ジオフロントへ侵入を許してしまった。
またジオフロント内にも迎撃設備があるようで、使徒と戦う2号機の援護を担うなど細かいところで大活躍している。
漫画版では暴走した初号機の拘束と回収を担った。

弐号機による誤射により一部の街が損傷を受ける。

郊外での戦闘を行うも、零号機の自爆により都市部は消滅。
芦ノ湖とつながり、第三芦ノ湖とも呼べる巨大な湖を形成することになった。
もはや復旧は不可能であり、その後は放置状態となった。
23話以降、シンジのクラスメイトたちも疎開を始める。


【最期】


「ネルフ本部の上に街があって、みんなそこにいたんだ。トウジやケンスケ。委員長やクラスのみんなも」

要塞都市として作られたものの、アルミサエル戦をもって役目を終えたかのようにその姿を消した。
24話でゼーレは『第3新東京市の消滅は都合がいい。』と発言しているため、いずれにおいても第3新東京市は消滅する運命にあったと思われる。
ミサトのマンションは郊外にあった為か被害は受けておらず、ペンペンも無事であったが、もはや住める状況ではなく、ペンペンも委員長に預けられて疎開していった。
漫画版はミサトのマンションのすぐ目の前のビル群が水没していた為、ペンペンとマンションが破壊を免れたのは本当に奇跡という他ない。

旧劇場版においては辛うじて残った郊外の迎撃設備が戦自に抵抗するも潰され、最期はN2弾道弾によって装甲板ごと表層が吹き飛ばされてしまうことになる。

新劇場版ではニアサードインパクトによって大地が裂けるかのように変形して地上にジオフロントを露呈、爆心地として放棄された。
それから14年後の『新劇場版:Q』ではニアサードインパクト後、人類補完計画の発動によって地上は崩壊。
詳しい場所まではわからないが、中心たる第3新東京市においてはもはや原型をとどめていないように見える。
NERV本部も何があったか空中に浮かんでおり、メインシャフトがリリスのいるセントラルドグマまで異常な距離で伸びていたが、後述のフォースインパクトで破壊された。

『Q』の終盤で起きたフォースインパクトでは第13号機の覚醒と共に地中に埋まっていた黒き月が裂かれた地表を破壊して出現。
さらにガフの部屋が開かれると大量のエヴァンゲリオン・インフィニティが黒き月より放出され、黒き月がさらに空中へと浮かび上がっていった。
『シンエヴァ』においては空中移動するNERV本部に牽引される黒き月が富士山に正面衝突して凄まじい音ともに富士山が動いていた。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||

なんとマイナス宇宙、シンジの記憶の中の世界として登場。
ゲンドウが操る*10エヴァ第13号機と覚醒したシンジが操縦するエヴァ初号機の最後の決戦の舞台となる。
この時の第3新東京市のCGは妙にチープであり、エヴァ同士の戦いで壊れていく家屋やビル、砲台なども水平移動するなど視聴者のみんなには変に写ったことだろう。

それもそのはず、この第3新東京市は 『特撮セット』 なのだ。
映画本編を見ればわかるが、初号機は第13号機に為す術なく吹っ飛ばされてしまう。その際空に見えた部分はなんと壁であり、この時に第3新東京市がセットになっていると勘づいた人も多い。
実際、この直後のシーンにミサトの自宅マンションのシーンで戦うシーンが出てくるが、吹っ飛ばされたエヴァ初号機によって壁が壊れ、露になったのはスタジオであった。

ともあれこれで新劇場版シリーズにおける第3新東京市は見納め。
散々な目に会ってきた第3新東京市だが、新劇場版シリーズではマイナス宇宙の中であるものの、最後はそのよく知られた街並みを視聴者に見せてくれた。

【その他】

本部施設を含むジオフロントの住所も第3新東京市以下になる。ミサト同居決定前のシンジの居住予定地は「第3新東京市地下F区第6番24号」であり、これがネルフ本部、あるいは天井都市区画の住所と思われる。

表記に関して、第「3」新東京市と第「三」新東京市、TOKYO-3とTOKYO-IIIはいずれも混在が見られる。基本的にはアラビア数字。

自動車のナンバープレートにおける登録賢明表記は「3新東」。

スーパーロボット大戦シリーズだと初期の頃は気軽に東京を潰すわけにはいかないので、東京を潰す必要がある場合を除いて「第3新東京市」という名前の都市は出てこないという中々不遇な扱いを受けていた。
このため、初参戦となったスーパーロボット大戦Fやαではエヴァの主要な舞台は「第2新東京市」となっている。なお、αで劇場版までやってしまったため、第3次αでは第2新東京市も登場せず*11、EDでシンジ達の新たな居住地として第3新東京市が登場した。
という事で第3新東京市がスパロボに初登場したのは初参戦のFから7年後に発売されたスーパーロボット大戦MXとなる。
また、スパロボにおいてもスパロボ補正で都市の壊滅自体は避けられる事はあれども、外宇宙からの侵略者や悪の組織やドラゴン達に襲われたり、戦争の被害を受けたりと本編に負けず劣らずの踏んだり蹴ったりである。

第3新東京市が甚大な被害を受けなかった映像作品は、2020年現在『シンカリオン』とのコラボアニメのみである。

中心部は人が住んだり訪れたりしないように出来ているがコラボレーション企画で店が出来る場合がある。少なくともセガゲーセンローソンは「第3東京市店」がある。セガワールド、ローソン共に松本市に実在している。





「遅れに遅れた項目の追記・修正ももうすぐ終わる」
「いよいよ、完成だな」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 新世紀エヴァンゲリオン
  • ヱヴァンゲリヲン新劇場版
  • 第3新東京市
  • 要塞都市
  • 神奈川県
  • 箱根
  • 都市
  • 芦ノ湖
  • 二子山
  • 何故かなかなか立たなかった項目
  • エヴァ
  • エヴァンゲリオン
最終更新:2024年03月21日 18:48

*1 メタ的には特撮のお約束ごととも言える復旧なのだろうが

*2 第拾七話で回覧の学校配布プリントより

*3 あくまで独自演出の可能性が高いが、仮に正しい場合、カタパルトすら溶けた初号機の収容方法が謎になってしまう。

*4 その他新劇場版では第7の使徒進入時に小田原防衛線の名前も出るが、第10の使徒侵攻時には「旧小田原」となっている。

*5 第七の使徒及び第八の使徒の進行方向は両方とも芦ノ湖方向であるが、防衛線は報告は小田原に当たる。TV版との比較も相まって小田原防衛線=駒ケ岳防衛線なのだろうか。地理的に怪しいが……

*6 旧劇場版の戦自ボイスより

*7 日向曰く「使徒の処理もタダじゃない」

*8 ラミエル戦からこの日まで、JA暴走、アスカ襲来とそれなりな日数経過が推測される

*9 Multipurpose Adjustable Blast Shield Structure、本来は多目的な防塞構造物と思われる

*10 正確にはゲンドウではなく、式波オリジナルと、復元されたカヲル

*11 しいて言えば、エヴァの決着面でネルフ本部のターミナルドグマに行く。