カラミンゴ

登録日:2022/12/13 Tue 11:05:46
更新日:2024/09/22 Sun 22:05:02
所要時間:約 3 分で読めます





お腹に 溜めた エネルギーが くちばしから 漏れないように 首を 根元で 結んでいるらしい。



シンクロと呼ばれる 習性により 群れの 全員が 一糸乱れず 一斉に 攻撃してくる。



カラミンゴとは、「ポケットモンスター」シリーズに登場するポケモンの1匹である。


■データ


分類:シンクロポケモン
英語名:Flamigo
高さ:1.6m
重さ:37.0kg
タマゴグループ:飛行
性別比率:♂50%♀50%


特性:きもったま(ゴーストタイプに対して使用するノーマル・かくとうタイプのわざの相性が、無効ではなく等倍になる。特性いかく無効化する。)
ちどりあし(こんらん状態の間、自分が受ける技の命中率が半減する)
隠れ特性:きょうえん(場に出たとき、味方のランク補正をコピーする)

種族値
HP:82
攻撃:115
防御:74
特攻:75
特防:64
素早さ:90

合計:500

努力値:攻撃+2

進化:なし



■概要


ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」にて初登場したポケモン。
長い脚が特徴の鳥、フラミンゴがモチーフ*1のポケモンで、見た目も現実のフラミンゴに近く、とぼけた顔をしているが、
嘴から体内に貯めたエネルギーを漏らさないために首を結んでいる苦しくないのだろうか。*2
群れで暮らしており、敵の襲撃に対しては仲間とシンクロして一糸乱れぬ攻撃を仕掛ける。
決して41歳でもなければサングラスもかけてないし鳴き声もフッフッフッフではない


■ゲームでのカラミンゴ


現実のフラミンゴ同様主に水辺に生息している。
本作はオープンワールドという特殊なシステムであるため、少し寄り道すればバッジが0個といった最序盤から遭遇できる。
SVで初登場した飛行タイプの鳥ポケモンにはイキリンコカイデンオトシドリが居るが、3匹ともバッジを1つ2つ入手した頃に出会うことが多いので、カラミンゴが本作における序盤鳥ポジションと言えるかもしれない。

最序盤から捕まえられるとはいえ、無進化ポケモン故にステータスが高く、1桁レベルで野生出現するポケモンとしては破格の合計種族値500を持つ。
特に攻撃種族値が並の進化ポケモンすら超える115もある。
これを分かりやすく言うとSVの御三家ポケモンの最終進化系に並ぶレベルの攻撃力で、総合的な能力値も最終進化系にやや劣る程度である。
そんな高い能力値を最序盤から使える訳で、早期に捕まえられればストーリーの最後までつきあって行ける頼もしい相棒となる。

通常特性の「きもったま」はメインとなる格闘技がゴーストタイプに無効にされなくなる強力な特性で、
攻めに強い格闘+飛行の通りの良さをさらに引き上げることができる。更に相手の「いかく」も受けない。

もう一つの特性である「ちどりあし」はほぼ死に特性なので、ストーリーで使いたいなら「きもったま」を厳選しよう。

なおその分、敵に回すと手ごわく、最序盤に挑むとこちらのポケモンを壊滅状態にさせられることも起こりうる。
さらに捕獲率も低めなのできちんと準備してから捕獲にとりかかること。
ちなみに、攻撃範囲が凄まじく広いタイプとステータスの高さのおかげでレッツゴーで繰り出すと相性不利の筈のコリンクやムウマの群れすら全滅させる。強い…

トレーナーでは四天王の1人が切り札として使用してくる。


■対戦でのカラミンゴ

その華奢でとぼけたような見た目に反し、かくとう・ひこう複合らしく攻撃・素早さに長けている。
一方、耐久はHPこそ並以上はあるがあまり高いとは言い難く、メインウェポンでガリガリ削っていくため総合的には脆い。
弱点5耐性5とこれまた多弱点・多耐性であり、わかりやすい高速アタッカーである。

特性は3種類。
「きもったま」ならいかく無効に加えかくとうやノーマル技をゴーストタイプに当てられるようになり、不意の無効に対処しやすくなる。
但しヒスイジュナイパーもこの特性であるため、カラミンゴ固有の個性と言うわけでもない。が、他の特性がシチュエーションを選ぶためシングルではこれ一択だと言って構わない。
もう一つの特性は「ちどりあし」なのだが、運頼りな上に自らこんらん状態になるような技を覚えるわけでもないため微妙。

隠れ特性は専用の「きょうえん」。
場に出た際、味方の能力変化をコピーすると言う、ダブル専用の特性となっている。
味方のテツノカイナの「はらだいこ」をコピーして攻撃を最大にしたり、
ヘイラッシャ合体したシャリタツを「どくどくだま」で自主退場させた後場に出してその能力上昇をコピーする等といったコンボが可能。
ただし下がった能力もご丁寧にコピーしてしまう。あくまでコピーであるため「しろいきり」等も効果が無い。

メインウェポンは「ブレイブバード」「インファイト」。
実はこれら以外のメインウェポンは威力に乏しく、一段下げるとひこう技は溜め技の「そらをとぶ」や威力60の「つばめがえし」、かくとう技に至っては不安定な「けたぐり」か威力65の「ローキック」にまで下がってしまう。「ゴッドバード」と言う手もなくはないがこれまた溜め技である。
いくら攻撃115あってもこの威力では足りないため、基本的には反動覚悟で上記2技が優先される。
碧の仮面では「ダブルウイング」が追加されたため、ある程度反動を抑えられるようにはなっている。
「きしかいせい」も覚えるためこらきしコンボもなくはないが、ますます立ち回りに気を使う事になる。

サブウェポンは「アクアブレイク」「フェイント」「メガトンキック」「じごくづき」「とんぼがえり」「とびつく」「とびかかる」と意外と範囲自体は広め。
変化技に関しても「つるぎのまい」「ビルドアップ」「こうそういどう」などの積み技や「はねやすめ」・「ちょうはつ」などよさげな技が揃う。

欠点はずばり場持ちの悪さ。
先述の通りメインウェポンの影響で耐久が足りず、素早さも低くはないのだが高速アタッカー同士の殴り合いができる程ぶっ飛んでいるわけではないため、やられる時は割と一瞬である。
そのため、持ち物は主に鉄砲玉覚悟でこだわりスカーフ。行動保証をつけるためのきあいのタスキも多め。
しかしDLC後編の「藍の円盤」ではわざマシンでこの紙耐久や「きもったま」と相性のいい「がむしゃら」を習得。
優先度の高い先制技「フェイント」とも合わせて対面性能が高くなった。
面白いところでは相手の先制技対策となる「はやてがえし」も習得し、読み次第で相手の戦術を崩せるようになった。
SVでは貴重な「きもったま」持ちということもあって独自路線を拓いているポケモンと言える。

ちなみに、「きょうえん」絡みでヘイラッシャ+シャリタツの能力上昇コピー→特殊技も活かせる!
……と言いたいところなのだが一致技はひこうのみ、残りは「ひやみず」「みずのはどう」のみなので範囲が狭くなりがち。
「ワイドガード」「フェイント」「おいかぜ」を覚えるためダブル適性自体は低くはない。ただし範囲攻撃はゼロなのが歯がゆい。


なお「きょうえん」を漢字表記するなら、ダブルバトル専用ということを踏まえると一般的な用語としては「共演」があるが、
カラミンゴのモチーフであるフラミンゴに好戦的な面があることも踏まえると「狂演」や「狂宴」といった字も当てはまるかもしれない。複合的なネーミングだろうか。
ちなみに日本語以外の各言語だと「共演」を意味する単語になっている。例えば、英語ではCostar(共演者)となる。

■アニメでのカラミンゴ

ゲーム『スカーレット・バイオレット』のストーリーの前日譚を描いたWEBアニメ『放課後のブレス』で初登場を果たし、第2話にてオレンジアカデミーの生徒であるアリキスのポケモンとして一瞬登場し再戦で出したが、ネモパルデアケンタロス(コンバット種)のでんきタイプの技(技は「ワイルドボルト」だと思われる)に敗北した。


■余談

  • 由来
名前の由来は首が結ばれていることから「絡む+フラミンゴ」だと思われる。
かくとうタイプなので空手ともかけているのかもしれない。
その妙な強さから「ヤカラ+フラミンゴ」とか言われていたりもする

  • RTAランナー
上述の通り、序盤に出会えるポケモンとしては非常に優秀な高ステータスを誇るため、ゲームのクリアスピードを競うRTAでもかなりの人気。
ストーリーでは持ち物を持たせる機会も少ないため、持ち物を持っていない時に威力が倍になる「アクロバット」を覚えさせて
最初から最後までカラミンゴ一匹で無双するチャートが主流となっている。

  • かくとうタイプ
カラミンゴのかくとうタイプに「フラミンゴは水辺にいる姿をよく見るし、複合タイプにするならみずタイプじゃないの?」と違和感を覚える人がいるかもしれないが、
現実のフラミンゴはその可愛げのある見た目に反し好戦的な水鳥である。

さすがにメガトンキックよろしく相手を蹴っ飛ばすなんてことはしないようだが、同種に対してジャブのように足を振るって威嚇したり(おそらくこれがかくとうタイプとなった由来と思われる)
執拗につつきまわしたり嘴で羽をむしったりと喧嘩する行動は割と日常的にみられるのだという。

動物園など人間の管理下にいる個体では怪我をするほどの喧嘩はあまり見られないとのことだが、
よく観察していると、狭い場所に密集している個体が周りに威嚇をしている様子などは見ることが出来る。

  • カラミンゴの色違いの謎
カラミンゴの色違い個体の体色は白に近い薄いピンクとなっている。

のだが「現実のフラミンゴの生態」や「遺伝子疾患による色素異常」と照らし合わせた際に、
この白いカラミンゴが果たして「色違い」と言えるのかに少々疑問が生まれてくる。
※ゲームの中の話といえば勿論なので、本気でツッコむべき話ではないのは予めご了承いただきたい。

+ 現実のフラミンゴと遺伝子疾患による色素異常の話
①フラミンゴのピンク色
そもそも現実のフラミンゴは元々ピンク色の色素を持って生まれてくるわけではない。現に、生まれたばかりのフラミンゴは白っぽい灰色である。
成長の過程で羽毛の色が変わるというわけでもなく、赤い色素を持つ藻や甲殻類から得る色素を定期的に摂取することで後天的にピンク色を維持しているのである
*3

フラミンゴのピンク色はより餌を豊富に摂取している健康の証であり、
繁殖における異性へのアピールとしても重要なファクターである。逆に色素の摂取不足で色あせたフラミンゴは繁殖の失敗率が高まるというデータもある。
尤もカラミンゴはタマゴから生まれた時点で鮮やかなピンク色であるという時点で根本から異なっているのだが

②現実における「色違い」
現実世界で有名な色違いと言えば、色素の欠損により身体が真っ白になってしまうアルビノ
実はこのアルビノは現実のフラミンゴにも発生例がある。しかし、フラミンゴのピンク色は外部から得る色素であるためか、
アルビノのフラミンゴも羽毛はピンク色で、目立った異常は眼の虹彩の色のほうだったそうである。
(羽毛が多少色あせていたり、羽毛が中途半端にピンク色になったのは確かのようだが、少なくとも真っ白なフラミンゴではなかったようである)
※メラニズム(アルビノとは逆の色素異常で真っ黒になる個体)のフラミンゴについても同様に確認されているが、その話は割愛。

①と②の現実の事情を顧ると、色違いのカラミンゴは実は希少な遺伝子異常などではなく、群れの中では喧嘩に弱くて餌も十分に取れていない、群れの中での下位個体……なのかも??

どういう事情であれ光り輝いている希少個体であることには違いないため、ポケモンという生き物の世界の謎の一つとして抑えておくに留めると良いだろう。
SVにおけるポケモン研究者であるジニア先生にレポートとして出せばいい評価がもらえるかもしれない。


追記・修正は仲間とシンクロしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • ポケットモンスター
  • ポケモン
  • ポケモンSV
  • SV
  • ポケットモンスター スカーレット・バイオレット
  • 第九世代
  • ポケモン解説項目
  • カラミンゴ
  • ひこう
  • かくとう
  • きょうえん
  • きもったま
  • ちどりあし
  • シンクロ
  • フラミンゴ
  • アオキ
  • 格闘/飛行複合
  • 鳥ポケ
  • 絡み
  • アリキス

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2024年09月22日 22:05

*1 首の結び方からバルーンアートもモチーフに入っているかもしれない

*2 実はピクニック中の放置している間のモーションで首を解き、また結ぶ動作がある

*3 余談の余談だが、色素をもつ食物の接種だけでなく、尻尾の付け根あたりから出る赤色の油を身体に塗ることでより鮮やかなピンク色を維持している