カブラギ シンヤ(ウルトラマンZ)

登録日:2021/07/09 Fri 19:07:00
更新日:2025/06/25 Wed 23:32:12
所要時間:約 18 分で読めます






本日出現した…宇宙怪獣…

あっすいません…ゲネガーグの断片、1番から39番、収容完了です。


カブラギ シンヤとは、『ウルトラマンZ』の登場人物である。

演:野田理人*1



【プロフィール】

生年月日:1994年4月11日
出身地:大阪府岸野田市(岸和田市と演者の野田氏の捩りか)
身長:179㎝
体重:68㎏
血液型:O型
趣味:フットサル・古着屋巡り・ゲーム
特技:料理・空気を読む事
最終学歴:早田大学先進理工学部生命科学科卒業

【概要】

凶暴宇宙鮫 ゲネガーグの死後、寄生生物セレブロの宿主にされてしまった犠牲者。
「地球防衛軍日本支部・怪獣研究センター生化学研究部」に委託職員として所属・勤務する26歳の青年。
名前は漢字表記すると「鏑木 慎也」
服装は背中に白文字で「怪研」と書かれた緑の防護服姿で、首からガスマスクを掛けている。

ストレイジが倒した怪獣や宇宙人の破片を回収して研究を行うのを職務としていたが、ゼットに倒されたゲネガーグの肉片の運搬中うっかり容器を倒してしまい、こぼれ出した肉片に潜んでいたセレブロに無理矢理寄生され肉体を乗っ取られてしまった完全なる被害者
基本セレブロが肉体を完全に乗っ取っている為カブラギの自我は完全に失われている。そのため劇中で披露していた言動や性格はほぼ全てセレブロのもの。


【人物像】

第1話の様子を見る感じだとごく普通の若者だったらしく、うっかりゲネガーグの肉片のサンプルを零してしまった際はミスに焦りながらも愚痴ったり、怪獣の死骸に嫌悪感を見せる様子が窺える。
おまけに委託職員ということもあり上司から「どんくさい奴」と言われてこき下ろされているあたり、組織の中でも地位はさして高くなかった。
下っ端という事もあって倒された怪獣の体組織の採集や輸送に直接携わるため、メダル生成用にそれらを必要としていたセレブロにはまさにうってつけの隠れ蓑であり、
カブラギがゲネガーグのサンプルを落としてしまったのが偶然だったとすれば、セレブロとしては非常に幸運(カブラギからすればその逆)だったと言える。
おまけにセレブロがカブラギの人としての社会性をガン無視して動いていたため、同僚からも「最近おかしい」「急に態度がデカくなった」と不審がられてしまうなど散々な目に逢っていた。


なお実際の彼の素顔とは本当に良くも悪くも今時の若者。もっと言えばパッとしない上にダメな方向での凡人である。
超全集で明らかになった経歴だと、
  • 小学校での人物評価は「ぼんやりしたやつ」
  • 中学校では勉強しなくてもそれなりの成績だったせいで勉強をおろそかにしてしまい、調子に乗って進学した進学校では必死に勉強しないと付いていけなくなる。
  • 高校での成績は常に底辺を彷徨う。
  • 「なんとなく」という理由で早田大学先進理工学部生命科学科を受験するも案の定落第。
  • 高卒後1年間浪人生活。
  • 親の協力もあり何とか真面目に勉強して早田大学先進理工学部生命科学科に合格するも大学生活はダラダラとした無気力なもの。
  • 初めての彼女も3ヵ月で破局。
  • 大学卒業後就職活動すらせずダラダラと2年間フリーター生活。理由は「世の中の構造への疑問」
  • 怪獣研究センターへの入社は父親のコネ。(おまけに正職員ですらない委託職員)
といったように見事に良い所が微塵もない。(皆無ではないものの、やはり欠点のほうが目立つ)
専門家の端くれなので、その気になれば人並みの仕事はできるかもしれないが、基本的にやる気はなさそうだ。
惰性で生きてたような人生で一番の苦痛だったのはセレブロから解放された後の防衛隊での尋問・検査入院・サンプル回収のための手術だったとのこと。
ある意味この一番辛い経験をしたからこそ最終回での生き生きとした姿だったのかもしれない。

また本人はいい加減な性格なものの勉強しなくてもそれなりの成績だったり、進学校にて必死に食らいついたりなんとなくで(浪人しながらであるが)名門大学に入学できたりと、根性や能力自体は大したものである。
それと「急に態度がデカくなった」と言われるという事は逆に言うとそれまでは謙虚な態度だった事であり、少なくとも「空気を読む」事で余計な衝突は避けていたと思われる。
一見ダメ人間だが決して悪人ではないというリアルな姿に共感を覚えた視聴者もそれなりに多いだろう。


【劇中での活躍】

尚「劇中」とは書いたが厳密には彼の身体を乗っ取っているセレブロの行動なので本人の意思は一切関係なかったりする。
なので彼がセレブロに寄生されていた間のセレブロの行動・動向も込みで解説する。

第1話「ご唱和ください、我の名を!」

ゲネガーグがウルトラマンゼットに倒され、その死体サンプルの回収と処理のため裏方として行動。
怪研の業務に勤めていたが……


うわっ!

「気を付けろカブラギ!」

あ。すいませんすぐ収容します!

「ったくどんくさい奴だな!」

すいません! うわー最悪だよ大丈夫かな…? 何だよコレ気持ちわりぃな…


キシャァアアアアアアアアア! ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!!


うわっ!え、何!?何何何何!!??何、え、何だよコイツ気持ちわりぃ!?

あ…あああ…!


あ……


……


キエテ カレカレータ(いい気分だ)……


こうしてうっかりミスでサンプルの入った容器の中身を零してしまったのが運の尽き。
死骸に紛れ込んでいたセレブロに顔面に張り付かれ、そのままセレブロにまんまと寄生されそのまま意思をと肉体を奪われてしまった。
カブラギの受難はここから始まったといっても過言ではない。
逆に彼が零さなかったらどうなっていたんだろう。

第2話~6話

セレブロはその後、ウルトラゼットライザーの異空間を拠点としながらカブラギの体と身分を利用して効率的に怪獣達の死体からデビルスプリンターを収集しつつ、インナースペースに設置した謎の機械で怪獣メダルを次々と製造して水面下で着々と戦力を整え続けるようになる。
第4話では本格的に暗躍を開始。
実験のつもりなのか覚醒したテレスドンジラースの怪獣メダルを投与し「エリマキテレスドン」に進化させて凶暴化させる行為を行っている。
エリマキテレスドンの活躍により、相対的にジラースのエリマキの意味とそれをいの一番に引きちぎったマン兄さんの評価が上がっている。

第6話ではデビルスプリンターからウルトラマンベリアルのメダルを造ろうとするも失敗し続けた事でデビルスプリンター単体でのメダル生成は不可能と理解し方針を変更。
この時初めて「やはりデビルスプリンターのみでは無理か……」と地球の言語で口を聞いた。
ゼットとジードによってギルバリスが倒された後はその残骸を利用して自身の手駒となるバリスレイダーすら確保しながら、同時期に地球にやってきたベリアルの息子、朝倉リクに目を付ける。


第7話「陛下のメダル」

そうして第7話で遂に本格的に活動を開始。
手駒としたバリスレイダーを地球防衛軍の隊員に偽装させ、「防衛軍本部の指示を装ってストレイジ基地に堂々と侵入し、基地内に保護されているリクを正面から誘拐する」という大胆な手口で誘拐を成功させると、リクの肉体から無理矢理ベリアル因子を抽出。
ウルトラマンベリアルのウルトラメダルを精製することに成功する。
この行為はウルトラマンベリアルの安らかな死を冒涜する所業であり、父親の死と尊厳を穢すも同然の行為にリクは怒りを燃やしていた。

そうしてまんまとベリアルメダルを確保すると、これまで潜伏していた間に製造したと思わしき大量の怪獣メダルを使用。
実験と称してベリアル融合獣スカルゴモラに変身し街を破壊し始める。
対抗すべく変身したゼットとジードにスカルゴモラのフルスペックで互角以上に渡り合う中、続けざまにサンダーキラーペダニウムゼットンへのタイプチェンジを披露し、ゼットとジードを追い詰めていく。
だが2人のウルトラマンの窮地に四次元空間から帰還したウルトラマンゼロが参戦。

3大ウルトラマン相手に負けじとセレブロも高速タイプチェンジを使い対抗するが、3人の連携の前に圧倒され、ペダニウムゼットンへ戻ったところをゼットアイスアローを受けて凍結した隙に3人の必殺技の直撃を受けて爆散、敗北する。
傷だらけになって人間体に戻ったセレブロだが、逃走中に偶然ストレイジ隊長のヘビクラと遭遇。
一般人と誤認し油断したヘビクラの隙を突いてギルバリスの銃*2から放つビームで攻撃すると、直撃を受け倒れ伏すヘビクラを後にそのまま姿を晦ました。

しかしセレブロもまた、相手が只者ではないとは知らず油断していた。
ヘビクラことジャグラーは捻くれた歴戦の猛者であり、転んでも只では起きない人物である。
カブラギが姿を消した後に残された身分証明書を発見して、誰にも知られず暗躍し続けていたカブラギ/セレブロの尻尾を遂に掴んだのであった。


第8話「神秘の力」

ピット星人の姉妹を利用してゴルザメルバ超コッヴの細胞を入手*3し、その際に姉妹から報酬を要求されたが姉妹を洗脳する形で踏み倒し、「残る2体の細胞の入手」と「ウルトラマンゼットの身柄確保」を追加で指示した。
姉妹が動いている間にメダルを製造し、トライキングへの変身実験を開始。
一頻り街を破壊し、セブンガーウインダムを圧倒した辺りで検証は済んだのか一時撤退する。
その後、姉妹からガンQレイキュバスの細胞が付着した隕石を受け取り、メダルを製造した後に再びトライキングとして暴れ回り、ようやく登場したゼット・アルファエッジと戦うものの、終始圧倒されてしまう。
そこでガンQとレイキュバスのメダルを追加スキャンしてファイブキングとなり、今度はレイキュバスの鋏や飛行能力も駆使してベータスマッシュとなったゼットを逆に圧倒する。

しかしヘビクラがゼットにメダルを投げ渡した事で状況は一変。
ゼットが変幻自在な神秘の神業を操る超能力形態・ガンマフューチャーに変身し、
ゼスティウムドライブで空中から叩き落とされ、
ガンマイリュージョンで現れたティガダイナガイアの幻影からゼペリオン光線ソルジェント光線・フォトンストリームを同時に食らって頭部・右腕・左腕を破壊され、
ガンマフリーザーで凍らされた所に体内に侵入され、ゼスティウム光線で内部から破壊されると言うオーバーキルコンボを食らって爆散した。

その後、ボロボロの身体を引き摺っている所にジャグラーが強襲。バリスレイダーを召喚して命辛々逃げ果せるも、ファイブキングに使用する怪獣メダルを全て落としてしまう。

ちなみに姉妹からガンQとレイキュバスの細胞を受け取る際、ゼットの変身者と間違われて捕らえられたユカとヨウコの前に姿を見せると言う、これまで姿を見せずに行動していた割にはかなり迂闊な行動を取っていたが理由は不明。


第9話「未確認物質護送指令」

統合先進装備研究所の職員、東正明(ひがし まさあき)を装い、ヨウコから護送されてきたウルトラメダルを騙し取る。
この際、彼らしからぬいつものジャグジャグ枠のような高笑いやウルトラメダルから発する電波を遮断するケースをわざと開けてキングジョーが横取りにやって来るように仕向けるなど意図のわからない行動を取っている。
普段の陰気な表情から一転してハイになり、統先研の黄色い防護服姿で帽子を深く被っていたため、一瞬カブラギだと分からない視聴者もいた模様。
結果的にウルトラメダルはゼットが回収してしまうが特に残念そうなそぶりも見せず、不敵な笑みを浮かべながら撤退し、姿を消した。
愉快犯気質が目立っていたが、ヨウコがゼットに見とれ中々追いかけてこないのもあったがメダルが目的であればさっさと逃げてしまえばよかったし、ケースを開きキングジョーを呼び出す必要も無い。そもそもセレブロの行動理念は面白さ優先なので、単純な引っ掻き回しが目的だったと考えて良いだろう。

…と思われていたのだが、最終目的が明らかになった事でこの奇行の真意は「ケースを開放してキングジョーを呼び寄せて人類の恐怖を煽りながら、人類を守るために現れるウルトラマンゼットと激突させ、ゼットにキングジョーを倒させる形でキングジョーを人類に鹵獲させることで兵器開発技術を異常加速させること」だと判明した。
ウルトラメダルを間接的にゼットに与えるという敵に塩を送るような真似をしたのも、ゼットがキングジョーを倒せずなし崩し的に文明自滅ゲームが破綻するのを防ぐためだったと考えられる。


第14話「四次元狂騒曲」


これくらいで満足してもらっては困る…。次の『ステージ』だ…

第9話から一切音沙汰がなかったものの遂に久々に再登場。
円谷が音声加工を諦めたファイブキングとして戦っていたときからだいぶ時間が経過したこともあってか、初期よりもかなり流暢に日本語を操り、蠢くような奇怪な素振りはめっきり消えている。

グルジオライデン撃破に湧くストレイジ統合基地前に突如姿を見せると、
用意した赤と青の石を何処かで見たような動き融合させて基地の前に放り投げ、基地の真正面に四次元怪獣 ブルトン*4を出現させる行為に出る。
ブルトンが造り出した四次元空間による大混乱を見て満喫するも、事前に察知したジャグラスジャグラーと遂に正面から相対。
ジャグラーはセレブロのことを知っていたが、セレブロはジャグラーの存在は一切知らなかった*5らしく、警戒心が最高潮に達していた。
このとき「誰だ!?」と言っているが、これは以前会ったことを覚えていないというより「お前は何者だ!?」という意味だろう。


邪魔をする気なのか!?

まさか!寧ろ応援してるんだぜ俺は。
でも、イタズラするにも今日じゃねぇだろ…。こっちは大事な打ち上げやってんだ…

そうか! それは良かった! …なら、もっとにぎやかにしてやるよ!


当初は自身の正体を知り自身の遊びの邪魔をしようとしているのかと訝しんでいたが、
ジャグラーがストレイジの打ち上げパーティーを邪魔され不快になっていたことを知った途端態度を急変。
不快感を覚えていたジャグラーを見てはしゃぐように喜びながら馴れ馴れしくスキンシップを取りジャグラーの虚をつくと、隙を見てブルトンを操り四次元空間に逃亡。
まんまとジャグラーを出し抜いて姿を晦ませてしまった。

だがブルトンを呼び出した余波は大きく、ブルトンの消滅地点から新たなグリーザが生まれてしまった。


第15話「戦士の使命」


昨日はどうも♪

ノック位しろよ……!

今回はアジトに籠もって研究に勤しんでいたが、ハルキとジャグラーの急襲を受けてしまう。
スタングレネードを投げ込まれて錯乱させられ、テーザー銃*6で狙撃されて一瞬痺れたところに影から出て来たジャグラーから蛇心剣を突き付けられ、抵抗できなくなってしまった。
カブラギも咄嗟にギルバリスの銃で応戦したのだが、完全な奇襲戦だったため、挽回する間もなくあっという間に制圧された。
ジャグラーから「このままではグリーザに飲み込まれて地球も自分達も死ぬことになる(要約)」と引き合いに出されながらベリアルメダルを渡すよう強要されると、不気味な高笑いを浮かべながらもやむを得ずメダルを渡して姿を消した。
メインヴィランにも関わらず手持ちのエレメントを強請られて主人公に手渡すという、前代未聞の展開だった。
更にファイブキングのメダル一式もジャグラーに奪われている為、自らが巨大戦力として戦う事が不可能になってしまった。
しかし、この時のセレブロの視線をよく見るとウルトラメダルを入れているゼットホルダーとそれを身につけたハルキの顔を見ており、「ハルキがウルトラマンゼットの変身者である」事を見抜いた様子を見せており、転んでもただでは起きない素振りを見せている。
一方で主人公であるハルキと改めてファーストアプローチを果たしたことになる。

なお「ブルトンの処理に失敗すればグリーザが出現する原因になりかねない」という情報は一切把握・想定していなかったようで、ブルトンもセレブロにとっては「ただ遊びを面白くするための怪獣」としか認識していなかった模様。
よってグリーザを呼び寄せてしまったのはセレブロの完全な想定外の事態であった。
そんな迂闊な認識ミスと、更に7・8話でジャグラーと交戦し手の内をある程度見せてしまったことがジャグラーに取引相手として付け込まれる原因となった。


第16話「獅子の声」

これまでの余裕な態度とは打って変わって、珍しくセレブロは焦っていた。
なにしろ、第8話でファイブキングになるため必要なメダルを根こそぎ紛失した上、前話で自業自得とはいえベリアルメダルまで強請られたためベリアル融合獣になることも出来ず、現在のセレブロの手持ちには巨大化戦を行うための有力な手段が全て失われていたのだ。
更にベリアルメダルはリクから高濃度のベリアル因子を採取して初めて製造に成功したメダルであり、そのリクが地球を去ってしまった今では再度製造が不可能。

自棄になりひたすら一連ガチャ連コイン新規の怪獣メダル生成に心血を注ぐようになってしまったセレブロ。
しかし手持ちの希少素材が不足していた為思うような強力なメダルを入手できず、遂には護身用のギルバリスの銃やギャラクトロンMK2の破片すらも片っ端から機械に突っ込み何とか手札を確保する自転車操業ぶりを見せつける。
既に持ってるメダルが出ると「持ってる!」と苛立った反応を見せ、逆に持ってないメダルが出ると「持ってない!!」と発狂したように狂喜していた。


だが、これは序の口に過ぎない。

素晴らしい……めでたしめでたし……


……じゃねえんだよォ!!借りパク野郎がァ!!!


ベリアルメダル……!返せえええええええッ!!


……ゼットがホロボロスの沈静化に成功したタイミングで出現。
光の国からゼットライザーやウルトラメダルの製造法を盗み出し、地球人の身体すら身勝手に奪い取った自分の所業を棚に上げてゼットとハルキを「借りパク野郎」と罵倒。
新規で手に入れたギルバリスメダルとギャラクトロンMK2メダルをさっそくホロボロスに投与することで寄生破滅獣 メツボロスへと強制的に変異させてしまう。


コシ カレカレータ……!征けェ!メツボロス!!!


ただでさえ手持ちのメダルが少ない状況で、せっかく作った貴重なメダルもホロボロスに投与してしまうあたり、余裕のなさがうかがえる。
人為的に生み出したメツボロスの苦しみには一切耳を貸すことも無ければ興味関心を向けることも無く、只管ベリアルメダル奪取のために戦わせるが、デルタライズクローの前にメツボロスは敗れる結果となる。
しかし苦しみ悶えるメツボロス(ホロボロス)を苦渋の決断で倒さなければならなかったハルキとゼットの苦悩だけは把握出来たのか、先ほどまでの怒りや不満は完全に喪失。
今度は怒るどころか愉快なショーを見るかのように笑い声を高らかに上げ、メツボロス爆発の爆炎に呑まれて吹っ飛ばされる形で今回はフェードアウトした。
きっとホロボロスを倒すしかないと判断したゼット達と倒されるホロボロスの姿が彼からすれば、ベリアルメダルを取られたフラストレーションを上回るほどに余りにも愉快だったのだろう。

ウハハハハ!ハハッ!ハハハハハハハハ!!!


第17話「ベリアロク」

しかし度重なる酷使により肉体が激しく消耗した上に、勝手な行動を重ねすぎたせいで防衛軍にも目を付けられる羽目になる。
結果セレブロは今のカブラギの肉体に見切りを付け、新たな宿主としてカブラギを捕えに来たアサノに目を付ける。
ジャグラーの介入により動揺するアサノの肉体に寄生し、結果カブラギは完全に乗り捨てられた*7
意識を取り戻したカブラギ自身はセレブロに寄生されてからの記憶を失っていたようで、
何をしていたのか訳も分からず只管困惑しながらセレブロが防衛軍内で犯した問題行動や罪を押し付けられる形で防衛軍に連行されるという救いのない状況に陥ってしまった。

…ここ、どこですか?何するんですか…?
痛いって!!止めてくださいよ!?あんた達誰ですか!?痛い!!



第25話「遙かに輝く戦士たち」




余談

  • カブラギ シンヤを演じた野田理人は『仮面ライダージオウ』にてアナザー響鬼の変身者・鼓屋ツトム役を演じたことがあり、セレブロの演技は蜥蜴などの爬虫類を元にしているとのこと。また、Twitter等では放送終了後にオフショットや感想等を投稿したりしている。その際に語った近況からデビルスプリンターに関するとあるネタ(後述)の定着が進むことに…
    • また、セレブロの4番目の宿主であるクリヤマ長官の中の人はかつて仮面ライダーウィザードにて輪島繁役で出演していた経験がある。
      ライダーで悪役キャラを演じた役者はウルトラマンだと善人になるというのは特撮ファンの間だと有名なジンクスだが、ライダーの善人がウルトラで悪役に回るのは今回が初の事例。(ウルトラでもライダーでもいい人だった例は小林昭二氏が、逆に両方で悪役だった例は青柳尊哉氏がいる)
      ただしこの二人はどちらもセレブロに乗っ取られた形で悪役に回ったものであり、根は善人ではある。

  • デビルスプリンターに関して、視聴者間では「焼き芋に似ている」ことがしばしばネタにされる。
    番組開始初期にはSNSや動画サイトで時折コメントされる程度だったが、後に
    ・カブラギ役の野田氏がTwitterで焼き芋がマイブームと明かす
    ・フジパンスナックサンドとのコラボで登場した限定商品のうち、ベリアルをイメージした具材が『紅いも&ホイップ』
    といった妙にこのネタをイメージさせる出来事が相次いだこともあって定着が進み、OPや本編でデビルスプリンターが登場する度に某動画サイトでは「今週の焼き芋」等のコメントが流れ、セレブロ自身も「焼き芋ガチャ廃人」などと呼ばれるようになった。自分の細胞を焼き芋呼ばわりされる羽目になった陛下は泣いていい。
    なお、ウルトラヒーローズEXPO2021 グランドフィナーレでのトークによれば野田氏自身もこのネタを認知している模様。

  • 第一話で「気を付けろカブラギ!」「鈍臭い奴だな」と注意喚起した先輩職員は、メイン監督の田口清隆氏と共に本作のシリーズ構成を手掛け、放送開始前に急死した故・吹原幸太氏が演じている。

  • 歴代ウルトラシリーズでも珍しい、主人公と同じ組織(地球防衛軍)の別部署に所属しているメインヴィランとなるが、セレブロを演じる野田氏は「イメージする悪役や敵役に囚われたくなかったので監督やスタッフの意見を柔軟に取り入れ役作りをした」、「野望に欲深く突き進んでいく姿を色々な角度から覗き見していただければなと思います」と答えている。それ故に今までのヴィラン以上に主人公達の行動が筒抜けになっているという構図だった。

  • 当初は途中退場して出てこない予定だったが、野田氏の芝居が面白かったため田口監督が最終話で出演シーンを追加したとのこと。髪型が変わっていたのは再登場が決まる前に演者が散髪したためであろうが、結果的には寄生されてない状態を印象付けるものとなっている。カブラギが救済される結末になったため、視聴者からの評判も良かった。





カブラギ君の経歴を見て反面教師にしようと少しでも思った方は、追記・修正よろしくお願いします。

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最終更新:2025年06月25日 23:32

*1 氏は『Z』の放送開始年である2020年に「林カラス」に改名しているが、撮影時期などの関係か、オープニングなどでは『ジオウ』出演時と同じ「野田理人」名義でクレジットされている。ちなみにその「野田理人」の名義も前年の2019年に改名したもので、それ以前は「林裕一朗」名義で活動していた。

*2 ギルバリスの残骸の一部であり、バリスレイダーの召喚装置でもある。

*3 ピット星人といえばエレキングである為、前話で登場したエレキングメダルを作るための細胞も恐らくこの姉妹から提供されたものだろうと考えられる。案外エレキング以外も彼女達からの提供かもしれない。

*4 第一話でゲネガーグが吐き出した個体が、シャイニングウルトラマンゼロの能力で時間を戻された事により、ブルトンを吐き出した事実がなくなってセレブロの手元に戻ってきたものと思われる。

*5 24話の描写を見るにジャグラーのことは知っていたようだが、目の前の宇宙人がジャグラーであることにはこの時には気付かなかったようである

*6 ストレイジの制式装備であるビームライフルに電極式の弾丸を装填したもの

*7 ただし、アサノ及びクリヤマの立場のおかげでウルトロイドゼロ開発及び鹵獲はスムーズに行っている事から、遅かれ早かれいつか防衛隊上層部の人間に乗り換える予定だった可能性も考えられる。