グレンダイザー


「デュゥゥゥゥク・フリィィィィド!

 グレンダイザー、ゴーッ!!」

ダイナミックプロが原作で東映動画制作のロボットアニメ『UFOロボ グレンダイザー』の主人公機。
フリード星の守り神として、フリード星の科学力を結集して造られたスーパーロボット。支援戦闘円盤スペイザーとドッキングし、円盤型になる。
ボディは宇宙合金グレン製、エネルギー源は光量子を使用している。
原作第2話での宇門博士とデュークの口振りから、
「ベガ大王がフリード星に強いて造らせ、捕虜となっていたデュークが奪ったベガ星連合軍の機体」という異説もあるが、
その前後の幾つかの描写や設定(特に実の妹であるマリアがデュークを恨んでいた理由)と矛盾するため、
現在では「グレンダイザー=フリード星の守り神」というのが正式な設定として定着している。
スペイザーとの合体が前提であるためグレンダイザー自身に飛行装置は無く、単独での飛行は不可能。だが、ジャンプ力は350mという凄まじい数値である。
合体方式はグレンダイザーがスペイザーの中にすっぽりと入り込むという、一風変わったものになっている。
そのため合体時には使用不可能な武器も多く、宇門博士により背中に合体する形のジェットスクランダー「ダブルスペイザー」が開発された。
その他、行動範囲を広げるために海戦用の「マリンスペイザー」と地中用の「ドリルスペイザー」も開発された。
武装は腕の飾り状のクラッシャーを展開し、錐揉み回転をつけて拳を射出する「スクリュークラッシャーパンチ」、
胸部から重力光線を放射して相手を浮かせたり破壊する「反重力ストーム」、両の角から放つ電撃「スペース・サンダー」、
両肩の三日月状のパーツから展開するバンクが美しい双刃「ダブルハーケン」等など。加えて、スペイザー各種にも多彩な武器が積まれている。
操縦できるのはフリード星王家の者だけであり、それ以外の者は乗れないどころか自動防衛機能によって近付くと攻撃されてしまう。

上記の通り、出自からして光子力やマジンガーとは何の縁も所縁もないのだが、兜甲児とは第一話から自作の地球製UFO「TFO」で援護をし、
後に前述のダブルスペイザーで直接支援した戦友であり、グレートマジンガー・剣鉄也とも劇場作品で協力関係を結ぶなど、
ダブルマジンガー双方と縁が出来たせいか、グレンダイザーも含めてマジンガー三部作と見なされている。
なお、甲児が本作でマジンガーZを持ち出さなかったのは、前作ラストが主役そっちのけでマジンガーZ無双に終わった反省である。
主役交代はかくも難しいものだと知る悲しい事件であった

前述のグレートと共闘した映画『グレンダイザー ゲッターロボG グレートマジンガー 決戦!大海獣』は、
完結済含め三作品(今作ではバイプレーヤーを務める甲児も含めれば四作品!)の主役が揃い踏みする超豪華キャストである上、
主題歌『いざ行け!ロボット軍団』においても「地上最初のロボット軍団」「スーパーロボット軍団」等と言った文言が並んでおり、
後の『スーパーロボット大戦』に少なからず影響を与えた事は想像に難くない。
グレンダイザーは「日本の頭脳が生み出した」わけじゃないけども、勝利の鍵のダブルスペイザーは地球製だから大目に見てあげよう。
あと確かに甲児は出たけどマジンガーZは不在だったのも大目に見てほしい
実際、同作の敵「ドラゴノザウルス」をはじめ、「光波獣ピクドロン」「ギルギルガン」といった劇場作品でロボット軍団を苦しめた強敵は、
スパロボシリーズのいずれにおいても悪ノリで追加されたオリジナル強化形態も含めかなり大事に扱われている。

+ デューク・フリードについて
「この緑の大地を、この美しい地球を、奴らの魔の手に触れさせはしない!
 この命尽きるとも、必ず守ってみせる!我が第2の故郷を!!」

本作の主人公。フリード星の王子だったが、ベガ星連合軍によって滅ぼされ、地球へと亡命。
その後、宇宙科学研究所の所長「宇門源蔵」に拾われて「宇門大介」と名付けられ、養子として育てられる。
しかし、ベガ星連合軍による地球侵略が始まり、緑の星・第2の故郷である地球を守るため、グレンダイザーに乗り込んで戦う。
当初のデュークは戦いを望まない一方で、ベガ星の侵略から地球を守るためには自分がグレンダイザーに乗って戦うしかない事に葛藤し、苦しんでいた。

ベガ星連合軍の侵略が始まる前はシラカバ牧場で牧童として働いており、オーナーの娘である牧葉ひかるには好意を寄せられていた。
後に大介がデューク・フリードであると知った彼女は、彼の力になりたい一心で負傷した甲児の代わりにダブルスペイザーに乗ったり、
マリンスペイザーの操縦をマスターしたりと積極的に動き、マリンスペイザーのパイロットとして正式にダイザーチームの一員に加わった。
また、フリード星が侵略された時に生き別れた妹、グレース・マリア・フリードとも後に再会。
当初彼女は兄が生存していたと知らず「母星の守り神グレンダイザーを奪った悪漢」と誤解して襲い掛かってきたが、
甲児の介入のおかげで和解した後、操縦の腕前を見込まれて同じくドリルスペイザーのパイロットになった。
最終話前には元婚約者の姫君がデュークとの駆け落ちを画策するし、ダイナミックロボのヒロインは誰も彼も本当にアグレッシブである。
甲児やひかるからは基本的に「大介さん」と呼ばれており、それに倣ってデュークを「大介さん」と呼ぶファンも多い。

原作アニメでの担当声優は 富山敬 氏。
しかし『スーパーロボット大戦』シリーズでは、初のボイス付きとなる『第4次S』では直前に氏が逝去し
(なおシリーズスーパーバイザーの寺田氏によると、 アーケード版『マジンガーZ』の収録後こちらの収録も行う予定だったとの事 )、
そのため『無敵超人ザンボット3』の神勝平ともどもボイス無しの措置が取られ(当時は代役を使わない方針だったため)、
リメイクとなる『F』ではグレンダイザー(及びザンボット3)自体が不参戦となった。
その後『コンプリートボックス』では 堀内賢雄 氏、『IMPACT』以降は 山寺宏一 氏、
フランスで開発されたゲーム『The Feast of the Wolves(邦題:たとえ我が命つきるとも)』の日本語版では 星野佑典 氏が代役を務めている。
ちなみに『宇宙円盤大戦争』ではささきいさお氏が演じており、『グレンダイザー』にも続投する予定だったが、
スケジュールの都合で断念せざるを得なかったという事情がある(その代わりなのか、歌手として主題歌や挿入歌を担当)。

(以上、スーパーロボット大戦Wikiより引用・改変)

東映まんがまつりの一編として『宇宙円盤大戦争』という『グレンダイザー』のパイロット版のような作品が公開され、
主役メカがデザインの違う「ガッタイガー」という機体で、敵がヤーバン帝国という名称だった以外はほぼそのままで、
主題歌すら『宇宙の王者グレンダイザー』の歌詞違いだったという話は一部で有名。
なお、かつては許嫁だった敵国の王女との悲恋というこの映画のストーリーは『グレンダイザー』第72話にそのまま使われた。

日本での人気は『マジンガーZ』や『ゲッターロボ』には一歩及ばないが、フランスやイラクでは『Goldorak(ゴルドラック)』の名で凄まじい人気を誇る。
フランスではなんと最高視聴率100%*1を記録。
イラクでも「宗教間や民族間の対立を気にせず盛り上がれる話題はサッカーワールドカップかゴルドラックだけ」と言う冗談がまかり通るほど。
また『Atlas Ufo Robot(アトラスUFOロボット)』の名で放映されたイタリアでも視聴率80%超えを記録する大ヒットとなり、
2019年にフォッローニカという街で行われたお祭りに可動式の巨大グレンダイザー山車が駆り出され話題を呼ぶなど、
こちらでも世代を超えて根強い人気を保っている。
さらには2022年、サウジアラビア・リヤドに同国マンガプロダクションとダイナミックプロの共同プロジェクトとして、
全高33.7mというほぼ1/1スケール(原作設定では30m)の巨大立像が建てられ、
ギネス世界記録にも世界最大の架空キャラクターの金属彫刻像として認定された。
韓国で全高111mのテコンV像を作る計画があったが頓挫した模様

フィリピンで国民的アニメ扱いをされている『超電磁マシーン ボルテスV』、
イタリアで大人気の『鋼鉄ジーグ』と並び、国内より海外で人気が出たアニメの代表格と言えよう。

+ 外部出演
アーケード用シューティングゲーム『マジンガーZ』にて登場。
Z、グレートと並んでプレイヤーの自機として使え、デュークのオリジナル声優・富山敬氏の音声が使用されている唯一のゲームである。
長らく移植もされなかったが、2023年5月にてアーケードアーカイブスにラインナップされた。心して聴き、そして遊ぶべし。

『スパロボ』シリーズでも『第2次』から参戦している古参の一角。逆に言うと何故か『初代』で参戦を逃していた
他のスーパー系が軒並み低かった旧シリーズから宇宙適正が高く設定されている辺りは、「宇宙の王者」に相応しい扱いと言えよう。
スペイザーや地球製スペイザーとの合体もきちんと再現されている。
一方デュークがダメージアップ用の精神コマンド「熱血」をあまり覚えないので、総合的な火力で悩まされる場面が多かったが、
代わりに上位版のダメージアップコマンド「魂」を覚える場合もあり
『Z』ではマジンパワーに相当する「ダイザーフルパワー」が追加され、火力面でもダブルマジンガーに見劣りしなくなった。

原作初期に見られた戦いに苦悩するデュークの姿はあまり描かれず、地球の自然と平和を守るべく敢然と戦う姿が強調されている。
特に『A』での永遠の闘争による支配を望むシャドウミラーに対する怒りは、故郷を奪われた彼だからこそ説得力のある発言と言えよう。

「…闘争が生むものだと…!?
 生まれるものと、失われるもの…それは等価値ではない…!」

この発言は主人に大きな影響を与え、直後の自爆もあってシャドウミラーからの離反を決意させるに至った。

また、20歳と主人公にしては年齢が高めな上に元王子なので、デュークが自軍のまとめ役を担う場面も少なくない。
ついでに『第3次』でアッシマーを円盤獣呼ばわりしたのは語り草
『MX』ではギアコマンダーから抜け出したユニコーンドリルを手懐けたりと、牧場での仕事が役に立った事例もある。

現在ではマジンガー側がOVA版『マジンカイザー』や『真マジンガー』が参戦する事が多くなった一方で
それらの兼ね合いからか、本作の参戦は控えめになっており、OVA版『カイザー』『真』との共演は『X-Ω』『DD』まで待たなければならなかった。

+ 戦闘デモまとめ
『MX』版
『AP』版
『Z』版
『DD』版

ダイナミック企画の団龍彦による小説作品『スーパーロボット大戦』においては、あろうことかミケーネ闇の帝王の憑代となっている。
自動防衛機能の設定を忘れられたわけではなく作中でも甲児が疑問の声を上げているが、闇の帝王に直接問い質す機会は無く、
鉄也と隼人からは実体の無いエネルギー体の憑依には無力だったのではないかと推測されている。
遥か未来、闇の帝王によるネットワーク掌握の際にデュークの子孫、シオン・フリードの搭乗で救援に来たのを奪取され、
鎧を着て「ギャラハン」の名で地球を分割支配する巨大ロボ・新聖騎士の一人となり、裏では表向きの支配者をも操っていた。
グレンダイザーの性能に加え闇の帝王の膨大なエネルギーも備え、スーパーロボット軍団に囲まれても余裕を見せる。
このギャラハンに下剋上を企むパリアッチョことあしゅら男爵が、Dr.ヘルの脳髄入りのデビルマジンガーなんて代物を作ったことにより、
現代へタイムワープした先で闇の帝王がデビルマジンガーにエネルギーを吸い尽くされ消滅し、
グレンダイザーはエピローグにて光子力研究所で修理され、フリード星への返還の機会を待っているが、
フリード星には現代のグレンダイザーがあると思われるため、その機会は来ないかもしれないと語られている。

なお、TV版マジンガーの続編である映画『INFINITY』でも、直接の参戦こそ無いものの本作品を経由している事が仄めかされている。

+ 痛いのと恥ずかしいの、どっちがお好みかしら?
「友と誓ったこの平和、ただ一輪の花のために! シュート・イン!」

東映公式の萌え擬人化コンテンツ『ロボットガールズZ』では、チームZ三人娘の1人「グレンダさん」が登場。CVは荒浪和沙女史。
チームZの最年長でおっとりした雰囲気だが、性格はかなりの腹黒で女王様気質。
変身アイテムのみならず、乗り物としても登場するスペイザーを使いこなしており、
後に大きなお友達からの要望にも応えた合体形態「スペイザーグレンダさん」が実装された。

グレース・マリア・フリードを金髪にしたような髪型をしており、実はヤーバン大王の侵略から逃れて地球に亡命した宇宙人であった。
何気に『宇宙円盤大戦争』も混ざっており、過去の姿として「ロボイザさん」も登場している
(上記のガッタイガーに合体する巨大ロボット「ロボイザー」がモチーフ。
 ガッタイガーじゃないのはそもそもガッタイガーはロボイザーとスペイザーが合体したダイザーでいうスペイザー形態なので…)。

アイドルオタクだが自身はかなりの音痴(本人は無自覚)であり、
憧れのローレライようことユニット「くろがねのメモリーズ」を結成した際には殺人的な歌唱力の共鳴により、
温泉街を焦土と化してしまった。
『ONLINE』ではさすがに歌わないものの趣味はとどまる事を知らず、
新たに地球製スペイザーがモチーフの少女3人からなるグループ「カラフルスペイザー」をプロデュースしている。

スパロボではチームZの一員として『X-Ω』に期間限定参戦した。ランクはSSR。
防御発生時に攻撃したユニットをスタンさせるスキル「癒し系」が強力で、
不屈との重ね掛けでディフェンダーとして活躍するグレンダさんの姿が多く見られた。


MUGENにおけるグレンダイザー

Kon-El from Partinico氏による、にゃん☆鬼龍氏のマジンガーZを改変したものが存在。
元々はダイナミックプロのスーパーロボットを纏めたコンプゲーのキャラで、後に単体版も公開された。
defファイルの切り替えにより、ボイスをイタリア語と日本語のどちらかに選択可能。
ストライカーとして各種スペイザーやTFOによる援護攻撃も行える。

AIもデフォルトで搭載されているが、巨体故に一般的なサイズのキャラ相手だと攻撃を外しやすく、グダグダな展開になりやすい。
このため、巨大キャラと戦わせた方が良いかもしれない。

出場大会

  • 「[大会] [グレンダイザー]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
尤も、当時のフランスのテレビ局は3局しかなかった上に、
  • 世代別の集計で子供世代の数字
  • 1981年以前は機械による秒単位の集計は導入されておらず時間帯について回答する方式(部分的にしか視聴できなくてもその時間帯ずっと見た扱い)
  • その時間帯にテレビを見ていなかった子供は計算に入っていない(3局合計すると常に子供世代の占有率100%)
と言う理由もあったのだとか。


最終更新:2024年04月21日 20:37