シュラ・サーペンタイン

登録日:2024/03/07 Thu 01:57:52
更新日:2025/05/31 Sat 08:50:12
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本項目には『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』のネタバレが含まれているので、未視聴の人は注意してください




世界を統べるのは力のある者だけだ。
お前にその力はあるのか?


シュラ・サーペンタインとは、映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』の登場人物。



プロフィール

人種:アコード
年齢:18歳
役職:ファウンデーション王国国防長官・近衛師団長


概要

若くしてファウンデーション王国国防長官・近衛師団長を務める人物。
また女王のアウラ・マハ・ハイバルの親衛隊「ブラックナイトスコード(ブラックナイツ)」の隊長でメンバーを束ねるリーダー格。
薄く青みがかった白い髪が特徴で刃物のように鋭い相貌を持つ美青年。

その正体はデスティニープランを管理し人類を導く者としてアウラに作られた、コーディネイターを超えた次世代の進化人種「アコード」の1人。

ブラックナイツの団長を務めるだけあって王国随一のパイロットであり、アコードの能力も含めればキラ・ヤマトアスラン・ザラらと互角に渡り合うMS操縦技能の持ち主。
さらに生身での白兵戦の腕も極めて優れており、サーベルでの決闘ではシン・アスカを圧倒した*1
その実力の高さにオルフェ・ラム・タオも全幅の信頼を置いていたのか、劇中終盤でシュラが戦死した際は動揺を隠せていなかった。


人物

言動は冷徹なものが多く、非常にプライドの高い人物。
閣僚を務めているだけあり不良グループ然としたブラックナイツの中では一番理性的だが、素顔は「世界を統べるのは力ある者だけ」「力こそが正しさ」という思想・信念から「自分が最強である事を証明する」事に固執し、強さを追い求めるかなりのバトルジャンキー。
非人道的な作戦に躊躇いなく従事し暗躍しながらも、敢えてMSで一騎打ちを挑んだりMSでの戦いを神聖な行為と考えるなど、感性はどこか古風。
小説版では「自分が最強である事を示すための強い敵が欲しい」という好戦的な願望も覗かせている。

敵味方問わず「個の強さ」を重んじており、アスランがコンパス側最強のパイロットであると考えたり、アグネス・ギーベンラート「強き者は美しい」と評する感性も持つ。
なお、キラに相手にされず飛び出して来たアグネスを慰め、彼女を口説くような場面もあるため女性慣れしているかのような印象を受けるが、
小説版の描写を見る限り特に下心の類は見受けられず、アグネスのことはパイロットとして使える相手としか見なしていなかった。
よってただ素面でキザな色男ムーブをしていただけだった模様。
また、シンと手合わせした際「やはり、アスラン・ザラが最強か…」と劇中で評したのは、幾度も繰り返した戦闘記録の分析の末に出した結論であった。
HGCEブラックナイトスコード シヴァの解説書ではそのアスランと戦って倒す事で、自分こそが最強であると証明する事を目論んでいたという。このせいで一部で「アスランの強火ファン説」が浮上した。

だが一方で、
  • 国賓であるコンパスの面々に部下が無礼を働いても諌めず、それどころか一緒になって見下す
  • 精神汚染・裏切り・複数機での集中砲火・手負いにした上での追い討ちなど、キラを狙う際に様々な手を多数使うが、その後焦って単騎で突っ込んできた(ように見えた)ストライクフリーダム弐式に対しては「集団で対するは愚」と宣って同じく単騎で出向く。その結果コンパスの侵入を許す。一度勝ったからって舐めプしてるだけでは?
  • 今際の際に出た台詞が強敵への賞賛ではなく、自分の敗北への狼狽
……と、その言動からは「自分が認めた強敵との『神聖な戦い』以外はどうでもいい」「自分は最強なのだから『神聖な戦い』に勝利するのは当然」という自己中心的で幼稚な性根も見え隠れしている。
そもそもの話をしてしまえば、非人道的な戦略兵器を用いた自国民を含む一般市民の大量虐殺などという所業にゴーサインを出した身で「神聖な戦い」も何もあったものではないだろう。
終盤に垣間見せたウブな一面や、精神面や戦略眼の未熟さが大きな敗因のひとつになってしまったこと、小説版で描かれた今際の際の心情などを鑑みるに、彼は本当の意味での武人ではなく「武人ごっこをしている子供」でしかないというのが正確なところなのかもしれない。
実際、シュラはアスランとの戦いにあたって意気揚々としていたが、当のアスラン本人からは終始塩対応であしらわれるばかりか、後述するような奇策の数々で散々コケにされる始末であった。
かつては生体CPUであるクロト・ブエルにすら説得を試みたアスランが、完全に見下して切り捨てたような対応をしているあたり、彼にとってシュラは「誇り高い戦士」でもなんでもなく、「倒すべき敵」でしかなかったと思われる。
もっとも、アスランからすればファウンデーション陣営は
  • 母を死に至らしめた核兵器をあろうことか自国に撃ち込み、国民を自分たちの野望のための犠牲にする
  • 元婚約者をさらい、親友に汚名を着せ、後輩に危害を加える
  • 最愛の人を国ごと焼き殺そうとしている
など徹頭徹尾逆鱗に触れ続けており、シュラが決闘をふっかけてきたところで馬鹿正直に付き合ってやる義理など微塵もないので、そういう対応をされるのも至極当然と言える。
ただ、小説版では力を誇示することしか知らないシュラの姿に、アスランも彼にはカガリのようにただ『生きろ』と言ってくれる人がいなかった、と哀れみを感じていた事も描かれている。
さりげなくまた惚気てる……

ちなみに彼のアコードとしての役割は文字通り「最強の剣」であり、彼自身もその扱いに「それこそが俺の生きる意味」だと何ら疑問を抱く事がなかった。
ギルバート・デュランダルを始めとした多くの人物から「(最強の)戦士」という役割を提示されながら、自らの意思でもって進むべき道を見出したアスランとは文字通り対になるキャラクターであったと言えるだろう。


劇中での活躍

序盤から登場しており、プラント国防委員長を務めるザフトのハリ・ジャガンナートに接触していた。
この際、ジャガンナートからは「タオ閣下」と呼ばれており、上司であるオルフェの身分を借りて出てきたものと考えられる。

その後はラクス・クライン率いる世界平和監視機構コンパスをファウンデーション領内にて出迎え、サーベルの特訓をしていた所を、イングリット・トラドールに城内を案内されていたキラ達と会合する。
キラにサーベルの手合わせを求めるが、困惑するキラに代わったシンが相手をする事になり、決闘の末に圧倒的実力を見せてシンの喉元に刃を突き立て勝利した。
冒頭の台詞をキラに否定された際には「そうかな?」と挑発するような返答で返している。

その夜、モビルスーツの格納庫にいるとキラに振られて傷心したアグネスがやって来た。
彼女から「ねえ、私、綺麗じゃない? 魅力ない? どうして私じゃいけないの!?」と泣き叫ばれ抱きつかれるが、


君は美しい。『月光のワルキューレ』。


とアグネスを抱きしめながら慰め、彼女をファウンデーション側に誘う要因を作った。
小説版では王宮でアグネスと社交ダンスに誘って2人で踊るシーンも存在しており、アグネスの好感度を上げる一助となっている。

コンパスとのミケール大佐捕縛の合同作戦に便乗して、ユーラシアでのコンパス主戦力の謀殺のための真の作戦にブラックナイツの面々と従事。
この中でブルーコスモスが行った避難民を装った自爆テロには「期待以上に派手な行動に出てくれた」と皮肉気味に内心でブルーコスモスを賞賛していた。
なお「期待以上」の発言からも察せられるが、小説版では自爆テロには関与していないと明言されている。
アコードの読心能力を持ってすれば自爆も当然予期できていると考えられるので、一応驚き憤っては見せているが、やたら芝居臭くなっている。

作戦実行により、ブラックナイツによる精神汚染で領空侵犯を行うなどの暴挙に出て、精神がボロボロになっていたキラとライジングフリーダムガンダムを圧倒。
最初こそ彼も含めたブラックナイツ3機+随伴機で襲いかかったが、その後はシュラ一人でキラを相手取り実質完勝している。
だが、そこにアスランの駆るズゴックの乱入で想定外の強敵を前に精神が高揚しながらも、作戦のリミットになったこともあってキラ達は核ミサイルで始末できると考え、撤退。
その際アグネスに「一緒に来るかい」と誘い、彼女をファウンデーション側に引き込んだ。

だが、生存していたキラが国際救難チャンネルで自身の生存とファウンデーションに対する糾弾を宣言した際には「バカな…あの状況で…!?」シュラらしからぬ顔芸をしていたり額に汗を垂らすほど激しく動揺してしまう。
ただ当の取り逃がしたエルドアで優先任務であるキラの抹殺及び生死確認そっちのけでアスランのズゴックと取っ組み合い挙句「流石にタイムリミット迫ってるしあのまま核に巻き込まれれば死ぬだろう」と思い込んでいたシュラの落ち度でもあるが……
その後はキラ達がラクスを救出する為に宇宙に上がってきた為、アルテミス要塞の防衛にあたる。
単騎でアルテミス要塞に向かってくるストライクフリーダム弍式を見て「(向こうが一人で来るなら)一対一の決闘で完全勝利すべき」とこちらも単騎で出撃するが、パイロットは囮役を務めたアスランであり、キラ達は既に要塞に侵入していた。
狙いに気付き引き返そうとするが、ストライクフリーダムのドラグーンに阻まれる*2

アスランに「心を読めるんじゃなかったのか?使えないな」と挑発され、まんまと引っ掛かったシュラは「殺す!!」と逆上。猛攻を仕掛けるが結果的に時間稼ぎをされた末、ラクスを奪還されてしまう。


月面での最終決戦ではオルフェと共に、ストライクフリーダム弐式に乗り換えて再出撃したキラを追い詰めるが、
エネルギー切れに追い込まれたストライクフリーダム弐式にトドメを刺す直前にアスランのズゴックの到着が間に合い、その中から姿を現したインフィニットジャスティス弐式と対峙する。
アスランと互角に戦い、「無駄だ! 思考を閉ざす事はできん!」と読心術を用いて優位に立とうとするが、それを予見していたアスランに嵌められ、「全裸のカガリが顔を赤らめ、キスを求めてくるイメージ」を直視させられてしまい、読心に失敗。
あまりの衝撃に冷静さをかなぐり捨てて絶叫した挙句、


貴様ァ! 神聖な戦いの場で、何という破廉恥な妄想を!!


といういろんな意味で彼を象徴する本作屈指の迷言を叫びつつも、今度こそ戦闘機動を読み取り先手を打とうとする。
しかしこれもカガリのキャバリアーアイフリッドによる遠隔操縦で躱され、レールガンで右腕を破壊される。
さらに「本当に使えないな」と重ね重ねの挑発を受け、宿敵と見做していたアスランを「卑怯者」呼ばわりする程に激昂。
怒りのままに∞ジャスティス弐式の片腕を斬り落とし、「やはり俺の方が上だ!」と勝ち誇る……が、その直後にアスランはSEEDを発動。


強さは力じゃない…生きる意志だ!


懐に誘い込まれていたシヴァは唐突に発動された∞ジャスティス弐式の頭部隠しビームサーベルの一撃を回避できず、縦に真っ二つにされてしまう。
あり得ないはずだった自身の敗北という現実を最後まで受け止めきれないまま*3、シュラは爆発する愛機と共に崇高な戦士には似合わない戦死を遂げた。


俺が……負ける……!?


あまりに破廉恥な妄想のインパクトが強過ぎるため、「エロ妄想に動揺した隙に死んだ情けないヤツ」「ものすごいウブ」のような印象を受けがちだが、後者はともかくこれはあくまでアレはアスランが挑発半分に軽いジャブとして仕掛けた心理攻撃の一手。
その後の全力勝負ではアスランを相手に互角に立ち回っており、直接的に止めを刺したのもあまりに初見殺しが過ぎる武装だった。
カガリのキャバリアーアイフリッドによる遠隔操縦も、たかが遠隔操作と侮ることなかれ。
C.E.世界ではニュートロンジャマーによって遠距離通信はかなりの制約が生じており、その結果遠隔操作による無人機は殆ど存在していない。
そんな環境下でコンマ1秒の操作の遅れが命取りとなるMS戦闘で「月面と地上の間でタイムラグほぼ無し」のMS遠隔操作技術というのはまさにエポックメイキングな最新技術。
ナチュラル、コーディネイターまとめて下等人類と舐めきっていた異能者(アコード)に対して、人類の底力である科学とエッチの叡智の結晶で挑む胸熱のシーンなのである。
もっとも、∞ジャスティス弐式の片腕を捥ぎ取られるまでアスランはSEEDを使って(本気を出して)いなかったのも事実ではあるのだが*4
というか、普通は奇策でも戦闘中に嫁の裸を妄想できる余裕なんてない。「戦場で女の名を呼ぶのは死亡フラグ」? 声に出してないからセーフで。
結局のところ、彼の敗因は『C.E最強のエースにして海千山千の歴戦パイロットたるアスラン・ザラ』相手にルール無用の戦いを挑んだ
そして彼を含むファウンデーションの面々による行いが、いつも何かと迷いがちなアスランに「ルール無用で容赦なく叩き潰す事を迷いなく選択させる」程の蛮行*5であった事に尽きるのだろう。


パイロットとして

慢心による二度の判断ミスや死に様が死に様だったために侮られやすいが、パイロットとしての実力はC.E.世界で最高峰の実力を持つ超一流のエースパイロットとお世辞抜きに評価していい強者である。
読心という初見殺しのアドバンテージを考慮してもエルドアでの初戦では、
  • (グリフィン・アルバレストからの精神攻撃でメンタルが絶不調かつ敵の飽和攻撃で乗機が中破状態だったとはいえ)キラの操るライジングフリーダムを終始一方的に追い込み続けて撃破
  • マジギレ状態のアスランですらシュラとの短時間での攻防に全神経を使わされた挙句、この攻防だけで完全に息が上がってしまう
といった戦果を達成。
そしてこのC.E.が誇る2大パイロットを立て続けに相手にしながらシュラ側は疲労するどころか余裕綽々のままテンションまで上がっており、アスランも一度交戦しただけで凄腕のパイロットだと内心で断言した辺り、シュラの優れた力量を表している*6
前述の通り、生身の模擬戦でもシンを圧倒しているので、C.E.の3大強パイロット全員に優勢あるいは互角以上に渡り合った唯一の戦士と言える。

終盤でもベストコンディションで挑んできたキラ相手に互角以上に渡り合い、ブラックナイトスコードカルラとの共闘でも、近接戦特化型ながら巧みな連携を見せ、雨霰と降り注ぐビームやミサイルの間隙をぬってストライクフリーダム弐式に的確にダメージを蓄積していったばかりか、
何よりあのアスランに2回に渡ってらしからぬ小細工と搦手を使わせ、遂には精神的にも機体コンディション的にもデバフを背負いながら∞ジャスティス弍式の片腕を捥ぎ取ったのは、彼の強さを証明するには十分過ぎる戦果である。
おまけに、小説版ではシュラは終始本気ではなかったという恐るべき事実も明かされており、アスランも真正面からでは勝ち目が無いと悟っていたため搦手を選んだのだという。
仲間の死に錯乱して、そのまま死亡してしまった他のブラックナイツメンバーと比べて精神的動揺からの立ち直りも迅速だった辺り、アコードの面々の中ではメンタル面はかなり強固であった。

無人機を使った攻撃や機体の暗器を用いた戦闘など絡め手も十分すぎるほど強力なのだが、あくまで「最強の戦士」止まりだったのが彼の運の尽き。
人智、信頼、経験と言った自らの持ちうるカードを躊躇いなく使う「生きる意志」漲るアスラン・ザラという個人、そしてそれが積み上げてきた人生力の前には歯が立たなかった。
むしろこのアスランに誰が勝てるんだレベル。



ブラックナイトスコード シヴァ


貴様は勝てない。それがおまえの運命(さだめ)だからだ!

型式番号:NOG-M1A1
全高:19.27m
重量:74.87t
装甲材質:フェムテク装甲

シュラの愛機。
ファウンデーション王国開発の主力機「ブラックナイトスコード ルドラ」のカスタム機と思われ、差し色は真紅
黒基調のカラーリングと甲冑めいたデザイン、全天周型コックピット、ビームマント、フェムテク装甲、分身機能など基本的な部分はルドラと共通だが、頭部形状の変更や暗い金色となった関節部、装甲の増設・形状変更など随所にアレンジが施されている。
フェムテク装甲の説明に関してはファウンデーション王国の項目を参照。

性能としては近中距離主体のルドラとは対照的に、武装はシュラが好む「一騎打ち」のための近接戦に特化。
近接戦における運動性はルドラや∞ジャスティス二式を凌駕しており、さながら舞踏のような回転も織り混ぜつつ格ゲーのコンボのような超高速近接攻撃を可能とする。
近接戦における手数の多さも強みであり、多種多様の近接武器を状況に応じて自在に使い分け、敵エースのMSを確実に狩る事に特化した仕様にカスタマイズされている。
運動性だけでなく機動力も運動性特化型のカルラと連携を取れるほどに高く、前大戦でトップクラスの機動力を誇っていた機体の現代改修機であるストライクフリーダム弐式でさえ、シヴァを振り切る事が出来ていない。

これらに加えてルドラやカルラと同様、理不尽なまでの防御性能はシヴァも共通。
本来近接戦特化機にとって弱点となり得るアウトレンジからの攻撃に対し、異常な防御耐性を誇っている。
とはいえ、シュラが得意とする近接レンジに確実に持ち込ませるために、他の機体と連携して遠距離武装を事前に破壊する策も講じているので意外とクレバー。
合同作戦時でも、まずグリフィンとリデラードにライジングフリーダムの武装の一部と左翼を破壊させて、自身の得意な近接戦闘を強制させ、
キラのストライクフリーダム弐式との戦闘においては、カルラが攻撃した隙を突いてフリーダムを襲うという戦い方をしていた。これのどこが神聖な戦いなのか。


なお、大量の近接武装を搭載している点から、一部では「∞ジャスティスガンダムに似た機体」という声もある。
シュラは最強の戦士たるアスランを主に研究・分析していたため、構成や戦法が似通るのは必然だったのだろうか……?

名前の由来はインド神話の破壊と創造の神「シヴァ(Śiva)」と思われるが、綴りはルドラ同様「Shi-ve.A」。略称は「ベア」
デュエルガンダム アサルトシュラウドのレールガンと同名だが、全く関係はない。こういったネーミング被りは創作では珍しい*7
ちなみに前述の「ルドラ」もレーゲンデュエルの手持ちレールガンと同じである他何の因果か作中で対決したズゴック及び∞ジャスティス弐式のバックパックに搭載されているミサイル「スコルピオ」もブルデュエルのレールガンであるスコルピオンとほぼ同名である。


武装

  • VIG-E3/M 近接対装甲刀 ディス・パテール
シヴァの主武装で、ジャマダハルに近い構造の大型ヒートソード。
ルドラの大型刀よりも小型なので取り回しに優れ、使用しない場合は腰部リアアーマーにマウントする。
VPS装甲MS相手では心許なさそうな武装だが、シュラの技量にかかれば装甲が張られていない関節部を切断できる上に、多彩な武装を併用しての連撃で敵機のエネルギー消耗を激しくする事も可能である。
名前の由来は恐らくローマ神話に登場する冥界神プルートのラテン語読み「ディス・パテル」。

  • OTS-E3/M ロック・シールド スヴァローグ
上下両端に鋭利な鋏型の刃が備わった盾。
∞ジャスティスのビームキャリーシールドのように鋏型のロケットアンカーとビームシールド発生装置を内蔵しているが、サイズはビームキャリーシールドよりも小型。
近接短針投射システムを除けば本機唯一の中距離攻撃が可能な兵装となる。
また上下両端の刃は開閉可能かつヒート化可能で、アンカーを飛ばすだけでなく盾そのものを斬撃武器として用いれる。
更にFT装甲製でもあり*8、前述のビームシールドと併せて鉄壁の防御力を誇る。
名前の由来は恐らくスラヴ神話に登場する太陽神「スヴァローグ」。

  • OWC-M5A2 ビームサーベル
腰のサイドアーマーに3本マウント。
連結機能を有しており、柄を連結させる事で薙刀状の「ツインビームサーベル」にする事ができる。
連結状態で残る非連結状態のビームサーベルを構えれば変則三刀流となり、脚部のビームソードと背中のビームマントを合わせれば六刀流になる。
ジャスティスフリーダムが2本のビームサーベルを連結して戦うのは有名だが、それをさらに上回る存在というニュアンスからだろうか。

  • OWC-2800F ビームソード
両脚の爪先にそれぞれ合計2本内蔵し、垂直に展開する。
アルケーガンダムよろしく蹴り技に合わせて展開・運用する。
C.E.世界のビームサーベルは基本的に鍔迫り合いは不可能なはずだが、劇中では∞ジャスティス弐式とビーム重斬脚と斬りあっていた。

  • ビームマント
ルドラに搭載されているものと同種の兵装で、分身発生機能もそのまま。
ルドラ以上に斬撃兵装として多用されている。

  • VIG-M70C 近接短針投射システム
本機最大の隠し玉にして切り札。
胸部装甲を展開し、そこから大量の硬質ニードルを前方目がけて高速で連射して敵機をめった刺しにするニードルガン。
VPS装甲に強烈な過負荷を与えて無効化し、VPS装甲を張れない関節やダクト等の内部機構にもダメージを与えてMSを機能停止に追い込むための武装。
シヴァ唯一の面制圧武器で飛んでくる針はMSの装甲を貫いてコックピットまで貫通するほどの威力があるが、その描写から「長浜ニードル」と呼ばれたとかなんとか*9
HGCEの解説書によると一度の戦闘で1回しか撃てない正真正銘の隠し玉だった模様。



余談

  • 由来
「シュラ」の方は仏教の神「阿修羅」か、六道の1つ「修羅道」から。
なお、修羅は本来なら正義の心を持つのだが、この正義は独善的なものなので善心を見失っている。
また修羅道は「絶えない戦いに於いて勝たない限り満たされない」とされており、修羅は普段は人格者として振る舞い謙虚になる事もあるが、その内情は他人が自分より劣っている場合は油断・慢心して傲慢となり、逆に他人が優れている場合でも尊敬や諦念などの考えは持たず、どうにかして他人を蹴落とさんと嫉妬・怨嗟・怒りが湧き上がる。
戦いのみで存在意義を満たして「勝つ事に執着」し、アコードではない旧時代のコーディネイター・ナチュラルを見下すと言う彼の劇中の行動は、まさに名は体を表すと言えよう。
「サーペンタイン」は、火縄銃の前世代型に当たる点火方式の銃の名前。


  • 担当声優
担当声優である中村悠一氏の演じるガンダムキャラでは唯一の主人公最終的に主人公の仲間になる役割ではない、終始完全な悪役キャラである。
そんな中村氏は後のコメンタリーにて
「シュラがアスランの妄想カガリにあそこまで動揺したのは童貞だから台本にも書いてあったし、監督にも『大げさにリアクションしてくれ』と言われた(ので全力で演じた)」
と明かし、続けて「ヤっておけば…」とまで漏らしている。……ものすごいウブじゃねえか!傷心気味とはいえ、よくアグネス口説けたな…

  • 初期設定
福田己津央監督のX(旧Twitter)にて脚本の故・両澤千晶氏によるファウンデーションのキャラクター達の初期メモが公開された。
シュラに関する内容としては以下の通りである(以下福田監督のXから引用)。
シュラ・サーペンタイン(アコード/19歳/男)※
「力が全てじゃ無いなんて、弱いヤツの言い訳さ。本当は欲しい癖に、誤魔化してるんだ」
オルフェ達の中でも一番強いMSパイロット。その力量はキラを上回る。力を自己存在証明と考えており、力が全て。力にしか興味が無い。歪んでもおらず、心から本当に「力のあるものが全てを決めるのが世界」と考えている。
目前の相手の思考を感じる能力があるため、戦闘では無敵。
ちなみにアグネスについては初期設定(ただし、彼女については初期プロットからほぼ変わっていない)では存外身持ちは堅いとされており、いくらメンタルがやられていたとはいえ、シュラがヤれなかったのも無理はない、かもしれない……



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最終更新:2025年05月31日 08:50

*1 アスランを最強と目している事から近接戦闘の腕でMSパイロットの実力を測っていると思われるが、実戦でほぼ使用しないサーベルでなぜ決闘を挑んだのかは不明。生身の反射神経や動体視力がMS操縦にも反映されるという理屈だろうか。ちなみに福田監督曰く「シンの方はそもそもサーベルの心得はなく、剣道のノリで挑んでいた」らしい。

*2 フェムテク装甲の性質を考えるならドラグーンはほぼ効果がないはずだが、シュラは反射的に足を止めて避けてしまっている。これはアポジモーター等の装甲できない急所もあり、アスランやキラの技量ならピンポイントでそこを狙うことも不可能ではないので警戒していたのだろう。実際、デスティニーSpecⅡはパルマ・フィオキーナでルドラの関節部を狙ってダメージを与えている。

*3 ちなみにこの時のシュラは、コクピットの中まで侵入してきたビームサーベルに生きたまま身体を焼かれるという地獄のような状況となっている。

*4 中には「アスランは最初からトサカのサーベルによる不意打ちで決めるつもりで、腕を落とされるのも作戦の内だったのではないか」とも考察されている。前作『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』でもアスランのSEEDは終盤の必殺技的に使われていたため、そこに集中するつもりだった可能性もある。

*5 上でも触れたが、かつて母の死因となった核による無差別殺戮をはじめ、元婚約者・親友・後輩の身を狙い、あまつさえ恋人を国土ごと葬ろうとする等、彼らはアスランにとっての地雷をことごとく踏み抜いてしまっている。

*6 MS戦に関しては彼我の性能差が「遠く及ばない」と言われるほど隔たっている事を考慮する必要はあるが、他の仲間たちとは違いその高性能を引き出せるだけの技量を備えているとも言える。

*7 当然と言えば当然だが、ある国の兵器の名前が全く別の国の兵器にも使われるのは何もおかしな話ではない。例えば「ケンタウロス」という(意味の)名前の全く別物の戦車・歩兵戦闘車・装輪戦車がイギリスとギリシャとイタリアの三国に存在する。

*8 ストライクフリーダム弐式のトヴァシュトリを防いだ際に、FT装甲特有のエフェクトが発生している。

*9 『勇者ライディーン』などの長浜ロマンロボ作品で良く見られるダメージ描写(敵のニードルやドリル攻撃がコクピットのパイロットにまで迫ってくるなど)と似ているため。