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むちむちポーク! - (2021/05/24 (月) 11:58:17) の最新版との変更点

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*むちむちポーク! 【むちむちぽーく】 |ジャンル|元祖むっちり系縦スクロールシューティング|&image(https://www.suruga-ya.jp/pics_light/boxart_a/180901267_8.jpg?v=2e58ca75b95975f4d96f,height=200)| |対応機種|アーケード|~| |発売元|AMI|~| |開発元|ケイブ|~| |発売日|2007年4月26日|~| |判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|ニッチ過ぎるキャラデザイン+誰得コンセプト&br;バカゲー要素を重視しすぎた販促&br;内容的にはやや癖があるものの高完成度|~| |>|>|CENTER:''[[ケイブ弾幕系STGシリーズ]]''| //「クソゲー扱いされやすい名作・良作」カテゴリ廃止に伴う仕分け議論で移転しました。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ''肉付きのよい女子高生と女児が暴走した足漕ぎ式豚型戦闘機にラバースーツでまたがり地球と宇宙を蹂躙する''見下ろし型2DSTG。 画面中を派手に弾が埋め尽くす、CAVEお得意の弾幕型シューティングの一作。本作独自のシステムとしてゲージ消費型の特殊攻撃「ラードアタック」が用意されている。~ そのゲームスタイルは「[[バトルガレッガ]]」フォロワーである「鋳薔薇」に近い。 いろんな意味で衝撃的なタイトルと斜め上を攻めまくったゲーム設定・ビジュアル面や宣伝手法により、賛否両面で稼動前から注目を浴びたが、蓋を開けてみればその一種異様な絵面とは裏腹に、シューティングとしては極めて手堅くまとめられており、意外にも高い完成度であったことで評価された。 **ストーリー >豚から進化した知的生命体が住む惑星イベリコの豚型異星人ポークフィレ将軍が、~ 地球における豚肉普及率の視察という名目で豚肉消費量日本一のシェアを誇る~ 福多塚(ぶたづか)市・福多塚(ぶたづか)町へとお忍びでやってきた。~ ~ 地球の豚肉を味わうべく焼肉店『福多苑」』へ来店したものの、豚肉を扱っていないことに将軍は激怒し、~ 偶然その場に居合わせた主人公・原外 桃(ばらそと もも)、肩口 一久青(かたくち いくお)、宗黄 らふて(そうき-)達が~ 牛肉の追加注文をする姿を見てとうとう堪忍袋の緒を切らす。~ 将軍は主人公たちを焼肉店ごと拉致し、彼女たちを地球人総豚化計画の尖兵として豚人間に変え、~ 地球を殲滅させるべく超高性能爆撃機「ケッタマシィーン」を主人公たちに与えて街の爆撃を命じるのであった。~ ~ こうして、ポークフィレ将軍の手先『むちむちポーク!』となってしまった桃たちと、~ 豚塚町の誇る最新鋭兵器搭載の防衛基地との壮絶なドンパチが始まった。~ 町に配備された防衛兵器を破壊し、順調に作戦は進むかに見えた・・・が、~ ケッタマシィーンは暴走し、イベリコ星の兵器やポークフィレの配下をも巻き込んで破壊し尽くしていく。 ~ ~ 果たして福多塚町の、そして三人の運命やいかに・・・・・・?!~ **基本システム -1レバー3ボタン操作。各ボタンの割り当ては以下の通り。 --Aボタン……押し続けることでオートショット。 --Bボタン……ラードアタック/貫通ショット。ラードゲージが溜まっている時は稼ぎの要であるラードアタック(後述)が発動する。ラードゲージがなくなると威力の低い貫通ショットとなる。Bボタンを押すと自機とオプションが合体する。 --Cボタン……ボム。ストックがあると「ポーク空間ロボ」、ストックが無くボムブーゲージが少しでも溜まっている状態だと「プチボンブァー」を放つ。 -ラードゲージは、敵を倒した時に出現するピンクの豚「ブートン」を取得することで回復していく(地上と空中の2種類があるが、どちらも同じ効果)。ちなみにゲージが最大の時に取得すると得点アイテムとなる。 -ラードアタックは、ラードゲージを消費して放つ強力な攻撃。巨大なチェーンソー/ドリル/丸ノコで攻撃し、敵撃破時に必ず以下のアイテムが出現するようになる。 --空中敵からは「キントン」という勲章アイテムが出現し、連続取得で獲得点が成長する(最大で1個1万点)。これが本作の稼ぎの要となる。 ---キントンは全て落としてしまうと獲得点が下がるが、他のキントンが画面内に残っている間はセーフ。また、Aボタンでラードアタックを解除すると自動回収してくれる。 ---本作はエブリエクステンド制で、デフォルトでは1,000万点でエクステンドするが、一度に出現するキントンの数も多いので慣れればサクサク残機を増やせる。 --地上敵からは「ボムブーハム」が出現。集めることでボムブーゲージが溜まっていき、一定量溜まるとボム1個に変換される。 -全5面の1周エンド。条件を満たすと難易度の上がった2周目が始まる。 --タイトル画面でコマンドを入力すると、最初から2周目の難易度となる「HARAHARA」モードと大量の撃ち返し弾が発生するが点数を稼ぎやすい「MANPUKU」モードを選択できる。 ---- **バカゲー要素 豚耳+むちむちのラバースーツに身を包んだぽっちゃり体系の少女主人公3人組というビジュアルからしておバカな雰囲気が漂っているが、他にも以下のようなおバカな演出やキャラクターが目白押しである。 ''SE周りの演出'' -通常のSEとは別に擬音がフキダシ付きで表示される。 --例えば、爆発が起こると「ドカアアアアアン」という文字が一文字ずつ表示される。 ''曲者ぞろいなボス勢'' -例えば、一面ボスは''オネエ言葉でしゃべるオカマの鶏''(型の宇宙人)である。 -三面ボスを倒すと''「裸じゃ、恥ずかしいぃぃ~」とボイス付きでしゃべってくれる。''プレイしてるこっちが恥ずかしい思いをすることに。((ちなみに声優担当は本作のBGM及び後述の販促ソングを作詞・作曲した内藤那津子女史。)) -四面ボスは一見まともに見えるが、倒すと「むちむちポーク侮りがたし……''いや、むしろイイッ!!''」と叫ぶ(当然ボイス付き)。 -ラスボスに至っても倒すと''「我が体に一片の食べられぬとこなし!」''と叫ぶ。[[世紀末>北斗の拳 (AC)]]もいいところである。 --ちなみにこのラスボス、むちむちポークからは「本当においしいの?」「エンリョしときます!」と食われる事に関しては不評である。 ''プレイヤーキャラに関しても……'' -『[[ピンクスゥイーツ>ピンクスゥイーツ ~鋳薔薇それから~]]』同様、様々な場面でしゃべりまくってくれる。ラードアタックを撃つと「おっきくなった!?」とか、パワーアップすると「ポーク、ア~ップ!」などなど。 --''自機は人力戦闘機である。''ゲーム中の自機をよく見ると必死にペダルを漕いでいるのがわかる。 ---正式名称''ケッタマシィーン''。名古屋弁で「自転車」を意味する「ケッタマシン」が由来(そのため自機も自転車型)。無駄に高性能で、A.I.による自動制御で爆撃しており、主人公たちはただペダルを漕いでいるだけ。 --本作のボムは''ロボを召喚する''という独特な演出になっている。画面左上に''「こちらはロボの方となります」''というテロップと一緒に召喚されたロボのビジュアルが映し出される。 ''ストーリー面や設定面のバカっぷり'' -物語の概要は上述の通りだが、馬鹿馬鹿しいにも程がありすぎる設定なのは読んだだけでお分かりだろう。 --公式設定によると豚から進化したイベリコ星人にとって豚を食べることは共食いではなく、むしろ誇り高い行為であるらしい。 --ゲーム中に登場するザコ敵はイベリコ軍ではなく、福多塚町に設置された防衛基地の兵器である(イソガイ製作所作成)。また福多塚町は人口2万人程度の田舎の農村であるが、上記のように日本の軍事施設などを超えるオーバースペック気味の防衛施設を持つ。~ 防衛施設の設置理由については町長の道楽という説と市民の声(メカはリアルで)という説があるが真相は不明。また、防衛基地の兵器が稼動した理由についても、表向きには防衛だが「こんな機会は2度とない」と実戦がしたかっただけらしい。 --本来ならば味方であるはずのイベリコ将軍たち幹部クラスのキャラはボスとして登場する。これは''主人公たちの乗ったケッタマシィーンが誤作動を起こして暴走しているため''なのと、幹部キャラ達が主人公達を信用していないため。 -主人公達3人は前述の通り焼肉屋で食事をしていたところポークフィレ将軍の激怒(というかむしろ八つ当たり)に巻き込まれているのだが、中でもむちむちイエローこと『宗黄らふて』はあまりにかわいそうなことになっている。 --らふては東京に兄を残したまま、両親の都合で福多塚町に引っ越してきたばかり。その上両親も共働きでカギっ子というかなり寂しい家庭環境にある。そして他の2人と違い''肉は「大嫌い」''。 --ならば「肉が嫌いなのになぜ焼肉屋にいたのか?」という疑問が沸くが、その経緯も涙モノ。~ 新しい土地に馴染めず公園で1人泣いていたらふてを見た一久青は何を思ったか''「肉を食べたら元気になるよ」と無茶苦茶な理屈で慰め、強引に福多苑へ連行したのである。''大嫌いな肉を無理矢理食べさせられた果てに、前述のポークフィレ将軍のとばっちりに遭う。つまりらふては両親の都合、一久青の勝手な解釈、ポークフィレ将軍の激怒、そしてケッタマシィーンの誤作動(しかもよりによって、らふてにあてがわれたマシンは''AIが3機中最も凶暴'')と4重苦を味わわされているのである。 ---更に行く先々ではボスを倒すたびに事実上の鳥肉や牛肉等、大嫌いな肉の臭いを嗅がされる羽目になり、ラスボスに至っては自身を食うように促されてしまう。 ---4面ボスはむちむちポークの面子を「そんなむちむちした体格ではワシの『すりむぼでぃ』には敵わないだろう(意訳)」と小馬鹿にするのだが、他の2人はともかく、らふてはどう見ても''肥満体ではない''。せいぜい、歳の割にはお尻が大きいかも?という程度。一緒にしてやらんでくれ……。 -本作の公式サイトは「福多塚町の公式サイト」という体裁で、ゲームの公式サイトである旨はサイトトップに小さく注釈されているのみ。 --各ページの構成も凝っており、一見すると本当に市町村の公式サイトと見間違うほどである。 --ゲーム紹介以外のコーナーもネタにまみれている。 ---サイトによれば福多塚町の町長の名前は''伊部 利古輔(いべ・りこすけ)''。 もとよりギャグ要素の強い作品なのでイベリコのもじりなのはいいが、なぜかプロフィールの顔写真が明らかに非アジア系の外国人。本人曰く「よく外国人に間違われますが、生粋の日本人」。 ---更に町の運営理念が「高齢者や障害者が、地域で安心して''豚肉と共に住み続けられるまち''」「豊かな人間性と''豚本来のおいしさあふれる青少年をたくましく育成できるまち''」「安全で、うるおいと活力があるかと思えば、''豚の食用肉としての心を忘れないまち''」、町長のモットーが「''豚トロって何?''」だったりと、いろいろおかしい。 --画面左側のメニューの下にある人工情報によると、町の総人口数17,530人に対し、豚の飼育頭数総数なんと20万頭オーバー。明らかに飼育頭数の方が過剰すぎである。 --- ***ゲーム外の部分におけるバカっぷり //ゲーム外のことについて問題とするのはいかがかと思ったので、『クソゲー扱いされてたけど実は意外な良作だった』という記事の趣旨に合わせ、バカゲー要素の一部として微修正してこっちに持ってきた。万が一、構成的におかしいと判断されましたら余談の方へ移動してください。 概要で述べた通り、本作は独特すぎるビジュアルやゲームタイトル、公式が病気と突っ込まざるを得ない宣伝手法の数々によって稼働前から良くも悪くも注目を浴びていた作品であった。~ しかし、そのあまりものイカれっぷりに一般シューティングファンはおろか、さしものケイブファンですらドン引きしてしまう有様で、稼働前の段階からよからぬイメージが付きまとってしまうほどの衝撃をもたらすことになった。 -独特すぎるタイトル --「''むちむちポーク!''」このタイトルからシューティングゲームというジャンルを想像できた人はそういないだろう。そしてゲーム内容についても。 ---衝撃的なタイトルが仇になり、アーケードの稼動以前に悪評が定番ネタとして定着した。 ---衝撃的なタイトルが仇になり、アーケードの稼動以後もプレイヤーが敬遠した。 ---衝撃的なタイトルが仇になり、オペレーターが敬遠しそもそも入荷されず出回らなかった。 -ケイブ作品としても軟派すぎるヴィジュアル --ケイブシューティングは決して硬派なものばかりではなく、意外に軟派((過去作では「パッと見普通だがバックストーリーがおバカ、BGMや演出がディスコ感バリバリフィーヴァー」な『銃弾フィーバロン』、「ストーリー大筋は硬派だが、ヒロインの好感度によってEDが分岐」する『プロギアの嵐』等))なものもある。~ しかし本作ではケイブの独自テイストを肯定的な意味で「斜め上」と称する熱心なファンの''さらに斜め上を攻めた結果、不評を買う''結果になった。 ---''むちむち体型&ラバースーツ&ケモノ(しかも豚)''というフェティシズムの組み合わせがニッチすぎた。 ---コミカル&エロなテイストが「硬派」を誇るシューティングファンから「軟派」な堕落として批判された。 -公式が病気を地で行く宣伝手法 --「本当に販促になっているのか?」と思わず苦笑せざるを得ない内容のものが多く、見てドン引きしてしまったゲーマーも多かった。 ---キャラクターゲームとしての評価に大きく影響する声優陣が主人公側3人とポークフィレ将軍を除いてほぼ素人(ケイブ伝統の社員ボイス)。 ---プロモーションムービーで''牧場とコラボレーション''。 ---ゲームショーでは''むちむちした中年男性が汗だくのダンスを披露''。 ---癖がありすぎるキャラデザのせいか''キャラ本人よりコスプレしたコンパニオンのお姉さんの方が可愛い''という逆転現象。 ---ケイブの誇る万能社員・内藤那津子による販促ソング「むちぽーきゅ!」も迷曲。 ---- **評価点 -ゲームとしての完成度は高い --ゲーム外の部分での独特すぎるテイストが災いして稼働前からユーザーからの不評が飛び交った本作ではあるが、ゲームとしての完成度は高く、この世界観が気に入ったプレイヤーからは稼動後の評判も上々だった。 -敵の猛攻を避けながらステージ毎のボスを撃破するスタンダードなシューティングゲームとしても楽しめ、さらに特殊ショットによって敵を金塊にする「稼ぎ」要素がプレイヤーの腕に応じてゲームプレイの幅を広げている。 --この「稼ぎ」における金塊の大量発生と自動回収の爽快感はスコアに興味の無いプレイヤーにも魅力的である。 -なお、メインプログラマー矢川氏の独自のゲームデザインは賛否両論含めて「YGWゲー」と称されているが、本作においては度々批判される「高度すぎる戦略性」(プレイ内容で変化する難易度を厳密に操作・管理して攻略せねばならない傾向)が鳴りを潜め、難易度が抑えられたことで細やかなオブジェクト動作やプレイ内容に応じて多様に変化するゲーム局面といった、常に評価の高い側面が存分に活かされている。 --敵弾の速度や弾量はランクによって変動しやすい一方で、敵の耐久値については本作ではランクが上昇してもほぼ変わらないようになっている。~ そのため、高ランク状態でも爽快感を損なうことなく、気持ちよく敵を破壊できるのは嬉しい点だろう。 --これらは怒首領蜂シリーズのメインスタッフであるIKD氏が調整に関与したことが大きいようであるが。 -グラフィックや音楽の出来もよく、背景のスクロールなど細かなところに力の入った遊びも豊富である。 **賛否両論点 -ボタン配置が今までのケイブゲー(というか[[首領蜂]]系統)と異なっている。 --左から「Aショット・Bラードアタック(特殊攻撃&低速移動)・Cボム」となっている。低速移動とボムの場所がそれぞれ違うので少し慣れが必要。 ---その影響でゲーム開始早々に誤ってボムを暴発させてしまう光景が各地で見られた。 --一方、[[エスプレイド]]や[[エスプガルーダ]]のプレイヤーは元々「Aショット(低速)・B特殊・Cガードバリア(+下段Dフルオート)」だったので、若干慣れやすいか。 -ボムの取得条件も、「アイテム回収してゲージを貯める」と、ケイブゲーとしては少し特殊。ここは矢川氏の手掛けた『[[バトルガレッガ]]』『鋳薔薇』等に近い。 --出現条件が基本的に「地上の敵をラードアタックで撃破」となっており、40個回収でボムが1ストックされる。 --慣れてしまえば1ステージにつき1~2個稼げるものの、「ボムストックを必ず出す敵がない」ということに気付かなければ厄介な仕様ではある。 -主にHARAHARAモードやMANPUKUモードで明らかに回避不能な弾幕を放つ敵が存在すること。「避けられない?ボム使えよ」は矢川氏の作風とも言えるが……。 このように、''フェチ要素抜きにして''ケイブのSTGと見ても、やや癖がある矢川氏の作風によって、池田氏が手掛ける『[[怒首領蜂]]』シリーズや『[[虫姫さま]]』よりは多少複雑。世界観やキャラクターがいい意味ではじけまくってるだけに少々もったいない。 **問題点 -''誰かが2周目に突入すると、以降のプレイはエクステンドが1,000万点のみになる''というバグがある。 --一度発生すると電源を切るまでバグが継続してしまうため、後続のプレイヤーに多大な迷惑がかかってしまう。狙うなら閉店前にするなど配慮が必要。 --2周目突入の条件としてノーミスクリアを要求されるため、エブリエクステンドでごり押す本作のゲーム性とは少々合わない部分がある。 ---「特定のボスでボムを撃って稼ぎ、ボムがなくなったら残機を潰す」という稼ぎポイントが有るのだが、その遊び方をすると2周目に突入できないというのはシステムの矛盾とも言える。 -発生率は低いが、画面に大量のオブジェクトが表示される場面でフリーズすることがある。 -直感的に分かりづらい稼ぎシステム --バトルガレッガなどのYGWゲーの常識とも言われる「得点アイテムのキントン(勲章)の最後の一つを画面外に落とすとキントンの基礎点数が下がってしまう」ことに初心者は気づきにくい。ラードアタックを使用する以外にもキントンはポロポロ落ちてくるため、自動回収のテクニックを知らないとすぐに基礎点数がダウンしてしまい、いつまでたってもスコアが伸びずエクステンドもできないという悪循環に陥ってしまう。 -ランダム性が高すぎるボス戦 --''ボスの動きや一部の攻撃方法はランダム''なのだが、それによってスコアと生存率が大幅に変わってしまう。特にスコアに関してはボスの機嫌次第で数千万単位で変わってくるため、プレイヤーとしては祈る以外に対策方法がない。 ---- **総評 マイナージャンルのマイナーゲームとして不遇な扱いを受けている良作。けったいなタイトルやヴィジュアルからクソゲー扱いされてしまうことも珍しくない。~ しかしながらゲームとしての評判自体は上々で、アレンジモードを加えたXbox360版の移植度・満足度も高い。 バカゲーとして、シューティングとして、HENTAIゲーとして、それぞれ徹底して完成されたゲームでもあるので、そのどれかに「合う」人にはすばらしい作品でもあるだろう。~ 初心者から上級者まで幅広い遊びのスタイルを提供する柔軟で奥深いプレイヤビリティを備えた作品として、より手堅い世界観で幅広くアピールすることもできたのに、そこにあえてこの誰得コンセプトをぶつけてくるセンス、侮りがたし……いや、むしろイイッ!! ---- **余談 -通称『むちポ』 --もともとのタイトルは『ぷっちんポーク』だったが、中央の「ち○ポ」の危険性を考慮し変更。 ---だがその努力も虚しく、本作の現タイトルもたまに『ちむポ』と略されてしまう。 -前作にあたる『ピンクスゥイーツ ~鋳薔薇それから~』のボスが登場するイベント限定バージョンがケイブ祭で稼働。このバージョンはXbox360版の初回特典DLCとして配信された。 -むちむちしているだけではなく、実は''ズンドコ戦車大感謝祭ゲーでもある''。大体IKDのせい。 -主人公の抱き枕が存在する。 -主人公の一人「むちむちピンク」は後に同社作のスマホSTG『ゴシックは魔法乙女』(通称:ゴ魔乙)のゲストキャラとして再登場する事となった。その後ブルー、イエローも無事使い魔に……なったが、何故かイエローのみレア度が1段低い。肉の量が足りないということか? --ちなみにブルーとイエローの声優は本作で担当した声優がそのまま続投している。 --ケッタマシィーンは「ケッタミシィーン」に姿形変えて公式漫画に登場している。尚手回し式。
「[[判定不一致修正依頼]]」にて判定と記事内容の不一致が指摘されています。対応できる方はご協力をお願いします。~ ---- *むちむちポーク! 【むちむちぽーく】 |ジャンル|元祖むっちり系縦スクロールシューティング|&image(https://www.suruga-ya.jp/pics_light/boxart_a/180901267_8.jpg?v=2e58ca75b95975f4d96f,height=200)| |対応機種|アーケード|~| |発売元|AMI|~| |開発元|ケイブ|~| |発売日|2007年4月26日|~| |判定|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~| |ポイント|ニッチ過ぎるキャラデザイン+誰得コンセプト&br;バカゲー要素を重視しすぎた販促&br;内容的にはやや癖があるものの高完成度|~| |>|>|CENTER:''[[ケイブSTGシリーズ]]''| //「クソゲー扱いされやすい名作・良作」カテゴリ廃止に伴う仕分け議論で移転しました。 ---- #contents(fromhere) ---- **概要 ''肉付きのよい女子高生と女児が暴走した足漕ぎ式豚型戦闘機にラバースーツでまたがり地球と宇宙を蹂躙する''見下ろし型2DSTG。 画面中を派手に弾が埋め尽くす、CAVEお得意の弾幕型シューティングの一作。本作独自のシステムとしてゲージ消費型の特殊攻撃「ラードアタック」が用意されている。~ そのゲームスタイルは「[[バトルガレッガ]]」フォロワーである「鋳薔薇」に近い。 いろんな意味で衝撃的なタイトルと斜め上を攻めまくったゲーム設定・ビジュアル面や宣伝手法により、賛否両面で稼動前から注目を浴びたが、蓋を開けてみればその一種異様な絵面とは裏腹に、シューティングとしては極めて手堅くまとめられており、意外にも高い完成度であったことで評価された。 **ストーリー >豚から進化した知的生命体が住む惑星イベリコの豚型異星人ポークフィレ将軍が、~ 地球における豚肉普及率の視察という名目で豚肉消費量日本一のシェアを誇る~ 福多塚(ぶたづか)市・福多塚(ぶたづか)町へとお忍びでやってきた。~ ~ 地球の豚肉を味わうべく焼肉店『福多苑』へ来店したものの、豚肉を扱っていないことに将軍は激怒し、~ 偶然その場に居合わせた主人公・原外 桃(ばらそと もも)、肩口 一久青(かたくち いくお)、宗黄 らふて(そうき-)達が~ 牛肉の追加注文をする姿を見てとうとう堪忍袋の緒を切らす。~ 将軍は主人公たちを焼肉店ごと拉致し、彼女たちを地球人総豚化計画の尖兵として豚人間に変え、~ 地球を殲滅させるべく超高性能爆撃機「ケッタマシィーン」を主人公たちに与えて街の爆撃を命じるのであった。~ ~ こうして、ポークフィレ将軍の手先『むちむちポーク!』となってしまった桃たちと、~ 豚塚町の誇る最新鋭兵器搭載の防衛基地との壮絶なドンパチが始まった。~ 町に配備された防衛兵器を破壊し、順調に作戦は進むかに見えた…が、~ ケッタマシィーンは暴走し、イベリコ星の兵器やポークフィレの配下をも巻き込んで破壊し尽くしていく。 ~ ~ 果たして福多塚町の、そして三人の運命やいかに……?!~ **基本システム -1レバー3ボタン操作。各ボタンの割り当ては以下の通り。 --Aボタン:押し続けることでオートショット。 --Bボタン:ラードアタック/貫通ショット。ラードゲージが溜まっている時は稼ぎの要であるラードアタック(後述)が発動する。ラードゲージがなくなると威力の低い貫通ショットとなる。Bボタンを押すと自機とオプションが合体する。 --Cボタン:ボム。ストックがあると「ポーク空間ロボ」、ストックが無くボムブーゲージが少しでも溜まっている状態だと「プチボンブァー」を放つ。 -ラードゲージは、敵を倒した時に出現するピンクの豚「ブートン」を取得することで回復していく(地上と空中の2種類があるが、どちらも同じ効果)。ちなみにゲージが最大の時に取得すると得点アイテムとなる。 -ラードアタックは、ラードゲージを消費して放つ強力な攻撃。巨大なチェーンソー/ドリル/丸ノコで攻撃し、敵撃破時に必ず以下のアイテムが出現するようになる。 --空中敵からは「キントン」という勲章アイテムが出現し、連続取得で獲得点が成長する(最大で1個1万点)。これが本作の稼ぎの要となる。 ---キントンは全て落としてしまうと獲得点が下がるが、他のキントンが画面内に残っている間はセーフ。また、Aボタンでラードアタックを解除すると自動回収してくれる。 ---本作はエブリエクステンド制で、デフォルトでは1,000万点でエクステンドするが、一度に出現するキントンの数も多いので慣れればサクサク残機を増やせる。 --地上敵からは「ボムブーハム」が出現。集めることでボムブーゲージが溜まっていき、一定量溜まるとボム1個に変換される。 -全5面の1周エンド。条件を満たすと難易度の上がった2周目が始まる。 --タイトル画面でコマンドを入力すると、最初から2周目の難易度となる「HARAHARA」モードと、大量の撃ち返し弾が発生するが点数を稼ぎやすい「MANPUKU」モードを選択できる。 ---- **バカゲー要素 「豚耳+むちむちのラバースーツに身を包んだぽっちゃり体系の少女主人公3人組」というビジュアルからしておバカな雰囲気が漂っているが、他にも以下のようなおバカな演出やキャラクターが目白押しである。 ''SE周りの演出'' -通常のSEとは別に擬音がフキダシ付きで表示される。 --例えば、爆発が起こると「ドカアアアアアン」という文字が一文字ずつ爆風グラフィックとして表示される。 ''曲者ぞろいなボス勢'' -例えば、一面ボスは''オネエ言葉でしゃべるオカマの鶏''(型の宇宙人)である。 -三面ボスを倒すと''「裸じゃ、恥ずかしいぃぃ~」とボイス付きでしゃべってくれる。''プレイしてるこっちが恥ずかしい思いをすることに。((ちなみに声優担当は本作のBGM及び後述の販促ソングを作詞・作曲した内藤那津子女史。)) -四面ボスは一見まともに見えるが、倒すと「むちむちポーク侮りがたし……''いや、むしろイイッ!!''」と叫ぶ(当然ボイス付き)。 -ラスボスに至っても倒すと''「我が体に一片の食べられぬとこなし!」''と叫ぶ。[[世紀末>北斗の拳 (AC)]]もいいところである。 --ちなみにこのラスボス、むちむちポークからは「本当においしいの?」「エンリョしときます!」と食われる事に関しては不評である。 ''プレイヤーキャラに関しても……'' -『[[ピンクスゥイーツ>ピンクスゥイーツ ~鋳薔薇それから~]]』同様、様々な場面でしゃべりまくってくれる。ラードアタックを撃つと「おっきくなった!?」とか、パワーアップすると「ポーク、ア~ップ!」などなど。 --''自機は人力戦闘機である。''ゲーム中の自機をよく見ると必死にペダルを漕いでいるのがわかる。 ---正式名称''ケッタマシィーン''。名古屋弁で「自転車」を意味する「ケッタマシン」が由来(そのため自機も自転車型)。無駄に高性能で、A.I.による自動制御で爆撃しており、主人公たちはただペダルを漕いでいるだけ。 --本作のボムは''ロボを召喚する''という独特な演出になっている。画面左上に''「こちらはロボの方となります」''というテロップと一緒に召喚されたロボのビジュアルが映し出される。 ''ストーリー面や設定面のバカっぷり'' -物語の概要は上述の通りだが、馬鹿馬鹿しいにも程がありすぎる設定なのは読んだだけでお分かりだろう。 --公式設定によると豚から進化したイベリコ星人にとって豚を食べることは共食いではなく、むしろ誇り高い行為であるらしい。 --ゲーム中に登場するザコ敵はイベリコ軍ではなく、福多塚町に設置された防衛基地の兵器である(イソガイ製作所作成)。また福多塚町は人口2万人程度の田舎の農村であるが、上記のように日本の軍事施設などを超えるオーバースペック気味の防衛施設を持つ。 ---防衛施設の設置理由については町長の道楽という説と市民の声(メカはリアルで)という説があるが真相は不明。また、防衛基地の兵器が稼動した理由についても、表向きには防衛だが「こんな機会は2度とない」と実戦がしたかっただけらしい。 --本来ならば味方であるはずのイベリコ将軍たち幹部クラスのキャラはボスとして登場する。これは''主人公たちの乗ったケッタマシィーンが誤作動を起こして暴走しているため''なのと、幹部キャラ達が主人公達を信用していないため。 -主人公達3人は前述の通り焼肉屋で食事をしていたところポークフィレ将軍の激怒(というかむしろ八つ当たり)に巻き込まれているのだが、中でもむちむちイエローこと『宗黄らふて』はあまりにかわいそうなことになっている。 --らふては東京に兄を残したまま、両親の都合で福多塚町に引っ越してきたばかり。その上両親も共働きでカギっ子というかなり寂しい家庭環境にある。そして他の2人と違い''肉は「大嫌い」''。 --ならば「肉が嫌いなのになぜ焼肉屋にいたのか?」という疑問が沸くが、その経緯も涙モノ。~ 新しい土地に馴染めず公園で1人泣いていたらふてを見た一久青は何を思ったか''「肉を食べたら元気になるよ」と無茶苦茶な理屈で慰め、強引に福多苑へ連行したのである。''大嫌いな肉を無理矢理食べさせられた果てに、前述のポークフィレ将軍のとばっちりに遭う。つまりらふては両親の都合、一久青の勝手な解釈、ポークフィレ将軍の激怒、そしてケッタマシィーンの誤作動(しかもよりによって、らふてにあてがわれたマシンは''AIが3機中最も凶暴'')と4重苦を味わわされているのである。 ---更に行く先々ではボスを倒すたびに事実上の鳥肉や牛肉等、大嫌いな肉の臭いを嗅がされる羽目になり、ラスボスに至っては自身を食うように促されてしまう。 ---4面ボスはむちむちポークの面子を「そんなむちむちした体格ではワシの『すりむぼでぃ』には敵わないだろう(意訳)」と小馬鹿にするのだが、他の2人はともかく、らふてはどう見ても''肥満体ではない''。せいぜい、歳の割にはお尻が大きいかも?という程度。一緒にしてやらんでくれ……。 -本作の公式サイトは「福多塚町の公式サイト」という体裁で、ゲームの公式サイトである旨はサイトトップに小さく注釈されているのみ。 --各ページの構成も凝っており、一見すると本当に市町村の公式サイトと見間違うほどである。 --ゲーム紹介以外のコーナーもネタにまみれている。 ---サイトによれば福多塚町の町長の名前は''伊部 利古輔(いべ・りこすけ)''。~ もとよりギャグ要素の強い作品なのでイベリコのもじりなのはいいが、なぜかプロフィールの顔写真が明らかに非アジア系の外国人。本人曰く「よく外国人に間違われますが、生粋の日本人」。 ---更に町の運営理念が「高齢者や障害者が、地域で安心して''豚肉と共に住み続けられるまち''」「豊かな人間性と''豚本来のおいしさあふれる青少年をたくましく育成できるまち''」「安全で、うるおいと活力があるかと思えば、''豚の食用肉としての心を忘れないまち''」、町長のモットーが「''豚トロって何?''」だったりと、いろいろおかしい。 --画面左側のメニューの下にある人工情報によると、町の総人口数17,530人に対し、豚の飼育頭数総数なんと20万頭オーバー。明らかに飼育頭数が過剰すぎである。 --- ***ゲーム外の部分におけるバカっぷり //ゲーム外のことについて問題とするのはいかがかと思ったので、『クソゲー扱いされてたけど実は意外な良作だった』という記事の趣旨に合わせ、バカゲー要素の一部として微修正してこっちに持ってきた。万が一、構成的におかしいと判断されましたら余談の方へ移動してください。 概要で述べた通り、本作は独特すぎるビジュアルやゲームタイトル、公式が病気と突っ込まざるを得ない宣伝手法の数々によって稼働前から良くも悪くも注目を浴びていた作品であった。~ しかし、そのあまりものイカれっぷりに一般シューティングファンはおろか、さしものケイブファンですらドン引きしてしまう有様で、稼働前の段階からよからぬイメージが付きまとってしまうほどの衝撃をもたらすことになった。 -独特すぎるタイトル --「''むちむちポーク!''」このタイトルからシューティングゲームというジャンルを想像できた人はそういないだろう。そしてゲーム内容についても。 ---衝撃的なタイトルが仇になり、アーケードの稼動以前に悪評が定番ネタとして定着した。 ---衝撃的なタイトルが仇になり、アーケードの稼動以後もプレイヤーが敬遠した。 ---衝撃的なタイトルが仇になり、オペレーターが敬遠しそもそも入荷されず出回らなかった。 -ケイブ作品としても軟派すぎるヴィジュアル --ケイブシューティングは決して硬派なものばかりではなく、意外に軟派((過去作では「パッと見普通だがバックストーリーがおバカ、BGMや演出がディスコ感バリバリフィーヴァー」な『銃弾フィーバロン』、「ストーリー大筋は硬派だが、ヒロインの好感度によってEDが分岐」する『プロギアの嵐』等))なものもある。~ しかし本作ではケイブの独自テイストを肯定的な意味で「斜め上」と称する熱心なファンの''さらに斜め上を攻めた結果、不評を買う''結果になった。 ---''むちむち体型&ラバースーツ&ケモノ(しかも豚)''というフェティシズムの組み合わせがニッチすぎた。 ---コミカル&エロなテイストが「硬派」を誇るシューティングファンから「軟派」な堕落として批判された。 -公式が病気を地で行く宣伝手法 --「本当に販促になっているのか?」と思わず苦笑せざるを得ない内容のものが多く、見てドン引きしてしまったゲーマーも多かった。 ---キャラクターゲームとしての評価に大きく影響する声優陣が主人公側3人とポークフィレ将軍を除いてほぼ素人(ケイブ伝統の社員ボイス)。 ---プロモーションムービーで''牧場とコラボレーション''。 ---ゲームショーでは''むちむちした中年男性が汗だくのダンスを披露''。 ---癖がありすぎるキャラデザのせいか''キャラ本人よりコスプレしたコンパニオンのお姉さんの方が可愛い''という逆転現象。 ---ケイブの誇る万能社員・内藤那津子による販促ソング「むちぽーきゅ!」も迷曲。 ---- **評価点 -ゲームとしての完成度は高い --ゲーム外の部分での独特すぎるテイストが災いして稼働前からユーザーからの不評が飛び交った本作ではあるが、ゲームとしての完成度は高く、この世界観が気に入ったプレイヤーからは稼動後の評判も上々だった。 -敵の猛攻を避けながらステージ毎のボスを撃破するスタンダードなシューティングゲームとしても楽しめ、さらに特殊ショットによって敵を金塊にする「稼ぎ」要素がプレイヤーの腕に応じてゲームプレイの幅を広げている。 --この「稼ぎ」における金塊の大量発生と自動回収の爽快感はスコアに興味の無いプレイヤーにも魅力的である。 -なお、メインプログラマー矢川氏の独自のゲームデザインは賛否両論含めて「YGWゲー」と称されているが、本作においては度々批判される「高度すぎる戦略性」(プレイ内容で変化する難易度を厳密に操作・管理して攻略せねばならない傾向)が鳴りを潜め、難易度が抑えられたことで細やかなオブジェクト動作やプレイ内容に応じて多様に変化するゲーム局面といった、常に評価の高い側面が存分に活かされている。 --敵弾の速度や弾量はランクによって変動しやすい一方で、敵の耐久値については本作ではランクが上昇してもほぼ変わらないようになっている。~ そのため、高ランク状態でも爽快感を損なうことなく、気持ちよく敵を破壊できるのは嬉しい点だろう。 --これらは怒首領蜂シリーズのメインスタッフであるIKD氏が調整に関与したことが大きいようであるが。 -グラフィックや音楽の出来もよく、背景のスクロールなど細かなところに力の入った遊びも豊富である。 **賛否両論点 -ボタン配置が今までのケイブゲー(というか『[[首領蜂]]』系統)と異なっている。 --左から「Aショット・Bラードアタック(特殊攻撃&低速移動)・Cボム」となっている。低速移動とボムの場所がそれぞれ違うので少し慣れが必要。 ---その影響でゲーム開始早々に誤ってボムを暴発させてしまう光景が各地で見られた。 --一方、『[[エスプレイド]]』や『[[エスプガルーダ]]』のプレイヤーは元々「Aショット(低速)・B特殊・Cガードバリア(+下段Dフルオート)」だったので、若干慣れやすいか。 -ボムの取得条件も、「アイテム回収してゲージを貯める」と、ケイブゲーとしては少し特殊。ここは矢川氏の手掛けた『[[バトルガレッガ]]』『鋳薔薇』等に近い。 --出現条件が基本的に「地上の敵をラードアタックで撃破」となっており、40個回収でボムが1ストックされる。 --慣れてしまえば1ステージにつき1~2個稼げるものの、「ボムストックを必ず出す敵がない」ということに気付かなければ厄介な仕様ではある。 -主にHARAHARAモードやMANPUKUモードで明らかに回避不能な弾幕を放つ敵が存在すること。「避けられない?ボム使えよ」は矢川氏の作風とも言えるが……。 このように、''フェチ要素抜きにして''ケイブのSTGと見ても、やや癖がある矢川氏の作風によって、池田氏が手掛ける『[[怒首領蜂]]』シリーズや『[[虫姫さま]]』よりは多少複雑。世界観やキャラクターがいい意味ではじけまくってるだけに少々もったいない。 **問題点 -''誰かが2周目に突入すると、以降のプレイはエクステンドが1,000万点のみになる''というバグがある。 --一度発生すると電源を切るまでバグが継続してしまうため、後続のプレイヤーに多大な迷惑がかかってしまう。狙うなら閉店前にするなど配慮が必要。 --2周目突入の条件としてノーミスクリアを要求されるため、エブリエクステンドでごり押す本作のゲーム性とは少々合わない部分がある。 ---「特定のボスでボムを撃って稼ぎ、ボムがなくなったら残機を潰す」という稼ぎポイントが有るのだが、その遊び方をすると2周目に突入できないというのはシステムの矛盾とも言える。 -発生率は低いが、画面に大量のオブジェクトが表示される場面でフリーズすることがある。 -直感的に分かりづらい稼ぎシステム --バトルガレッガなどのYGWゲーの常識とも言われる「得点アイテムのキントン(勲章)の最後の一つを画面外に落とすとキントンの基礎点数が下がってしまう」ことに初心者は気づきにくい。ラードアタックを使用する以外にもキントンはポロポロ落ちてくるため、自動回収のテクニックを知らないとすぐに基礎点数がダウンしてしまい、いつまでたってもスコアが伸びずエクステンドもできないという悪循環に陥ってしまう。 -ランダム性が高すぎるボス戦 --''ボスの動きや一部の攻撃方法はランダム''なのだが、それによってスコアと生存率が大幅に変わってしまう。特にスコアに関してはボスの機嫌次第で数千万単位で変わってくるため、プレイヤーとしては祈る以外に対策方法がない。 ---- **総評 マイナージャンルのマイナーゲームとして不遇な扱いを受けている良作。けったいなタイトルやヴィジュアルからクソゲー扱いされてしまうことも珍しくない。~ しかしながらゲームとしての評判自体は上々で、アレンジモードを加えたXbox360版の移植度・満足度も高い。 バカゲーとして、シューティングとして、HENTAIゲーとして、それぞれ徹底して完成されたゲームでもあるので、そのどれかに「合う」人にはすばらしい作品でもあるだろう。~ 初心者から上級者まで幅広い遊びのスタイルを提供する柔軟で奥深いプレイヤビリティを備えた作品として、より手堅い世界観で幅広くアピールすることもできたのに、そこにあえてこの誰得コンセプトをぶつけてくるセンス、侮りがたし……いや、むしろイイッ!! ---- **余談 -通称『むちポ』 --もともとのタイトルは『ぷっちんポーク』だったが、中央の「ち○ポ」の危険性を考慮し変更。 ---だがその努力も虚しく、本作の現タイトルもたまに『ちむポ』と略されてしまう。 -前作にあたる『ピンクスゥイーツ ~鋳薔薇それから~』のボスが登場するイベント限定バージョンがケイブ祭で稼働。このバージョンはXbox360版の初回特典DLCとして配信された。 -むちむちしているだけではなく、実は''ズンドコ戦車大感謝祭ゲーでもある''。大体IKDのせい。 -主人公の抱き枕が存在する。 -主人公の一人「むちむちピンク」は後に同社作のスマホSTG『ゴシックは魔法乙女』(通称:ゴ魔乙)のゲストキャラとして再登場する事となった。その後ブルー、イエローも無事使い魔に……なったが、何故かイエローのみレア度が1段低い。肉の量が足りないということか? --ちなみにブルーとイエローの声優は本作で担当した声優がそのまま続投している。 --ケッタマシィーンは「ケッタミシィーン」に姿形変えて公式漫画に登場している。尚手回し式。

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