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*ボコスカウォーズ 【ぼこすかうぉーず】 |ジャンル|アクションロールプレイング|&amazon(B004N5U2ME,image=http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/bossleaf/cabinet/fc7/img59237652.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|アスキー|~| |開発元|Workss|~| |発売日|1985年12月14日|~| |定価|5,500円(税別)|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2008年4月8日/500円|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 元々はイタチョコシステム(1994年設立)のラショウ氏がシャープの8bitパソコン「X1」で開発した作品(参考:PC版『[[ボコスカウォーズ]]』)。多くの画期的な特徴を持ち、1984年に開催された「第1回アスキーソフトウェアコンテスト」ではグランプリを受賞した。~ プレイヤーはスレン王を操作して、敵城最奥部にいるオゴレスを打倒すればゲームクリアとなる。~ RPGを自称しているが、システム的にはシミュレーションゲームのほうが近く、ファンタジーの世界を舞台としている、自軍ユニットに成長要素があるなど、ある意味シミュレーションRPGの原点とも言える作品である。~ MSXなど多くのPC機種に移植され、ファミコンブームに乗ってついに家庭用ゲーム機にまで進出することとなった。本項ではそのFC版について解説する。 ---- **問題点 -FCのスペック上の問題である意味別ゲーム化している。 --パソコン版は最初から多数の家来を引き連れているのだが、FCではスペック上再現が不可能だったため木などに変貌させられた家来を王が助けるルールに変更されており、ゲーム性が完全に変わってしまっている。 ---そのせいで単騎決戦ゲームと誤解され、ゲームバランスの悪いクソゲー扱いされたとする説もある。 --最初のエリアでは隠された兵を全部集めても、PC版の1/4以下の戦力。しかし敵の数はPC版と同じ。戦力比で4倍以上の敵に当たらないといけない。PC版では兵力が互角な上、自軍は騎士が多いので有利だった。 --牢屋を開けられるのは騎士だけ。しかし、その騎士がなかなか余裕を持った数が揃わない。もし道中で全滅してしまうと、牢屋の味方が助けられない。さらなる戦力不足で窮地に。 --結局戦力は、隠された兵を見つけ出す事による逐次増援という形になっている。おかげで常時少数の戦力での戦闘となり、スレン王が戦う場面が多い。このためゲームオーバーになりやすい。 -戦闘の勝敗に乱数の要素が絡みすぎている。 --敵と同じマスに侵入すると戦闘が始まり、勝った方が生き残る。戦闘力の数値は視認可能で、相性の要素(「まともに戦うと勝ち目が低い●●が、こちらの××には滅法弱い」など)も若干あるのだが、どちらが勝つかは乱数の影響がかなり大きい。戦闘力に対するランダムの加算値が最大300もあるため(((自戦闘力-敵戦闘力)÷10+乱数(0~59)≧30で勝利))、戦闘力MAXのスレン王(320)が獄吏(30)に負けることもある。 ---このゲーム最大の目的は「オゴレスを倒すこと」である。ゲームクリアのためには、戦闘を可能な限り回避し((戦闘はこちらから敵ユニットのマスに侵入しない限り絶対に発生しない。ただし、大軍を率いている場合はどうしても予期せぬ戦闘が発生してしまうが。))、時には自軍ユニットを壁、捨て駒にしてでもスレン王をオゴレスの元まで送り届ける必要があるのだ。 ---オゴレスはスレン王でしか倒すことができないが、それすら乱数。とにかく乱数の要素が強い為クソゲー扱いされる事もしばしばだが、リスクをできるだけ回避するようにプレイするのがこのゲームの醍醐味である、という意見もある。 ---全ての敵を回避してオゴレスを倒す事も不可能ではない。というよりも、全ての敵を蹴散らそうとする事自体が間違いなのだが、当時それに気付くプレイヤーは少なかった。 ---- **評価点 -シミュレーションRPGの原点とも言える要素がいくつか存在する。 --自軍ユニットは敵を倒すと戦闘力が上昇(=成長)する。兵卒、騎士は3回連続で勝利すると重兵卒、重騎士に昇格し、戦闘力が大幅に上昇。グラフィックも金色に変わる((当時のグラフィック性能の問題から実際はただの黄色。おそらく昇格前の水色も設定では銀色なのだろう。))。 ---でも勝敗は乱数なので昇格していても兵卒(10)に負けることはある。 --中世ファンタジーの世界が舞台。ステージの起伏もFCにしてはしっかりしている。 ---1面…スタート地点。斥候がチラホラ現れるが、まだ敵の数は少ない。 ---2面…森。スレン王で道を切り開きながら進軍。最弱の敵兵が多数現れるため、兵士を育成する絶好の場所。 ---3面…砂漠が舞台。幻影の戦士を際限なく召喚する「魔導士」と戦うことに。 ---4面…城壁と多数の重騎士が進軍を阻む、ボコスカウォーズ最大の難所。 ---5面…城壁とオゴレスの居城「バサム城」の間に広がる荒野。敵の攻撃は緩く、自軍を立て直す最後のチャンスとなる。 ---6面…バサム城内部。オゴレスと最強のザコ「親衛隊」が待ちうける。 --ユニット間に「相性」が設定された初期の作品。 ---親衛隊は圧倒的な戦闘力(250)を誇るが、兵卒にとても弱い(兵卒との戦闘時は10に弱体)という欠点がある。 ---問題点ともダブるが、オゴレスの戦闘力は100しかないのに、スレン王以外では例え限界まで鍛えたとしても勝てない。 -重騎士はまともに戦うと戦力をゴッソリ削がれる難敵だが「スレン王をとことん追う」という行動パターンがわかりやすいため、いかに戦わず切り抜けるかが鍵となる。 --そういう意味では奥深い要素として褒めることができる。 ---- **総評 「ファミコンで多数対多数の戦闘は厳しい」「味方を減らしてみたら?」と言うやり取りがあったかどうかは判らないが、結果的に原作よりゲームバランスを悪化させた劣化移植となってしまった。~ もっとも原作通りに移植されたとしても、まだウォーシミュレーションに縁が無かった当時のファミコン少年にゲームシステムを理解出来たかは怪しかったが…。 ---- **余談 -VCにてFC版が配信中である。 --携帯版はパソコン版のリメイクである。ある意味残念。 -BGMには「公式な」歌詞がついている。「歌いながらやると勝率アップ(?)」と説明書にも書かれている。 --タイトルは「すすめボコスカ」。歌詞には攻略情報が入っている。 #co{ 著作権問題がありそうだからco ---進め進め者ども 邪魔な敵を蹴散らせ 進め敵の城へ オゴレス倒すのだ~ 囚われの友助け 嬉しさも気を抜くな 無常の戦場(いくさば)よ 別れすぐあるやもだ~ 魔法響く荒野よ 切りかかる幻に 迷うな見定めろ 影を操る者~ あらわれし敵将軍 われら後ろ見せぬぞ 黄金(こがね)に輝いて 育った勇者たち~ 進め進め者ども 邪魔な敵を蹴散らせ 進め敵の城へ オゴレス倒すのだ~ ついにまみえた宿敵(てき)よ 愛しい程の我が宿敵(てき) 果し合いの時だ つまりは五分五分だ!~ 進め進め者ども 邪魔な敵を蹴散らせ 進め敵の城へ オゴレス倒すのだ } #region(歌詞から判ること) ---1番:邪魔な敵''のみ''を蹴散らせと言う意味だったのかもしれないが。もしそうだったとしても判りづらい。 ---2番:味方を助けて軍を増強しろ。味方が死んでも気にするな。 ---3番:幻影兵(無限湧き)を無視して、本体の魔法使いを倒せ。 ---4番:敵重騎士と戦うために重騎士(と重兵卒)を育てろ。 ---6番:オゴレスを倒すのはスレン王以外では無理とされている。そのため最終決戦の勝敗は五分五分。 ---前述した兵卒と親衛隊の相性について言及は無い。 #endregion --音楽CD「ファミソン8BIT STAGE2」ボーナストラックにて実際に歌ったものが収録されている。
*ボコスカウォーズ 【ぼこすかうぉーず】 |ジャンル|アクションロールプレイング|&amazon(B004N5U2ME,image=http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/bossleaf/cabinet/fc7/img59237652.jpg,height=160)| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|アスキー|~| |開発元|Workss|~| |発売日|1985年12月14日|~| |定価|5,500円(税別)|~| |配信|バーチャルコンソール&br;【Wii】2008年4月8日/500円|~| |判定|BGCOLOR(khaki):''劣化ゲー''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 元々はイタチョコシステム(1994年設立)のラショウ氏がシャープの8bitパソコン「X1」で開発した作品(参考:PC版『[[ボコスカウォーズ]]』)。多くの画期的な特徴を持ち、1984年に開催された「第1回アスキーソフトウェアコンテスト」ではグランプリを受賞した。~ プレイヤーはスレン王を操作して、敵城最奥部にいるオゴレスを打倒すればゲームクリアとなる。~ RPGを自称しているが、システム的にはシミュレーションゲームのほうが近く、ファンタジーの世界を舞台としている、自軍ユニットに成長要素があるなど、ある意味シミュレーションRPGの原点とも言える作品である。~ MSXなど多くのPC機種に移植され、ファミコンブームに乗ってついに家庭用ゲーム機にまで進出することとなった。本項ではそのFC版について解説する。 ---- **問題点 -FCのスペック上の問題である意味別ゲーム化している。 --パソコン版は最初から多数の家来を引き連れているのだが、FCではスペック上再現が不可能だったため木などに変貌させられた家来を王が助けるルールに変更されており、ゲーム性が完全に変わってしまっている。 ---そのせいで単騎決戦ゲームと誤解され、ゲームバランスの悪いクソゲー扱いされたとする説もある。 --最初のエリアでは隠された兵を全部集めても、PC版の1/4以下の戦力。しかし敵の数はPC版と同じ。戦力比で4倍以上の敵に当たらないといけない。PC版では兵力が互角な上、自軍は騎士が多いので有利だった。 --牢屋を開けられるのは騎士だけ。しかし、その騎士がなかなか余裕を持った数が揃わない。もし道中で全滅してしまうと、牢屋の味方が助けられない。さらなる戦力不足で窮地に。 --結局戦力は、隠された兵を見つけ出す事による逐次増援という形になっている。おかげで常時少数の戦力での戦闘となり、スレン王が戦う場面が多い。このためゲームオーバーになりやすい。 -戦闘の勝敗に乱数の要素が絡みすぎている。 --敵と同じマスに侵入すると戦闘が始まり、勝った方が生き残る。戦闘力の数値は視認可能で、相性の要素(「まともに戦うと勝ち目が低い●●が、こちらの××には滅法弱い」など)も若干あるのだが、どちらが勝つかは乱数の影響がかなり大きい。戦闘力に対するランダムの加算値が最大300もあるため(((自戦闘力-敵戦闘力)÷10+乱数(0~59)≧30で勝利))、戦闘力MAXのスレン王(320)が獄吏(30)に負けることもある。 ---このゲーム最大の目的は「オゴレスを倒すこと」である。ゲームクリアのためには、戦闘を可能な限り回避し((戦闘はこちらから敵ユニットのマスに侵入しない限り絶対に発生しない。ただし、大軍を率いている場合はどうしても予期せぬ戦闘が発生してしまうが。))、時には自軍ユニットを壁、捨て駒にしてでもスレン王をオゴレスの元まで送り届ける必要があるのだ。 ---オゴレスはスレン王でしか倒すことができないが、それすら乱数。とにかく乱数の要素が強い為クソゲー扱いされる事もしばしばだが、リスクをできるだけ回避するようにプレイするのがこのゲームの醍醐味である、という意見もある。 ---全ての敵を回避してオゴレスを倒す事も不可能ではない。というよりも、全ての敵を蹴散らそうとする事自体が間違いなのだが、当時それに気付くプレイヤーは少なかった。 ---- **評価点 -シミュレーションRPGの原点とも言える要素がいくつか存在する。 --自軍ユニットは敵を倒すと戦闘力が上昇(=成長)する。兵卒、騎士は3回連続で勝利すると重兵卒、重騎士に昇格し、戦闘力が大幅に上昇。グラフィックも金色に変わる((当時のグラフィック性能の問題から実際はただの黄色。おそらく昇格前の水色も設定では銀色なのだろう。))。 ---でも勝敗は乱数なので昇格していても兵卒(10)に負けることはある。 --中世ファンタジーの世界が舞台。ステージの起伏もFCにしてはしっかりしている。 ---1面…スタート地点。斥候がチラホラ現れるが、まだ敵の数は少ない。 ---2面…森。スレン王で道を切り開きながら進軍。最弱の敵兵が多数現れるため、兵士を育成する絶好の場所。 ---3面…砂漠が舞台。幻影の戦士を際限なく召喚する「魔導士」と戦うことに。 ---4面…城壁と多数の重騎士が進軍を阻む、ボコスカウォーズ最大の難所。 ---5面…城壁とオゴレスの居城「バサム城」の間に広がる荒野。敵の攻撃は緩く、自軍を立て直す最後のチャンスとなる。 ---6面…バサム城内部。オゴレスと最強のザコ「親衛隊」が待ちうける。 --ユニット間に「相性」が設定された初期の作品。 ---親衛隊は圧倒的な戦闘力(250)を誇るが、兵卒にとても弱い(兵卒との戦闘時は10に弱体)という欠点がある。 ---問題点ともダブるが、オゴレスの戦闘力は100しかないのに、スレン王以外では例え限界まで鍛えたとしても勝てない。 -重騎士はまともに戦うと戦力をゴッソリ削がれる難敵だが「スレン王をとことん追う」という行動パターンがわかりやすいため、いかに戦わず切り抜けるかが鍵となる。 --そういう意味では奥深い要素として褒めることができる。 ---- **総評 「ファミコンで多数対多数の戦闘は厳しい」「味方を減らしてみたら?」と言うやり取りがあったかどうかは判らないが、結果的に原作よりゲームバランスを悪化させた劣化移植となってしまった。~ もっとも原作通りに移植されたとしても、まだウォーシミュレーションに縁が無かった当時のファミコン少年にゲームシステムを理解出来たかは怪しかったが…。 ---- **余談 -VCにてFC版が配信中である。 --携帯版はパソコン版のリメイクである。ある意味残念。 -BGMには「公式な」歌詞がついている。「歌いながらやると勝率アップ(?)」と説明書にも書かれている。 --タイトルは「すすめボコスカ」。歌詞には攻略情報が入っている。 #co{ 著作権問題がありそうだからco ---進め進め者ども 邪魔な敵を蹴散らせ 進め敵の城へ オゴレス倒すのだ~ 囚われの友助け 嬉しさも気を抜くな 無常の戦場(いくさば)よ 別れすぐあるやもだ~ 魔法響く荒野よ 切りかかる幻に 迷うな見定めろ 影を操る者~ あらわれし敵将軍 われら後ろ見せぬぞ 黄金(こがね)に輝いて 育った勇者たち~ 進め進め者ども 邪魔な敵を蹴散らせ 進め敵の城へ オゴレス倒すのだ~ ついにまみえた宿敵(てき)よ 愛しい程の我が宿敵(てき) 果し合いの時だ つまりは五分五分だ!~ 進め進め者ども 邪魔な敵を蹴散らせ 進め敵の城へ オゴレス倒すのだ } #region(歌詞から判ること) ---1番:邪魔な敵''のみ''を蹴散らせと言う意味だったのかもしれないが。もしそうだったとしても判りづらい。 ---2番:味方を助けて軍を増強しろ。味方が死んでも気にするな。 ---3番:幻影兵(無限湧き)を無視して、本体の魔法使いを倒せ。 ---4番:敵重騎士と戦うために重騎士(と重兵卒)を育てろ。 ---6番:オゴレスを倒すのはスレン王以外では無理とされている。そのため最終決戦の勝敗は五分五分。 ---前述した兵卒と親衛隊の相性について言及は無い。 #endregion --音楽CD「ファミソン8BIT STAGE2」ボーナストラックにて実際に歌ったものが収録されている。 -徳間書店の大技林などでは''何故かジャンルが「アクションゲーム」という扱いになっているが、さすがにこれは間違っている。そして担当者の怠慢が垣間見える。'' --一応、リアルタイムでキャラを動かせるとはいえ、本作はバトルに技術は一切不要で王自身や兵士たちの戦闘力などを考えて「誰で敵陣突破するか?」「誰を育成するか?」「戦わない敵をいかにかわすか?」などを考えて動かす戦略要素の強いシミュレーションゲームである。 --或いは自称の通りキャラを育てる要素が強いのでRPGのようなものという解釈もできる。アクションゲームといえば『[[スーパーマリオブラザーズ]]』や『[[スパルタンX]]』のようなものであり、本作をアクションゲームなどと言おうものなら常識的に考えてバカにされること必至。 ---片や『[[ドルアーガの塔]]』『[[リンクの冒険]]』『[[アテナ]]』などは本作よりもずっとアクションゲームしているのに、アイテムや戦いなどで成長する要素があることを考えてかRPGに分類されている。よって「リアルタイムでキャラを動かすからアクションゲーム」という意味で分類したわけでもないようだ。 ---大方編集担当もロクに調べようともせず「古いゲームだし、よく知らないからとりあえずアクションにしとけばいいか」といった具合に安直に分類したとしか思えない。ファンからすれば、このような雑な扱いを見せられたら怒り心頭で袋叩きにしたくもなるだろう。 ---いくら古い時代のゲームで、知名度もあまり高くないとはいえ、この分類はあまりにもいい加減と言わざるを得ない。仮にもプロなのだから、もっと1つ1つのゲームをちゃんとよく見てもらいたいものだ。

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