登録日:2012/02/04 Sat 10:19:25
更新日:2024/04/20 Sat 12:25:00
所要時間:約 15 分で読めます
身構えているときには死神は来ないものだ、ハサウェイ…
【概要】
ガンダムシリーズの一つ。
富野由悠季による小説で、1989年から1990年にかけて角川スニーカー文庫より全3巻で刊行された。
劇場版逆シャアの続きとなっている小説『
機動戦士ガンダムUC』では、ハサウェイは植物監査官になる為の勉強をしており、こちらでもいずれこの事件が起こることを予感させている。
そして、2018年にはガンダムシリーズ40周年記念作品として、 3部作のアニメ映画化される事が発表。
第1部は当初2020年夏以降の公開としていたが、製作の遅れや新型コロナウイルス感染拡大の影響などを受け幾度か延期されたのち、2021年6月11日に公開された。
主要スタッフとして、『
虐殺器官』の村瀬修功が監督を務め、脚本はOVA版『UC』にも参加したむとうやすゆき、音楽は『UC』『
機動戦士ガンダムNT』にも参加した澤野弘之が続投する。配給は松竹ODS事業室が担当。
こちらは『
ベルトーチカ・チルドレン』ではなく『
機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の続編であることが明言されており、第1部OP映像に登場する
νガンダムをはじめとした『逆襲のシャア』をリスペクトした演出が各所に施される。
また、既存のゲーム版などで設定されていたキャラクターデザインと、主役であるハサウェイを含めた
声優全てが一新された。
因みに結末はまだ考えていない事が語られている。原作通りの結末にならない可能性もあるらしい。
2023年1月からは1作目が「TVエディション」として全4話予定で
MBS系列で放送開始。
またアニメ版の劇場公開に先駆けるかたちで、2021年4月より
ガンダムエースにてさびしうろあきによるコミカライズ版の連載が開始された。
キャラクターデザインこそ上述のアニメ版と共有するものの、こちらは同氏が作画を担当した漫画版『ベルトーチカ・チルドレン』の続編となる。
【あらすじ】
人類が宇宙へ進出して1世紀、
地球と宇宙の争いが激化していた時代―シャアの反乱が鎮圧されてから10年余りが経過した世界で、ある組織による反
地球連邦政府運動が地球で過激になっていた。
その名は『マフティー・ナビーユ・エリン』。
マフティーは、「
地球をクリーンにする為、地球に残る人々は全て宇宙に出ていく事」「特権階級と世襲に塗れた政治の打破」を実施するよう政府に要求を突き付け、モビルスーツを使い連邦政府首脳を
暗殺していたのである。
そうした中、高級宇宙輸送船ハウンゼンが多くの連邦閣僚を乗せ、来る連邦議会の為へホンコンへと向かっていた。
だが地球へと降下した直後にマフティーを名乗るハイジャッカーによりハウンゼンは占拠される。緊迫が支配する船内にはマフティー退治のため地球に降下するケネス大佐、男を惹き付ける魅力を持った謎の少女ギギ、そしてシャアの反乱を経て青年に成長し植物監査官候補生となったハサウェイの姿もあった。
時は
宇宙世紀105年。紺碧の地球環境が未だ残る南太平洋を舞台に、後に『マフティー動乱』と呼ばれる戦乱とハサウェイ・ギギ・ケネスの数奇な運命が始まろうとしていた。
【登場人物】
◆ハサウェイ・ノア
CV:
佐々木望(GジェネレーションF以降のゲーム作品全般) /
小野賢章(アニメ映画版)
本作の主人公。ごく普通の青年だがクェスを投げ縄で助けていた少年時から身体能力は衰えていない。
シャアの反乱では敵機体を撃破して軍の新聞に載った事もある為ちょっとした有名人。
そして毎度変な女に振り回される苦労人
そのシャアの叛乱での経験から鬱病になっていた時期もあったが、現在は立ち直り、南太平洋で植物観察官候補生として実習を積んでいる。
ハウンゼンでのケネス・ギギとの邂逅を経て、奇妙な友情関係を育んでいく事になる。
◆マフティー・ナビーユ・エリン
作中で登場する反地球連邦政府組織、若しくはその組織を率いるリーダーを指す。名前を省略してマフティー、マフティー・エリンと呼ばれる事も多い。
組織としては反官僚主義と地球環境の再生を理念に掲げており、地球連邦政府に対して全地球人類を宇宙へと移民させる政策の実行を要求する。
モビルスーツを用いた政府閣僚の暗殺やテロ活動を主要な活動とする都合上、連邦政府からは「政府の秩序を乱す危険人物」「(暴力行為によるアピールゆえに)市民からは支持されない」と評される一方、スペースノイドからの支持は高く、地球だけでなく
月やコロニーのマスコミでも「マフティーは救世主、
ニュータイプの再来、地球連邦政府を浄化する!」とまで出版物に書かれるほどに持ち上げられている。
指導者としてのマフティーは、優れたリーダーであると同時に優秀なMSパイロットとして前線に立つ。
その操縦技術は作中殆ど敵無しであり、Ξガンダムの性能も相まってパイロットとしてのライバル・レーン・エイムをも最後まで圧倒していた。
その思想や行動はシャア・アズナブルの影響が見てとれる。
正体もクワトロ・バジーナくらいには読者にバレバレ
ちなみに名前は様々な言語を継ぎ合わせて「正統なる預言者の王」という意味になっている。
◆ギギ・アンダルシア
CV:
林原めぐみ(GジェネレーションF) /
川上とも子(Gジェネレーション魂以降))/
上田麗奈(アニメ映画版)
本作の
メインヒロインであると同時に
戦争の勝敗の行方を左右する少女。
閣僚や大富豪といった富裕層・特権階級でほぼ占められている特別便ハウンゼンでは似つかわしくない存在。本人曰く「コネがあったから」。
初対面のケネスやハサウェイの目的や正体を見抜く優れた洞察力の他、預言めいた発言を的中させる鋭い勘も持つ。
また、マフティーか連邦軍どちらかの陣営にいるだけで、神がかり的な補正がつくことから、この戦乱の勝敗を分けるきっかけとなった。
年齢は、小説内では「20にいくかいかないかぐらい」「ハイティーンエンジャー」とあり具体的な年齢設定は無かった。映画版では彼女が記入していた書類から分かる通り、19歳となっている。
CV:
立木文彦(Gジェネレーションシリーズ) /
諏訪部順一(アニメ映画版)
本作のもう一人の主人公的存在。連邦軍大佐。
シャアの反乱では第一線でパイロットとして戦い、以後も実戦がなくなった地球連邦宇宙軍で、ウダウダとモビルスーツの開発を続けていた生粋のMS好き。
優れた指揮能力以外にも、時に横暴とさえ見れる強硬手段も採る等、良くも悪くも連邦高級士官には似つかわしくない行動力に溢れた軍人。ハサウェイ曰く『自制心があって狂暴な男』。
ヤニ臭い閣僚達を心底嫌悪しており、内心ではマフティーを支持していた部分もあったものの、対マフティーの最精鋭『キルケーユニット』の長として辣腕を振るう。
しかしながら私生活は上手くいってはいないようで、元来のプレイボーイ気質が祟ってか妻・ジェシーとは離婚状態。
本気ではないとはいえ推定30代半ばの離婚歴のあるおっさんがティーンエイジャーの少女を口説く様は見ていて中々キツいと評判
◆レーン・エイム
CV:橋本晃一(GジェネレーションF) /
水島大宙(Gジェネレーション魂以降) / 斉藤壮馬(アニメ映画版)
連邦軍中尉。ケネスが地球に降下する10日前に新型のモビルスーツ「ペーネロペー」と共に先に送り込まれていた。
人質作戦や不意打ちを好まない軍人としてはやや潔癖気味の正々堂々とした性格。テストパイロットとしては有能ではあったが実戦経験はなく、それゆえの優秀さに満足しているようにみえるため、そのため実戦主義のケネスからの評価は低く見られている。
極度の現実主義者であり、ケネスが取るゲン担ぎや、理想主義に塗れたマフティーに対して反発心を持っている。
初戦においてΞガンダムに煮え湯を飲まされる事になり、以降Ξガンダム=マフティーに対抗心を燃やしていく。
劇中ではマフティーのメンバーから
強化人間なのかと疑われているが、実態ははっきりとはしておらず、過去の月刊ニュータイプの特集記事では強化人間、Gジェネレーションシリーズではニュータイプ扱いと外部作品でも評価が割れる。
劇場版では彼のみペーネロペーの事を「ペネロペー」と発音しているがスタッフによるとこれは愛機感を出すためとのこと。
◆イラム・マサム
CV:山崎たくみ(Gジェネレーション魂) / 武内駿輔(アニメ映画版)
マフティー実戦部隊の主メカニック兼作戦担当メンバー。ハサウェイの副官的存在。
Gジェネ版では白髪リーゼントのやや高齢がかった年代の男性といった姿だったが、映画版では如何にもインテリのような眼鏡をかけた七三分けの若者に変更されている。
◆ブリンクス・ウェッジ
マフティーの太平洋上における移動拠点となる鉱物運搬船ヴァリアントの艦長。
◆エメラルダ・ズービン
CV:鵜飼るみ子(GジェネレーションF以降) /
石川由依(アニメ映画版)
メッサー1号機のパイロット。レイモンドとは公認の仲。
映画版ではMSパイロットに志願していたが、技量的な問題で控えになったという設定が追加された。
また、ハサウェイがガンダムを受領した為、彼が使っていた指揮官機メッサー(つまりは1号機)を引き継ぐという描写も追加された。
◆ガウマン・ノビル
CV:竹村拓(GジェネレーションF以降) /
津田健次郎(アニメ映画版)
メッサー2号機のパイロット。中枢が非常に若い層で占められているマフティー内では比較的年長者。ハサウェイとは別部隊のリーダーを任される事も。
もともと軍人崩れという設定であったが、映画版でははっきりと「数々の大戦を戦い抜いてきたベテラン」として設定された。
数々の激戦を生き延びた軍人らしく自らの生には執着するが、同時に目標の為であればその命すら躊躇なく捨てる仕事人。
「やって見せろよ、マフティー!」って言ってる人。
◆レイモンド・ケイン
CV:藤本隆行(GジェネレーションF以降) / 落合福嗣(アニメ映画版)
ギャルセゾン1号機のパイロット。ギャルセゾンパイロットでは年長者のようでリーダー格。
エメラルダの恋人でハサウェイの兄貴分。
余談だが映画版の落合氏は父親(元プロ野球選手)も含めて大のガンダム好きであり、この役で念願のガンダムシリーズ出演となった。
◆シベット・アンハーン
CV:田坂秀樹(GジェネレーションF以降) / 宮崎遊(アニメ映画版)
ギャルセゾン2号機のパイロット。Gジェネ版では細身黒髪と映画版イラムを思わせるインテリ然としたビジュアルだったが、映画版ではよりわかりやすく軍人崩れという風貌に。
◆ゴルフ
CV:田中光
メッサー4号機のパイロット。ぶっちゃけマフティー団員Aくらいのモブ。
しかし映画版での
一人だけ色指定を間違えたかのごとき白い肌に全身タトゥーまみれのモヒカン
といういかつい風貌に一躍注目を集めた。
◆ジュリア・スガ
ヴァリアント所属のメカニック。男だけがトップレスをしていいという歴史感覚を古いとし、仕事中上半身裸でいる中々エキセントリックな人物。
本人曰く『悪いおっぱいではないだろう』悪いおっぱいではないという事はいいおっぱいということだ!
映画版では流石にトップレスではなくなったが、かなり露出が高い衣装なのは相変わらず。
◆ミヘッシャ・ヘンス
CV:松岡美里
マフティーの諜報員兼オペレーター。諜報員らしからぬ少々のんびり気質。彼女の甘い声は男性陣を鼓舞すると評判。
映画版では眼鏡とそばかすがチャームポイントに。また、ハサウェイの事を同志というより憧れの対象として見ている節も。“甘い声”のアナウンスも聞けるぞ!
◆ケリア・デース
CV:
早見沙織
ハサウェイが地球で実習を受けていた時、彼の鬱病の治療役を担っていた女性。ハサウェイとはギリギリ恋人未満という仲。
彼女も組織に参加するが、ハサウェイが1年と数ヶ月でマフティーのリーダーに上り詰めるにつれ次第に疎遠になっていった。
ギギの出現によるハサウェイの精神面の変化が2人の仲を決定付ける事に。
◆クワック・サルヴァー
「インチキ医者」を名乗るマフティーの組織的な黒幕。長年地球連邦軍の要職を務めた将軍であるという。
優れた手腕で反地球連邦組織マフティーの人員から物資全てを、ほぼ独力で揃えたと思しき傑物。
◆ファビオ・リベラ
CV:望月健一(Gジェネレーションシリーズ)
オーストラリア大陸北部・オエンベリで反地球連邦運動を行うオエンベリ軍のリーダー。
ハサウェイとは違ったカリスマを持つ男だが、無謀で粗野な所もある。
ハサウェイらと一時対立するもマフティーの精力的な活動を見て見直し、協力を申し出る。
◆キンバレー・ヘイマン
連邦軍大佐で、ケネスの前任キンバレー部隊の司令官。
文官上がりな上に、何も成果を上げられないままケネスの着任が決まった(しかもハイジャックの影響で予定より着任が前倒しされた)焦りから生身のオエンベリ軍の掃討をモビルスーツ部隊に指揮した。
「力を使ったことがない人間は加減が解らない」ことを教えてくれる人物。
◆ハンドリー・ヨクサン
◆ゲイス・H・ヒューゲスト
CV:佐々木望
刑事警察機構調査部の部長。ハウンゼン事件の事情聴取をハサウェイに行う。
僻地に勤務しているが優秀な人物。しかし一般人に対しては高圧的な性格である。
声優である佐々木氏は『逆襲のシャア』本編と『Gジェネレーション』等ゲームシリーズにてハサウェイ及びマフティーを演じていた。
◆メジナウム・グッケンハイム
宇宙軍幕僚長官。階級は大将。ケネスからある秘密を聞いたことが悲劇に繋がってしまう。
◆アマダ・マンサン
ハサウェイの植物監察官の実習を担当した教官。
クワック・サルヴァーと面識があることから、マフティー関係者(あるいは協力者)のようで、ハサウェイがマフティーとして活動するきっかけを作ったある意味発端とも言える人物。
映画版で『浄化無くして再生無し』といういかにもな格言を持っている設定が追加された。
◆メイス・フラゥワー
CV:種﨑敦美
ハウンゼンの客室乗務員。地球降下後ケネスといい感じになったが、彼女もまたギギ達の複雑な関係に巻き込まれてしまい…
エピローグでのケネスは
日本についたらヨリを戻してみると言っていた。
◆ハイジャッカー
連邦政府からの身代金要求のために、ハウンゼンを襲ったマフティー・ナビーユ・エリンを騙る集団。正体はオエンベリ軍の一派。
リーダーである
カボチャマスク(CV:柴本浩之(Gジェネレーションシリーズ)/新祐樹(アニメ映画版))を筆頭に、
海賊マスク、
魔女のマスクなど全員が派手なマスクを身に付けている。アニメ版では、ピエロマスクが追加された。
冒頭に登場する
噛ませ犬的キャラであるが、映画版のプロローグがYoutubeで公開された際、自動字幕の事故
と某MADもあってネタキャラとして躍り出た。「悲鳴を上げるな
陰茎神経が苛立つ」
また「喋るなと言っている!」と脅したハイラムがそれでも喋り続ける為射殺した際の台詞「よく喋る!!」も富野節が効いてて人気である。
それ以前にも『GジェネF』での能力値が民間人の子ども以下だったり魂での中の人が前述のファビオとあわせて
アーガマの通信士コンビだったり映画になる以前もネタに事欠かない不思議な
モブである。
元々マフティー・ナビーユ・エリンとは、スーダン語、アラブ語、古アイルランド語の3つの単語からなる組み合わせであるため、人名と勘違いしたこのハイジャッカーは「マフティー・エリン」と省略するやらかしを起こし(映画版ではタブレットの動画で揶揄されているのを気づけなかった為)、ギギに偽物だと看破されてしまっていた。そして「やっちゃいなよ!そんな偽物なんか!」に繋がる。
CV:
成田剣(Gジェネレーションジェネシス)
連邦軍大佐。シャアの反乱以後軍も第十三独立艦隊のラー・カイラム艦長として勤務しているが、作中時点で退役願いを出している。
退役後はミライと共にレストランを営む計画を立てており、市井で休んだ後よしんば政界に出て散っていった物達への責任を、という想い秘める。
最後の軍務として、ケネスらキルケーユニットの後詰でアデレートに向かう事になるが…
十字架に磔にされたような格好で鎮座したΞガンダムを見ての台詞は歴代のニュータイプとガンダムを見てきた生き証人である彼ならでは。
「ガンダムにはいつも、反骨精神を持った者が乗っていたな。そして、ガンダムの最後はいつもこうだ。首が無くなったり、胴体が焼かれたり、バラバラになったり。しかし、反骨精神そのものはガンダムが無くなった後でも、健在だったものだ。」
◆ミライ・ノア
CV:白石冬美(Gジェネレーション魂)
ブライトの妻であり、
一年戦争時の戦友。
ブライトが軍の任務を優先した事に愚痴っていたので、本人よりレストラン経営に意欲があるかもしれない。
CV:川村万梨阿
小説版、アニメ版ともに故人。
小説『ベルトーチカ・チルドレン』では、アムロのνガンダムを追い詰めた所をジェガンに乗ったハサウェイに狙撃されて死亡し、彼にとっての払拭し難き
トラウマとなっており、下巻で、ハサウェイの
夢の中に登場し、自分を誤って殺した事を糾弾してくる。
映画『逆襲のシャア』では、ハサウェイを庇った事でチェーン・アギに射殺された。
劇場版ではギギが発した「やっちゃいなよ!」の台詞は川村万梨阿氏と上田麗奈氏の声が組み合わされている。
◆ハイラム・メッシャー
CV:川口啓史
序盤にてハサウェイらとシャトル「ハウンゼン」に乗り合わせた保健衛生大臣。
ハイジャッカーの襲撃の際、状況も顧みずに不用意にかぼちゃマスクへと喋りかけて、鷹揚な喋りをしてしまったせいで彼の神経を逆撫でしてしまい殺された。また、連れていた妻もハイラムの死体を見て泣き叫んだ事で射殺された。
アニメ版では、流れるように射殺された事で一部界隈からコアな人気を誇っている。
【登場機体】
マフティー・ナビーユ・エリン
搭乗者はマフティー・ナビーユ・エリン(ハサウェイ・ノア)。
頭部サイコミュブロックとミノフスキー・クラフトエンジンを搭載した秘密結社マフティーの所有するガンダム。
メッサー一機の重量ぐらいは支えること出来るミノフスキークラフトと敵の攻撃を防御するビーム・バリアーもあり、作中では多大な戦果を上げる。
反地球連邦政府組織所属という事もあり、敵対するケネスやレーンからは「ガンダムもどき」扱いされた事もあった。
アナハイム・エレクトロニクス社に秘密裏に発注し証拠隠滅は完璧であり、メカニックマンの調査でも劇中で、製造元はバレることはなかった。
だがアナハイム、引いてはガンダムと縁深いブライトには確信を持って見抜かれていた。
デザイン設定にはいくつかの変遷があり、大まかに小説版→ゲーム版→映画版と移っている。詳しくは当該項目にて。
マフティーの
量産型モビルスーツ。
ジオン系モビルスーツの流れを汲む。
小説版では名称が異なる02-Rなどのタイプがあったが、映画版では通常のF01型、ホバー移動用のリフティング・フレアを着用したF02型、素体系であるネイキッド、爆撃仕様のマインレイヤーが追加された。
◆ギャルセゾン
ミノフスキー・フライトができないMSの
地上支援用輸送機。主にメッサーが使用する。
富野ガンダム作品に多く見られるいわゆる『ドダイ』だが、本来の輸送機としての役目の他、地上爆撃や対MS戦も行う等それまでの作品以上に活躍の機会が多い。
連邦軍
搭乗者はレーン・エイム。
大出力のミノフスキー・クラフトを装備しガンダム系の名残を残したモビルスーツ。
外装であるフライング・フォームを維持する時のミノフスキー粒子を散布するパーツを外しても飛行することが出来る。
最後の白兵戦ではその能力を十分発揮しΞガンダムに喰らいついた。
◆グスタフ・カール
連邦軍の量産型モビルスーツ。こちらは
ジェガンの系譜で主に地上用にチューンされた派生機。
小説版では量産機らしからぬヒロイックでスマートなデザインだったが、『GジェネレーションF』での再デザイン以降はだいぶゴツくなった。
どちらにせよジェガンの親戚かは怪しいが
数年前の時系列であるOVA版『UC』および『NT』では先行量産仕様である13型が登場。
映画版では制式採用機として00型が登場。13型がブラッシュアップされたという設定を踏まえ、アンテナや装甲の形状に『Gジェネ』版のデザインが取り入れられている。
◆ケッサリア
ミノフスキー・フライトができないMSの地上支援用輸送機。主に連邦側が用いている。
非常に巨躯なグスタフ・カールを2機搭載して高高度まで飛び立てる出力を持つため地味に優秀。
その他
小説版では上記4機種のみの登場だったが、「それだけではガンダム作品としてちょっと寂しい」という映画版スタッフの意向から、
ハイジャッカーの輸送機としてまさかの登場。高々度にほぼ独力で飛ばせる推進力(と悪役面)を持つ本機はうってつけだったとの事。
小説版ではハイジャッカー=オエンベリ私設軍は資金力がなく、MS等も運用できないような貧乏所帯(故にキンバレー隊に一方的に虐殺される)だったのだが、前述の意向に合わせて「組立途中で放棄されたものを回収した」という設定がTwitterで言及されている。
専用ブースターまで用意できていた理由は特に語られていない。
同じく映画版にて登場。旧式化し民間に払い下げられたジェガンA型をマン・ハンターが改修したもの。
ビーム兵器やスラスターの類いは撤去され、代わりに取り付けられた胸部の投光器や股間部の機関銃座は
市民への威圧を目的としたものであり、さながら
「不法居住者だけを殺す機械」。
この他にもジェガンタイプの出番が多数追加されており、月軌道上でベース・ジャバーに搭乗してハウンゼンを護衛する機体や、消火剤タンクを背負った消防仕様の機体を確認できる。
消防仕様の機体は民間所属っぽいが腰にグレネードが装備されている事が確認できるので恐らく軍属。
【余談】
ゲーム作品での活躍
先述の通り、GジェネFでの出演によって知名度を上げ、Gジェネシリーズの他ガンダムVSシリーズでも『EXVS』の
DLCで登場して以降、レギュラーとなっている。
更に家庭用EXVSFBでは、彼の演説がフルボイスで収録されるなど豪華な仕様になっている。
『
スーパーロボット大戦シリーズ』ではハサウェイが植物監察官を志す旨の発言をしていたり、
敵キャラクターが『閃ハサ』を「一つの可能性」として示唆しているブライトへの台詞があったりと、『閃ハサ』に纏わる小ネタは数多くあったものの、
『閃ハサ』そのものの参戦は2017年の『
V』まで待たされることになった。
遂に参戦した『V』では
機体のみ参戦(ハサウェイはグラフィックのみ閃ハサ版というオリジナル仕様)との触れ込みではあったが、ペーネロペーに搭乗したレーンが登場。
作中では2人の対決を軸に、『UC』も絡めた独自のシナリオ展開で話題を呼んだ。
スパロボシリーズに参戦する以前、2003年発売の『SUNRISE WORLD WAR Fromサンライズ英雄譚』に本作が参戦した。
なお、ストーリーは事情で未完結に終わったが、終盤でΞガンダムが登場した(しかもハサウェイがマフティーのノーマルスーツを着ている)。
なお、ハサウェイは『逆シャア』時の姿のままであり、本作からのキャラクターはケネス(ストーリーには未登場)のみ。
また、機体はΞガンダムのみだが、
没データとしてペーネロペーの存在も確認できる。
Wikiがあるから、欲がある。wikiを編集する事も欲の一部にしちまうのが人間だろ。
- 反対意見が無いようなのでコメント欄をリセットしました。キャラクター・制作者への攻撃的なコメントや口論はやめましょう。 -- 名無しさん (2021-05-30 13:11:20)
- いろいろアニメについて懸念していたところはあったけど、いざ見てみると掴みはバッチリでいい出来だったな -- 名無しさん (2021-06-12 16:49:47)
- 二作目はどうなるんだ…? -- 名無しさん (2021-06-12 16:54:23)
- ホテルで不倫してた閣僚さん生存してるのかな -- 名無しさん (2021-06-13 19:39:44)
- あれ? ベルチルにも、α・アジールは出てなかったっけ……? -- 名無しさん (2021-06-18 11:45:06)
- ↑「大佐はあたしんだよっ!!!」のくだりはしっかりアルパだったはず -- 名無しさん (2021-06-18 22:00:50)
- 何気にハサウェイの記事ないのか。ケネスはあるのに -- 名無しさん (2021-06-19 09:41:32)
- ↑2 うん。確かそうだったと思う。 -- 名無しさん (2021-06-19 10:30:59)
- ↑2 映画化発表以前からコメ欄荒れそうなキャラだったってのもあるかもしれない 映画はUC2への布石はあると思うがハサウェイ(マフティー)はバナージやミネバに会うことはなさそうでリディは騒動に巻き込まれる1人にならはのでは -- 名無しさん (2021-06-19 12:25:56)
- ラストが一番不穏……原作よりかは救いのあるマシな結末であってほしいんだが……。 -- 名無しさん (2021-06-19 12:30:00)
- 作品自体がひたすら酷い現実の前にやるせなさを味わう話だし・・・ケネス周りがどうなるかなぁ -- 名無しさん (2021-06-19 18:46:42)
- どうせグレタガンダムって呼ばれるだけだから大丈夫 -- 名無しさん (2021-06-25 18:04:55)
- ↑4 もしリディにもしものことがあったらバナージはどう思うんだろうな。 -- 名無しさん (2021-06-25 23:27:40)
- アニメ版逆シャアからの繋がりだけどアルバはハサが落としたことになってるんだな。まああの辺チェーンの無断発進とかでごちゃごちゃしてたしそういう混乱もあるか。 -- 名無しさん (2021-06-26 14:07:48)
- 1機撃墜に関してはジェガンのバルカンで落としたギラ・ドーガだと思われる …しかしあのゴタゴタの中だとアルパが「何か知らんけどいつの間にか撃墜されてた」みたいな記録になってしまっているのか…? -- 名無しさん (2021-06-26 18:24:05)
- ハンドリー・ヨクサンは小説版の方でもハウンゼンに搭乗してなかったか? -- 名無しさん (2021-07-06 16:21:53)
- 小説だと偽マフティーたちは一方的に虐殺されるという話だけど、劇場版だと旧式のMSとか出してドンパチさせるんじゃないかな? -- 名無しさん (2021-07-06 17:02:32)
- 小説読み直したら、ハンドリー・ヨクサンは台詞で「……同じ船にいながら、自己紹介をしませんでしたな?(略)」とあったので、劇場版オリジナルじゃない事を確認。編集しました。 -- 名無しさん (2021-07-06 21:54:23)
- グレタガンダムってなんだよ -- 名無しさん (2021-07-06 22:01:12)
- マフティー構文が素材にされさらにアレクサンドロスの主題歌にあわせてカボチャマスクが踊る謎ミームが流行るとは -- 名無しさん (2021-07-26 14:51:24)
- 原作通りの結末にならない可能性もあるらしい、とあるけど、ハサウェイが反連邦運動をしている以上、結末は大した変わらない気がするんだけどなぁ……。せいぜい、ケネスがちゃんと手回ししてくれて、マフティーがハサウェイであることがマスコミにリークされるのを阻止できた、ぐらいか? ブライトが読んでる新聞に『マフティー死刑』と載ってるぐらいで。どちらにしても、ハサウェイはブライトたちの元には帰ることは永遠にないから、悲しいことには変わりないが…… -- 名無しさん (2021-07-26 15:13:00)
- ガンダムのテストパイロットで中尉、連邦上層部の汚いやり口に対して本位ではない潔癖性を見せたり、テロリストの敵ガンダムパイロットにあしらわれ苦汁を舐めたりと、レーンは0083のコウ・ウラキのようである(コウはニュータイプではないが) -- 名無しさん (2021-08-08 16:06:04)
- 映画見てないけど映画CCAの続編という無茶な設定でちゃんと整合性は取れているのだろうか。 -- 名無しさん (2021-09-01 05:17:42)
- 最近のガンダムの素材っぷりからして、オルフェンズの団長→閃ハサのカボチャ→次は何がくるのだろう……?? -- 名無しさん (2021-09-05 22:55:08)
- ラプラスの箱の項目の内容を読んでて、もし連邦が特権階級に再び地球に住んでいいなんて法律を作ろうとしなければ、ハサウェイがマフティ動乱起こすこともなかったのでは、と思ってしまう。 -- 名無しさん (2021-09-09 15:13:17)
- ↑3 問題は、クェスの非難がどうなるかだよなぁ……。 -- 名無しさん (2021-09-17 18:47:54)
- 劇中でマイッツアーやカロッゾが出てくれればいいんだが。動乱の翌年にCVが結成れるんでしょ? -- 名無しさん (2021-09-20 15:12:08)
- クワック・サルヴァーはおそらくCVのエージェントじゃないのかな。動乱の翌年にCVが結成されたってタイミング良すぎ。マフティーをブッホが間接的に支援していた可能性だってあるし。 -- 名無しさん (2021-10-02 22:10:45)
- あのかぼちゃマスクって他作品で例えるならワンピースのデマロ・ブラックこと偽麦わら一味だな。 本物がすぐそばにいるのに偽物がよく喋っちゃって -- 名無しさん (2021-10-19 16:15:43)
- ン、好きだぜ、ハサ....。 -- 名無しさん (2021-12-07 21:53:28)
- フェンサー・メインは載ってないのか -- 名無しさん (2021-12-30 12:32:32)
- アニメ映画版はレンタルDVD版が一切リリースされていませんが、Netflixなどのサブスクには配信されていますよ。 -- 名無しさん (2022-08-31 14:13:22)
- 映画めっちゃ良かった(小並) 監督は虐殺器官のアクションも凄かったけど、今作で覚醒した感あるな(予算の都合とかもありそうだけど) 続き早く来てほしいけどハサウェイ死ぬの見たくないわ… -- 名無しさん (2022-11-04 12:31:03)
- ↑改変することは示唆してるしハサウェイ死なせないエンドにまで持っていきそうな不安もあるんだよな。いくら後味悪くてもそれは違うだろと思うのだが。そもそも前作から10年すぎてもアムロよりシャアの言ってた方の世相が進んでる時点で十分キツいんだから細部はイジっても根本は原作通りにして欲しい -- 名無しさん (2022-12-12 03:41:52)
- 地上波で閃光のハサウェイ。日5と思えないほど濃密な、息詰まる空気が漂う……かと思ってたらCMのガンプラくんとの落差がありすぎる(苦笑)。劇場でも鑑賞していたが、つくづくTVアニメで許されないようなクオリティの高さだ -- 名無しさん (2023-01-15 17:55:27)
- 劇場版ハサウェイの独特の間がなんか癖になる。 -- 名無しさん (2023-01-15 18:22:48)
- 水星の魔女→ハサウェイ→サンボル→NTという、重苦しい作品リレーの一角。こうなるとカボチャは癒し -- 名無しさん (2023-01-17 00:55:29)
- 良い機会だから見たけど、今の時代によくアニメ化決断したな… そりゃCG的には妥当だろうが -- 名無しさん (2023-01-17 23:14:27)