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ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth - (2015/08/16 (日) 21:47:52) の編集履歴(バックアップ)


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ウルトラマン Fighting Evolution Rebirth

【うるとらまん ふぁいてぃんぐえぼりゅーしょん りばーす】

ジャンル 対戦格闘
対応機種 プレイステーション2
発売元 バンプレスト
発売日 2005年10月22日
価格 7,140円
レーティング CERO:全年齢対象
廉価版 バンプレストベスト:2007年7月19日/2,940円
判定 なし
ポイント ムービー長すぎ
技・キャラ減少
「転生」を目指した意欲は評価できる
偉大すぎた前作の威光
ウルトラマンゲーム・リンク


概要

特撮番組『ウルトラマン』シリーズに登場するキャラクターを使った3D格闘ゲームシリーズの第4作だが、『4』ではなく『リバース(転生)』というタイトルになっている。
これは、「『3』の発展型」としてではなく、別の方向性を追及したソフトである事を意味している。

『3』は『2』の発展型であり、原作でのバトルや光線技の忠実な再現を目指していたが、本作では「ゲームならではのダイナミックな表現」をメインに据えている。
スタッフインタビューでは「原作の忠実な再現は前作で行き着いてしまった」と語られている。


登場キャラクター

  • ウルトラヒーロー
    • 初代マン、セブン、タロウ、ティガ、ガイア(V2)、アグル(V2)、コスモス
  • 怪獣キャラ
    • ブルトン、ゴモラ、改造ゴモラ、レッドキング、改造レッドキング、ジェロニモン、バルタン星人、メフィラス星人、
      エレキング、改造エレキング、タイラント、改造タイラント、改造タイラントII、キリエロイド、カオスキリエロイド、ワロガ、カオスワロガ、
      カオスロイドU、カオスロイドS、カオスロイドT、ネオカオスダークネス(C)、幻影ウルトラマンアグル(2Pアグル)
  • 敵専用キャラ
    • ネオカオスダークネス(A、B)、ネオカオスダークネスII(A、B)

評価点

  • 登場怪獣にメフィラス星人・ジェロニモン・キリエロイドなどシリーズ初出のキャラが追加。
    • ブルトンなどのマイナー怪獣やメフィラス星人、キリエロイドなどメジャーなライバルキャラを追加したことは評価された。
  • FEシリーズ初となるゲームオリジナルキャラのカオスロイドや改造怪獣が追加。
    • カオスロイドや改造怪獣はただのコンパチでは無く、新規に必殺技やモーションも作られ本家との差別化がしっかりなられており。1ゲームとしても評価出来る作り込みである。
    • OVシリーズ『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』で主人公やライバルの操る最強怪獣として登場したEXゴモラ、EXレッドキング、およびアーケード用カードゲーム『大怪獣バトル』に登場したEXエレキングは、本作に登場した改造ゴモラ、改造レッドキング、改造エレキングが初出である。
      • 二次創作から実写作品に逆輸入されたウルトラシリーズとしては稀有な存在となった。
  • グラフィック、モーション共に良好だった前作より更に良くなった。
    • 前作から60fpsから30fpsになったが元々TVでのウルトラマンはヌルヌル動いてあるわけではないため特に不評はない。というより30fpsになったためダイナミックにみえる。
    • これに関連してウルトラシリーズの1つの醍醐味であるステージ破壊の表現がさらに細かくなり、車など小物の増加や窓ガラスの割れといったものが追加された。
    • モーションは前作と比べるとスピーディになりゲーム的見栄えが良いものに変化し、細かい動きも増えた。
    • 演出もゲーム的になり、カッコよさも相まって評価は高い。それを表しているのは必殺技で、ほぼ全てダイナミックに変化。従来のウルトラマンにはない圧倒的な迫力で従来では初代マンのスペシウム光線も後輩たちに比べれば溜めポーズのない少し地味に感じるがしかし本ソフトでは「しゃがみながら腕にスペシウム溜め(ゴゴゴゴゴ・・・)→勢いよく両腕を振り払い立ち→勢いよく構え→発射(発射勢いで少し後退、周りの建物など崩壊かつ地面が崩れる)」とダイナミックに変化。セブンのワイドショットも相手以上の面積に拡大、タロウのウルトラダイナマイトも火柱ならぬ炎柱のほか、ドラゴンボール並光線、隕石落とし(!)、惑星破壊(!?)など様々。怪獣の必殺技は必見ものである(音量注意)
  • 前作ではコスモスは基本形であるルナモードが扱いづらい、もう一つの基本形コロナモードに変身できないなど不遇だったのだが、今作ではルナモードが扱い易くなり、コロナモードへの変身も出来る様になった(フューチャーはなくなった)。
  • 初代マン・セブン・タロウの主題歌はアレンジ版が収録されている。これはダイナミックにアレンジされており好評。
    • また前作と比べてガイアの主題歌が収録されている事も評価された。
  • ウルトラマンタロウの掛け声「アー!」。この原作でも印象的な声も収録されており、ウルトラマンゲームの中でもかなり貴重である。

問題点

前作は異常な内容の充実度から「神ゲー」と呼ばれ、一時プレミア化していた程だったが、本作はそれに何かと比較され、辛辣な意見が寄せられた。

  • 使用できるキャラ数が37体(ヒーロー16、怪獣21)から28体(ヒーロー7、怪獣11、改造怪獣10)に減少。しかも新マンやエース、ダイナといった主人公格が削除
    • 必殺技も、原作で1度しか出なかったマイナー技まで使えていたものが、1キャラ最大3種まで減少
  • リプレイ・タッグ・ビューの各モードが失われた。
  • ジャンプ攻撃の改悪。「ジャンプ中に攻撃」では何も起こらず、ジャンプボタンと攻撃ボタンを同時に押さないと出せない。
  • 必殺技は派手でダイナミックな表現にアレンジされているのだが、ムービーが非常に長いものがある(スキップ不可)。
    • 特にジェロニモンの技は使用中にトイレにも行けそうである。また技自体の種類も少ないため、飽きも早い。
  • キリエロイドの特徴的な声「キリキリキリ」が無い。バルタンの「フォフォフォ」にあたるものなので入れてもらいたかった。
  • 『ウルトラマンガイア』の怪獣が1体もいない。
    • 『ガイア』の怪獣は他の作品に比べると少々ややこしい設定*1で扱い辛いのかもしれないが、今作の怪獣はジェロニモンによって蘇ったという設定なので出そうと思えば出すことはできたはずである。
      • 代わりということなのか、ブルトンとの戦いでクインメザードやガンQを彷彿とさせる描写がある*2
  • ウルトラモード(ストーリーモード)が初見殺し。
    • 各ステージで、まず防衛隊の隊長と隊員による、長ったらしいナレーション入りのデモが入る。この会話がやたらと説明的で、聞いているとダレてくる。
      • しかもこのデモは、そのステージを1度クリアするまではスキップできない。つまりステージ中で敗北すると、また最初から見直さなければならない。
    • 1面の敵は、オーソドックスな怪獣…ではなく、クセの強い特殊タイプのブルトン。更に戦闘中に「空間歪曲」というイベントが起こり、攻撃が当たらなくなる。
      • 「それは空間歪曲だ!攻撃が当たらなくなるぞ!」「スペシウム光線も避けられちゃうんですか?どうやって戦うんだ、ウルトラマーン!」という会話が入るが、こういう時に限ってヒント無し
      • 投げ技を食らわすと歪曲は解除される。その際「そうか、投げか!強い衝撃で歪曲が消えたんだ」ともっともらしい説明が入るが、攻撃が当たらなくなっているのになぜ投げだけ当たるのかがそもそもわからない。1面からこれである…。
    • その後は比較的オーソドックスな面が続くが、時々ブルトンの様なややこしい局面が出てくる。
    • 最終面は他の面より遥かに多く連戦をこなさなければならないため、難易度が極端に高くなっている。
    • しかしある面でしかできない限定の必殺技は評価されている
  • ミニゲームが鬼畜難易度。
    • クリアするのは簡単だが、後記する『ポイント』を貯める為にはノーミスクリアが必要となり、それを目指すとテストプレイしたのか怪しい程の難しさ。
      • しかもイージーモードにしてもちっとも簡単にならない。
  • 「カオスロイド」の扱いがぞんざい。
    • カオスロイドは初代マン・セブン・タロウの偽者的存在で、CMに登場したり特典ソフビになっていたりと存在を強くアピールされていたが、本編での扱いは「ラスボスの一話前に3人まとめて出てきて、それぞれ1回で倒されて全滅する」というあんまりなものだった。
      • 一応、3人で光の国壊滅させた事やほぼ完全な新規モーションである事、技の派手さなど、ビジュアル的見せ場や非常に凝った技の作り込み等、キャラゲーとしてはかなり頑張った方であるのは間違い無い。ただ、もう少し登場時間や捻りが欲しかったところではある。
  • 隠し要素は隠しキャラとステージだが、前者は1度クリアした面を再度プレイし、「○○した上でクリアしろ」という条件を一定数満たし『ポイント』を貯めなければ出現しない。最後である『彼』は苦労した人も多いはず。

賛否両論点

  • 原作のアクションを無視した動きをするキャラが非常に多い(特に必殺技に顕著)。『リバース(転生)』を銘打ったこのゲームに求めるのは野暮なのだが。
  • 改造怪獣のデザイン、特に「第1期ウルトラシリーズ」のキャラクターのリ・デザインには保守的な層から否定的な意見があった。
    • しかし近年では映像作品への逆輸入や同じコンセプトの怪獣(EXゼットンなど)が増えた為か受け入れられつつある。
  • ウルトラマンの体に物が突き刺さるなどショッキングな表現が多い。特に『異形の怪獣』での改造エレキングの内臓の表現はトラウマもの。

総評

前作と比べればボリューム不足と言われ、単品で見ると難易度が高くストレスが溜まるという、けっして成功したとは言えない実験作であった。
やはり前作が神がかりすぎたのが祟ったのであろう。
単体で見ればウルトラモードの難易度は高いもののゲームとして遊べない出来ではなく、一新された鮮烈なビジュアルからは、新たな地平を見出そうというスタッフの気合いを感じられる。
どこかのゲームこれ位は気合いを入れてくれても良かったのではないだろうか