セフィロスは一般的なソルジャーとは、身体の質から根本的に異なった存在だった。
彼は特殊な力を持ちながら絶滅したとされる人類、セトラ(古代種)の復活を目的とした「ジェノバ・プロジェクト」の一環として、
2000年前の地層から仮死状態で発見された女性型の生命体を「古代種」であるとし、
「ジェノバ」と名付けられたその古代種の細胞(ジェノバ細胞という)を胎児であった頃に組み込む事で、
「人工的に古代種の能力を持った人間を造る」という説を唱えた神羅の科学者ガスト博士と、その研究班の人間に創り出された。
しかし、この実験は肝心の「ジェノバ=古代種」という認識が誤りであり、実際にはセフィロスは古代種ではない。
ただしジェノバも嘗て古代種を追い詰めた宇宙生物で、古代種とは別の特殊な超能力を持っており、
その細胞を持っているセフィロスはジェノバの超能力を使いこなす事が出来る。
また、黒マテリアを手にしたクラウドを、ジェノバ細胞を介して操作した事から、
セフィロスはジェノバと意思の疎通もしくは支配が可能であったという事が窺える。
父親はガスト博士のジェノバ・プロジェクトの研究員の一人であった科学者の宝条、
母親はガスト博士の助手であったルクレツィア・クレシェントである。
2人の間の恋愛感情についての設定は、作品によって異なり、『FFVII』では「天才」ガスト博士と比して科学的センスの無い宝条を、
ルクレツィアが支えようとして生まれたのがセフィロスであるとされているのに対して、
続編の『DC FFVII』では、2人の間に恋愛感情は無く、あくまで実験の為に子供を儲けた事になっている。
ルクレツィアはその後、ジェノバ細胞の影響による身体的変化に耐え切れず失踪、宝条は自身が父である事を明かさず、
セフィロスは母親の名がジェノバであるとしか知らされていない。
『FFVII』ではソルジャー時代の心優しいセフィロスと、人類に憎悪を抱き星を滅ぼそうとするセフィロスという、
二極のイメージが描写されている。この正反対に見えるセフィロスのイメージが存在する理由は、
親が死んでしまったと聞かされていた幼少時のセフィロスに対して、後に エアリスの父親となるガスト博士が、
親代わりの愛情を注いでいたと推測される台詞をセフィロスが口にする(父親がガストと語る場面もある)からである。
ただし、ガスト博士は実験後のルクレツィアの変貌でジェノバが古代種でないと知った後は、
幼いセフィロスに何も告げず自ら神羅を離れてしまい、その後は自身の研究欲からか、本当の古代種であるイファルナを探し当てて研究を続け、
その内イファルナに愛情を抱き妻とするものの、最終的に神羅から妻子を逃がそうと抵抗した結果死んでしまった。
その為に、豹変する前のセフィロスには、優しさと共に一種の孤独感が混在している。
完全にガストが全ての元凶です、本当に(ry
セフィロスが豹変したのは、同じソルジャーのザックス、神羅兵のクラウドや他の神羅兵1名と共に、
ニブルヘイムの村へ老朽化した魔晄炉(ニブル魔晄炉)の調査に訪れた時の事である。
セフィロスは魔晄炉で人間を素材とした「モンスター」の製造実験が行われている事を知り、
自身もこのモンスターと同じく「造られた存在」ではないかと疑問を抱く。セフィロスはこの実験を主導する宝条博士の研究施設、
通称「神羅屋敷」の地下研究所でジェノバ・プロジェクトの資料を読み漁った結果、自身が古代種であると誤解する。
そして過去に繁栄を失った古代種と比較し、現代に広く分布している現生人類に対し強い憎悪を抱く。
「オレはこの星を愚かなおまえたちからセトラの手にとりもどすため生をうけた」
その後、人類の破滅を狙い、まずニブルヘイムを焼き払い、魔晄炉に安置されていた「 母」、ジェノバと共に「約束の地」へ向かおうとする。
約束の地とは古代種の伝承にある「楽園」であり、セフィロスはこれを信じていた。
しかし、ザックスとクラウドに阻まれ、ジェノバの首と共に星のエネルギーである「ライフストリーム」に落下する。
ニブルヘイム事件において、セフィロスは故郷の不在や両親の喪失を口にし、自身の出生についての誤解によって狂気に駆られる事になるが、
その出身地については、ヴィンセントの回想によってジェノバプロジェクトが行われたニブルヘイムの村である事が分かる。
ライフストリームに落ちたセフィロスは、その強靭な意思から魔晄中毒になる事無く逆に 膨大な知識を吸収し、
自分自身や古代種、ジェノバについての真実、そしてメテオの存在を知り、自身を古代種以上の存在として位置付ける。
彼の意志はライフストリームに溶けて新たな命や自然の源になる事を拒み、かつてジェノバが降ってきたクレーターである「北の大空洞」で、
そこに集まるライフストリームを利用して新たな肉体を再構築し始める。
星は傷付くと、その傷を修復する為に、星のエネルギー(ライフストリーム)を集める。セフィロスはこれを利用して、
究極の破壊魔法「 メテオ」で星に落下させ、それによって傷付いた箇所に星の全エネルギーを集約させ、それを自身のものにしようと計画する。
「私は星とひとつになり新たなる生命、新たなる存在となる」
これに対して古代種の末裔である エアリス・ゲインズブールが「忘らるる都」で、
「メテオ」を抑え込める究極魔法「ホーリー」を「白マテリア」を使って発動しようとした為、
セフィロスは計画の邪魔になる エアリスを殺害した。
「クックック…悲しむふりはやめろ、怒りにふるえる演技も必要ない」
「なぜなら、クラウド。おまえは……『人形』だ」
既に「白マテリア」は、エアリスが命を賭しながらも発動させていものの、「ホーリー」の発動を押さえ込む事に成功している。
その後ジェノバ細胞を埋め込まれたクラウドを操り精神を崩壊させ「黒マテリア」を奪取、「メテオ」を発動した。
そして「メテオ」の落下を待つのみとなったセフィロスと、「ホーリー」をとき放たんとするクラウド達との、
最後の戦いが「北の大空洞」の奥深くで行われる事になる。
ちなみにこの時の姿は何故か上半身裸であり、以後の出演作品においても必ずと言っていい程採用されている
なお、本編に登場する彼は回想シーンを除けば殆どが「セフィロスに擬態したジェノバ」であり、
セフィロス本人は最終決戦以外ほぼ登場しない。
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