全長:120m
重量:100t
「アポロン・ヘッダー!、トラングー!、レッガー!」
「不要部分収納!」「3体結合!」
「が~っ、しーん!」「ダ~イ、アーポーローン!」
1976年に放送された
エイケン制作のロボットアニメ『UFO戦士ダイアポロン』の主人公機。
ダイアクロンではない。
日本のロボットアニメで初めて「
複数の人型ロボットが合体して、1体の巨大ロボットとなる」を導入した作品でもある。
また、本作では「合体」の代わりに
「合身」という「
合体」と「変
身」を組合せた造語が生み出されている。
これは「合体」をアオシマこと青島文化教材社が既に商標登録していたため、ブルマァク社によって考案されたものである。
後に『合身戦隊メカンダーロボ』や『戦国魔神ゴーショーグン』などにも使われている。……
グラヴィオン?そっちは合
神。
ただし、本作における「合身」は
一般的な意味での「合体」とは別物であり、単に合体しただけでは本領を発揮できない(後述)。
一方でメカンダーやゴーショーグンの方は単に「合体」の言い換えに過ぎない(厳密に言うと
パイルダーオンの方だが)。
原作は週刊少年キングで連載された
雁屋哲氏と海堂りゅう(土山しげる氏の別名義)氏による漫画『銀河戦士アポロン』。
分身である3体の「アポロンロボット」が合体し誕生する巨大ロボットで、
太陽光線(光エネルギー)をエネルギー源とする超動力発生装置「エナルジーハート」の端末「キー・エナルジー」で駆動する
(3種類ある(第1話、第2話以降、再編集版である『II』)OP映像では全て「
キイ・エナルジー」と書かれているが)。
ただし、起動させるにはキー・エナルジーを体内に持つ主人公タケシ(CV:
村山明
)がダイアポロンと合身(一体化)する必要がある。
合身しない状態でも
UFOタイプの戦闘機「スペースクリアー号」のコックピットから動かす事が可能だが、戦闘能力は大幅に減少する。
ダイアポロンとの合身には多大な体力を消費するため、タケシのコンディションによっては合身可能な時間が限られる場合もある。
タケシの慢心により3体結合(合体)は出来ても合身(一体化)は出来ずにピンチに陥った事さえある。
腹部にはエネルギーゲージとなる黒い三角模様があり、合体後には赤、青、黄色の三色の丸いゲージが灯る。
この黒い三角はエネルギーの消耗と共に減る様子が描かれており、
日照がなければエネルギーの補充はできず、夜間での戦闘では窮地に陥るシーンが度々見られた。
また、日食時にはエナルジーが起動できず合身が不可能になるという弱点があるため、
その時間を狙った本作の敵である「ダザーン軍団」に攻撃を仕掛けられ、タケシ達は最大のピンチを迎える事になる。
戦闘開始時には口元のフェイスガードを上げる事により、エネルギー増幅装置が作動してこれを全身に充填させる。
そのため、エネルギー消耗時にはフェイスガードが下がる描写が見られる。
合身後は巨大化したタケシが鎧を着込んでいる状態に近く、漫画版での図解もその様に描写されていたり、アニメでも「合身」コール中にそれっぽい演出があるが、
タケシがダイアポロンの体内でそのまま巨大化しているのではなく、巨大化しつつ融合しているのが正しいと言える。
一体化しているため、合身中はコックピットの描写は無いが、
終盤は専用のコックピットと思われる場所から、スペースクリアー号にシートごと移動するシーンが見られた。
鉄人28号や
マジンガーZは西洋の甲冑をデザインに取り入れているのに対し、
こちらは
アメリカンフットボールの防具をベースにしており、メンバー全員(女性含む)のパイロットスーツもアメフトである。
前年の『
仮面ライダーストロンガー』同様、1976年のアメリカ合衆国建国200周年を目前として起きた第1次NFLブームの影響と思われる。
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アポロンロボについて |
三体とも頭頂高40m、重量30t。
ただし、玩具や設定画では全高にばらつきが生じている。また劇中の描写(UFO戦闘機との対比)を見る限りは、更に大きく見える
( パイルダーや ブレーンコンドルほど小さくないUFO戦闘機も、アポロンロボと比べたら胸のエンブレム程度の大きさである)。
タケシ達は最初はUFO戦闘機で戦い、必要に応じてアポロンベース(宇宙船)から飛んでくる。
アポロン・トラングーとレッガーは当初無人で動いていたが、
タケシの合身による負担を軽減するため、仲間である「UFO少年団」のメンバーが操縦する様になる
(ただし合身システムの都合上、タケシ以外は3体結合前に離脱する)。
武装は合身後より使用できるものが限られるが、分離時でしか使用できない武器も存在する。
搭乗する時は、UFO戦闘機が胸のエンブレムから体内に収納され、内部に固定された後にロボット用の操縦桿とモニターが出現、操縦する。
タケシ専用機で、ダイアポロンの頭部と胴を構成する。
メインカラーは赤と銀。
胸部のエンブレムが開き、スペースクリアー号が収納され、合身準備に入る。
中盤からは合身の負担を減らすため、タケシがヘッダーを直接操縦する場面も多く見られる。
ダイアポロンの胸部装甲と背部、腕を構成する。
こちらもメインカラーは赤と銀だが、下腕(と頭部)は黄色。
合体時と同様にカッターソーサーを使う事が可能。
20話からは主に五郎が搭乗して操縦するが、ミキが操縦する事もある。
胸部のエンブレムが開き、UFOが収納される。
合身時には不要部分収納により、頭と下半身を収納する。
その後、手足を収納したヘッダーがトラングーを着込むように合体する。収納したトラングーの下半身は何処行った?
ヘッダー、レッガーに対してトラングーの由来がわかり辛いが、英語で胴を意味する「Trunk」が語源らしい。
ダイアポロンの腰と脚部を構成する。
メインカラーは青と銀。
合体時と同様にブーメランカッターを使う事が可能。
搭乗時は腹部の装甲が開き、UFOが収納される。
20話からは主にミキが搭乗して操縦するが、五郎やヒデキが操縦する事もある。
不要部分収納は腕部の収納しか描かれず、ヘッダーとトラングーの合体後には既に上半身が無い状態で現れる。
こういう合体方法なので、合体後もサイズは変わらない
……かと思ったら3倍に巨大化している(前述の通り合体前でも100m以上な気がしないでもない)。重さも1割強増えている。
また、玩具では豪快に余剰パーツが出る。良く言えば、余ったパーツで まったく新しいロボを創れるという事だが。
尤も、ダイアポロンは各アポロンロボの強い(カッコいい)パーツの集合体なので、余剰パーツで作れるロボと言っても…
余談だが、約30年後の2005年作品『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』においても、
「ガイキング・ザ・グレート」という似た様な合体パターンのロボが登場しており、
こちらは 実際に劇中で余剰パーツを(パイロットを乗せたまま)地面に放り投げている
(補足しておくとグレートは10倍の強さを誇るので戦力的には問題無い。
最初からグレートにならない理由は、 動かすのに必要な精神エネルギーも10倍必要だからであり、 3人乗りじゃいかんのか?
実は全39話中3回しか合体していない)。
そして当然と言うか、MODEROID等の玩具では余剰パーツ同士による合体も可能。
なお『LOD』の原典である『大空魔竜ガイキング』は合体パターンは同じもののロボが一体しかないのでグレートへの組み換えは存在しない。
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パイロットのタケシについて |
本作の主人公で、UFO少年団のリーダー格。
赤いコスチュームを身に着けてスペースクリアー号に乗り、
アポロンヘッダーの内部に吸い込まれ、ダイアポロンと合身する事ができる。
戦闘コスチュームは赤で、背番号は10。
普段は学園で五郎達とアメフトのチームを組んでおり、孤児院「あおぞら学園」で育つ。
16歳の誕生日に突然現れたアポロン星の生き残りであるラビに、自分がアポロン星の王子「ダイアポロン」だと知らされる。
最初は自身の力に慢心し、それが原因で合身できなくなる事もあったが、成長するに従い使命の重大さを知る事になる。
赤ん坊の頃に生き別れた母クイーンアポロンが生きていて悪の星「ダザーン星」に囚われている事を知り、激闘の末に奪還する。
その後、滅亡の危機にあったダザーン星の苦境を理解して「エナルジーハート」を使い、ダザーン星を浄化した。
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合身の条件 |
- ダイアポロンとタケシの体内にあるキー・エナルジーが一つにならなければ、超エネルギーを開放する事はできない。
- 合身者(キー・エナルジー所持者=タケシ)は悪の心(傲慢や自信過剰など)を打ち払い、善き心を持たなければならない。
- 悪の心を持つような事があればエナルジーに拒絶され、合身ができなくなる。
- 合身者は心身共に成長しなければならない。
- 己が成長する事により、キー・エナルジーもそれに応え、様々な能力・武器が追加され進化する。
- キー・エナルジーは言わば成長・進化するエネルギーであり、タケシと共に成長する事でその力を無限大に発揮できる。
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武装・必殺武器 |
カッター・剣・盾と三役兼ねる汎用性の高い武具。
尖った両肩の突端を外し、左右合体させてラグビーボール状の武器とする。
必要に応じて、ブレードを出す場合もある。
胸部から発射される太陽エネルギーを変換した光線。
ただし、エネルギーを多く消費するので多用はできない。
初期には決め技として使われる事が多かった。
同じく胸部から発射される七色の光線。
ダイアポロンビームの強化版だが、アポロンソーサーと併用して使われる事が多い。
ラビから伝授された大技。
アポロン星に代々伝えられている戦法で、それを防ぐ手立ては無いと言われている。
その原理は不明だが、アポロン星人の能力と関係があるらしい。
自身の身体をきりもみ回転と共に縮小させ、敵の体内に入り込み(僅かな隙間があれば入り込める)、
元の大きさに戻る反動を利用する事で内部から破壊する。
合身の融合と巨大化の特性を利用した破壊技とも言える。
タケシが特訓の際に着用したスーツは本作の原典となった漫画『銀河戦士アポロン』で使われたものに近いデザインとなっている。
腹部から発射されたエッジ付きのソーサーで相手を切り裂く。
エネルギーに覆われているのでかなりの威力がある。
アポロンソーサー同様の小型エッジソーサーだが、こちらはエネルギーに覆われていない。
発射位置は両手。
手甲から発射される磁気吸着円盤。
威力はそれほど大きくなく、牽制に使われる。
右腕に装備されている楯。
脚と脛の付け根から発射する小型ミサイル。
腕部及び脚部に装備されている4枚刃のカッター。
分離状態のアポロン・ヘッダー、トラングー、レッガーが 三角形に並び放つ技。
三体のロボを結んだ三角形の内側が超高温になり、敵を焼き尽くす。
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(以上、Wikipediaより引用・改変)
MUGENにおけるダイアポロン
Gino Sodano氏による、3Dモデルを使用して作られたものが存在。
ボイスは外国語。
同氏製作のコンプゲー『THE WAR』用のキャラだが、
MUGEN1.1専用キャラとして単体での使用も可能。
Kon-El from Partinico氏の
グレンダイザーを素体としており、構成ファイル名が改変元のままだったり、
改変元から流用していると思しき技があるなどの面影が残っているが、性能自体は差別化されている。
ダイアポロンボールやカッターソーサー、ダイアポロンビーム、
ダイアポロンデストロイなど、原作の技や演出が一通り搭載されている他、
突進技や
合身前のアポロンロボが3体集合してのビーム発射、仲間達が操縦する「UFO戦闘機」を
ストライカーとして召喚する事も可能。
なお、元々巨体のロボット達が殴り合うコンプゲー用のキャラ故か、攻撃のリーチ・
判定共に強烈。
改変元と同様に、一般的なサイズのキャラよりも
巨大キャラと戦わせた方が良いだろう。
出場大会
最終更新:2025年05月13日 01:26