アルバスの落胤(遊戯王OCG)

登録日:2021/01/24 Sun 06:32:54
更新日:2025/04/18 Fri 17:57:54
所要時間:約 50 分で読めます






その真っ白な心に、これからたくさんの思い出を。
未来を想い、少女は少年に名を贈る。

その名が示すは、闇に閉ざされし過去か、光輝く未来か。


閉ざされた大地を渡り歩く

少年と少女の物語-。


《アルバスの落胤(らくいん)とは、遊戯王OCGに登場するモンスターカードである。
また、この項目ではアルバスの落胤を融合素材として要求する融合モンスター(以下、融合体)と、アルバスの落胤に関する効果を持つモンスターについても解説する。


テキスト


効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1800/守 0
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
このカードを含む自分・相手フィールドのモンスターを融合素材とし、融合モンスター1体を融合召喚する。
その際、自分フィールドの他のモンスターを融合素材にできない。

概要

11期第1弾のブースターパック「RISE OF THE DUELIST」でドラグマと共に登場した。

このときは『ドラグマカテゴリには直接属してはいないが、関連するカードが互いにサポートし合っている』という特殊な関係にあった。

その後のパックでもトライブリゲードスプリガンズといったドラグマと同じ背景ストーリーに登場するカテゴリのカードイラストにこのモンスターが登場していたり、そのカテゴリに関連する効果を持つ融合体やアルバスの落胤やその融合体を指定するカードを持つカテゴリが存在したりするなど、11期の1つの軸となっているカードであり、教導の聖女エクレシアと並ぶ11期のストーリーの主人公と言える存在である。

闇属性ドラゴン族ではあるが、アルバス自身の見た目にはあまりドラゴン要素は見られない。見た目と種族が一致しない事態は遊戯王において今に始まった話ではないが。
しかし、設定では竜の姿になる「竜化」の力を持っており、融合召喚効果=竜化と考えればこの種族も納得できる…かもしれない。

公式Twitterにおいて設定画が公開されており、それによると身長と年齢はエクレシアと同じくらい(約160cm、15歳くらい)のようだ。

なお、「アルバスの落胤」という字面をそのまま受け取ると、「アルバス」というのは彼の名前ではないはずである。
「落胤」=「(おもに身分の高い男性の)私生児」という意味なので、この場合彼は「アルバスという男の息子」ということになる。ファンタジーな世界観なので、父親にあたる「アルバス」が人間であるとは限らないが……。
実際、ザ・ヴァリュアブル・ブックEX.のストーリー解説では一貫して『少年』としか呼ばれていない。
とはいえ名前が無いのも面倒なため、当初からプレイヤーには便宜上「アルバス」と呼ばれていた。
その後、ストラクチャーデッキ-ALBA STRIKE-付属の運命の追憶パックにて《黒衣のアルバス》という彼が描かれたトークンが登場した。
同パックに収録された《追放者エクレシア》のフレーバーテキストからして彼女から「アルバス」の名を贈られた模様。
11期のストーリーの中で彼の父親(に相当する存在)がフィーチャーされるわけでもなかったため、
今となってはあまり深く考えずつけたカード名と考えるのが妥当なところだろうか。


効果について

効果はCIP効果として手札1枚をコストに俺とお前を超融合するもの。
ただし、超融合とは違って自身以外の自分モンスターを融合素材にすることができず、魔法・罠・モンスター効果によるチェーン妨害を防ぐ効果はない。

後述する融合体が指定しているアルバス自身以外の融合素材は比較的条件が緩いので、除去ついでに強力な融合モンスターを出すことができる。
さらに闇ドラゴン特有の豊富なサポートも受けられる。
相手ターン中にこのカードを特殊召喚する手段を用意しておけば、相手の展開を妨害する手段としても利用可能。

しかし、アルバス自身への除去や相手のサクリファイスエスケープなどが致命的になる性質のため妨害を受けやすく、しかも受けた時のディスアドが大きいため、妨害の可能性がある時には軽率に使いにくいのが難点。
そのため、この効果がこのカードの要かというとそういうわけでもない。

対応カード

融合体

アルバスの落胤を融合素材として指定している融合モンスターは一部例外を除きレベル8の闇属性、攻撃力2500、守備力2000で統一されており、ほとんどがどこからでも墓地に送られたターンのエンドフェイズに関連するカテゴリのモンスターかアルバス自身をサーチまたはリクルートする効果を持つ。
これによって普通に融合召喚する以外にも、EXデッキから直接墓地に送ることでそのカテゴリの展開手段として活用するという使い方も可能。

  • 灰燼竜(かいじんりゅう)バスタード
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
「アルバスの落胤」+攻撃力2500以上のモンスター
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの攻撃力は、このカードの融合素材としたモンスターの元々のレベルの合計×100アップする。
(2):このカードが融合召喚した時に適用する。
このターン、このカードはEXデッキから特殊召喚された他のモンスターが発動した効果を受けない。
(3):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「ドラグマ」モンスターか「アルバスの落胤」1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。

アルバスの融合体その1。
対応テーマは深淵大陸を支配する宗教国家ドラグマ
もう一つの素材は攻撃力2500以上のモンスターで、相手の切り札級のモンスターは大抵当てはまるためアルバスの効果で簡単に融合召喚できる。

素材にしたモンスターのレベルの合計に対応したパンプアップ効果と出たターン限定のEXモンスターの効果耐性を持つ。
アルバスがレベル4なので、素材にした相手モンスターがエクシーズやリンクだったとしても攻撃力2900は確保できる。

EXモンスターの効果を受けないので、相手ターンに出せればその攻撃力もあって強固な壁として機能してくれるだろう。
ただ、出たターンにしか適用されないのには注意。

墓地に送られてもドラグマかアルバスのサーチorリクルートができ、エクレシアのサーチやフルルドリスの効果無効、アルバスによる融合など様々な状況に対応できる。

「バスタード(bastard)」には「雑種・嫌な奴・偽物」と言う意味もあるが、素材となっているアルバスの「落胤(身分の高い男が正妻以外の身分の低い女に生ませた子)」と言う名前からすると「非嫡出子、庶子、私生児」の方の意味であると思われる。

ストーリーではドラグマとトライブリゲードの戦闘中に「ホール」から突如現れる形で登場した。記念すべき最初の融合体だが出オチとも言う速さでフルルドリスに討伐され、墜落。
そして竜の落下地点に赴いたエクレシアは、傷つき膝をついた黒衣の少年と邂逅する。

  • 痕喰竜(こんじきりゅう)ブリガンド
融合・効果モンスター
星8/闇属性/獣族/攻2500/守2000
「アルバスの落胤」+レベル8以上のモンスター
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):融合召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、自分フィールドの他のモンスターを相手はモンスターの効果の対象にできない。
(3):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「トライブリゲード」モンスターか「アルバスの落胤」1体を選び、手札にえるか特殊召喚する。

アルバスの融合体その2。
対応テーマはドラグマの支配に抗う獣人達のレジスタンス組織鉄獣戦線(トライブリゲード)
融合素材はレベル8以上のモンスター。エクシーズ、リンク召喚を扱うデッキには入っていないことも多いので、相手モンスターを素材にして出す難度は他の融合体よりも高い。

戦闘破壊耐性の他、自分のモンスターを相手の効果から守ることができるのでそれなりの壁として機能する。
真っ先に除去されてしまいはするが、こちらも墓地効果があるのである程度のリカバリーは可能。
ただ、トライブリゲードモンスターはメインデッキに入るのが5種類しかないため、バスタードより自由度が低いのがネック。

前足に器用に乗せている聖痕を失ったエクレシアとブリガンドの額の痕の意味するものとは…
「ブリガンド(brigand)」には「山賊、略奪者」と言う意味があり、エクレシアの聖痕を奪ってアルバスが身に付けたと言う事だろうか。
のちに登場した深淵の『獣』(ビーステッド)の存在から、獣族なのは元々は彼らの陣営にいたであろうアルバスが、烙印の力を得て本来の姿に戻りつつあったからではという説が一部の決闘者の間で囁かれている


  • 鉄駆竜(てっくりゅう)スプリンド
融合・効果モンスター
星8/闇属性/機械族/攻2500/守2000
「アルバスの落胤」+このターンに特殊召喚された効果モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
自分フィールドのこのカードの位置を、他の自分のメインモンスターゾーンへ移動する。
その後、移動したこのカードと同じ縦列の他の表側表示のカードを全て破壊できる。
(2):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「スプリガンズ」モンスターか「アルバスの落胤」1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。

アルバスの融合体その3。
対応テーマは機械の体を操るススの精霊達によるアウトロー軍団スプリガンズ
融合素材はそのターン中に特殊召喚されたモンスターでなければならない。
アルバスの効果で融合するには基本的に相手ターンにアルバスを出す必要がある。
使うのであれば相手ターンにアルバスを出せるようなカードと併用したいところ。

アルバスの融合体では現状唯一のノーコスト起動効果持ち。
ジャックナイツ等の存在もあり相手が同じ縦列に2枚以上表向きのカードを配置することは少ないため2枚以上の破壊は難しいが、ゾーン封鎖系カードを活用すればいけるかもしれない。

墓地効果に対応しているスプリガンズはデッキからのサーチ・リクルート効果に乏しいので、展開の手段としての役割は十分に果たせる。

融合体ではあるがアルバスが変化した姿ではなく。竜型の戦闘機をアルバスとエクレシアが操縦しているイラストとなっている。文字通りの乗っただけ融合。
『鉄駆』というのも機械を意味する『テック』のもじりだろう。
イラストについては当初はスプリガンズの下から逃げ出しているシーンだと思われていたが、ザ・ヴァリュアブル・ブックEXによれば、スプリガンズの母艦エクスブロウラーに不審者として囚われるもシュライグが託したメカモズの存在に気付いたキットの手助けで解放されたアルバスとエクレシアが、入団テストと称した危険でスリリングなミッションに挑んでいるワンシーンである模様。
この後無事にクリアし沢山のお宝を入手した二人はスプリガンズの一員として認められたのだった。このあたりは「スプリガンズ・ブラスト!」「スプリガンズ・ブーティー」のカードイラストでより詳しい一幕が見られる。


  • 烙印竜(らくいんりゅう)アルビオン
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
「アルバスの落胤」+光属性モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚した場合に発動できる。
自分の手札・フィールド・墓地のモンスターを融合素材として除外し、「烙印竜アルビオン」を除くレベル8以下の融合モンスター1体を融合召喚する。
(2):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「烙印」魔法・罠カード1枚を選び、手札に加えるか自分フィールドにセットする。

アルバスの融合体その4。
融合素材は光属性モンスターとかなり緩い。たとえ相手が光属性モンスター中心のデッキでなくてもEXデッキに光属性が入っている可能性はあるので、相手モンスターを素材にする場合はそこが狙い目になるか。

融合召喚成功時の効果でさらにレベル8以下のモンスターの融合召喚が行える。
墓地のアルバスを素材として他の融合体を融合召喚してもいいし、他カテゴリの融合素材がそろっていればそれを出してもいい。

墓地に送られた時の効果は後述する「烙印」魔法・罠をセットまたはサーチするもの。
セットした場合は次ターン以降に普通に使うことができ、サーチした場合でもアルバスの効果のコストにすることでもう一つの効果に繋げることができる。

ザ・ヴァリュアブル・ブックEXによると、突如出現した覇蛇大公ゴルゴンダが放つ強大なエネルギーに当てられたアルバスが「竜化」し、暴走した姿のようだ。
「アルビオン(Albion)」とは「白亜の国、白い国」を意味するイギリスの古い地名で、ラテン語で「白」を意味する「アルバス」が由来。



巨いなる揺籠の上で

深淵の落とし仔は対峙する

赫焉の力白き闇を喰らい

神の炎ならしめん

  • 神炎竜(しんえんりゅう)ルベリオン
融合・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2500/守3000
闇属性モンスター+「アルバスの落胤」
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
自分のフィールド・墓地・除外状態のモンスターを融合素材としてデッキに戻し、「神炎竜ルベリオン」を除くレベル8以下の融合モンスター1体を融合召喚する。
このターン、このカードは攻撃できず、自分は融合モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。

アルバスの融合体その5。
「アルバスの落胤を融合素材に指定している」という意味では確かに融合体なのだが、アルバス本人かと言われると疑問符が浮かぶ。詳しくは後述。

素材となる闇属性モンスターは遊戯王では最もメジャーな属性であり、相手が闇属性を使わないデッキであっても白の烙印や烙印融合などで自分のモンスターを素材に出すのも容易い。

烙印竜アルビオンと同じく融合召喚時にさらにレベル8以下の融合召喚ができるが、こちらは手札コストが必要な代わりに場・墓地・除外ゾーンの素材をデッキに戻すことで融合できるため、白の烙印や烙印竜の効果などで除外されたモンスターを戻して再利用できるようにしつつ融合召喚ができる。
その代わりにそのターン中自身が攻撃できなくなり、融合モンスターしかEXデッキから出せなくなるため、自分ターンで出した後は別のモンスターの融合素材にするのが望ましい。

アルバスの落胤を融合素材としているが、他の融合体と違いアルバスの名前は後の方に記載されている。
まるでその前の「闇属性モンスター」がこのモンスターの主体であるかのような書かれ方や、名前が「アルベル」+「アルビオン」と読めること、そして後述する《失烙印》、《烙印融合》のイラストから、アルベルがアルビオンの力を取り込むことによって変化した存在ではないかと推測されており、実際にザ・ヴァリュアブル・ブックEX2においてアルベルがアルバスの「竜化」の力を奪い変貌した姿であることが明かされた。



焼かれし身は煤のごとく

なれど心はを纏い

その力は残火のごとく

されど想いを剣に宿す

  • 氷剣竜(ひけんりゅう)ミラジェイド
融合・効果モンスター
星8/闇属性/幻竜族/攻3000/守2500
「アルバスの落胤」+融合・S・X・Lモンスター
(1):「氷剣竜ミラジェイド」は自分フィールドに1体しか表側表示で存在できない。
(2):自分・相手ターンに1度、「アルバスの落胤」を融合素材とする融合モンスター1体をEXデッキから墓地へ送って発動できる。
フィールドのモンスター1体を除外する。
次のターン、このカードはこの効果を使用できない。
(3):融合召喚したこのカードが相手によってフィールドから離れた場合に発動できる。
このターンのエンドフェイズに相手フィールドのモンスターを全て破壊する。

アルバスの融合体その6。
他の融合体と違い攻守が500ずつ上がっている。融合素材はEXモンスターであればステータス・属性を問わないため非常に範囲が広い。
そのため、アルバスの効果で相手の切り札級のモンスターを素材として除去しやすくなった。

フリーチェーンでEXデッキからアルバスの融合体をコストに対象をとらない除外ができる。
高品質の除去なうえ、コストにした融合体の効果により二重にアドが取れるというインチキ効果である。
発動した次のターンは使用できず、同名ターン1制限こそないが同名モンスターが1体しか存在できないため、何らかの方法でミラジェイドを退かした後に2体目のミラジェイドを出さない限り*1は自分ターンか相手ターンのどちらかに1度しか使えないことになる。
そのため、効果の使いどころには要注意。

また、特定のカテゴリをサーチ・リクルートする効果の代わりに、相手によって除去されたエンドフェイズに相手モンスターを全破壊する豪快な効果も持つ。
この効果、相手によって除去されたら何でもいいので戦闘・効果による破壊や除外はもちろんの事、壊獣のリリースや《閉ザサレシ世界ノ冥神》のリンク素材にしても発動する。
そのターンのエンドフェイズに発動する効果ではないというのも重要で、破壊する時にチェーンブロックを作らない。つまり発動しない効果による除去が可能となり、発動を無効にするカードを後から出しても意味がなく、発動した効果を受けない耐性も無視できる*2
ただし、バウンスや《No.101 S・H・Ark Knight》などによるX素材化には無力なので注意。
この効果により、相手はこのモンスターを除去するためにはその後エンドフェイズに壊滅する自分の場のことも考えなければならず、間接的な除去耐性として機能する。

マスターデュエルでは(2)の効果をエンドフェイズに使用した場合、チェーンブロックを作らない効果として処理されるという不具合が発生していた。要するに強力な除去をチェーンを許さずに放てるという正真正銘のぶっ壊れと化していたが、幸いすぐに修正された。

ザ・ヴァリュアブル・ブックEX2によると「竜化」の力を失ってなお諦めないアルバスの思いに応えた《氷水帝コスモクロア》《相剣大公―承影》が与えた力によって実現した姿。承影とはポーズも一致している。


  • 深淵竜(しんえんりゅう)アルバ・レナトゥス
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2500
「アルバスの落胤」+ドラゴン族モンスター1体以上
このカードは融合素材にできない。
このカードは融合召喚及び以下の方法でのみ特殊召喚できる。
●自分・相手のモンスターゾーンの上記カードを墓地へ送った場合にEXデッキから特殊召喚できる。
(1):このカードは1度のバトルフェイズ中に、このカードの融合素材としたモンスターの数までモンスターに攻撃できる。
(2):このカードが墓地へ送られたターンのエンドフェイズに発動できる。
デッキから「融合」通常魔法カードか「フュージョン」通常魔法カード1枚を手札に加える。

アルバスの融合体その7。
融合素材はドラゴン族モンスター。さらに他と違い2体以上と融合できる。
さらに通常の融合召喚以外に、フォートレスと同様自分・相手モンスターをフィールドから素材として融合召喚することが可能。
そのため、対峙するドラゴン族中心デッキはアルバスの効果ですべて除去されてしまうばかりか、効果を使うまでもなく融合素材として全て除去されてしまうリスクを背負うこととなった。

また相手のモンスターを素材にする以外にも、烙印融合で任意のドラゴン族を落とすのに使う、竜の鏡や白の烙印で墓地融合。未来融合で(うまくいけば)デッキのドラゴン族を大量に落とすのに使うなど、様々な活用法が期待できる。

固有の効果は素材数に対応したモンスターに対する連続攻撃。召喚方法はフォートレスなのに効果はオーバーの方。
素材がいくつあろうが攻撃力は2500でしかない。言い換えれば素材が少なくても2500は保証されている、効果が無効になっても攻撃力が0にならないというのがオーバー・フォートレスと異なる点。
墓地融合や未来融合を使う、相手のモンスターを複数素材として巻き込むなどすればグォレンダァも可能。
ただし相手のモンスターを巻き込んで出した場合その分相手モンスターが減っているということで、連続攻撃が腐ってしまうという欠点がある。

また、墓地効果で融合・フュージョン通常魔法をサーチできる。
通常魔法しかサーチできない点で捕食植物キメラフレシアに劣るが、アルバス融合体なのでミラジェイドなどで墓地に送れる。
他、あちらとはサーチのタイミングが微妙に違うことが影響する場合もたまにある。

イラストは色が黒くなった神炎竜ルベリオンそのもの。
烙印融合、烙印喪失のイラストからアルバスとアルベルが融合し生まれたものと思われるが…


  • 撃鉄竜(げきてつりゅう)リンドブルム
融合・効果モンスター
星8/闇属性/鳥獣族/攻2500/守2000
「アルバスの落胤」+獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):融合・S・X・Lモンスターの効果が発動した時に発動できる。
その効果を無効にする。
その後、フィールドのモンスター1体を手札に戻す事ができる。
(2):相手ターンに、このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地の「アルバスの落胤」1体を対象として発動できる。
そのモンスターとこのカードの内、1体を特殊召喚し、もう1体を除外する。

アルバスの融合体その8。
融合素材はビースト系モンスター。実は初となる壊獣を使って出すことのできない融合体でもある。
相手のモンスターを素材にして出せるかはこれまでの融合体以上に相手のデッキ内容に依存するため、自分のモンスターを素材にして出す場合が多くなる。
アルバスサポートの中では後述するメルクーリエとキットが素材にできるので、これらを使うことが多いだろう。

アルバスの融合体では初のカウンター効果持ち。EXモンスターの効果の発動を無効にした後でモンスター1体を対象を取らずバウンスできる。
効果を無効にしたモンスターを戻す必要がないのもそうだが、無効化もバウンスも相手のモンスターに限定されていないため、自分のミラジェイドの効果にチェーンして無効化し、コストにした融合体の効果を使いつつ次のターンもミラジェイドの効果を使えるようにする、相手の効果を無効にしつつ自分のモンスターを戻して使いまわすといったテクニカルな動きもできる。

墓地効果で墓地の自身かアルバスのうち、どちらか一方を犠牲にもう一方を特殊召喚できる。
自身を特殊召喚する場合はカウンター効果が、アルバスを特殊召喚する場合は融合効果が使えるためどちらを出すにせよ相手への牽制として機能する。
他の融合体同様、この効果でアルバスを出す目的でEXデッキから直接落とすという使い方もできる。

イラストはキットが駆る黒い竜型マシンと、その前足に器用に乗る灰燼のアルバスというもの。
トライブリゲードとスプリガンズ両方に関わりのあるキットの協力を得ていることもあるのか、ブリガンドとスプリンドの要素を組み合わせたような構図となっている。

「リンドブルム(Lindwurm)」とはゲルマン系の伝承に登場するワイバーンの様な竜を表す。
また、スプ「リンド」+ベア「ブルム」とアルバスとキットがそれぞれ乗っていたマシンの名前を組み合わせた物となっており、恐らくは2機のパーツを利用して完成させたと思われる。



たとえ灰におちようとも

たとえ塵にかえろうとも

二人の心に灯された篝火が

いつか真の炎にならんことを

  • 真炎竜(しんえんりゅう)アルビオン
融合・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2500
「アルバスの落胤」+魔法使い族・光属性モンスター
このカードは融合素材にできない。
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手はフィールドのこのカードを効果の対象にできない。
(2):相手ターンに、自分・相手の墓地のモンスターを合計2体対象として発動できる。
そのモンスターをお互いのフィールドに1体ずつ特殊召喚する。
(3):このカードが墓地に存在する場合に発動できる。
EXモンスターゾーン及びお互いの中央のメインモンスターゾーンに存在するモンスター4体をリリースし、このカードを特殊召喚する。

アルバスの融合体その9。
融合素材は光属性・魔法使い族モンスター。これまでと比べると指定が若干厳しくなっているのでこれまでがゆるゆるすぎただけだが、アルバスの効果で出すのは難しい。
アルバスサポートとしてはドラグマモンスターやエクレシアシリーズはだいたい素材に出来るので、自分のカードで出すぶんには簡単である。

お互いの墓地から合計2体のモンスターを選び、お互いのフィールドに1体ずつ蘇生するという一風変わった効果を持つ。
蘇生するモンスターに縛りはなく、更に自分の墓地だけまたは相手の墓地だけを対象とすることも可能であり、活用する手段は非常に多彩。
例えば素材にした自分のアルバスと相手の使用済みのリンクモンスターを蘇生してミラジェイドになったり、烙印融合で墓地に送ったジョウゲンを相手に押し付けてロックをかけるというコンボも可能。
ついでに対象耐性もあるので、相手の妨害も受けにくい。

(3)の効果はこれまた独特な自己蘇生効果。
一見すると分かりづらいが、お互いの真ん中のモンスターゾーンとEXモンスターゾーンのカードで菱形──もといホールの形を描くようにモンスターをリリースすることで蘇生が可能という訳である。
もっとも、このカードがいる時点で相手は不用意に真ん中にモンスターを出さなくなるので、そのままでは使いづらい。壊獣を活用するか、(2)の効果で真ん中にモンスターを押し付けるといった工夫が必要。
EXモンスターゾーンに至っては(こいつを使うようなデッキがエクストラリンクなど出来るはずないので)完全に相手依存である。基本的には発動出来たらラッキー程度に思った方がいいだろう。

ちなみに融合素材に出来ない制約があるので、赫の烙印などとのコンボは不可能である。

その素材指定や白や金を基調としたイラストから見て分かる通り、遂に登場したアルバスとエクレシアの融合体と見て間違いないだろう。
全身にはドラグマ時代のエクレシアの鎧のような意匠がみられ、更にミラジェイドの破片と思しき角やテオ・アディンの武器のような刃状の突起があり、これまでの旅路を思わせるデザインとなっている。
融合素材に出来ない制約もアルベルにも奪われないほどの強い2人の絆を表しているとも考えられる。
発表された時はこれまで2人の旅路を追いかけてきた決闘者がこぞって限界化し、「エクレシア」「アルエク」といったワードが半日ほどトレンド入りしていた。


烙印魔法・罠

アルバスの落胤とその融合体をサポートする魔法・罠カード。それが「烙印」である。
その詳細はこちらにて。

「アルバスの落胤」モンスター

主に『「アルバスの落胤」として扱う』という効果を持つモンスター。
設定上はアルバス本人の別の姿がこれに当たる。

  • 黒衣竜(くろごりゅう)アルビオン
効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アルバスの落胤」として扱う。
(2):このカードが手札・墓地に存在する場合、
「アルバスの落胤」1体か「烙印」魔法・罠カード1枚を手札・デッキから墓地へ送って発動できる。
そのカードをどこから墓地へ送ったかによって以下の効果を適用する。
●手札:このカードを特殊召喚する。
●デッキ:このカードをデッキの一番下に戻す。
手札から戻した場合、さらに自分はデッキから1枚ドローする。

ゴルゴンダに共鳴し烙印竜アルビオンとして暴走するしていたアルバスが、エクレシアとの絆により「竜化」した己を制御できるようになった姿。
ただ、人の姿に戻れなくなったらしく、以降はこの姿のままで行動している。

場・墓地でアルバスとして扱われるため、アルバスの代わりとしてフィールドからの融合素材や白の烙印による墓地融合の素材に使える。

そして一番の特徴は手札・デッキのアルバスか「烙印」魔法・罠をコストとする効果。
どこからコストを支払ったかによって効果が変わるという今までになかった効果を持つ。

手札からコストにした場合は自身の特殊召喚。
この手の効果にありがちな除外デメリットも特殊召喚後の制約もない上、自身が闇属性・ドラゴン族・レベル8と色々と恵まれているので融合素材のみならずエクシーズ・リンク召喚の素材として使いまわすのを目的に採用してもいい。

デッキからコストにした場合は自身をデッキボトムに戻し、手札からこの効果を発動した場合に更に1ドロー。
手札で発動した場合はシンプルに手札交換+墓地肥やし、墓地から使った場合は墓地交換となる。
さらにこの効果を墓地から発動した場合、墓地の「アルバスの落胤」のコストとして手札orデッキから烙印魔法・罠が墓地に送られたことになるのでその烙印カードのセット効果の条件を満たせる。
そのため、デッキからコストにする方の効果は烙印魔法・罠をデッキから間接的にセットする効果として使うことになる。

「黒衣」とは所謂「黒子」として知られている、劇の手助けをする黒装束の係。
劇をモチーフにしたデスピアとの関連性が疑われるが…?「落胤」=「認知されない私生児」とかけて「どちらも居ないものとして扱う」と言うブラック(黒衣だけに)ジョークも


  • 灰燼(かいじん)のアルバス
効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1800/守 0
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アルバスの落胤」として扱う。
(2):自分の墓地にレベル8融合モンスターが存在する限り、このカードの攻撃力は自分の墓地のモンスターの数×200アップし、自分フィールドの他のモンスターを相手は効果の対象にできない。
(3):このカードと融合モンスターが自分の墓地に存在する状態で、自分フィールドのモンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。

黒衣竜アルビオン同様、場・墓地でアルバスとして扱われるモンスター。
各種サポートカードの恩恵を受けられるのもアルビオンと同じだが、他の効果は墓地に融合モンスターがいることを条件とする自己再生と自己強化、そして他のモンスターに対象耐性付与と毛色が大きく異なる。

自己再生のトリガーは相手依存で自己強化の上昇値もそこまで高くはないが、除外デメリットがなく条件さえ満たせば毎ターン蘇るため相手にとっては厄介に思われるかもしれない。

《分かつ烙印》でアルバ・レナトゥスから分離したアルバスの落胤。
竜化の力を完全にアルバ・レナトゥスに持っていかれたのか、額の宝珠が無くなるなど見た目が若干変わっており、満身創痍の様子。
それでもなお、ミラジェイドまたは《氷水艇エーギロカシス》の欠片と思しき小さな氷柱を持つ彼の瞳には消えることない闘志が宿っていた。

  • 深淵の獣(ザ・ビーステッド)アルベル
チューナー・効果モンスター
星4/闇属性/ドラゴン族/攻1800/守 0
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのカード名は、フィールド・墓地に存在する限り「アルバスの落胤」として扱う。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合、手札を1枚捨て、相手のフィールド・墓地のドラゴン族モンスター1体を対象とし、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカードを墓地へ送り、対象のフィールドのモンスターのコントロールをエンドフェイズまで得る。
●このカードを墓地へ送り、対象の墓地のモンスターを自分フィールドに特殊召喚する。

実に3体目となる場・墓地でアルバスとして扱われるモンスター。
ただ、名前を見てもわかる通りこのカードはアルバスではなくアルベル。ストーリー上でアルベルがアルバスの力を奪ったためこのような効果になっているのだろう。

cipとして手札1枚をコストに発動するというアルバスと同じ条件の効果を持つが、出来るのは相手モンスターを巻き込んだ融合召喚ではなく、自身を墓地に送っての相手の場・墓地のドラゴン族モンスターのコントロール奪取。

メジャーな種族とはいえ奪えるモンスターがいるかどうかは相手次第なので、基本は闇属性・ドラゴン族・レベル4チューナーとして運用し、ドラゴン族を奪うのは出来たらラッキー程度に考えておくのがいいだろう。

また上記2種と異なり「ビーステッド」にも属しているのだが、フィールド・墓地では「アルバスの落胤」になるため「ビーステッド」サポートを受けられない。『「アルバスの落胤」として扱う』だったなら良かったのに、とはよく言われる。

イラストは無数の『ホール』をバックに玉座に腰掛けるアルベル。
…なのだが、これまでのイラストのそれに比べて幾分か大人っぽくなっているように見える。

  • 黒衣のアルバス
その名が示すは、闇に閉ざされし過去か、光輝く未来か。
ストラクチャーデッキで収録されたトークン兼カウンターとして使えるアルバス。
同デッキの《追放者エクレシア》とイラストが繋がっており、エクレシアから「アルバス」の名を贈られたことがあちらのフレーバーテキストで言及されている。
その真っ白な心に、これからたくさんの思い出を。
未来を想い、少女は少年に名を贈る。


関連カード

アルバスに関連する効果を持つ効果モンスター達。
『テキストに「アルバスの落胤」のカード名が記されたモンスター』として一部烙印魔法・罠などによるサポートを受けることができる。*3

  • 白の聖女エクレシア
チューナー・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手フィールドのモンスターの数が自分フィールドのモンスターより多い場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):自分・相手のメインフェイズに、このカードをリリースして発動できる。
手札・デッキから「相剣」モンスターか「アルバスの落胤」1体を特殊召喚する。
(3):このターンに融合モンスターが自分の墓地へ送られている場合、エンドフェイズに発動できる。
墓地のこのカードを手札に加える。

相手の方がモンスターが多ければ良いと言う緩い特殊召喚条件を持ったデメリットなし光属性・魔法使い族・レベル4チューナーと言う汎用性の高さを誇るカード。
更に自身をリリースする事で相剣モンスターかアルバスをリクルート可能。
【相剣】における初動になるだけでなく、《妖眼の相剣士》を呼び出して相手を牽制したり、アルバスをリクルートすれば彼の効果で相手モンスターを除去しつつ融合体を呼び出せる。
また、このターン中に融合モンスターが墓地に送られていれば自己サルベージも可能。《烙印の気炎》は融合モンスターを墓地に送りつつこのカードをサーチ出来るので非常に相性が良い。

スプリガンズの下から旅立った頃の元・《教導の聖女エクレシア》。
《鉄獣戦線 キット》から貰ったお揃いのゴーグルと《鉄獣戦線 徒花のフェリジット》のお下がりのジャケットを身につけ、《スプリガンズ・ブーティー》で手に入れたモンスターの頭骨から作られたハンマー(スプリガンズ入り)を装備している。髪型は自力でセット出来ないためか編み込みもみあげは左側のみとなっている。

  • 鉄獣鳥(トライブリゲード) メルクーリエ
効果モンスター
星4/闇属性/鳥獣族/攻 800/守 0
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドに「アルバスの落胤」を融合素材とする融合モンスターが存在し、相手がモンスターの効果を発動した時、手札・フィールドのこのカードを墓地へ送って発動できる。
その効果を無効にする。
(2):このカードが除外された場合に発動できる。
「鉄獣鳥 メルクーリエ」を除く、「アルバスの落胤」1体またはそのカード名が記されたモンスター1体をデッキから手札に加える。

《鉄獣の誓い》《鉄獣戦線 凶鳥のシュライグ》がアルバスに託したメカモズ。

アルバスの融合体が場にいる時にモンスター効果に対するカウンターができる。
わざわざ場に出す意義は薄いので、手札に抱えておいて相手を牽制するのがいいだろう。
何らかの効果でブリガンドをEXデッキから落とせば、エンドフェイズにこのカードをサーチできる。

除外されるとアルバスかその関連モンスターのサーチができる。
前半の効果で墓地に送ったのを融合素材として除外するのが一番手っ取り早いが、アルバスと一緒に素材にして出せる融合体はルベルオンしかないため、他の除外ギミックも採用しておきたい。


  • スプリガンズ・キット
効果モンスター
星4/闇属性/獣族/攻1700/守1000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):「アルバスの落胤」を融合素材とする融合モンスターが自分のフィールドか墓地に存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
自分のデッキ・墓地・除外状態の「烙印」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
その後、自分の手札を1枚選んでデッキの一番下に戻す。

《鉄獣戦線 塊劇のベアブルム》で乗っていた獣型マシンと《鉄駆竜スプリンド》の一部をパワードスーツに改造し纏った《鉄獣戦線 キット》

場か墓地にアルバスの融合体がいると特殊召喚でき、さらにCIP効果で烙印魔法・罠のサーチorサルベージができる。

特殊召喚の条件はアルバスを中心としたデッキであれば簡単に満たせる。
烙印魔法・罠はデッキや墓地のものだけでなく除外されたものももってくることが可能だが、他に手札が1枚以上ないといけないことには注意。
「烙印」魔法・罠サーチと融合体の素材に使いやすい闇属性なのでデスピアとの相性が非常に良く、闇属性になった事も併せて「実はデスピアの回し者」なんてジョークもある。


  • 軒轅(けんえん)相剣師(そうけんし)
チューナー・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1800/守1500
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、その攻撃を無効にする。
自分フィールドに「アルバスの落胤」を融合素材とする融合モンスターが存在する場合、さらにその攻撃宣言したモンスターを破壊できる。
(2):モンスターが表側で除外された場合、フィールド・墓地のこのカードを除外して発動できる。
攻撃力と守備力の数値が同じ魔法使い族・光属性モンスター1体を自分の手札・墓地から特殊召喚する。

ドラグマ陣営を離れ相剣の一員となった元・《教導の鉄槌テオ》《教導の天啓アディン》のコンビ。

攻撃宣言時に自身を特殊召喚してその攻撃を無効化できる。
似た効果でも直接攻撃しか止められない《バトルフェーダー》と比べてモンスターへの攻撃も止められ、さらに除外デメリットもない点で優れている。
さらに場にアルバスの融合体がいれば攻撃モンスターを破壊することができる。
レベル4の魔法使い族チューナーとステータスにも恵まれているため、次のターンまで生き残ってくれれば各種素材としても活用可能。

もう1つの効果はアルバスを中心をするデッキであれば白の聖女エクレシアを特殊召喚することになるだろう。
その他、《妖眼の相剣士》や《エフェクト・ヴェーラー》などの汎用的光魔法族も蘇生できる。


  • (あか)聖女(せいじょ)カルテシア
チューナー・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
このカード名の(1)(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分のフィールドか墓地に「アルバスの落胤」が存在する場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(2):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
自分の手札・フィールドのモンスターを融合素材とし、レベル8以上の融合モンスター1体を融合召喚する。
(3):このターンに融合モンスターが自分の墓地へ送られている場合、エンドフェイズに発動できる。
墓地のこのカードを手札に加える。

白の聖女エクレシアと同様、レベル4・光属性・魔法使い族チューナーという汎用性に富んだステータスに、場か墓地にアルバスが存在するという比較的ゆるい特殊召喚条件を持つ。
さらにお互いのメインフェイズに融合召喚を行う効果を持ち、レベル以外の制限が存在しないためアルバスの融合体以外にも様々な融合モンスターを相手ターンに繰り出すことが可能となる。
さらに融合モンスターが墓地に送られたターンのエンドフェイズに自身をサルベージする効果もあり、何らかの形で条件を満たせば毎ターン特殊召喚から融合・シンクロ召喚につなげることができる。

…と、ここまで読んだ方はお気づきだろうが、その名前、ステータス、効果は白の聖女エクレシアとほとんど同じである
このことから、この聖女は、烙印の命数を経た先の、闇堕ちしたエクレシアである可能性が非常に高い

このカードの存在が発表された瞬間、TLはついに起こってしまったエクレシアの闇堕ちに脳が破壊された者、「エクレシアにしては胸が大きいから別人だ」と現実逃避する者、待ち望んだ展開に歓喜する闇堕ちスキーなどによって混迷を極めることとなった。

後述する融合体・グランギニョルの登場と共に公開された設定画では「ガワはほぼエクレシア?」と記載されており、また《烙印の光》のイラストからも『カルテシア≒エクレシア』が確定した形となったことで、別人説を推していた人は絶望することとなった。
ちなみにこの設定画やグランギニョルのイラストをよく見ると、服の下にあるはずの足がないことが分かる。

  • (みちび)きの聖女(せいじょ)クエム
チューナー・効果モンスター
星4/光属性/魔法使い族/攻1500/守1500
このカード名はルール上「ドラグマ」カード、「デスピア」カードとしても扱う。
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
「アルバスの落胤」1体またはそのカード名が記されたカード1枚をデッキから墓地へ送る。
(2):自分・相手のカードがEXデッキから離れた場合、「導きの聖女クエム」を除く自分の墓地の、「アルバスの落胤」1体またはそのカード名が記されたモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。

アルバスまたはその名前が記載されているカードの墓地肥やしと、それらのモンスターを蘇生する効果を持つ。

墓地肥やしは単純にモンスターを落としてそのモンスターの墓地効果や自身の蘇生効果につなぐだけでなく、魔法・罠も落とせるので墓地効果持ちの烙印魔法・罠などを落とし活用することもできる。

蘇生効果は自身の墓地肥やし効果で落としたモンスターを蘇生できるのは勿論のこと、蘇生制限さえ満たしていればアルバスの融合体も蘇生することもできる。
トリガーである「EXデッキからカード離れる」も、自分がEXデッキからモンスターを特殊召喚するのはもちろんドラグマ特有のEXデッキ破壊でも能動的に満たせるほか、相手がEXデッキからモンスターを特殊召喚しても満たせるため、それでアルバスを蘇生するなどして相手の展開へのけん制にもなりうる。

他のエクレシア関係と違い自前で特殊召喚効果を持たないのがネックだが、自身がドラグマおよびデスピアとして扱われる効果外テキストを活かしバスタードの墓地効果や烙印開幕でのリクルートは可能なのでそれらを活かしたい

イラストには《凶導の白聖骸》やカルテシアに似た格好の少女が描かれている。
「クエム」という名は白聖骸を依り代としたドラグマの初代聖女の名前としてザ・ヴァリュアブル・ブックEX2で言及されており、恐らく彼女が実体をもって完全復活した初代聖女その人なのだろう。
また、これまで何度かイラストに登場しており、彼女の周りにも描かれている目玉状の物体は歴代聖女の成れの果てであることが別のカードの設定画で明かされている。
同時に彼女の周りからエクレシアやフルルドリス以外の聖女がどこかに行ってしまったことが示唆されており…?


  • デスピアン・クエリティス
融合・効果モンスター
星8/光属性/悪魔族/攻2500/守2500
「デスピア」モンスター+光・闇属性モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに発動できる。
レベル8以上の融合モンスターを除く、フィールドの全てのモンスターの攻撃力はターン終了時まで0になる。
(2):表側表示のこのカードが相手の効果でフィールドから離れた場合に発動できる。
デッキから「デスピア」モンスターか「アルバスの落胤」1体を選び、手札に加えるか特殊召喚する。

ターン終了時までレベル8以上の融合モンスター以外の攻撃力を0にする効果を持つデスピアの融合モンスター。
背景ストーリーでは「教導の騎士フルルドリスの鎧の成れの果て」との事。*4

…しかし、アルバスと直接関与せず登場し、カードでもアルバスを融合素材に指定していないにもかかわらず、相手に除去された場合にデスピアモンスターかアルバスの落胤をサーチorリクルートとアルバスの融合体の様な効果を持つのが特徴。
一応デスピア+アルバスの組み合わせでも融合召喚が可能である辺り何らかの関係性が疑われるが…?


以下、『テキストに「アルバスの落胤」のカード名が記されたモンスター』ではないがイラスト的に関連があると思われるモンスター。

  • デスピアの導化(どうけ)アルベル
効果モンスター
星4/闇属性/天使族/攻1800/守 0
このカード名の(1)(2)の効果は1ターンに1度、いずれか1つしか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「烙印」魔法・罠カード1枚を手札に加える。
(2):このカードが墓地に存在する状態で、自分フィールドの表側表示の融合モンスターが相手の効果でフィールドから離れた場合、
または戦闘で破壊された場合、相手フィールドの効果モンスター1体を対象として発動できる。
このカードを特殊召喚し、対象のモンスターの効果をターン終了時まで無効にする。
召喚・特殊召喚時に「烙印」魔法・罠をサーチし、自分の場の融合モンスターが相手によって除去されるか戦闘破壊されるかをトリガーに墓地から復活しつつ相手のモンスター効果を無効にする。
白の烙印か烙印劇城デスピアをサーチして融合素材として墓地に落とせば(2)の効果発動の準備も出来る。

アルバスに似通った名前と外見、種族以外が一致しているステータスからしてアルバスと深い関係が窺えるが…?
+ その素顔
その仮面の下に隠された素顔はストラクチャーデッキ『ALBA STRIKE』に収録されたトークン兼カウンターカード《凶導者アルベル》にて明かされており、案の定アルバスと瓜二つのものであった。
さらにそのフレーバーテキストには『深淵より分かたれしもの』という意味深な一文が存在し…


  • 赫灼竜(かくしゃくりゅう)マスカレイド
融合・効果モンスター
星8/闇属性/悪魔族/攻2500/守2000
「デスピア」モンスター+光・闇属性モンスター
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):融合召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手は600LPを払わなければ、カードの効果を発動できない。
(2):自分・相手ターンに、このカードが墓地に存在し、相手フィールドに儀式・融合・S・X・Lモンスターのいずれかが存在する場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。
相手にカードの効果を発動させる度に600ライフを追加コストを強要する融合モンスター。
600と数値だけならやや物足りなく思えるが、少ない効果発動で2500打点を処理出来るデッキは少なく、1回につき600の追加コストが予想以上に響く。
ライフの多い序盤でも少なくなった終盤でも相手の行動を制限させられ、デスピア+光か闇と言う緩くて出しやすい素材指定も相まって相手をジワジワと追い込める。
とは言え大抵は強引に突破して来るので彼を徹底サポートしたり、彼以外にも二の矢・三の矢を用意しておきたい所。
また、相手の場に儀式・融合・S・X・リンクの内いずれかが居れば自己再生も可能。追加コスト強要はなくなり除外デメリットは付くものの、非常に緩い条件で復活して来る2500打点はやはりありがたい。

赫の烙印のイラストからして恐らくは竜化したアルベル。
名前・ステータスがアルバス融合体と似通っている辺りやはり深い関係性が窺えるが果たして…?


  • 赫焉竜(かくえんりゅう)グランギニョル
融合・効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻2500/守2500
「赫の聖女カルテシア」+光・闇属性モンスター
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが融合召喚した場合に発動できる。
デッキ・EXデッキからレベル6以上の光・闇属性モンスター1体を墓地へ送る。
(2):相手が発動したモンスターの効果でモンスターが特殊召喚された場合、フィールド・墓地のこのカードを除外して発動できる。
デッキから「ドラグマ」モンスター1体、またはEXデッキから「デスピア」モンスター1体を特殊召喚する。

前述のカルテシアを融合素材として指定する融合モンスター。
カルテシア自身が特殊召喚効果やサルベージ効果を持ち、もう一方の素材も光・闇属性モンスターと非常に緩いためカルテシアさえ採用しているならば非常に出しやすいモンスターである。

融合召喚時の効果でさらにデッキ・EXデッキからレベル6以上の光・闇属性モンスターを墓地に落とす効果を持ち、そこからさらなる展開につなげることができる。
シンプルながら活用の幅は広く、烙印世界関係でもアルバスの融合体を落としてその効果を使ったり、上級、最上級ビーステッドを落として展開の布石とするなどでき、他にもシャドールなどEXデッキから落としてうま味のあるモンスターを擁するテーマと組み合わせることも可能。
一方でこの効果を使った後に場で果たせる役割はそこまで無く、後半の効果目当てで場に残してもバウンスで処理される可能性もあるので、できるなら早々に墓地に送っておきたい。

その後半の効果というのが、相手のモンスター効果による特殊召喚に反応して場・墓地の自身をコストにデッキからドラグマモンスターかEXからデスピアモンスターを特殊召喚するというもの。
ドラグマならエクレシアからフルルドリスをサーチして妨害を構えることができ、デスピアならこれまで素材指定が重くて敬遠されていたプロスケニオンを出してシンプル打点+直火焼きでトドメを刺しにいくことができる。
条件が相手依存のため狙ってだせるわけではないが、逆にこのカードが場か墓地にあるだけで相手にそれを警戒させられるというメリットにもつながる。

イラストは土気色のおぞましい竜がカルテシアの背後に立っている…というよりもカルテシアのヴェールや服と融け合い1つになっているというもの。
この竜は翼から《デスピアン・クエリティス》の腕と同じものが生えているため、同一のものであると考えられる。
そしてこの竜は全身のいたるところに棘状のものが生えているがよく見るとそれはであり、それらがドラグマの上層部がイラストで度々やっていた腕を交差させるポーズをしている。
これらの腕は設定画によると、ドラグマ陣営が秘めていた野望の犠牲となった歴代の聖女たちのものであるという…


  • アルギロスの落胤(らくいん)
効果モンスター
星2/闇属性/雷族/攻 700/守 700
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、
(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドにレベル2・ランク2・リンク2のモンスターのいずれかが存在する場合、このカードは手札から自分か相手のフィールドに特殊召喚できる。
(2):このカードをリンク先とするLモンスターの効果をお互いに発動できない。
(3):相手ターンに、フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのX素材を2つまで取り除く。

アルバスと同様に『落胤』の名を冠するモンスター。

レベル・ランク・リンク2のモンスターの存在を条件とする特殊召喚効果と、リンクモンスター・Xモンスターの効果を実質的に封じる効果を持ち。全体的にスプライトに対するメタカードとしての性質が強い。

イラストにはスプライトと同じように人型になった稲妻のような生物が《深淵の獣ルベリオン》に似た鎧と《スプライト・スプリンド》のジャケットを纏ったような姿の存在が砂海に佇んでいるのが描かれており、その手には《スプリガンズ・キャプテン サルガス》が付けていたネックレスが握られている。

その姿からスプライトに関係した何かと思われるが、いきなり登場したこの存在については数々の推測が立てられている。


相性のいいカード

融合モンスター

融合体以外で、素材指定が緩くアルバスの効果で融合召喚できる融合モンスターがコチラ

+闇属性モンスター1体
闇属性モンスターは遊戯王で最もメジャーな属性なので、出せる機会は多いはず。
神炎竜ルベリオンとの使い分けを想定してEXデッキに入れておいてもいいだろう。

  • 捕食植物トリフィオヴェルトゥム
+闇属性モンスター2体
スターヴ・ヴェノムよりも要求される素材が多いが、その分相手モンスターの複数除去に繋がる。
1ターンに1度だけだが相手のEXデッキからの展開を阻止できるのでこちらも入れておく価値はある。

  • ヴァレルロード・F・ドラゴン
+闇属性・ドラゴン族
スターヴ・ヴェノムより素材指定が厳しいが、打点要因になれるだけでなくフリチェ破壊効果で相手の展開を妨害したりできる。
墓地効果を活かすためにも、採用する場合はドラゴン族リンクモンスターを併用したい。
アルビオンの効果でアルバスと他の闇ドラゴンで融合するのもいい。
守備力2500なので《烙印の気炎》のコストとしても有用。

  • ミュステリオンの竜冠
融合・効果モンスター
星8/光属性/魔法使い族/攻3000/守1500
魔法使い族モンスター+ドラゴン族モンスター
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードは融合素材にできない。
(1):このカードの攻撃力は除外されている自分のカードの数×100ダウンする。
(2):発動したモンスターの効果によって、
そのモンスターまたはそのモンスターと元々の種族が同じモンスターが特殊召喚された場合、
その特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
対象のモンスター及びそのモンスターと元々の種族が同じフィールドのモンスターを全て除外する。

+魔法使い族モンスター
強力な全体除去を持ち、相手のデッキが種族統一デッキであれば大きなプレッシャーになる。
アルバスとドラグマモンスターで融合召喚できる素材指定だが、このモンスター自身がアルバスのストーリーと関連があるかどうかは現状不明。
ただ、効果外テキストで融合素材にならない=アルバスの効果で吸えない上、アルバスの効果で融合した場合出て来たそいつが除外される+こいつ自身は魔法使いなのでそれに巻き込まれないと、アルバスへのメタとしてデザインされていることがわかる(ブリガンドとスプリンドは対象外だが)。
実はこいつはステータスが攻守逆である以外、一連のストーリーの大ボスと思しき「教導の大神祇官」と全く同じであり、ドラグマ側のモンスターである可能性は濃厚。*5


その他のカード

  • 融合派兵
アルバスを直接リクルートできるカード。
使った後は融合モンスターしか出せなくなるが、アルバスをデッキから直接引っ張り出す手段の一つとして有用。

  • 竜の鏡
ドラゴン族専用の墓地融合魔法。
4枚目以降の白の落胤としての採用や、他のドラゴン族融合モンスターと融合魔法を共有したい場合に採用できる。

完全耐性持ち、あるいは低攻撃力、(勝鬨的な意味も含め)低レベル、このターンに特殊召喚されてない、属性が違うなどでアルバスの効果で狙った融合体の素材にできない相手モンスターを
  • バスタードの素材になれる高攻撃力
  • ブリガンドの素材にでき、バスタードの打点を大幅にアップできる高レベル
  • スプリンドの素材に必要な「このターンに特殊召喚された」という情報
  • アルビオンの素材になれる光属性
  • ルベリオンの素材になれる闇属性
という5つの融合体の条件に合致するモンスターに変換できる。
アルビオンかルベリオンを経由すればミラジェイドもアルバ・レナトゥスも出せるので実質的にリンドブルム以外のアルバス融合体にアクセス可能。
その相性の良さを買われてかストラクチャーデッキ-ALBA STRIKE-ではサンダー・ザ・キングが再録された。

妨げられた壊獣の眠りで相手の場に特殊召喚した壊獣を融合素材にして出したモンスターと自分の場に出した壊獣でダイレクトアタックを仕掛ければワンキルも夢じゃない。

  • ヴァレット・リチャージャー
EXから出た闇属性が破壊された時に他の闇属性を蘇生できるカード。
このカードを手札に持っておけば相手に融合体を破壊されたときにアルバスを蘇生して除去と融合が行える。
ヴァレット自体がアルバスと同じ闇属性・ドラゴン族でサポートを共有できるのもポイント。


余談

  • 11期の主役的存在のため多数のカードイラストに登場しているが…
  • 《教導神理》でエクレシアが「粛正」されている横でめっちゃ驚いている
  • 《鉄獣の邂逅》でエクレシアと共に捕まっており、ジタバタしている彼女の横で呆れている。
  • 《スプリガンズ・コール!》で《鉄獣戦線 キット》に無表情で引っ張られている。
  • 《スプリガンズ・ブーティー》でお宝を自慢してドヤ顔している(ように見える)。
と、変にクールを気取っているせいかどこかコミカルな印象を与える。(《教導神理》はどちらかというとシリアスな展開だが)
しかし《スプリガンズ・ウォッチ》では危険な道を先に行き、エクレシアのサポートをするなど優しさも見せている。
ある意味ではエクレシア共々、15歳前後の少年らしい姿と言えるだろう。

  • 遊戯王カードゲーム25周年特別映像「Yu-Gi-Oh! CARD GAME THE CHRONICLES」にて題材として選ばれ、「アルバスの落胤」パートを担当。
    『《天底の使徒》→《ドラグマ・パニッシュメント》→《ドラグマ・エンカウンター》』まで、短いながらもアルバスとエクレシアの出会いが高クオリティの作画でアニメ化されたことに多くのデュエリストが喚起した。同時にホールから落ちて約3秒で左目を潰され叩き落されたアルバスの不憫っぷりとフルルドリスのゴリラっぷりがネタにされた。



追記、修正はアルバスのプリズマティックを3枚集めてからお願いします。













これまでの傾向からブースターパック「CYBERSTORM ACCESS」で完結を迎えると思われていた烙印ストーリー。

しかし発売目前となっても《真炎竜アルビオン》以降のアルバスやエクレシアが描かれたカードが発表されておらず、彼らが最終的にどうなったかやきもきする決闘者が数多く存在していた。

そして「CYBERSTORM ACCESS」発売3日前の2023年1月11日。
公式Twitterにて公開されたそのカードは。

そのやきもきしていた決闘者達をこぞって限界化させた。



開かれし大地を渡り歩く

少年と少女の物語―。

  • (ひら)かれし大地(だいち)
フィールド魔法
(1):相手が儀式・融合・S・X・Lモンスターを特殊召喚した場合、以下の効果から1つを選択して発動できる
(このカード名の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない)。
●デッキから「アルバスの落胤」またはそのカード名が記されたモンスター1体を手札に加える。
●手札から「アルバスの落胤」またはそのカード名が記されたモンスター1体を特殊召喚する。

▽効果について
相手のEXモンスターの特殊召喚に対してアルバス関係のモンスターのサーチと特殊召喚のどちらかをそれぞれ1回ずつ行えるようになるフィールド魔法。

相手がEXモンスターの展開を2回行えばアルバス関連の実質的なリクルートとなり、それでアルバスを出せば相手のEXモンスターをミラジェイドなどの融合素材として除去できる。
すでに場にアルバスの融合体がいるなら、メルクーリエや軒轅の相剣師といった手札誘発効果持ちをサーチするだけで相手への牽制として機能する。
自分ターン中に相手がEXモンスターを展開する手段を持っていた場合、このカードの存在によってその展開を躊躇させることもできるかもしれない。

効果を2回使うまでに相手に2回のEXデッキからの展開を許すことになり、それまでにこのカードが除去される可能性は高いため、このカードだけに頼ることない展開が求められる。

1番のネックはこのカードが烙印カードでない関係上サーチ・サルベージがしにくいこと。
某問題児のおかげで汎用フィールド魔法サポートには規制がかかったままだが、2023年から《エンシェント・フェアリー・ドラゴン》がエラッタされて帰ってきたので、これを絡めてみるのもいいかもしれない。


▽イラストについて
本題はここから。

イラストは小さい飛空艇に乗って砂海から旅立つアルバスとエクレシア、そしてそれを見送るキットが描かれている。
さらに良くみると、フェリジットとシュライグ、スプリガンズの面々に《二人の聖女》で描かれていたエクレシア達のお付きのドラグマの人らしき人影が描かれており、このカードの判明によって
  • アルバスの無事
  • エクレシアが無事カルテシアから戻れた(分離できた?)こと
  • これまでのイラストで死亡フラグが立っていたシュライグが無事生還できたこと
  • デスピア化したドラグマの人々がもとに戻れたこと

がほぼ確定となり、味方側の犠牲をほとんど出すことなく無事ビーステッドとの闘いが終結し、そして主人公たちが新たに旅立つという遊戯王らしからぬハッピーエンドを描いたこのカードは、人々を熱狂の渦に巻き込んだ。

+ ただし
マスターガイドを読み取るに黒幕にあたるアルベルの目的もほぼ達成出来た模様で、敵側もハッピーエンドと言うなんとも歪んだ自体になっている。

さらに、「味方側に犠牲はほとんど出てない」とは言ったものの相剣については師範代の承影が戦死、氷水に至っては先代女王コスモクロアが肉体の限界によって死亡、他の氷水達も砕けた残骸の山になっているという描写がされており、実質的に壊滅状態。
ひとりぼっちの女王となったエジルはこの一件から心を閉ざしたと明言されており、現在は故郷を氷漬けにして完全閉鎖中。
信頼していた者に裏切られ、目の前で親を失い、怒りに任せて暴走に近い進化をした彼女は廃墟化したイニオン・クレイドルにて、凍りついた最も憎い仇の側に佇み続けている。

ただ、これに至るまでの過程は他のカードから読み取ることはできず、アルベルやクエム、アルギロスの落胤など、この弾で新たに撒かれた伏線から「来期に第二部が始まるのではないか」という声もあるため、マスターガイドなどによる続報が待たれるところではある。

少なくとも、今の我々には祈ることしかできない。
これからの2人の旅路が、希望に満ちたものであることを。


▽設定画について
カードの公開から2日後、公式Twitterにてこのカードの設定画が公開されており、その中には興味深い記述がいくつかある。

まずアルバスについて、以前の設定画ではエクレシアと同じくらいとされていた身長が少し伸びており、宝珠があったり無くなったりしていた額には新たに金属カバーが付けられている。
エクレシアは、髪型がこれまでの三つ編みではなくポニーテールになっている。曰く「みつあみはしてもらうまでナシ」とのこと。
また飛空艇の先端には目玉のような装飾がなされているが、これはアルバス達が拾った317番目の聖女のなれ果てであり、普段は手足のようなものを生やしてこれまで一緒に旅していたスプリガンズのススとわちゃわちゃしているらしい。
常にある方向を見ているため船の羅針盤替わりに活用しているようだ。
その他、《烙印の光》で伸ばした手がきちんとエクレシアを掴んでいた様子や戦いから帰還したアルバスとエクレシアをキットが迎える様子、二人が317番目の聖女を発見した様子などをメルクーリエが撮った映像を鉄獣式映写機で出力して思い出ムービーにしているのが描かれている。
しかしVBEX3ではそれらの思い出を嘲るように見据えるアルベルの横顔が映されており…

▽二人の旅の目的について
この設定画のうち、エクレシアに関する記述を見ると、二人の旅の目的が見えてくる。
もともとドラグマ時代の髪型は複雑すぎて自分ではセットできないことが過去の設定画に記載されており、追放されてから白の聖女になるまで髪はラフなものだった。
そして《二人の聖女》のイラストや白の聖女になる直前にフルルドリスと再会していることから、この髪型のセットをしていたのはフルルドリスと思われる。
その髪型を「してもらうまでナシ」としていることから、二人の旅の目的は戦いの過程でどこかに行ってしまったと思われるフルルドリスを見つけ出すことである可能性が高い。


▽名前について
  • 項目冒頭にもある通り、これまでの烙印関係のカードを公式Twitter上で紹介される際の煽り文句として「閉ざされし大地」というワードが用いられ、マスターデュエル上でドラグマ、トライブリゲード、スプリガンズが主に収録されたシークレットパックの名前も『閉ざされた地に生きるもの』だった。
    このカード名は、教導国家ドラグマの支配とその裏に潜んでいたデスピアの野望によって閉ざされていた深淵大陸が、戦いの決着によって開かれたものとなったことを示しているのだろう。
    このカードのみ、公式Twitterで紹介される際の煽り文句が上述の通り「開かれし大地を~」に変わっている。



  • 白の枢機竜(アルバ・システム・ドラグマータ)
融合・効果モンスター
星8/闇属性/ドラゴン族/攻4500/守2500
「アルバスの落胤」+自分の墓地のカード名が異なるモンスター×6
このカードは融合召喚でのみEXデッキから特殊召喚できる。
(1):このカードは相手モンスター全てに1回ずつ攻撃できる。
(2):このカードの攻撃宣言の際に、自分はEXデッキのカード1枚を墓地へ送らなければならない。
(3):1ターンに1度、融合召喚したこのカードがモンスターゾーンに存在し、
「アルバスの落胤」を融合素材とする融合モンスターが自分の墓地に6種類以上存在する場合に発動できる。
お互いのEXデッキのカードを全て墓地へ送る。

烙印ストーリー終了後に受注生産された『COMPLETE FILE -白の物語-』で登場した10体目のアルバスの融合体。
融合召喚でしかEXデッキから特殊召喚出来ず、融合素材は自分の墓地のカード名が異なるモンスター6体

相手モンスター全てを1回ずつ攻撃できる全体攻撃効果と攻撃宣言時に自分のEXデッキのカードを墓地に送る強制効果、融合召喚した自身が場にいる上でアルバス融合体が墓地に6種類以上存在する時に互いのEXデッキのカードを全て墓地送りにする効果を持つ。
かの青眼の究極竜と同じ打点で連続攻撃しつつEXデッキからアルバス融合体を落とし、6種類以上溜まったらEXデッキを破壊すると言う設計。ただし、EXデッキ破壊効果を使用すると自分のEXデッキのカードを回収しない限りはこのカードは攻撃が出来なくなると言う非常に癖の強いカードでもある。
また、アルバスの効果はおろか烙印融合や超融合でも出す事が出来ず墓地融合オンリーとなっているためキツく、その数も合計7体と非常に重い指定となっている。運用するのであれば墓地肥やしが得意な融合テーマである【ティアラメンツ】などの力を借りた専用構築が求められる。

見た目は真炎竜アルビオンに似ているが、胴体から下が機械化されていてスプライトのエネルギーと思わしき青い電光が見え、胸部には神炎竜ルベリオンなどに見られる赤いコアの様な物があるなど、数あるアルバス融合体の中でも特に異質であり、開かれし大地にて大団円を迎えたと安心した決闘者に衝撃を与えた。
「アルバ・システム・ドラグマータ」なので地味に初のドラグマ融合モンスターでもある。しかし、ドラグマには融合召喚のギミックがなく、制約で自身のEXデッキからの展開に制限をかけてしまう事が多いため相性は良くない。
しかし、EXデッキ破壊効果にはドラグマらしさが窺え、カード名も凶導の白き天底(ドラグマのアルバ・ゾア)、教導枢機テトラグラグマ、凶導の福音(ドラグマータ)と既存のドラグマカードとの関連が窺える構成をしている。
更にアルバス以外に要求する融合素材は6種類、追加で特殊召喚されない限りは攻撃回数はメインモンスターゾーン5体+EXモンスターゾーンの1体で最大6回、EXデッキ破壊効果に要求するのはアルバス融合体6種類以上、とドラグマと縁の深い666の数字も隠れている。そのため、「教導の大神祇官が蘇らせようとしてる神とはこのモンスターではないか?」と言う意見がある。
一方で融合素材に関しては「最終決戦にてアルバス側についた勢力(テーマ)*6ではないか?」と言う見方もあり、それを墓地から要求すると言う事は「烙印ストーリー終了後の存在だからではないのか?」と言う意見もあるが、全ては神のみぞ知る。


追記・修正は2人の旅の無事を祈りながらお願いします。

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最終更新:2025年04月18日 17:57

*1 「フィールドのミラジェイドを2体目の素材にすれば余裕じゃん」と思うかもしれないが、(1)のためそれは不可能で、「退かした後」に出す必要がある。群雄割拠などと同じ要領。

*2 「発動した効果を受けない」とは、より詳しく表現するなら「発動したチェーン上では効果を受けない」という事である。

*3 一応融合体およびデスピアン・クエリティスも該当はしているが、メインデッキに入るモンスターと比べて受けられるサポートは少ない

*4 鎧を脱いだフルルドリス本人が妖眼の相剣士として別途登場した事からして恐らく凶導の白騎士を経由して変化したと思われる。

*5 融合素材で魔法使い族が先に挙げられているためそちらが主体であると読める。

*6 鉄獣戦線・スプリガンズ・相剣・氷水・セリオンズ・スプライトの6テーマ。この内、セリオンズはどちらかと言えばアルバスではなくサルガスに力を貸しており、スプライトに至っては無理矢理捕えられた様な描写もあるが。