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那須塩原市

登録日:2026/02/01 Sun 14:38:51
更新日:2026/08/16 Sun 15:11:46
所要時間:約 3 分で読めます




那須塩原市とは、栃木県にある市町村の一つである。


概要

栃木県北東部にある、人口約11万人の都市。
栃木県どころか関東地方でも北端に限りなく近い場所に位置している。

2005年に黒磯市、那須郡西那須野町、那須郡塩原町の3つの市・町が合併して誕生した。

県庁所在地の宇都宮市からは約50km離れている。また東京都からは約150km、宮城県仙台市からは約160km離れており、「東京と仙台のほぼ中間地点である」とも言える。
ちなみに福島県最大の都市である郡山市からは約70km離れている*1

栃木県北東部(那須郡・塩谷郡地域)では最大の人口を有しており*2、栃木県全体で見ても宇都宮市小山市栃木市足利市に次いで5番目に多い。
※ただし「栃木市は2010年に大規模合併が行われ大幅に人口が増えていること」と「そもそも那須塩原市自体も、2005年に合併して誕生した新しい市であること」は考慮する必要がある。

現在は栃木県北東部の経済・交通の中心都市となっている。ただし政治・教育については進学校*3や国際医療福祉大学*4がある大田原市に中心都市の座を譲っている。
※ちなみに、そもそも東北本線(現・JR宇都宮線)ができる前までは実際に大田原の方が街としても栄えていた。また、今でも栃木県庁の支庁舎(那須庁舎)や宇都宮地方裁判所の支部は大田原市に置かれている。

宇都宮市や小山市などがある関東平野より北側にあり、主に市街地があるエリア*5には那須野が原と呼ばれる扇状地が広がっている。ただし、日光市(旧・塩谷郡藤原町)や矢板市福島県*6との境界付近には山が広がっており標高が高くなっている。

市街地になっている西那須野や黒磯は降雪量が少ないものの、旧・黒磯市の北部と旧・塩原町(全域)は降雪量が多く豪雪地帯となっている。そして冬は(西那須野など市街地を含め)日中の一部時間帯を除きとても寒い。
また避暑地で涼しいイメージを持っている人も多いだろうが、実は夏は普通に暑かったりする。

ちなみに那須高原や那須ハイランドパーク、芦野温泉などがある「那須郡那須町」とは全く別の市町村である。
ただし東北新幹線の那須塩原駅から那須町方面へ向かう路線バスも多いため、全くの無関係というわけではない。

合併前の概要

旧・黒磯市

那須郡那須町と隣接している。
現在の那須塩原市の中心的な地区であり、那須塩原市役所も旧・黒磯市役所を使用している。

1955年に旧・黒磯町、東那須野村、鍋掛村、高林村が合併し「那須郡黒磯町」となり、1970年に市制施行して黒磯市となった。
栃木県内の主要都市の中では比較的後発の部類に入り、他の県北部の主要都市(大田原市*7矢板市*8)と比較しても市制施行するのが遅かったのである。

合併直前の2004年時点での人口は約6万人。ただし面積も大きいため、人口密度は旧・西那須野町や大田原市より低かった。

東北新幹線の那須塩原駅と東北本線の黒磯駅はここにある。
また、MEGAドン・キホーテ黒磯店や那須ガーデンアウトレット、スーパービバホーム那須塩原店、イオンタウン那須塩原があるのもここ。

県北部でも都市化が進んでいるイメージが強い一方で旧・黒磯市の北部、特に福島県との境界付近には標高が高く大自然が広がっている。
深山ダム(深山湖)と呼ばれるダムがあり、那須塩原市民にとっては貴重な生活用水(と農業用水と工業用水)の供給源となっている。また、水力発電所を兼ねている。
板室温泉があるのも旧・黒磯市である。

旧・西那須野町

大田原市と隣接しており、実は那須塩原市になった現在でも大田原市との結び付きが強い。
というか実質的に市街地は大田原市と一体化している。
そしてJR宇都宮線の西那須野駅が事実上の大田原市中心部への最寄り駅となっており*9、西那須野駅から大田原市中心部への路線バスも運行されている。

また市外局番は旧・黒磯市と異なっており*10、ハローワーク(公共職業安定所)については今でもハローワーク大田原の対象エリアに含まれている*11

合併直前の2004年時点での人口は(5万人に限りなく近い)4万人台であり、当時の栃木県内の(市ではない)町村としては最大の人口を誇っていた*12。また、実は一部の市(矢板市、旧・日光市*13)よりも多かった。
流石に旧・黒磯市や大田原市よりは人口は少なかったものの、実は旧・西那須野町は面積も小さかったため人口密度ではその2つの市を大きく上回っており、県北部で最も過密な都市でもあった。

県北部では旧・黒磯市と並んで都市化が進んでいる地区の一つ。というか西那須野駅前に限ればむしろ黒磯駅前より栄えている(かもしれない)。
ニトリ那須塩原店やホテルルートイン西那須野があるのもここ。
また、おそらく県北部で最大級と思われるゲームセンター「GiGO西那須野店」(旧・セガワールド西那須野店)がある。

旧・西那須野町で最も有名な観光地として千本松牧場があり、ジンギスカン料理を楽しむこともできる。
ちなみに千本松牧場は主に明治時代に活躍した大物政治家、松方正義氏*14が造った。

国際医療福祉大学の附属病院も旧・西那須野町にあり、那須赤十字病院(大田原市)と並んで県北部最大級の病院として機能している。

旧・塩原町

日光市(旧・塩谷郡藤原町)と隣接している。
実は元々「塩谷郡塩原町」だったのだが、1982年に那須郡に変更された。
塩原温泉郷があり、(比較的歴史が浅い黒磯や西那須野と異なり)平安時代からその存在を知られていたとされる。

ただし西那須野や黒磯と違って高速道路(東北自動車道)や鉄道が通っておらず*15、周りを山に囲まれているため交通面では不便な地域であり近年は過疎化が著しい。
合併直前の時点で既に人口は1万人を下回っていた。
一応、最寄り駅としては西那須野駅(JR宇都宮線)や上三依塩原温泉口駅(野岩鉄道会津鬼怒川線)があるものの、その2駅からも路線バスで結構時間がかかる。

ハンターマウンテン塩原というスキー場もあり、「ハンタマくん」というゆで卵をモチーフとしたマスコットキャラクターもいる。

旧・西那須野町との境界付近に地方競馬教養センターがあり、将来競馬騎手を目指す人たちが通う全寮制の学校となっている。

歴史

戦国時代から城下町として栄えていた大田原市と違って、那須塩原市(というか旧・黒磯市、旧・西那須野町)の歴史は比較的浅い。
黒磯や西那須野は扇状地にあり砂や石が多く水はけが良すぎるため、江戸時代までは農業(特に稲作)に向かない土地とされていた*16

しかし明治時代に入ってから開拓政策が行われるようになり、那珂川*17から黒磯・西那須野まで水を引っ張ってくることに成功。現在では栃木県内でも特に農業が盛んな地域として知られている。

また、東北本線(現・JR宇都宮線)が通るようになってからは栃木県北東部の鉄道交通の中心都市としての地位も確立している。

主な産業

農業

日本国内でも北海道岩手県と並んで酪農・畜産が盛んな地域の一つであり、特に牛乳や乳製品の原料となる生乳の生産量は本州の市町村としては最も多い*18

また、酪農・畜産以外では米、麦、蕎麦、高原野菜などの生産が盛んである。

工業

東北自動車道が通っているからか工業団地が多く、工業も意外と盛んである。
旧・黒磯市にはブリヂストン、小岩井乳業、グリコなどが、旧・西那須野町にはYKKAP、ボッシュ、カゴメなどの工場がある。

交通

鉄道

東北新幹線東北本線が乗り入れている。
市内には以下の3つの駅がある。

  • 黒磯駅
旧・黒磯市の中心となる駅。那須塩原市役所(旧・黒磯市役所)はここが最寄り駅である。
JR宇都宮線はここが北限であり、「宇都宮線(宇都宮方面)」と「新白河方面」を跨ぐ場合はここで強制的に乗り換えさせられることとなる。ただし同一ホームでの乗り換えはできず、階段(またはエレベーター)と跨線橋を渡って乗り換える必要がある。
また、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードは「宇都宮方面」のみ利用可能であり、黒磯駅を跨ぐ場合は現金が必要となる。
ちなみにこの駅で強制的に乗り換えが必要となる理由についてだが、「宇都宮方面は直流電化」「新白河方面は交流電化」になっているからである。そのため一部の例外(貨物列車、臨時列車)を除き、黒磯駅を跨いで運行される列車は存在しない。

駅構内には一応NewDays(改札外のみ)があるものの、営業時間は平日の朝6時半から午前10時半まででありとても短い。つまり、通勤・通学が見込まれる時間帯以外はほぼ使えないという状態である。
また、昔は蕎麦屋が待合室の隣にあったが、2015年に閉店してしまった。

駅前には那須塩原市図書館「みるる」ヨークベニマル黒磯店などがある。

意外にも公表されている利用者数はそれほど多くなく、新幹線が停まる那須塩原駅はおろか西那須野駅よりも少ないという状態となっている。ただし黒磯駅には「宇都宮線」と「新白河方面」の乗り換え需要があり、これは「自動改札機を通らない」ため公表されている利用者数にカウントされないことを考慮する必要がある。

  • 那須塩原駅
東北新幹線とJR宇都宮線の駅。現在は県北部で最大のターミナル駅である。だがその割には駅前は全然栄えていない…。
かつては「東那須野駅」という小さな駅であり特急列車は停まらなかったが、1982年に東北新幹線が開業した際に黒磯駅や西那須野駅の代わりとして新幹線停車駅となり、大出世を果たした。

ただし新幹線は通勤時間帯(朝6時台〜8時台)のみ本数が多く、それ以外は1時間に1本(良くて2本)しか停車しないので注意が必要である。

新幹線なすの号のうち、朝と夜の一部列車は当駅が始発または終点となる*19。また、当駅始発の上り列車(宇都宮小山大宮東京方面)の一部は下り線のホームから発車する*20

朝6時台に1本だけ、当駅始発の下り列車(新白河郡山福島仙台方面)が設定されている。

ちなみに那須塩原駅に停車する新幹線は基本的には最長でも仙台駅までしか行かないため、それより北側(盛岡駅新青森駅など)に行きたい場合は宇都宮駅仙台駅などでの乗り換えが必要となる。
また、山形新幹線秋田新幹線も当駅には停車しない。

宇都宮駅小山駅と違って改札内には売店が無いため、自動販売機で我慢すること。
改札外にはNewDaysとお土産屋さんがある。また、待合室に小さな食堂があり、ラーメンやソフトクリームなどを食べることができる。

  • 西那須野駅
旧・西那須野町にあるJR宇都宮線の駅。旧・塩原町や大田原市中心部への最寄り駅でもあり、路線バスも設定されている。
実は黒磯駅より利用者数は多い…のだが、2025年7月に自動改札機が撤去されてしまった*21

道路

高速道路は東北自動車道が通っている。
市内にある東北自動車道の施設は以下の通りである。

  • 黒磯板室IC
旧・黒磯市にあるインターチェンジ。特に那須ガーデンアウトレットはここが最寄りである。
ただし旧・黒磯市中心部(黒磯駅など)へは那須ICの方が近い。

実は元々は無かったICであり、2009年に後付けで設置されたICである。
ちなみに、IC名の板室温泉からは結構遠い。

  • 黒磯PA
黒磯板室ICに併設されているパーキングエリア。というかむしろPAの方がかなり先(1974年)に開業している。
ただし「黒磯板室ICから入ってからの黒磯PA利用」と「黒磯PAを利用した後に黒磯板室ICから出る」といった使い方はできないので要注意。

規模はそれほど大きくはないが、トイレとデイリーヤマザキとパン屋さんとフードコート(食堂)がある。
ちなみにガソリンスタンドは無い*22

  • 西那須野塩原IC
旧・西那須野町にあるインターチェンジ。大田原市へのアクセスルートでもある*23

教育

那須塩原市内にある高校は以下の通りである。

  • 黒磯高校
現在は普通科のみ。昔は理数科と家政科もあった。
大田原高校や大田原女子高校、矢板東高校*24ほどではないものの、ここも地元では進学校として知られている。
ただしよりレベルが高い市外の進学校に進学する人も多く、近年はレベルが低迷傾向とも言われているそうです…。

ちなみに那須塩原市から宇都宮市はかなり遠いイメージがあるが、JR宇都宮駅まで乗り換え無しで行けるため(住んでいる場所にはよるが)黒磯駅などの近くに住んでいれば宇都宮周辺のガチ進学校*25に通うことも一応可能である。

  • 黒磯南高校
昔は普通科と英語科があった。現在は総合学科になっている。

  • 那須清峰高校(旧・那須工業高校)
旧・西那須野町にある工業高校。1997年に大田原高校(現在は普通科のみ)から商業科が移転してきたため学校名が変わった。
普通科に比べて早く社会に出る(就職する)人が多いからか、マナー教育が徹底しており礼儀正しい生徒、卒業生が多いとされている。

  • 那須拓陽高校(旧・那須農業高校)
旧・西那須野町にある農業高校。だが1988年からは普通科も新設されている。
ここも那須清峰高校と同様に、早く社会に出る卒業生が多いため礼儀正しい人が多いとされる。

商業

那須塩原市内にある主な商業施設は以下の通り。

県北部で最大級のドン・キホーテ。栃木県内で「MEGAドン・キホーテ」名義で営業している店舗はここと宇都宮店*26だけ。
ちなみに規模はここより小さいが、大田原市にも「ドン・キホーテ大田原店」がある。

  • 那須ガーデンアウトレット
黒磯板室IC出入口付近にあるアウトレットモール。
東北新幹線の那須塩原駅から無料シャトルバスも出ている。
アウトレットモールの例に漏れずファッション系のテナント(店舗)が多いが、チーズガーデンなどの那須地域のお土産屋さんも入っている。

  • スーパービバホーム那須塩原店(ビバモール那須塩原)
県北部で最大級のホームセンター。
県北部で唯一の映画館「フォーラム那須塩原」が併設されており、福島県(西白河郡西郷村、白河市)からもお客さんが来るほど。
また、トライアル(スーパーマーケット)やセキスイハイム(住宅展示場)も入っている。

一応、県北部で最大級のイオン。
モーリーファンタジー(ゲームセンター)やハニーズ、西松屋、博文堂書店(本屋さん)、ミスタードーナツなども入っている。

  • ヨークベニマル西富山店
旧・西那須野町にあるスーパーマーケット
ダイソーが併設されており、また那須郡地域で唯一の無印良品も入っている。
ちなみに那須塩原市内には他にもヨークベニマルの店舗がいくつかある。

  • ヨークベニマル黒磯店
黒磯駅(西口)から徒歩5分くらいの場所にあるスーパーマーケット。
2018年に一旦閉店したが、2019年にリニューアルして復活した。
ちなみに隣にはウエルシア薬局(ドラッグストア)もある。

その他

  • 栃木県内の「平成の大合併」で誕生した自治体(市町村)の第1号である。
  • 衆議院議員総選挙の選挙区は、他の那須郡地域(那須町、大田原市、那珂川町、那須烏山市)や矢板市と同じ栃木県第3区である。


追記、修正はJR宇都宮線を黒磯駅まで乗り通した人にお願いします。

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最終更新:2026年08月16日 15:11

*1 福島県の県庁所在地は福島市だが、郡山市の方が人口は多い。

*2 同時に、県北部で唯一の「人口10万人以上の都市」でもある。

*3 大田原高校(男子校)と大田原女子高校(女子校)

*4 大田原市に本部がある私立大学で薬学部、看護学科、放射線学科などがある。また、県外ではあるが千葉県成田市に医学部がある。

*5 黒磯駅前、那須塩原駅前、旧・西那須野町

*6 南会津郡南会津町、下郷町、西白河郡西郷村

*7 1954年に那須郡大田原市などが合併して、大田原市が誕生した。

*8 1958年に塩谷郡矢板町から昇格。

*9 一応大田原市内にも野崎駅があるが、ここはほぼ「矢板市との境界付近」というような場所にあり大田原市中心部からは遠い。

*10 ちなみに旧・黒磯市は那須郡那須町と同じである。

*11 ちなみにハローワーク黒磯は旧・黒磯市と那須郡那須町が対象エリアである。

*12 ちなみに2026年時点では、栃木県内で最も人口が多い町は下都賀郡壬生町である。矢板市や那須烏山市(旧・那須郡烏山町)より多い。

*13 2006年3月19日まであった旧・日光市であり、現在の「日光市」(旧・今市市など)とは異なる。また、旧・日光市は栃木県内の市で唯一、人口が2万人を下回っていた。

*14 初代大蔵大臣や第4代内閣総理大臣(首相)を務めた人物。

*15 実は鬼怒川温泉がある旧・塩谷郡藤原町よりも条件的には不利だったりする。(旧・藤原町には東武鬼怒川線や野岩鉄道会津鬼怒川線が通っているため。)

*16 一応フォローを加えると、「扇状地は果物の栽培には向いている」というメリットもある。なので地域によっては果樹園が多かったりもする。

*17 那須郡那須町から茨城県ひたちなか市(旧・那珂湊市)までを流れる川。

*18 それどころか全国で見ても、北海道を除けば那須塩原市の生乳生産量を上回る市町村は存在しない。

*19 日中のなすの号は福島県の郡山駅発着となる。

*20 厳密に言えば、那須塩原駅を終点とするなすの号の折り返しを兼ねる。

*21 ほぼ同じ時期に、氏家駅(さくら市)からも自動改札機が撤去されている。

*22 比較的近いガソリンスタンドは上河内SA(栃木県宇都宮市、旧・河内郡上河内町)か那須高原SA(那須郡那須町)にある。

*23 ただし下り線(首都圏・宇都宮→大田原市)に限れば、手前の矢板ICで降りた方が良い場合もある。

*24 矢板市にある中高一貫校。大田原高校(男子校)や大田原女子高校(女子校)と違って、共学である。

*25 宇都宮高校(男子校)、宇都宮女子高校、宇都宮東高校(中高一貫校)、石橋高校(下野市にある共学の進学校)など。

*26 宇都宮市中心部の、オリオン通りの近くにある。