ディアーアンデッド(仮面ライダー剣)

登録日:2020/08/12 Wed 08:48:50
更新日:2024/11/14 Thu 00:20:02
所要時間:約 8 分で読めます






橘さん!

来るなー!このアンデッドは、俺が倒す!アァッ…! 余計な…手出しはするな!!

何馬鹿な事言ってんだ!?


ディアーアンデッドとは、特撮テレビドラマ『仮面ライダー剣』に登場する怪人である。




【データ】

身長 231cm
体重 115kg
種族 アンデッド
生物モチーフ ヘラジカ
スート スペード
カテゴリー 6
特色・力 断崖を駆け上がる脚力
角から放つ電撃
2振りの七肢刀
カード名 サンダーディアー
声優 大村亨
クリーチャーデザイン 篠原保
初登場回 『剣』第3話「彼らの秘密…」


【概要】

現代において解放されたアンデッドの一体で、スペードスートのカテゴリー6に属する。 
ヘラジカの祖たる不死生物であり、左右非対称な容貌が多いアンデッドでは珍しく左右対称なデザインになっている。

自身のテリトリーである雪山の戦闘が行えるように、超低温でも活動出来る程寒さに強い頑丈な皮膚や、雪が積もった急斜面のような不安定な足場でも難なく跳躍する驚異的な脚力を持つ。
戦闘時には頭部の2本の角から凄まじい威力を誇る雷撃や、鹿の角を模した双刀「七肢刀」で相手を切り裂く白兵戦を得意とする。

ラウズカードとしての能力は、電撃を発生させ、武器や各種技に雷属性を付与する「ディアーサンダー」。
仮面ライダーブレイドが所持するカードの中でも使用頻度は高く、醒剣ブレイラウザーから電撃を放って攻撃する他、
専用バイクのブルースペイダーに搭載された「モビルラウザー」にラウズする事で、電撃を纏ってのダイナミックひき逃げ体当たり技「サンダースペイダー」を発動させる。
また、♠️2・SLASHとの「ライトニングスラッシュ」や♠️5・KICKとの「ライトニングブラスト」、♠️5・KICKと♠️9・MACHとの「ライトニングソニック」など、様々なコンボ技に使用されている。

【劇中での活躍】

ダムに出現すると落雷で次々と人間を殺害していたが、駆けつけた橘が変身した仮面ライダーギャレンと一進一退の攻防戦を展開。
最初は七肢刀で応戦し、続いて自慢の脚力でギャレンを翻弄するが、ギャレンラウザーの銃撃で転落すると、戦況不利と見て自身のテリトリーである雪山へ逃走。
そこで自身を追ってきたギャレンと再び交戦し、今度は終始彼を圧倒。
遅れてきたブレイドが本項目冒頭のやりとりの流れで相手先輩です強引に加勢しても状況は変わらず、劣勢に陥ってしまう。
ちなみにこの時、仮面ライダーカリスがその様子を物陰から見ていたが、揃いも揃って1体の下級アンデッドに圧倒されっぱなしの2人に対し、「遅い。所詮人間の力なんてこんなものか…」と呆れる姿を見せた。

ブレイドがブレイラウザーの斬撃を放つと共にギャレンも背後からディアーアンデッドを銃撃するが、直後に頭部の角から放たれた雷撃がギャレンの右腕に直撃。
苦悶の叫びを上げながら倒れ込んだギャレンは戦闘不能に追い込まれてしまう。
しかし、一瞬の隙を突かれてブレイドにブレイラウザーの斬撃で右側の角を切り落とされると形勢逆転され、最後は「ローカストキック」を受けて爆炎を上げながら敗北。
その一部始終を見届けたカリスは「人を守ろうとする愛…。その時奴の力は全開する、か……*1と呟いて人知れず去っていった。
その後、アンデッドバックルが展開すると同時にブレイドが投げたプロパーブランク・♠️6に吸収され、♠️6・THUNDERのカードとして封印された。

封印後、剣崎は倒れている橘を心配しつつも、烏丸啓の誘拐とBOARDをルラギッタ裏切った事、アンデッドの封印を解いた事について尋問する。
しかし、橘はそんな剣崎を嘲笑すると「封印を解いたのはなぁ…俺じゃない。烏丸達だ」と言い放ち、
更に「ライダーシステムは急遽作られたものであり、自分達は烏丸達の尻拭いをさせられていただけだ」と明かす。
当然ながら剣崎はそんな話を信じようとはせず、「……証拠は!?ナニヲショーコニズンドコドーン(何を証拠にそんな事)!!」と問い詰めるが……



証拠は…俺の体だ……。

急遽作ったライダーシステムの所為で…

オデノカラダハボドボドダ!(俺の体はボロボロだ!)

思わぬ事実に絶句する剣崎に対し、橘は「そしてお前の体もいつかそうなる…。覚悟しておくんだな……」と忠告してその場から去っていった。
剣崎は自分の体が物理的に崩れ落ちていくイメージを脳裏に浮かべてしまう。


嘘だ…。

ウソダドンドコドーン!(嘘だそんな事!)

その事実を受け入れたくない剣崎はただその場で冷やし土下座絶叫する事しか出来なかった。そして彼らの不和は、ますます激しいものとなってしまうのだった……。

なお、ディアーアンデッド自体はその後の本編でも姿を見せており、第17話では仮面ライダーレンゲルの「リモートテイピア」によってローカストアンデッドジャガーアンデッドと共に復活を果たし、先んじて解放されたボアアンデッド共々、レンゲルの手先として動いていた。
その後の顛末についてはローカストアンデッドの項目を参照。
その他にも、第38話での広瀬義人のアンデッド解放時の回想シーンや、第41話での城光のバトルファイトの回想シーンでも姿を見せている。



【派生作品におけるディアーアンデッド】

偽仮面ライダーブレイド(トライアルE)が使用するカードとして登場。
偽ブレイドが「ライトニングブラスト」を使用する直前に、本物のブレイドが睦月から借りた♣10・REMOTEのカードで発動した「テイピアリモート」によりローカストアンデッドと共に解放され、偽ブレイドに襲いかかった。
偽ブレイドが倒された後の消息は不明だが、偽ブレイドがコピーしたブレイバックルを使用していた事からラウズカードもコピー品である可能性が高く、恐らく一緒に消滅したものと思われる。

アルビノジョーカーの手で再解放されたアンデッドの一体として、序盤から他のアンデッドと共に登場。
物語中盤にて他のアンデッドと共に栗原天音を襲撃するが、仮面ライダーグレイブの「グラビティスラッシュ」でトリロバイトアンデッド共々切り裂かれた挙句、
ダメ押しとばかりに仮面ライダーラルクが放った「レイバレット」で貫かれ、そのままグレイブに再封印された。

第30話に登場。
剣立カズマが変身したブレイドを始めとした他のライダーやアンデッド達と共に『キバの世界』の仮面ライダーキバファンガイア達と戦っていたが、
実は最初から大ショッカーと通じており、ガイの命でソーンファンガイア率いるファンガイア軍団と共にライダー達を襲撃。
しかし、途中から参戦した仮面ライダーディエンドには敵わず、最期は「ディメンションシュート」を受けてアンデッドにも拘わらず爆死した。



【余談】

名前の「dear」は英語で鹿を意味するものの、ヘラジカは英語でmoousse(ムース)elk(エルク)と訳す為、厳密には異なる。
前者はオルフェノクやファンガイアの名前で採用されている他、後者についてはヘラジカの他にアメリカアカシカ(別名「ワピチ」)の呼称でもある。
分かりやすく言うとアジア・ヨーロッパ圏でのエルク=ヘラジカ、北米圏のエルク=ワピチというニュアンスになっている。

『剣』の怪人のデザインの多くは韮沢靖氏が担当しているが、ディアーアンデッドのみ篠原保氏が担当している。左右対称のデザインになっているのはその為*2
ちなみにその篠原氏はオルフェノクとファンガイアのデザイナーでもあり、上記に挙げたムースオルフェノクやムースファンガイアのデザインも手掛けていたりする。

ドンドコ山

ディアーアンデッドとブレイド達が交戦した雪山は、長野県の志賀高原にある丸池スキー場。
ここがロケ地として選定されたのは『アンデッドのモチーフとなった動物の生息地で戦闘を行う』という拘りの為*3
が、先述の「ウソダドンドコドーン!」というオンドゥル語のインパクトがあまりにも強烈過ぎたがために、ファンからは「ドンドコ山」というあんまりな愛称で呼ばれるようになってしまった。
なお、このスキー場は過去に『仮面ライダークウガ』第48話の仮面ライダークウガ アルティメットフォームン・ダグバ・ゼバの最終決戦のロケ地としても利用されていたが、時折『剣』第3話と絡めてネタにされる事も。

ちなみに橘役の天野浩成氏は後に「雪上に倒れている状態で演技をするのが大変だった」と述懐している。



橘さん!

来るなー!この項目は、俺が追記・修正する!アァッ…! 余計な…手出しはするな!!

何馬鹿な事言ってんだ!?



この項目が面白かったなら……\ウソダドンドコドーン!/

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最終更新:2024年11月14日 00:20

*1 少し変わった言い回しの台詞だが、予告などで「今、その力が全開する。」という(イマイチ定着しなかった)キャッチコピーがあり、それを意識してのものと思われる。

*2 もっとも、韮沢氏が初期にデザインしたバットアンデッドやローカストアンデッドも左右対称のデザインだが。

*3 例を挙げると、コウモリモチーフのバットアンデッドやムカデモチーフのセンチピードアンデッドは洞窟を住み処としている。