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*ソニック・ザ・ヘッジホッグ 【そにっくざへっじほっぐ】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B000FNMP3M)|&amazon(B000FSBL3C)| |対応機種|プレイステーション3&br()Xbox 360|~|~| |発売・開発元|セガ|~|~| |発売日|2006年12月21日|~|~| |定価|7,140円|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|シリーズ15周年記念に生まれた''歴代最大級の失敗作''&br()ハイスピードアクションなのに''やたら長いロードが頻発する''&br()ストーリーは賛否が分かれる&br()ダイエットに成功したエッグマン(今回だけ)&br()新キャラ・ゲストキャラ・BGMなど、サイドキックは高評価&br()『原点回帰』作品なのに、出来が''実に残念だァッ!''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ソニックシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 正式名称はすべて大文字の「&bold(){SONIC THE HEDGEHOG}」。 HDソニックシリーズの記念すべき第1作目。ソニックシリーズ15周年を記念して「原点回帰」を目指した作品であり、ナンバリングやサブタイトル的なものはつけられなかった。区別するため「''新ソニ''」「ソニック'06」と呼ばれたりする。~ 本作の示す原点とは恐らく『[[ソニックアドベンチャー]]』と思われ、実際それと同様にソニック、シャドウ、シルバーと複数の主人公を主軸としたゲームである。 **ストーリー > 水の都ソレアナに、災厄の炎を狙うエッグマンが現れ、王女エリスの誘拐を企てる。~ そこへソニックが現れていつものようにエッグマンの軍団を一蹴し、エリスを救出することに成功する。~ そこからエリスに深く慕われるようになったソニックだったが、エッグマンの執拗な追跡により結局エリスはさらわれてしまう。~ エリスを再び取り戻すためにソレアナを駆け巡るソニックだったが、その頃、彼を「イブリーズ・トリガー」と呼んで付け狙う謎の銀色のハリネズミが、目を光らせていた。 ---- **特徴 -ソニック、シャドウ、そして新たなハリネズミであるシルバー・ザ・ヘッジホッグを中心に、時に仲間達と協力しながら、時に他のハリネズミと戦いながらステージを攻略していく。 --三人はそれぞれ大きく異なるアクションを持つ。特に今作新キャラのシルバーはギミック重視のコース構成をとっており、スピード重視のソニックや敵配置の多めなシャドウと比べても大きく様相を異にする。 --各ストーリーの中盤以降は、キーアイテムであるカオスエメラルドによる能力「カオスコントロール」を利用した''タイムスリップ''が行われる。この関係もあり、大きく異なるステージモチーフは全ストーリーで一回ずつ踏破する構成がなされている。 ---一部はアミーゴキャラという、主人公それぞれに対応した仲間を使ってプレイすることになるパートもある。 ---- **問題点 -''ロードの長さと多さ。'' --&u(){本ゲームを語るうえで、真っ先にソニックファンのユーザーが問題点として指摘する部分}である。 --ステージの途中でいきなり挟まれるのは勿論、必要性の感じられないところでもロードが頻繁に入り、しかもそれぞれがやたら長いため、ハイスピードアクションなのにロードの遅さで興が冷めてしまう。 ---ミッションが出来る人物と会話→ロード→ミッション内容の会話→ロード→ミッション→ロード→ミッション評価と会話→ロード→タウンパートへ戻る…あまりにもくどく、ゲーム時間よりロード時間のほうが長いとすら言われた。 ---要するに''たった一言の会話にすらロードが入るレベル''。 --ロードを差し引いても本作はハイスピードアクションを阻害する難点が頻繁に現れ、本作の評価を著しく下げている。 --ちなみにミスをした時のリトライのロード&bold(){だけ}は早い。 -タウンパートのだるさ。 --上記のロードの長さに加えて、お使い要素はそのどれもが大体面白くないうえに手抜きとしか思えないくらい、かなり短すぎる内容のミッションも多い。 --当然そのミッションの最中も頻繁かつ長いロードが入り、ストレスばかりがたまる要因に。 -不安定なスピード感 --スピード感はステージ・パートによってまちまちであり、速いところもあれば妙に遅く感じてしまう部分もある。 --この点は前2作のソニックアドベンチャーシリーズと比較することで顕著に現れ、安定感のなさが非常によく感じられる。 -常連キャラだったエッグマンのデザイン変更。 --白組がムービーを作ったことで、人間キャラのモデリングは全てリアリティのあるものに変えられたが、これはソニック達のイメージとは食い合わせが悪く見られることが多い。 --同じ人間であるエッグマンにもそれが適応され、「少し中年太りしたオッサン」レベルにまでスリムとなった。声優の大塚周夫氏の演技も相まって格好良さは増したものの、その演技力故にシリアス一辺倒な印象が強く、数年間培ってきたエッグマンのイメージを大きく変えるものになっている。 ---もちろん悪い意味でイメージが変わっているため、ファンから厳しい批判が飛んでいる。 --一応「ポチッとな!」とコミカルな台詞を言うシーンもあるが、非常に荘厳な口調なので、シリアスとコミカル、どっちの方向にエッグマンを向かわせたいのか理解に苦しむ点である。 --この路線が不評だったのか、あるいは本作自体の不評と重なったのかは定かで無いが、以降、エッグマンのデザインは完全に元通りとなった。 ---非公式ながらファンの間では、そのシリアス性の強さと冷酷さ、そして未来とリンクする設定から、「ソニックラッシュシリーズに登場したエッグマンネガ((エッグマンの子孫とされるキャラ。口調が非常に丁寧だが、冷酷という設定。))がエッグマンを騙っているのではないか」という憶測もあった。 -テストプレイしたのか?と思わせる挙動の数々。 --ソニックシリーズには「リングを一枚でも持っていればミスにならない」システムが特徴として挙げられるが、今作は例外的に「弾に当たると一枚ずつリングが減るバルカン砲」による攻撃が存在する。当然リングを持っていない時にバルカン砲に当たると即ミスになるが、回避が難しい攻撃なのでリング一枚では全く安心できない。 ---過去作でも地形に合わせてリングが飛び散る仕様はあったが、本作では落下したリングの飛び散り方にまで物理演算が適用されており、ダメージ後すぐにミサイルや爆弾などの爆風がある攻撃に当たるとリングは大きく吹き散らされてしまう。 ---この二つが組み合わさった結果、「ミサイルに当たってダウン→ばら撒いたリングが他のミサイルの爆風で飛んでいく→体勢を立て直そうとしたところにバルカンが来て死亡」と言ったデスコンボが出来上がった。 --ナックルズを操作するパートでは、ソニックヒーローズ同様パワフルなパンチ攻撃が使える。しかし主力の3連コンボの後の無敵・攻撃持続が異常に短い為、耐久力の多い敵と戦うとコンボの最後の地面パンチは地雷技になってしまう。 --ソニックの高速パートで岩や壁を飛び移る際、極端に前傾しほぼ逆さまになったソニックがすっ飛んで行く。トレイラーの時はカッコよくスピンして飛び移っていたのになぜ… --対シルバー戦でハメに近い現象が起きる。 ---対シルバーの戦闘では迂闊に近づくと超能力で投げ飛ばされてしまうため、シルバーの障害物投擲をかわしつつ背後から攻撃することになるのだが… ---&bold(){シルバーの近くに居ると壁に近づいた状態でも問答無用で投げられる}為、「超能力で壁に叩きつけられる→超能力発動中に落ちたリングを拾う→超能力で壁に叩きつけられる」の無限ループになりやすい。 ---YouTubeでは英語版シルバーの「It's no use!」という声も相まって速攻でネタにされ、「It's no use10分耐久」なんて動画もアップロードされるほどのカルト的人気が出た。 --ソニック編は自分の意思で走れるパートがやや少なく、自動的にダッシュするパートが存在する。 ---この強制高速パートが中々の曲者であり、ここでは敵だけでなく障害物や地形に当たってもダメージを受けてしまう。当然リングは全てばら撒く上に'''このパート中は再回収が基本的に不可能'''。猛スピードの為、先に置かれたリングを回収するのも難しい。 ---あるステージでは&bold(){画面外となるソニック後方}から障害物がソニックめがけて飛んでくる。当たらない軌道で飛ぶものはともかく、画面に映ってからの回避は不可能と言っていい。 ---そういったパートの方が自分で操作する時よりも速く感じる事が多く、歯がゆさも残る。 -バグ・処理落ちもかなり多い。 --地形にはまったり、物体が奇妙な動きをしたりといったことがしばしば発生する。 ---地形はまりについてはソニック編の最初のステージにて序盤のループに引っ掛かることがよくある。運が悪ければ即ミスもあり得る。 ---ナックルズやルージュは壁に張り付いて移動できるのだが、壁から離れる際にジャンプボタンを押しても離れる事ができない事がよくあり、タイムロスになるのはもちろん連打しても抜け出せないと、非常にストレスが溜まる。 --フレームレートは最大60fpsなのだがかなり不安定で、敵を倒したりブロックを破壊するなど物理演算が働くと大きく処理落ちする。 ---ステージによっては予兆なしにいきなりガクッと処理落ちするところも存在する。ソニックシリーズに限らずアクションゲームとしてこの仕様は致命的である。 -あまりにも理不尽過ぎる難易度。 --あろうことか''多くのプレイヤーが最初に触れるであろうソニック編の序盤で、ロードと難易度双方の問題が顕著に出る。'' ---上記の自動ダッシュ地帯までもが早速そのステージに入っているうえ、最初のステージをクリアできずに全滅するとオープニングからやり直しという死体蹴りまでつく。((一応本作はタウンステージ内では(ミッション中を除き)自由にセーブができるため、ステージに入る前にセーブすることをおすすめする。)) --全体的に動く狭い足場を乗り継ぐ場面が多々あり、カメラワークと処理落ちも相まってタイミングが合わずミスになることもしばしば。 --これまでの3Dソニックでも少しずつ指摘されてきたこのゲームレベルの問題は、後の作品でも目に見えて改善されたわけではなく、しばしば問題のある調整の作品が出てきているが… -カメラワークの悪さ。 --この点はソニックアドベンチャー以来ずっと言われ続けてきたことだが、結局本作ではほとんど改善されなかった。 --次作品の『[[ソニック ワールドアドベンチャー]]』からは1ステージ中に3Dシーンと2.5Dシーン両方を内包し、コース全体をシームレス進行させることで苦手なカメラワークのシーンを削減した上、強制高速パートが悪目立ちしなくなったりと3Dパートの構造自体も比較的改善されている。 **賛否両論点 -タイムパラドックス的な要素を内包した、複雑なシナリオ。 #region(賛否が分かれるのはそのラスト。ネタバレ注意) --ラストシーンは「元凶を打倒した後、時間改変によってこれまで長い間かけてプレイしてきた内容もろとも''無かったことにしてしまう''」というもの。 ---具体的に言うと全てが終わった後、本作のラスボスを生み出す源となった『災厄の炎』を、過去のうち(まだ炎が小さいうちに)にソニックとヒロインが消すことを決断するのである。 ---消してしまうことで、エッグマンがそもそも冒頭で災厄の炎を狙うことがなくなり、ソニックがエリスと出会ったという事実までなかったことにされる。つまり「事件そのものが起こらなかったオープニングシーンがエンディングとなる」のである。 ---ラストシーンは、ヒロインが背後を走り抜けるソニックの存在に懐かしさを感じつつ終わりを迎える(ソニックだけは覚えているような描写はある)。ストーリー的にはせつないラストではあるが、見方を変えれば「今までやってきたことはなんだったの?」と感じるプレイヤーが出てくるのも無理はない。 ---ちなみに一部の女性プレイヤーによって一時的に話題にされていたことだが、ヒロインのエリスが本来のヒロインであるエミーを差し置いて、ソニックに口付けをして目覚めさせるシーンがある。ゲストキャラとしては確かに踏み込み過ぎではあるが、これは一部の女性が過剰に反応し過ぎという反論もある。 #endregion -シルバーのアクションパートのスピード感のなさ。 --これまでのハリネズミキャラは超高速の走行アクションが主要だったのに対し、シルバーのみはエスパー能力で鉄骨を曲げるなどして足場を進んでいく、超能力を活かしたアスレチックアクションがメインとなっている。 --シルバーはハリネズミ(名前にヘッジホッグが付く)系統のキャラクターでありながら、唯一スピードの遅いキャラクターとなっている。後年に登場するオリンピックシリーズでもソニックとシャドウがスピードタイプとして選ばれるのに対し、シルバーはテクニックタイプで採用されることが多い。 ---ソニック的には新鮮であり、やりごたえがまるでないわけではないが、ハイスピードアクションを売りとしているシリーズとしては不釣り合いな内容ともいえる。事実、シルバーがアクションゲームで使用出来る機会は国内作ではもう存在しない(海外のみ)。 --この点は本作の反省点を活かした『[[ソニック ワールドアドベンチャー]]』のウェアホッグパートでも指摘された点であり、「''ソニックユーザーはどこまでもハイスピードを求めている人が多く、そして根強い''」ということがわかるユーザーの声である。 -アミーゴキャラクターという形でのキャラチェンジシステム。 --強制的にキャラが変更され、その部分の攻略を行うものだが、操作感がコロコロ変わるので大変やりづらいことも多い。 --実にいろんなキャラが使える、という点では『ソニック ヒーローズ』と同様に評価されている部分もある。 -独特なマルチプレイ。 --こういった3Dソニックにおけるマルチプレイは以降もそれほど登場していない。あっても主に2Dパートのみだったり、片方はアシスト用のメカを使うものだったりする。 --お互い違うキャラを使用し、ステージを協力して攻略するというものは本作ならでは。 --ただし、マルチプレイを前提としたステージ構成となっているため、ハイスピードアクションのコンセプトはほとんど崩壊してしまっている。 ---協力して仕掛けを動かしたりしないといけないので、片方は仕掛けの前で棒立ちしていないといけないこともしばしば。人によってはあまりハマれない。 **評価点 -これまでのシリーズと大きく異なる世界観の賛否はともかく、ムービー・グラフィックはシリーズ初のHDハード参入として考えると中々綺麗に作られている。 --本作のムービーパートは「白組」が担当している。人間のモデリングは当時の『ファイナルファンタジー』作品を彷彿とさせるような作り込みで、これまでのシリーズにあったぎこちないモデリングとは一線を画する。それによる問題も無いわけではないが。 --とはいえこれまでの3Dソニックと比較して格段に…というだけで、後のソニックシリーズと比較すると世界観的な違和感を拭えないシーンが多い。 -ソニックアドベンチャーシリーズの良さを受け継ぎ、いろんなキャラクターを使ってプレイすることが出来る。中でも、''HDハードでシルバーをメインキャラとして操作できるのはこの作品のみ。''((シャドウは後に「ソニックフォース」で操作できるようになった。)) ---システムとしてはかつての『ソニックヒーローズ』のような入れ替え式チームプレイや、スピンオフ作品『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』のようなサポート登場という形ではなく、それぞれのパートナーキャラを使って専用コースを走破する場面が設けられている。 --『ソニックアドベンチャー2』や『ソニックヒーローズ』と同様、本作のストーリーは主要3キャラを中心としたそれぞれのコース・エンディングが存在する。 ---これら3つ全てをクリアした後に全員が集結するラストエピソードに入るという形をとる。『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』のように膨大な周回プレイによって同じステージを巡り、ちまちまエンディングを出していくという作業的な要素も薄い。 -ゲストキャラの作り込みは深く、非常に愛されている。 --中でも本作の黒幕役であるメフィレスは、シャドウの姿をコピーした存在であり、渋い声を除けば同じ口調となっている。しかしそれに反して怪しさたっぷりの言動や挙動、独特な台詞回しからカルト的な人気を誇る((「片道切符だよ!」と言って崩壊した未来世界に送り込むシーンや、世界を滅ぼそうとするメフィレスの誘いを断ったシャドウに対し「実に残念だァッ!」と高らかに叫ぶシーンは特に有名で、ファンの間ではしばしばネタ的な用途で使われる。))。 --真の姿を表した際のそれは、ただの色違いや微細な変化に留まらず、まるで結晶化したように変化する。見た目から「得体の知れない存在」と感じられると高評価。 -BGMの完成度がかなり高い。 --基本的にソニックシリーズはBGMの評価が高いが、その中でも本作はゲーム全体の主題歌『His World』を始め、多彩かつ壮大なBGM・ボーカルソングが全般的に評価されている。 ---特に『His World』は数パターンのアレンジ版・カバー版が作られ、後にそのうち一つが『[[大乱闘スマッシュブラザーズX]]』に収録されるなど、ソニック史に残る名曲となった。 ---- **総評 商品失格というほどではないが作りの粗雑な点が多すぎる作品であり、新ハード進出作という多大な期待に答えられたとはいえないものとなった。~ 特にソニックシリーズの主戦場である海外では歴史的と言っても良いほどの大ブーイングを受け、ソニックブランドに大きな傷跡を残したとして見られている。 本作は必ずしも評価する人間がいないわけではないが、その多くはシナリオやキャラクター/音楽など、ゲーム性に直結しない部分に重きをおいている。~ そして評価しているプレイヤーのほとんどもロード問題には辟易しており、賛否両論というには程遠い評価にとどまった。 ロードの酷さに対するバッシングは相当堪えたのか、本作以降はロード面で口酸っぱく文句を言われるシリーズ作品はあまりない。~ なおもロードは長めと言われればその通りではあるのだが、時間がかかった分以上の内容はちゃんと提供出来ているということだろう。 本作の大きな失敗を受けて、ソニック ワールドアドベンチャー以降は比較的完成度の高いゲームとなって生まれ変わったが、~ その後シナリオ的な簡略化も受けたことでソニック以外のキャラクターの活躍の場が狭められるという副作用から、数を増やしつつあったパートナーキャラ達のファンにとっては癒えぬ傷をもたらした作品ともいえる。~ ソニックアドベンチャーシリーズ以降で内容が複雑・壮大化し過ぎたのは明らかであり、万人向けに敷居を落とすための施策だと考えると、本作は極めて両極端な功罪を併せ持っているとも見れる。 ---- **余談 -『[[ソニック ジェネレーションズ 白の時空]]』においては本作をモチーフとしたステージが登場した。ファン的には文字通り消したい過去だという声も多いが、一応セガ的にはそうではないらしい。 --ちなみに選出されたのは未来の崩壊都市・クライシスシティ。ブーストシステムもあって走りやすく、しかし中盤ステージだけあってそれだけでは容易には進めないやや難しいコースになっている。同作のシステムでのリメイクが望まれるが、ほぼ絶望的だろう。 -スマッシュブラザーズシリーズにゲスト参戦したソニックの勝利BGMは、今作のステージクリアBGMを使用している。
*ソニック・ザ・ヘッジホッグ 【そにっくざへっじほっぐ】 |ジャンル|アクションアドベンチャー|&amazon(B000FNMP3M)|&amazon(B000FSBL3C)| |対応機種|プレイステーション3&br()Xbox 360|~|~| |発売・開発元|セガ|~|~| |発売日|2006年12月21日|~|~| |定価|7,140円|~|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~| |ポイント|シリーズ15周年記念に生まれた''歴代最大級の失敗作''&br()ハイスピードアクションなのに''やたら長いロードが頻発する''&br()ストーリーは賛否が分かれる&br()ダイエットに成功したエッグマン(今回だけ)&br()新キャラ・ゲストキャラ・BGMなど、サイドキックは高評価&br()『原点回帰』作品なのに、出来が''実に残念だァッ!''|~|~| |>|>|>|CENTER:''[[ソニックシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 正式名称はすべて大文字の「&bold(){SONIC THE HEDGEHOG}」。 HDソニックシリーズの記念すべき第1作目。ソニックシリーズ15周年を記念して「原点回帰」を目指した作品であり、ナンバリングやサブタイトル的なものはつけられなかった。区別するため「''新ソニ''」「ソニック'06」と呼ばれたりする。~ 本作の示す原点とは恐らく『[[ソニックアドベンチャー]]』と思われ、実際それと同様にソニック、シャドウ、シルバーと複数の主人公を主軸としたゲームである。 **ストーリー > 水の都ソレアナに、災厄の炎を狙うエッグマンが現れ、王女エリスの誘拐を企てる。~ そこへソニックが現れていつものようにエッグマンの軍団を一蹴し、エリスを救出することに成功する。~ そこからエリスに深く慕われるようになったソニックだったが、エッグマンの執拗な追跡により結局エリスはさらわれてしまう。~ エリスを再び取り戻すためにソレアナを駆け巡るソニックだったが、その頃、彼を「イブリーズ・トリガー」と呼んで付け狙う謎の銀色のハリネズミが、目を光らせていた。 ---- **特徴 -ソニック、シャドウ、そして新たなハリネズミであるシルバー・ザ・ヘッジホッグを中心に、時に仲間達と協力しながら、時に他のハリネズミと戦いながらステージを攻略していく。 --三人はそれぞれ大きく異なるアクションを持つ。特に今作新キャラのシルバーはギミック重視のコース構成をとっており、スピード重視のソニックや敵配置の多めなシャドウと比べても大きく様相を異にする。 --各ストーリーの中盤以降は、キーアイテムであるカオスエメラルドによる能力「カオスコントロール」を利用した''タイムスリップ''が行われる。この関係もあり、大きく異なるステージモチーフは全ストーリーで一回ずつ踏破する構成がなされている。 ---一部はアミーゴキャラという、主人公それぞれに対応した仲間を使ってプレイすることになるパートもある。 ---- **問題点 -''ロードの長さと多さ。'' --&u(){本ゲームを語るうえで、真っ先にソニックファンのユーザーが問題点として指摘する部分}である。 --ステージの途中でいきなり挟まれるのは勿論、必要性の感じられないところでもロードが頻繁に入り、しかもそれぞれがやたら長いため、ハイスピードアクションなのにロードの遅さで興が冷めてしまう。 ---ミッションが出来る人物と会話→ロード→ミッション内容の会話→ロード→ミッション→ロード→ミッション評価と会話→ロード→タウンパートへ戻る…あまりにもくどく、ゲーム時間よりロード時間のほうが長いとすら言われた。 ---要するに''たった一言の会話にすらロードが入るレベル''。 --ロードを差し引いても本作はハイスピードアクションを阻害する難点が頻繁に現れ、本作の評価を著しく下げている。 --ちなみにミスをした時のリトライのロード&bold(){だけ}は早い。 --ボス戦においても、体力ゲージを削り切った瞬間に一瞬ロードが挟まれ、その後に大破・撃破シーンが入るので、ボスを倒した爽快感や達成感を削ぐ結果となっている。 ---中には大破・撃破シーンすらなく、体力がなくなると同時に硬直しすぐリザルト画面に入るボスも。 -タウンパートのだるさ。 --上記のロードの長さに加えて、お使い要素はそのどれもが大体面白くないうえに手抜きとしか思えないくらい、かなり短すぎる内容のミッションも多い。 --当然そのミッションの最中も頻繁かつ長いロードが入り、ストレスばかりがたまる要因に。 -不安定なスピード感 --スピード感はステージ・パートによってまちまちであり、速いところもあれば妙に遅く感じてしまう部分もある。 --この点は前2作のソニックアドベンチャーシリーズと比較することで顕著に現れ、安定感のなさが非常によく感じられる。 -常連キャラだったエッグマンのデザイン変更。 --白組がムービーを作ったことで、人間キャラのモデリングは全てリアリティのあるものに変えられたが、これはソニック達のイメージとは食い合わせが悪く見られることが多い。 --同じ人間であるエッグマンにもそれが適応され、「少し中年太りしたオッサン」レベルにまでスリムとなった。声優の大塚周夫氏の演技も相まって格好良さは増したものの、その演技力故にシリアス一辺倒な印象が強く、数年間培ってきたエッグマンのイメージを大きく変えるものになっている。 ---もちろん悪い意味でイメージが変わっているため、ファンから厳しい批判が飛んでいる。 --一応「ポチッとな!」とコミカルな台詞を言うシーンもあるが、非常に荘厳な口調なので、シリアスとコミカル、どっちの方向にエッグマンを向かわせたいのか理解に苦しむ点である。 --この路線が不評だったのか、あるいは本作自体の不評と重なったのかは定かで無いが、以降、エッグマンのデザインは完全に元通りとなった。 ---非公式ながらファンの間では、そのシリアス性の強さと冷酷さ、そして未来とリンクする設定から、「ソニックラッシュシリーズに登場したエッグマンネガ((エッグマンの子孫とされるキャラ。口調が非常に丁寧だが、冷酷という設定。))がエッグマンを騙っているのではないか」という憶測もあった。 -テストプレイしたのか?と思わせる挙動の数々。 --ソニックシリーズには「リングを一枚でも持っていればミスにならない」システムが特徴として挙げられるが、今作は例外的に「弾に当たると一枚ずつリングが減るバルカン砲」による攻撃が存在する。当然リングを持っていない時にバルカン砲に当たると即ミスになるが、回避が難しい攻撃なのでリング一枚では全く安心できない。 ---過去作でも地形に合わせてリングが飛び散る仕様はあったが、本作では落下したリングの飛び散り方にまで物理演算が適用されており、ダメージ後すぐにミサイルや爆弾などの爆風がある攻撃に当たるとリングは大きく吹き散らされてしまう。 ---この二つが組み合わさった結果、「ミサイルに当たってダウン→ばら撒いたリングが他のミサイルの爆風で飛んでいく→体勢を立て直そうとしたところにバルカンが来て死亡」と言ったデスコンボが出来上がった。 --ナックルズを操作するパートでは、ソニックヒーローズ同様パワフルなパンチ攻撃が使える。しかし主力の3連コンボの後の無敵・攻撃持続が異常に短い為、耐久力の多い敵と戦うとコンボの最後の地面パンチは地雷技になってしまう。 --ソニックの高速パートで岩や壁を飛び移る際、極端に前傾しほぼ逆さまになったソニックがすっ飛んで行く。トレイラーの時はカッコよくスピンして飛び移っていたのになぜ… --対シルバー戦でハメに近い現象が起きる。 ---対シルバーの戦闘では迂闊に近づくと超能力で投げ飛ばされてしまうため、シルバーの障害物投擲をかわしつつ背後から攻撃することになるのだが… ---&bold(){シルバーの近くに居ると壁に近づいた状態でも問答無用で投げられる}為、「超能力で壁に叩きつけられる→超能力発動中に落ちたリングを拾う→超能力で壁に叩きつけられる」の無限ループになりやすい。 ---YouTubeでは英語版シルバーの「It's no use!」という声も相まって速攻でネタにされ、「It's no use10分耐久」なんて動画もアップロードされるほどのカルト的人気が出た。 --ソニック編は自分の意思で走れるパートがやや少なく、自動的にダッシュするパートが存在する。 ---この強制高速パートが中々の曲者であり、ここでは敵だけでなく障害物や地形に当たってもダメージを受けてしまう。当然リングは全てばら撒く上に'''このパート中は再回収が基本的に不可能'''。猛スピードの為、先に置かれたリングを回収するのも難しい。 ---あるステージでは&bold(){画面外となるソニック後方}から障害物がソニックめがけて飛んでくる。当たらない軌道で飛ぶものはともかく、画面に映ってからの回避は不可能と言っていい。 ---そういったパートの方が自分で操作する時よりも速く感じる事が多く、歯がゆさも残る。 -バグ・処理落ちもかなり多い。 --地形にはまったり、物体が奇妙な動きをしたりといったことがしばしば発生する。 ---地形はまりについてはソニック編の最初のステージにて序盤のループに引っ掛かることがよくある。運が悪ければ即ミスもあり得る。 ---ナックルズやルージュは壁に張り付いて移動できるのだが、壁から離れる際にジャンプボタンを押しても離れる事ができない事がよくあり、タイムロスになるのはもちろん連打しても抜け出せないと、非常にストレスが溜まる。 --フレームレートは最大60fpsなのだがかなり不安定で、敵を倒したりブロックを破壊するなど物理演算が働くと大きく処理落ちする。 ---ステージによっては予兆なしにいきなりガクッと処理落ちするところも存在する。ソニックシリーズに限らずアクションゲームとしてこの仕様は致命的である。 -あまりにも理不尽過ぎる難易度。 --あろうことか''多くのプレイヤーが最初に触れるであろうソニック編の序盤で、ロードと難易度双方の問題が顕著に出る。'' ---上記の自動ダッシュ地帯までもが早速そのステージに入っているうえ、最初のステージをクリアできずに全滅するとオープニングからやり直しという死体蹴りまでつく。((一応本作はタウンステージ内では(ミッション中を除き)自由にセーブができるため、ステージに入る前にセーブすることをおすすめする。)) --全体的に動く狭い足場を乗り継ぐ場面が多々あり、カメラワークと処理落ちも相まってタイミングが合わずミスになることもしばしば。 --これまでの3Dソニックでも少しずつ指摘されてきたこのゲームレベルの問題は、後の作品でも目に見えて改善されたわけではなく、しばしば問題のある調整の作品が出てきているが… -カメラワークの悪さ。 --この点はソニックアドベンチャー以来ずっと言われ続けてきたことだが、結局本作ではほとんど改善されなかった。 --次作品の『[[ソニック ワールドアドベンチャー]]』からは1ステージ中に3Dシーンと2.5Dシーン両方を内包し、コース全体をシームレス進行させることで苦手なカメラワークのシーンを削減した上、強制高速パートが悪目立ちしなくなったりと3Dパートの構造自体も比較的改善されている。 **賛否両論点 -タイムパラドックス的な要素を内包した、複雑なシナリオ。 #region(賛否が分かれるのはそのラスト。ネタバレ注意) --ラストシーンは「元凶を打倒した後、時間改変によってこれまで長い間かけてプレイしてきた内容もろとも''無かったことにしてしまう''」というもの。 ---具体的に言うと全てが終わった後、本作のラスボスを生み出す源となった『災厄の炎』を、過去のうち(まだ炎が小さいうちに)にソニックとヒロインが消すことを決断するのである。 ---消してしまうことで、エッグマンがそもそも冒頭で災厄の炎を狙うことがなくなり、ソニックがエリスと出会ったという事実までなかったことにされる。つまり「事件そのものが起こらなかったオープニングシーンがエンディングとなる」のである。 ---ラストシーンは、ヒロインが背後を走り抜けるソニックの存在に懐かしさを感じつつ終わりを迎える(ソニックだけは覚えているような描写はある)。ストーリー的にはせつないラストではあるが、見方を変えれば「今までやってきたことはなんだったの?」と感じるプレイヤーが出てくるのも無理はない。 ---ちなみに一部の女性プレイヤーによって一時的に話題にされていたことだが、ヒロインのエリスが本来のヒロインであるエミーを差し置いて、ソニックに口付けをして目覚めさせるシーンがある。ゲストキャラとしては確かに踏み込み過ぎではあるが、これは一部の女性が過剰に反応し過ぎという反論もある。 #endregion -シルバーのアクションパートのスピード感のなさ。 --これまでのハリネズミキャラは超高速の走行アクションが主要だったのに対し、シルバーのみはエスパー能力で鉄骨を曲げるなどして足場を進んでいく、超能力を活かしたアスレチックアクションがメインとなっている。 --シルバーはハリネズミ(名前にヘッジホッグが付く)系統のキャラクターでありながら、唯一スピードの遅いキャラクターとなっている。後年に登場するオリンピックシリーズでもソニックとシャドウがスピードタイプとして選ばれるのに対し、シルバーはテクニックタイプで採用されることが多い。 ---ソニック的には新鮮であり、やりごたえがまるでないわけではないが、ハイスピードアクションを売りとしているシリーズとしては不釣り合いな内容ともいえる。事実、シルバーがアクションゲームで使用出来る機会は国内作ではもう存在しない(海外のみ)。 --この点は本作の反省点を活かした『[[ソニック ワールドアドベンチャー]]』のウェアホッグパートでも指摘された点であり、「''ソニックユーザーはどこまでもハイスピードを求めている人が多く、そして根強い''」ということがわかるユーザーの声である。 -アミーゴキャラクターという形でのキャラチェンジシステム。 --強制的にキャラが変更され、その部分の攻略を行うものだが、操作感がコロコロ変わるので大変やりづらいことも多い。 --実にいろんなキャラが使える、という点では『ソニック ヒーローズ』と同様に評価されている部分もある。 -独特なマルチプレイ。 --こういった3Dソニックにおけるマルチプレイは以降もそれほど登場していない。あっても主に2Dパートのみだったり、片方はアシスト用のメカを使うものだったりする。 --お互い違うキャラを使用し、ステージを協力して攻略するというものは本作ならでは。 --ただし、マルチプレイを前提としたステージ構成となっているため、ハイスピードアクションのコンセプトはほとんど崩壊してしまっている。 ---協力して仕掛けを動かしたりしないといけないので、片方は仕掛けの前で棒立ちしていないといけないこともしばしば。人によってはあまりハマれない。 **評価点 -これまでのシリーズと大きく異なる世界観の賛否はともかく、ムービー・グラフィックはシリーズ初のHDハード参入として考えると中々綺麗に作られている。 --本作のムービーパートは「白組」が担当している。人間のモデリングは当時の『ファイナルファンタジー』作品を彷彿とさせるような作り込みで、これまでのシリーズにあったぎこちないモデリングとは一線を画する。それによる問題も無いわけではないが。 --とはいえこれまでの3Dソニックと比較して格段に…というだけで、後のソニックシリーズと比較すると世界観的な違和感を拭えないシーンが多い。 -ソニックアドベンチャーシリーズの良さを受け継ぎ、いろんなキャラクターを使ってプレイすることが出来る。中でも、''HDハードでシルバーをメインキャラとして操作できるのはこの作品のみ。''((シャドウは後に「ソニックフォース」で操作できるようになった。)) ---システムとしてはかつての『ソニックヒーローズ』のような入れ替え式チームプレイや、スピンオフ作品『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』のようなサポート登場という形ではなく、それぞれのパートナーキャラを使って専用コースを走破する場面が設けられている。 --『ソニックアドベンチャー2』や『ソニックヒーローズ』と同様、本作のストーリーは主要3キャラを中心としたそれぞれのコース・エンディングが存在する。 ---これら3つ全てをクリアした後に全員が集結するラストエピソードに入るという形をとる。『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』のように膨大な周回プレイによって同じステージを巡り、ちまちまエンディングを出していくという作業的な要素も薄い。 -ゲストキャラの作り込みは深く、非常に愛されている。 --中でも本作の黒幕役であるメフィレスは、シャドウの姿をコピーした存在であり、渋い声を除けば同じ口調となっている。しかしそれに反して怪しさたっぷりの言動や挙動、独特な台詞回しからカルト的な人気を誇る((「片道切符だよ!」と言って崩壊した未来世界に送り込むシーンや、世界を滅ぼそうとするメフィレスの誘いを断ったシャドウに対し「実に残念だァッ!」と高らかに叫ぶシーンは特に有名で、ファンの間ではしばしばネタ的な用途で使われる。))。 --真の姿を表した際のそれは、ただの色違いや微細な変化に留まらず、まるで結晶化したように変化する。見た目から「得体の知れない存在」と感じられると高評価。 -BGMの完成度がかなり高い。 --基本的にソニックシリーズはBGMの評価が高いが、その中でも本作はゲーム全体の主題歌『His World』を始め、多彩かつ壮大なBGM・ボーカルソングが全般的に評価されている。 ---特に『His World』は数パターンのアレンジ版・カバー版が作られ、後にそのうち一つが『[[大乱闘スマッシュブラザーズX]]』に収録されるなど、ソニック史に残る名曲となった。 ---- **総評 商品失格というほどではないが作りの粗雑な点が多すぎる作品であり、新ハード進出作という多大な期待に答えられたとはいえないものとなった。~ 特にソニックシリーズの主戦場である海外では歴史的と言っても良いほどの大ブーイングを受け、ソニックブランドに大きな傷跡を残したとして見られている。 本作は必ずしも評価する人間がいないわけではないが、その多くはシナリオやキャラクター/音楽など、ゲーム性に直結しない部分に重きをおいている。~ そして評価しているプレイヤーのほとんどもロード問題には辟易しており、賛否両論というには程遠い評価にとどまった。 ロードの酷さに対するバッシングは相当堪えたのか、本作以降はロード面で口酸っぱく文句を言われるシリーズ作品はあまりない。~ なおもロードは長めと言われればその通りではあるのだが、時間がかかった分以上の内容はちゃんと提供出来ているということだろう。 本作の大きな失敗を受けて、ソニック ワールドアドベンチャー以降は比較的完成度の高いゲームとなって生まれ変わったが、~ その後シナリオ的な簡略化も受けたことでソニック以外のキャラクターの活躍の場が狭められるという副作用から、数を増やしつつあったパートナーキャラ達のファンにとっては癒えぬ傷をもたらした作品ともいえる。~ ソニックアドベンチャーシリーズ以降で内容が複雑・壮大化し過ぎたのは明らかであり、万人向けに敷居を落とすための施策だと考えると、本作は極めて両極端な功罪を併せ持っているとも見れる。 ---- **余談 -『[[ソニック ジェネレーションズ 白の時空]]』においては本作をモチーフとしたステージが登場した。ファン的には文字通り消したい過去だという声も多いが、一応セガ的にはそうではないらしい。 --ちなみに選出されたのは未来の崩壊都市・クライシスシティ。ブーストシステムもあって走りやすく、しかし中盤ステージだけあってそれだけでは容易には進めないやや難しいコースになっている。同作のシステムでのリメイクが望まれるが、ほぼ絶望的だろう。 -スマッシュブラザーズシリーズにゲスト参戦したソニックの勝利BGMは、今作のステージクリアBGMを使用している。

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