切札勝太&カツキング -熱血の物語-

登録日:2022/01/21 Fri 21:07:54
更新日:2024/01/27 Sat 09:46:41
所要時間:約 8 分で読めます





ジョーにも見せてない俺のとっておき!」


「俺とカツキングの絆のカード!」


*1


切札勝太&カツキング -熱血の物語-》とは、TCGデュエル・マスターズ」のクリーチャーである。


まえがき

このクリーチャーを解説するに当たり、まずこのクリーチャーのレアリティである大先生レア(以下、DSR)について語ろう。
DSRはDMEX-15「20周年超感謝メモリアルパック 魂の章 名場面BEST」にのみ存在するレアリティで、
切札勝舞、切札勝太切札ジョーの3人の歴代主人公と、その相棒のドラゴンをペアにしたメモリアルカードの位置付けである。
その名の通りイラストは松本大先生描き下ろし。
このカードは1箱買えば1枚はついてくるというそれなりに手に入りやすいレアリティであり、
効果も各主人公らしさをベースとし、全体的にロマンカードという形を取る。

切札勝舞&ボルメテウス -決闘の物語- DSR /火文明 (16)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ヒューマノイド 17000
このクリーチャーの召喚コストを、バトルゾーンにある自分のドラゴン1体につき3、マナゾーンにある自分のドラゴン1体につき1、少なくする。ただし、コストは1以下にはならない。
スピードアタッカー
T・ブレイカー
自分のシールドゾーンから手札に加えるドラゴンすべてに「S・トリガー」を与える。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。その後、このクリーチャーは自分のシールドを1つブレイクする。

例えば勝舞は【バルガ連ドラ】に使われそうな展開の鬼。
シールドから毎回ドラゴンが出るかは運ではあるが、ドラゴンを枚数増やしたデッキでは面白いことはできるだろう。
原作の勝舞は全然ボルメテウス使ってないだろというのは禁句。ボルシャックじゃないのは後日発売されたクロニクルデッキとの兼ね合いだと思われる。

切札ジョー&ジョラゴン -自由の物語- DSR 無色[ジョーカーズ] (9)
クリーチャー:ジョーカーズ/マスター・ドラゴン/ヒューマノイド 5000+
スピードアタッカー
パワード・ブレイカー
自分のマナゾーンにある文明1つにつき、このクリーチャーのパワーを+5000する。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を表向きにする。その後、バトルゾーンにある相手のカードを、コストの合計がその2枚のコストの合計より少なくなるよう、好きな数選ぶ。相手はそれらを好きな順序で山札の下に置く。その後、自分は、こうして表向きにした2枚を手札に加える。

そしてジョーはいろいろな文明があるジョーカーズらしい、文明が増えるたびにパワーとブレイク数が上がる効果。
9コストと重く自身は無色と正直あまり強くはないが、ジョーカーズのファンデッキの切札としては面白いカードである。

では、勝太はどうなのか?

解説

ということで、早速見ていこう。

切札勝太カツキング -熱血の物語- DSR 水/火/自然文明 (5)
クリーチャー:アウトレイジ・ドラゴン/ヒューマノイド 5000+
マッハファイター
このクリーチャーが出た時、自分の山札の上から5枚を見る。そのうちの1枚を相手に見せてから手札に加え、残りを好きな順で山札の下に置く。こうして見せたカードが火または自然なら、クリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻してもよい。
革命2:自分のシールドが2つ以下なら、自分のシールドゾーンから手札に加えるこのクリーチャーに「S・トリガー」を与える。
革命0:自分のシールドが1つもなければ、このクリーチャーのパワーを+10000し、「スピードアタッカー」と「T・ブレイカー」を与える。

カツキング》としては初の//自然のシータカラーであり、かつ最軽量の5マナ。
種族はアウトレイジ・ドラゴン/ヒューマノイド
もともと《カツキング》はドラゴンではなくアウトレイジだが、漫画ではレッドドラゴン族であることが明かされており、
見た目もドラゴンらしい見た目をしているのであまり違和感はない。
むしろ、勝太の他の時代の切札といえば、《ガイアール》《リュウセイ》《鬼丸》《グレンモルト》《ガイギンガ》《ドギラゴン》と
ドラゴンばかりが目立つため、勝太のファンデッキとしては《カツキング》もドラゴン化してくれたほうが組みやすい。

効果もcipで《ドンドン吸い込むナウ》の効果を発動するため手札補充とバウンス除去を兼ね、
更にシールドが2枚以下のときはトリガーもついてますます「生きた《ドンドン吸い込むナウ》」と化す。
勝太デッキは重量級が増えやすいので、この守りに向いた能力はありがたい。
そのうえ単なるドローソース除去トリガーだけでなく、最後のピンチにはこいつ自身SATBパワー15000とちゃんと切札にもなる、
コストが5の赤いドラゴンであり、《蒼き団長 ドギラゴン剣》のチェンジ元兼踏み倒し対象にもなり、
《ドギラゴン剣》につなぎつつ自身の再利用で相手の目論見を水泡に帰す事が可能。

しかしこの効果を見て、他の2枚と明らかに毛色が違うことがわかるだろう。
一応、他の2枚と同様、「仲間と力を合わせる」ところはメインだが、
《勝舞&ボルメテウス》《ジョー&ジョラゴン》はあくまで軸とするドラゴン。
一方《勝太&カツキング》は軸ではなく潤滑油である。
実際勝太デッキは前述した切り札達が重いカードなことが多いため、
5マナでトリガーを限定的にでも持つこのカードは勝太デッキにとっては朗報であったろう。

……つまりドラゴンデッキとの相性、あるいはシータデッキとの相性がいいということでもある。
そもそも3色デッキ、あるいは5色デッキにおいて守りとドローソース、
更に狙うほどのことではないとはいえ、割と起きがちな盾なし状態で打点にもなるという器用さと、
5コスト多色ドラゴン故に《ドギラゴン剣》《蒼き守護神 ドギラゴン閃》に革命チェンジでき、
かつそれらから普通に踏み倒し対象になるという、元の《カツドン》がハムカツ団のルーツという設定に合わせたかのような相性の良さ。
そして《ボルシャック・ドギラゴン》《革命の絆》といった革命0トリガーとも似たようなことができる。
なんならバウンスは自分のクリーチャー、もっといえば自分自身でさえよく、
返しのターンで普通に召喚してマッハファイターを使用することも可能。
個々の能力は「それなりに強い」とか「あると便利だが狙いづらい」とか「ちょっと便利」といった内容だが、
それらが全て詰め込まれてしまっているうえ、いざというときは3色基盤として起用することも可能。
ロマン効果の革命0も、《百鬼の邪王門》や《一王二命三眼槍》など相性の良いデッキでは普通に狙うことも可能。

環境での活躍

最初に採用して活躍したのは【5cモルト】。ここでいう「モルト」とは《最終龍覇 グレンモルト》であり、《邪帝斧 ボアロアックス》で踏み倒す前提で、色がひとつしか合わないのに起用されたのである。
後にその基盤を引き継いだ【5cドルファディロム】でも採用。《ドルファディロム》も火/光/闇のデイガカラーなのに、
火しか被らないシータのこのカードが運用されたことで、
「もしかして《カツキング》は必須カードなのか」という疑念をプレイヤーに抱かせる。

無論、火以外の2色が被らないデイガで活躍するならぴったり一緒のシータデッキでも活躍する。
【シータノヴァ】ではマナ基盤兼トリガー兼サーチカード兼《蒼き守護神 ドギラゴン閃》チェンジ元兼サブ打点という八面六臂、過労死ラインの活躍を見せ、ついでに《ドギラゴン閃》の攻撃をキャンセルしてガチャをもう一度やったりすることも。
シータモモキングRX】なんかでも防御札兼《ボルシャック・モモキングNEX》の踏み倒し対象として大活躍。
【5cコントロール】でも防御札兼サーチカード兼マナ基盤として……要はどんなデッキでも痒いところに手が届くカードであるのだ。
あまりに有名になったこともあり、【RX】ミラーマッチでは様子見で2枚割りに留めるなどの対策もされるようになった。
文明を失わせる《希望のジョー星》も天敵だったが向こうがオールデリートされたため一安心か。

こうして、かつての《偽りの王 ナンバーナイン》や《天災 デドダム》のごとく活躍しているものの、
《流星のガイアッシュ・カイザー》などの存在もあり、コントロールでは採用を見送るケースも出始めている。

とはいえ、依然ビートデッキでは火があるならとりあえず入れとけくらいの勢いでの採用ぶりであり、
加えてパックの内容が再録中心で新規も微妙だった事や残り2枚のDSRが上述の通りロマン止まりであることもあって収録弾があまり売れず、
結果入れるならば4枚必須のこのカードの値段が暴騰。2022年現在1枚7000円前後もするが、これは同時期の

  • プロモ限定のポケカの《ウッウロボ》と同額(《カツキング》は絶版ですらない現行販売のエキスパンションのカードである)
  • MtGのスタンダードの《黄金架のドラゴン/Goldspan Dragon》が2枚買える
  • 遊戯王の2022年1月のTier1デッキくらいなら《カツキング》2枚の値段で組める

と、他TCGと比較しても必須カードの値段としてはちょっと高いかもくらいの値段である。
現在では開発部セレクションデッキ「火水覇道」で1枚だけだが待望の再録を果たしたことで依然として高いものの値段は3000円代まで下がっている。

とはいえ、TCGの必須カードは本当に必須であることはないというのはそのとおりで、
赤単我我我】や【グルメ墓地】【墓地退化】【青単スコーラー】などこれが入っていない環境デッキも多い。
《デドダム》同様「これがないとデュエマは出来ない」という言説には惑わされないようにしよう。
……でもシータだと入らないデッキを作るのがもはや至難ではあるが。



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最終更新:2024年01月27日 09:46

*1 画像出典:pixiv イラストレータータカヤマトシアキ氏 『デュエル・マスターズ「切札勝太&カツキング -熱血の物語-」』 2023年1月13日投稿 https://www.pixiv.net/artworks/104477451 ©Wizards of the Coast/Shogakukan/Mitsui-Kids