ジャマイカン・ダニンガン

登録日:2025/02/23 Sun 00:38:01
更新日:2025/04/05 Sat 23:10:16
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「バカを言うな。そんな者はおらん! ニュータイプなど、ビデオ屋の創造物だ」


『ジャマイカン・ダニンガン』宇宙世紀ガンダムシリーズの登場人物の一人。
機動戦士Ζガンダム』に登場した敵勢力であるティターンズ所属の士官で、序盤から前半にかけてちらほらと登場しつつ、作中の敵味方問わずの多くのキャラのヘイトを買う役回りだった。
登場は中盤までだが、後述の通りでジャマイカンの死が初期からのティターンズの組織体系の崩壊と、後半からのメインの敵役の台頭のきっかけになっていたとも分析出来る。

CV:キートン山田/宇垣秀成(『U.C.ENGAGE』)


【人物】

容姿は少し毛量が薄くなった濃い金髪のオールバックに整えられた口髭、細くて鋭い目つきの神経質そうな顔つきをした痩せ型で長身の壮年男性。
年齢は不明だが、設定としては30代後半とのことで案外と若い。
階級は少佐。 
…貫禄ある見た目の割には意外と階級が低いが、三十代という年齢からするとそこは過不足はない。
と言っても、謎のティターンズは一階級上の権限持てるルールにより中佐相当となる━━らしい。
が、それでも同格の筈のブライト・ノアに居丈高に接したり、そもそも格下のカクリコン達にブライトが暴行されたと聞いても黙認どころか、後でその傷を然りげ無くも明確にダメージを与えたりと陰湿なことをやっていた。

一応は、こんなんでもティターンズのトップ3……のオマケの━━お情けの3番手として扱われる時もある。

実際にはジャマイカンが死んでも喜ぶ人間こそ居れ、惜しむ人間など一人も居なかった訳だが。*1
同じ階級の士官としてガディ・キンゼーが居るが、明らかにガディのが有能なのにジャマイカンの方が優遇されていたのは、単にジャマイカンのが古参だったからか、自分と考え方の合うジャマイカンの方をバスク・オムが贔屓していたかの何方かだろうと考察されていたり。
シロッコとの手柄比べでも完全に出し抜かれ、彼にできたのは腹いせに最もらしいことを言いながらシロッコを殴ることぐらいだった。
総じて、『ティターンズの威光を笠に着た、嫌味で無能で冷酷な人物』として描写された。

残忍でナチュラルにサイコパスなバスク・オムとも完全に意見を合わせられるという唯一無二の特技を持つ。
腰巾着に徹していただけなのかも知れないが、実際の所はバスクの異常な作戦とアイディア(?)に接しても全く動じていた様子がないあたり、やっぱり同種の人間ということなのだろう。

後述のように劇中でも明確に無能な人物として描写されているのだが、ティターンズ艦隊の中核を為す旗艦アレキサンドリア部隊の指揮官を任されていた(アレキサンドリアの艦長はガディだが、「指揮官」としてアレキサンドリアに命令できる立場だった)。

しっかりと戦況説明を行っていた他、自前の戦術、作戦行動の指示、ティターンズへの勧誘なども行っている……のだが、いざ自分が指揮をする状況では殆どの場合で味方にすら反発されてしまう結果を呼んでいた。
……そして、自分の好き嫌いだけで部下を平気で見捨てるような卑劣漢だったせいか、アレキサンドリアを預けられていた時には折角のポテンシャルを活かせていなかった(意訳)と、後任のガディにハッキリと言われてしまっている。*2

という訳で、基本的に偉そうなだけの無能な人物として扱われているのだが、強く出れる相手に出る時だけの速さは一級品。
恐らくはバスクに取り入ると共に、彼と同じく政治的な駆け引きで取り立てられて来たのだろう。
徹底した無責任論者でもあり、作戦行動が失敗した場合も自軍の前線部隊を責めこそすれど、相手の戦力に応じて作戦を練り直すようなことは一切しない。ここまで行くと清々しい。

TV版Zガンダムをリメイクした漫画『Define』では小物ぶりは健在ながらも「バスク大佐は失敗者を罰したりはしない 見限られた時は捨て石にされるだけだ」とバスクの本質を正確に見抜いており、この言葉には(本編では内心コケにされていた)ガディも恐怖で気を引き締めている。
人を見る目を示すという意味でジャマイカンの貴重な見せ場である。ジャマイカン本人の実力ではなく、バスクという虎の威を借る狐なのが情けないが。

たまに間違われるが、項目冒頭の「ニュータイプなどビデオ屋の創造物だ」の『ビデオ屋』とは動画制作者のことを指す。レンタルビデオ屋とか家電量販店のことではない。ニュータイプは架空の存在だとして信じていないという趣旨。
現代なら都市伝説系チャンネルとかのコンテンツだろうか。
あれでジャマイカンが宇宙世紀にもなってVHSのビデオテープを愛好するレトロ趣味だったらキャラクターとして少し面白かったのだが…。

【劇中での動向】

初登場は第2話。
カミーユ・ビダンの父フランクリン・ビダンへの高圧的な態度と、怪物的な描かれ方をして衝撃を与えた初登場時のバスクへの腰巾着ぶりを発揮。これら一目でキャラクターを理解させる描写は、流石富野監督の演出術といった所。

前述の通りで、そのバスクと共に明確に悪人として描かれているという、中々に珍しいタイプのキャラクター。
ある意味ではティターンズという組織の異常性を露骨に体現する1人であろう。

(演出上の意図を以て)ティターンズであることを利用してのやりたい放題ぶりが描かれており、その行動は味方からすらもヘイトを買っていた程。

特に、ライラ・ミラ・ライラを彼女の部隊ごとジェリドからの訴えを無視して見殺しにしているのは印象的。序盤から中々のDQNぶりを発揮していたジェリド・メサが、初めて殊勝に人より学ぶ態度を覚えかけ(●●)た、ティターンズではない連邦の手練れの女性兵士がライラであった。この“見殺しにした”という行動も「そう考察できる」ではなく明確に━━しかも、ジャマイカン自身の台詞として直後に言わせている。

こうした、ハッキリと悪辣さや害悪さが演出・脚本として盛り込まれているという視点で見ていくと、メタ的には中々に面白い描かれ方をしているキャラだったりするのだ。

このことでジェリドからは相当に恨みを買ったようで、以降は憚ることなく他の人間が居る前でも“ジャマイカン”と呼び捨てにするようになっている。
(ただし、偉いは偉いためにジェリドもジャマイカンを利用できる時はしており、ジャマイカンもジェリドを利用していた。)
プライドの高いジェリドとは根本的に相性が悪く、モビルスーツを貸してくれとジェリドが(珍しく殊勝に)頼みに来た際にも、断った挙句に「今の素直さは忘れん方が良いな」と嫌味を言い放つなど上手くやっていくのは無理だったようである。

また、途中からティターンズ陣営に参加すると共に中盤以降はバスクやジャマイカンに代わる主敵となるヤザン・ゲーブルパプテマス・シロッコともとにかく馬が合わなかった。根っからの戦闘狂である前者からは腰抜け、シロッコからは取るに足らない存在と見なされていた。

シロッコが奇策でフォン・ブラウン市を制圧した時には鉄拳制裁を見舞うと共に(仕方のない奴と思われつつ)指揮権を移譲されていたのだが、その後が不味かった。
その後の戦局でエゥーゴに盛り返されたからといって安直にコロニー落としを仕掛けようとしたことでエレガントではなかったからか彼らの反感を買ってしまう。これがシロッコによるサラ・ザビアロフによるアーガマへの情報提供に託つけた潜入任務カツの運命を決めた瞬間)と、正攻法で戦わせて貰えない上に司令部の都合で出撃と撤退を繰り返されたヤザンとの完全な敵対関係へと繋がった。

つまり、制圧を成功させたシロッコに嫉妬して指揮権を取り上げた後で、まんまと発電所を抑えられてフォン・ブラウン市を奪回されてしまってからの安易な逆転を狙ってのコロニー落としなのである。そのため、そもそもはジャマイカンの失策による自業自得である。
(戦闘に出ていたヤザンも、明確に指揮官はジャマイカンのみと認識している。)

コロニー落としを軌道修正により回避された後に無断出撃しようとしているヤザンを咎めたものの、もはや命令を受け入れてもらえる関係ではなくなっており、独断によるラーディッシュへの攻撃を忌々しげに許可する。
その後の戦闘にて通信状態が悪かったとはいえ、ヤザン隊が居る状態でラーディッシュに艦砲射撃を行っており、これには先に戦術としてアレキサンドリアを利用しようと思っていたヤザンすらもドン引き。

しかも、ヤザンが気付いたのは帰艦した後だったとは思うが、この時の艦砲射撃により偶然に戦闘区域に流れ着いていたグワジンのブリッジに入り込んでいた味方のアドル曹長*3が死亡してしまっている。
このアドル曹長、ヤザンの下で普通に成長してきている様子が描かれてきていたので、その意味でも惜しいところ。

そして、その後の戦闘にてカツの奇策もあってか劣勢に追い込まれたヤザンは撤退を装いつつアレキサンドリアまでエマのスーパーガンダムに追跡させ、
敢えて動きを止めることでロングライフルの発射を誘導すると、ピンポイントでブリッジを撃ち抜かせてジャマイカンを謀殺したのだった。

ここまでお膳立てした上で退場を描かれた辺りは、一応は製作側としても小物に見えるジャマイカンを結構な立ち位置で使っていたという証なのかもしれない。
事実、前述の通りで中盤以降はヤザンやシロッコ、成長して食い下がるジェリドに後任のガディ、更には自ら姿を現すことが多くなっていくジャミトフ━━と、ティターンズの様相も変化していくのを呼び込んだのは他ならぬジャマイカンの退場からである。

【劇場版】

後に製作された新訳『Ζ』では、旧TV版では結構な存在感を見せていた悪役だったにも関わらず殆どの登場シーンをカットされる憂き目に遭う。
よりによって死亡シーンすらカットされ、いつの間にかフェードアウトしてしまった。

【小説版】

密かにエゥーゴに通じていた月面の基地責任者のマニティ・マンデナに言いくるめられたりライラ関連の下りはカットされているが(描写されていないがやらかしていた可能性はある)、基本的に嫌味な無能キャラであることはTV版と変わらず。

グラナダへのコロニー落とし作戦の失敗の責任を取らされ失脚しフェードアウト。その後ヤザンたちにこき下ろされていたのは言うまでもない。

ゲームでの動向】

スパロボシリーズ

Zが話の中核になることがそれなりにあるため、中盤辺りでフェードアウトするそこまで強くないネームド扱いされることが多い。
そもそも敵側を描く機会が少ないため、ジャマイカンの出番を確保できない。
先述のバスクの異常な作戦とアイディアに接しても全く動じないという特徴が活きない。

但し初登場の『第4次スーパーロボット大戦』ではバスク不在でティターンズのNo.2の地位を与えられた上に、死亡済みのシロッコや出てこないバスクを差し置いてジャミトフ亡き後のティターンズをまとめてプレイヤーたちに対抗するという意外な見せ場をもらっていた。まとめるといってもこの時点で生き残っているネームドはジェリドとマウアーロザミアとゲーツのみだが。バスクが居ないため頑張ったのだろうか。
その場に居る侵略者であるゲストを無視して「ジャミトフ閣下の弔い合戦だ!ロンド・ベルだけ狙えばいい!」と宣言するのは連邦軍所属としてどうかと思う。結局はジャマイカンである。
ちなみにアレキサンドリア等のティターンズ系の戦艦が登場しないため、ダブデ、エンドラ、レウルーラとジオン系の艦にばかり乗っている。
『第3次』にはドゴス・ギアが登場していたのだが……。

F』では階級が大佐。
「ジャマイカンの階級なんてどっちでもいいよ」と言いたいところだが、ティターンズは先述の一階級上の権限を持てるルールが無い*4ための措置。階級が変わっても言動は元と特に変わらない。
今回はちゃんとアレキサンドリアに乗る。

α』『α外伝』にも登場するがα外伝の序盤でで退場して特に見せ場はない。
アーガマを「ネオ・ジオンの艦だから撃墜してくれ」と偽の報告をして極東基地の戦力に撃墜させようとする程度。セコい。

64』では名前しか出てこない。
異星人との戦いであっさり戦死したらしい。

Z』ではなぜか性格が彼らしからぬ「超強気」になった。
しかし、気力が上がったところで所詮はジャマイカンである。
艦長効果として「回避率+10%」を持つが、ただでさえ能力が最底辺の上に戦艦にしか乗らない彼には嚙み合っていないことこの上ない。
これがシロッコなら戦艦でも躱せるのだが。

せっかくのクロスオーバー作品なのにジャマイカンは他作品のキャラクターとも特に絡まない。
ジェリド、マウアー、カクリコンのように敵キャラ同士で特命部隊を結成して絆を深めたりもしない。
厳密にはティターンズ所属ではないが、ブラン・ブルタークのように粋なところを見せて他作品のキャラに礼を言われたり、ベン・ウッダーのように他作品のキャラと最終的に一緒に特攻するようなことも無い。

結局、スパロボ時空においてもジャマイカンというキャラ固有の自己主張というものがなく、実質モブのティターンズ艦長に近い。

Gジェネレーションシリーズ

再現系の作品では特に目立たない。自軍へのスカウト不可のことも多い。

GジェネDSにおいてはグレイファントムを駆る一年戦争時代のジャマイカン、アレキサンドリアを駆ってデラーズ紛争に参加するジャマイカンという激レアな姿を見ることが出来る。
一年戦争時代およびデラーズ紛争期はジオン軍視点のゲームなので敵。言動?いつものジャマイカン。いつも通り半モブ。


ギレンの野望シリーズ

意外なことに皆勤賞。
能力値も艦長としては中の下ぐらいだが、指揮は二桁に届きそこまで無能臭はない。
外道は低く設定されがちな魅力に関しても、ある程度は成長する。

一年戦争限定シナリオでは、もっと有能な指揮官がわんさかおり戦艦の底上げが精々で、後年を取り扱うシナリオでも彼が所属するティターンズはレビル本編において『心象が悪いだけでなくベストエンドと相性が悪い』&『エゥーゴ側の方がアムロやブライトをはじめとしたWBの歴戦の勇者や、ジオンと敵対する道を選んだクワトロや期待の新星カミーユといった豊富な人材を取り込める』&『アクシズの脅威では黒服シロッコがレビルの直臣ポジで加入しエゥーゴと共存できる』ため肩身は狭い。

但し、ジャミトフ率いるティターンズなら話は別。

こちらでは少佐以上の方面指揮官が少なめ&アクシズの脅威Vにおいては、バグのおかげで少佐から範囲が6マスと大将相当になり、それなりに量産型を底上げできる方面司令官として、活躍が期待できる。

しかも、アーガマとの交戦イベントで死亡することはないし、中盤以降のシロッコによる「バスク・オムは地球の癌なので粛清すべき」という提案にジャミトフが乗り、圧政路線から変更し綺麗なティターンズにカジ取りした場合でも、なぜかバスクと異なり粛清は免れるため、エゥーゴに変わってハマーン率いるアクシズを殲滅、シャアのネオ・ジオンの逆襲を阻止して、ベストエンディングを迎える時までジャマイカンを活用可能。
原作の言動的には、ジャマイカンも粛清したほうが良い気がするが、シロッコとしても眼中になかったのだろうか。ジャマイカン本人としても同種の人間が粛清されたのは厳しいはずなのだが…。
前述の通り、ティターンズは指揮官が不足する勢力の為にシロッコに見逃されたのは幸運である。

ある意味で(?)ジャマイカンが優遇されているといえるかもしれない。


余談

基本いないほうがマシレベルの無能なうえに嫌味を無駄にばらまきまくるという嫌われれぶりが祟ってか、2025年現在『SDガンダム外伝』での出番は全くない。
長らく出番がなかったという点ではパプテマス・シロッコやサラ・ザビアロフやレコア・ロンドやジャミトフ・ハイマンも該当するが、彼らはエンドアンデッドモンスターのかりそめの姿という形で『新約SDガンダム外伝 騎士王物語』にてようやく登場を果たした。
まぁ、基本MS族優遇で作中人間キャラの登場はおまけという作風の以上仕方のないのかもしれないが・・・
そもそも初期のナンバリングでもティターンズのキャラは中ボスポジをもらえたバスクを除いて軒並み中堅MS族には歯が立たない小物に設定されがちだったのだが。


初代中の人のキートン山田氏は銀河英雄伝説ではアレックス・キャゼルヌを担当。
キャゼルヌとは軍の重鎮で毒舌で前線での仕事は苦手という点では共通するものの、
  • 兵站などの後方での仕事は一級品
  • 若手の面倒見がいい
  • ボリス・コーネフの商船を弁償するために、軍の新造輸送艦を書類上で廃棄処分扱いした上で、彼に引き渡しているなど、悪知恵もなかなか働く
という点では真逆である。

さしずめ向こうは”きれいなジャマイカン”でこちらは”きたないキャゼルヌ”といったところか。

エマさんの髪型のコピペでは隅の方で味噌汁を啜っていたジャマイカンもエマ中尉の髪型の話題で吹き出していた。
ティターンズの食堂に味噌汁がメニューとしてあるのかは不明。そもそもジャマイカンは食堂を使うのだろうか。部下との交流も重視していないだろうし、立場的に個室ではないだろうか。




「いい気になるな、シロッコ! 追記・修正は成功した。それは認めよう。しかし、エゥーゴがおとなしく引かなかったらどうする気だったのだ? 何か申し開きがあるか!?」

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最終更新:2025年04月05日 23:10

*1 唯一、惜しむ可能性のあるバスク・オムも登場が途絶えていた時期。

*2 実際に対比させるつもりであったのだろう、ガディは非常に漢らしい性格でしっかりと前線部隊と連携した作戦行動を執っていた。

*3 有名な「縮んどるぞぉ!」されてた人。

*4 旧シリーズにおけるティターンズは「主に元DC(ディバイン・クルセイダーズ。旧シリーズにおけるオリジナル敵組織)の兵士で構成された組織」という設定で、原作のような連邦内のエリート組織ではない。