ニャイキング

登録日:2020/01/16 Thu 22:16:38
更新日:2024/11/04 Mon 09:16:12
所要時間:約 5 分で読めます





頭の 体毛が 硬質化して 鉄の ヘルメットのように なった。 とても 好戦的な 性質。


「ニャイキング」とはゲームポケットモンスター ソード・シールド』で初登場したポケモンである。


【データ】



全国図鑑№:863
ガラル図鑑№:183
英語名:Perrserker
分類:バイキングポケモン
高さ:0.8m
重さ:28.0㎏
タマゴグループ:陸上
性別比率:♂:50% ♀:50%

タイプ:はがね

特性:カブトアーマー(相手の攻撃が急所に当たらなくなる)
   かたいツメ(接触技の威力が1.3倍になる)
隠れ特性:はがねのせいしん(自分と味方のはがね技の威力が1.5倍になる)



HP:70
攻撃:110
防御:100
特攻:50
特防:60
素早さ:50

合計:440

努力値:攻撃+2

進化ガラルニャース→ニャイキング(Lv28)

【概要】


ばけねこポケモン・ニャースリージョンフォームの一つ「ガラルのすがた」から進化したポケモン。
ガラル地方のニャースは、原種およびアローラのすがたから進化するペルシアンとは全く違うこのポケモンへと進化する。

今までのニャースはペルシアンに進化する事で四足歩行になる、手足や尻尾が長く伸びる、額の小判が宝石に変わる、それに伴い「ネコにこばん」習得レベルで「パワージェム」を覚えるようになる、といった変化が起きていた。
しかし、このニャイキングはそういった変化とは一線を画し、胴体の割に大きい頭と低い頭身そのまま進化。額の小判も形を保ったまま成長している。


ガラル地方のニャースは戦闘的な海洋民族とともに生活した事で全身の毛が頑丈な黒鉄に鍛えられたが、ニャイキングはそれが更に発達。
特に頭の毛は硬質化し、角の生えた兜のような形状になった。
戦いに明け暮れた結果、爪は伸ばすと短剣状の形になる物へと変化した。図鑑説明文曰く「物騒なツメ」。
猫耳がない上、ニャース同様鼻が描かれていないので、お世辞にも猫とは言えない見た目になったが、あくまで「ニャ」イキングらしい。
原種のペルシアンは粗暴で野蛮なニャイキングを快く思っておらず、ニャイキングもまた、理由は不明だが*1露骨に嫌悪しており、お互いがお互いを見下し合うという険悪な関係となっている。

モチーフは分類通り、海賊のイメージで知られる民族「ヴァイキング」で間違いないと思われる。
彼らはガラル地方のモチーフであるイギリスを含む海域でも活動していた。大昔のニャースも彼らに育てられたのだろう。


【ゲームでのニャイキング】



進化前のニャースは4番道路で、ニャイキングは7番道路やワイルドエリアでシンボルとして出現。
いずれもプレイヤーの位置を捕捉するとすぐさま突っ込んでくる。同所にいるラクライレパルダスと比べれば遅いとはいえ注意。

ローズピオニーも手持ちポケモンの一匹として使用してくる。

SV」では、野生では出てこないがアカデミーのセイジ先生の友好イベントを最大まで上げるとガラルニャースをプレゼントしてもらえる。


【対戦でのニャイキング】



合計種族値はペルシアンと同じ440。
ペルシアンの高くない数値と揃えられた結果、剣盾初出の最終進化・無進化ポケモンではバチンウニモルペコに次ぐワースト3位となってしまっている。

原種ペルシアンが合計値の1/4以上を素早さに割いた分火力も耐久も低水準だったのに対し、こちらははがねタイプらしく攻撃と防御が高く素早さが低い。一部に特化した事で無駄を減らした全く異なる配分となっている。
ただしはがねの耐性込みでも特殊耐久はあまり高くない。

「かたいツメ」と「はがねのせいしん」が適用される「アイアンヘッド」か「アイアンテール」がメインウェポン。
不一致技では「かみくだく」「インファイト」「ダストシュート」「とんぼがえり」「タネばくだん」等。
こんなナリだが、元が猫ポケモンなのでちゃんと「ねこだまし」も覚えます。
鈍足なのが欠点だが、はがねタイプならではの「メタルバースト」、又は「くろいてっきゅう」を持たせての「ジャイロボール」戦法もロマンがある。
地味ながら積み技も結構優秀。


隠れ特性で専用特性の「はがねのせいしん」は、「味方の使うはがねタイプの技の威力を1.5倍にする」というもの。この「味方」は特性を持つニャイキング自身も含まれており、事実ダダリンの「はがねつかい」の上位版と言って良い。
特にダブルで有効な特性だが、これが現状最も役立つとされているのがレイドバトル。詳しくは後述。

隠れ特性の入手は過去作があればそこから持っていくのが楽。VCの緑、青、クリスタルがあればそこから持っていこう。
連れてきたものはもちろん原種だが、それを預かり屋に預ければ(かわらずのいしさえ持たせなければ)ガラルのすがたのタマゴが発見され、もちろん隠れ特性も得られる。

採用する場合ダイマックスを主眼に入れるなら「はがねのせいしん」、しないで殴らせるポジションなら対応技+「かたいツメ」といった所か。

レイドバトルでの活躍

剣盾から本編でも登場したレイドバトルでは、「味方が4人集まって強力な野生のポケモンに挑む」という仕様上味方4人全員が「はがねのせいしん」ニャイキングの場合お互いはがね技の威力を上げ合うことが可能になる。
具体的には、威力80命中安定のアイアンヘッドを80×1.5×1.5×1.5×1.5=405もの重火力で全員が出せるようになる。これにタイプ一致補正やこだわりハチマキなどのアイテムによる強化が加わればダメージはさらに上昇する。
そのため、高難易度のレイドバトルの攻略法の一つとして俗にニャイキング艦隊と呼ばれる戦法が確立している。

剣盾のマックスレイドバトルで考案されたが、上述の通り隠れ特性ニャースの入手が若干面倒。
また、実際はニャイキング×3に1匹だけザシアン(「きょじゅうざん」使用)を混ぜて挑んだ方が高い火力が出るため、相手や戦い方は選ぶべし。
そもそも特性とランク補正を掻き消されては元も子もないので…。
その点では雨天下でのウオノラゴンムゲンダイナの方がより安定感があるだろう。

とはいえ、ニャイキングコンボがマックスレイドバトルで最も火力期待値の高い組み合わせなのは紛れも無い事実。
ザシアンらを差し置いてウオノラゴンやニャイキングが使われるのは「伝説のポケモン専用技のアニメが長いから」なので効率はよっぽど良い……筈。


SVでは唯一HOME対応前に入手できるガラルのすがたのポケモンでもあり、初期からテラレイドバトルで利用されている。
テラレイドはマックスレイドと違い大ダメージの上限*2がなく、火力次第でワンパンも可能なため、ニャイキング自身のバフ(つるぎのまい等)や相手へのデバフ(いやなおと等)といった下準備をしたうえで挑むことで高難度レイドであってもかなりのスピードで撃破することができる。
逆に言えば全員で少しずつダメージを与えるのではなく、ワンパンで倒せる相手をワンパンで倒し切ることがSVにおけるニャイキング艦隊の基本戦術となるため、剣盾以上に足並みを揃える必要がある。

デカヌチャン(「デカハンマー」使用)を1匹混ぜることでニャイキングのアイヘ一発よりも若干火力を上げられるが、微々たる差であり前作のザシアンほどではない。ただし、特性マイペースによって味方のニャイキングから受ける「いばる」によりノーリスクで攻撃を上げるコンボが可能。

【余談】


原種ニャースが一般的なイエネコ、ペルシアンがシャムネコ、アローラの姿がペルシャネコだとすると、さしずめガラルの姿とニャイキングはネコの品種で言うところのノルウェージャンフォレストキャットだろうか。ノルウェーはヴァイキングの故郷としても知られる国である。ノルマン・コンクエストかな?

ニャース→ニャイキングの特徴的な進化は、生物学的には「幼形成熟(ネオテニー)」であると解釈する事ができる。
幼形成熟は生物が幼体の特徴を持ったまま成熟する現象の事で、有名所だと顔の横のエラを持ったまま大人になるウーパールーパー(アホロートル)等のサンショウウオ類あたりを挙げられる。
そういった興味深い現象がポケモンでも取り入れられたという点で、リージョンフォーム様様と言った感じである。

実際船上で戦う民族と共に暮らすには、細くしなやかなペルシアンよりも頑丈で足腰の座ったニャイキング体形へと成長する方が都合が良さそうである。
ニャースの「ニャ」の字を残したどこか愛嬌ある名前になっているのもその為だろうか?

対照的に、英語名はペルシアンと「バーサーカー」「ベルセルク」の造語と思われる「Perrserker」。

なんの因果か、コイキングともニドキングとも二字違いである。
なお由来が上記の通りヴァイキングである為、「○○キング」という名前だが"王"の意は含まれていないと思われる*3



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最終更新:2024年11月04日 09:16

*1 おそらく「気取っていていけすかないヤツ」とでも思っているのかもしれない

*2 一度にそれ以上のダメージを与えられず、バリアを貼られてしまう

*3 ヴァイキングの名前の由来には諸説あるが、「ヴァイク(入江、湾)」「イング(の者)」に分けるのが通説