レイキュバス

登録日:2020/08/08 Sat 04:00:00
更新日:2025/04/24 Thu 08:35:58
所要時間:約 6 分で読めます






何をしようと無駄ですよ。
ここに太陽が到着するまで、
一緒に楽しいショーでも見物しませんか?

もっとも、どっちが勝つかは決まってますけどね。



レイキュバスは『ウルトラマンダイナ』を始めとしたウルトラシリーズに登場するウルトラ怪獣。


【データ】

別名:宇宙
身長:65m
体重:7万2千t


【概要】

地球全土を水没させて水の惑星にしようと企む侵略者、水棲生命体 スヒュームが作戦の手駒&対ウルトラマンダイナ用の用心棒として連れて来ていた宇宙怪獣。
全身から高熱を発する事ができ、スヒュームの命で南極の海水温度を上げて氷を溶かしていた実行犯。

その姿は甲殻類によく似ており、両腕の大小の鋏は蟹、細い節足の付いた尻尾は海老、頑丈な背中はまるで貝のよう。
それでいて下半身にはガッシリとした2本の太い脚があり、蟹っぽい見た目の癖に二足歩行でガシガシ歩く。


歴代ウルトラ怪獣の中でも数少ない「タイプチェンジ」を持つ怪獣であり、目の色がい時は口から火炎弾を発射する「炎タイプ」、目の色がい時は口から強烈な冷却ガスを噴射する「氷タイプ」へと変わる。
特に氷タイプの冷却ガスの威力は一吹きでダイナの全身を凍らせて戦闘不能にさせたほど。
火炎弾の方も侮れず、氷山をいとも簡単に溶かす高熱と、地上から成層圏の標的を撃墜できるほどの射程を併せ持つ。

勿論、炎と氷だけじゃなく、右腕の巨大なも見た目通り強力な武器であり、ダイナの身体を強く挟み込んで容易には離さない。鋏を閉じて右腕を振れば、凄まじい威力のハンマーにもなる。
左腕の鋏も右の鋏にはサイズは劣るが、それでもダイナの首を捉えて抑えるぐらいの怪力がある。

その他、登場回が前後編の『ダイナ』屈指の名エピソードで印象深いこと、一度はダイナを倒した実力者であるといったことから、後述の『FE3』にプレイアブルとして選ばれたことも踏まえて『ダイナ』怪獣の中では人気・知名度はそれなりに高い。
まあ流石に他の平成怪獣と比べてしまうとゴルザガンQには圧倒的に劣るだろうけど……



【活躍】

第25話「移動要塞(クラーコフ)浮上せず!(前編)」
第26話「移動要塞浮上せず!(後編)」に登場。

「前編」の終盤、クラーコフNF-3000に絡み付くスヒュームを直接引き摺り下ろそうと登場したウルトラマンダイナの行く手を阻むために海底から出現。
両者は海面へ上昇して南極大陸で格闘戦になるも、レイキュバスの発射する火炎弾はことごとく避けられ、果敢に攻めるダイナの前にレイキュバスはあっという間に劣勢に。
このまま誰もがダイナの勝利を信じていたが……


レイキュバスの取り柄が熱いだけと思ったら大間違いよ。


取っ組み合いの最中にレイキュバスは文字通り目の色を変えて氷タイプへとチェンジしており、
追撃を仕掛けようと走ってきたダイナへ向けて冷却ガスを噴射。
まさに初見殺し。先程まで炎や熱を武器に戦っていた怪獣が、まさか突然冷気を使いだすとは思わず、不意を突かれてしまったダイナはモロにガスを浴びてしまい氷結、敗北を喫してしまった……。



続く「後編」では地球に迫る人工太陽を攻撃し、破壊しようとしたパッションレッド飛行部隊を南極から成層圏へ向けての火炎弾の長距離射撃という離れ技を披露し、これを一瞬で全滅させる。

目障りなハエを落とせ、レイキュバス!

スーパーGUTSの面々が海中でスヒュームに奪われたコンピューターの奪還に奮戦する最中、地上ではレイキュバスが氷漬けにされたダイナの首を巨大鋏で刈ろうとゆっくり迫っていた。

絶体絶命のそんな時、上空からレイキュバスに向けてビーム砲が降り注ぐ。

(推奨BGM:Take off!!スーパーGUTS)

ダイナーーーッ! いつまでそうやって寝てる気だぁぁぁ!!

地球がピンチなんだ…! 聞こえるかァ!ダイナッ!!


間一髪、隊員たちとダイナのピンチにガッツイーグルβ号に搭乗してヒビキ隊長が駆けつけた。
熱い言葉を叫びながら、ボルキャノンで攻撃してレイキュバスを撹乱するヒビキ隊長。



お前が何者で、何故俺たちのために戦うのかは知らねえ…!

…でも!この星のことが好きなら!

人間をッ!……俺たちの仲間を、嫌いじゃなかったら!!


もう一度、立ち上がってくれええええええ!!!


旋回中を狙われて火炎弾を受けてしまうβ号。
黒煙を上げて地面スレスレを飛ぶβ号を、次こそ落とさんとレイキュバスは再び火炎弾で狙い撃つ。

しかし、これこそヒビキ隊長の決死の作戦だった。
β号はわざとレイキュバスを火炎弾で攻撃させ、それを上手く避けて氷漬けのダイナに直撃させて氷を溶かしたのだ。

かくして復活したダイナの猛反撃が始まるが、解凍された時点でエネルギーの消耗は既に激しく、カラータイマーの点滅音が早いギリギリの状態。
再びダイナを氷漬けにしようとレイキュバスは冷却ガスを噴射するが、ここでダイナはミラクルタイプへチェンジ。冷却ガスを避けてそのまま宇宙へ飛び去った。

ダイナは地球に接近しつつある人工太陽にビームスライサーを浴びせて、人工太陽のエネルギーを自らのエネルギーとして吸収し、体力を回復させることに成功。ミラクルロケットアタックで地上に舞い戻り、レイキュバスと再戦。
万全な状態のミラクルタイプ相手では流石のレイキュバスも手も足も鋏も出せず、最後はレボリウムウェーブを浴びせられてあっさりとブラックホールに吸い込まれ撃破された。


その後、マイの活躍でコンピューターは奪還され、自爆寸前でクラーコフは無事に機能を復活。
レイキュバスも倒されて分が悪いと踏んだのか、スヒュームは捨て台詞を吐いて逃走を図るものの、ダイナの手で自身が散々利用しようとした人工太陽のエネルギーを浴びせられ爆散。

地球人を見下しまくった傲慢な侵略者の作戦は、見事大失敗で終わりを迎えたのであった。



【その後のシリーズでの登場、扱い】

劇中で初めてダイナを追い詰めた強敵であり、シリーズ内でも貴重な甲殻類系の強豪怪獣という個性の強さも合さりボス系怪獣として人気が高いキャラであり、『ダイナ』の怪獣の中では知名度は高い方。

また敵キャラ的にも純粋敵で、登場エピソード的に前後編ながらも単発でも扱いやすい為か列伝シリーズでもダイナ特集で度々扱われており、それに連動する形でソフビが何度も発売されるなど優遇されていると言える。
その為か今ではダイナはおろかゴルザやガンQと共に平成怪獣の顔としてのポディションを確立しており、宿敵のスフィアや初戦相手のダランビアを差し置いてダイナの敵怪獣として優遇されている。

その反面映像作品ではまだ直接的な再登場は無く、もっぱらファイブキングのパーツというポジションが多い。
そもそもTDG3部作の怪獣で、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』以降にまともに再登場した事のあるのはゴルザキリエロイドガゾートシルバゴン(しかも亜種)、ゴルドラス(これも亜種)、イーヴィルティガスフィアダランビア(またもや亜種)、モンスアーガーグレゴール人ジオモス(これまた亜種)、ゾンボーグ兵、ガンQしかいないため、非常に肩身が狭く*1、こればかりは致し方がないというのが実情である。

チブル星人エクセラーが用意したレイキュバスのスパークドールズが登場。
撮影に使用できる着ぐるみが現存しないので単体でのモンスライブはされなかったが、ファイヤーゴルザ・メルバ・ガンQ・超コッヴと共に連続モンスライブされ超合体怪獣 ファイブキングの右腕を構成する素材にされた。

寄生生物セレブロに取り憑かれたカブラギが、レイキュバスの細胞が付着した隕石から怪獣メダルを作成。再びファイブキングの素材となった。


ウルトラモードに原作での登場エピソード「移動要塞浮上せず!」が選ばれダイナ代表怪獣としてプレイアブル化。
参戦怪獣で唯一タイプチェンジを使用でき、原作同様属性によって使える必殺技を「火炎弾攻撃」か「冷却ガス」に切り替える事ができる。
必殺技以外の性能は変わらないのでほとんど恩恵はない

本作でCGモデルが作成された結果、その後『大怪獣バトル』や『大怪獣ラッシュ』といったDCD作品にも参戦する事ができた。
そう考えると、ある意味『FE3』というゲームはレイキュバスにとっての転機となった作品なのかもしれない。

なお、直接の続編である『FER』では雪原地帯ステージの背景に他の未参戦怪獣たちと共に氷漬けにされている。
原作でウルトラマンを凍らせた怪獣が逆に凍らされるとはこれ如何に……。
あのままウルトラマンがジェロニモン討伐に向かわなかったら、他の怪獣たちと共に復活を果たしたのであろうか。


  • 『対決!ウルトラヒーロー』
こちらもダイナ代表怪獣としてプレイアブル化……なのだが、妙に体のサイズが小さい。
本作の参戦怪獣はレイキュバスの他にバルタン星人タイラント恐竜戦車ゼットン二代目ガタノゾーア、と何とも不思議な面子が揃っており、『ガイア』に至っては怪獣は未参戦*2なので、これでもまだまともなチョイスであるレイキュバスはマシな方……なのかも。


  • 『大怪獣バトル ULTRAMONSTERS』
FE3のCGモデルを使いまわし、第1弾から参戦。
スピードは低めだが、それ以外は高水準であり、1弾参戦怪獣では最強クラスと名高い。
レアリティが低くRどまりで、DVD付属として再録されたため入手も比較的容易。
後にファイブキングで一緒となるゴルザ、ガンQ、超コッヴとはこの時からの付き合いである。(余談だが、レイキュバスたちはRどまりなのに、ガンQだけSRをもらっている。しかし能力は一番低い。)

ストーリーモード及びコミカライズの『大怪獣バトル ウルトラアドベンチャー』では超コッヴとともに大阪城でブルトンに召喚されて出現。
主人公とゴモラに倒されるが、ジェロニモンの怪獣蘇生能力で即座に復活した。

Wiiで発売された『大怪獣バトル ウルトラコロシアム』のストーリーモードでは敵怪獣として出現して倒すと仲間になる他、
クリア後のストーリーでは、バルタン星人によって強化された「超改造レイキュバス」が敵専用で登場する。
見た目の変化はないが、能力が大幅に向上している。


  • 『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』
またもFE3の(略)プラズマ怪獣化し、第2弾から雪原ステージの一般怪獣として登場。
能力はあまり高くないが、冷気によってスリップダメージを受ける。
グレートソードやヘヴィガンなど重量級の武器が有効。
CGムービーでは最終話で各地に出現したプラズマ怪獣の一体として一瞬だけ映っている。


  • 『ウルトラマンフュージョンファイト!』
また(略)第1弾から参戦。属性は。ラッシュタイプはテクニック。
本作での必殺技は「ビッグシザークロー」のみ。
稼働から4年、大怪獣バトルから13年越しにバディチェンジ5弾でついにSRが登場した。


KADOKAWA版にて登場。どういう訳なのか、幼女化した。しかもロリを通り越したガチペド。主人であるスヒュームの要素が入っているのかもしれないが。
レイキュバスの特徴を捉えた被り物をしており、勿論右手は巨大な鋏(リボン付き)。


最初から育成できる怪獣の一体として登場。丈夫さが非常に高くライフ・ちからも高め。カニ仲間のアローヘッドに似た能力配分。
技が遠距離はかしこさ技ばかりで近距離はちから技ばかりと両極端なタイプ。
また、全体的に技の命中率が低いものばかりで、一撃は重いが当たりにくいという典型的なパワーファイター。
しかも、命中適性がどの派生であってもC~D。
固有の特徴「凍える吐息」で氷属性の技が強化されるが、肝心の氷属性技がブリザードハンマー以外かしこさ技のためこれを活かすのは難しい。
そのため初期怪獣の中では育成の難易度は高め。
ただしファイブキングの解放条件の一体でもあるため、一度はSグレードまで育てる必要がある。
意外と炎属性のラインナップが比較的優秀なため、いっそ氷属性の技を諦めて炎属性特化にしてしまうのも手。


【余談】

デザイン当初の名前はブルーザという名前だった。





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最終更新:2025年04月24日 08:35

*1 田口清隆監督によれば、平成怪獣は再登場のハードルが高く、なかなか話が通らないらしい。

*2 代わりにウルトラマンアグルが枠を取っている。