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栃木市

登録日:2026/02/21 Sat 11:00:50
更新日:2026/05/30 Sat 17:25:05
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栃木市とは、栃木県にある市町村の一つである。


概要

栃木県南部にある、人口約15万人の都市。
現在では県庁所在地の宇都宮市小山市に次いで3番目に人口が多い都市となっている。

ただし現在の栃木市は2010年3月29日に旧・栃木市と下都賀郡のいくつかの町(都賀町、大平町、藤岡町)が合併してできた新しい自治体であり、それ以前にあった旧・栃木市とは異なる。(後に上都賀郡西方町と下都賀郡岩舟町も編入している)

宇都宮市からは約30km*1離れており、東京都心*2からは約80km離れている。

小山市佐野市足利市と並ぶ栃木県南部の主要4都市の一つである。

かつては後述の巴波川を利用した水上交通が盛んな都市であり本当に県庁所在地だった時期もあったが、1884年に宇都宮市に移転している。また、東北新幹線小山駅に通ることになったことにより県南地域の経済・交通の中心都市としての地位を失ってしまった。
ただし栃木市には栃木県庁の支庁舎(下都賀庁舎)や進学校などがあり、今でも県南地域の政治・教育の中心都市となっている。

旧・藤岡町を編入したことにより、群馬県埼玉県茨城県の3県と接するようになった。
また栃木県では唯一の、埼玉県と隣接している市町村でもある。

+ 栃木市と隣接している市町村

合併前の概要

旧・栃木市

旧・下都賀郡栃木町。1937年に市制施行した。
栃木県内では宇都宮市(旧・河内郡宇都宮町)、足利市(旧・足利郡足利町)に次いで3番目に早くできた市である*3

政治面・教育面における栃木市および県南地域の中心都市であり、栃木県庁下都賀庁舎や宇都宮地方裁判所栃木支部、栃木労働基準監督署などの行政機関と複数の進学校がある。

中心部に巴波川が流れている。江戸時代には水上交通によって江戸から様々な物資が運ばれて来ており商業都市として栄えていた。また、逆に栃木市から江戸に物資を運ぶこともあった。
その中でも材木商や麻問屋等は多いに栄え、江戸末期に制作され、現在でも「とちぎ秋祭り」で披露される名物の山車は現在の価値にして一台2億円とも言われており、如何に江戸時代の栃木市が商都として栄えていたかが伺える。
日光例幣使街道の通り道でもあり、日光へ向かう勅使が泊まる宿場町としても栄えた。

江戸時代からある土蔵の建物が今でも残っていることから「蔵の街」「小江戸」などとも呼ばれ、観光地としても有名である。
しかしこれは皮肉にも、嘗ての栃木市が明治からの発展に遅れてしまった事の象徴ともなってしまった。
上記の通り水運で多いに栄えた栃木市ではあったが、世は明治、文明開化の始まりにより新しいインフラが日本中に急速に広がろうとしていた。

鉄道である。

当時の日本は東京~青森間を結ぶ東北本線の敷設が急ピッチで進められていた。
当然の事ながら大商業地帯である栃木市にも接続が検討され、
当時の商都を結ぶ、大宮ー古河ー栃木ー宇都宮というルートが検討された。

しかしその計画は変更され、大宮ー古河ー小山ー宇都宮というルートが決定されてしまった。
理由は色々あるが、良く言われているのが、
自分達の売上が下がる事を恐れた、船運を中心とした栃木市の豪商達の反対運動が大きかった。

また、鉄道を敷設する政府の方にも栃木市を迂回したい理由があった。
その理由が栃木市が発展した要因ともなった『川』である。
明治の日本はまだまだ鉄鋼等を外国からの輸入に頼っており、橋の敷設は現在以上に多額の資金が掛かる大事業であった。
其の為、前述の巴波川の他に思川や渡良瀬川等の河川の多い栃木市近辺に鉄道を敷設するのは大変に資金の掛かるルートだった。
唯でさえ資金の乏しい明治政府下での鉄道敷設は、出来るだけお金を使わないルートを採用するのが鉄則であり、
更に出来るだけ早く東北本線を敷設して欲しい日本陸軍の意向等もあり、現在も残る東北本線のルートが確定したのだった。

また、東北本線の古河駅近辺の路線を見て貰えれば分かるが、古河駅から北に向かって少し進むと、
一瞬だけ北西の方に進んだかと思うと、急に向きを変えて北東へと進み、次の野木駅へと進む。
この路線の急な変化は、当初は一応は栃木市方向に向かおうとしたのでは無いかとも言われている。

現在でも鉄道敷設に反対して発展に取り残されてしまった街、地域等は話題に上がるが、
悪い意味でその嚆矢となってしまったのである。
よって前述の江戸時代から残る土蔵の建物群であるが、これらの事から、『残った』のでなく、『残ってしまった』のである。
興味深いのは、北海道の小樽や岡山県の倉敷等、所謂『蔵の街』と称される都市にも似たような話があったりする。


更にこの鉄道敷設と前後して、栃木市の運命を大きく変える出来事が起きてしまう。

明治初期に推進されていた廃藩置県、当初旧下野国では日光県や真岡県、佐野県や大田原県、そして宇都宮県と栃木県等と大小二十程の県が林立していたが、まずは北部を宇都宮県、南部を栃木県へと合併。
そして1873(明治6)年に宇都宮県と栃木県が合併し、現在に続く栃木県が誕生した。
当初は県名にある通り、江戸時代から続く一大商業都市である栃木市(当時は栃木町)に県庁が置かれていた。

しかしそこから僅か11年、1884(明治17)年、栃木県の県庁所在地はその地名を冠する栃木市から宇都宮市に移転してしまったのである。
此方も理由は色々あり、
地図を見て貰えれば分かるのだが、おおよそ栃木県の中心にある宇都宮市に比べ、栃木市はかなり南側に存在する。
其の為、議員や県庁出入りの人達が増えるにつれて栃木市の立地の悪さへの不満が高まった事。
宇都宮市の財界が全面バックアップした事等により急速に移転の話が進んでしまった事。
更には、栃木市は江戸時代から学問の盛んな地域であり、教育水準の高さから政治に関心がある人が多かった。
しかしそれ故に明治初期から自由民権運動(今で言うデモ活動)が盛んな地域でもあり、政府に敵対する民権派の活動が全国的に見ても非常に盛んな地域でもあった。
当時の政府や県知事からも敬遠されていた事もあり、移転は急ピッチで進み、1880年頃から始まった宇都宮市への移転計画はあっという間に決まってしまったのである。
当然この事態に驚愕した栃木市の政財界や市民は大慌てで反対運動を起こすが、当時の新聞をしてその活動は後手後手に回ってしまっており、
移転反対運動に一枚岩になれなかった事もあって県庁移転を許す事となってしまった。

なお余談ではあるのだが、移転に成功した宇都宮市は盛大な地鎮祭を執り行い大盛況を極めたが、移転が県民の総意では無いと丘の上から罵声を浴びせ続けた人物がいた。
この人物こそ、当時の県会議員であり、この後の足尾銅山鉱毒事件で奔走した田中正造である。


「概要」にも書いたが1871年から1884年までは栃木県の県庁所在地だったこともあり、周りのお堀には「県庁堀」という名前が付けられている。
ちなみにこの県庁の跡地には1960年まで栃木市役所(旧・栃木町役場)の洋館があった。現在ではこの洋館はリフォームされており、栃木市立文学館になっている。

現在の栃木市役所は旧・福田屋百貨店(FKD)栃木店の建物を再利用している。

旧・栃木市域の北西部は鹿沼市(旧・上都賀郡粟野町)や佐野市(旧・安蘇郡葛生町)と接している。また、この辺は三峰山(標高605m)や出流山(標高655m)があり、自然が豊かである。
また、旧・栃木市の北西部には佐野市(旧・葛生町)の飛地があり、佐野市本体と飛地の間に出流山満願寺への参道がある。ちなみに満願寺の周辺には蕎麦屋が多い。

名物としては蕎麦と和菓子があげられる。
また、「岩下の新生姜」で有名な岩下食品の本社も旧・栃木市にある。

合併直前の人口は約8万人であり、小山市足利市の半分程度しかいなかった。

旧・都賀町

栃木市と西方町に挟まれた場所にあった下都賀郡の町。旧・栃木市中心部からは8km離れている。
合併前から旧・栃木市のベッドタウンとして機能しており、人口の4分の1が旧・栃木市内に通勤・通学していたほど。

現在は合戦場駅を中心として急速に開発が進んでおり、多数の新興住宅地や商業施設の建設、平川産業団地の造成等、一部ではあるがかなり人口が増え続けている地域になっている。

旧・大平町

旧・栃木市の南側に隣接していた町。
日立やいすゞ自動車の工場があり、工業都市として栄えていた。

また、農業も盛んで特に葡萄(ブドウ)が名物である。ブドウ狩りができる観光農園(大平町ぶどう団地)もある。

旧・栃木市との境界付近に太平山がある。ちなみに「大平山」ではない。

2014年にファミリーブック(本屋さん)が閉店し、ゲオになった。

合併直前の時点での人口は約3万人程度で、(旧・栃木市を除く)現在の栃木市を構成する町の中では最も多かった。

小山市に隣接しており、境界付近に永野川*4が流れている。
また、永野川は小山市との境界付近で巴波川に合流する。

声優の古川登志夫氏の出身地でもある。

旧・岩舟町

大平町の西側に隣接していた町。2014年に栃木市に編入された。
佐野市に隣接しており、どちらかと言えば旧・栃木市よりもむしろ佐野市との結び付きが強い地域だった。

岩船山があり、スーパー戦隊シリーズの撮影現場として使われていた。
また、佐野市との境界付近に三毳山(みかも山公園)がある。

ちなみに2026年現在、日本で最後に合併した市町村でもある。

旧・藤岡町

現在の栃木市の最南端にあった町。
渡良瀬川が町内を流れており、巴波川はここで合流する。

旧・岩舟町と同様に、佐野市に隣接している。ちなみに旧・栃木市とは隣接していない。
また、群馬県板倉町、埼玉県北川辺町(現在は加須市)、茨城県古河市とも隣接していた。

渡良瀬遊水池という大きな湿地があり、様々な水生植物や野鳥を観察することができる。
また、埼玉県との県境付近に谷中湖という溜め池があり、釣りを楽しむことができる。
ちなみに渡良瀬遊水地は2012年にラムサール条約に登録された。

旧・西方町

現在の栃木市の北部にあり、旧・都賀町よりさらに北側にあった上都賀郡の町。鹿沼市に隣接している。
鹿沼市や下都賀郡壬生町との境界付近に思川*5が流れている。

現在の栃木市で唯一、上都賀郡(鹿沼市や日光市と同じ)に属していた町だったが合併前から旧・栃木市や旧・都賀町との結び付きが強く、ベッドタウンとして機能していた。
住民投票(どっちと合併した方が良いか?)でも栃木市の票が鹿沼市を上回ったため、2011年に栃木市に編入された。

ただし旧・西方村域にある西方病院は元々、上都賀総合病院(鹿沼市)の分院だったため、その名残りから今でも鹿沼市の健康診断や予防接種を受けることができる。

「道の駅にしかた」がある。

合併直前の時点での人口は1万人を下回っており、現在の栃木市を構成している町の中では最も少なかった。
また、1994年9月までは「上都賀郡西方村」だった。

主な産業

農業

栃木市は那須塩原市と並んで農業が盛んな都市である。
栃木市内で獲れる主な農作物として二条大麦やイチゴトマトなどがあげられる。
また、旧・大平町ではブドウが生産されている。

栃木市を管轄している農業協同組合(農協)は2つあり、JA下野(しもつけ)は旧・西方町以外のほぼ全域を、JA上都賀(かみつが)は旧・西方町を管轄している。
ちなみに前者は下都賀郡壬生町も、後者は鹿沼市と日光市も管轄地域としている。
また前者の本店は旧・栃木市に、後者の本店は鹿沼市にある。

工業

特に旧・大平町で盛んであり、日立グローバルライフソリューションズ(日立製作所の子会社)といすゞ自動車工場がある。

また食品加工業も盛んで、旧・栃木市にはミツカンやサントリーの工場がある。
「レモン牛乳」で有名な栃木乳業や滝沢ハム、岩下食品など、旧・栃木市に本社がある食品加工会社もいくつか存在する。

交通

鉄道

栃木市内には東北新幹線東北本線JR宇都宮線)は通っていない。
しかし代わりに東武日光線東武宇都宮線が通っており前者は首都圏や栃木県北西部(鹿沼市日光市)との、後者は下都賀郡壬生町宇都宮市東武宇都宮駅)とのアクセスが良い。

また、JR両毛線も乗り入れており小山駅や栃木県南西部(佐野市足利市)、群馬県前橋駅高崎駅)へのアクセスも良い。

ただし両毛線は運行本数が少なく、東武線は特急列車を除き栗橋駅(JR宇都宮線と接続)か南栗橋駅での乗り換えが必須となる点は注意が必要である。

市の中心となる駅は栃木駅で、東武鉄道とJR(両毛線)の2社の接続駅となっている。

+ 旧・栃木市にある主な駅
  • 栃木駅
栃木市の代表駅で、県南地域では小山駅に次ぐターミナル駅とみなされている。
特に東武日光線については特急列車の停車駅にもなっており、ここから首都圏へ通勤・通学する人も意外と多い。

両毛線・東武ともに高架駅となっており改札口は1階に、ホームは2階にある。主要駅の一つなのでエスカレーターエレベーター、自動改札機がある。
JR宇都宮駅小山駅のような大きな駅ビルは無いが、改札外にNewDaysと居酒屋、ストリートピアノ(駅ピアノ)がある。

意外にも旧・栃木市の中心部からはやや離れており、中心部は当駅から北に1kmほど離れている*6
ちなみに南口は旧・大平町との境界にも近い。また、栃木翔南高校(旧・栃木南高校)ととちぎメディカルセンター(旧・下都賀総合病院)は南口から徒歩10分くらいの場所にある。

駅周辺(特に北口)には飲食店やビジネスホテル、学習塾などがある。

  • 新栃木駅
旧・栃木市中心部の北側にある東武鉄道の駅。特に栃木郵便局と栃木市消防本部(消防署)、ヤオハンプラザアイムは当駅が最寄りである。
東武宇都宮線の起点だが、実際には当駅を跨いで東武日光線(南栗橋駅まで)に直通する列車も少なくない。
栃木市内では栃木駅に次ぐ主要駅だが、特急は停車しない(ただし、急行は停車する)。
ちなみに栃木駅からは約3km離れている。

+ 旧・都賀町にある駅
  • 合戦場駅
旧・栃木市との境界付近にある東武日光線の駅。
ちなみに地名の由来はかつて戦国武将の宇都宮忠綱と皆川宗成が戦ったことから。

  • 家中駅
東武日光線の駅で、栃木市役所都賀総合支所(旧・都賀町役場)は当駅が最寄りである。

+ 旧・西方町にある駅
  • 東武金崎駅
東武日光線における栃木市最北端の駅。
西方病院の最寄り駅である。

+ 旧・大平町にある駅
  • 新大平下駅
東武日光線の駅。
栃木市役所大平総合支所(旧・大平町役場)などがある大平地区の中心部に近い。
また日立の工場がすぐ近くにあるため、(特急は停車しないが)急行は停車する。

  • 大平下駅
こちらは両毛線の駅。無人駅である。
JRにおける大平地区の玄関口だが、東武の駅よりもやや離れている。
ちなみに新大平下駅からは徒歩で10分くらいかかる。

+ 旧・岩舟町にある駅
  • 静和駅
東武日光線における岩舟地区の玄関口。
だが実際には栃木市役所岩舟総合支所(旧・岩舟町役場)からは遠い。

  • 岩舟駅
両毛線の駅。現在は無人駅となっている。
ちなみに新海誠監督のアニメ映画「秒速5センチメートル」にも当駅が登場した。

+ 旧・藤岡町にある駅
  • 藤岡駅
栃木市役所藤岡総合支所(旧・藤岡町役場)の最寄り駅。
東武日光線の駅としては栃木県最南端であり、少し南下すると群馬県の板倉東洋大前駅になる。
ちなみに群馬県藤岡市にもJR八高線の駅があるが、こちらは「群馬藤岡駅」を名乗っている。ただし利用者数は群馬藤岡駅の方が多い。

道路

高速道路(高速自動車国道)は東北自動車道と北関東自動車道が通っている。
旧・栃木市には国道4号線や新4号バイパス、国道50号線*7が通っていないが、代わりに高速道路が通っており、首都圏や北関東、東北地方などへのアクセスルートとして使われている。

ちなみに岩舟JCT〜栃木都賀JCT間は東北道と北関東道の重複区間となっている。

+ 栃木市内にある高速道路のインターチェンジ等
  • 佐野藤岡IC
佐野市と旧・藤岡町の境界付近にある東北道のインターチェンジ。
国道50号線と接続しており、足利市や小山市茨城県結城市などへのアクセスルートとしても使える。
ちなみに当ICと岩舟JCTの間に佐野SA(所在地は佐野市)があり、蓮田SAと並ぶ東北道最大級のサービスエリアとして人気がある。

  • 岩舟JCT
東北道と北関東道(群馬県と栃木県を結んでいる区間)が接続するジャンクション。
東北道下り線は合流車線が登坂車線となっており、約5km続いている。

  • 栃木IC
旧・栃木市への玄関口となる東北道のインターチェンジ。
特に栃木市総合運動公園や栃木警察署、イオン栃木店、コジマ栃木店はここが最寄りICとなる。
また、IC周辺にはラブホテルも多い。

  • 栃木都賀JCT
東北道と北関東道(群馬県と栃木県を結んでいる区間)が接続するジャンクション。
旧・栃木市と旧・都賀町の境界付近にあることが名前の由来である。

  • 都賀西方PA
旧・都賀町と旧・西方町の境界付近にある東北道のパーキングエリア
規模はそれほど大きくはないが、売店やフードコート(食堂)が充実しておりちょっとした休憩には適している。
ただしガソリンスタンドは無いため、佐野SAや上河内SAなどで給油するのが望ましい*8

  • 都賀IC
旧・都賀町にある北関東道のインターチェンジ。
西行きに限り、旧・栃木市へのアクセスルートとしても使える。

商業

旧・栃木市は明治時代初期までは県庁所在地としてだけでなく商業都市としても栄えていたが、県庁が宇都宮市に移転したのと東北本線(現・JR宇都宮線)が栃木駅ではなく小山駅を経由するようになったことなどが原因で商業都市としての地位は低下してしまっている。
また、お隣の佐野市に佐野プレミアム・アウトレットやイオンモール佐野新都市*9ができたことも栃木市の地位が相対的に低下した原因の一つになっている。

特に中心部は2011年2月に福田屋百貨店(FKD)*10が撤退してからは空洞化が著しい。

しかしそれでも、県南地域では小山市や足利市に次ぐ主要都市であることから、スーパーマーケットや飲食店などのロードサイド店舗は多い。
また、旧・栃木市以外では旧・大平町でロードサイド型店舗が充実している。

家電量販店はイオン栃木店の近くにコジマとヤマダ電機が、旧・大平町にケーズデンキがある。

旧・栃木市の中心部は観光地(蔵の街、小江戸)としての性格も持っていることから、観光客向けのサービスが充実した店舗も多い。

+ 栃木市内にある主な商業施設
栃木ICの近くにある総合スーパー。
イオンモール小山やイオンモール佐野新都市ほどではないが栃木県内では大きい方のイオングループの店舗であり*11サイゼリヤや本屋さん(未来屋書店)、ゲームセンターなどが入っている。
無印イオンながらカフェランテ(イオン版カルディコーヒーファーム)があったり、資源ごみのリサイクル施設を設置していたりと地味にハイスペックである

ちなみに意外にも、栃木県最大の都市である宇都宮市にはイオンが無い*12

  • ヤオハンプラザアイム(ヤオハン アイム店)
「ヤオハン」は主に栃木市内に複数の店舗を有するスーパーマーケット*13
特にアイム店は2階建て(+屋上駐車場あり)で規模が大きく、サンキ(ファッション専門店)やセリア(100円ショップ)も入っているショッピングセンターとなっている。
ちなみにヤオハンは元々栃木市に本社があったのだが、2023年にリオン・ドールグループ*14の子会社となり本社も福島県会津若松市に移転している。

  • とりせん栃木店
「とりせん」は主に群馬県と栃木県に展開しているスーパーマーケット*15
旧・栃木市中心部の西側にあり、とりせんにしては大きめの店舗でエスカレーターエレベーターもあったりする。
ニトリやダイソー、カーブス(女性専用ジム)なども入っている。
ちなみに昔は近くにミスタードーナツもあったのだが、現在は撤退している。

栃木市役所(旧・FKD栃木店の跡地)の1階にできた東武宇都宮百貨店の店舗。
本店(東武宇都宮駅)ほど規模は大きくなく食料品売り場が中心だが、資生堂や昭和西川(寝具専門店)、婦人服のお店なども入っている。
ちなみに元々がFKDだったのもあって、立派なエスカレーターがあったりする。もっとも、2階以上は栃木市役所であって東武ではないのだが…。

  • カインズモール大平
2008年に旧・大平町にできた、ベイシアグループのショッピングセンター。
ベイシア(スーパーマーケット)、カインズホーム(ホームセンター)、オートアールズ(カー用品店)、ワークマン(作業服専門店)が入っている。
ちなみに旧・栃木市にも「カインズホーム栃木店」があったが、こちらは建物の老朽化と2019年の令和元年東日本台風による甚大な被害(浸水)が理由で閉店している。実はカインズ(ホーム)の1号店でもあった。

  • ヨークタウン大平町(ヨークベニマル大平町店)
2014年に旧・大平町にできたショッピングセンター。
ヨークベニマル(スーパーマーケット)を中心としており、ドラッグストアや携帯電話ショップ、満天家(ラーメン屋さん)などが入っている。

教育

栃木市は県南地域における教育の中心都市であるため、沢山の高校がある。
特に栃木高校、栃木女子高校、國學院大学栃木高校は進学校として有名である。
普通科以外の高校(実業系)も充実しており、特に栃木農業高校と栃木商業高校は戦前からある名門校でもある(あくまで実業系にしては、の話だが)。

栃木市内にある高校は國學院大学栃木のみが私立であり、それ以外は全て公立(県立)である。

また、専門学校も多く、短期大学(短大)もある。
ただし足利市や小山市と違って、4年制大学は存在しない*16

+ 栃木市内にある高校
  • 栃木高校
普通科のみの男子校。かつては定時制(共学)もあったが、現在は学悠館高校に移転している。
栃木県内では宇都宮高校*17に次ぐ進学校であり、東京大学東北大学、国公立医学科などの難関大学の合格者もいる。
また旧制中学校が前身であり、明治時代から存在する歴史のある学校の一つである。

  • 栃木女子高校
こちらは普通科のみの女子校。昔は家政科もあったが、現在は廃止されている。
女子校としては宇都宮女子高校に次ぐ県内2番手。
高等女学校を前身としており、栃木高校と同様に歴史のある学校である。
進学校であると同時に意外と体育会系の学校であり、太平山でのマラソン大会もあったりする。

  • 栃木農業高校
栃木市で唯一の農業高校。
栃木市中心部からはやや離れているが、裏を返せば「農業高校らしく自然が豊かである」とも言える。
ちなみに近くには太平山とゴルフ場がある。
実は前身となる下都賀郡立栃木農学校は明治時代からあり、120年以上の歴史を持っている。

  • 栃木工業高校
栃木市で唯一の工業高校。機械科、電気科、電子科がある。
この学校が出来たのは1962年のことであり、意外にも宇都宮工業高校や足利工業高校*18より歴史は浅かったりする。
この高校の主な学校行事として、タイ王国でのボランティア活動が有名である。
県南地域には日立やいすゞなどの有名企業(一流企業)も多いため、頑張ればそれらに就職することも可能である。
普通科に比べて早く社会に出る(就職する)人が多いからか、マナー教育が徹底しており礼儀正しい生徒、卒業生が多いとされている。

  • 栃木商業高校
大正時代からある商業高校。商業科と情報処理科がある。
栃木県内の商業高校としては宇都宮商業高校と並ぶ名門校であり、日商簿記検定情報処理技術者試験などの有名な資格試験の合格者が多い。
ただしあくまで「商業科の中では名門」という感じであって偏差値的には商業科にしては高いが、普通科で換算するなら中堅くらいだったりする。
共学校ではあるが女子が多く、栃木工業高校(男子が多い)とは対照的である。

  • 栃木翔南高校(旧・栃木南高校)
旧・大平町にある普通科のみの高校。
ただし旧・栃木市との境界に近く、栃木駅南口からは10分も歩けば着いてしまうほどの距離である。
ちなみにかつては旧・藤岡町にも藤岡高校(普通科のみ)があったが、栃木翔南高校に吸収される形で廃校となった。

  • 学悠館高校
栃木駅北口のすぐ近くにある、定時制と通信制のみの高校。
2005年にできた比較的新しい高校で、県南地域の定時制高校はここに統合された*19

  • 國學院大学栃木高校
太平山の近くにある、國學院大学の附属高校。栃木市内で唯一の私立高校である。
國學院大学への進学者が多いが進学校としての側面もあり、東大や国公立医学科、早慶上理などの合格者もいる。
ちなみに國學院大學栃木短期大学(短大)が併設されているが、こちらは残念ながら募集停止となってしまった。

その他

  • 栃木市は山梨市・沖縄市と共に「所属する県名と同名でありながら県庁所在地でない市」であるため、福島市(県庁所在地)などと異なり公式文書においては「栃木県栃木市」と書かなければならない*20
    • ただし山梨市や沖縄市(旧・コザ市)が市町村合併によって県名と同じ地名になったのに対して、栃木市は合併前から栃木市(旧・下都賀郡栃木町)だったことからそもそもの歴史的背景は異なる。
  • 衆議院議員総選挙の選挙区は、現在は栃木市全域が佐野市(旧・安蘇郡全域)や足利市と同じ栃木県第5区となっている。
    • 2022年までは旧・栃木市のみが第5区、旧・西方町が第2区*21で、それ以外の地域は第4区*22だったが、現在は栃木市全域が第5区に統一されている。
  • 市外局番は「0282」で、壬生町と同じである。



追記、修正は谷中湖でブラックバスを釣った人にお願いします。


この項目が面白かったなら……\ごめんねごめんね~/
   
最終更新:2026年05月30日 17:25

*1 東武宇都宮駅を基準とした場合。

*2 東京駅を基準とした場合。

*3 ちなみに小山市(旧・下都賀郡小山町)が市制施行したのは1954年のことである。

*4 水源は鹿沼市(旧・上都賀郡粟野町)にある。

*5 水源は鹿沼市(旧・上都賀郡粟野町)にある。

*6 どのくらい遠いかと言うと、例えば栃木市役所(旧・FKD栃木店)は北口から徒歩20分である。

*7 旧・岩舟町と旧・大平町は通っている。

*8 北関東道を利用する場合は太田強戸PAや笠間PAにもガソリンスタンドがある。

*9 旧・イオン佐野新都市ショッピングセンター

*10 百貨店(デパート)を名乗ってはいるものの日本百貨店協会に加盟していないため、実際にはイオンイトーヨーカドーなどの総合スーパーに近い。

*11 しかし実際にはイオンモール小山やイオンモール佐野新都市も、イオンモール太田(群馬県太田市)やイオンモール水戸内原(茨城県水戸市)に比べて規模はだいぶ小さい…。

*12 宇都宮市内では地元企業の福田屋百貨店(FKD)の影響力が非常に強く、市内にはFKDの大型ショッピングモールが2つもある(宇都宮本店とインターパーク店)。ただし昔は宇都宮市内にもジャスコ(イオン)があった。

*13 下都賀郡壬生町と小山市にも店舗がある。

*14 福島県会津地方発祥のスーパーマーケットで、栃木県内にも出店している。

*15 本社所在地は群馬県館林市。

*16 足利市には足利大学(旧・足利工業大学)が、小山市には白鴎大学がある。

*17 ちなみにここも男子校である。

*18 足利市にある工業高校。前身の学校を含めるならば明治時代からあり、県南地域はおろか栃木県全体で見ても最古の工業高校だったりする。

*19 それまでは小山高校、栃木高校、佐野高校、足利高校に定時制があった。

*20 指定都市であれば名称・県庁所在地であるかを問わず例外的に市から書いてよい

*21 上都賀郡地域(鹿沼市、日光市)や塩谷郡地域(矢板市を除く)、宇都宮市の一部(旧・上河内町、旧・河内町)と同じ。

*22 小山市真岡市などと同じ。