ラブライブ!シリーズ

登録日:2022/07/02 Sat 07:03:31
更新日:2025/05/02 Fri 23:04:26
所要時間:約 22 分で読めます






みんなで叶える物語

ラブライブ!
School idol project series


サンライズ・バンダイナムコミュージックライブ(旧:ランティス→バンダイナムコアーツ)・電撃G'sマガジンが合同展開しているメディアミックスプロジェクト群。




概要

学校の看板を掲げて活動するアイドル「スクールアイドル」としての活動を通して、少女達の成長をドタバタなコメディ展開も交えた青春ストーリーとして描くシリーズ。

いわゆる「アイドル物」「歌モノ」作品のひとつだが、過去存在していた類似作品との大きな違いとして
  • 現実と密接にリンクしたメディア展開
  • 単なるコメディやサクセスストーリーに終始せず、大きな挫折や厳しい現実に直面しながらも仲間と壁を乗り越えていく「スポ根」要素の強いシナリオ
といった要素が挙げられ、これらがヒットの秘訣となった。
そのため、「部活もの」を代表するシリーズとして名前が挙がることも多い。

また、現実に展開されるライブでそれぞれの登場人物を演じるキャスト自ら、劇中で披露されたパフォーマンスを完全再現することも大きな特徴で、以降の「歌モノ」作品で重視されることになる「劇中再現を重視したリアルライブ」の嚆矢となった作品としても名高い。

さらに、各作品とも基本的にテレビアニメとしての展開を前提として制作されてはいるが、あくまで展開の主軸は「曲」及び「ライブ」である点も特徴として挙がる。
これを象徴しているのが、各グループのナンバリングCD等に付属するアニメーションPV。
毎作最新のCG技術なども駆使して制作されており、1曲5分前後のアニメーション映像には実にTVアニメ1話分以上の予算がかかっていると言われるほど高品質なもの。
全員でのダンスシーンなどは3DCGで、各メンバーがアップで映るカットや挿入されるライブシーン以外の映像などは2Dで、といった具合に作り分けたものを組み合わせて制作されているが、特に『サンシャイン』後期以降のものは作画の変わり目がほとんど目立たない。
こうしたアニメーションPVの制作や新曲・新展開の発表はアニメシリーズの展開が完結した後も定期的に続けられており、新シリーズの展開開始後も同じ作品を長く応援し続けることができるようになっている。

そして、元々は雑誌企画から始まったプロジェクトという背景もあり、読者・ファン自身がプロジェクトの深い部分まで関われる機会が多いのも特徴で、例として楽曲の歌詞から始まり主役グループや各種ユニットの名前、果ては学校名そのものまで、実に多くの要素をファンに委ねている。
2022年現在も雑誌展開は精力的に続けられており、G'sマガジンから独立してラブライブ!シリーズオンリーの雑誌「LoveLive! Days」が創刊。
当初は不定期発行だったが、2022年をもってG'sマガジンが休刊すると雑誌コードを引き継いで毎月の定期発行に移行しており、そちらで進行する展開も多い。


シナリオ・ストーリー面の特徴

作品毎に概ね共通するストーリーとしては、
「同じ高校に通う女子生徒達が母校を盛り上げる為にスクールアイドルとして活動を始め、それを通して各々が成長しながら大きな目的へ一致団結してゆく」
というもの。

基本的にはどの作品も1つの目標に向かってメンバー全員が切磋琢磨してゆくサクセスストーリーとなるが、一方で「ただ楽しいだけのアイドル活動」とはいかないのもまたお約束で、個人の力ではどうにもならない厳しい現実や高い壁に直面しながらも、それらを乗り越えて成長してゆく姿もひとつの魅力。
時には根本的な問題がどうあがいても解決出来ず挫折してしまうこともあり、そうした覆しようのない現状をもどう受け入れ、乗り越えてゆくかも見所である。

複数作品に分かれたシリーズ展開を行っているが、各作品間にストーリー上の繋がりはないため、どの作品から観始めても楽しめる作りになっている。
唯一『初代』と『サンシャイン』のみ時系列上の繋がりが明言されているが、せいぜい大まかな前後関係のみ*1で、やはり前作を知っていなければ理解出来ない要素は皆無。
強いて言うなら「かつてμ'sという伝説的な活躍をしたスクールアイドルが存在した」ことさえ覚えておけばOKで、その前提知識もきちんと作中で解説される。
後半では先代とは関わりのない独自路線を歩む点を含め、仮面ライダーシリーズで例えるなら「『クウガ』と『アギト』のような関係」と言えばライダーファンには通じるか。

以降のシリーズにおいても過去作から直接引用することはないものの、各作品には過去作をオマージュした展開が多く取り入れられる。
また現行作品で新たに追加された要素が次作に引き継がれていくこともまた多く、特に多く見られる要素としては「主人公は2年生」「廃校・廃部問題」「9人及び9という数字」「生徒会長とスクールアイドルそしてポンコツと化す生徒会長」「挫折と復活」「クリスマスライブ」などなど。
こうした「シリーズのお約束」はある程度把握しておいた方がより楽しめるのは勿論ではあるが、やはり知らないと展開についていけないレベルの引用はない。本当に「知っているとニヤリとできる」程度なので豆知識程度に知っておけばOK。


世界観・基本設定

基本的な舞台設定としては現代日本と全く同じで、舞台となる地名が毎作明言されているように現実世界とのリンクが密接になされている。
特にアニメシリーズの制作前には丁寧なロケハンが行われており、演出上の都合など一部例外を除いて作中のキャラクター達の移動と現実世界の地理関係を照らし合わせても矛盾が出ないよう徹底されている。
外部アプリの『舞台めぐり』等で各話の舞台が紹介されているため、これを参考にして登場人物達の足取りを追ってみるのもひとつの楽しみ方である。
特に『サンシャイン』は「聖地巡礼による町興しの成功例」として『ガールズ&パンツァー』の大洗と並んで取り上げられることも多い。
実際に地方振興への貢献も多い一方で、悲しいことに心無いファンによる現地での迷惑行為やトラブルもこれまで数多く報告されてきた。
ラブライブ!に限らず、これから好きなアニメの聖地巡礼に行こうとしている皆さんにはくれぐれも現地の施設や人々に迷惑をかけることのないようご配慮をお願いしたい。

ラブライブ!に限らず美少女アニメ特有の現象として「男性キャラクターが一切、あるいはほとんど登場しない」ことがよく話題に挙がるが本シリーズも例外ではなく、主要キャラクターの父親など必要最低限しか登場しない上に登場しても原則目隠し+声無し。
これは初代『ラブライブ!』ヒットの要因の1つとして「異性関係を極力排除した、恋愛の絡まない女子高生の日常」を描いたことが挙げられており、以降のシリーズ作品でもこの要素は徹底されている。
とはいえ「描写から省かれている」だけで「世界観設定として男性が少ない」わけではなく、両親以外にも極々少数だが男性の存在が明確に描かれたケースそのものはあり、ごく初期の小説版や漫画版などで確認できる。

スクールアイドル

そんな『基本的には現実の現代日本とほぼ同じ世界観』として設定されているラブライブ世界だが、唯一現実と違う点と言えるのが、このスクールアイドルという存在が世間に浸透しているという点。
では「その『スクールアイドル』とは何か?」と聞かれれば、

……実はシリーズ通して明確な定義が言及されていない。

とはいえ作中描写からある程度の共通認識のようなものはうかがい知ることができ、それらからうかがえる最低限の定義と言えるのは、所属校の名前を掲げて活動するアマチュアアイドルといったところになるか。

プロのアイドルと異なる点として挙げられるのは
  • 事務所等には所属せず、作詞作曲・衣装・ダンスといったステージに関わる物全てを自力で調達・プロデュースする
  • 活動を始めるにあたって特に審査や資格などは必要ないため、思い立ったその日から気軽に始められる
  • スクールアイドルを名乗れるのは学校に所属している間だけ
  • 学校のクラブ活動と同様、生徒の卒業・入学に応じてメンバーが1年で流動しながら次世代へ受け継がれて行く
といったところ。
特に2番目の要素が、目立って美人だったり歌が上手かったりするわけでもない『普通の子』でもアイドルとして輝けるとして、作中で人気を集めている秘訣の一端であるようで、初めて見たスクールアイドルの姿に魅せられて、自らもその輝きを目指した人物も多い。

本シリーズそのものが後述する全国大会「ラブライブ」を中心として描かれるため、必然的に作中に登場するのは大会レギュレーションを満たしたアイドル達になるのだが、実際には活動形態もさまざまな物がある模様。
例を挙げるなら、現実でいうコピーバンドのように「作中世界に存在するプロアイドルの再現をメインとするスクールアイドル」の存在も言及されている。
また作中においてはグループでの活動が主流のようだがソロアイドルとして活動するケースも「いないわけではない」程度ではあるが存在する。
一方でグループとしての人数にも特に決まりはない模様で、ラブライブ出場アイドルの人数も2人〜9人と様々。

作中の日本においては一般的といえるほどに浸透した存在であり、実際に全国の部活動としても普遍的に認められている一方で「サブカルチャー的な、ローカルなブーム」という側面も強く、事実その目で見たり聞いたりするまでは存在自体を知らなかった、という登場人物もまた多い。
特に『サンシャイン』の梨子に関しては伝説と称されるほど有名なグループを輩出した高校の出身でありながらそのことさえ知らなかった様子からも、「関心のない人々にとってはその程度」であることがうかがえる。
メタ的には超本格派であっても高校生による完全手作りというだけあってやはり所詮はアマチュアの域を出ないのか、見る者*2によっては当時の最高人気ユニットに対してすら素人同然との手厳しい評価を下しており、後述する「ラブライブで好成績を出す事によって得られる影響力」自体も疑問視していた。

また日本だけのローカルな流行であることも『虹ヶ咲』のミア等によって明言されており、世界的には日本のそれほど一般的な存在ではない。
しかし存在そのものは海外にもある程度は認知されているようで、国外にも熱狂的なファンは存在する。
こうした事情から、スクールアイドルをやりたい一心で海外から留学してくる生徒や逆にスクールアイドルを続けたいが為に留学を辞退するケースも多い。

スクールアイドル達のその後については、「事務所にスカウトされ、卒業後にプロアイドルとしてデビューする」ケースもあるとのこと。
ただし作中描写を見る限り実例としては多くないケースのようで、大抵の場合「実家を継ぐ」「元から別に憧れの職種があり、そちらの夢を追いかける」などアイドルとは無縁な進路を進むようだ。
現実の部活においても、余程の強豪校の一軍メンバー等でもない限りは部活動とは関係ない進路を進むケースが大半であることと同じと捉えられる。
一方で卒業後もスクールアイドルの傍にいたいと彼女らを支援する側に回った人物もいるなど、人それぞれの夢のあり方が描かれているようだ。

ラブライブ! School idol project

本シリーズにおけるもう一つのキーワード。
全国各地のスクールアイドルを競わせてNo.1を決める全国大会であり、人呼んで「スクールアイドルの甲子園」。
『虹ヶ咲』を除く3作における主要人物の最終目標がここで優勝することであり、スクールアイドルなら誰もが憧れる舞台とされる。
事実、この大会の隆盛が日本におけるスクールアイドルブームを支えていると言っても過言でないことが作中人物からも言及されている。

「どうしてスクールアイドルとして活動すると母校が救えるのか?」というシリーズそのものの根本的な疑問にも、この大会を理由として挙げることができる。
上述したようにスクールアイドルそのものが中高生の中で話題を集める存在である上、その人気を牽引している「ラブライブ」の知名度もまた高い。
そのため「ラブライブで優勝した・目覚ましい活躍を残したスクールアイドルの母校」にはそれだけの注目が集まり、彼女らの後を追いかけようと入学希望者が増加する……という効果を狙っているのだ。
現実の甲子園においても「常連校」には相応の知名度と人気があることを思い出して欲しい。優勝を目指す少女達はそうした存在になろうとしているのである。

『初代』『サンシャイン』の2作においては秋大会・春大会の1年2シーズン制として開催されている模様で、主要人物達がそれぞれのシーズンに挑戦する姿がアニメシリーズの第1期・第2期にあたる。
そもそもメインとなる登場人物が出場しないことから『虹ヶ咲』では断片的にしか言及がなかったが、『スーパースター』『リンクラ』では年一回開催に改めてられている。
いずれにおいても以下の大会フローは概ね共通のようだ。

大会の進行フローとしては、

出場登録→予備予選→地区予選→決勝

という順番が『サンシャイン』にて確立され、以降のシリーズでも概ねそれに準じている。
各フローにおいて出場グループは指定された持ち時間の中でパフォーマンスを行い、視聴者投票によって上位の人気を得たグループが次のステージへと駒を進めていく。
具体的にいつ頃に各ステージが開催されているのかについては描写が少ないが、春大会の東京予選についてはクリスマス前後に行われるのが恒例になっている模様。

シリーズを追うごとに参加校の総数はインフレの一途を辿っているらしく、『サンシャイン』第1期時点で「前年の参加グループ総数は7236組」であったことがダイヤにより明言されている。
このため、「ラブライブ優勝で知名度アップ!」と口で言うほど簡単ではなく、決勝大会出場経験のあるグループであっても地区予選で躓くことも決して珍しくない狭き門である。
事実、『スーパースター』時点では連覇を果たしたグループはいないとのこと。
こうした事情もあってか大会ルールには毎作変化が加えられており、共通の基本レギュレーションの他に特別ルールが追加されることも多い。
そのほか、基本となる参加条件は以下の2点。

  • 正式な部活動として所属校から認可を受けていること
  • 使用楽曲はオリジナル曲のみ使用可能、かつ予選で最初に披露する曲は未発表曲のみ


シリーズ作品一覧

本シリーズの展開は大きく「各作品毎に活動するマルチメディア展開」と「オールスタープロジェクトとして各作品が連携するゲーム展開」の2つに分類でき、後者は「スクールアイドルフェスティバルシリーズ」として一纏めとする。

また同じタイトルの作品であっても媒体毎にストーリーや設定が多少異なる場合があり、特にG'sマガジンで先行展開されたものはアニメ版の設定と別物レベルで違うものになっているケースも珍しくない。
シリーズ全体を通して「こまけぇこたぁいいんだよ!!」なノリが強いのもあってか細かい擦り合わせ等は基本的になされないので、「それはそれ、これはこれ」と割り切ろう。

ラブライブ!

みんなで叶える物語

シリーズ第1作。全てはここから始まった。
社会現象にもなるほどの大ヒットを巻き起こした作品にして、以降のシリーズを形作る礎となった作品でもある。
東京都秋葉原・神田周辺が主な舞台。
廃校の危機に瀕した音ノ木坂学院を救うため、高坂穂乃果が中心となって立ち上げたグループ・μ'sの挑戦を描く。

元々本作にはシリーズ化の予定がなく、単発作品として完結させる予定だったのが予想外の大ヒットにより急遽次作『サンシャイン』の制作、及びシリーズ化の構想が立った背景がある。
それもあってか本作はシナリオとしては綺麗に完結しており、現在は雑誌等での漫画化やスクフェスシリーズでの展開を残すのみで、声優ユニット・μ'sとしての活動もほとんど停止している。
2016年にファイナルシングルとして『MOMENT RING』を発表したが、一応解散宣言は出していない。
それから4年後となる2020年にはシリーズ9周年記念シングル『A song for You! You? You!!』を発売するなど活動そのものが完全に終了したわけではないようだ。

また最初期の作品だけあって足取りの各所に「手探り」感が覗く部分も多く、これもあって「ファンと一緒に作るコンテンツ」としての立ち位置を確立した側面もある。
一方で、現在でこそシリーズ最大の特徴とされるキャストによる再現ライブも当初の予定には無く、1stライブの際にファンサービスとして行ったものが好評だったため定着したものである。
そのため元々ダンスを想定した人選でなかったこともあってかキャストに負担を強いてしまった側面もあり、以降の作品ではこの反省から「踊れるメンバー」を前提としたオーディションを行っていくことになる。

ラブライブ!サンシャイン!!

助けて、ラブライブ!

シリーズ第2作。
上述したように初代の大ヒットにより続編の制作が決定し、またその後のシリーズ化も見据えて制作された作品となる。
こちらも展開初期には初代とはまた違う手探りを経ながらも、以降のシリーズとしての方向性を確立した。

音ノ木坂のスクールアイドル・μ'sの存在が伝説となって暫く。
静岡・沼津の小さな港町に住む少女・高海千歌がその輝きに憧れて浦の星女学院で結成したグループ・Aqoursの活躍を描く。

2作目ということもあってか、前作とは様々な点で対比になるよう作られているのが特徴。
また上述のように「聖地巡礼による町興し」の成功例としても認知される作品。一度沼津の街に降り立てば、そのラブライブ一色ぶりがわかるはず。
今作ではライバル枠にあたる函館のスクールアイドル・Saint Snowとの交流もより掘り下げられ、Saint Snowはその後Aqoursとはまた違った独自展開を歩むことになってゆく。

継続的に展開している作品としては最古参ということもあってか、近年の合同展開においては先輩格としてのポジションも増えてきている。元々「μ'sの妹分」的な立ち位置だったはずが、いつの間にかこんなに立派になって……
そしてアニメシリーズが完結したのをいいことに色々とはっちゃけまくっているシリーズでもある。

幻日のヨハネ-SUNSHINE in the MIRROR-

スター歌手を夢見て上京したものの、その夢はやぶれ故郷ヌマヅに帰郷することになってしまったヨハネ
彼女にとってここは「何もない町」だったが、幼馴染のハナマルを初めとした人々との交流を重ねてゆくうちに「私にしかできない仕事」を見出してゆく。
しかしその頃、ヌマヅでは「謎の音」に端を発する不可解な現象が人々を悩ませていたのだった……。

Aqoursメンバーの一人、善子ことヨハネを主人公としたスピンオフ作品で、「沼津によく似た異世界ヌマヅ」に暮らす人々の日常をヨハネ視点で描く。
まさかの異世界ファンタジー作品であり、キャラクターこそAqoursの面々だが基本設定から大きく異なるほかスクールアイドルとは無縁な世界観を描くことからか、タイトルにも「ラブライブ!」がつかない。

元々は「Lovelive! Days」にて連載していたイラスト+ショートストーリーだったが、2022年4月1日に突如アニメ化が発表、ティザーPVが公開された。
その時は発表日が発表日だったため大きな反応もなく受け入れられたのだが、その後Aqoursの6thライブ追加公演にて2023年のアニメ化が正式発表されファンの度肝を抜いて小林女史が感動のあまり涙した。

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

響け!ときめきーー。

シリーズ第3作。
舞台を東京に戻し、臨海副都心に位置する虹ヶ咲学園に生まれたソロ活動メインのスクドル虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に所属するメンバー達の交流と成長を描く。

元々は下記「スクフェス」シリーズの一作、「スクフェス ALL STARS」から展開が始まった作品。
そのため「ラブライブの新作」というよりも「スクフェスのアニメ化プロジェクト」としての趣が強いシリーズとも言え、他作品とはかなり毛色の違う作風となっている。
そういった経緯からか、一部のキャラの初登場はサンシャインの発表よりも前だったりもする。

大きな特徴としては、前述した「ソロ活動メインのスクールアイドル」そして「ラブライブに参戦しない」という2点。
この特徴によって「メンバー一人一人の交流と成長」により多くのスポットが当たり、こうしたマンネリ脱却を狙った新機軸が成功して多くの話題を呼び込むことになった結果、本作でラブライブ!に興味を持った新規ファンも多く、往年のファンからはシリーズ最高傑作との呼び声も高い。

また歴代では初めてシリーズ展開中途のメンバー追加を行った作品でもある。
元々のメンバーはお約束通り9人だったのが、ゲーム展開のシナリオ進行に合わせて順次追加投入されていった結果、12人(+1人)という主役グループとしても歴代最大を誇る大所帯となった。

母体となったスクスタでこそ「μ's・Aqoursと同期として活動している世界」として描かれていたものの、アニメ版では過去作との繋がりはハッキリとは示されていない。
しかしOVA『NEXT SKY』にて秋葉原・沼津・原宿など他シリーズ作の舞台が「スクールアイドルの聖地」と認識されている様子が描かれ、各作品と確かに繋がっていることが判明した。

ラブライブ!スーパースター!!

私を叶える物語

シリーズ第4作。
原宿に生まれた新設校・結ヶ丘女子高等学校で結成されたグループ・Liella!の物語。

便宜上こちらを後としているが、『虹ヶ咲』とは展開時期がかなり近くTVアニメに関しては交互に放送されたため、やや複雑な前後関係になっている。

並行して展開された『虹ヶ咲』がかなり独自色の強い作品となったこともあってか、「原点回帰」を強く意識させる作風。
一方で新しい試みも変わらず取り入れられており、『虹ヶ咲』で先行して導入された追加メンバーをこちらでも踏襲しているほか、物語開始時点では主役グループは5人体制・全員1年生という点も特徴的。
また雑誌展開→アニメとなっていた過去作とは逆に、テレビシリーズ展開が先行したのも大きなポイント。
このため、誰も予想できない展開が待っている。

2ndシーズンで新規メンバーを追加投入することもあってか1stシーズンでは「1クールで1年分の物語」となり、すなわちストーリー中でメンバーが進級する構成となったのもシリーズとしては初。

世界観は現状不明だが、劇中にて過去作のキャラの存在を示唆する様な描写がある事から、本作は『サンシャイン!!』までと地続きの世界である可能性が高い。

またキャストに視点を向ければオーディションによる配役決めをより大々的に行った点が大きなトピックで、そんな背景もあってかグループ全体の歌唱力の高さも大きな特徴。
『サンシャイン!!』よりオーケストラの生演奏を用いたライブが展開されてきたが、今回はMTV Unpluggedとコラボレーションしてアコースティックライブを実施したことからも、そのクオリティに対する自信がうかがえる。

なお、上記3作品が本放送はTOKYO MXとBS11で放送されて、後にNHK Eテレで再放送(サンシャイン2期、アニガサキ2期は未放送)されていたのに対し、この作品のみは最初からEテレ主導で放送されている。

スクールアイドルミュージカル


シリーズ第5作。
規律と伝統を重んじるお嬢様高校・神戸の椿咲花女子高校に通う椿ルリカ(演:堀内まり菜)は、自身が理事長の娘ということもあって勉強漬けで華のない、お嬢様校とは名ばかりの日々に疲れていた。
そんな折、大阪にある新進気鋭の私立校・滝桜女学院のアイドル部を偶然知り、特にセンターを務める滝沢アンズ(演:関根優那)のパフォーマンスに魅入られ、彼女らに今までにないほどのめりこんでゆく。しかし、そのアンズもまた、ルリカと似たような悩みを抱えていたのだった。
そんなある日、アンズの起こした行動が、2校の運命をも巻き込む大騒動になってゆく……!?

2022年12月から翌年1月にかけて、東京・新国立劇場と大阪・梅田芸術劇場の2箇所で公演されたシリーズ初のミュージカル作品「初代第1話の作風がミュージカルみたい」って言ってたら本当にミュージカルになりました
既存シリーズの舞台化ではなく完全オリジナルの新規ストーリーが展開され、大阪と神戸を設定上の舞台としている。
とはいえミュージカルの性質上聖地描写は薄め……と思いきや、舞台装置を巧みに使って神戸の街並みを表現するなど工夫が凝らされている。

例によって時代背景や他作品との繋がりは明言されていない。
しかし、ラブライブはおろか「スクールアイドル」という単語自体が物語の最終盤まで登場しないこと、ガラケーが一般的に使われているなど作中の小道具からある程度時代設定を窺い知ることができ、μ'sやA-RISEの誕生よりもさらに前の、スクールアイドルの黎明期が舞台である可能性が示唆されている。

Link!Like!ラブライブ!


シリーズ第6作。
舞台は金沢に位置する、長い伝統を誇る私立校・蓮ノ空女学院。
「花咲きたい」という夢を抱いて入学した日野下花帆は、ふとした偶然から上級生の乙宗梢と出会い、彼女に誘われて「スクールアイドルクラブ」と関わってゆく。

2023年5月に正式サービス開始した同名のスマートフォンアプリを軸に、蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブの活躍を描くシリーズ最新作。
最大の特徴はシリーズ初となるバーチャルスクールアイドルをテーマとしている点で、同アプリ内での配信やオンラインライブをほぼ毎日実施している。実は「ラブライブでのVTuber活動」は『虹ヶ咲』の璃奈が一足先に行っていたのは内緒

そのほか、これまでシリーズでは代々設定されていながらシナリオ上でスポットを当てられる機会が少なかった「ミニユニット」を展開の主軸としている点も大きな特徴。
展開開始より在籍している6名はそれぞれ2人ずつ「スリーズブーケ」「DOLLCHESTRA」「みらくらぱーく!」の3組に分かれ、シナリオ中でもそれぞれのユニット活動をメインに取り組んでいる。

ラブライブ!スクールアイドルフェスティバルシリーズ

ラブライブシリーズをテーマとして取り扱うゲームシリーズ。開発はKLabほか複数。
スマートフォン用リズムゲームである「スクフェス」「スクフェス2」と、それを元にアーケードゲームとして発展させた「スクフェスAC」、それらとは別展開となるアドベンチャーRPG「スクフェスALL STARS」ほか。
オールスター展開を主軸としており、特にシナリオ展開を重視した作品となる『スクスタ』では独自設定でのオリジナルストーリーが展開される。

虹ヶ咲は元々本シリーズのオリジナルキャラクター群である「転入生」がルーツであり、そのためアニメ版虹ヶ咲では本シリーズと関連する展開も多い。



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最終更新:2025年05月02日 23:04

*1 公式に明言こそされてはいないが『サンシャイン』は『初代』よりも5年以上は後の物語、とする考察が有力。

*2 アマチュアとはいえ、ステージ上のパフォーマーとして一定の知見・経験あり。